専用掲示板での合意のもと、本記事は2019年12月に内容の見直しを行いました。
不必要なまでの粗探しは作品評価の正確性を損ねるため、現在の版では行われていません。
シナリオ・キャラクター・トリックの粗は、作品の良し悪しを根本的に左右させるものでない限り、本項目では扱いません。
批判点を追記する際は、内容が肥大化しないよう注意して下さい。大量に追加する際は、なるべく逆転裁判総合スレで合意を得られてから行うようお願いします。
【ぎゃくてんさいばんふぉー】
ジャンル | 法廷バトル | ![]() |
対応機種 | ニンテンドーDS | |
メディア | 512MbitDSカード | |
発売・開発元 | カプコン | |
発売日 | 2007年4月12日 | |
価格 | 通常版:5,040円 / 限定版:9,240円(税込) | |
廉価版 |
NEW Best Price! 2000 2008年4月24日/2,100円(税込) |
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判定 | シリーズファンから不評 | |
ポイント |
『3』の物語を台無しにする過去編 成歩堂を筆頭とした前作キャラの雑な扱い 練り込み不足な点の多い後半のストーリー展開 |
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逆転シリーズリンク |
「法廷バトル」でおなじみの『逆転裁判』のナンバリング4作目。DSでは初の新作となる。
キャッチフレーズは「嘘を暴く快感」で、開発は2005年にリリースされた『蘇る逆転』のスタッフがそのままシフトする形で行われた。
発売時期はDS版『2』とDS版『3』の間にあたる。新規巻き直しに対する不安はありつつも、「ニンテンドーDS」の普及に伴って客層が増えていた時期であり、名作・傑作と讃えられたシリーズのファンから非常に大きな期待(*1)を寄せられていた。
【あらすじ】
新 章 開 廷
オレの名前は王泥喜法介(オドロキ ホウスケ)。
新米の弁護士だ。
法廷にはウソが隠れている。
理由はいろいろだ。誰かをかばうため、自分を守るため…
そのウソを見抜いて“真実”を見つけ出す。
…それが、オレの使命だ。
いよいよ始まる。オレの法廷が!
(説明書より)
牙琉法律事務所に所属する新米弁護士・王泥喜法介に、はじめての弁護の依頼が舞い込む。
初めての依頼は”殺人事件”の弁護といういきなりの大舞台。
そして、依頼人はかつて敏腕弁護士として名を馳せた、あの「成歩堂龍一」だった!
(公式サイトより)
+ | 主要人物紹介 |
+ | 各エピソードのあらすじ(ネタバレなし) |
『3』の高い完成度もあり期待を寄せられた本作だったが、発売後は後述の様々な要因から「黒歴史」と呼ばれる程に物議を醸す作品となった。
+ | 前作『3』の結末について(『1』の内容を含めたネタバレ注意) |
+ | 最終話で明かされる真相(ネタバレ注意) |
+ | 詳細(ネタバレ注意) |
+ | 詳細(ネタバレ注意) |
+ | 詳細(ネタバレ注意) |
+ | ラストシーンの内容(ネタバレ注意) |
+ | 詳細(物語の核心に触れるネタバレ注意) |
+ | 詳細(第1話の内容を含めたネタバレ注意) |
新章を謳う本作は、新しい面々と共に新たなスタートを切る作品となるはずだった。
しかし、前作まで活躍していた主人公を雑に扱うシナリオは新シリーズの1作目としては致命的で、新しく登場した主人公も充分な活躍をしないまま終わる。結果、「黒歴史化orパラレル設定にしてナルホド君を主人公に戻して欲しい」「主人公がナルホド君でなくてもいいから仕切り直して欲しい」などの評価が各所で飛び交う事になる。
成歩堂の問題を抜きにしてもシナリオ上の説明不足な点が指摘されており、従来と比較して粗い部分が目立つ出来となってしまった。
特に前半に反して明らかに第3話以降の練り込みが足りていない点などは、製作側の納期に事情があったのではとも考察されるが、その真相は定かではない。
大々的に売り出した新たな出発としては不十分さが目立ち、シリーズファンからの期待を裏切ってしまった。
ジャンル | 法廷バトル | ![]() |
![]() |
対応機種 | ニンテンドー3DS | ||
発売元 | カプコン | ||
開発元 | ナウプロダクション | ||
発売日 | 2017年11月22日 | ||
価格 |
通常版:2,990円 ダウンロード版:2,769円 コレクターズ・パッケージ:3,990円(いずれも税別) |
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判定 | シリーズファンから不評 | ||
ポイント |
過去作3DS移植に合わせた仕様での移植 グラフィックの高画質化 根本的な問題点は修正されず |
実に10年越しになる、3DS移植版。移植に伴い、いくつかの調整が行われた。
限定版としてコレクターズ・パッケージが発売され、こちらにはミニサントラCDが付属している。
ダウンロード版も販売されており、こちらは度々セール対象になっている。
グラフィックの向上、機能追加によって遊びやすくなってはいるものの、その他は特に代わり映えしない純粋な移植版。
残念ながら、シナリオの説明不足についても一切変更はなし。
後続作の事を考えると作り直そうにもしづらかったのかもしれない(*41)。
中古ソフトを敬遠している人間やコレクター、DS版からのグラフィックの向上を重視する層は選択肢に含まれるだろう。
