※ 本作は数多くの機種に移植*1されているが、ここでは以下に準拠して説明する(「旧ぷよ」「新ぷよ」という名称の出典は『ALL ABOUT ぷよぷよ』に拠った)。

  • 旧ぷよ : 初出となった、CPUとの対戦がないファミリーコンピュータ ディスクシステム版(書き換え専用)とMSX2/2+版
  • 新ぷよ : CPUとの対戦が初登場となったアーケード版、およびその移植作品  また、このページでは「旧世代版」「アーケード版以降」「ゲームボーイ版」をそれぞれ分けて評価する。


ぷよぷよ(旧世代版)

【ぷよぷよ】

ジャンル 落ち物パズルゲーム
(初出時の公称はアクションパズル)

対応機種 MSX2
ファミリーコンピュータ ディスクシステム
ファミリーコンピュータ
メディア 【MSX】3.5インチ 2DDフロッピーディスク×1
【FCD】ディスクカード両面(書換)
【FC】1MbitROMカートリッジ
開発元(共通)
発売元【MSX】
コンパイル
発売元【FCD/FC】 徳間書店インターメディア
発売日 【MSX/FCD】1991年10月25日
【FC】1993年7月23日
価格 【FCD】600円→500円
【MSX】6800円
【FC】5900円
プレイ人数 1~2人
判定 良作
ポイント アーケード版以前のぷよぷよ
この頃は1人プレイメイン&ぷよ6色
対戦時の面白さはこの頃から既にあり
魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク
ファミマガディスクシリーズ

概要

テトリス』がブームになっている時に登場した落ち物パズルゲーム。

第一作はMSX2用ソフトとしてコンパイルから発売され、同日にファミコンディスクシステム用にディスクライター書き換え専用ソフトとして徳間書店から配信された。

ディスクシステム版は雑誌『ファミリーコンピュータMagazine』とのタイアップで「ファミマガディスク」シリーズのVol.5として発売された。
それまで「ファミマガディスク」は読者からのゲームアイデアを募集した「ファミマガディスク大賞」の受賞作品を多くゲーム化していたため、『ぷよぷよ』も一般投稿作品と勘違いされることもあったが、本作は一般投稿ではなくコンパイルとのタイアップ企画物である。

当時コンパイル社長だった仁井谷氏によれば、『ドクターマリオ』に似た企画が上がってきてOKを出したものの、任天堂からパクリだと訴えられることを恐れ、いっそ任天堂側から正式に許可を貰って出そうということでディスクシステムでの発売に踏み切ったという。(参考)

システム

  • 基本的なルール(便宜上、新ぷよ以降のルールも併せて記載)
    • 縦12マス横6マスのフィールドがあり、最上部の左から3列目より2個1組のぷよぷよ(略:ぷよ)が降ってくる。
    • ぷよは同色のものを4個以上繋げる事で消滅し得点が入る。
    • ぷよが消滅すると、上に積まれていたぷよは重力法則に従って落下する。落下したぷよがさらに4個以上繋がるとそのぷよは消滅して、より多くの得点を入れる事ができる(連鎖)。
      • 連続して消した回数が2回なら2連鎖、3回なら3連鎖と表現される。
    • フィールド上部の画面外にもぷよを一マス分、置く事ができる。下のぷよが消えれば落下する。
    • ぷよの落下口である左から3列目に天井までぷよが積み上がると「窒息」となり、ゲームオーバー。
      • 対戦時は、相手より先に窒息した側が敗北となる。左から3列目以外は天井まで積み上げても問題ない。
    • 対戦時は、ぷよを消すと得点に応じて相手のフィールドに透明なおじゃまぷよを降らすことができる。入手した得点に比例しておじゃまぷよの数も多くなる。
    • おじゃまぷよは4個以上繋げても消えないが、ぷよを消滅させた時に密接させておくと、そのぷよと共に巻き込んで消滅させられる。
    • 一度に送り込めるおじゃまぷよは30個(5段)まで。さらに、旧ぷよ時点では最大30個までしか発生せず、それ以上は切り捨てられる。
      • 新ぷよ以降では、30個以上フィールドに降る予定のおじゃまぷよ(予告ぷよ)がある場合は複数回に分けて送り込まれる。
    • 新ぷよ以降は、相手から送り込まれたおじゃまぷよの数を示す予告ぷよ表示が導入された。これは数値で具体的には表示されず、小ぷよ(1個)、大ぷよ(6個)、岩ぷよ(30個)といった具合に表示される。
    • 新ぷよ以降は、時間が過ぎると送り込めるおじゃまぷよの量が増大する(マージンタイム)。
    • 第2作の『ぷよぷよ通』以降では、自分のフィールドに予告ぷよがある状態でぷよを消すと予告ぷよの数を減らすことができるようになった(相殺)。

