専用掲示板での合意のもと、本記事は2019年12月に内容の見直しを行いました。
不必要なまでの粗探しは作品評価の正確性を損ねるため、現在の版では行われていません。
シナリオ・キャラクター・トリックの粗は、作品の良し悪しを根本的に左右させるものでない限り、本項目では扱いません。

批判点を追記する際は、内容が肥大化しないよう注意して下さい。大量に追加する際は、なるべく逆転裁判総合スレで合意を得られてから行うようお願いします。


逆転裁判4

【ぎゃくてんさいばんふぉー】

ジャンル 法廷バトル

対応機種 ニンテンドーDS
メディア 512MbitDSカード
発売・開発元 カプコン
発売日 2007年4月12日
価格 通常版:5,040円 / 限定版:9,240円(税込)
廉価版 NEW Best Price! 2000
2008年4月24日/2,100円(税込)
判定 シリーズファンから不評
ポイント 過去作を台無しにするストーリー
主人公の交代失敗
消化不良なシナリオ
成歩堂を筆頭とした前作キャラ改悪
クセが強すぎる登場人物
前半までならそれなりの出来
公式でも長い間半黒歴史状態だった
後続作にてフォローを入れられた点が多い
逆転シリーズリンク

概要

「法廷バトル」でおなじみの『逆転裁判』のナンバリング4作目。DSでは初の新作となる。キャッチフレーズは「嘘を暴く快感」。
開発は、2005年にリリースされた『蘇る逆転』のスタッフがそのままシフトする形で行われた。
発売時期はDS版『2』とDS版『3』の間にあたる。新規巻き直しに対する不安はありつつも、「ニンテンドーDS」の普及に伴って客層が増えていた時期であり、名作・傑作と讃えられたシリーズのファンから非常に大きな期待*1を寄せられていた。

【あらすじ】

新 章 開 廷

オレの名前は王泥喜法介(オドロキ ホウスケ)。

新米の弁護士だ。

法廷にはウソが隠れている。

理由はいろいろだ。誰かをかばうため、自分を守るため…

そのウソを見抜いて“真実”を見つけ出す。

…それが、オレの使命だ。

いよいよ始まる。オレの法廷が!

(説明書より)

牙琉法律事務所に所属する新米弁護士・王泥喜法介に、はじめての弁護の依頼が舞い込む。

初めての依頼は”殺人事件”の弁護といういきなりの大舞台。

そして、依頼人はかつて敏腕弁護士として名を馳せた、あの「成歩堂龍一」だった!

(公式サイトより)

特徴

  • 登場人物
    • 「新章開廷」をコンセプトに、主人公を成歩堂龍一(ナルホド)から新人弁護士・王泥喜法介(オドロキ)に交代するとともに、レギュラー陣を一新。過去作から続投したキャラクターは一部に留まった。
      • 主人公を譲った成歩堂はストーリーの核心に関わる人物として登場している。
      • 裁判長や亜内検事は従来と同じ立ち位置で登場。イトノコ刑事も意外な形で少しだけ登場する。この他、『蘇る逆転』からも二人登場。
      • 開発インタビューなどによると、元々は旧作キャラクターは一切出演しない予定だったが、上層部の意見で登場させることになったらしい。
+ 主要人物紹介
  • 王泥喜法介
    • 本作品の主人公。牙琉法律事務所に所属。キャッチフレーズは「天啓の大音声」。成歩堂に憧れて、弁護士になったという設定を持つ。愛称は「オドロキくん」。
    • 紅いスーツに身を包む、熱血新米弁護士。まだまだ弁護士として頼りないが、鋭い洞察力を秘めている。(説明書より)
    • 広いオデコと尖った前髪、大きな声が特徴。ダメージ時には水木しげるのキャラのような変顔に。
    • 大きな声は本人も認める数少ない取り柄なのだが、声が全てポポポ音*2の『逆転裁判』シリーズでは声が大きいということは全く伝わらない……。
  • 成歩堂みぬき
    • 真宵に代わる新ヒロイン。成歩堂の娘を名乗る謎の少女。15歳でありながらプロマジシャンでもあり、いつも青色の舞台衣装に身を包んでいる。
    • 成歩堂に娘がいる事は過去作を知るプレイヤーにとって衝撃的な事実だが、その詳細な経緯は最終話で明かされる。
    • ニート同然の生活をする成歩堂に代わり、成歩堂家の収入を支える大黒柱。第2話以降、王泥喜の助手として捜査や裁判に同行して手助けする。また、不思議な洞察力を持っており、その謎が物語の核心に関わる。
  • 牙琉霧人
    • 牙琉法律事務所の所長。今、法曹界で最もクールな弁護士。カンペキなロジックとベテランとしての経験が、彼の依頼人に、最高の弁護を約束する。オドロキくんの尊敬する“先生”。(公式HPより)
    • 過去作における千尋のようなポジションで登場し、王泥喜の初の舞台をサポートする。ニヒルで詩的な発言を好む一面があるが、その性格が多くの人間を救う切っ掛けになるのは先の話。成歩堂とは古くから親交がある様子である。逆転裁判のキャラらしい奇抜な髪型が特徴。
  • 牙琉響也
    • 本作のライバル検事。『2』以降の御剣のような「真実の追求」「正々堂々」というスタンスを掲げている。
    • 検事でありながらロックバンドのボーカリストも務めており、第3話では彼のライブが事件の舞台となる。時折エアギターを披露するなど、モーションもミュージシャンらしい。
    • 霧人の弟であり、王泥喜にとっては上司の弟にあたる。とある出来事が切っ掛けで王泥喜は因縁の相手となってしまうが、決して関係性は悪くない。それどころか、第3話ではプライベートで親交のある一面が描かれており、この点は歴代の検事と比べて異質である。髪型は兄にそっくり。
  • 宝月茜
    • 『蘇る逆転』に登場した少女が再び登場。7年の時を経て、初動捜査担当の刑事になって帰ってきた。
    • 前作までの糸鋸に相当する立ち位置であり、王泥喜達は事件現場でたびたび遭遇する事となる。カガク捜査には相変わらず熱心で、おだてると何かと便宜を図ってくれる。
    • 彼女の再登場の理由は「科学捜査を『4』でもやりたい(公式ガイドブックより)」「白髪の入った糸鋸刑事に科学捜査をさせるわけにもいかないし、王泥喜の周囲の人間が男性ばかりになってしまう(ニンドリ2007年5月号より)」というものである。
    • 何故か終始かりんとうを頬張っている。理由は作中で明かされるわけでもなく、制作陣の意図も一切不明。おかげで「さくさく」というテキストおよびかりんとうが茜の代名詞としてファンの間に定着してしまった。
    • 『蘇る逆転』では科学捜査官を目指していたがその夢は果たせず、終始不貞腐れた態度をとっている。詳しくは問題点の項目で。
  • 成歩堂龍一
    • 『3』までの主人公。「証拠の捏造で法曹界から追放された」という衝撃の設定で登場する。彼の堕落の謎は、本作のストーリーの肝となる。
    • ニット帽と無精ひげが大きな特徴。過去作とはうってかわって、皮肉屋のような性格となっている。しがないピアノ弾きを自称しているがピアノは全く弾けず、終始ニートのような生活をしている。
    • 先述の通り、開発当初は成歩堂の出演予定は無かったのだが、ロックマンシリーズの生みの親で知られる稲船敬二氏の意見にて出演する事となった*3。別人のような性格になっているのは、元々は別の人物として出す予定だった所に成歩堂を当てはめた結果らしい。
    • ファンからの通称は「ダルホド」「ピアニート」など。
    • なお『5』以降の探偵パートで使われる立ちポーズは、本作での立ち絵が元になっている。服装は違うが、ポーズや表情はほぼ同じ。

