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スーパーパズルファイターIIX - (2017/07/19 (水) 13:36:21) の編集履歴(バックアップ)


スーパーパズルファイターIIX

【すーぱーぱずるふぁいたー つー えっくす】

ジャンル パズル



対応機種 アーケード
プレイステーション
セガサターン
Windows95
ドリームキャスト
発売・開発元 カプコン
稼動開始日 1996年5月31日
発売日 【PS/SS】1996年12月6日
【Win】1997年3月20日
【DC】2001年7月5日
定価 【PS/SS/Win】5,800円
【DC】3,800円(各税別)
廉価版 【Win】1999年4月16日/1,500円(税別)
配信 【PS】ゲームアーカイブス
2015年7月22日/617円(税8%込)
判定 なし
ポイント カプコン2D格ゲーキャラが落ちものパズルに
爽快感高い
キャラバランス劣悪
ストリートファイターシリーズリンク
CAPCOMクロスオーバー関連作品リンク

概要

カプコンの対戦格闘ゲームのキャラを使用した落ち物パズルゲーム作品。公式略称は『スパズル』。
主に『ストリートファイター』シリーズ『ヴァンパイア』シリーズのキャラが2.5頭身にデフォルメされた姿で登場。
「同じ色のブロックを積み重ねて大きな四角形に固めてから、破壊用のブロックで消す」という分かり易いシステムを採用。

システムの原型はカプコンが1994年に発売したパズルゲーム『ぷにっきぃず』だが、ルールはかなり変更されている。
タイトルは『スーパーストリートファイターIIX』のパロディだが、出典元は『ストリートファイターZERO』ベースであり『スパIIX』要素はあまり無い。

登場キャラクター

以下はアーケード版のもの。

  • 『ストリートファイター』シリーズより:リュウ、ケン、春麗、さくら、ダン(隠し)、豪鬼(隠し)
  • 『ヴァンパイア』シリーズより:モリガン、フェリシア、レイレイ、ドノヴァン
  • サイバーボッツ』より:デビロット(隠し)

システム

  • 幅6マスのフィールドに、赤・緑・青・黄の計4色のブロック(本作ではジェムという)が2個1組で落ちてくる。
    ジェムには以下の種類がある。
  • ノーマルジェム
    • 通常のジェム。後述のクラッシュジェムを隣接させると消すことができる。ただし下記のパワージェムに変えないと威力は低い。
    • パワージェム
      • ノーマルジェムの派生形態。ノーマルを2x2以上の四角形に並べると合体して1つの塊となり、消した時の攻撃力が増大。同じ数の自乗分の数ごとに威力が激増する(4以上→9以上→16以上→…)ため、正方形に近づける程強力となる。ただし一度パワージェムになると戻せないので、下が消えると段差に引っかかることがある。
    • なお、ノーマルジェムやパワージェムだけでは繋げても育つだけで、下記のクラッシュジェムをくっつけない限り消えない。
  • クラッシュジェム
    • たまに降ってくる起爆用の丸いジェム。同じ色のジェム(カウンタージェム以外)に接すると、繋がったノーマルジェム・パワージェムをまとめて消すことができる。同色のクラッシュジェム同士をくっつけても破壊される。
  • カウンタージェム
    • 相手の攻撃により降ってくる、四角いおじゃまジェム。中には色付きの数字(カウンター)が書かれている。
    • まだ数字が残っている状態のカウンタージェムの隣でジェムを消すと、おじゃまぷよのように巻き添えで破壊される。
    • 中に書かれたカウンター通りの規定数*1だけジェムを落とし数字を「0」にすると、その色のノーマルジェムに変わる。これを逆用して同じ色を予め隣接させておき、こちらの攻撃に利用することもできる。変わった瞬間にクラッシュジェムが隣接していた場合は即破壊されるため、時限爆弾のような戦法も可能。
  • レインボージェム
    • 25組のジェムを落とす毎に必ず出てくる、ダイヤモンド型のお助けアイテム。これをフィールド内のジェムの上に置くと、下の色と同じあらゆるジェムが全て消える。ただし、これを使って消したジェムは攻撃力が半分になり、相手に送るカウンタージェムのカウントも通常は「5」のところが「3」になる。ピンチの時に一気にスペースを確保する、大きな四角形を作るのに邪魔をしている色を消す、など使い方は色々。
    • 床に設置すると効果を発揮せず消滅するがボーナス点が入る。