旧ぷよの仕様

  • 1人でひたすらぷよを消すモード(ENDLESS/とことんぷよぷよ)、詰め将棋のように問題を解いていくモード(MISSION/なぞなぞぷよぷよ)、2プレイヤーとの対人戦専用モード(2PLAYER/ふたりでぷよぷよ)が収録されている。
    • 旧ぷよでは、CPUとの対戦は搭載されていない。
  • オプションでぷよの見た目を人型(ヒューマン)にできる。人型は縦に並べると肩車した状態に、横に並べると肩を組んだ状態になる。
    • MSX2版では黄ぷよをカーバンクルの形にすることも可能。並べると溶けてくっついた状態になって少々グロい。
  • プレイ中のBGMと効果音を3種類の中から選択できる。OFFにする事も可能。
    • このうちの1曲「魔導物語音頭」はMSX2の『魔導物語1-2-3』が初出であり*2、後の新ぷよでも使われた。
  • ENDLESSではお助けアイテムとして縦2列分のぷよを押しつぶして消せる「ビックぷよ」または積まれたぷよの上をランダムに歩くと色かわってぷよを消す「カーバンクル」が使用可能。オプションでどちらか、もしくはOFFを選択できる。

評価点

  • 非常にわかりやすいゲーム性
    • ルールも見ているだけでゲームをやった事が無い人でもすんなり入れる。
      • 『テトリス』よりも精密な動作を要求されず、ミスのリカバリーも容易。
  • パズルゲームでは珍しく対戦ができる。
    • 勝利条件を満たした方が勝つのではなく、先に相手をゲームオーバーにさせたほうが勝つゲーム性が、対戦格闘を彷彿とさせ、当時では斬新だった。

問題点

  • ぷよが最大6色のため色数が多くぷよを消しづらい。旧ぷよでは緑・赤・黄・灰色・黄緑・青の6色が登場する。
    • 一応、低い難易度では4色にまで減少する。
    • 後のシリーズでは黄緑ぷよが紫ぷよに変更され、灰色ぷよは廃止されて最大5色になった。
  • MISSIONモードで降るぷよはランダム・速度変化有で初期配置のぷよ以外はENDLESSと同様になっている。
    • 特定の色を消すミッションなのにその色がめったに降ってこないことがある。
    • 3連鎖すべし、といった連鎖のお題はその連鎖数ぴったりでなくても、連鎖数以上であればクリア扱いになってしまう。また、初期配置で連鎖を思いつかなくても、降るぷよが無限ということもあり、初期配置のぷよを一旦消してから自分で連鎖を組んでクリアできてしまう。
  • MSX2版・FCディスク版の時点では、一部システムの練り込みが足りない部分もある。
    • 2人対戦モードは1P側と2P側のフィールドに降る組ぷよの色が一致しない。
    • 何連鎖しても一度に発生するおじゃまぷよの数は最大30個まで。
    • 相手から送られたおじゃまぷよの予告数(予告ぷよ)が表示されない。

ファミコンロムカートリッジ版の変更点

  • 後に1993年に発売されたファミコンロムカートリッジ版は、基本的に旧ぷよであるディスクシステム版の移植ではあるが、逆輸入で2人対戦時に新ぷよに準拠したシステムが一部搭載されている。
    • 1P側と2P側に配られる組ぷよの配列が一致するようになった。
    • 相手に送れる予告おじゃまぷよの最大リミット数を18個、24個、30個、42個、60個、255個から変更できる。
      • 新ぷよと同様に一度に降る量は最大30個のままで、余ったお釣りが次の手番で分割して降る。リミット255個にすれば実質的に新ぷよに近いルールになる。
    • 対戦時の予告ぷよの数値表示が追加。両フィールドの画面下に、相手から送られた予告おじゃまぷよの数が数値で表示される。
    • 対戦の通算勝利数カウント表示も追加。
    • バッテリーバックアップを搭載していないため、ミッションモードの進行状況はパスワード方式に変更されている。
    • タイトルロゴの『ぷよぷよ』の文字の配色が、ディスク版の青色から、アーケード版と同様の赤色に変更されている。
      • パッケージ上のロゴデザインもアーケード版以降のものに合わせられている。

