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ポケットモンスター ダイヤモンド・パール - (2022/07/07 (木) 13:16:20) のソース

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*ポケットモンスター ダイヤモンド・パール
【ぽけっともんすたー だいやもんど・ぱーる】
|ジャンル|RPG|&amazon(B000HIDYOY)&amazon(B000HIG33I)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|メディア|1024MbitDSカード|~|
|発売元|ポケモン|~|
|販売元|任天堂|~|
|開発元|ゲームフリーク|~|
|発売日|2006年9月28日|~|
|定価|4,800円(税5%込み)|~|
|判定|BGCOLOR():|~|
|ポイント|攻撃技が物理と特殊に分離し対戦システムが完成形に&br()グラフィック・サウンドは順当進化&br()一方、ゲームテンポは悪化&br()催眠技が猛威をふるった&br()ガブリアスが初登場|~|
|>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ]]''|
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**概要
GBAからDSにプラットフォームを移し展開された、ポケットモンスター本編の4作目。~
略称は「ダイパ」または「DP」、後述の『プラチナ』を含めて「DPt((ポケモンカードゲームでシリーズ名として使われていた。))」など。

今回は北国のシンオウ地方((北海道がモデルで、マップも現実の北海道と非常に近い。))を旅する。~
ストーリーは前作と同じく、伝説のポケモンを巡って悪の組織の陰謀を阻止する展開。~
本作の伝説ポケモンは「時間」と「空間」を司るという、設定もさらに壮大なものにスケールアップしている。

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**特徴
-ジムバッジを集め、四天王・チャンピオンに挑む従来通りのRPG。
--3個目と4個目のバッジのみ任意の順番で取得できるが、それ以外の順番は固定。

-「第四世代」となり、新たなポケモンが107体登場。総数は493匹になった。
--「ポケモンの90%は進化する」とのセリフがあり、前作までに登場したポケモンの新たな進化形と進化前が計20匹ほど追加。弱かったポケモンは強化され、元から強かったポケモンはさらに選択肢が増えることとなった。
--それ以外の新ポケモンも、これまでにない個性を放つものも多い。登場した場所が西か東かでデザインが異なるカラナクシ系、戦った場所によってタイプや進化形が異なるミノムッチなど。
--また、一部のポケモンは性別により、姿が変化するようになった。例えばピカチュウならオスは旧作同様だがメスはしっぽの先の形がハート型になった。

-対戦システムの改革、バランスのテコ入れ。
--攻撃わざの物理/特殊の分け方が変更され、固定ではなくなった。
---従来はわざのタイプごとに物理または特殊に固定されていた(ノーマル=物理、ほのお=特殊など)。そのため、能力値と技の性能が噛み合っておらず実力を発揮できていないポケモンが多かった(例えばキングラーはこうげきの種族値が高いが、タイプ一致で威力の上がるみずタイプのわざは特殊扱いなのでせっかくの高いこうげきを活かせない…等)。
---本作以降は、例えばほのおタイプの技でも「ほのおのパンチ」は物理・「かえんほうしゃ」は特殊といった形で個別設定となり、多くのポケモンが個々のステータスに合わせた実戦級の火力を持てるようになった。
--多くのタイプに攻撃わざを大幅に追加。まともな攻撃わざがなかったタイプの救済になった。~
また物理/特殊それぞれで主力となり得る技がほとんどのタイプで用意された。
--多少のデメリットがあるが威力が高い技も多く追加され、全体的に対戦バランスが火力偏重になり、前作以上に単純な受けが成立しにくくなった。
---『エメラルド』以前では弱点の突きにくさや威力の低さから弱いタイプとして認識されていたドラゴンタイプはこの調整による同タイプの高威力わざの登場によって大きく強化され、ドラゴンの一般的なイメージに似合った強さを発揮するようになった(後述)。
--攻撃わざ以外にも画期的な変化わざが登場。5ターンの間すばやさの低い方が逆に早く行動できる「トリックルーム」、HP回復と同時に飛行タイプが一時的に消える「はねやすめ」など。
--『[[ルビー・サファイア・エメラルド>ポケットモンスター ルビー・サファイア]]』(RSE)で調整不足が目立ったダブルバトルのシステムも洗練された。複数体にヒットする技の威力が調整され、味方が倒されて次に出てきたばかりのポケモンが技を選ぶ機会すらなく攻撃を喰らうこともなくなった。
--他にも「『あられ』状態で『ふぶき』が必中になる」「『すなあらし』状態でいわタイプのとくぼうが1.5倍になる」など、本作から登場した重要な仕様は数多い。そういった意味では『RSE』と同じく現在の対戦システムの基礎を築いた作品と言えるだろう。

-本作初登場のポケモンには対戦(対人戦)を意識したような種族値や特性を持つものが多く、対戦環境に大きく影響を与えた。
--本作の強豪として特に名高いのはガブリアス。ユーザーから「600族((種族値の合計が600になる一部のポケモンを指す))」と呼ばれる高いステータスのポケモンだが、火力・耐久・素早さのすべてが高水準でまとまっており、種族値の配分がもはや芸術とまで評されるほど。またタイプや習得技にも恵まれている。
---ポケモンに限らず、対戦というものはシステムやルールの追加調整によって浮き沈みやトレンドの変遷が激しいものであるが、ガブリアスは登場当初から長らく高い存在感を発揮し続け、本作以降第六世代(『[[XY>ポケットモンスター X・Y]]』『[[ORAS>ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア]]』)が終わるまで対戦での使用率ナンバー1の座に居座り続けるほどであった((第七世代(『SM』『USUM』)では相対的な弱体化が重なりナンバー1から陥落したが、それでも使用率は未だに10位前後に居座る程高かった。第八世代(『剣盾』)のランクバトルでは『剣盾』のDLC解禁まで参戦できなかったが、それ以降はほとんどのシーズンで使用率30位以内をキープしている。))。

-道具の追加
--対人戦で活躍できる道具が大量に増えた。場に出たら1つの技しか使えないがすばやさが1.5倍に上がるので奇襲性のある「こだわりスカーフ」、HP満タンから一撃で倒されるダメージを受けた時に一度だけHP1で生き残る「きあいのタスキ」などがその最たる例である。
---これにより、鈍足や低耐久などの弱点によってこれまで対戦では使いづらかったマイナーなポケモンも戦略次第で活躍できるようになった。きあいのタスキからのがむしゃらコンボはとくに有名である。
--「オッカのみ」等の弱点タイプの技を一度だけ半減する木の実も登場。こちらも対戦環境に影響を与えた。
--クイックボール、ダークボールといった便利なボールが追加された。特徴的なデザインのプレシャスボールも本作からであり、配信されるポケモンにより特別感が与えられた。

-キャラクターのグラフィックや全体的なカラーリング自体はGBA版と同様だが、マップの建物やダンジョン・フィールドの地形等が3Dで表現されるようになり、立体的な探索が行われるようになった。
--町、道路、ダンジョンは数もシリーズトップクラスに多い。構造もやや複雑化し、探索し甲斐のあるダンジョンも増えた。

-全体的に過去作よりもキャラ立ちが強められ、ジムリーダーといったサブキャラのサブイベントなどが増えた。
--冒険の途中で、一部のダンジョンでタッグパートナーと共闘する機会がある。
---「マップ移動時は主人公の後ろをついてくる」「一部のひでんわざが使えなくなる」「この状態で野生ポケモンと戦闘する際必ず敵が2体現れる」「戦闘終了後に毎回ポケモンを全回復させてくれる」といった特徴を持っている。
--敵役であるギンガ団のボス・アカギが独特のカリスマと哲学を持っていたり、NPCから彼の過去の一端を知ることができたり、ギンガ団壊滅後の姿が描かれるなどNPCの描写も増加している。

