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天外魔境 ZIRIA - (2015/11/24 (火) 22:39:00) の編集履歴(バックアップ)
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注意:本稿では『天外魔境 ZIRIA』と、そのリメイク作『天外魔境 ZIRIA~遥かなるジパング~』を紹介する。両方とも「良作」に分類。
天外魔境 ZIRIA
【てんがいまきょう じらいあ】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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PCエンジン CD-ROM2
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発売元
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ハドソン
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開発元
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ハドソン、レッドカンパニー
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発売日
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1989年6月30日
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価格
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7,200円(税抜)
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分類
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良作
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天外魔境シリーズリンク
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概要
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日本をモデルにした架空の国「ジパング」を舞台にした和風RPG。見下ろし型で戦闘画面は敵グラフィック、上部にキャラクターステータスが表示される。
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ストーリーはマサカドと呼ばれる怪物を倒した火の一族の末裔の一人である自来也が、各地に散らばった同じ火の一族の仲間を探し、大門教により復活しつつあるマサカドを倒すという物。
特徴・評価点
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登場人物3000人、『DQIII』の520倍の容量、坂本龍一氏作曲のCDの生音源による迫力のBGM、アニメ声優やタレントを起用したキャラクターボイス、アニメーションでこれでもかと動き回るキャラクター等、当時としては全てが規格外のモンスター的な超大作RPG。
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坂本龍一に支払われたギャラは一億円と言われている。本人も否定していないので事実だと思われる。
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スミソニアン博物館東洋研究第3主事である東洋研究家、P.H.チャダの著書『FAR EAST OF EDEN』を原作としている。ただし、この作者や文献の名が他所で確認されたことはない。
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この件について公式の説明はないが、原作の存在自体がフィクションであり、「外国人から見た間違った日本観」というコンセプトを明確にするための一種の演出であるという解釈が一般的である。全然別会社の作品ではあるが、コレと似たようなものである。
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本作のメインプログラマーである岩崎啓眞が2012年1月1日に自身のブログに書いたところによると、P.H.はシリーズ原案者の一人であるあだちひろしが好きな小説家から、チャダはあだちの名前のアナグラムから取られたそうである。
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加えて、後に『リンダキューブ?』などを製作する桝田省治のおどろおどろしさがこのゲームのスパイスとなりシナリオを盛り上げた。
華やかで奇怪な「ジパング」という世界観を創りあげた原案者の広井王子とあだちひろし、そこに濃密な人間ドラマを加えたシナリオ担当の桝田省治、この3者の持ち味の相乗効果こそが本作の魅力の正体だと言えるだろう。
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難易度はシリーズ最高難易度。だが舞台が関東のみであるにも関わらずひたすらに長いので、やり応えは抜群である。
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特にラストダンジョンの江戸城は、凶悪なマップの長さに定評のある『FFIII』のラストダンジョンに勝るとも劣らない凶悪さ。
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戦闘の特徴として、戦闘時に仲間一人でも戦闘不能になると全滅扱いになる。全滅すると手持ちの「両」(他ゲームでのGOLD、お金)が半減して宿屋に戻される。洋ゲーかと思うばかりの戦闘不能に対するペナルティへの厳しさは最高のスパイスになっている。
システム
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フィールドがものすごく広いので、Bダッシュができるようになっている。
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RPGとしてはオーソドックス。桃太郎伝説と同様に段(レベル)が上がった時の能力上昇はあらかじめ決まっていてランダム要素はなし。乱数に怯える心配がない。
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戦闘のシステムは素早さの高い順番に行動するターン制。
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各地に封印されている「白○○(動物名)様」を解放することで巻物が貰え、使える術が増えていく。
キャラクター
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火の一族の中で、蝦蟇(ガマ)・蛞蝓(ナメクジ)・蛇と言う部族(?)に分かれていて、蝦蟇は蛇に弱く、蛇は蛞蝓に弱く、蛞蝓は蝦蟇に弱いという三竦みの関係が持たされている。
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主人公の自来也(声:岩田光央)は『蝦蟇』。綱手(つなで・声:江森浩子)は『蛞蝓』、大蛇丸(声:塩沢兼人)は『蛇』となっている。
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街などでのイベントシーンでこの三人が絡むとき、会話などにこの三竦みの相がみられるなど、キャラクターのやり取りがコミカルで面白い。
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特に色男である大蛇丸が綱手に言い寄られて腰が引けていたりするのは、見物。
難点
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まだCD-ROM2のノウハウが不十分だったこともあり、ロード回数が多くしかも遅い。
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続編の『天外魔境II 卍MARU』では大幅に改善された。
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エンカウント率が高い。しかもアニメーションするため戦闘にやたらと時間がかかる。
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「しらべる」コマンドは足元ではなく一歩手前(目の前)を調べる仕様なのだが、そのせいで少し厄介なイベントがある。
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序~中盤あたりで「床下の隠し通路の入口を見つける」というイベントがあるのだが、この仕様のため「一歩手前に立ち、向きを合わせて」調べる必要がある。
