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MEGA MAN (GG) - (2018/09/23 (日) 09:20:08) の編集履歴(バックアップ)


Mega Man (北米ゲームギア版)

【めがまん】

ジャンル アクション
対応機種 ゲームギア
発売元 U.S.GOLD
開発元 Freestyle
発売日 1995年10月2日(北米のみ)
(※日本未発売)
判定 劣化ゲー
ポイント ゲームギア唯一のロックマン
緑色のスターマン
曲ショボい
これ足場続いてるの?
ロックマンシリーズリンク


概要

  • ゲームギアでアメリカでのみ発売されたロックマン。U.S.GOLDがカプコンのライセンスを取得して発売したゲームである。
    • ファミコン版の『4』と『5』がベースになっており、前半はボス4体、後半は順固定でボス2体+ラスボス1体とワールドシリーズを意識した作りになっている。

システム

  • 内容は『4』と『5』の一部ステージ+αをファミコン版からほぼそのまま移植したものとなっている。
    • ボスは『4』から「ブライトマン」と「トードマン」、『5』から「ウェーブマン」「ストーンマン」「スターマン」「ナパームマン」が登場する。
    • タイトル画面で難易度選択が可能。「NORMAL」と「HARD」の2つ。難易度によって敵の数が変わる。
    • サポートアイテムは「E缶」と『5』の「ニューラッシュコイル」が登場する。
  • 前半はブライトマン、ストーンマン、スターマン、ナパームマンの4体を好きな順から攻略し、後半はウェーブマン→トードマン→2のクイックマン(ステージのみ)→ワイリーカプセル(ラスボス。『5』のものがベース)という流れで進行していく。
    • ブライトマンの「フラッシュストッパー」は性能が変更されており、『6』の「ケンタウロスフラッシュ」のような画面全体攻撃となっている。
    • ウェーブマンは弱点を突く事が出来ず(前半4ボスの武器は決定打にならない)自力で倒さないといけない。
  • 本作はロックマンシリーズでは珍しくゲームオーバー後のコンティニュー不可。そのままタイトル画面に直行する。
    • コンティニューは従来通りパスワード方式。なおパスワードはステージクリア時にしか出てこない。

評価点

  • ハード性能の関係もあってか、ファミコン版に比べると色のパターンが多くグラフィックだけは豪華。
    • 『5』ではBG(背景)に描かれていたウェーブマンステージの中ボス、『オクトーパーOA』も本作ではちゃんとスプライトで描かれている。…そのためかは知らないが、『5』の半分程度のサイズに縮んでしまっているが。
    • 特にクイックマンステージは唯一オリジナルのマップチップが追加されていたりレーザーのエフェクトが派手になっていたりと優遇もとい力が入っている。
  • 『ワールドシリーズ』でハブられていたウェーブマンとスターマンは本作で携帯機初参戦となる。些細な評価点であるが…。

問題点

  • 4Mbitロムカートリッジを使っているにも拘らず、全8ステージとボリュームが少なめ。
    • トードマンステージクリア後のクイックマンステージもボスのクイックマンがおらず、どうにも尻切れトンボな印象が拭えない。
      • 仮にクイックマンからクイックブーメランを入手出来たとしても、後に控えるのはワイリーとの戦いのみなので武器を活用出来るかどうかは怪しいと思われる。中途半端に『2』のステージを捻じ込むくらいなら『4』か『5』のワイリーステージの流用でも良かったのでは?
  • 色々と雑な部分、中途半端な部分が多い。一部のユーザーからは「作りかけ」「β版」と評される事も。
    • ステージセレクト画面のスターマンは何故か緑色である。実際のゲーム中では茶色となっているが。
    • ウェーブマンステージでは何故か本作不在であるはずのグラビティーマンのステージ曲が流れる。肝心のウェーブマンステージの曲はどういうわけかゲームオーバーで流れる*1のだが、だったらそっちを使えよと言いたい。
    • トードマン(蛙)の弱点武器はウォーターウェーブ(水)となっているのだが、水に弱い蛙というのはいかがなものか…*2
    • ブライトマンの特殊武器「フラッシュストッパー」が仕様変更された為、トードマンの「レインフラッシュ」と役割が被ってしまっている。一応威力の違いで差別はされているのだが…。
      • 「レインフラッシュ」は残りの2ステージでしか使えず、燃費が非常に悪く4回しか撃てないので殆ど出番は無い。
      • 加えて言うとその残り2ステージの内、クイックマンステージはトラップの突破がメインの構成で雑魚との戦闘は僅かであり、ワイリーステージは実質ラスボスであるワイリーとの戦いのみ。これらのステージで画面全体攻撃をどう使えと…
      • ワールド2』の「サクガーン」のような、同じく終盤で入手出来るものの、癖がありすぎて全然使えないという訳ではないのが唯一の救いだろうか。
      • 原作の「フラッシュストッパー」はボス戦においても動きを止めてしまい、単調作業になる欠点があったので変更したのかと思いきや、この武器を弱点とするボスはおらず、ローテーションが完成していない。さらに武器性能まで他と被るとあっては不可解な変更と言わざるを得ない。
    • サポートアイテムがよりにもよって否定意見の多かった『5』の「ニューラッシュコイル」である点。ステージの構造上攻略に必須となる場面が存在しない*3ものの、これは従来のラッシュコイルで良かったのではないだろうか?
    • 曲のアレンジも雑。曲によっては音が外れてたり「みゅーん」というマヌケな音が鳴ったりする。特にクイックマンステージの曲はイントロ部分が電話の呼び出し音のような音で誤魔化されており酷い。
      • ウェーブマンステージ(グラビティーマンステージ)の曲は後半のサビの部分が丸々カットされている。
  • 本作はファミコン版のステージを画面とキャラクターの比率を考えずそのまま移植しているので、ステージによっては先の地形が見えず奈落なのか足場が続いているのか、はたまたトゲが設置されているのかが非常にわかりにくい。
    • ファミコン版のステージ構成を熟知しているならさほど問題にならないが、プレーした事のない人にとってはこれが特に顕著。
    • 本作オリジナルのステージが存在しないのはこの仕様に配慮しての結果なのだろうか…。
  • スプライト欠けがやや激しい。

総評

ゲームギア唯一のロックマンであるが、「ゲームギアで作る必要はあったのか?」と言わざるを得ない作品。
オリジナルからいいとこどりをしたつもりの中途半端なベタ移植であり、 携帯機でもオリジナルがプレイできるようになった現在では物珍しさでプレイするくらいだろう。


余談

  • 国内には出回っていないので、実際にプレイするには海外ショップかオークションでソフトを入手するしかない。
    • 出荷数が少ないのかカルト的な人気があるのかは不明だが、価格もかなりのプレミアがついており入手困難である。
    • なおゲームギアにはリージョンロックは無いため、日本の本体でもプレイ可能。
  • 『4』のステージセレクト画面のBGMとコサックステージ前半部のBGMがデータ上に存在するが、本編で流れる場面が存在しない為没データとなっている。
    • 曲の出来がおしなべて低いので、BGMのクオリティは推して知るべし。特にステージセレクトの曲は殆ど原型を留めないレベルで酷い。