-フィールド上では下画面で''新機能「ポケッチ」''を使用する。
--今までの電話型のアイテムとは異なり、こちらは腕時計型。時計としての機能以外にも「メモ帳やマップなど冒険の役に立つ機能」「タイプ相性を確認できるバトルに役立つ機能」「育て屋や木の実生育の様子を見ると言ったやり込みに役立つ機能」など使い道は多い。~
物語を進めたりお使いイベントをこなすことで機能は増やせる。全23種類。
---アプリの一つ「マーキングマップ」を使うことで、メニューや図鑑を開かずマップ切り替えのみで各地を逃げまわるポケモンを捕捉できる。これは本作のポケッチのみの仕様。

-ポケモンコンテスト
--1次審査~3次審査の3段階に変更された。
---1次審査では、お題に合わせたアクセサリーをポケモンに付ける要素が追加。
---2次審査では、音ゲーのダンスを行う。一人ずつ譜面を作成し、他の参加者がそれに合わせてダンスを行う。
---3次審査では、技を見せ合う。三世代に近い仕様だが、4ターンに省略されている。

-前作の秘密基地とアイテム発掘の要素を持った通信プレイ「ちかつうろ」が登場。
--進化の石やハートのウロコなど役立つアイテムが掘れる他、新たなポケモンの化石も発掘できる。クリア後は旧作ポケモンの化石も登場。
---化石堀りは、始める際に埋まっているアイテムの数が知らされ、それをハンマーやツルハシを駆使して掘り出すというもの。埋まっている分だけ掘り出せばゲーム終了となる。なお、道具の使用回数は画面上にあるヒビで表示され、ヒビが左端まで伸びきると壁が崩れてしまい、掘り出した分だけが手に入る。
---いかに道具の使用回数以内に掘り出すかが重要となる。これがなかなか中毒性の高いものに仕上がっている。
--掘り出した「たま」は埋めて大きくしたり、交換することで自分の基地の模様替えアイテムが入手可能。
---秘密基地は保存されなくなり(現在通信中のプレイヤーの基地のみ表示)、対戦もできなくなった代わりに、相手と旗の取り合いで遊ぶこともできる。

-ボールカプセル
--ボールカプセルにシールを貼り付けると、ポケモンを繰り出す際にシールに応じた模様が飛び出す。
--対戦が有利になる要素はなく、見た目を楽しむ要素である。

-トバリゲームコーナー
--ルーレットは廃止され、スロットのみとなった。
--上画面のスロットでリールを回すと、下画面にプレミアボール等がランダムで出現する。
---ボール出現時のみ絵柄が揃い、揃った際はランダムでピッピが出現しボーナスタイムとなる。
---ボーナスタイムではピッピの指定通りにリールを止めるとリプレイが揃いコインを獲得できる。

-殿堂入り後、同じ種類のポケモンと遭遇し続けることができる「ポケトレ」というアイテムが入手できる。これを使うとシンオウ地方に普段出現しないレアなポケモンが入手できる。
--さらにこのアイテムで上手く連鎖が続けば色違いのポケモンが確実に出現するという隠し仕様がある。本来色違いのポケモンが出現する可能性は約1/8000という極めて低いレベルなのだが、気軽に入手しやすくなった。
--また、言語が異なるポケモンを親にしてタマゴを作った場合、産まれてくるポケモンが色違いになる確率が通常の4倍になるという仕様も追加された。

-''旧作のポケモンを連れてこられる施設「パルパーク」''
--DSにダブルスロットした『RSE』『[[FRLG>ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン]]』からポケモンと持ち物を移動させることができる。もちろん、GCからGBAを経由すれば『[[ポケモンコロシアム]]』や『[[XD>ポケモンXD 闇の旋風 ダーク・ルギア]]』からもポケモンを連れてこられる。
---ただし、DSからGBAに戻すことはできない点に注意が必要。また、ダブルスロットがあるDSは''初期型・Liteのみ''のため''DSi・3DS・2DSでは使用できない''ので注意。
---なお、連れてきたポケモンはすぐ手持ちに加わるわけではなく一旦パーク内に放たれる。ポケモンの生態に合った地形に潜んでいるので、探し出して「パークボール」という専用のモンスターボールを投げて再捕獲することで正式に使えるようになる。捕獲ではあるが親名(ID)が変わることはない。
--『金銀』と『RS』間で互換が切られただけに、今回のポケモン引き継ぎ要素は大いに歓迎された。
---「第三世代」⇒「第四世代」のみの特徴として、前作でポケモンに持たせた道具もそのまま引き継げる。
---余談だが、本作以降も引き継ぎ要素は継続し、GBAや本作のポケモンを3DSやSwitchの本編作品にも連れていける。

''新規システム・以降の本編にも引き継がれた点''
-''Wi-Fiコネクションを用いた通信要素が組み込まれた。''
--フレンドコードを交換した相手とオンラインで対戦・交換が可能になった((ポケモンシリーズのオンライン対応要素はこれ以前に『クリスタル』のバトルタワーがあるが、ネット環境を用意するハードルの高さなどからユーザー数はあまり多くなかった。))。フレンドコードを教える必要はあるものの、手軽に直接、ポケモンの醍醐味である通信が可能になり遊びの幅が大きく広がった。
---これに加えて、現実でのコミュニティや攻略・動画サイトの発展、『[[ポケモンバトルレボリューション]]』の発売などを受け、これまでハードルが高かったポケモン対戦の知識が広く共有されるようになった。以降の作品も対戦要素に主眼が置かれていくようになるなど、実装の影響は大きい。
--他にも、世界中の不特定多数のプレイヤーと交換が出来る「GTS」でポケモン図鑑の完成に協力しあえるようになったり、「Wi-Fiタワー」でCPUながらも世界中の強豪と対戦できるように。
---これと関連して、第三世代では5文字しか表示されなかった外国産のポケモンの名前がすべて表示されるようになった。パルパークから連れてきた場合もちゃんと表示される。~
トレーナーとポケモンの出身言語が異なる場合、獲得経験値が1.7倍(同言語で親が異なるだけなら1.5倍)になるボーナスが発生するようになった。
--&color(red){''2014年5月20日にニンテンドーWi-Fiコネクションが終了したので、現在は利用不可能。''}

-屋内でBダッシュができるようになった。今作以降の全ての本編にも適用されている。

-時計機能が標準搭載されているDSでの発売に伴い、GBA版では希薄だった時間帯・曜日の概念が復活((『ルビー・サファイア・エメラルド』ではある場所の潮の満ち引き・きのみの育成関連・エーフィとブラッキーの進化ぐらいにしか影響はなく、フィールドグラフィックの変更はない。『ファイアレッド・リーフグリーン』ではそもそも時間帯の概念自体存在しない。))。
--時間帯によって風景やBGMが変わったり、曜日や時間帯限定で各種サブイベントが起きたりするようになった。時間帯によって進化するポケモンも増加している。

-伝説のポケモン(ディアルガ・パルキア・アグノム・エムリット・ユクシー)は、戦闘から逃げても一度殿堂入りすれば復活するようになった。
--捕獲のタイミングをコントロールできるようになったので特に厳選したい場合はありがたい。ただし倒した場合は復活しない(『プラチナ』以降で改善)。
---これに関して、初期の攻略本で「逃げたか&b(){倒した}場合は殿堂入り後復活」と余計な誤情報があったせいで泣きを見た人もいたかもしれない。

-『ファイアレッド・リーフグリーン』と『エメラルド』にあった、「全国図鑑を手に入れるまで他地方のポケモンを交換等で入手できない」制限は本作から撤廃された。~
同世代の他ロムから交換してもらう等すれば、全国のポケモンでストーリーを冒険することも可能。

