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ロックマン ザ パワーバトル - (2018/01/12 (金) 21:05:53) のソース

ここでは、アーケード版ロックマン「パワーバトル」及び「パワーファイターズ」について解説する。
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#contents
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*ロックマン・ザ・パワーバトル
【ろっくまん・ざ・ぱわーばとる】
|ジャンル|アクション|&amazon(B00014AS7U)|
|対応機種|アーケード(CPシステム)&br;アーケード(CPシステムII)|~|
|開発・販売元|カプコン|~|
|稼働開始日|1995年10月|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズリンク>ロックマンシリーズ]]''|

**概要
-ロックマンのアーケード初本格参入作品。((ちなみに本作以前にアドベンチャークイズ カプコンワールドシリーズでロックマンシリーズのキャラが登場している。))。

-本作は初代CPシステムの最終作でもある。
--市場に出回っているのはほぼすべてCPS版であるが、少数ながらCPS2版も出荷された。ハードが違うためBGMの音色が異なっている。

-後述のパワーファイターズ同様ゲームの性質上、ゲームセンターではなくデパートや駄菓子屋に置かれることが多い。
--しかし、通常のゲーセンで稼働してある所も見かけることがある。

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**システム(1)
-選択可能なキャラはロックマン・ブルース・フォルテの3人。二人同時プレイ可能。
-キャラを選択後、コースを選択。
--選択可能なコースは「1・2」「3~6」「7」の3コース。数字はボスが登場した本家のナンバリングタイトルと同じ。
---例えば「1・2」コースなら初代から「ガッツマン」「カットマン」「アイスマン」2から「ヒートマン」「クラッシュマン」「ウッドマン」と3体ずつ登場。
--各ボスと闘うステージはギミックが存在する物も。((例えばジャイロマン戦では強制スクロールの中での戦いとなっていたり、クラッシュマン戦では画面端にダストシューターがあり、それを利用して戦えたりできる等))
--ボスを倒すと残りタイムに応じて体力が回復。
--ボスは後半に回すほど体力が増加し、倒しにくくなっていく。その為、苦手ボスを前半に回したりしてボスの撃破順を見極める事が重要。
--EDは3キャラ分のみで各コース共通。

//ガッツマンやヒートマンは前作から出ているボスです。
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**評価点(1)
-ロックマンのボス戦がアーケードでそのまま楽しめる点
--本作では道中に相当する存在が無く、ボス戦のみで一見すると対戦格闘のようだが、ロックマン独特の『倒したボスから武器を奪い取る』『敵のパターンを読んで対処する』と言った基本システムはそのまま継承されている。
--ひたすらボス戦が続くのだが、ロックマンシリーズのボス戦の楽しさは上記『敵のパターンを読んで対処する』なので、その魅力は一切損なわれていない。
--つまり、本作はかの『[[ウォーザード]]』や『[[究極戦隊ダダンダーン]]』に近いゲーム性を持っていると言えるだろう。

-原作再現及びアレンジ具合
--本作に登場するボス達は本家FCシリーズを踏襲した攻撃が中心だが、全体的なキャラのデザインが本家『7』を彷彿とさせる物になっていたり、16ビットハードでの発売に伴い各種攻撃のグラフィックもダイナミックに変化しているのは見事。
--各種ボスから取得できる特殊武器も原作を踏襲した物が多いが、ガッツマンやヒートマンは名前こそ同じものの原作とは特殊武器のモーションが変更されている他、原作を踏襲した特殊武器の中にもバリアを飛ばせる様に改善(プラントマン)、凍結モーションが発生せず貫通しない(アイスマン)と、見た目は原作を踏襲しているが性能が変化している武器も存在する。

-シリーズ初のボイスの標準登載
--本作は高性能なAC基板での発売という事もあってか一部キャラに声優によるボイスが追加された。
--ボイスは後に本家やXシリーズなどの家庭用作品に逆輸入されており、続編のナビゲーション機能共々次世代作品の基礎システムとなる。