その他

  • MSX2版では各色毎にぷよの形状が異なるが、FC版(ディスク・ロム共通)では容量の関係ですべて同じ饅頭型になっている。
  • FC版ではフィールドの縦幅が13段目まで見えるようになっている。
  • パッケージに描かれているアルルは、MSX2版のタイトル画面に登場するのみで、ゲーム中には一切登場しない。

総評

ルールがシンプルで一人でも二人でも遊べるパズルゲーム。
後に登場する新ぷよでは対戦要素が大きく持ち上げられる事となる。

余談

  • あまり知られていないが本作のディスク版は当時の価格(書換料)は600円だった。
    • これは1991年7月以降のソフトのみが対象としたものであるため、結果的にその対象となったのは本作以外では『タイムツイスト 歴史のかたすみで…』(前後編)、『クルクルランド』『じゃんけんディスク城』と計5本のみである。
    • 1993年3月、ディスクライターが全国の小売店から撤収され、以降は任天堂サービスセンターで書き換え対応していた。これに合わせてこれらも500円に統一された。なお、書き換え対応は2003年9月をもって終了した。

ぷよぷよ(アーケード版以降)

【ぷよぷよ】

ジャンル 落ち物パズルゲーム


高解像度で見る
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対応機種 (多数機種にて発売)
メディア 【MD】4MbitROMカートリッジ
【GG】2MbitROMカートリッジ
【SFC】8MbitROMカートリッジ
【PC98/X68/Win3.1FD】フロッピーディスク
【FMT/PCE/Win3.1/95】CD-ROM
発売元【PC98】
開発元【AC/MD/GG/SFC】
コンパイル
発売元(上記以外) 【AC/MD/GG】セガ・エンタープライゼス
【SFC】バンプレスト
【PCE】NECアベニュー
【X68k】SPS
開発元(上記以外) 【PCE】Goo!
発売日 【MD】1992年12月08日
【PC98/GG】1993年3月19日
【SFC】1993年12月10日
【PCE】1994年4月22日
【X68k】1994年7月29日
【Win3.1】1995年5月28日
【CX-100】1995年
【U1】1995年7月
【Win95】1996年8月2日
【Mac】1996年12月28日
【WinCE】1998年5月
稼働開始日【AC】 1992年10月
プレイ人数 1~2人
配信 バーチャルコンソール
【Wii MD版】:2006年12月2日/600円
【Wii AC版】:2011年4月12日/800円
【3DS】GG版:2013年1月30日/300円
別タイトル 【SFC】「す~ぱ~ぷよぷよ」
【PCE】「ぷよぷよCD」
【Win】「ぷよぷよ for Windows」
【Mac】「ぷよぷよ for Macintosh」
判定 良作
ポイント 対戦メインに変更して大ブームに
魔導物語』由来のキャラ要素や漫才デモも大好評
先に5連鎖した方が勝つゲームバランス