-個体値の目安となる「個性」の追加。

-同系統の♂♀を預けるとタマゴが発見されるタマゴグループのうち「性別不明グループ」が廃止。性別不明のポケモンは全て他のグループに編入された。~
もちろん性別は不明なので、メタモンと預けることでしかタマゴを発見できないことには変わりはない。

-トレーナーカードの裏側に自由欄が出来て、好きな文章をタッチペンで描けるようになった。
--工夫して絵を描くユーザーも多く、ネット上では職人芸と言ってもいいほどの作品が多数見受けられた。

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**評価点
-ハード移行に伴う正統進化
--前述したようにグラフィックの向上、テキスト量増加により深みを増したストーリーなど、新ハードにふさわしい進化を遂げた。
--性別による姿の違いや、色違いの出現しやすい国際孵化・ポケトレなどで、収集の楽しみも増えている。

-DSの二画面を生かした要素
--バトル時には下画面でコマンド選択をする。「たたかう」選択時の技には、タイプ名とタイプに応じた色が表示されるため、視覚的に分かりやすくなった。例えばほのおタイプの「かえんほうしゃ」なら技枠が赤くなる。
--移動中にも利用できるポケッチやちかつうろは最たるもので、タッチペンとの相性が非常に良い。

-BGMはGBA時代より音質が向上。
--特に優しく繊細な音が特徴の「209ばんどうろ」や激しく疾走感のある曲調の「戦闘!チャンピオン」の人気が抜きん出ている。

-深みを増した対戦要素
--前述したようにポケモンや技の増加により、パーティの幅が広がった。
--実用的な道具や木の実の大幅増加により持ち物を含めた読み合いも奥深くなった。
--Wi-Fiに対応していたため、その場にいない相手とも気楽に対戦出来た。

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**賛否両論点
-ポケモンのお菓子「ポフィン」について
--前作の「ポロック」に相当する、「きのみ」を材料にして作るポケモンのお菓子。コンテストに影響するコンディションを高めることができるが、通信の有無で極端な格差が発生する。
--これは前作から引き継いだ「味(コンディション上昇量)は合算されるが、なめらかさ(食べられる総量)は平均される」という仕様によるもの。つまり味を打ち消さない限り、人数が多ければ多いほど質はよくなる。前作で「ブレンドが下手」「ろくな木の実を持っていない」と顰蹙を買ったNPCですら、なめらかさの軽減には大いに貢献してくれていたのである。
--タッチペンの筆跡を一致させることでなめらかさに下方修正が入るという隠しボーナスがある。

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**問題点
''ストーリーでの問題点''
-ゲームテンポが悪い
--ポケモン登場時のアニメーションが長く、HPゲージの減る速度が遅いため、戦闘のテンポが非常に悪い。戦闘テンポが良いGBAシリーズと比べると差は歴然。
--なみのりでの移動スピードも極端に遅く、各所を繋ぐゲートにじてんしゃに乗ったまま入ると強制的に降ろされる(この仕様があるのは本作だけ)。
--フィールドが3Dになったことにより、エリア切り替え時のロード時間も発生するようになった。

-セーブにかかる時間も前作までと比べて非常に長くなった。
--パソコンに預けたポケモンの配置や情報がほんの少しでも変わっていると、変わっていない部分も含め全ポケモンの情報を上書きしなおしているらしく、約15秒も待たされる。電源ランプが赤のときにプレイするのは注意が必要。
--ポケモンシリーズでパソコン操作は頻繁に行う必須動作のため、明らかなストレス要素となっている。

-本編中に登場する新旧混合150匹のポケモンのタイプの偏りが激しい。
--ほのおタイプのポケモンは2系統のみ、しかも一方は最初に貰える3匹に入っているヒコザル系なので、選ばなかった場合はポニータ系しか選択肢がない。
---困ったことにほのおタイプでしか弱点を突けず状態異常の技も嫌らしいドーミラー系((ドーミラー系の特性はじめん技無効の「ふゆう」かほのおタイプ技ダメージ半減の「たいねつ」のどちらかだが、CPUが持つのは「ふゆう」のもののみ。ちなみにHGSSでは「たいねつ」のみ。))が、野生・トレーナー戦両方で終盤まで登場し続ける。
--こおりタイプはユキカブリ系とニューラ系だけ、でんきタイプはコリンク系とピカチュウ系とパチリスだけ。ドラゴンタイプはカブリアス系とディアルガ、パルキアだけ。反対に、みずタイプは新旧ともども数が多く、150匹中の30匹ほどを占めている。
---「北国が舞台で豪雪地帯もあるのにこおりタイプが少ない」という、少々妙なことになっている((こおり・みずタイプを両方持つポケモンもプラチナ含め殿堂入り後まで登場しない。))。また火山はクリア後マップに登場するが(モデルとなった北海道は意外に火山も多い)、出現するほのおタイプは他の地方のもの中心。
--そうした事情もあり、スズナ・デンジ・オーバなど上記のタイプの使い手は得意タイプのポケモンのみでは手持ちが足りないせいか、得意タイプの技を覚えた別タイプのポケモンで埋め合わせをしている((ただしでんきタイプ使いのデンジはパチリスを差し置いて別タイプのポケモンを2匹使用している。))。また、そういったジムの一般トレーナーは埋め合わせに使われるようなポケモンしか持っていないこともある。
--キクノもじめんタイプが含まれていないウソッキーを使う。トリトドンはシロナが使う為に被ってしまうという理由で使えなかったのだろうが、それでもウソッキーとトリトドンを逆にできたはずである。そうすればシロナも他のポケモンとタイプが被る事はなかったのだが。
---ジムリーダーや四天王が得意タイプ以外のポケモンを所持していることや数の少ないタイプのポケモンを得意としていることは多くの前例があったが、過去作のポケモンを登場させる余裕があった本作ではかなりアンバランスな感が否めない。
--また、むしタイプ使いの四天王であるリョウは頭数こそ揃っていても、種類は多くないためにアゲハントやドクケイルなどの低ステータスのむしポケモンを使用しており弱い。そして切り札はどく/あくタイプのドラピオン(進化前はむしタイプ)と、本作の隔たりを大きく受けている。

-御三家(最初に選ぶ3匹)のシナリオ攻略での扱いにくさ。
--くさタイプのナエトルは物理に強いがすばやさが低く、最終進化するとじめんタイプが追加されるが、耐性追加と同時に弱点の付与も多い。
---くさタイプを弱点とするみずタイプのポケモンを持つトレーナーは、後半になると例外なくこおりタイプのわざを持たせている。じめん弱点のポケモンも対策で(例えば四天王のリョウのドラピオン)こおりタイプのわざを持っていることが多い。こおり4倍のドダイトスにはかなり辛く、有利に倒せるポケモンはタイプ相性ほど多くない。
---くさタイプを半減してくるはがねタイプや、洞窟によく出現するイシツブテ系統に強く出られるというメリットは存在する。あくタイプの技である「かみつく」「かみくだく」を自力習得できるので、出す相手を間違えなければそれなりに活躍できるか。
--ほのおタイプのヒコザルのタイプ一致わざは補正込みで威力90の「かえんぐるま」や威力60の「マッハパンチ」など物足りない威力か、威力180だがPP(使用回数)が少なくデメリットもある「フレアドライブ」「インファイト」しかなく、戦闘ごとに回復されない((タッグパートナーを連れている時とアカギ最終戦前のみ強制回復が存在する。))シナリオでは使い勝手が悪め。わざマシンで補強するにも「かえんほうしゃ」「かわらわり」は寄り道しないと入手できないため気づきにくい。また、前述したように本作にはみずタイプが多いので常に弱点を突かれる傾向にある。
---ただし、前述したように本作ではほのおタイプが非常に貴重ではがねタイプの弱点を突けることや、タイプ一致わざ以外に覚えられるわざの範囲がそこそこ広いため、他二匹より使い勝手は優れる。
--みずタイプのポッチャマはバランス系の性能だが、自力習得わざやわざマシンで覚えられるわざの威力やラインナップが微妙とこれまでのみずタイプ御三家とは毛色が異なる。すばやさも低めで先手をとれないことが多い。2番目のジムは弱点を突いてくるくさタイプ使い、3番目のジムはかくとうタイプ使いだが、最終進化するとはがねタイプが追加される為弱点を突かれる、相性を相殺し合うみずタイプも多いなど、手持ちメンバーでのフォローは必須。
--ジムリーダーとのタイプ相性はどれにも活躍の機会は与えられているため、『金銀』のチコリータ程厳しくないものの、なにかと使い勝手の悪さが目立ってしまっている。
---ただし、ポケモンシリーズ自体が6匹のポケモンを連れていけるので、前述した出現するポケモンのタイプの偏りはあるものの、有利不利を補いあうことはあまり難しくない。