*1 例えば限定版予約開始の際には、「e-CAPCOM」(カプコンのオンラインショップ)にサーバーの許容範囲を遥かに超えるアクセスが殺到。トップページ含むサイト内全てのアクセスが不能となり、翌日カプコンが陳謝する事態となった。
*2 ちなみに、本作の告知イベント「TGS特別法廷2006」では、完成していない(つまり開発中)という理由で「オドロキの声がポポポ音のまま」というネタがあった。
*3 ニンドリ2007年5月号、公式ガイドブック、『ゲーマガ』2007年10月号インタビューより。
*4 人物ファイルの人物をつきつける局面も存在する。
*5 終盤で成歩堂自身を操作するパートではそれが顕著に分かる
*6 例えば、議論のきっかけになった証拠品(被害者の手記)は相手の検事が出してきた物なのだが、この最終頁は破られた跡があり、劇中でも不審さが指摘されている。しかし、この点は検事に釘を刺され、議論できない。
*7 証拠品を出さない選択肢を選んだり、わざと証拠品を間違えたりしても、成歩堂のモノローグと共に行動を拒否されてしまう。ペナルティも発生しないため、捏造証拠を出さないとゲームが進行しない。
*8 御剣は後の作品には登場しているが『4』での彼について特に触れられることは無い
*9 一応作中では理不尽な人物と評されるシーンがあり、かろうじて整合性は取れていると言えなくもない。
*10 7年間行方不明の人間は死亡したとみなす制度。現実にも存在する。
*11 プレイヤーの見解として有力なのは「親しい兄弟弟子が容疑者となるのを避けるため」であるが、劇中で断定されることはない。それどころか、結果的に兄弟弟子が容疑者となり裏目に出た。
*12 しかも、ザックの勝利の手段もイカサマである。
*13 ザックが協力者を殴打した後に容赦なく通報する成歩堂など。
*14 もっとも、牙琉検事が仮にこの主張だとしても銃のプロだという根拠が不足しているという突っこみ所はある。
*15 それが通る前提なら被告人をもっと早い段階で説得できたのでは、劇中描写的に相当な国際問題で王泥喜の一存で決められるものなのか、通るものとして真犯人は国際犯罪担当の刑事なのにそれを知らない前提で話しているのは不自然、など。
*16 共同作業者の目の手術代のためという有力な説はあるが、公式から明確な回答は出ていない。少なくとも劇中では「理由は言えないが金が必要だった」と語るのみ。
*17 時系列は昔だが、制作順としては『3』の後で本作『4』の前となる。
*18 科学捜査は彼女が通販で購入したキットを使って勝手に行うため、不都合が生じてしまっている面がある
*19 ただし、ここで言う裁判員制度は本作オリジナルの内容であり、現実のものとは異なる。
*20 ちなみに、有罪に投票するとバッドエンドになる。
*21 キャラクターデザインの塗和也氏が「これじゃ全然熱いキャラじゃない」と進言したことで追加されたもの。
*22 前述の通り、王泥喜の見せ場を奪ってしまってはいるが。
*23 一応この行動は、彼女にとって手品師として譲れないポリシーによるものではある。
*24 前者は犯人に大切なギターを燃やされ、彼も一歩間違えば大火傷だった。後者はデビュー戦が被告人逃走 ⇒ 死亡という最悪の結果に終わっている。
*25 それどころか、本人は複数の理由から有罪を望んでいた。
*26 もっとも、3話の方は先述の問題点項目で言及した賛否両論な証人、ラミロアだが…。
*27 ちなみに『4』のキャラで50位以内に入っているのは、主要キャラ3名に加え、彼と4話の被告人(44位)しかいない。
*28 「みぬく」コマンドを発動すると背景が変わり、王泥喜と証人だけが話しているような特殊な空間に移行する。要するに、戦隊ヒーローの変身シーンのように、特殊な空間を用意する事で「なぜ周囲は妨害しないのか」という点に説明を付けていると思われる。
*29 一種のファンサービスか本作の名残か、いずれも最終話で一度だけ法廷パートにても使用している。
*30 所謂真犯人がノックアウトされるシーン。及び今までのダメージモーションなど特徴的な動きをさらに誇張したような大きな動きを見せる、まさに崩壊するリアクションのこと。
*31 ミステリーのパターンの一つで、特定の作品や伝説に見立てて行われる殺人劇。本作の場合だと、ある音楽の歌詞に合わせたシチュエーションで殺人が進行する。
*32 ストーリー前半では一度流れるのだが、後半では全く流れない。
*33 この点については後にリマスター処理された、アプリ・3DS版ではそのキャラクター・背景素材は新たにリマスタリングされている。
*34 時期としては『5』が発売されるよりもかなり前。
*35 『検事』シリーズのストーリーは時系列で言うと『3』最終話の約1ヶ月後。『逆転検事』は''3月12日から3月15日の4日間''(1日1件ペースの超過密スケジュール)、続編の『逆転検事2』は''同年3月25日から4月8日までの2週間''で起きた一連の事件を追うことになる。
*36 そう言った意味で類似する台詞には成歩堂にも「ピアノが弾けないピアニストよりはマシだと思うよ」と言う発言がある。
*37 最終話・7年前パートはオリジナル版では背景、過去作キャラクタードットをDS『蘇る』以前の素材を流用していたが、こちらもアプリ・3DS『123』のリマスター素材を流用せず新しくリファインされた素材となってる。3DS版もこのリマスター素材を3DSに調整し直した仕様となっている。
*38 宝塚は外国版のフェニックス・ライト(成歩堂)ベース。
*39 『1』最終話で祝いの席の翌朝に頭痛がするという発言をしている。
*40 第3話でミキサーを使って演奏をミスした犯人を捜す場面があり、ここでは「ラブラブ・ギルティー」と表記されている。
*41 特に『6』は本作との関係が深く、下手に修正すれば齟齬を起こしてしまう可能性も考えられる。