旧版からの変更点

  • 1人用モード「ひとりでぷよぷよ」がストーリーに従ったCPUキャラクターとの対戦になった。
    • 当時のパズルゲームは1人用エンドレスがメインであり、この頃では非常に珍しい「対戦ゲーム」としての面を強く押し出していた。
    • その一方で、アーケード版では旧ぷよの1人用メインモードであった「ENDLESS(とことんぷよぷよ)」と「MISSION(なぞなぞぷよぷよ)」がカットされた。
      • このため、アーケード版以降は必然的により対戦プレイを主眼に置いた作品となっている。
      • 「とこぷよ」と「なぞぷよ」については後の移植版の一部で復活収録されているものもある(後者はごく一部のみ)。
  • ストーリーでは『魔導物語1-2-3』のアルル・ナジャが主人公になり、同作からのキャラが対戦相手として多数登場する。
    • 話の流れとしては『魔導物語3』のエピソードより後となっており、一部のキャラは既に顔見知りだったり、「あんた、まだそんなことやってんの!?」「やっぱりあんたが仕掛けた罠だったのね!」など、会話にもそれを踏まえたような台詞がある。
    • もっとも本作のストーリー自体はあって無いようなものなので、『魔導』を未プレイでも全く問題ない。
  • 「連鎖ボイス」が導入された。ぷよを消していくと、2連鎖目で「ファイヤー」、3連鎖すると「アイスストーム」と言った具合に、連鎖に応じてボイスが鳴るようになり、今、何連鎖しているのかが分かりやすくなった。
    • 連鎖ボイスは1P側がアルルの魔法ボイス、2P側(一人用時は左右に関わらずCPU側)がやられ声である。
    • PCエンジン版のみ全キャラに声優陣による連鎖ボイスがあり、おじゃまぷよ喰らい時にはやられボイスも出る。このため、対戦時には好きな使用キャラクターを選択可能。
  • ぷよの色数は、最大5色(緑・赤・青・黄・紫)になった。さらに難易度を変更する事により、3色にまで減らす事ができる。
  • フィールドに降る組ぷよが1P側と2P側で同じになり、おじゃまぷよが30個以上溜められるようになった。
    • 一度にフィールドに降る量は30個(5段)までなのは旧作と変わらないが、降りきれなかった分のお釣りが残るようになり、組ぷよを設置すると再び残りが降ってくる。この変更に伴い、相手から送られたおじゃまぷよの量を示す「予告ぷよ」が導入された。

評価点(新ぷよ)

  • 一人用モードで、CPUの操る敵キャラクターとの対戦ができるようになった。
    • 各敵の思考ルーチンも、スケルトンTはぷよを回転させない、ハーピーは左右に積んでから攻撃に移る等、個性的。
    • CPU対戦が追加されたので実戦練習に他のプレイヤーを用意する必要が無くなった。
  • キャラクターが追加され、旧ぷよよりも華やかになった。
    • ストーリーでのキャラクター同士の会話デモは魔導物語と同じく、可愛らしいSDキャラで表現される。ストーリーも魔導物語を知らなくても楽しめるようになっている。
      • なお、この時の掛け合いデモがまるで漫才のようなボケとツッコミの多いものだったため、後に「漫才デモ」と呼ばれるようになり、その後のシリーズでもこの呼称が引き継がれた。

問題点(新ぷよ)

  • 先に5連鎖したほうが勝つ先手必勝のゲームバランス。
    • 予告ぷよを減らす方法が無いため、72個程のおじゃまぷよを送り込めばフィールドをおじゃまぷよで埋め尽くせるのでほぼ勝負が決まる。
      • 旧ぷよに存在した「30個まで」という発生数制限を取っ払った結果、先に素早く高得点を取ったプレイヤーが非常に有利というバランスになった。
    • 一応、5連鎖以外にもヘルファイア(たくさんのぷよを2連鎖で消滅させる)や潰し(おじゃまぷよを送り込み相手の連鎖を妨害する)等、5連鎖以外の勝ち方もあるが、5連鎖が一番お手軽。
      • 今でこそ、4連鎖Wやデスタワー(発展型2連鎖)により、5連鎖は"弱い"戦法とわかり、対戦ツールとしての奥深さが見いだされているが、当時としては両者が一斉に階段済みをして5連鎖を打ち合う味気ないゲームとなることが多かった(パズルの特性上、連鎖を伸ばすという方向に思考がいきがちであるが、そこに勝利はついてこず、5連鎖相当のスコアをより短時間で成立させるという少しずれた発想が必要なため)
    • 両者がほぼ同時に致死量を送りあった場合、落ちてくるぷよを設置させないように回転させる事で時間稼ぎができるのだが、勿論相手も同じ事が可能なので、こうなるとただの連打勝負と化してしまう。
  • ストーリーの難易度「むずかしい」は単に難易度「ふつう」の4ステージ目から始まるだけなのであまり違いは無い。単純に総ステージ数が減らされるだけのため、エンディングを速く見たい時など以外のメリットはない。
    • 「むずかしい」が「ふつう」の途中ステージから開始される方式は『ぷよぷよSUN』でも採用されているが、こちらはプレイヤーキャラや漫才デモがそれぞれのモードで異なる等で明白に差別化されている。