-フィールド内に設けられた地形「湿原」「雪原」
--このエリアではじてんしゃが使えず、深い部分にハマってしまうと十字ボタンをレバガチャして抜け出すまで動けないため面倒。特にメリットもない。
---湿原の上にくさむらがある場合、脱出しようともがいていたらエンカウント、といったことも多い。
--設置されている場所も多く、サファリゾーンにあたる「だいしつげん」や、ストーリー攻略上何度も訪れる「キッサキシティ」「エイチこのほとり」「テンガンざん(外部)」までこの地形がある。
---モデルとなった北海道は湿地帯も多いので、忠実に再現したともいえるが、ゲームの面白さにはあまり寄与していないのが実情だろう。

-一部フィールドでのみ、常時発生する新天候「きり」
--「きりが ふかい」状態では敵味方問わずわざの命中率が0.6倍になる。攻撃が当たらず戦闘がいたずらに長引くストレス要因にしかなっていない。
--ひでんマシンの「きりばらい」で解除することはできるが、入手には一般人に話しかける必要があるので貰い損ねる確率が高い。使わなくても命中率の低さに目をつぶればクリアは可能なのだが、もらったらもらったで新たな問題が発生してしまう(後述)。
--プレイヤーがこの天候を操ることはできず、同世代の『[[バトレボ>ポケモンバトルレボリューション]]』『[[HGSS>ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー]]』では運が良ければ見られる程度のもの。

-移動・探索のために使う「ひでんわざ」は前作同様の8種類だが、依然として問題点が目立つ。
--特に新たなひでんわざ「きりばらい」と「ロッククライム」は使い勝手の悪さが際立つ。
---「きりばらい」は相手の回避率を低下させ、相手が貼った壁(リフレクターなど)を取り除くが、''自分が相手フィールドに設置したわざ(まきびしなど)まで取り除く''あんまりな性能。~
対戦では壁の除去に使うことはあるだろうが、ストーリーでは対象となる変化わざもあまり使わないであろう。回避率低下効果に至っては対戦・ストーリー共に使う場面がほとんど無く、使い勝手の悪いひでんわざに枠が奪われるのは苦しい。
---「ロッククライム」はフィールドでは崖を登るために必須だが、性能としては同じひでんわざの「かいりき」より威力が10高いものの、命中85とデメリットが大きい上、覚えられるポケモンが少ないと散々。加えて御三家ではポッチャマ系統が覚えられず、進め方によってはメインメンバーの誰も覚えられない状況もありうる。
--一応、戦闘では「なみのり」の下位互換だった「たきのぼり」は、物理特殊の分離を受けたことで使い分けの余地が生まれたことに加え、追加効果で先制したときに一定確率でひるませるようにもなったため、実用的なわざへと強化されている。

-ご都合主義な足止め理由。
--RPGでは「条件を満たさないと進めない(仕掛け作動・キーアイテム入手・ボス撃破など)」という展開は当たり前だが、『ポケモン』シリーズでは理不尽な理由で道をふさぐ人がしばしばおり、今作では最後の町に行く道を「''停電だから''」と通行止めにしている太った男性がいる。
//↑「かがくのちからってすげー」のモブと同じ歩行グラだよ
---これが電車で移動などならおかしくはないが、「通行手段が徒歩と自転車だけの信号も送電線もない道」が通行止めなのはいくらなんでも理不尽である((ちなみに停電の理由もギンガ団などをはじめとする本筋と全く無関係で、町のジムリーダーによる電力の浪費が原因による偶発的なもの。))。
--しかし初めに書かれてある通りこの問題は今作だけのものではないばかりか、世代が進んでも全く改善されていない。

-サファリゾーンに当たる「だいしつげん」の旨みが少ない。
--ここで出現するポケモンは通常ポケモンと日替わりポケモン、さらにクリア後のダブルスロットを含めての3種類に分けられる。
---だが、キバニア(すごいつりざお入手後のみ)以外の通常ポケモンはここ以外の場所でも容易に手に入る。従来にもこのようなことはあったが、ここまで新規出現ポケモンが少ないのは初。~
ただし、ルリリとマリルは別口の入手手段があるが、ここの方が出現率が高い。
---日替わりポケモンは6つのエリアにそれぞれ1種類ずつ追加されるが、通常ポケモンの大半と重複している。マスキッパやヤンヤンマ等ここ限定のポケモンも少なくなく、目当てのレアポケモンを入手したい時は邪魔。どんな日替わりポケモンが出たかは、中に入らずとも双眼鏡を何度か使えば確認できるのは救い。
---ダブルスロットで出現するのは『ファイアレッド』使用時のアーボックだけ。そこまでレアではない。

''システムの問題点''
-道具預かりシステムの廃止
--道具を全て持ち運べるようになり預ける場所は廃止されたが、移動が一方通行であることや並べ替えが手動なのでアイテム整理が面倒になった。
--本作では進化のための道具や、戦闘用の道具の増加が顕著であるため、面倒さも強調されてしまっている。
---初代からある不便さを加速させている問題として、「バッグに道具を入れるとその道具はバッグ欄の1番下に置かれる」仕様がある。~
すると、「よく持たせ変えるような道具は頻繁に一番下」「使わない道具が上を占める」ということになってしまう。電源を切るまでカーソルの位置は記憶されるが、面倒な仕様であることには変わりない。
---どうしても道具を預けたければ、ボックスに預けたポケモンに持たせる以外の方法はない。

-ゲームコーナーの景品のわざマシンの引き換えに必要なコイン数が多すぎる。
--たとえば「かえんほうしゃ」「れいとうビーム」「10まんボルト」といった威力・命中が安定した需要が高いわざマシンの引き換えに必要なコインが、前作の4000枚から10000枚と倍以上に増加した。コインの価格は500枚1万円のままなので、必要なコインを全部現金で買う場合8万円から20万円まで高騰したことになる。
--遊べるゲームが『FRLG』同様絵合わせスロットに限られ、それが前作よりも多少稼ぎやすくなったことにより景品の価値も倍増したと思われる。
--しかしスロットは演出こそ楽しめるものの、決められた最良の手順通りにリールを止めるだけの為、相変わらず単調。人によっては1000枚集めることすら苦痛に感じるほど面白みがない。