  • シナリオ
    • 逆転裁判シリーズのシナリオは前作『3』で一区切りが付いたが、本作ではその7年後を舞台に物語が描かれる。
    • 成歩堂は7年の時を跨いで別人のようになっており、変貌の謎が伏せられたまま物語が進む。王泥喜は彼の元で仕事を続けるが、やがて謎の核心に近づいていき……という筋書き。
    • この他、「王泥喜が持つ謎の能力」「みぬきの正体」など、様々な謎がちりばめられたまま物語が展開していく。
      + 各エピソードのあらすじ(ネタバレなし)
    • 第1話「逆転の切札」
      • 王泥喜の初舞台。被告人は、かつて敏腕弁護士として名を馳せた成歩堂龍一。ロシア料理店「ボルハチ」の地下で秘密裏に行われた、暗躍渦巻くトランプ対決の舞台裏を解き明かす。
    • 第2話「逆転連鎖の街角」
      • わけあって成歩堂の事務所に来た王泥喜は、妙な頼み事を次々と押し付けられていた。そんな中、事務所にやってきた女性・並奈美波から「これから結婚する青年を助けてほしい」と弁護の依頼が舞い込んでくる。自分宛ての仕事に浮き立つ王泥喜だったが、裏にはヤクザ達の複雑な悩みが潜んでいて……
    • 第3話「逆転のセレナード」
      • 人気バンド「ガリューウェーブ」のコンサートに来ていた王泥喜達。単独行動していた王泥喜は、奇妙な殺人事件に遭遇する。容疑者の弁護を任される事になった王泥喜だったが、その被告人は言葉の通じない外国人であった。絶体絶命のピンチから始まり、見立て殺人・疑惑の通訳・誰にも明かせない手品のトリックなど、様々な難題が真相を阻む。
    • 最終話「逆転を継ぐ者」
      • しばらくぶりに事務所に顔を出した成歩堂は、王泥喜に仕事を紹介する。それは、近い未来に導入される「裁判員制度」を試験的に取り入れた、特殊な裁判であった。「簡単な事件」と成歩堂は言うが、その裏には成歩堂失脚のすべての真相が関わっていた。

  • システム
    • 「つきつける」で人物を指定できなくなった事を除き、基本的なシステムは『3』以前から据え置き。『蘇る逆転』の「調べる」も続投し、ユーモラスなやりとりが楽しめる。
    • カガク捜査
      • 『蘇る』から続投。ニンテンドーDSのインターフェースを利用して、証拠品をより細かく調べる場面が存在する。
      • 今作は指紋検査や足跡検証以外にも、X線を利用した証拠品の調査も行われる。
    • みぬく
      • 尋問で使えるコマンド。従来の「ゆさぶる」を発展させたようなシステムで、特定の尋問に限り使用可能。
      • 証人の動揺する仕草を「みぬく」事でウソを見破り、新しい証言を引き出す事ができる。
      • 使用できるタイミングになると下画面の上部にアイコンが表示される。ここでXボタンを押すと特殊な画面に移行し、証言がスローになると共に、下画面で尋問中の証人がズームされる。
      • この時、証言中のとあるタイミングで証人がウソをついていると、下画面で体の仕草に現れる。その不自然な部分を指摘する事で、新しい証言を引き出す事に成功する。
      • ただし指摘するだけではなく、最終的には適切な証拠品を「つきつける」事でウソだと明かす必要がある*4
      • ウソを見破る王泥喜の才能は、ストーリーにも大きく関わってくる。
    • 裁判員制度
      • 発売当時、メディアで注目され始めていた「裁判員制度」が本作にも登場。最終話では制度を本作オリジナルの解釈で落とし込んだ「メイスン・システム」が登場し、シナリオの要となる。
      • 説明書では裁判員制度の解説に2ページ割かれており、書き下ろしのイラストで簡易な説明がなされている。制度の詳細を知りたい人の為に法務省のURLが掲載されていたりと、宣伝の意味合いも含まれている。

