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SDガンダム Gジェネレーション WARS - (2014/04/28 (月) 15:52:22) のソース

*SDガンダム Gジェネレーション WARS
【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん うぉーず】
|ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B002J9HX3C)|&amazon(B0024NJY44)|
|対応機種|プレイステーション2、Wii|~|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|~|
|開発元|トムクリエイト|~|~|
|発売日|2009年8月6日|~|~|
|定価|7,329円(税込)|~|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[SDガンダム Gジェネレーションシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/728.html]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-『[[SDガンダム Gジェネレーション SPIRITS>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/900.html]]』の続編で『WORLD』の前作。WiiとPS2のマルチタイトル。
-トムクリエイト製作によるGジェネで、比較的自由に選べるシナリオマップを次々とクリアしながら、新たなパイロットや機体を入手して、育成・強化していく。
-宇宙世紀限定であったSPIRITSに対して、本作はファーストから『ガンダム00』(テレビ第一期)までのアニメ作品を中心に幅広く収録。

**特徴および評価点
-前作のシステム的な長所や進化点は、そのまま受け継がれている。詳しくは[[前作の記事>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/900.html]]を参照。

-前作でたいへん不評だった「ハロスコア」システムを廃止。それに代わる新システムとして「スカウトリンク」を採用。
--ゲーム開始の時点で、プレイヤーが選んだ作品の主人公キャラ1名と主役MSの劣化品(レベルアップで本物へと開発可能)を入手できる。同作品の他のキャラや戦艦はキャピタルでスカウト(≒お金で購入)可能。つまり、とにかくキャピタルさえ貯めれば好きなキャラが確実に手に入るというシステムである。
--スカウトリンクは、1つの作品のシナリオをクリアするたびに1つ追加で選ぶことが可能。最終ステージがアンロックされる頃には、全てのキャラと戦艦がスカウト可能な状態となる。

-捕獲、開発、設計のほかに、新たな機体入手方法「交換」を導入。
--開発系譜を無視して、同程度の性能を持つ他の機体と交換できる。開発の袋小路に入った機体も活きてくる。ただし普通に精算するよりも多額のキャピタルが必要で費用効率が悪く、乱用はできない。
--そのかわり、前作まであった「ゲストユニットをAランクに育てて機体登録」は廃止。
--ハロランクとゲストユニット登録の廃止により、プレイ中に配慮すべき細々とした要素は激減。良くも悪くも非常にサクサクと進むようになった。

-ユーザーインターフェースも地味に改善。テンポが良くなった。

-前作までは、前触れもなく現れてストレスの元となっていた敵増援に「ウォーズブレイク」という名前をつけてシステム化。
--ブレイクが起こる条件「ウォーズトリガー」が前もって示され、これを満たさないとあっさり終わるが、満たせば増援や強敵が出現し、シナリオがさらに深く展開するという形に進化した。
--増援を出すかどうかをプレイヤーが選べるようになり、快適性が増した。また、資金が欲しいのでウォーズブレイクを起こして稼ぐ、必要な経験値を稼いだからウォーズブレイクを起こさずさっさとクリアする…など、ステージ攻略に幅ができた。
--ちなみにウォーズブレイクにより登場する敵には別作品からのゲストも多く含まれており、スーパーロボット大戦と錯覚するほど混沌としている。
#region(close,一例。ネタバレ注意)
---ジャブロー攻略作戦(ファースト)の最中に本当にアプサラスIIIで駆けつけてくるギニアス・サハリン(08小隊)
---地球クリーン作戦(V)に興味を持ち、ザンスカールを援護し始めるディアナ・カウンター(∀)
---人類を強制的に眠らせるエンジェル・ハイロゥ(V)を平和の装置とみなし、カイラスギリー((実は∀本編にも名前だけは出ており、福井晴敏の小説版では実際に発射もされた。))で破壊にかかるギム・ギンガナム(∀)
---世界の争いを監視する使命を持つシャッフル同盟(G)が邪魔で仕方がないので暗殺を企てるフロスト兄弟(X)
#endregion

-パイロットキャラに多彩なスキルが付き、性能面でも個性豊かになった。

-強化パーツの仕様変更。
--ハロランクの廃止に伴い、どんな形でも何らかのステージをクリアすれば、1種類ずつ順番に購入可能になっていく。実際に購入するにはもちろんキャピタルが必要(やや高め)。
--機体に、強化パーツが3つまで装備可能になり、機体活用の幅が広がった。ただしゲームバランスを変えるほどの強力パーツは所持数上限あり。