落下口である右から3列目が積み上がって塞がれるとゲームオーバー(『ぷよぷよ』とは逆になっている)。

「降ってきたカウンタージェムを利用して、いかに大きなパワージェムを作り反撃するか」が、本作のキモとなっている。 コナミの『ぱずるだま』シリーズで言うなら、降ってきた小玉が後で一斉に大玉に変化するようなもので、中途半端な攻撃は相手に塩を送ることになる。

評価点

  • 連鎖を組むのが苦手な人でも取っ付き易い。
    • 本作の攻撃力は、連鎖数よりも固めた四角形の大きさに強く依存するため、相手の攻撃パターンを覚えて利用できれば、初心者でも意外に経験者相手に勝てたりする。
    • 大きなジェムは視覚的に分かり易く、相手がどの程度の攻撃力を溜め込んでいるかが把握し易い。ガラスが割れるようなガシャンガシャンという派手な音でパワージェムが消えていく様は、なかなか爽快。
  • 非常にマイナーな存在だったゲームが陽の目を見た事。
    • システムの元となった『ぷにっきぃず』は地味な演出や出回りが悪くCPシステム末期の1994年にひっそりと稼働した*2事もあってか「知る人ぞ知る」ゲームであったが、同社の人気コンテンツのキャラクターを用いる事によって、ゲーマーの注目を集め、超マイナーなゲームから脱却する事に成功したとも言える。
      • ただし、『ぷにっきぃず』は「起爆用のブロックを2個隣接させるとそれに隣接した同じ色のブロックが全て消滅」というルールであり、本作とはやや異なる内容となっている。実際にはむしろセガの『ばくばくアニマル 世界飼育係選手権』の方がルール的には近いかもしれない。
    • その結果、『カプコンの落ち物パズルゲームといったらスパズルIIX』というイメージも確立したらしく、後に本作のキャラを別作品のキャラクターに差し替えた作品(後述)も登場する事に。
  • 同社の対戦格闘のキャラクターによる共演。
    • 世界観やキャラ含めてコミカルにデフォルメ化されているとは言え、当時大人気だったストリートファイターシリーズとヴァンパイアシリーズのキャラが一つのルールの元で共演し、正に『夢のクロスオーバー』が実現した。
    • また、登場キャラクターもリュウや春麗、モリガンにフェリシアといったお馴染みのキャラクター達に加えて、隠しキャラクターとして『サイバーボッツ』から「デビロット姫」がサプライズ的な隠し乱入キャラクターとしてまさかの参戦。
      • デビロットは原作ではパイロットだったが、今作ではお付きの地獄大師とDr.シュタインを従えなんと生身で参戦している。ただし、攻撃自体は原作での乗機だったスーパー8がどこからともなく出現し技を繰り出す。
      • 中でもモリガンは、なんとダンと同等のコメディリリーフ担当になっている。劇中のお遊びデモや連鎖アクションにて、春麗のコスプレで「ゴメンネ」チョップしたり、さくらのコスプレでセーラー服に着替えたり、ダンと2人揃って「余裕ーっす!」とキメる彼女の姿に唖然としたプレイヤーは少なくない*3
    • BGMは新曲が少なく、出典作の当時の最新作である『ZERO2』や『ハンター』の物のアレンジが大半を占めているが、どれもキャラ同様にコミカルな音が使われている関係で評価が高い。
    • 背景も各作品のパロディであり、元々の背景をベースにゲストキャラ達が散りばめられている。
  • 格闘ゲーム風の演出
    • 本作はパズルでは珍しく、格闘ゲーム風に「ラウンド制」となっており、CPU戦においてもデフォルトでは2本先取の形式となっている(設定で変更可能)。そのため「ROUND 1 FIGHT!」といった演出や勝利マーク等も取り入れられている。
    • 試合中は中央にキャラクターたちが表示され、連鎖や攻撃に応じてアクションを起こす。中でも攻撃アクションは、ジェムを消した時ではなく相手にカウンタージェムが降るタイミングで演出が発生するようになっている。
    • 攻撃アクションは原作の技であり、攻撃量に応じて性能がパワーアップしていく。例としてリュウは波動拳<ファイヤー波動拳<真空波動拳といったところ。相手に30個以上送り込んだ場合は「スーパーコンボ」扱いとなり、これでフィニッシュすると本家のようなあけぼの演出も発生する。

