「アジト×タツノコレジェンズ」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

アジト×タツノコレジェンズ - (2017/05/28 (日) 01:37:39) の編集履歴(バックアップ)


アジト×タツノコレジェンズ

【あじと たつのこれじぇんず】

ジャンル 防衛系シミュレーションゲーム
対応機種 Xbox One
発売・開発元 ハムスター
発売日 2015年6月25日
定価 5,940円(税8%込)
判定 クソゲー
ポイント 2015年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門大賞
パッチごとに新たなバグが増加
努力を無駄にする賽の河原バグ
使い回しとバグのオンパレード
キャラゲーなのにキャラ愛ゼロ
これまでのシリーズの良さを全てぶち壊し
手抜きに全力を注いだ結果の悲劇
虚無感しか残らないプレイ後感
アジトブランドを大きく傷つけた
クソゲーオブザイヤー関連作品一覧
アジトシリーズ
1 / 2 / 3 / 3D / タツノコレジェンズ


概要

タツノコとアジトシリーズをコラボさせた秘密基地作成シミュレーションの新作。通称『アジノコ』。
ロボットやヒーロー(戦闘員)を開発しながら敵からの攻撃に備えるゲームである。
これまでは東映特撮を始め特撮ヒーローが主流だったが、本作ではタツノコ系とオリジナル系に統一された。
『3D』がほぼ『1』の流用だったため、久々の新作とファンは期待していたのだが……。
本作は次世代据え置きゲーム機なのにも関わらず、さらに酷い流用や手抜きによって内容はメタメタになっていた。
しかも発売前にバグの存在を発表したり、ダウンロード版が僅か1日で販売停止になるなど、開始から暗雲が立ち込めていた。

ゲーム内容としては、基本的な部分こそ過去作に沿っているが、3までに実装された新機能や調整などが導入されていない部分も見受けられる。


問題点

バグが多すぎる

  • 公式でも発表されているようにいきなり「ゲームがクラッシュするバグ(2種類ある)」に始まり、フリーズや妙な挙動など、致命的なバグの種類は様々。
    • 「天元突破エレベーター」と呼ばれるバグは特に有名で、ロボットを射出した際にエレベーターに誰かが乗っていると、エレベーターごと空の果てまで飛んでいってしまう。ちなみにそのキャラは使用不可となる。
      • それ以外にも「聞こえないはずの声が聞こえる」「何故か外マップ用兵器である戦闘機が基地内に飛んでいる」などいろいろと酷いバグも。
    • 一応この点はパッチで修正されたが、後のバグのことを考えるとこれすら序の口に感じられる。また、これらのバグすらゲーム進行に影響をもたらす。オートセーブではないため、遭遇した時の絶望感も大きい。
  • パッチごとに形を変えていくバグやクソ仕様の嵐
    • 付け焼き刃なパッチばかりを出したため、二度のパッチ修正が行われながら新たなバグが次々と生まれた*1
    • 一回目のパッチで起こったのは、あまりに酷すぎる「つまらない作業ゲー化」である。本作は何もしていない状態でないと時間が全く進まず、これまでのシリーズもそうではあった。
      • しかし、本作は一回目のパッチによって全般的にミッションのタイムリミットが伸びてしまい、単純に待ち時間だけが無駄に倍加するという現象が起きるようになった。ちなみに旧作には時間の早送り機能があった。
      • ついでに施設建造制限が厳しくなり、自由度な基地建設が売りのアジトシリーズになのにも関わらず*2厳しい制限を盛り込んでしまった。
    • トドメを刺したのが二度目のパッチによって起こった伝説級の初期化バグ、「賽の河原バグ」である。
      • このパッチを当てると、いくらゲームデータをセーブをしても、ゲームを終了した時点で100%ゲーム内データがリセットされる。言うなれば強くてニューゲームならぬ弱くてコンティニューという誰得なマゾ仕様である。
      • ただでさえクリアまで100時間*3かかる待ちゲーなのにも関わらず、事実上ゲーム電源を落とさず最後までクリアすることが要求されるという極悪仕様となった。
      • 一応初期データでも攻略出来る手段は存在するが、かなり熟達したプレイヤーが行う高度なものであるため、常識的な目線で見れば無理ゲー。また、電源入れっぱなしでプレイしていても、本作は二度もパッチを当てながら今なお無数のバグが存在するため、厳密には「バグに遭遇しなければノーリセットでクリア出来る」という話になる。恐ろしく心身を削られるレベルの運ゲーである。