-パルパークの不便な仕様
--ある意味仕方ない事ではあるが、GBA/DS間の輸送が一方通行なのは、GBA版を引き続きやりこみたいプレイヤーやイベント限定の特別なポケモンをGBAから移したくないコレクターから不評を買った。
---ダブルスロット連動で、GBAソフトで集めた要素をDSソフトに持ち込めるゲームは他にもある((『ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊』、『ロックマン エグゼ5DS』、『甲虫王者ムシキング ~グレイテストチャンピオンへの道2~』))が、いずれも「GBA側からは無くならない(DS側にコピーされる)」方式である。ただし、ポケモン本編の場合は転送後の通信交換が可能なので事情は大きく異なるだろう。
--GBAから送れるのは1日1回6匹までと非常に少ない。大量のポケモンを輸送するにはかなりの日数が必要となる。
---もっとも、送り込むポケモンをじっくり吟味させる意図があったとも考えられる。
--面倒で面白みのないミニゲーム
---パークボールは捕獲率100%ではあるものの、ポケモン一種ごとに希少度に応じた5段階の出現率と5つのエリアが設定されており、エリアがバラバラだったり貴重なポケモンを送った場合は非常に時間がかかる。
---出現率4以上は数分歩き回っても出現しないことがザラ。なお、4には主に御三家の最終進化系や伝説のポケモン、5には幻のポケモンが該当する。
--ひでんわざを覚えたポケモンは連れてこられない
---いわゆる「詰み」を防止するためだと考えられるが、現実的に対処不可能な状況に陥るケースは極めて限定される。~
本作に存在しない「ダイビング」を覚えたポケモンは再現できず((『プラチナ』では教え技として復活。))、そもそもひでんマシンでは覚えない「なみのりピチュー」のような配信限定ポケモンをそのまま連れてくることができない。それ以外でも、せっかくポイントアップを使った技であっても忘れさせなければならない。

-参加できるポケモンが少なすぎる「ふれあいひろば」
--ヨスガシティにある施設で、中に入るとプレイヤーの後ろをポケモンがついてくるのだが、入場できるポケモンが''たったの7種類''しかいない(フワンテ・ピンプク・ピカチュウ・ピッピ・ミミロル・コダック・パチリス)。全国図鑑入手後も4種(プリン・アチャモ・エネコ・キノココ)が追加されるだけ。
---上記のポケモンはフィールド上でNPCが連れているものが大半であり、それを流用してのこの施設なのだろうが、ポケモン全体の数から比べてあまりに少なすぎる。
---''進化させてしまうと入れない''ことや、入手方法の兼ね合いもあり普通にプレイしているとほとんど利用できない。数多くのポケモンの中からお気に入りを選んでパーティを組むというゲーム性とも反してしまっている。
--ただ、ポケモンのかわいらしい反応が見られるというコンセプトそのものは評判が良かった。

-GTS関連について。
--画期的なシステムである一方で、初登場という事もあり、粗削りな点が目立つ。
---特に批判が大きい点として、''ゲーム内で見たことがあるポケモンしか募集できない''。~
これを考慮してか道中のトレーナーを全て倒せばシンオウ図鑑は埋まるようになっているものの、第三世代のROMが無いと入手しにくいポケモンを募集できない。
---ユーザー側の問題でもあるが、改造産ポケモンを預けたり、正規プレイで入手不可能な(進化形態のLv1~10など)ポケモンを要求できてしまう。~
他にも、野生で手に入る一般ポケモンと引き換えに伝説・幻のポケモンを要求する者も多く、まともに交換をしたいユーザーにとっては邪魔な存在となっていた。

-野生ポケモンが2体いると捕獲できない。
--本作においてはタッグパートナーを連れている時しか発生しないが、捕獲するには1体にしなければならない。
--捕獲できない理由も「狙いが定まらない」というあんまりなもの。

-ゴンベの入手が過度に難しい。
--「あまいかおりのするき」のあたりの木に「あまいミツ」を塗った時に''1%''で出現という低確率。プラチナでも同様で、カビゴンの捕獲も出来ない。一応、他のソフトからカビゴンを連れて来てタマゴを発見するという手もあるにはあるが…
---ゴンベの方は「HGSS」で捕獲しようにも、ポケウォーカー限定の上、出現コースに行けるようになるまでには大量のワットが必要になる。

''対戦での問題点''
-全体的なバランス面
--対戦システムを根本から変更した『RSE』と比較するとアイテムやわざの追加、わざの物理/特殊の細分化によって救済されたポケモンは数多く存在するが、さらに強化された上位層と中堅以下の層との格差は広がった傾向にある。

#region(詳細)
--最たる例としては先述のガブリアスに代表される高スペックポケモンの増加。
---高速・高火力・広範囲のガブリアスに対して、相性が悪い・低耐久のポケモンが一方的にやられてしまうのはもちろん、「ガブリアスと似た傾向のアタッカーは『ガブリアスの劣化』と揶揄されて対戦から姿を消す」「こおりタイプが弱点のポケモンはガブリアス対策がそのまま通用するためガブリアスのついでに狩られる」…と、ガチ対戦で使えるポケモンの幅を狭めてしまっていた。
--当時のコミュニティでは、こうした高性能なポケモンは「中学生(=子供)が適当に使っても勝てるポケモン」の意味で「厨ポケ」と言われて否定的に称されるようになり、使用の是非を巡ってユーザー間で論争の種になることも珍しくなかった。~
なお、続編で勝利至上主義を肯定するレーティングバトルが公式で実装されたこともあり、現在はそういったポケモンを使用することに対する批判は沈静化している((現在でも強すぎるポケモンや環境の固定化が問題視されることはあるが、今作当時はそういったポケモンを「使用すること」に対する批判が本当に多かった。))。
---とはいえ、強いポケモンさえ使えば本当に適当なプレイングで勝てるようなバランスでは決してなく、工夫次第では中堅ポケモンでそれらを倒すことも十分可能であった。
--一方、種族値・特性・習得わざのいずれか、あるいは全てにおいて性能が低く対戦では使いづらいポケモンを示す「不遇ポケモン」「マイナーポケモン」という言葉も出てきた。シリーズを経るにつれて強化され不遇を脱するポケモンも多いが、未だにテコ入れされないままのポケモンも依然として存在する。
--とはいえ、元来ポケモンシリーズはキャラクターの数が非常に多いのが魅力のひとつであり、新ポケモンが登場するたびに格差が生じてしまうことは避けられない問題でもある。

-強力過ぎる催眠技。
--状態異常「ねむり」は、かかってしまうとターン経過で目覚めるまで何もできないのだが、催眠わざによる「ねむり」の継続ターンの下限が前作から1ターン伸び、''最低でも2ターン行動不能''になったことで大幅に強化された(1~6ターン行動不能から2~6ターン行動不能に)。
---この状態異常にするわざ「さいみんじゅつ」の命中率が60%から70%にアップしたことも受け、素早さが高く先手でこのわざを使えるポケモン(ゲンガーなど)は大きく強化された。これが命中するかどうかで試合が決まるといった身も蓋もない運任せの展開になることもしばしばあり、対策は必須級となった。
---特に幻のポケモン・ダークライの専用技「ダークホール」は''ダブルバトルで相手2匹を同時にねむり状態にさせるわざ''で、両方に当たれば相手を一気に無力化できてしまう凶悪極まりない性能。命中率も80と高い。ダークライ自体は公式大会などでは使用できないものの、代わりにダークホールを「スケッチ」で習得したドーブルがダブルバトルで暴れ回ることになった。
--上記の戦法があまりに強力なため、相手のポケモンを2匹以上同時に眠らせてはならない(''「重複催眠・複数催眠」の禁止'')というローカルルールが生まれるほど。しかしこれは別に公式ルールなどではなく((本作以前の作品では重複催眠が禁止されていたが、2007年以降の公式ルールでは禁止されていない。))((そもそも前述のダークホールの効果自体が重複催眠を前提としている。))、仕様的にも問題なく複数眠らせることができるため、これまたしばしば論争の種に。
---本作のWi-Fi対戦はフレンド対戦のみなので、対戦前に重複催眠に関するルールの合意をとることができたが、本作準拠の仕様である『[[ポケモンバトルレボリューション]]』のランダム対戦ではそれができないため問題となった。
--この仕様があるのは本作の日本版のみで、海外版はねむりの継続ターンが以前の最低1ターンの仕様に戻され、マイナーチェンジ版の『プラチナ』以降の作品で「さいみんじゅつ」の命中率も60%に修正されてバランスはやや改善された。
---それでも2006年以前と異なり公式ルールで重複催眠が解禁されていたために修正後でもなお強力すぎた面は否めなかった。