総評(新ぷよ)

  • 『テトリス』や『コラムス』等の落ち物パズルゲームは既に普及していたが、『ぷよぷよ』はそのジャンルに新たな風を巻き起こしただけでなく、対戦要素や奥深い戦略性等を新たに導入した一大エポックとして位置付けることができる。
    • 対戦要素そのものは先にGB版以降のテトリスで導入されていたが、そちらは主に対人戦のみであったため、一人用モードも対CPU戦をメインにして対戦を盛り上げたアーケード版以降の本作は画期的であった。
  • 本作の時点ではルールに練り込みが足らない点もあったが、このヒットを受けて制作された続編『ぷよぷよ通』にてシステムは一応の完成を見せることになる。

大ヒットに至った理由

  • 旧ぷよがファミコンディスクシステムの書き換え専用ソフトとMSX2で出た時、それほど話題を呼ぶことは無かった。『マイコンBASICマガジン』で手塚一郎などの一部ライターが紹介し絶賛するのみだった。
    • その手塚一郎も最初は「『ドクターマリオ』と『洗脳ゲーム テキパキ』をかけ合わせたような、オリジナリティのかけらもないゲーム」と評していた。*3
  • しかし、1992年10月にアーケードで新ぷよが登場するや、たちまち大きな反響を呼び、空前のぷよぷよブームを巻き起こすことになった。
    その理由はいくつかあげられる。
    • 当時、『ストリートファイターII』等の対戦格闘ゲームが大ヒットしている最中だったが、このアーケード版ぷよぷよも同様に、(当時のパズルゲームとしては異色な)人間やCPUとの「対戦」の要素が強く、対人戦が盛り上がった。
      • シンプルながら奥の深い戦略性を持っており、対戦ゲームとして完成されていた。
      • プレイヤー同士の対戦が嵩じて、全国大会などの大掛かりなイベントが各地で開催された。
      • ただ、初代『ぷよぷよ』は相手の攻撃を防ぐ手段がほぼ無く、先に5連鎖したほうが勝ち確定という詰めの甘い点もあった(5連鎖以外にも勝つ方法はいくつかあり、そこに到達する方法もいろいろあるので奥が浅い訳ではない)。この弱点は続編の『ぷよぷよ通』の相殺システムで解決される。
  • ダンジョンRPG『魔導物語1-2-3』から輸入した、主人公のアルルやどことなくゆるい雰囲気の敵キャラ、連鎖ボイス、音楽などが親しみやすく多くのプレイヤーに受け入れられた。
    • 特にアルルはこのぷよぷよを機に一気に知名度を高め、コンパイルを代表する名ヒロインとなった。ディスクステーション*4の表紙でもほとんどが彼女で飾られた。
    • それ故に本家の魔導物語が影に隠れてしまったのが悲しいところだが…(詳しくは余談にて)。
  • 1993年12月10日にスーパーファミコン(当時最もメジャーだった機種)へ『す~ぱ~ぷよぷよ』としてバンプレスト発売で移植され、多方面への広告宣伝の多さがゲームとは縁の無い幅広い世代への認知度を増やした。
    • このす~ぱ~ぷよぷよが大ヒットしたため、当時「ぷよぷよはバンプレストのゲーム」と誤解されることも(ry
  • 他にもメガドライブ(セガ)・PCエンジン(NECアベニュー)・パソコンなどの数え切れないほどの機種に移植された他、雑誌やテレビ等のCMも大々的に打っていた。
    • メガドライブ版は最初に家庭用移植された機種であり、ボイスが非常に少ない(2連鎖目の声のみ収録)事を除けばアーケード版をほぼ忠実に移植していた*5。後に発売されたPS版『ぷよぷよBOX』や、現在配信されているWiiバーチャルコンソール版『ぷよぷよ』も、このメガドライブ版の移植である。
      • 後にバーチャルコンソールではアーケード版の移植も配信された。
    • PCエンジン版『ぷよぷよCD』はボイスを三石琴乃氏や塩沢兼人氏、井上和彦氏などの有名声優が声を担当しており、CD媒体の強味を生かして漫才デモがフルボイス&別バージョンの漫才デモも追加、さらに対戦では好きなキャラクターを選べる、とボイス面では豪華だったが、CD-ROMメディアの特性上ロード時間の長さは避けられず、当然ROMカートリッジを採用した他機種版とのテンポの良さからは多少劣ってしまう点があるのは否めない。
    • ただ、こうした放漫な販売戦略は過剰なコストも相まって、後にコンパイル倒産の原因の一つとなる。

