*機動戦士SDガンダム サイコサラマンダーの脅威 【きどうせんしえすでぃーがんだむ さいこさらまんだーのきょうい】 |ジャンル|アクションシューティング| |対応機種|アーケード| |販売元|バンプレスト| |稼働開始日|1991年| |分類|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''| |ポイント|ガンダム弱すぎ&br()バグ技前提&br()マニアックなネタ多数| |>|CENTER:''[[SDガンダムシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/924.html]]''| **概要 地球連邦軍、ジェネラルガンダム((コマンド戦記に登場するジェネラルとは無関係。))は、地球に侵攻してきたモビルスーツを排除しつつ、単機要塞に侵入し、モビルアーマーを破壊するよう歴戦の勇士RX-78に命令を下した。特命を受けて白いモビルスーツがジャブローの連邦軍秘密基地を後にする…という設定の強制横スクロールアクションシューティング。全6面。 **特徴 本作は業務用初のガンダムを題材にしたゲームである。グラフィックのレベルは高く、敵となるジオン軍のMS、MAはファースト、Z、ZZ、逆襲のシャアに登場したものがおおよそ網羅されており、非常に多彩である。シャアザク、シャアズゴックといった「シャア専用機」を破壊するとパワーアップアイテムを落とす。武器アイテムとして、お馴染みのビームライフルの他、ハイパーバズーカ、ガンダムハンマー、ファンネル、メガビームライフルが存在する。前方からの攻撃を防ぐシールドも登場し、初代ガンダムのものからνガンダムのものまで4種類存在する。 8方向レバー+2ボタン(攻撃、ジャンプ)で操作。初期状態の時は敵に接近すると自動的にビームサーベルによる攻撃が繰り出される。1P側がガンダム、2P側が(何故か)赤いプロトガンダムとなっているが性能に差は無い。 **問題点 記念すべき業務用初のガンダムゲーではあるが、本作は残念ながら難易度があまりにも高すぎた。SDだからと思って気軽にプレイするとすぐに死ねるレベルである。 -ライフ制+残機制を併用しており、ミスするとその場復活する仕様だが、ミスすると自機は初期状態に戻ってしまうため、激戦区では1ミス=ゲームオーバーと言っても過言ではない。 --一応コンティニューの際に強化武器やシールドを得た状態で復活できる措置がある。業務用ゲーム故にインカム数を稼がねばならないのは理解できるが、事実上の連コイン前提なバランスなのはやはり腑に落ちない。 -自機は敵の攻撃に触れるのは勿論、敵本体に当たってもダメージを喰らう。自機の喰らい判定も大きく、ダメージ量もやけに大きい。4回ダメージを喰らうとほぼミスとなる。 -敵の配置も嫌らしく、1面からガチガチにパターンを組むことを要求される。 倒すとシールドを落とすシャア専用機を画面上に出現した瞬間に倒し、シールドを出現した瞬間に取ると、シールドの耐久力が通常の何十倍にも上がるバグがある。このバグはアーケードゲーム情報誌『ゲーメスト』では''「マグネットコーティング」''と紹介されている((なお原作でのマグネットコーティングは「反応速度を上げる(動きを早くする)」と言うものであって防御力をあげる所謂「電磁バリア」ではない。))。これを駆使すれば結構進めるという意見もあるが、そもそもバグ技を使わないとまともに進めないようなゲームバランスには大いに問題がある。 また当時はネット通信環境もまだまだ整わない時代で、ゲーメスト自体も発行部数が少なかったので((格闘ゲームブーム以前のゲーメストは「知る人ぞ知る雑誌」程度でしかなかった。格ゲーブーム後でもファミコン雑誌より部数が少なかったが。))、この「マグネットコーティング」を知っていたプレイヤーがどれだけいたかは疑問である。 制作者側がコンティニュー前提のプレイを想定していたかは疑問だが、ゲームバランスの調整がもう一歩欲しかった作品である。 **評価点 -原作ネタ --ボスや背景の演出で原作の識者がニヤリとする要素が多数。 ---例:原作で使用した一通りの武装を次々と使い捨ててくる3面ボスのケンプファー -マイナーな機体が豊富 --MSV出典のシミュレーション系ぐらいにしか出れなさそうな機体が雑魚敵として多数出演。 ---例:ガッシャ、サイコミュ試験用ザク等 --マイナーじゃない機体もカラーリングが変更されているものもいる。 ---「ジョニー=ライデン配下の特殊迷彩仕様のリックドム」というよほどのマニアでないと知らないようなものも。 -巨大ボスのドットの作りこみ --体格はおかしいが迫力重視の巨大なビグザムは見る価値あり、その他グラブロなどSDサイズじゃない敵のドットの作りこみ、迫力は目を見張るものがある。 --本作オリジナルボス「サイコサラマンダー」のデキは本作だけの登場にするには惜しいデキである。 **その他 -『外伝シリーズ 円卓の騎士編』のラスボス「邪獣王ギガサラマンダー」は、本作のタイトルにあるボス「サイコサラマンダー」がデザインモチーフになっている。 --本作がマイナー中のマイナーな為モチーフがわかりにくい。 --さらに『スーパーバーコードウォーズ 聖機兵物語』にもサイコサラマンダーをモチーフとした「暗黒機兵ダークサラマンダー」が登場していたりする。 -後に本作の流れを汲んだ作品がSFCで発売された。そちらは良キャラゲー。 -難易度さえ目を瞑れば横スクロールアクションとしてソコソコであり、ガンダムゲーとしても迫力のある巨大ボスとマニアがうなるキャラ選は見応えがある。 だが果てしなく難易度が高い。もしもフリープレイでできる所があれば、そこでゴリ押しで最後までプレイしてもらいたい。