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**賛否両論点(1)
-BGMは本家のBGMのアレンジを中心に構成されているが、バトルステージの雰囲気を優先したのか多くのボスでは本人のステージとは異なる曲が使用されている。
--例えば1・2コースのクラッシュマン戦でナパームマンステージのBGMが使用されていたり、逆にウッドマン戦ではクラッシュマンステージのBGMが使用されていたりと、本家シリーズに慣れ親しんだプレイヤー程困惑しやすくなっているのは事実。

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**難点(1)
-音源関連(CPS版のみ)
--本作はグラフィックこそ豪華だが、音楽の方は容量の少ない初代CPシステムでの発売という事もあってかFM音源が使われていて、Qサウンド全盛期だった1995年当時のカプコンゲーからしてはあまりにも陳腐である。
--また、ボイスの登載こそあるがCPシステム版ではボイス自体の量が非常に少なく、一部キャラのかけ声程度くらいしか無い。
---反面、CPS2版ではQサウンドの採用で音楽も豪華で、多くのキャラがボイスをしゃべるようになったりと、音源関連の問題点が改善されているが、これだけCPS2版が優遇されているのなら、せめて『[[パニッシャー]]』や『[[天地を喰らうII 赤壁の戦い]]』の様にQサウンドも使えるCPシステムDASH基板で発売して欲しかったと嘆かざるを得ないだろう。

-''チャージショットゲー''
--本作のチャージショットの性能は一部のボスに当てると必ずダウンを奪える性能になっている為かハメパターンに持ち込み易く、チャージショットゲーになりがち。
---特に『7』コースに登場するフリーズマンは原作では結構な強敵であったが、本作ではボス登場時からチャージが可能なロックマンシリーズ全般の仕様も重なった事で''開幕から殆ど動かずにフリーズマンにチャージショットを当てていくだけ''で倒せるようになり、シリーズ最弱ボス候補に名乗れるレベルまで転落してしまった。
--スーパーアームといった一部の特殊武器でも奪うことも可能だが、ほとんどの特殊武器は当ててもダウンせず画面がフラッシュする程度で、当てるには近づく必要もあるためか使いづらい。
---チャージショットや一部特殊武器が強力過ぎた結果、ロックマンにおける醍醐味の「弱点武器でのボス攻略」が形骸化してしまった。
--以前発売された本家ロックマンシリーズではFC『5』がチャージショットの強力過ぎる性能や特殊武器の使いづらさから「チャージショットゲー」と揶揄されているが、あちら側では単にメインウェポンがチャージショット中心にシフトしていただけであり、従来通り特殊武器が活躍するシーンも存在している事や、ブルースステージ以降のボス戦ではビートが猛威を振るっていた為か、厳密な意味でのチャージショットゲーでは無い。~
しかし本作の場合は、大ダメージの効果を持つチャージショットにダウン効果が追加された事により、最終的にチャージショット''だけ''でEDまでたどり着ける様になってしまい、その結果『5』以上に『チャージショットゲー』化が進行してしまった。
--流石に続編ではチャージショット一発程度ではダウンが奪えなくなったが、代わりに特殊武器を弱点とするボスに当てるとダウンを奪える仕様に変更され、空気だった特殊武器にもスポットが当たる事になった。

-ステージ数が少ない。
--ロックマンシリーズの経験にある程度左右されるが、10分もたたずにクリアできてしまう短さ。
--更にステージ間の演出も無いに等しく、ステージ開始及び特殊武器取得の演出もスキップが可能な点も本作のプレイ時間の短縮につながっていると思われる。特殊武器獲得時のボイスが存在しないCPシステム版では尚更。

-ステージ選択画面が特殊。
--ステージ選択画面ではボスの姿が映っておらず、ステージを選択するまで戦うボスが全く分からない。
--しかも自動でカーソルが動くルーレット式になっていて、ステージ選択も面倒。
--だが出現するボスはコース・ステージ毎に決まっており、ルーレットの速度は非常に遅く慣れると簡単に目押しが出来る様になる関係で、ある程度やり込めばいつものロックマンのスタイルに変化する。ミスるとパターンが崩れるが。