『3』の高い完成度もあいまって、期待を寄せられた本作だったが、様々な要因から失敗作のレッテルを貼られ、発売当時は「黒歴史」と呼ばれる程に物議を醸す作品となった。


問題点

  • 前作の結末(ひいては前作以前の全シリーズ)をぶち壊しにしたシナリオ
    • 本作が顰蹙を買った最大の原因といっても差し支えない。『3』の結末がこれ以上ないほど綺麗にまとまっていた事もあり、成歩堂の扱いには大きな反発の声が挙がった。
      + 前作『3』の結末について(『1』の内容を含めたネタバレ注意)
    • 『3』の最終話は、成歩堂が一人前の弁護士として認められるまでの物語となっている。
      • ラスボスは成歩堂の師匠の元同僚にあたるのだが、その師匠は『1』の第2話で死亡しており、死の原因は成歩堂の力不足にあると確信していた。
      • 最終話のラストシーンでは、ラスボスの叩きつけた挑戦に応え、真犯人の立証に成功。その成歩堂の姿は、ラスボスがかつて見てきた師匠の面影があった。
      • 既にラスボスは死の病に侵されていたが、成歩堂が一人前になった事を理解し、師匠の後継者として認めることとなる。物語は、大団円で幕を閉じるのであった。
    • なお、最終話はとある場面で1作目のBGMが流れるなど、過去三作品の集大成を思わせる演出にもなっている。
      • また『3』までの作品において、成歩堂は師匠に助けられて窮地を切り抜けることが多く、一人前と呼ぶには遠い状態であった。ラスボスの言う力不足は的を射た発言でもあったのだが、ラストシーンでは完全に自分の力だけで真犯人を立証しており、『1』から遊んできたプレイヤーにとって感慨深い結末となっている。
    • 前述の通り、本作の成歩堂は弁護士をやめて堕落しきった性格となっている。それどころか、第1話のラストでは元弁護士にあるまじき横暴が明かされる。前作までのヒーロー像を知っているプレイヤーの多くは、戸惑いを見せる事となった。*5
    • ただし、この成歩堂にはダークヒーローとしての魅力もあり、第1話の時点では「なぜ堕落してしまったのか?」と思わせるストーリーになっているなど、全てに問題があるわけではない。
      • 中には「逆転裁判4のピークは第1話」とする意見もあり、第1話の時点では見せ方の一つとして悪くはないことがうかがえる。
    • しかし、問題は最終話で明かされる真相である。それは、ファンにとって納得の得難い肩透かしな結末であり、極めて消化不良な内容であったため、大いに批判される事となった。
      + 最終話で明かされる真相(ネタバレ注意)
    • 要約すると、成歩堂が落ちぶれたきっかけは、捏造された証拠品をそうと知らずに提出し、弁護士バッジをはく奪されたからというもの。
      • しかも、この事件は先述のEDからたった2ヶ月後の出来事であり、成長した成歩堂はロクな活躍もないまま法曹界を去った事も示されている
      • その証拠品は、開廷前に見知らぬ少女(みぬき)からもらった不審物。あまりにも呆気なく、前作で一人前になった事を否定してしまうような失態である。
        • なお、この捏造証拠を繰り出すシーンはプレイヤーが自分の手で再現しなければならない。審議できそうな部分は他にもあるのに*6、それ以外の手段は一切取る事ができず*7、見えている地雷原に成歩堂を突っ込ませるような展開となっていることから、「なぜプレイヤーの手で成歩堂にとどめを刺させるのか」と理不尽さを思わせる展開となっている。
        • また、たった一度の捏造だけでバッジ剥奪というのは理由として弱いという意見もある。
      • 「3」の最終話では多くの人に支えられて新しい出発を歩むことになった成歩堂だが、恩人たちの期待を裏切ってまで闇落ちする理由としては弱い。
        • それどころか、支えてくれた人物への葛藤などは一切描かれておらず、成歩堂の仲間たちはまるで存在しないかのように扱われている。
    • この展開が不評な理由としては、成歩堂を貶めた黒幕があらゆる意味で情けない人物であった事も挙げられる。3作品にわたって成長してきた主人公を潰した相手がショボかったとなれば、過去作から遊んできたプレイヤーがどう感じるかは想像に難くないだろう。
      • まず、黒幕が成歩堂を貶めた動機は、弁護するはずだった顧客を成歩堂に奪われたから(しかも、弁護士を変えたのは顧客の意思であり、成歩堂には全く落ち度が無い)という小物じみたもの。
      • そして、行動が何かと杜撰。
        • この人物は第1話で捕まっているのだが、その原因は、聞かれてもいないのに犯人しか知りえない情報を喋ったため(しかも2回)。歴代の犯人と異なり、証人として呼び出されるどころか捜査線上にも浮かびあがっていなかったので、本来ならまず捕まるはずがなかった。
        • さらに最終話の事件にも真犯人として関わっているのだが、その真相は大昔に組んだ殺害計画が失敗し、自分のあずかり知らぬタイミングで手違いにより死んでしまったという、計画性の欠如したもの。
      • 後述する通り、この黒幕は犯人単体としてみれば(一応)人気があるし、小物である事自体はある種の魅力である。ツメが甘い犯人も、過去の大物クラスの人物でいなかったわけでは無い。問題は、この体たらくで前作まで積み上げた成歩堂の成長をぶち壊しにした事である。
        • 結果、第1話で盛り上がりを見せた成歩堂の堕落は、あまりにもしょうもない背景となってしまい、過去作から追ってきたファンは大いに失望することになってしまった。
  • ゲームの最後にて、成歩堂が弁護士に復帰することは示唆されるが、ハッキリとした結末は書かれておらず、完全な復活は『5』の発売を待つことになる。
  • その失脚の原因となった人物はあらゆる行動が支離滅裂で*8、シナリオの粗さが指摘されている。
    + 詳細(ネタバレ注意)
  • その人物とは、成歩堂が失脚する原因となった裁判の被告人・或真敷ザックである。
  • 彼は裁判中に失踪し、7年間失踪したあと成歩堂と再会する。問題はそのシーン。
    • この時、マジシャンの彼が所属していた一座の権利書を成歩堂に見せるのだが、それは彼の容疑を覆す決定的な証拠であり、素直に提出して無罪になっておけば何の問題もなかった。結果、成歩堂の弁護が捏造問題に発展し失脚、という大迷惑な話に。
    • また、7年間失踪していた理由は「失踪宣告制度*9で自分を死人とし、実子のみぬきに一座の権利を継がせようとした」というものだが、そんなややこしい方法を採る理由が不明。作中の法的な事情があるのかも知れないがその説明も曖昧*10
  • 上記やり取りの直後に第1話に繋がる展開になるが、明らかに話の繋がりが無茶。
    • 成歩堂はザックとのトランプ勝負の際にみぬきの力でイカサマをして勝利したことを白状するのだが、ザックはそれを許せないとしてリターンマッチを挑む。ザックの失踪後に成歩堂がみぬきの保護者となったことなどから、こういう難癖の付け方を理解できないプレイヤーが多い(しかも、ザックの勝利の手段もイカサマである)。
    • またこの展開の後から振り返ると、第1話の事件の展開に一部綻びが出てしまう(ザックが協力者を殴打した後に容赦なく通報する成歩堂など)。
    • フォローの意見もないではないが、シナリオ担当の巧氏がザックの言動の破綻を認めるような発言をしたこともあり、本作の問題点として槍玉に挙げられやすい。
    • ただでさえ釈然としない成歩堂失脚について考察すると自然と彼の行動に行き着き、成歩堂の堕落をより受け入れがたいものにしている。
  • 世代交代に失敗
    • 新主人公として登場した王泥喜だが、キャラが薄くて扱いも悪く、主人公としての役割を果たせていない点が批判を受けることとなった。
    • 行動の殆どは、他人に指示されたり周囲に振り回されたりした末の物ばかり。主体性が無く、共感できる動機も伴っていないため、感情移入がしづらい。
      • 一応、弁護士として精進しようと頑張る姿勢が随所に見られるのだが、何故弁護士を志したのかは劇中で殆ど触れられておらず、共感しようが無い。
      • 公式設定で「熱い性格」とされているにも拘わらず、それが言動に現れる場面は殆ど無く*11、はっきり言って無個性。『5』以降で強調される優しさや面倒見の良さも、本作ではそれほど描写されていなかった。
    • これだけなら「キャラが薄い」だけで済んだのかもしれないが、更に問題なのは最終話の扱い。ラストシーンは成歩堂に主人公の立ち位置を奪われ、置いてけぼりのまま物語が締めくくられてしまう。
      + ラストシーンの内容(ネタバレ注意)
    • 最終話の展開を大まかに説明すると、成歩堂が用意した「メイスン・システム」によってラスボスにとどめを刺すというものである。この間、響也や裁判長も揃って引導を渡すのだが、王泥喜は自分の未熟さを痛感しながらその様子を黙って見ているだけ。クライマックスにもかかわらず、完全に蚊帳の外になってしまっている。
      • 一方、王泥喜が直前まで進めていた審議では決定的な証拠を出し切れず、およそ活躍出来ていたとは言いがたい状況であった。