-タイプごとの優遇・不遇の差。
--本作では弱いと言われ続けてきたタイプにも高火力わざが登場して格差は埋まりつつあるも、それでもなお格差は存在している。
---特に優遇されているのがかくとうタイプ。手軽に使えてデメリットも軽微な高火力わざ「インファイト」が登場した上、苦手であるひこうタイプの弱点を突けるいわタイプの高威力わざ「ストーンエッジ」をほとんどのかくとうタイプのポケモンが習得できるようになった。
---名前の割に微妙だったドラゴンタイプも本領発揮。デメリットばかりが目立って使いにくかった「げきりん」の威力が90から120に上昇し、物理わざに変更されたことで高い攻撃力を活かせるようになった。特殊技にもデメリットはありながらも威力140の「りゅうせいぐん」が登場するなど、高いステータスを持て余すことなく使えるようになった。
--半面、わざの最高威力が100を超えないタイプも存在する他、一致わざの威力不足に悩まされるポケモンも多い。
---特にでんきタイプの物理わざはレパートリーが少なく問題視された。最高威力のわざはピチュー系のみ覚える「ボルテッカー」(威力120)で、次点は威力75の「かみなりパンチ」や威力65の「スパーク」「かみなりのキバ」が限度。新ポケモンのエレキブルやレントラーは攻撃の高さを活かせない((『BW』以降は「ワイルドボルト」(威力90。ただし反動あり)や「らいげき」(威力130)等が登場してこの問題は次第に改善されつつあるものの、そのうち覚えるポケモンが多い技は「ワイルドボルト」しかなく、ごく一部のポケモンを除いてでんきタイプの一致物理わざの問題はあまり改善されなかった。))。特にレントラーは二足歩行故「かみなりパンチ」も覚えない。
---またいわタイプの特殊わざはさらに悲惨。条件次第でタイプが変化する一部のわざを除いて最高威力は「パワージェム」(威力70)止まり、しかも追加効果すらないため、ほとんどのポケモンが覚える「めざめるパワー」と同等でしかないという有様。
#endregion

''育成の問題点''
-厳選難易度の高さが三世代からほとんど改善されていない。

#region(詳細)
-メタモンの野生での登場、個性による部分的な個体値の確定など、マシになった部分はあるものの根本的な部分は改善されていない。
--25種類ありながらも実用性に足るものが少ない性格や、32段階が6箇所の個体値など、対戦の準備段階にかけた時間で能力差が出やすい。
--性別不明のジバコイルにめざめるパワーを覚えさせたい場合などは苦行の域。

-進化条件が特定の性別のポケモン(エルレイド・ユキメノコ・ビークイン)。
--図鑑埋めなら問題はないが、問題は対戦用に育成する場合。ラルトス(♂のみ)・ユキワラシ(♀のみ)は雌雄比率がともに1:1なのでまだマシだが、♀しか進化できないミツハニーは雌雄比率が1(♀):7(♂)のため厳選は高難易度を極める((しかも上記の「あまいかおりがするき」で出現する上、あたりの木を見つけないと発見するだけで一苦労。「HGSS」から連れてくる方が早いかもしれない。))。ラルトスやユキワラシと違って元々の進化形が存在しないこともあって、♂のミツハニーは完全に使い道がない。
---『ブラック・ホワイト』からは「しんかのきせき」を持たせるとぼうぎょととくぼうが上がるようにはなっているが、それでもビークインの方がぼうぎょもとくぼうも高い。

-バトル中のステータス画面で性格を確認出来なくなった。
--これにより本編ではステータス確認する暇もなく戦闘を挟む場合(イベント等)の性格厳選が面倒になっている。~
また、『プラチナ』『HGSS』ではポケモンをレンタルして戦うバトルファクトリーにて実害が生じている。
#endregion

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**バグ・不具合
-本作では、手順さえ知っていれば簡単に再現できる上、通常では有り得ないポケモンが手に入ってしまうバグが2つもある。
--''後期版のロムや、後述のプラチナでは修正されている''。

-「へんしん」「ものまね」バグ
--これらの技を使い、ある手順を踏むことで、通常は覚えない技を覚えさせたり、道具を増殖できてしまう。

-「なぞのばしょ」バグ
--手軽な方法で「なぞのばしょ」と名の付いたバグ空間に侵入が可能。内部を探索しているとフリーズしたり動けなくなったり、場合によってはデータが破損する可能性もある。基本的に徒歩での脱出はできないが、特定の場所まで行けばアイテムなどの使用で脱出できる他、所定の場所でのセーブ→リセットで通常マップに戻れる。
--この「なぞのばしょ」を経由することで、ダークライやシェイミ、アルセウス((ダークライとシェイミは発売当初で入手方法が特定されていたが、アルセウスの入手方法が判明したのは発売から10年経った2017年である。))といった映画館でしか配布されない''幻のポケモンを入手することもできた''。このためネット上では真偽が混ざった様々な情報が出回り、さながら初代のミュウ入手バグの再来となった。
---このバグを実行した結果、進行不能に陥ったプレイヤーも続出してしまい、任天堂が対策プログラムを配布する事態になった。現在ではソフトを送っての修理が必要。
---第四世代初の幻のポケモンには専用のマップに行き、そこで幻のポケモンを捕まえるイベントが用意されていたようだが、イベントアイテムではなく、ポケモンそのものを配布する方針になった。後にダークライとシェイミの捕獲イベントは『プラチナ』限定で配布がされていた。
---シェイミは『プラチナ』に、アルセウスは『HGSS』に専用イベントが新たに用意されている。以降の幻のポケモンは入手後のイベントが用意される傾向が強くなった。

-特定の条件下で「詰み」に陥る状況が起こりうる可能性がある。
--226ばんすいどうの民家にはこちらのケイコウオとドイツ産のコイキングを交換してくれるNPCがいるのだが、この民家の周囲が水で囲まれているため、''「交換に出すケイコウオしか『なみのり』を覚えられるポケモンがおらず、新たに『なみのり』を覚えられるポケモンを用意する手段((つりざおを用いて「なみのり」を覚えられるポケモンを捕まえるか、何らかの方法でコイキングを進化させる。))がなく、さらに『そらをとぶ』か『テレポート』を使えるポケモンもいない」という条件を満たした状態で交換をするとCOLOR(red){脱出が出来なくなってしまう}。''
--現在では修正プログラムの配布や修理対応サービスも終了しており、実行したが最後''COLOR(red){データを初期化するしかなくなってしまう}。''
--もっともケイコウオをゲットするには「いいつりざお」が必須なので通常プレイでこの状況が発生することはそうそう起こりえないが。

