この項目では『MARVEL VS. CAPCOM CLASH OF SUPER HEROES』のアーケード版と移植版のDC版、PSのアレンジ版『EX EDITION』について解説しています。
判定はアーケード版・DC版は「
なし
」、PS版は「
スルメゲー
」。
【まーゔる ばーさす かぷこん くらっしゅ おぶ すーぱー ひーろーず】
ジャンル | 格闘アクション | |
対応機種 | アーケード(CPシステムII) | |
販売・開発元 | カプコン | |
稼動開始日 | 1998年2月中旬 | |
プレイ人数 | 1人~2人 | |
判定 | なし | |
ポイント |
キャラがSFシリーズのみならずCAPCOM全体に 対戦バランスはお察し キャラゲー・お祭りゲーとしては高評価 一部CAPCOMキャラの性格改変 日本では前作・次回作ほどの知名度は無い |
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CAPCOMクロスオーバー関連作品シリーズ | ||
Marvel Comics関連作品シリーズ |
【まーゔる ばーさす かぷこん くらっしゅ おぶ すーぱー ひーろーず】
対応機種 | ドリームキャスト | ![]() |
メディア | GD-ROM 1枚 | |
発売元 | カプコン | |
発売日 | 1999年3月25日 | |
定価 | 5,800円(税別) | |
プレイ人数 |
1人~2人 (一部モードのみ4人) |
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レーティング | セガ審査:全年齢推奨 | |
セーブデータ | 5ブロック使用 | |
周辺機器 |
アーケードスティック、VGA ぷるぷるぱっく対応 |
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判定 | なし |
※共通項目は省略
let's go crazy
カプコンとマーベル・コミック社とのコラボ作『VS.』シリーズ第3弾にして、『マブカプ』シリーズ第1弾。
「VS. CAPCOM」の名の通り、今作はストリートファイターのみならずカプコンの名作のキャラが参戦した。
大元の原作はマーベル社のクロスオーバー『オンスロート』。そこにカプコンのキャラが参戦したというノリになっている。
+ | MARVELサイドプレイヤーキャラクター |
+ | CAPCOMサイドプレイヤーキャラクター |
+ | MARVELサイドスペシャルパートナー |
+ | CAPCOMサイドスペシャルパートナー |
今作のみのシステムを記載。
キャラゲー・お祭りゲーとしては高完成度。前作のノリマロのような「浮いた存在」もなくなった。ストライダー飛竜の人気上昇や「スペシャルパートナー」等、後続のゲームに与えた影響も多い。
続編がキャラゲーとしての要素が非常に薄いということもあり「こちらの方が好き」というファンもいる。
しかし日本での「VSシリーズ」の人気はやや陰りが見られ、前作・前々作を超える大ヒットとはならず、知名度も前作・次回作に挟まれて微妙なものである。
業務用を忠実移植したドリームキャスト版、容量の制限故に劣化が激しいものの家庭用独自にアレンジされたシステムで差別化を図ったプレイステーション版『EX EDITION』、北米版のみで国内配信は無いが、マーヴルスーパーヒーローズとのカップリングで移植されたPSN版及びXBLA版『Origins』が存在する。また2024年6月、これまでにカプコンが出したマーベル作品原作のアーケードゲームを一まとめにしたオムニバスソフト『MARVEL vs. CAPCOM Fighting Collection』に収録される事が発表された。
【まーゔる ばーさす かぷこん くらっしゅ おぶ すーぱーひーろーず えっくす えでぃしょん】
対戦相手の幻影(シャドゥ)を味方に付けろ!