-クリアタイムの適用範囲
--クリアタイムはワンコインクリアでしか適用されず、一度でもコンティニューするとクリアタイムは記録されない。これはパワーファイターズでも同様。

-本家[[7>ロックマン7 宿命の対決!]]のキャラの使い回しが多く、新鮮味をあまり感じない。
--この点は特に「7」コースで顕著で、ボスの攻撃パターン自体が本家7を踏襲してる為かあまり代わり映えが無く、上記のチャージショットの鬼性能や一部の攻撃が弱体化された影響で、原作と比べて簡単になっている。
--その為本家7をやり込んだ人は数回でワンコインクリア出来てしまうことも。
---ちなみにパワファイでは「7」のボスのうちスラッシュマンとシェードマンが続投しているが、前者はローリングアタックとガムばらまきと強力な攻撃が追加されているが、後者の新たな攻撃は体力減少時のサキュバットン召喚のみと、少々寂しい。

-何故か冷遇された『6』
--シリーズ通しての問題。『6』からのボスが本作では1体、パワーファイターズでは2体((他の作品からはシリーズ累計で最低3体が登場している。))と他と比べて少なく、BGMのアレンジもパワーファイターズのステージセレクトたった1曲だけである。
--しかもパワファイの両者のステージで使用されている曲はどちらも『6』以外の曲。この点も『6』の冷遇に拍車をかけている。
---AC版での徹底的な冷遇のおかげ(?)なのかPS版のナビモードでは、ほぼ全曲が新規アレンジになったのだが。

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**総評(1)
家庭用機で展開していたロックマンシリーズのアーケード進出作。~

ゲームシステムこそ原作で言うところのボス戦に特化していて熱心なファンほど違和感を覚えるかも知れないが、
原作の再現度や技術の進歩によるビジュアル面を中心としたアレンジ具合等、とにもかくにも「ロックマン愛」に満ちた作品と言えるだろう。~

ゲームセンターでの出回りこそ少々悪いものの、難易度も手頃で、もしも稼働している所を見つけたら是非プレーしてみて欲しい。

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**余談(1)
-サントラはCPS2版のみの収録である。
--加えて、後述するPS2版もCPS2版のみの移植だったり、[[プレステ版ロックマン>ロックマンコンプリートワークス]]シリーズでのCPS2版のBGM流用の件といい、どうやらカプコンはCPS版の存在を無かったことにしたいようだ。

-CPS2版の楽曲のいくつかは後に発売されたプレステ版ロックマンのナビモードのBGMとして流用されているが、なかには関係の無いBGMを当てているステージもあるので注意。((具体的な例としてマグネットマンステージはクラウドマンステージ、タップマンステージでは7のオープニングステージのBGMが流れる))
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*ロックマン2・ザ・パワーファイターズ
【ろっくまん2・ざ・ぱわーふぁいたーず】
|ジャンル|アクション|
|対応機種|アーケード(CPシステムII)|
|開発・販売元|カプコン|
|稼働開始日|1996年8月|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|

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**新システム・評価点(2)
-プレイヤーキャラにデューオ追加
--デューオは他3人とは異なりノーマルバスターがパンチとなっている他、必殺技が2段階になっている等操作感覚がかなり特殊。
--なお、本作はデューオの初登場作品である(ストーリー上では本作は8の後日談になっているので『8』の宣伝としての登場と言える)。
---まだデューオの設定が定まっていない時に作成された為か、特殊武器取得時のセリフに「わが母国の為に!」という見当違いなものが混ざっている((デューオは初期案でコサック製ロボットという設定があったので、その名残と思われる。))。