余談

  • 最初、コンパイルはドミノをテトリスのブロックに見立てて、同じ数字を横に揃えれば消せるという『どーみのす』という落ち物パズルゲームを開発していた。だが、全然面白くなかったということで作り直したものがぷよぷよになった(『ALL ABOUT ぷよぷよ』より)。
  • 海外では当初ヨーロッパでアーケードの翻訳版が発売されたが、出回りが悪かった上にこのリリースに関する公式からの情報がほぼ皆無に近く、『ALL ABOUT ぷよぷよ通』のインタビューで軽く触れられていた程度だったため、海外では長年「非公式の海賊版ではないか」「いや公式だろう」と議論が絶えなかった。
    • 海賊版説が広まった原因として、上記のように実物を見た人がほとんど居なかったことや、アーケードエミュレーターのMAMEで動くROMとして違法コピー基板から吸い出されたバージョンが「Puyo Puyo (World, bootleg)」(ワールド版、海賊版)という名称でネット上に出回ったからではないかという説がある*6
    • 2019年にNintendo Switchの『SEGA AGES ぷよぷよ』で英語版が初移植され、この翻訳版は公式のものであるとひとまず議論に決着が付いた。
  • なお、アーケード以外の初代の海外移植版は本来の魔導キャラではなく別のキャラへ差し替えたバージョンで発売されている(カービィキャラの『Kirby's Avalanche/Kirby's Ghost Trap』、ソニックキャラの『DR.ROBOTNIK'S MEAN BEAN MACHINE』、テトリスの作者が監修した『Qwirks』など)。これは文化の違いにより、二頭身の女の子がメインとなる魔導キャラが受け入れられなかったためとされる(『ALL ABOUT ぷよぷよ通』より)。
    • この内、ソフト自体は英語のままながら『DR.ROBOTNIK'S MEAN BEAN MACHINE(ドクターエッグマンのミーンビーンマシーン)』は日本国内でも『ソニックメガコレクション』や『メガドライブTV』などの収録作品の1つとしてプレイ可能で、『Qwirks』も和訳取説付きで国内で発売されたが、『Kirby's Avalanche/Kirby's Ghost Trap』の方は残念ながら国内では公式発売されていない。
    • 大ブームを起こした日本と対照的に、当時の海外ゲーム雑誌では「既に同じようなゲームが多くある」と冷たい意見が多かったようだ。
      • この点はゲームセンター進出前の日本での評価に近い。欧米市場でAC版が浸透していなかった点も併せると、ブームには対戦環境の充実が不可欠だった事がうかがえる。
    • 後にセガがぷよぷよの版権を継承して以降、『Puyo Pop』というタイトルで海外でも魔導キャラのぷよぷよが登場するようになった。
  • 2019年発売の復刻ゲーム機「メガドライブミニ」の日本版には収録されなかったものの、アジア版・北米版・EU版には収録されている。
    • 名目上は、アジア版では『ぷよぷよ』、北米版とEU版では『Dr. Robotnik's Mean Bean Machine』を収録となっているが、なんと言語切替でこの2本が切り替わり、両方遊ぶことができる
  • 2021年10月26日に『セガ メガドライブ for Nintendo Switch Online』初期収録作品の一つとしてメガドライブ版が国内版のみで配信された。
    • 海外版では代わりに『Dr. Robotnik's Mean Bean Machine』が配信されている。
  • あくまでぷよぷよの世界観やキャラは魔導物語からの輸入にすぎなかったが、原作である魔導物語が主にパソコンで展開しておりマイナーだった影響もあり、ぷよぷよの知名度が独り歩きした結果、本家の魔導物語を「ぷよぷよのキャラが出てくるRPG」と勘違いする人が現れた。そのため後の魔導物語シリーズの中にはぷよぷよでの設定を逆輸入したり、「ぷよぷよRPG」というキャッチコピーで出されたものもある。
  • 当時、ぷよぷよ人気で御当地広島に「ぷよぷよまん」(もみじ饅頭のぷよぷよ形のもの)のショップが現れた。他にも「カーバンクルまん」等ある。
  • バンプレストのクレーンゲーム用ぬいぐるみで「ぷよぷよ」が発売されたが、100個入り中カーバンクルはなんと1個。レア中のレアだが、オークション等がまだ普及する前であり、最近ほど「取りやすい様に動かして」というヌルいプレイヤーもいなかったので問題にはならなかった。
  • 2021年12月27日にテレビ朝日系列で放送された『テレビゲーム総選挙』において、本作品が38位にランクインした。
    • 元々は他社タイトルだが、現在におけるセガのタイトルで唯一ランクインした作品である。セガ傘下のタイトルまで範疇を広げるとアトラスのペルソナシリーズもランクインしている。