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**総評
ハードをDSに移したことでグラフィックやサウンドは順当に進化し、ストーリーもポケモンらしい無難な作り。~
本作独自の要素として、バラエティに富んだフィールドや、適当に遊んでいるだけで楽しい地下探検、下画面を存分に活かしたポケッチなどの評価は高い。~
前作からの改善点としてクリア後行ける場所が豊富なことや、第三世代で縮小された時間帯・曜日などの要素をパワーアップさせて復活したこと、細かい面では屋内で走れるようになったことなども好評を得ている。~
また、対戦面では攻撃技が物理と特殊に分離したことでバトルバランスは大きく変化。新たなポケモンや画期的な技やアイテムも増え、戦術次第で様々なポケモンが活躍できるようになり、戦略性が上がった。
Wi-Fi対戦が可能になったことで気軽に全国のプレイヤーと対戦できるようになり、ポケモン対戦が盛んになる礎を築いたと言える。~
一方で、DS初作品という事もあってか、道具欄の使いづらさや戦闘や波乗りのモッサリ感、レポートの長さ、自転車の使えない地形など粗削りな点も目立つが、総合的には良作と言って差し支えないだろう。

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*ポケットモンスター プラチナ
【ぽけっともんすたー ぷらちな】
|ジャンル|RPG|&amazon(B001CSRD22)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|メディア|1024MbitDSカード|~|
|発売元|ポケモン|~|
|販売元|任天堂|~|
|開発元|ゲームフリーク|~|
|発売日|2008年9月13日|~|
|定価|4,800円(税5%込み)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|テンポやプレイアビリティが大幅改善|~|
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**追加・変更点
-イベントが大幅追加。
--国際警察のハンサムやギンガ団新幹部のプルートなど、新キャラの追加によって一部イベントが変更・追加された。
---一例として『DP』ではそらをとぶを最速入手可能なタイミングで取り逃す可能性があったが、本作ではハンサムが直接案内してくれるように改善されている。
--シロナは『DP』ではギンガ団絡みに関わることは皆無な先輩トレーナー的な位置づけであったが、ひでんマシンやタマゴを貰えたり、新エリアのやぶれたせかいに同行する、アカギと口論するなどと出番が大幅に増えている。
--アカギについてはカンナギタウンでの戦闘が追加されている。また、ギラティナのイベントにも関わっており、ギラティナ出現時の彼のセリフがユーザーからネタにされることになった。
--伝説のポケモンイベントも追加。パッケージを飾るポケモン・ギラティナにまつわる新イベントはこれまでにない異色の雰囲気で印象的である。
--主人公は服装が長袖・マフラーなど北国らしいものに変更。ポケッチのデザインも別物に。
--ストーリーの攻略順やトレーナーの配置・使用ポケモンも『DP』から所々変更されている。
---ボス格のトレーナーは使用するポケモンのレベルも上昇しており、本編の難易度がアップしている。原作で5番目のジムリーダーだったメリッサとは3番目に戦うこととなり、高いステータスのムウマージを使ってくるなど。

-Wi-Fiを利用した機能が充実。
--特に対戦の一部始終を記録し、他のプレイヤーにも見せられる「バトルビデオ」が人気が出たようで、『USUM』まで搭載されていた。
--ポケモン図鑑が多言語に完全対応。海外産のポケモンを入手すれば該当する言語の説明文が追加される。

-ポケモンの新たなフォルムチェンジ形態が追加され、ギラティナ、シェイミ、ロトムらが新たな姿を得た。
--ロトムに至っては5種類もの新フォルムが用意されたが、第四世代のうちは新たなわざを覚えるのみでタイプは変化しない。タイプ変化は『BW』を待つこととなる。

-ポケモンの出現分布が大きく見直された。
--殿堂入りまでに登場するポケモン数が210匹に増加。
---数が少なかったタイプのポケモンも過去作から補充され、旅で使うポケモンの選択肢も増えている((ただし、ドラゴンタイプはチルタリスとギラティナしか追加されなかった。))。
---この影響で専門タイプ以外のポケモンを採用しておりネタにされていたスズナ、デンジ、オーバのパーティも統一感があるものとなった。
---他のジムリーダーや四天王たちの大半も手持ちが強化されたり切り札ポケモンの変更が行われている。
--『DP』で追加された旧作ポケモンの進化形態の多くはその進化前に出会えるのが殿堂入り後だったり、パルパークかダブルスロットが前提だったが、殿堂入り前までに発見・捕獲できるようになった。

-『エメラルド』同様『DP』ではパッケージに映っている方しか入手できなかったディアルガ・パルキアの両方が入手できるようになった。
--また、他の伝説を含め倒してしまった場合も殿堂入りすれば復活するようになった。

-やり込み要素の追加。
--『エメラルド』からバトルフロンティアがリニューアルして復活。完全制覇は廃人ですら匙を投げるような鬼畜難易度であったためか、今作ではそれなりの知識と根気があれば完全制覇が十分見込める難易度に調整された。
---「バトルタワー」は『エメラルド』『DP』と同じくオーソドックスな3対3の勝ち抜きバトル。
---「バトルファクトリー」も『エメラルド』に引き続き登場。ランダムにピックアップされるレンタルポケモンを使用するし、バトル後には相手のポケモン1匹を自分の手持ちと交換できる。戦術はもちろん、様々なポケモンやわざの特徴を把握する「知識」、戦闘中に相手のポケモンの構成を見抜く「観察力」、そしてなにより「運」が求められる難関施設である。
---「バトルルーレット」ではバトル前に回すルーレットの結果によって様々な効果が発生する。ランダム性に対応できるパーティを組む必要がある。
---「バトルキャッスル」ではバトルに勝つと貰える「キャッスルポイント(CP)」を使用する。CPを消費することでポケモンのHPを回復させたり(この施設では対戦ごとにポケモンの回復がなされない)、相手のレベルを下げたりと有利な効果が得られるため、どのタイミングでCPを使うかがポイントとなる。
---「バトルステージ」は1匹のポケモンだけを使って1対1の戦いを繰り返していく施設。苦手なタイプ相手をいかに乗り切るかがカギ。
--「しょうぶどころ」で強化されたジムリーダーと戦えるようになった他、強化四天王も再登場。それに加えて殿堂入り20回以上でさらに強化されたライバルと戦えるようになった。
--めざめるパワーのタイプを判別してくれるNPCが追加された。『DP』まではある程度レベルを上げて外部ツールで確認するかカクレオンに攻撃する必要があったが、このNPCのおかげでかなり効率が上がった。
--ある場所で条件を満たせばふしぎなアメを奪える敵が現れるようになり、個体値の特定もしやすくなった。ただ1日1回しか挑戦できず、不確定要素があるので大量に集めることは困難だが。

-覚えられるわざ関連。
--レベルアップで覚えられるわざが対戦面・冒険面で役立つように一部変更された。
--教えわざが『エメラルド』から''ラインナップを変えて''復活したことで戦略の幅が広がった。
---ハッサムの代名詞ともなった「バレットパンチ(通称バレパン)」は本作から。他に強化されたポケモンも多い。教え技と『DP』での追加特性や新たなタマゴ技を両立することも可能となった。
---ただし、教え技の中には削除されてしまった有用なものも存在。「カウンター」「すてみタックル」「ちきゅうなげ」などは第七世代においても未だに教え技として復活していないため、もし使いたければGBA版で育成するか、バーチャルコンソール版から連れてくる必要がある。
---わざマシンの「タネマシンガン」や教えわざの「ふいうち」などは続編で習得手段が消滅してしまったため、ポケモンによっては未だに本作や『HGSS』でしか覚えられない。