-必殺技の追加
--チャージしてから特定のコマンドを入力することで必殺技を出す事が可能。これにより更に格ゲーらしくなった。
---必殺技は当てると浮かせることが出来、特殊武器などを絡めた様々なコンボを作ることができる。
---ちなみに「MAVEL VS. CAPCOM」のロックマンの「ロックアッパー」の名前はこれが初出((ロックマンとフォルテの必殺技は『7』の対戦モードが初出。))。

-サポートメカの参戦
--ボスとの戦いでボスの体力が少なくなることで出現するエディからのアイテムを獲得すると、プレイヤーに応じたサポートメカが駆けつけてくれる。
--例えばロックマンのパートナーのラッシュは、ノーマルバスター時はラッシュコイルで一見役立たずだが、チャージ攻撃になるとラッシュジェットで追い打ちしてくれる。

-フォルテの空中ダッシュ
--フォルテのみ、Xシリーズからの逆輸入となるの空中ダッシュが可能になり、攻撃の回避がしやすくなった。ただし、こちらのコマンドはXシリーズとは異なり、空中でスライディングで出せる。
--後に『ロックマン&フォルテ』で使用可能になった際には、同じくXシリーズからの逆輸入となるダッシュジャンプも取得している。

-ステージ選択画面
--ステージ選択画面では前作のような癖のある仕様では無く、対戦ステージとボスの姿が映っている任意選択制に代わった為、いつものステージ選択画面に近い仕様に改善された。
--加えてカーソルをボスに合わせると、ボスの攻略や弱点武器のヒントをライト博士から教えてもらえるナビゲーション機能も追加。
---ナビゲーション機能は後に『PS版ロックマン』以降の作品で家庭用シリーズに逆輸入されることになるが、そちらではステージ上で任意で使うことが可能となっている。ある作品を除いて…

-基板のバージョンアップの恩恵
--本作は基板がCPSIIにバージョンアップした事により演出面がより派手になっている。
---例えばボスに弱点武器の一発目を当てると画面が暗転したり、殆どのキャラにボイスが付く等。
--BGMは前作のFM音源とは違い、Qサウンド音源のアレンジ。Qサウンドを使用している為か、流通数が少なかった前作のCPSII版の曲もほぼそのまま使用されている((前作からの曲のうちシェードマンとフォルテのテーマは本作用に新たにアレンジされている。))。
--本作のBGMは後に前作同様、「[[プレステ版ロックマン>ロックマンコンプリートワークス]]」のナビモードに流用されている。

-コース・ステージについて
--選択可能なコースは「ワイリーを追え」「ロールを救え」「新パーツを取り戻せ」の3コース。
--各コースではそれぞれ登場したタイトルのボスはどれもバラバラとなっている。例えば「新パーツを取り戻せ」コースでは初代からガッツマン、[[2>ロックマン2 Dr.ワイリーの謎]]からエアーマンとクイックマン、3からジェミニマン、4からファラオマン、5からナパームマンが登場する。
--ステージBGMは前作とは異なり基本的に原作のボス本人のステージの曲が使用されているが、一部ボスは例外的に本人のステージ以外の曲が使用されている。((例えばクイックマンは2のボス戦をアレンジしたものとなっていたり、イエローデビルは前作の中ボスの曲が使用されている。))
--中ボスもコース毎に異なったボスが出現する。例えば上記「新パーツを取り戻せ!」コースでは『2』よりメカドラゴンが登場。(ステージBGMも御存知ワイリーステージ2)