ぷよぷよ (ゲームボーイ)

【ぷよぷよ】

ジャンル 落ち物パズルゲーム
対応機種 ゲームボーイ
メディア 2MbitROMカートリッジ
発売元 バンプレスト
開発元 ウィンキーソフト
発売日 1994年7月31日
定価 3,980円(税別)
プレイ人数 1~2人
周辺機器 スーパーゲームボーイ/同2対応
判定 劣化ゲー
ポイント 白黒のため、ぷよの見分けが困難
極端に変わる落下スピード・効きづらい回転ボタン
SGBではカラーになるが、SFC版と比べ大幅劣化

概要 (GB)

  • 色々な機種で発売されたぷよぷよ。もちろんゲームボーイでも発売された。
  • 移植のベースはアーケード版以降の新ぷよ。収録モードはSFC版同様「ひとりでぷよぷよ」「とことんぷよぷよ」「ふたりでぷよぷよ」。
  • しかし本作のみ移植力が足りなかったのか、色々と残念な内容になってしまった。

問題点 (GB)

  • GB版は他と違い、GB本体で遊ぶ場合はカラーではなくぷよの判別は形と白黒で判断するためにやりにくい。
    • ぷよの形状や白黒の濃淡は微妙に違うものの、GBの小さな画面ではとっさに判別しにくい*7
      • さらに落ち切ったぷよの色が変わる謎仕様もある。
  • 操作感が他機種と比べておかしい。
    • 下キーでの高速落下が固定のスピードではなく、現在の落下スピードの2倍くらいのスピードで落ちる。
      • そのため序盤のステージでは高速落下でも遅い。相手側も同じなので、序盤のゲームスピードは非常に遅くテンポが削がれる。
    • ぷよが接地した状態で下キーを押しても、ぷよがすぐに固定されない。
      • それどころか、接地した状態で下キーを押している間、これ以上落下しないのに余分な落下ボーナス (最大10点程度) が入り続ける。
    • ボタンの反応がややもっさりしており、回転操作をたまに受け付けないことがある。
      • 回転直後に回転を操作を受け付けない間があるのが主な原因。
      • 横に押しっぱなししたときのぷよの移動速度、ぷよを接地したあと次のぷよが出るまでの時間、ぷよをちぎったときの速度など色々遅い。
      • 後半ステージでは落下速度が上がり、とくに回転の操作を受け付けにくくなる事が多い。
  • 演出が貧弱。
    • 4つ並んだぷよは点滅してただ消えるだけで、効果音も手抜きっぽい音に変更されている。
    • 連鎖ボイスや、連鎖で魔法が飛んでいく演出もカットされている。
    • おじゃまぷよが大量に降っても、揺れないし効果音もない。
    • ぷよの横移動音や、ゲームオーバーでのぷよ落下音など、いくつかの効果音が金属音のような謎のノイズに変更されており、ところどころ耳障りである。
  • COMの思考ルーチンが原作と異なってやや難易度が上がっており、スケルトンTに至ってはぷよを回してくる有り様。
    • 当然、それぞれ倒すのも難しく、中級者でも持久戦になって簡単なレベルでのクリアは他よりハードルが上がる。
    • すけとうだらやハーピーなど一部キャラの特徴的な積み方も無くなり、普通に積んでくる。
      • ただし、このような思考ルーチンの画一化は先に発売された同じ携帯機のゲームギア版等でも同様である。

評価点 (GB)