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後にPCエンジンDuoの購入キャンペーンとしてSUPER CD-ROM2に移植され対象者先着30,000名に配布されたが、大量に作られたため非売品にもかかわらず、ゲームショップで投げ売りされるという、非売品ソフトの中でも特にプレミア感の無いソフトになってしまった。
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ゲームそのものはベタ移植で、ロードの時間が多少長くはなっているものの回数がかなり減っており、値段も通常版と変わらず売られているため、いまやるなら大差はないもののこちらの方がよいかもしれない。
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ジライア(主人公)があまり喋ってくれない。
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また、各地の剣豪達と戦う事で剣技を習得できるのだが発動が完全にランダムのためにほぼ会心の一撃扱いである。
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防具は装備しても装備しなくても敵からくらうダメージは大して変わらないのでよろいとかぶとの代わりに道具を持たせたほうがいい。
その後の展開
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この時のノウハウと反省点を生かし製作されたのが続編であり、PCエンジン最高傑作との呼び声高い『天外魔境II 卍MARU』である。
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さらに後年『サクラ大戦』において広井氏の培ったノウハウが最大限に昇華され、桝田氏も負けじと『リンダキューブ』『俺の屍を越えてゆけ』など不気味さ溢れつつも骨太なストーリーを手がけていくこととなった。
その他
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マルチタップ(多人数プレイをするための拡張装置)の3でRun(ファミコンなどのスタートボタンに相当)を押すと「名作昔話じらいあ」と言うミニコントが始まる。
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1990年にOVA『天外魔境 ~自来也おぼろ変~』が作られている。
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天外魔境III -NAMIDA-宝箱(DXパック)の特典(DVD)の一つになった。
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しかし、パッケージがカラーコピーっぽい感じがするので若干安っぽく見える。
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PCエンジンの専門誌にあった、天外魔境シリーズの過去作品に関する対談のページで「CD-ROMになって、容量が大きくなったからと、あれこれとイベントを追加していたら、容量が足りなくなって泣く泣く削った部分もあった」という、広井王子の言葉があった。
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入れたいイベントは、東北地方の物だったとか。
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シナリオは一から十まで桝田氏が手がけたもの、というわけではない。広井氏の会社に所属している人物(上述のあだちひろし氏)が書いたものを桝田氏がゲームソフト向けに大幅に作り変えたのが本作のシナリオである。その際に東北あたりのイベントも削れらた模様。
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自来也は本来「ジライヤ(JIRAIYA)」と発音するのだが、本作ではローマ字表記時の字面の視覚性を良くするために「ジライア(ZIRIA)」に変更されと、という経緯がある。
余談
元々本作は、戦闘画面が横視点のアクションゲームとなる予定であった。それをいわゆる「ドラクエタイプ」に1からつくり直すことが決定され、その責任者にされたのが桝田省治氏であった。
総評
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評価としては、同時代のゲームと比較すればこのゲームがどれだけ規格外の超大作だったかが分かるというものである。
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潜在的な人気もかなり高く、没イベントを追加した完全版を望む声も強かった。が、肝心のデータが行方不明になってしまったため、作りたくても作れなかったとのこと。
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PSPで『II』『風雲カブキ伝』とセットになったソフト『PC Engine Best Collection 天外魔境コレクション』が発売されている。
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又PCEA(PS3/PSP)にて配信中。CD-ROM2では難点となっていたロードの遅さが解消されているので、一度体験してみてはいかがだろうか?
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発売から17年後の2006年、Xbox360用ソフト『天外魔境 ZIRIA~遥かなるジパング~』としてフルリメイクされた。シナリオは桝田氏に書き直される前の原案をベースにしている。
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キャラクターのポリゴンモデリングとカメラワークに難があるものの、それ以外の点(ジライアのセリフ大増加など)は好評で、十分良移植・リメイクの部類に入る。火の勇者たちのキャラデザも向上しており、大蛇丸はより端整に、綱手は今風のデザインになって可愛くなり、ジライアに至ってはアングル次第で二枚目に見えるほど顔つきが男前になった。
天外魔境 ZIRIA~遥かなるジパング~
【てんがいまきょう じらいあ はるかなるじぱんぐ】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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Xbox360
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発売元
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ハドソン
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開発元
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ハドソン、レッド・エンタテインメント
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発売日
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2006年3月23日
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価格
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6,800円(税抜)
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分類
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良作
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概要
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『天外魔境 ZIRIA』のリメイク作。
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原案要素などを交えて再構築したがシナリオが別物となっている完全リメイク。
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月姫がメインヒロインになったため、自来也は月姫を守る事に燃えるなど。
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戦闘画面が完全3Dになったため、『天外魔境III NAMIDA』と同様味方パーティが表示される。
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また、仲間との連携が可能になっており、戦闘ボイスも導入されている。
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ビジュアルシーンからアニメムービーに変更、ミニゲーム、ダウンロードコンテンツ、実績、ゲームクリア後のおまけなどが充実されている。
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ちなみに一部声優の変更もされている。