      • 結局『4』のシナリオは、王泥喜が得たものが大して描かれない*12まま幕を閉じる。そのため物語全体のテーマが不明瞭になっており、成歩堂の件と併せて本作の消化不良感を強めている。
  • 3話以前の王泥喜は頼りない一面も多く、最終話での成長を期待したプレイヤーも多かったのだが、それを悪い意味で裏切ることになり、「空気主人公」と評される事になってしまった*13
  • このせいで、最終話のタイトル「逆転を継ぐ者」は名前負けしてしまうハメに。その反省を踏まえてか、次回作『5』以降では「受け継ぐ」という部分を主軸に据えたシナリオが展開されていく事となる。
  • 評判の悪い第3話
    • 説明不足な謎解き描写を筆頭に、何かと雑で粗が多い。
    • 逆転裁判は一つ一つの謎を検証していくゲームなので、全体のトリックに粗があってもゲームを進めること自体は可能である*14。しかし、この第3話は謎解きの粗さだけでなく、ゲームのコンセプトを全否定する致命的なシナリオも問題視されている。
    • なお評価点で後述する通り、その致命的な部分さえ気にしなければ見どころもいくつかある。
      + 詳細(ネタバレ注意)
    • トリックについて
      • 特に指摘されるのは凶器に関する矛盾。被告人は子供なのに、凶器は撃てば大人の男性でも肩を痛めるほど反動が大きい大型拳銃である。とても小柄な被告人に扱えるものではなく、仮に撃つことができたとしても肩を痛めているはずである。しかし、被告人は肩を痛めていない。
        • 劇中ではこの点を全く議論できず、気づいてしまったプレイヤーは違和感(場合によっては苛立ち)を抱いたままゲームを進める事になってしまう。
      • 凶器の問題を抜きにしても、本エピソードの事件現場は十分な説明がなされず、何か起きていたのかが曖昧である。回想シーンの類も一切無い。
        • どういう形で被害者が目撃者を見たのか、真犯人と被害者の位置関係はどうなっていたのかなど、状況が込み入っているにもかかわらず劇中ではほとんど説明されない。仮につじつまを合わせても、割と無理のある状況になってしまう。
    • シナリオについて
      • 問題は2日目の探偵パート。ここで被告人は、別の国で死刑になるレベルの重罪を犯していたことが発覚する。
      • これに対してフォローの類は殆ど無く、感情移入できる動機や同情できる背景は一切描かれない。だが物語は彼を救う前提で話が進み、最終的には日本の法律で裁かれる事により死刑を免れる事になる
      • 逆転裁判は無実の被告人を救うゲームであり、この被告人はそれを前提から破壊している。にもかかわらず、登場人物が彼を救おうとした十分な動機は描かれておらず、事件解決のプロセスも被告人の不明瞭な動機をアテにしたものである。それどころか、被告人や真犯人の詳細な犯行動機などはほぼ丸投げのまま完結するという、消化不良な結末となっている。
    • この他にも、何かと不評な点が多い。
      • 途中、事件に大きく関係するライブのシーンが何度も流れるのだが、飛ばせないのでテンポが悪い。
      • 本エピソードの証人・ラミロアは不必要なウソをついて真相究明を回りくどくしており、その件に関して謝罪する描写も十分に描かれていないことから、一部のプレイヤーからヘイトを買う羽目に(一応理由付けはなされているが、批判的な立場のプレイヤーからは「同情できない」と評されている)。
      • 本エピソードの響也は、人の死よりも自身の音楽活動を優先する非常識な態度を取り、しまいには不祥事レベルの大失態を犯して大きく株を落としてしまう。不祥事の詳細は賛否両論点で後述。
      • その他に(致命的なミスとまでは行かないものの)、真犯人が犯行時刻を誤認させるために死体を遠距離移動させている件について、リスクがありすぎて「ムチャがあるのでは?」という意見もある。
  • 過去キャラの不必要な改悪。成歩堂以外にも、殆ど意味のない改悪をされた過去作キャラが2名いる。
    • 1人は宝月茜。夢に破れた彼女は、仕事をサボって周囲に当たり散らすキャラとなっている。常に不機嫌な態度をとっており、自分勝手な言動で王泥喜達を振り回すなど、プレイヤーの不快感を募らせる人物に。
      • 前作では姉を助けるために頑張る明るい少女だったのだが、その面影が全くない。科学捜査官にしなかったシナリオ上の必然性は無きに等しく、疑問の声が噴出する事となった。
      • その後『逆転裁判画集-王泥喜編-』にて、彼女がここまで変わった理由は「メインヒロインであるみぬきと"明るいキャラ"が被るのを防ぐため」というのが明かされた。そのためだけに夢を潰えさせるのはあんまりでは……。 と言うか別に茜を登場させる必要性はなく結局科学捜査官にしなかった理由にはなってない。
      • 成歩堂と違い、エンディングの後日談で夢を叶えるような描写も無く、最後まで救いが無い。再び彼女の明るい姿を見るのは『逆転検事』シリーズ、科学捜査官としての活躍は『6』での再登場を待つことになる。
    • もう1人は裁判長。第3話において、「親友の司法長官の息子が病気になり、点数稼ぎを兼ねてお見舞いに行きたいので結審を急ぎたい」という旨の発言をする。たった1シーンではあるが、これまでのシリーズにおけるコミカルながらも温厚で職務に誠実なイメージをぶち壊すには十分の問題発言。
      • 一応、このシーンが後の伏線になっているのだが、もっと他にやりようは無かったのだろうか。
  • 一部キャラ(特に成歩堂や茜といった旧キャラ)の年齢について
    • 従来の逆転裁判シリーズでは、キャラの年齢はその年に何歳になるか?(『1』の成歩堂ならば2016年に満24歳)で計算されていた。しかし作中で年をまたいでも年齢は加算されず(『蘇る』、『2』の4話、『3』の3話)、新作になるたびに1つ年を取るという方式であった。
    • しかし、『3』終了時点(2019年)から7年後、つまり2026年が舞台となる今作では、成歩堂の年齢は33歳となっており、計算が合わなくなってしまっている。後の『5』『6』でもこの現象は修正されていない。
    • おそらく、前作(『3』)から7年後というコンセプトで開発を進めたはいいものの、その前作のゲーム内で年が変わっている(2018年→2019年)ことを失念してしまい、『3』作品開始時、つまり2018年時の満年齢に単純に7を加算してしまったのだと思われる。
    • この影響で、今作に登場した旧キャラはもちろん、『5』以降に再登場したキャラ(御剣、真宵、春美など)も1つ年齢がずれることになってしまった。
    • なお御剣や茜は『検事』シリーズにも登場するが、その作中(2019年)でも年齢の基準は『3』(2018年時点)のままである。
      • シナリオやトリックの矛盾に比べれば小さいことではあるが、キャラクターの年齢という(ある種プレイヤーの感情移入しやすい)要素に重大なズレを残してしまったことは、制作側のミスと言われても仕方のないことだろう。
  • 大人の事情に振り回されたクライマックス
    • 最終話の決着は、早い話がデウス・エクス・マキナ同然。必然性も弱く、原因には開発側の事情があるのではないかと指摘されている。
      + 詳細(ネタバレ注意)
    • 最後はラスボスを追求できる証拠品が揃っていないにもかかわらず、裁判員制度によって裁判員(プレイヤー)の投票によって有罪か無罪かが結審する(ただし、ここで言う裁判員制度は本作オリジナルの内容であり、現実のものとは異なる)。ここで無罪に投票すると、そのままハッピーエンドに突入する(ちなみに、有罪に投票するとバッドエンドに)。
      • 結果、「証拠品を集めて真相を導く」という逆転裁判の前提を根底から破壊しており、カタルシスが崩壊している。
        • 逆転裁判は現実の裁判と違い、白黒決着がつくような議題を結審する。投票で決めるべきことではなく、裁判員制度との相性は水と油である。
        • また「証拠もなしに多数決で罪を着せている」という批判の声もある。『1』で成歩堂が弁護士を志したきっかけも同様の理不尽な行為だったのだが、本作では成歩堂が同じ行為に及んでしまっている。
      • そもそも、決着に裁判員制度を持ち出す必然性は無きに等しく、完全な蛇足。通常通り、証拠品をつきつけて決着をつける展開にしても、プロットとしては何の問題もない。
    • 開発者のインタビューによれば、裁判員制度が登場した背景には上層部からの要望があったという。また、法務省の会議においては(現実の)裁判員制度の知名度向上の一環として本シリーズとのタイアップの提案が出されたことがあり、ファンからは前述のカプコン上層部によるシナリオへの要請との関連が指摘されている。結果的に、本作における裁判員制度は無理やりねじこまれる形となり、整合性を損ねる結果となってしまった。
      • 宣伝にしても、実際の裁判員制度からは大きくかけ離れてしまっており、悪い意味で誤解を与えるような物になってしまっている。