-個々のシステムの改善。
--登場時モーションの簡略化、HPゲージの減りが速くなるなど戦闘のテンポが速くなった。その他、なみのり移動の速度が上がり(それでも第三世代と比べると遅いが)、ゲート通過時にもじてんしゃから下車しなくなるなど、テンポの悪さがある程度改善された。
---ただしレポートを書くのにかかる時間は''むしろ伸びている''。
--上述の通り、批判の声が多かった「さいみんじゅつ」の命中率が60に戻り、「ねむり」の持続ターンも最短1ターンに戻った。
--コンテストポケモン育成の煩わしさも多少解消されている。
---そこそこ高品質のポフィンを店で買えるようになり、通信相手がいなくてもコンディションを3箇所程度ならMAXにできるようになった。
---一部のきのみも店で買えるようになった。これによりソロプレイでもヒンバスを簡単に進化させられるようになった。
--ポケッチのアプリのページ移動が前にも後ろにも進められるようになった。
--ふれあいひろばに本作の御三家全種類が参加できるようになり、極端なプレイをしていない限りはふつうに進めていても参加できるようになっている。
-一部のダンジョンやオブジェクトのグラフィックが一新された。
--ポケモンのドット絵も描き直され(主にシンオウ図鑑に載っているポケモンが中心)、『HGSS』での三・四世代のポケモンはこの立ち絵が使われるようになった。
---妙な面構えをしていたグライオンがはっきりとした顔立ちになったり、怪しさの増したダークライ、勇ましいアルセウス、わんこ座りがかわいいグレイシアなど好評なものも多い。
---その一方で、「マヌケな顔になったマリル」「迫力のなくなったヨノワール」「ポーズに力のないカビゴンやユキノオー」など以前の方が良かったと言われるものもいくつかある。~
また、「『DP』のものから顔の向きを左右反転しただけのムックル」「元からあった2枚目のものにしただけ」など手抜き工事も多い。シンオウ図鑑に載っていないものは全く変化していないものがほとんどである。
--グライガーの体色がこれまでの作品では紫色だったが、プラチナ版だけ青紫色になっている。
---これについては、色彩が旧公式絵に準拠しているためと思われる。『HGSS』では公式絵が紫色に描き直された。
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**バグ・不具合(プラチナ)
-上述の致命的なバグは治っているが、新たなバグが見つかっている。

-通称「おいうちバグ」。
--天候変化、またはわざ「トリックルーム」や「じゅうりょく」状態の時に、「おいうち」の効果((相手が交換を選択している場合、通常のわざは相手が交換→自分の攻撃となるが、「おいうち」は自分のおいうち→相手の交換となる。))を発動させて相手を倒すと、天候が異常な状態になってしまう。
---発動していない天候のメッセージやバグメッセージが表示されるだけでなく、チェリムやポワルンなど天候によって姿が変わるポケモンは永遠に変身を繰り返してしまうため、こうなってしまうと電源を切るしか脱出手段がない。
--天候を強制的にすなあらしにする特性「すなおこし」を持つバンギラスは、このバグを防止するために実質おいうちが使えなくなり、対戦環境にも支障をきたした。
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**総評(プラチナ)
テンポの悪さなど『DP』の問題点を改善し、完全新規になったバトルフロンティアなどやりこみ要素も充実した完成度の高い一本。
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**余談
-所々に『[[金銀>ポケットモンスター 金・銀]]』のストーリーを思わせる発言をする人物や、同作のジムリーダーがゲスト出演していたことから「『金銀』のリメイクをDS世代で行うのでは?」と噂になっていた。
--予想通り、『プラチナ』発売後にリメイク版『金銀』である『[[ハートゴールド・ソウルシルバー>ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー]]』が発売された。

-コロコロコミックで本作を原作にした漫画「ポケットモンスターダイヤモンド・パール物語 ポケモンDP」が連載された。作者は伊原しげかつ氏。
--「テンガンざん やりのはしら」での出来事の後の物語が原作とは大きく異なっている。
--また、主人公がほのおタイプやこおりタイプのポケモンを持っていない。上記の「レパートリーが少ない」という点から、原作再現と言えるかもしれないが…
--氏にとって思い入れがあるようで、現在もTwitterで登場キャラのイラストをよく投稿している。

-2008年の映画で配布された特別なレジギガスを持っていると、レジロック・レジスチル・レジアイスが出現した。
--この3種は第四世代での入手手段はこれのみで、特別なレジギガスの入手は現在極めて困難。なお、この3匹は全国図鑑完成に必要なので、『RSE』で捕まえてパルパークで転送するのが現実的である。

-本作の一般トレーナーの中には『劇場版 ポケットモンスター アドバンスジェネレーション(第三世代)』のトレーナー達が紛れている。手持ちポケモンの特徴もそのままなので、当時のポケモン映画を楽しんでいたファンはすぐに気が付いたものだろう。
特に、『ミュウと波導の勇者 ルカリオ』の登場人物「アーロン」とそっくりな姿をしたトレーナー「ゲン」はこうてつじまで共に行動した後にリオルをくれる他、エンディング後もバトルタワーのダブルバトルやファイトゾーンのしょうぶどころ(『プラチナ』のみ)で再会できる。

-欧州版『プラチナ』および韓国版ではゲームコーナーにあるスロットマシンで遊べなくなっている。
--ギャンブル要素を含むゲームはPEGI(欧州)やGRB(韓国)などのレーティングだと問答無用で12歳以上になってしまうため、その関係と思われる。
--コイン自体は単にスロットマシンを調べるか、またはゲームコーナーの受付で入手可能。
--第五世代以降はより規制が厳しくなったのか国内版を含む全バージョンにおいて作中にカジノ施設そのものが登場しなくなった。過去作のリメイクであっても例外ではない((『ORAS』ではゲームコーナーが閉店している。『ピカブイ』ではゲームコーナーは登場するが、スロットマシンで遊べない。))。
//『BDSP』では全世界共通でブティックに変更された。

-『プラチナ』の項に書いた強化ライバルの御三家ポケモンの最終的なレベルは85になる。
--これは当時『金銀』のレッドのピカチュウのレベル81を抜いて(経験値を取得できるバトルでは)歴代最高だったが、『ハートゴールド・ソウルシルバー』にてレッドのピカチュウのレベルが88に上がり、わずか1年で歴代最高レベルの座を奪還されてしまった。

-『[[大乱闘スマッシュブラザーズX]]』『[[大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL]]』に「テンガンざん やりのはしら」がステージとして登場する。

-2021年11月19日にSwitchでリメイク作品『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』が発売。
--開発はゲームフリークではなく、『[[Pokémon HOME>Pokemon HOME]]』や『[[ドラクエ11>ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて]]』(『[[S>ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S]]』含む)『[[CODE VEIN]]』『[[NieR:Automata]]』にも関わった株式会社ILCAが担当。

-2022年1月28日には遥か昔のシンオウ地方(ヒスイ地方)を舞台とする本編『[[Pokémon LEGENDS アルセウス>Pokemon LEGENDS アルセウス]]』が発売。
--開発は従来通りゲームフリークが担当した。

//-2021年12月27日にテレビ朝日系列で放送された『テレビゲーム総選挙』では11位に選ばれ、『ポケモン』シリーズの中では最高位となった。

-本作のハクタイジムにおけるくさタイプ使いのジムリーダー「ナタネ」だが、発売当初から彼女の髪型について論争があった。
--ナタネの髪型は茶髪の下に黒い部分が存在しており、この部分について「黒いヘアバンド」「黒い影」と様々な意見が出ていた。
--しかし、前述したリメイク版の早期購入特典であるアートブックにおいてこれがメッシュ、すなわち''ナタネの自毛''であることが発覚した。
---なお、これは新事実ではなく[[本作のアートディレクターを務めた杉森建氏が2011年に自身のTwitterで明かしていたことでもある。>https://www.gamespark.jp/article/2021/12/28/114720.html]]