その他

  • 出撃したキャラは撤退命令しか出せない。これだけなら良いのだがヒーロー達はバグなのか何故か命令を聞かないことがあり、適当な部屋に爆弾を置いて帰還するということがままある。
    • そもそもマップが無駄に広いわりにキャラは豆粒大の極小サイズなため、カーソルで追いかけるのが非常に苦痛。
  • 防衛がぬるい
    • 基本的にロボットさえ出撃させてしまえば敵はほとんど壊滅させられる。仮に基地に侵入されても、研究員が何故かこれまでのシリーズと違って全員が強い*4ため、特に防衛用ヒーローを置く必要性は薄い。
  • キャラボイスが専門学校の学生
    • 日本のアニメ史において記憶に強く残るキャラ達が、まったく実力の付いていない見習い声優にばかりやらせたため、雰囲気ぶち壊し。これなら声を入れない方がマシ。
      • オリジナルを連れてくるにはそもそも鬼籍に入っていて呼べない、引退状態などいろいろ問題はあろうが、だからといって素人同然の人材を寄せ集めるのはいかがなものか。
      • 一応真似しようとする努力は感じられるが……。そもそも大御所の代役をまだプロにもなっていない人間にやらせるというのが大間違いであり、学生達もまた被害者であると言えよう。
      • 従来シリーズではちゃんと名のある声優が担当していたため、兼役ありきで代役のオンパレードだったが、そこまで不満の声はあがっていなかった。
  • シナリオがない
    • 本当に全くない。かつてのアジトですら一応バックボーン的なものがあったのにも関わらず、本作はほとんどない。
      • ヒーロー達が一言二言喋るだけになってしまった。つまり会話という概念がない。
      • これまでのシリーズは若干ネタっぽさはあれどシナリオがあったのに、本作はまるでないため、ゲームへの没入感も薄れる。
  • 流用だらけの素材
    • アジト1時代のドット絵を少し拡大した程度でそのまま流用しており、古臭さが半端ない。
    • 公式では「こだわりのドット絵」とされているが、実際は次世代機の恩恵を感じられる部分がない。
      • それでもタツノコキャラに関しては結構頑張っている。
    • ドット絵流用などは序の口で、一部のボイスや内部データまで流用している始末である。
      • タツノコキャラに旧作の怪人ボイスを流用するなど、酷い原作レイプも存在する。
      • 公式で売りにしている原作アニメの切り抜きはキャラアイコンなどにも流用されたあげく、アニメ映像画面もキャラボイスとのギャップを避けるためか音声を抜いた状態で再生される。何の感慨もない。

評価点

  • タツノコキャラのドット絵がまあまあ良い
    • それでも「物凄く出来が良い」というわけでもない。ただあのサイズとして見ると結構再現度は高いと言える。

総評

アジトという「マイナーだが良作」という貴重なシリーズを潰しかねない大失態を演じた一作。
タツノコヒーロー参戦ということで期待されていたが、手抜きに次ぐ手抜きによりゲームの完成度、バグだらけの内容と、何をとっても褒められる部分のない作品になってしまった。
ハードがXbox One限定という点がある意味幸いしてか、知名度がそこまで高いわけではない。
しかし2015年のKOTY大賞という不名誉な賞を得てしまったがために、悪目立ちしてしまった感も否めない。
今後シリーズの名誉を回復出来るかどうかは不明瞭である。そもそも新作が出ること自体が奇跡に近いため、本作が致命傷とならないことを願うばかりである。