ドリームキャストへの移植から8ヶ月後、プレイステーション向けにリリースされたアレンジ移植版。特徴は以下の通り。
交代出来ない事や動きのパターン削減は確かに劣化である事には間違いないが、それはVS.シリーズのPS版『EX EDITIONシリーズ』においては恒例の仕様でもあり、3作目ともなれば発売前から分かっていた事であろう。
独自のシステムであるハイパーキャンセルやゲージ蓄積割合の増加は純粋に好評であり、進化の方向性として前作『マヴストEX』の時点で「ハイパーキャンセルでヴァリアブルコンビネーションへのキャンセルが可能」「ヴァリアブルカウンターのゲージ消費を削除」といった自由度を増やす方向へとシフトした事は「バランス以前に楽しさを追求した」という意味では確かな意味があったと言える。
今作ではその方向性がますますぶっ飛んでおり、ヴァリアブルクロスの独自仕様は風変わりだがキャラ別でのコンボのバリエーションを覚える必要があるという意味ではマンネリの打破に繋がっているし、スペシャルパートナー関連は特にクソゲーに両足を踏み入れていると言われても否定のしようがない…と思いきや、全キャラが同じ仕様で戦えるため、ビーム系VS重量系などの形式でありがちだった一方的な防戦といった構図に収まらず、カウンターを駆使すれば簡単に切り返す事が可能という風に、対戦バランスの逆転現象が生まれるに至ったのも面白い結果と言えよう。
総じて業務用やDC版とは別モノであるために、『EX EDITION』の独自仕様をゲームセンターで生かすという事は出来ないが、PSというハードの制約の中であらゆる部分を入念に吟味し、徹底的に楽しさを追求する方向のアレンジで完成させたという意味合いは非常に大きい。
*1 マキシマムスパイダーは初段がヒットした位置によっては追撃のロックが外れる事があり、クローラーアサルトは画面端密着状態での強攻撃以外では単体でコンボに組み込めず、ロックしないタイプの技。
*2 とは言え、弱Pの仰け反り時間が増えた事で「密着で弱P>弱ガンマスラム」といったコンボが可能になったり、そもそものチェーンの繋ぎはほぼ屈み中Kで補えるため、そこまで影響があるわけではない。
*3 同キャラの中Pやベノムの弱Kに対する下入力での「レバキャン」はアスペクトの攻略本に記載されているのに対し、この仕様はゲーメストの攻略記事に記載されたのみでアスペクトの攻略本には記載されていない。
*4 最近になってエドワード・ブロックと共生する前のシンビオートがデッドプールと共生していたというエピソード『デッドプール:バック・イン・ブラック』が語られ、厳密に「ヴェノム」を名乗る前の「スパイダーマンを逆恨みする初代の共生関係」ではなかった事になった。
*5 VS.シリーズのラスボスとして唯一、「巨大ボスがアシストキャラを持つ」という類を見ない仕様。
*6 試合開始時とEDにCPS2ドットというレアなグラフィックのショーンが登場する。
*7 前作ではケン→強昇龍拳、豪鬼→弱豪昇龍拳だった。
*8 ダブルラリアットで真上に飛んでいくシュールな技。打撃技なのに回転コマンドとなかなか珍しい技でもある。『スーパーストリートファイターIV』の「ウルトラコンボII」とは別物。
*9 ヴァンパイアシリーズではアナカリスを除いて全キャラ標準仕様。
*10 今作ではヴァリアヴルアシストが存在せず、「とりあえずアシストでコレダーだけ出す」ということは無い。
*11 DXシークレットファイル等の書籍での描写では、相当暑苦しい熱血漢としての扱いもそこそこ見受けられる。「技の名前を叫んで戦う癖がある」という表記もあり、この辺りの原作で描かれていない設定が過剰に取り入れられたのだろうか…。
*12 アマノムラクモ(日本神話に登場する神剣)、エクスカリバー(アーサー王伝説の聖剣)、グラム(北欧神話に登場する神剣)等。
*13 原作での数値設定は、ハルク→225cm、ジャガーノート→208cm。サイズ比率が適当というレベルではない。他にもサイクロップスとベノムが同じ数値(190cm)だったりするのでむしろギャグにすら思える。
*14 CPU戦でシャドウレディ乱入を狙う際には、逆にその回数の少なさに助けられる。
*15 無論ダルシム・ベガ等の例外はいるが。
*16 この「リアルで4人のプレイヤーと入り乱れて戦うタッグ対戦」仕様、格闘ゲームで最初に搭載したのはSNKの『風雲スーパータッグバトル』である。あちらは業務用のスペシャルバージョン限定、こちらはDC版専用と、絶妙に体感する機会に恵まれない残念な事に…
*17 この選考に関してはウルヴァリンは元より、大人の事情によるX-MEN所属のキャラクター全てに言える事だが…
*18 豪鬼は前作において、ウルヴァリンの長年の名前であった「ローガン」名義で彼を呼ぶ描写があるが、当の本人が豪鬼との関わりを末端の部分でしか覚えていない。近年のマーベルコミックス原作で「ジェームズ=ハウレット」という後付けによって新たに付けられた本名が明らかとなったが、続編の2・3で共演した際も、彼らのエンディングや勝利メッセージでの関わりは全く無かった。容量をパンパンにして無理やり詰め込んだ2はともかくとして、3での発展の無さ加減は如何なものか…
*19 オンスロート戦では使用不可。流石にオンスロートをヴァリアブルクロスで使用するなど出来る筈も無かった事は想像に難くないだろう。
*20 例:ケンモードのリュウで(昇竜裂破→疾風迅雷脚)×N、キャプテンアメリカで(ハイパースターズ&ストライプス→ハイパーチャージングスター)×Nを延々空中ガードさせ続ける、ウォーマシンで(プロトンキャノン→ウォーデストロイヤー)×Nで回避場所すら与えずに時間いっぱいまで画面制圧、etc…