賛否両論点

  • 個性豊かだが癖が強すぎるキャラクター達
    • 本作の登場人物は不誠実な人間や非常識な人間が多く、全く人気が無いわけではないが人を選びやすい。
    • 新ヒロイン・みぬきは、ときおり王泥喜を差し置いて鋭い洞察力を見せるなど、濃いキャラクター性の持ち主。明るくてマイペースな性格なのだが、いささか度が過ぎている。
      • 事あるごとに王泥喜に毒を吐き、自分勝手な行動や空気の読めない行動に走るなど、非常識な性格。3話では手品のトリックを見破ったのに王泥喜に教えない*15など、節操がない。
    • ライバル検事・牙琉響也は過去作の人物に無い個性を持っており、王泥喜に協力的な態度やプライベートでの関係の良さを好意的に見るファンや、不憫な描写が多数あることをネタとして捉える意見など、キャラ人気自体は低くはない。公式人気投票でも上位に食い込むことは多い。
      • しかし、弁護側に協力的な態度が多く「倒すべき相手」と認識しづらい、積極的に真犯人を攻撃して王泥喜の出番を奪うなどの理由から、「ライバルとして張り合いがない」という批判を受けている。
      • また第3話での各種言動や、最終話で成歩堂を失脚させる決定打の展開など、一部言動がそのスタンスと乖離・矛盾しているとも言われる。
      • 「副業用のギターを証拠品運搬ルートで輸送」「正当な手続きなしに捜査情報を弁護人に開示」といった、検事の職務への態度に疑問符が浮かぶ場面も。
      • この2点は犯人に悪用され、知らないうちに犯罪に加担させられていたという失態まで演じている。しかしその事への反省や責任を取る描写が明確に描かれないため、批判されやすい。一応、彼もこれに関連して酷い目に遭っている*16のだが…。
      • 一方で好意的なファンからは「ライバルでさえなければ…」「他のポジションでの出演が適役」という方向で論じられ彼の人物像そのものが再評価されることは多く、『4』のキャラが数多く救済されている『5』以降では、「もっと補完してほしい」との要望が多い。
    • 主要キャラだけでなく一話限りの登場人物も、身勝手な行動に出るものや犯罪行為に手を染める人間がやたら多く、万人受けし辛くなっている。
      • こうした傾向は直近の『3』『蘇る逆転』から見られていたが、本作はさらに顕著。
      • 中でも、被告人にもこれが当てはまっているのが問題視されやすい。最後の最後で横暴が発覚した第1話の成歩堂、そもそも無罪にしてもらう理由が本人に無かった*17第2話の被告人に始まり、続く第3話や第4話(過去編)の被告人は本記事の問題点でも取り上げた問題人物であり、助けるべき人間まで闇が深い。このせいで「逆転裁判4には救いたいと思える被告人がいない」とまで言われる始末。
      • ただし、第4話(現代)の被告人は本人の意思に関係なく悪事をやらされていただけであり、あまり責められる要素は無い。キャラ人気もそれなりにあり、「救いたいと思えない」と言われるゆえんも、よりにもよって成歩堂の失脚に関わったからという部分が大きい。
      • 成歩堂も無実の罪でとらわれて良いかどうかは別問題であるし、2話や3話は被告人と別の人間が救われるので、全くの徒労でない点は留意すべきである(尤も、3話の方は先述の問題点項目で言及した賛否両論な証人、ラミロアだが……)。
    • その他、ストーリー後半から登場する手品師集団「或真敷一座」の曲者っぷりは語り草。全員の行動が吹っ飛んでおり、それでいて新旧主人公にも大きく関わる重要人物の為、物議を醸している。
      + 詳細(物語の核心に触れるネタバレ注意)
    • まず、座長の或真敷天齋は弟子を試す試験を突きつけ、自殺。そこまでした動機は不明瞭なのだが、これが成歩堂失脚のきっかけである裁判に発展した。
      • 後になると別件で、重大なマジックの事故を隠蔽していた事が明らかになる。
    • その弟子の一人・或真敷バランは私欲に溺れ、この自殺を利用して興行権の横取りを画策。ザックに濡れ衣を着せようとした事で殺人事件と疑われ、例の裁判にもつれ込んだ。
      • ただし、その後彼自身は因果応報な目にあっており、自首もしている。結果的に大事になってはいるが、実際の行いが殺人等に比べれば軽微なことや「敵役」として見た場合には論理的に筋の通った行動が多いためか、ザックと比べると彼に同情的なファンも多い。
    • そして、問題点で挙げた或真敷ザックもこの一座の関係者。結果的に成歩堂の失脚は、一座の不可解な行動や身勝手な行動に振り回された結果である事が明らかになる。
    • 3話のラミロアは、ザックの妻にあたる。最終話では王泥喜とみぬきの母親だった事が明かされ、物語のキーパーソンとなるのだが、3話での心証の悪さが相まって、感情移入できるかどうかは人を選ぶ。
      • また生き別れになった理由も不明瞭で、発売当時は無責任に子供を捨てた疑惑が挙がっていた。
    • 余談だが、後に発売された『6』では(元)一座の新しい人物が登場する。
      • 簡単に言うと「過去のある事件から一座に憎悪を抱く人間」で、本作の一座の描写からその点に同情するプレイヤーも多かったが、彼もまたロクな人物では無かったため、ファンからは(彼も所詮一座の人間という意味で)「やっぱり或真敷にロクな奴がいない」と評される事となった。
      • なお、同作ではラミロアの件が補完され、子供を捨てた疑惑が解消されている。
  • もちろん、一話限りの人物にも人気のあるキャラクターはいる。
    • 2話の証人はその強烈な見た目もさることながら、シュールで憎めない行動理念が特徴。『3』に登場した勇盟大学の学生でもあるという、ちょっとしたファンサービスも盛り込まれている。
    • 先述した最終話(現代)の被告人は同情的なつらい過去を背負っており、本作の女性キャラで一番素直な性格の持ち主。スケッチブックを使ったモーションも印象的で、終盤では主要キャラとして目立つ人物であり、公式人気投票に名前がランクインしたこともあるほどファンが付いている。
    • 最終話には生理的にどぎつい見た目の証人が登場。作中での働きが有能であったことから、本作の良心として評価する向きも多い。
    • 詳細は避けるが、この他に3話の真犯人も一貫した行動などが人気を得ている。
  • カルト人気の高いラスボス
    • 数あるキャラクターの中でも、特に本作のラスボスは変わった視点からファンに親しまれている。
      + 詳細(第1話の内容を含めたネタバレ注意)
    • ラスボスは、王泥喜の上司にして第1話の犯人・牙琉霧人。成歩堂の失脚を含め、複数の事件にまたがる黒幕として暗躍していた事が明らかになる。
      • その行動力には狂気じみた面があり、常に顔色を変えず異様な風格を見せている。
      • 手の甲に不気味な体質を持っていて、成歩堂が開錠できないサイコロックを携えるなど、底知れない闇を抱えている。
        • 暗躍ぶりや行動力は前作『3』の黒幕に近いものがあり、引き合いに出される事もしばしば。
    • ……と、これだけ書くと聞こえはいいのだが、問題点で書いた通り、小物な上にツメが甘く、ラスボスとしての評価は低い。
      • フォローしておくと、2回の敗北のうち片方は捏造された証拠を使ってハメられたものであり、もう片方は上述の裁判員制度。真っ当な敗北をしていない点は一応評価できる。
    • しかし、当時のプレイヤーが彼の行動を考察していったところ、次々と憎めない一面が注目を集めるようになった。
      • 本作の問題点の一つである「みぬく」に対し後述通りのツッコミを返した数少ない人物と言う一面や、あらゆる行動が裏目に出ていて、所々のドジっぷりが常軌を逸していて、何かと不幸体質の持ち主であり、挙句の果てにはロリコン疑惑・ぼっち疑惑まで浮上。小物っぷりなどが一周して憎めないキャラであった事が明らかになり、『逆転裁判4』随一の人気キャラにのし上がってしまう。
        • ネタ寄りの考察も多分に含むため、本記事では詳細を割愛する。
      • 彼の人気はすさまじく、発売当時の2ちゃんねるでは彼のファンスレが登場。『4』関連のスレが荒れる中、霧人のスレだけは平和に進行すると言う皮肉な珍事が発生した。
      • 発売からしばらく経った後も人気はあるようで、『5』発売時の人気投票においては、『4』だけにしか登場していないにもかかわらず16位と、『4』のキャラの中では上位に入っている*18
  • 「みぬく」システム
    • まず、システム自体はそこまで悪いものでは無い。尋問にミニゲームを取り入れる事でマンネリ化が避けられており、「どこにウソがあるのか」と目星を付けて見破る楽しさがある。
    • 問題はストーリー内の扱い。証人の仕草をダシに証言を引き出す行為は、側から見て言いがかり同然の暴挙そのもの。いくら現実と違う裁判とは言え、論証をすっ飛ばす強引さには批判が多い。
      • 具体的な流れをまとめると、法廷での尋問中に表情や指の動きなどを見て「あなたは○○について話すときだけ××しますね」と言い、さらに続く質問に証人は動揺しつつ証拠品と矛盾した発言をするという感じ。
      • 一応、特徴の項にも述べた通り最終的には証拠品をつきつけるので、完全に論証が破棄されているわけではない。その取っ掛かりは大問題だが。
    • このような尋問に対して、周りが止めようとしない不自然さも話題に上がる。
      • 劇中の描写を見る限り、どうやら王泥喜が話している間は異様な眼力と”オーラ”のようなものに押されて、周囲は異論を挟めなくなるらしい*19
    • 余談だが、ライターも無理があると感じていたのか、劇中でもこうした流れに「コンキョのない言いがかりはやめてもらいたい」「緊張した証人は、みな有罪ですか?」などといった至極真っ当なツッコミが入っている。
    • 発売当時は、「システム自体は面白いから探偵パートでやって欲しかった」という意見も挙がっていた。
      • 後の『5』『6』では裁判中の「みぬく」がほぼ廃止され*20、代わりに探偵パートで使用されている。
    • そのシステム面についても、詰みポイントが存在するのが玉に傷。従来の尋問と違って総当たりが出来ないため、気付かないと1時間以上進めなくなる場合も。
      • 特に難関とされるのは、4話のとある証人。仕草にばかり注目していると、絶対気付かない場所に答えがある。
  • 謎解きにおけるメイスン・システムの扱い
    • 第4話に登場するこのシステムは、成歩堂が用意した追体験を法廷パート・探偵パートの要領でシミュレートしていく物なのだが、成歩堂の脚色が入ってると思しき様子があり、論証としての信頼性には賛否の声がある。
      • 探偵パートでは過去と現在を行き来して証拠を集めていくのだが、未来の証拠品を過去に持ち込んで使用する場面がある。
      • また、成歩堂にしか見えないはずのサイコ・ロックを使用して進む局面も存在する。
      • これらのシステムがどのようにして正当性を保証されているのか、そもそもどういう原理の物なのか、作中での詳しい説明は殆ど存在しない。
    • 一方で、過去作でも霊媒のような要素は登場しているので、フィクション特有のSF・ファンタジーの要素として許容すればさほど問題ではない。霊媒がそうだったように、プレイヤー個人が求める趣向の範疇と言える。
  • 登場人物のモーションについて
    • 過去作と比べると比較的地味な傾向にあり、「印象に残りにくい」との批判がある。
      • 良くも悪くも本作が掲げている原点回帰の面があるのかもしれない。
    • 一方で、第3話の真犯人とラスボスのブレイクモーション*21はよく動き、インパクトは抜群。この両名の評価の高さにもつながっている。