-前作から更に磨きの掛かったアレンジ具合
--本作で加わったボスはいずれもアーケードでの登場に伴い大きくアレンジされた物が多い。
---例えばシャドーマンはマキビシや児雷也の如く巨大なカエル型メカを駆使してくる等忍者らしい動きになっていたり、ストーンマンはブロックをジャイアントスイングでパワフルに投げてくる、ファラオマンは幽霊の如く空中浮遊で移動しアストロゾンビーグを下部として召喚してくる等、個々のキャラクターのイメージに合った動きになっているのが実に魅力的。
---加えて、中ボスとして登場するマッドグラインダーは原作のOPで吐いていた炎を実際に使用してきたり、バブルマンは悲願だった泳ぎを披露する等、原作ファンからニヤリとする描写も多い。
--本作ではボスを攻撃すると得点や回復アイテムを落とす他、体力が半分程度減ると数秒の無敵時間を経て『X』シリーズの如く攻撃パターンが変化する。
---例えばケンタウロスマンは戦闘開始直後の段階ではケンタウロスアローによる遠距離戦が中心だが、体力が減少するとナギナタによる近距離中心になったり、エアーマンはジャンクマンを彷彿とさせるガレキのシールドを展開、ナパームマンは大量のホーミングミサイルを発射してきたりする。
--加えて、本作では多くのボスが防御モーションを取る様になったり、一部のボスが本家7のザコを召喚してくるようになった。
---例を挙げるとシャドーマンが変わり身の術で防御してきたり((彼の間違った変わり身の術は当然ながらファンからネタにされている))、エアーマンがデラピピを召喚してきたりと、発狂状態と共に各ボスのイメージに沿ったアレンジが施されていると言える。
--他にもコース毎に本家の名場面を再現した中間イベントが発生する。例えば「ワイリーを追え」コースでは3のワイリーマシン撃破後のシーンが再現されている。
---イベントシーンではコースによっては専用の強化パーツがもらえることもある。強化パーツはコンティニューすると効果が消える物が存在するので注意。

-ゲームバランスの調整
--前作では殆どのボス戦でチャージショットやスーパーアームを当てる事で簡単にダウンを奪う事が出来たが、本作ではそれが不可能になり、バスター一本で全コースをクリアする事が難しくなった。
--代わりに、本作ではボスに弱点武器を当てると、暗転演出と共にダウンを奪う事が出来る『ロックマンXシリーズ』を彷彿とさせる仕様に変更されていて、前作では半ば形骸化していたシリーズのお約束である「弱点武器でのボス攻略」を続編でようやく実現出来る様になったと言えよう。

-本作のEDは1P時のみのEDに加え、1P・2Pのキャラの組み合わせにもそれぞれにEDデモが用意されており、計10種類のEDが存在する。繰り返し遊んで全てのEDを観賞するのも面白い。特にフォルテの単独EDはロックマンXへの伏線が見られるためファンなら一見の価値あり。
-更に特定の条件を満たすとスタッフクレジットが変化するので、何度もプレイしてチャレンジして欲しい。

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**賛否両論点(2)
-ワイリーマシンを弱点武器でハメられる。しかもどのコースを進んでも一撃でダウンさせられる。本家のワイリーマシンはハメられないのに…
--だが、ハメ損ねると一転して攻撃が激化するので、一応バランスが整っているかも知れない。
--第2形態のワイリーカプセルは前作同様、カウント10以内に体力を削り切らないとタイムボーナスが入らない。なお、削りきれなくても最終的にカプセルは爆散し、恒例の土下座が拝める。

-本作からの参戦ボスは大きくアレンジされている分、原作再現度が微妙になってしまったとも言える。
--特にファラオマンとケンタウロスマンの2人は、前者はファラオウェーブ、後者はケンタウロスアローと両者共原作とは全く異なる特殊武器に差し替えられてしまい、それに伴い攻撃の傾向も原作とは非て似なる物になってしまったのは否めないだろう。
---もっとも、前者はともかく後者がそのままアーケードに登場したらゲームバランスを安易に崩壊させてしまうのが今作での差し替えの理由と思われる。

-各種バトルステージも前作で登場した強制スクロールやダストシューターといったギミックがバッサリと削除されてしまった。
--これについては「ボスに集中してじっくりと戦える」という肯定的な意見と「普通の格ゲーのステージに統一されていて味気ない」という否定的な意見が混じり合っていて賛否が分かれる事になった。