賛否両論点

  • ストーリー描写が皆無
    • 本作のCPU戦では途中で寸劇が挟まれる反面、ストーリーデモがバッサリとカットされてしまい、それぞれのキャラクターが戦う目的が全く説明されていない。
      • 一応、書籍媒体などではキャラクター毎のバックストーリーが紹介されているが、ゲーム上には特に反映されていない。
      • ストーリー性こそ特にないものの、キャラクター同士の専用勝利台詞は用意されている(1戦毎に汎用ランダム台詞と交代)。
    • エンディングも寸劇集であり、個別のエンディングデモなどは一切無い。
    • ただし、ストーリー性が薄いのはお祭りゲー全般に言えることであるが。
  • キャラ選出
    • 本作は女性受けを狙ったのか、出場キャラクターのうち約半分が女性キャラ*4で、ある意味ではギャルゲーとも言うべき一作になっているとも言えよう。
    • とはいえ、AC版の本作の時点では男性キャラも多めなのだが、家庭用への移植版や続編『ポケットファイター』とシリーズが続くにつれて女性キャラの比率も上がる事になった。
  • 連鎖の価値が低い
    • 評価点のところで述べたが、本作ではパワージェム重視のシステムとなっているため、連鎖を組むのが難しいシステムにも関わらず、連鎖は『ぷよぷよ』のような倍率形式ではなく連鎖数に応じたスコア加算形式となっているために攻撃力は低めに抑えられている。
      • さらに、パワージェムは離れたものや多色も含め同時に消えたものは一括してカウントされるため、基本的に連鎖よりも同時消しの方が威力が高い。そのため本作では連鎖を無理に狙わず、パワージェムを育ててまとめて同時に消す方が効率が良いという事になっている。
      • 元となった『ぷにっきいず』でも連鎖はほとんど評価されないシステムであった。
    • その割には連鎖アクションは6連鎖まで用意されており、中には専用のアクションもいくつか存在するが、実質的に見るのが困難になっている。
  • 即死攻撃
    • 莫大な攻撃を行う時、例えば『ぷよぷよ』ではおじゃまぷよが30個(5列)ずつ落ちていくが、本作は表示された攻撃が一度に降る。たとえフィールドが空でも78個(13列)の攻撃を受けると即死であり、「爽快」「理不尽」と賛否両論。
    • 一応相殺システムはあるのだが、大量のパワージェムを破壊された場合に切り返すのは難しく、実質的には即死確定である。
      • 元々2本先取ルールが採用されていることもあり、決着が早いルールが採用されていることには留意したい。
  • クラッシュジェムのタイミングが運次第
    • 起爆用であるクラッシュジェムは基本的にノーマルジェムより出現率が低めに降ってくるが、タイミング自体はランダムのため、せっかくパワージェムを大きく育てたのに起爆用のジェムが中々来ないという事態に陥ってしまうこともしばしばある。
      • 一応、フィールドが埋まってくると救済措置としてクラッシュジェムの出現率がアップするように設定されてはいる。
    • 逆に、必要のないタイミングでクラッシュジェムが来てしまい、泣く泣くゴミとして処理せざるを得ないケースも。
    • さらに、ランダムで特定の2色のノーマルジェムの出現率が多く偏るパターンになることが多々あり、その場合は選ばれなかった方の2色のパワージェムを育てるのが困難になる。
    • 後述のWindows移植版のみゲージを消費して任意にクラッシュジェムを作るシステムが搭載されているが、1作限りで他機種には採用されていない。
  • レインボージェムの存在
    • 中級者以上にとっては、せっかく作ったパワージェムや連鎖を強制的に崩されるものでしかない。
    • ただし出現タイミング自体は「25組ごと」と決まっているため、そろそろレインボーが来そうだなと予測し、予め不要な色をゴミとして集めて表面に露出させておいたり、邪魔な場合は床を開けて処理するという戦法も可能。
    • また、レインボージェムの攻撃力半減は1連鎖目のみに適用されるため、育てたパワージェムとクラッシュジェムの間に不要な色を挟んでおき、レインボージェム待ちで本線を起爆するということも可能。ただしこの場合もカウンタージェムの数値はまとめて3に減ってしまうのが欠点。
  • 非対戦のモードは未搭載
    • 本作は対戦格闘をモチーフにしているためか「対戦プレイ」を前提とした設計となっており、落ち物パズルゲームでは一般的な一人用フィールドでエンドレスプレイを続けるモードが存在しない。
      • 後のドリームキャスト移植版ではトレーニングモードが存在するが、格闘ゲームのそれと同じようにあくまでも練習用のモードである。