評価点

  • マイナス要素ばかり注目されるシナリオ面だが、見どころも多い。
    • 本作のシナリオは、いうなれば勢い重視。珠玉のアイデアが盛り込まれており、(粗の多ささえ気にしなければ)プレイヤーを惹きつける展開の数は他のシリーズ作品にも負けていない。シナリオに求める趣向次第では、評判の悪い第3話や最終話も問題なく楽しめる。
      • それどころか、第1話・第2話と単体で見れば「従来の逆転裁判」と同等に楽しめる。特に終盤の尋問ではなく、証拠品による論理の積み立てによって、真犯人を追い詰める構成は鮮やか。
    • どのエピソードも要所で工夫が盛り込まれており、3話も例外では無い。構成の粗ささえ気にならなければ、プレイヤーを唸らせるような見所が随所に隠されている。
      • 第1話はその筆頭。証人のしぐさにまつわる発言が出た後は、思わず「え!?」となってしまうこと請け合い。真相も、それまでのシリーズでの「お約束」を覆すもの。
      • 第2話はトリックや論証における破綻がほぼ無く、ミステリーとして一番出来が良いとされる。初日の証人の濃いキャラや成歩堂の不死身ぶりは語り草。「3つの関係ない事件が実は1つにつながっている」ことを解き明かす過程などはなかなか面白い。科学捜査や再現ムービーなど新システムの出番も多い。
      • 第3話の場合、「シリーズ初の見立て殺人*22」「言語の壁でピンチに陥る」「通訳のウソを暴く」「法廷の場で手品のタネを明かす」などユニークな試みが多く、真犯人も人気が高い。生かしきれていなかっただけで、アイデア自体は悪くないものばかり。新システム自体は好評であり、再現ムービーや科学捜査、「ミキサーを操作して証拠を探す」といった機種のスペック向上やタッチパネルを生かした新要素が探偵・法廷パートともに多く追加されている。特に科学捜査関連は『蘇る』と同様楽しく仕上がっている。
      • 最終話は、初日のラストで驚きの展開が待っている。突然始まるメイスンシステムも、思わず引き込まれてしまう演出となっている。被告人も、先述の通り本作の事件で一番同情できる人物であり、ラスボスについても諸々の設定自体は悪くない。
    • エピソード同士の意外なつながりが他のシリーズと比べても特に多く、伏線が回収される展開が次々と訪れる。アイデアの詰め込みようもあってか、シナリオ全体の構成を評価する声が無いわけでもない。結局、詰め込み過ぎて衝突事故を起こしてしまったというのが真相かもしれない。
  • シナリオはともかく、ゲーム面はいつも通り。本作が「クソゲー」ではなく「シリーズファンから不評」たる所以である。
    • ディレクター・巧舟による、独特の言い回しや言葉遊びを多く取り入れた「タクシュー節」全開のテキストは本作でも健在。
      • つきつけて反応がある証拠品は少ないが、背景に調べられる小物は決して少なくはなく、調べる際に出てくる小ネタはいつも通りに評価されている。恒例のキャタツとハシゴの会話も搭載。
    • 難易度も絶妙なバランスで、『2』ほど難しくなく、『5』ほど簡単でも無い。
    • バグ・誤植の類も無い。
  • BGMの質・及び出来はよい。ハードが変わったことで、音質も向上しているのがBGMの質の向上にもしっかりつながっている。
    • おなじみの「追求」以外にも、主人公である王泥喜のメインテーマや或真敷一座のテーマなども非常に素晴らしい出来。
      • 追求については、最終話で全然流れないことが惜しまれる。*23
    • BGMは『ロックマン ロックマン』の堀山俊彦氏がメインで担当。他には『2』『蘇る』で作曲した木村明美氏と、『STREET FIGHTER III』などの奥河英樹氏が参加。歴代シリーズで作曲に参加した人物は最多で気合が入っている。
      • 「追求」は奥河氏が担当。第3話のメインとなる「恋するギターのセレナード」は堀山氏が作曲、巧氏が作詞である。第3話のライブ映像の悪印象が強いが、(歌詞はともかく)曲そのものの出来は悪くはない。
  • グラフィックの質はGBA版のシリーズ作品よりも向上している。技術の進歩が感じられるだろう。
    • ライブ映像も、機種などを考えると美麗でよくできていると言える。
      • 過去の成歩堂など一部の旧作キャラはドットをそのまま流用しているため、新規グラフィックのキャラと比較すると荒っぽく見えてしまうが。
    • UIも見直しが入り、サイコロックを「つきつける」コマンドではなく、「話す」コマンドからXボタン(あるいは下画面の勾玉マークをタッチ)で突きつけられるようになった。
      • サイコロックのフラグは話すコマンドで判明するため、一度「つきつける」に戻らずそのまま行えるのは便利。

総評

新章を謳う本作は、新しい面々と共に新たなスタートを切る作品となるはずだった。
しかし、前作まで活躍していた主人公を破壊するシナリオは新シリーズの1作目としては致命的であり、新しく登場した主人公も大失敗に終わる。結果、「黒歴史化orパラレル設定にしてナルホド君を主人公に戻して欲しい」「主人公がナルホド君でなくてもいいから仕切り直して欲しい」などの評価が各所で飛び交う事になる。
それ以外にも、シナリオ面では説明不足・致命的な不整合などの至らない点が数多く指摘されており、作品全体を通したテーマも中途半端に終わるなど、主人公を抜きにしても手放しで褒められない出来となってしまった。
原因については、全体的に時間が足りておらず急いで作った結果こうなってしまったと思われる(事実、証拠品のつきつけの文章の少なさや終盤のボリューム不足など、様々な部分が前作より完成度が低い)。
人気シリーズをベースにしていることで作品単体としての赤点はギリギリ免れたが、ファンの期待を見事に裏切ってしまった、「ガッカリゲー」の典型である。