  • 容量が少ないGBでもボイスはなくとも漫才デモは健在。キャラも削られることなくきちんと全員登場している。
    • 同じ携帯機のGG版ではデモがばっさり削られていたため、デモをほぼ完全収録していることは評価できる。
    • ただし、容量の関係でBGMが削減・差し替えられている部分や、演出や台詞が一部変更・簡略化されている箇所もある。
      • また、他機種ではアルルの一人称が「あたし」となっていた箇所が「ぼく」に修正されているなどの改善点もある。
  • とことんぷよぷよにタイムアタックが追加。
    • 制限時間が来ると自動でゲームオーバーになるため、そこまでのスコアを競うという方式。

総評 (GB)

白黒画面のゲームボーイに『ぷよぷよ』は向いていなかった。
遊べないわけではないが、多数のハードに移植されているため、本作を選ぶ理由は薄い。
どうしても「ゲームボーイでぷよぷよをやりたい」という場合も、本作ではなく後述する『通』以降の方を選ぶ方が良いだろう。

余談 (GB)

  • SFC用周辺機器「スーパーゲームボーイ」に対応しており、これで遊ぶとソフト1本で2人対戦が可能。
    • 画面が大きくなり、SGBのカラー表示にも対応しているので、ぷよにきちんと色が付くため遊びやすくなる。
      • なお使用色数の関係か、本来の緑ぷよが青ぷよに、そして青ぷよが水色ぷよになっている。
    • だが、SGBで改善されるのはグラフィック周りの部分だけであり、操作性の妙なもっさり感に関してはSGBを使っても依然悪いまま。
    • そしてSFC本体が用意できる環境があるのならばGB版より先に発売されているSFC版を遊んだ方が圧倒的に良い。
      この点ではGB版ストリートファイターII等にも共通するものがある。
+ 参考:スーパーゲームボーイでのプレイ動画

  • なおGC用周辺機器「ゲームボーイプレイヤー」ではゲームボーイカラーでのプレー時と同等の仕様になるので上記SGBのような特典はない。
  • 板鼻利幸氏曰く猛スピードで落ちてきても見分けられるようにドット打ちしたとのこと。確かに慣れれば見分けられなくもないが……。(リンク)(リンク2)
  • 裏技としてステージセレクト機能や、いきなりエンディングを見られるというものがある。
    • ただし、SFC版にもそれと同様の裏技が搭載されている……上に、SFC版の方がもっと出来ることが色々多い。
  • 本作で問題点として挙げられたぷよの判別・落下の仕様・操作性は、次回作以降のGB移植版である『ぽけっとぷよぷよ通』『ぽけっとぷよぷよSUN』で大きく改善されている。
    • GB本体でのプレー時は同じくモノクロではあるのだが、こちらはぷよに模様をつけて判別がしやすくなっている他、おじゃまぷよの落下速度が他機種とほぼ同じ速度になり、キー操作の反応も上々。
最終更新:2022年03月02日 06:55

*1 MSX2/2+、ファミリーコンピュータ ディスクシステム、アーケード、メガドライブ、PC-9801、X68000、スーパーファミコン、PCエンジン スーパーCD-ROM2他。

*2 店頭デモで音頭に合わせて3匹のカーバンクルが踊っていた

*3 その弁を受けてか、MD版の説明書のあとがきで「このぷよぷよはもともとオリジナリティのかけらもないゲームです(苦笑)」などと自虐的なことが書かれている。

*4 コンパイルが1988年から発行していたパソコン用メディアが付属し、コンパイルのオリジナルゲームなどが収録されていたデジタル雑誌。安価で複数のパソコン向けゲームが収録されており、内容も下手な家庭用ゲームよりも質が高いとコストパフォーマンスは非常によかったのだが、当時は家庭にパソコンがそこまで普及していなかったのが災いし、2000年に廃刊してしまった。

*5 ちなみにAC版で使われていた基板はセガのMD互換基板であるSystem C2。続編の『ぷよぷよ通』でも使われている。

*6 後年にきちんとした正規英語版「Puyo Puyo (World)」のデータも存在していることが判明している

*7 ちなみに余談だが、この3年後に発売された同じモノクロの小画面だった液晶ゲーム『ぷよりん』(同年の『白熱!ぷよりんぴっく!』とは無関係)では「〇・●・◎」で色を表現しており、判別は楽にできたがシステム上3色が限度でフィールドの狭さを考慮に入れても難易度が激減していたことがあった。