問題点

  • キャラバランス
    • デフォルトで選択できるキャラは、いずれも攻撃パターンに弱点があり、それを逆手に取って反撃を仕掛ける…のがセオリーだが、その攻撃パターンには格ゲーであれば許されないレベルの優劣がある。
    • 同じ列に同じ色しか落ちないリュウ、2x2の並びで落ちる春麗、その2人を足して2で割ったようなフェリシアなどは弱キャラ。一方、色がV字状にずれており春麗の完全上位互換であるモリガン、横段自体は同じ色だが3段以上落とせば段差でバラバラになることが多く厄介なケン、チマチマと3段程度落とすと掘り返すのが面倒なドノヴァンは強キャラとされる。
    • 中でも一番ネタにされるのが隠しキャラのダンで、その攻撃パターンは赤一色という最悪なもの。中途半端に攻撃を送り込んでしまうと巨大なパワージェムを相手にプレゼントすることになり、勝つのは非常に難しい。
      • それを反映してか、今作のダンは攻撃技を一切使用せず、常に満面の笑顔ですべての攻撃が挑発のみとなっている。
    • なお、隠しキャラの豪鬼とデビロットは斜め攻撃という非常に対策しづらいパターンだが、彼らのみプレイヤー使用時は攻撃力が75%に落ちる補正が掛けられている。
  • 作風統合の弊害
    • 本作は『ストリートファイター』と『ヴァンパイア』のキャラクターが共演する関係で双方のファンから歓迎された反面、2頭身へ作風が統合される形に伴い『ヴァンパイア』シリーズの醍醐味だった「キャラクターの滑らかな動き」が大幅にスポイルされてしまい、ファンからは「コレジャナイ」という意見も上がっていた。
    • 続編に相当する格闘ゲーム『ポケットファイター』でもこの点は引き継がれているが、今度は『ウォーザード』と『ストリートファイターIII』というCPS3発売タイトルのキャラクターの参戦によってより顕著になった。

総評

元々が超マイナーな作品を、同社の人気格闘ゲームのキャラに差し替えた作品であることから、開発側は資産の有効活用を狙っていたのだろう。お祭りゲーとして、パズルのシステム部分だけ見れば普通に良作なのだが、キャラバランスの問題などが目に付く。もう少し作り込めば間違いなく良作の評価を得られたであろう、惜しい作品である。


家庭用移植版

  • セガサターン版・プレイステーション版
    • AC版の半年後に発売。新規モードとして「ストリートパズルモード」が追加され、倒した敵によってキャラクターの追加カラーやサウンドテスト、設定資料イラスト、さくらが歌う主題歌*5などを入手できた。
    • 上級者向けモードとして、相殺システムが廃止されCPUの強さや攻撃力が上昇した「エキスパートモード」も追加。
    • 更には家庭用限定の裏キャラクターとして『MARVEL SUPER HEROES』のチート性能キャラでお馴染みのドノヴァンの連れの少女「アニタ」や、レイレイの姉の「リンリン」が変身状態の「おフダ」で単独参戦というマニアックぶり。彼女たちは攻撃力が通常の1.25倍であり、おまけキャラクターながら非常に強力。
      • アニタは『MSH』で使用していた彼女の代名詞とも言える技「LOVE FOR YOU」*6を今作でも使用。リンリンは実はAC版のハードモードのエンディングに人間姿で登場していたため当時「リンリンが使える」というデマが流れており、今回実際に使用できることになった。
  • Windows 95版
    • プレイステーション版ベースの移植。
    • 本機種のみ搭載の「オリジナルモード」では、ゲージを消費し、任意のタイミングで落下中のノーマルジェムをクラッシュジェムに変えられるシステムが追加。またカウンタージェムのタイムカウント方式を一手ごとではなく時間差ラグを付けることもできる。
    • LANケーブルによる通信対戦対応。
  • ドリームキャスト版
    • 裏キャラクターが増加し、アナカリスの「王家の裁き」を喰らった状態のモリガンが「コウモリ」名義で参戦。他のキャラクターも通常とは異なる技が追加されたバージョンを使用できる。
      • 例としてリュウは「竜巻旋風脚」や「真・昇龍拳」、ケンは「神龍拳」が追加されたり、春麗は演出が『ポケットファイター』準拠の派手なものになるなど。
      • ただし演出が変わるだけで性能自体はノーマルキャラと全く変わらない。アニタとおフダの攻撃力1.25倍補正も廃止され、通常キャラと同性能になっている。
      • またデビロットとダンには裏キャラクター追加は無し。今作でもダンは挑発しかしない。
    • 通常の「Xモード」に加え、新ルールとして「Yモード」「Zモード」を追加。
      • Yモードは『コラムス』に近いルール(ただし2個組かつ回転可能)で、縦・横・斜めの直線上に3個以上の同色のジェムをつなげると消滅する。パワージェムやクラッシュジェムは無い。
      • Zモードは地面からジェムがせり上がってくるシステムで、4個分の大きさのカーソルをジェムに合わせると回転させることができ、同色のクラッシュジェムに隣接させて一定時間放置していると破壊できる。
    • さらに、好きなようにカウンタージェムの攻撃パターン配置を作成できる「カウンタージェムエディットモード」、相手側フィールドに通常のジェムが一切降ってこない状態(送ったカウンタージェムは一定時間でリセット)でひたすら練習できる「トレーニングモード」も搭載。
    • タイトルは「for Matching Service」で、ネット対戦に対応していた(サービス終了済)。
  • その他、携帯アプリ版・スマートフォン版や、日本未発売のGBA版・PSP版・PS3/Xbox360配信版などが存在する。
    • 中でもPS3/Xb360版は、DC版の内容をベースにHD画質になった上で、原作のバランスをさらに調整した「X'モード」が追加されている。攻撃パターンについてもリュウ、さくら、モリガン、レイレイ、フェリシアが改変されてキャラ間の格差が縮められ、春麗は原作同様弱いままだが攻撃力が1.2倍の一発逆転タイプに、豪鬼は攻撃力は下がらないが相手からの攻撃力が1.2倍という原作の「防御力が低い」という性能を再現したものになっている。なおダンは一切調整無し。