余談

  • 発売当時の反応とその後の展開
    • 発売前から成歩堂の変貌などを不安視する声が挙がっていたが、いざ実際に発売されると、その内容は物議を醸すこととなった。
      • 発売当時、カプコンの公式HPでは自由に逆転裁判のシナリオが作れるFlashが公開されていたが、これを使って『4』を批判するユーザーが後を絶たず、運営が公開作品を削除するなどの事態に。
      • 某動画サイトでは、『4』過去編の惨劇を回避するIFストーリーが多数作られた。
      • 発売から3年後、ゲーマガの「期待外れだったゲーム」ランキングでは本作が第4位にランクインしていた。
    • この記事の初版は本wikiがまだ「クソゲーまとめwiki」だった頃*24に作成されたが、登場人物への批判記述が肥大化した結果、記事が分割される異例の措置が行われる。
      • やがて「原則として記事分割は行わない」というルールが出来上がるが、本記事の登場人物記事だけは特例で存在を許され、2015年まで長期にわたり記事が残っていた。
    • 評判に反して、売り上げは『逆転裁判』シリーズ過去最高の約50万本を記録し、発売後早い段階から続編の展開も匂わされていたが、その後同シリーズは『逆転検事』のようなスピンオフ路線に舵を切るようになり、正統続編は長らく作られることがなかった。
      • この一見不可思議な現象については、 「本作が低い評価を受けて『逆転裁判』というタイトル自体に悪印象がついているため」「本作でキャラの設定や性格を大幅に改変してしまい、以後の続編で登場させる事が困難になったため」 などといった憶測が飛び交っていた。
      • 根拠とされるのは、旧シリーズを題材としたスピンオフ作品『逆転検事』の時系列。成歩堂が法廷から追放される原因となった裁判が『3』最終話から約2ヵ月後の4月19日に起きたものであり、逆転検事シリーズの期間内にその裁判が起きないようにシナリオが組まれた可能性が指摘されている。*25
      • なおブッキングを避けつつも、少なくとも『4』を「なかったこと」にはしていない。同作の中には「ガリューウェーブのライブセット」や「ワルホくん」など『4』のネタも少なからず出ている。
    • 本作発売から約5年後。実に6年ぶりの正規ナンバリング新作となる『逆転裁判5』が正式に発表され、2013年7月25日にようやく発売された。
      • 『5』の評価は当該記事を参照。『4』を安易にパラレル化せず存在をきっちり踏まえた上での続編であり、前述の本作の問題の一つであったキャラクターなどの描写がある程度フォローされている。特に王泥喜の評判は本作発売時点からは考えられないほどウナギ登りとなった。
      • ちなみに、『5』劇中にて王泥喜本人は「オレのデビューも散々でしたしね」という本作に関する自虐ネタとも見られる発言をしている。*26
    • 2016年6月9日には『逆転裁判6』が発売。こちらでも『4』のフォローが多くなされた他、本作で謎に終わった多くの伏線が回収されている。
  • 本作はDS・Wii・フィーチャーフォン・スマートフォン・3DS・PCと、多くのプラットフォームに移植された旧シリーズとは異なり、長らくフィーチャーフォンにしか移植されていなかった。
    • スマートフォン版も先に『5』が配信され、本作はまるで黒歴史扱いの状態だったが、2016年冬にようやく配信を開始。グラフィックは『123』と同様リマスターされているが、追加シナリオなどは特に用意されていない。
    • 2017年8月9日に3DS版の発売を発表。2017年11月22日に発売された(後述)。これにより、本編6作品すべてが3DSに出揃うことになった。
      • カプコンイーストアでは3DS版ソフト4本分が収納できるボックスも販売されている。
  • CM・イメージキャラクターには、人気番組『行列のできる法律相談所』で有名な丸山和也氏を起用した。
  • その他様々な展開について。
    • シリーズにはファンブックのほか、多数のファンアイテムが存在するが、『4』に関してはほとんどなく、あっても旧シリーズとの抱き合わせであることが多かった。
      • 一例をあげると『ドリマガ』にて掲載された『なるほど逆転裁判!』はキャラクターの掛け合いなどを描いた2ページのコーナーは、1年半にわたって連載される人気コーナーとなり後に公式HPのコラムと合わせて単行本化された。本作も『ゲーマガ』にて『おどろき逆転裁判!』というコーナーが作られたがこちらは4回で打ち切られ、単行本化されていない。
    • この他にも逆転シリーズは多様な展開(『4』と同時期に始まった漫画版や宝塚での舞台化、『レイトン教授』シリーズとのクロスオーバー、格闘ゲーム『UMVC3』への成歩堂参戦、実写映画化など)を見せてはいるが、そのほとんどが主役は『3』以前の成歩堂(宝塚は外国版のフェニックス・ライト(成歩堂)ベース)である。
      • ただし、全く『4』の外部出演がなかったわけではない。Wiiのゴルフゲーム『WE LOVE GOLF!』ではコスチュームの一つに王泥喜のコスチュームが登場しており、ニンテンドー3DSの『謎惑館 ~音の間に間に~』では頭を欲しがるマネキンのキャラが隠しシナリオで王泥喜の頭をつけて登場する。
  • 本作を最後にシリーズディレクター・シナリオライターを務めた巧舟はシリーズの本編作品から完全に外れ、以降は派生作品やメディアミックスなどに関与する形になった。『検事』シリーズ及び『逆裁5』のシリーズディレクターおよびシナリオ統括は本作で一部のテキスト製作などを務めた山崎剛が担当することになる。
    • 2013年の4gamerのインタビューでは巧・山崎双方に質問がされているのだが、何故か両者とも代表作に『逆転裁判4』が入っていない。
    • 後に巧氏は番外編『レイトン教授VS逆転裁判』、新シリーズ『大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-』のシナリオを手掛けている。
      • しかし、『大逆転裁判』では本作同様シナリオと新システムが足を引っ張る事となってしまう。どうも氏は話を複雑化させようとするとグダグダ化が行き過ぎてしまう様子。後に『2』でシナリオ面で伏線回収が行われそちらは高く評価されている。
  • ぶどうジュースについて
    • 本作では何故か、ぶどうジュースが「飲み過ぎると健康に悪い飲み物」として扱われている。そのうえ第1話では、大きなビンに入ったぶどうジュースをいい大人同士で飲んでいる。
      • 要するにどう見てもワインなのだが、無理やりジュースという事にされており、大変シュールなことになっている。
    • 『6』発売時に書かれたカプコンUSAのブログによると、CEROのレーティングが影響してこのような事になったらしい。
      • なお『3』以前のシリーズでは直接的ではないものの飲酒の描写がされており*27、雑誌特典のポスターでは成歩堂が花見の席で酒を飲んでいるものがあった。
    • 以降のシリーズでも、飲酒や喫煙に関する表現は避けている傾向にある。
      • スタッフも思うところがあったのか、次作『逆転検事』では、レーティング団体にケンカを売るような描写が散発。タバコのようにシャボン玉やキャンディを咥えるキャラが登場した。
      • さらに後の『逆転裁判6』では、落語をテーマにしたエピソードで酒のことをしきりに「水カステラ」呼ばわりするギャグが登場。大人の事情を実際の落語ネタでカバーしていた。
    • このぶどうジュースは、2017年のアニメ版でもちらっと登場した。成歩堂は『3』以前から愛飲していたようだ。
      • また、2019年のSeason2では後期エンディングにて、成歩堂が友人たちと酒を飲む描写が存在する。13年目にしてようやく酒を飲ませてもらえることになった。
    • そして『6』の第5話にも某所にぶどうジュースが置かれており、調べることができる。調べた王泥喜が言うには、「ぶどうジュースに含まれる成分にはリラックスの作用があるって成歩堂が言っていた(要約)」 ・・やっぱりワインじゃないか。
      • 以上より、 ぶどうジュースのボトルがゴロゴロ転がってる中入院している成歩堂にアル中疑惑が浮上することとなった。
  • 説明書の「裁判員制度」の解説
    • 挿絵で裁判員の例として描かれているのは、歴代作品の懐かしいキャラクター達。地味ながらうれしいファンサービスである。
      • 登場しているのは、矢張、オバチャン、ナツミ、荷星、霧緒、五十嵐の6人。殆どが過去作に2回以上登場している。
    • なお、このページに書かれたイラストはあまりにも雑。下書きなしでも数十分くらいで描けそうな粗さ。本作の裁判員制度に複雑な感情があったのだろうか。
  • 牙琉響也のBGM『LOVE LOVE GUILTY』は作中では彼のバンド「ガリューウエーブ」のヒット曲の扱いであり*28、後に『トノサマンのテーマ』や『恋するギターのセレナード』同様に巧氏の作詞で公式に歌詞が用意されている。
    • 逆転裁判10周年記念イベントで歌手・水木一郎氏により実際に歌唱された。現在ソフト化・音源化は行われていない。
    • 10周年記念イベントの参加者には期間限定で本作サウンドスタッフの山本亮治氏の歌唱によるものが配布されており、後述の3DS移植版では限定版特典サウンドトラックにて楠田敏之氏歌唱版が収録されている。
      • 山本氏は本作の響也の音声を担当、楠田氏はPVおよび『5』以降の作品で響也の声を担当しているため、 新旧両方の牙琉響也ボーカルが音源化されている ことになる。

3DS移植版

ジャンル 法廷バトル

対応機種 ニンテンドー3DS
発売・開発元 カプコン
発売日 2017年11月22日
価格 通常版:2,990円
ダウンロード版:2,769円
コレクターズ・パッケージ:3,990円(いずれも税別)
判定 シリーズファンから不評
ポイント 過去作3DS移植に合わせた仕様での移植
根本的な問題点は修正されず