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**難点(2)
-本作登場ボスのうち、前作からの続投組に関しては本作では雑魚召喚やガードモーションといった物くらいしか追加がなく、あまり代わり映えしない。
--もっとも、それらは発狂前の話であり、発狂後もあまり代わり映えしないのはシェードマンくらいである。

-特殊武器の入手方法が本家[[1>ロックマン]]と同じくアイテム入手になっており、協力プレイの場合はアイテムの取り合いになる。時間が立つと入手出来ない。

-三つのコースで特殊武器の性能・使い勝手にかなりの差があり、「ワイリーを追え」コースでは、すべての特殊武器がチャージショットより使い勝手が悪く、「ロールを救え」コースでは(最初に倒したボスにもよるが)ほとんど特殊武器だけでどうにでもなってしまうなど、調整不足感が拭えない。

-ブルースのブルースストライクが他作とは違い必殺技扱い。
--その為ブルースのチャージショットが普通のチャージショットという名前になっている。紛らわしい…

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**総評(2)
前年の「パワーバトル」に続けて稼働したアーケード版ロックマン。~

必殺技の導入や新規参戦ボスキャラクターの行動等、原作からかけ離れてしまっている点こそ多いものの、
引き続き「ロックマン愛」のある一作と言えよう。

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**家庭用移植
パワーバトル及びパワーファイターズ共にカップリングでの移植のみになっている。

-PS2に1・2両方を移植した『ロックマン パワーバトルファイターズ』が2004年7月29日に発売されている。
--このソフトではパワーバトルのBGMがCPS2版のものしか入っておらず、CPS版の音源は未収録となっている((後に発売された『ストリートファイターZERO ファイターズジェネレーション』ではサウンドテスト限定だが、CPSチェンジャー版ZEROの音源も収録されている))。
--移植に伴い、プレイヤー同士の対戦モードと全ボスを通しで倒す「EXTREME」モードが搭載されているが、後者は挑めるボスの順番が決められず、ボスの弱点武器もアーケードモードのもの一つに固定となっている。
---よって弱点武器を使いたいボスの次にその弱点武器をもつボスが来るということが割りと多く起こる。
---弱点武器が固定なので明らかに効きそうな((アーケードモード中「熱に弱いのじゃ」と説明されるジェミニマンに、アトミックファイアがあまり効かないなど))、もしくは原作では弱点武器だったはずの武器が弱点武器でなくなる((エレキマンにローリングカッターなど))ということも。
---逆に相手をダウンさせるスーパーアームや爆風が連続ヒットする2のナパームボムなどは相性を考えずに使うことが可能。
--ちなみに本作は日本国内における本家ロックマンシリーズ作品では唯一PS2で発売された作品でもある。((海外では本家1~8が収録された作品が発売されている為、唯一では無い。))


-この他にもネオジオポケットにて同じく両方を移植した『ロックマン バトル&ファイターズ』も発売されている。
--ハードの関係上、収録されているBGMの大幅減少や一部モーションのカットなどがあるが、アーケード版に忠実な移植。~
アーケードの全ボスが出演する事もあってか、何気にガッツマンやジャイロマンといった『[[ロックマンワールド]]』シリーズ未出演のボスキャラクターや『7』出身のキャラクターが地味に本作で携帯機デビューを果たしているのも見所か。
--ちなみに本作はネオポケの唯一の純正カプコン作品((クロスオーバー作品としてはSNK発売の作品が存在。))だが、上述のPS2版と共に「唯一」という言葉に縁があるのは何故なのだろうか。

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**余談(2)
-「MAVEL VS.CAPCOM」のロックマンとロールちゃんのEDの演出は、AC繋がりでパワーファイターズの演出を再現している。

-ジャイロマンとプラントマンはパワーバトル・パワーファイターズ双方で同じコースで登場するが、なんと弱点武器が逆転している((パワーバトルではジャイロマンのジャイロアタックがプラントマンの弱点武器だが、パワーファイターズではプラントマンのプラントバリアがジャイロマンの弱点になっている))