続編・派生作

  • 1997年に本作の続編にあたる対戦格闘ゲーム『ポケットファイター』がアーケードで稼働し、こちらも家庭用に移植された。
    • キャラクターデザインやコミカルな世界観を引き継いだ実質的な新作で、ジャンルは(登場キャラの本職である)対戦格闘になっている他、コンボを決めていく度に変化するキャラクターのコスプレ姿が実に印象的。
      • 本作におけるジェムも、必殺技ゲージを溜めるためのアイテムとして引き継がれている。
  • 2012年にはPSPで本作のシステムを使用した派生作『アイルーでパズルー』が発売された。
    • 同作ではキャラクターがモンスターハンターの派生作『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村』の物に差し替えられた作品で、新たにキャラ毎の「必殺技(特殊攻撃)」の概念が導入されている。
    • 同機種における最後のモンハンシリーズ関連作品でもあるのだが、発売当時はPSP市場が末期に差し掛かっていた時期だった事や、少し前に最新作『3G』がニンテンドー3DSで発売していた事等による発売タイミングの悪さから、大人気のモンハンシリーズ作品にも関わらず注目度が非常に低い作品になってしまったのは否めない。
  • 2014年にはスマートフォンで同じく格ゲーキャラを使ったパズルゲーム『ストリートファイター パズルスピリッツ』が配信。
    • ゲームルールは全く違い、こちらはスマホゲームでよくある『パズドラ』風のものになっている。
    • しかし人気が振るわなかったのか2017年にサービス終了。
  • その他、2004年発売の『お茶犬くるりん』及びキャラ差し替え移植の『子犬でくるりん』が本作とほぼ同様の基本システムを持つが、販売元は別であり関連は不明。

余談

  • ゲームルールの説明デモとして「サイキョー流パズル道場」が用意されており、ダンが親切に教えてくれる。
  • アーケード版のデビロット使用コマンドはダンと同じだが、残り時間が「10」になった瞬間に決定するというものになっている。
    • このため、時間がズレるとデビロットの代わりに最悪な性能のダンが選ばれてしまうというリスクがあった。
    • 家庭用では隠しアイテム解禁で常時出現させることができ、さらにドリームキャスト版では最初から使用可能になっている。
  • 『サイバーボッツ』より隠しキャラクターとして参戦した「デビロット姫」は本作の出演をきっかけに様々なカプコンゲーに参戦する事になった。
    • 一方、主人公の「ジン・サオトメ」のクロスオーバー作品デビューは本作より遅れた『MARVEL VS. CAPCOM』からだが、同作でとんでもないイロモノに改変されるとは誰が思っただろうか…。
  • デビロットの攻撃パターンは豪鬼同様の斜め型となっているが、キャラ選択画面では豪鬼の反転で左上がりなのに対し、実際のパターンは豪鬼の色違いで右上がりになっている。
    • スタッフによればこれはミスではなく意図的にわざと設定したもので、プレイヤーがキャラ選択画面で確認できるパターンに従って対策しても上手くいかず初めて何かおかしいことに気付くという、細かいところで意地悪しそうな彼女の性格を表したトラップらしい。