実に10年越しになる、本作の3DS移植版。移植に伴い、いくつかの調整が行われた。
限定版としてコレクターズ・パッケージが発売され、こちらにはミニサントラCDが付属している。

評価点(3DS版)

  • 画面サイズの変更と高解像度化に対応する形で、グラフィックをリファイン。公式ページに掲載されている画像の通りジャギーが減り、非常に鮮明なグラフィックとなった。
    • 『3』以前よりも高解像度での使用を前提としたグラフィックだったためか、リファインに伴う違和感も少ない。
    • 当然、立体視にも対応している。
  • DS版では日本語のみだったが、今度は英語版も完全収録。背景画像なども細かい変更が行われている。
  • 『5』と同様に未読テキストも早送りできるようになった。ただしバックロールや複数セーブデータ機能はない。
  • ゲームオーバーした際、直前の尋問からやり直せるようになった。
  • 値段は通常版から安めの設定になっている。DS版の廉価版ほどではないが、多少お得。

問題点(3DS版)

  • グラフィックと一部仕様の調整が行われた以外は、ほぼそのままの移植である。つまり、問題点は全て据え置き
    • DS版をプレイ済み、かつ楽しめなかったというプレイヤーにとってはあまり価値を見出しにくい。コレクションにする以外なら、英語版と限定版特典ぐらいか。
    • そもそも3DSはDSソフトと互換性があり、対して変更が無いのであれば中古で安価に買える原作を買えば済んでしまう。なので、純粋に興味を持った人間にとってもありがたみが薄い。
      • 互換性についてはDS版123にも同じ事が言えるが、こちらはスクリーンが増えた事でUIが劇的に向上しており、同列には扱えない。
  • セレクトボタン廃止により、タイトル画面へ戻るソフトリセットが廃止。
    • 『5』で追加されたセーブ画面からの「タイトルに戻る」コマンドが存在しないため、やり直す場合はソフトを終了させる必要がある。
      • 一応、『5』で追加された直前からの尋問が可能なのでゲームオーバーになるのも手だが、かなり巻き戻される場合もある。

総評(3DS版)

オリジナルと比べると機能追加によって遊びやすくなってはいるものの、グラフィック面以外では特に代わり映えしない純粋な移植版。
もともとDSソフトは3DSでも問題なく動作することもあって、発売前からこの移植について疑問の声も少なくなかった。
当然と言えばそうだが、一番の問題点であるシナリオは一切変更なし。「シナリオを根本から作り直してほしい」という意見については、完全に公式から無視されたと見て良いだろう。
後続作の事を考えると作り直そうにもしづらかったのかもしれない。*29

新規ファンが今から購入する場合はDS版より少し値が張るものの、中古ソフトを敬遠している人間やコレクターであれば選択肢に含まれる。
また、シナリオに関しては後続作品でフォローされる部分も多いため、発売当時に比べると問題点は緩和されている。本wikiではルール上、DS版発売当時を基準に「シリーズファンから不評」としている*30が、これから遊ぶ新規ファンであればキャッチコピーの通り「王泥喜の原点」としてプレイしてみる価値はあるかもしれない(ただし、第3話の内容や「みぬく」関連のやりとり等、避けては通れない粗も多いので注意)。

最終更新:2020年09月25日 07:06

*1 例えば限定版予約開始の際には、「e-CAPCOM」(カプコンのオンラインショップ)にサーバーの許容範囲を遥かに超えるアクセスが殺到。トップページ含むサイト内全てのアクセスが不能となり、翌日カプコンが陳謝する事態となった。

*2 ちなみに、本作の告知イベント「TGS特別法廷2006」では、完成していない(つまり開発中)という理由で「オドロキの声がポポポ音のまま」というネタがあった。

*3 ニンドリ2007年5月号、公式ガイドブック、『ゲーマガ』2007年10月号インタビューより。

*4 人物ファイルの人物をつきつける局面も存在する。

*5 なお、過去作でも弁護士らしからぬ行動が全く無かったわけではない。たとえば、『1』の2話や『3』の2話では、事件に関わる場所を勝手に物色している。

*6 例えば、議論のきっかけになった証拠品(被害者の手記)は相手の検事が出してきた物なのだが、この最終頁は破られた跡があり、劇中でも不審さが指摘されている。しかし、この点は検事に釘を刺され、議論できない。

*7 証拠品を出さない選択肢を選んだり、わざと証拠品を間違えたりしても、成歩堂のモノローグと共に行動を拒否されてしまう。ペナルティも発生しないため、捏造証拠を出さないとゲームが進行しない。

*8 一応、作中では理不尽な人物と評されるシーンがあり、かろうじて整合性は取れている。

*9 7年間行方不明の人間は死亡したとみなす制度。現実にも存在する

*10 プレイヤーの見解として有力なのは「親しい兄弟弟子が容疑者となるのを避けるため」であるが、劇中で断定されることはない。それどころか、結果的に兄弟弟子が容疑者となり裏目に出た。

*11 例外的に、第一話のラストでは言語道断な行いをした成歩堂を殴るシーンがあり、性格が表れている。これは、キャラクターデザインの塗和也氏が「これじゃ全然熱いキャラじゃない」と進言したことで追加されたもの。

*12 強いて言うなら、周囲の人間に感化されて士気を得た程度。だが上記の通り、彼が弁護士になった理由はわからないので、あまり感情移入できない。

*13 フォローしておくと、第3話では何かと自力で活躍する場面が多く、一概に空気とは言い切れない。また、頼りない側面は過去作の成歩堂にも見られた特徴である。「空気」評が浸透したのは、物語の締めくくりである最終話が重要なウェイトを占めていた点が大きい。

*14 実際、トリックの完成度が低いエピソードは過去作にも存在しているが、そちらは第3話ほど非難されることは無かった。

*15 一応この行動は、彼女にとって手品師として譲れない一線によるものではある。

*16 前者は犯人にギターを燃やされ、彼も一歩間違えば大火傷だった。後者はデビュー戦が被告人逃走→死亡という最悪の結果に終わっている

*17 それどころか、本人は複数の理由から有罪を望んでいた。

*18 ちなみに50位以内に入っているのは主要キャラ3名に加え、彼と4話の被告人しかいない。

*19 「みぬく」コマンドを発動すると背景が変わり、王泥喜と証人だけが話しているような特殊な空間に移行する。要するに、戦隊ヒーローの変身シーンのように、特殊な空間を用意する事で「なぜ周囲は妨害しないのか」という点に説明を付けていると思われる。

*20 一種のファンサービスか本作の名残か、いずれも最終話で一度だけ法廷パートにても使用している。

*21 所謂真犯人がノックアウトされるシーン。及び今までのダメージモーションなど特徴的な動きをさらに誇張したような大きな動きを見せる、まさに崩壊するリアクションのこと。

*22 ミステリーのパターンの一つで、特定の作品や伝説に見立てて行われる殺人劇。本作の場合だと、ある音楽の歌詞に合わせたシチュエーションで殺人が進行する。

*23 ストーリー前半では一度流れるのだが、後半では全く流れない。

*24 時期としては『5』が発売されるよりもかなり前。

*25 『検事』シリーズのストーリーは時系列で言うと『3』最終話の約1ヶ月後。『逆転検事』は''3月12日から3月15日の4日間''(1日1件ペースの超過密スケジュール)、続編の『逆転検事2』は''同年3月25日から4月8日までの2週間''で起きた一連の事件を追うことになる。

*26 そう言った意味で類似する台詞には成歩堂にも「ピアノが弾けないピアニストよりはマシだと思うよ」と言う発言がある。

*27 『1』最終話で祝いの席の翌朝に頭痛がするという発言をしている。

*28 第3話でミキサーを使って演奏をミスした犯人を捜す場面があり、ここでは「ラブラブ・ギルティー」と表記されている。

*29 特に『6』は本作との関係が深く、下手に修正すれば齟齬を起こしてしまう可能性も考えられる。

*30 本wikiでは、後続作品での補完は判定に影響しない。