**問題点・賛否両論点
-宇宙世紀作品とアナザー作品の共演により、宇宙世紀作品の扱いが相対的に減少・悪化。シナリオの再現度はもちろん、削られたユニットやキャラも多い。
--アニメ作品は、一応最低限のところは押さえているが、例えば『ポケットの中の戦争』は機体・キャラのみ参戦でシナリオの再現はない。『閃光のハサウェイ』『クロスボーン・ガンダム』といった非アニメ作品は機体やキャラが数点申し訳程度に収録されているだけ((『閃光のハサウェイ』はMS4種、SFS2種と元の機体数自体が少ないが。))。前作であれほど優遇された『MS IGLOO』はわずかに機体が2種類のみ収録。ゲーム出身作品も惨憺たる状態。
--宇宙世紀限定であった前作に対し、本作はアナザー作品との兼ね合いもあるのでやむを得ないところではあるのだが、心情的には残念。
--また、オリジナルキャラクターも本作では大幅に削られている。
---ただし、これまで『F』のグラフィックを使い回されていたが本作では総じて一新している。声優も一部変わった。

-総合的なボリュームも『F』や『ポータブル』には及んでいない。
--もっともこの点は『F』『ポータブル』が飛び抜けているだけで、本作もそんなに悪くはないのだが。
--そんな中で、当時の最新作であった『00』の再現度はなかなか頑張っていると言える。
--『ポータブル』には収録されていた『SEED ASTRAY』系の機体やキャラが一切収録されていない点は、やはり残念。

-前作ではインターミッションまでフルボイス(ブライトさん除く)だったが、今作ではインターミッション中の音声は基本的にナシ。いくつかの名台詞のみボイスあり(戦闘中のボイスもあり)。
--これについては、インターミッションまでフルボイスだった前作がとりわけ豪華だったと考えるべきか。
---前作はフルボイスが仇となり「故人が担当していたキャラクターに声が入っていない、もしくは一部でしか喋らない」といったどうしようもない欠点も持っていた((このことから今後のガンダムゲームは、フルボイスにはこだわらない方が良いのかも知れない。))。

-種や00などの新しい作品は真面目にシナリオを再現しているが、古い作品ほど原作改変が激しい。
--例えばファーストガンダムの最終話では、ホワイトベースがソーラレイに乗り込んで発射を阻止してしまう。
---ファーストガンダムのシナリオはこれまでに何度も再現されてきたので、''大幅に改変して新鮮味を出す''という発想も理解できなくはない。
--『W』のゼクスとノインが主人公となってサンクキングダムを奪回するといった、良い意味でプレイヤーの意表をつくシナリオもある。

-『Gガンダム』の最終シナリオで詰む可能性がある。
--別マップに隔離されたゲストキャラだけで強敵と戦う展開になるので、他シナリオのように自軍を鍛えてねじ伏せるという方法がとりづらい。
--最終マップではデビルガンダムと1対1で戦うはめになり普通に戦うと機体性能と自動回復でこちらが押され詰んでしまう。
--対策としては最終マップに行く前でドモンを超一撃状態にし、最終マップで石破天驚ゴッドフィンガーを使えば一撃で倒すことは可能。
-Gジェネ共通の問題点として、序盤は自軍戦力が乏しくカツカツの部隊運営とシビアな戦闘を楽しめるが、自軍が強化されてくる中盤以降は力押しの作業ゲーとなる。
--次回作の『WORLD』ではオリジナル系の敵がやたら強化されており、むしろ相当強化しないと勝てなくなっている。

-交換を駆使すれば開発系統を無視して序盤からいきなり強力な機体を作れるようになるので、ゲームバランスが若干悪化している。

-デュートリオンビーム発信機を装備できるMSがあり、特定の組み合わせで装備させるとMSでデュートリオンビームを発信して他のデュートリオンビーム受信機持ちを回復させたりする事ができる。
--これだけ聞くとたいして問題じゃないようだが、この発信機を装備させ更に受信機を自分に装備するとなんと自分のENを回復できてしまう。
--更に照射コマンドを使いキャンセルすると何事もなかったかのようにもう一度行動できるようになる。無限に移動が可能になるのでゲームバランスが悪化する。

**総評
-前作『SPIRITS』から削られた機体・キャラが多い点は批判の対象となっているものの、前作のストレスの溜まる部分を大幅に改善した佳作。シリーズファンからの評価も高い。&br知名度の高い人気作品が順当に優遇されていることもあり、Gジェネ初心者にも薦めやすい作品と言える。