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アークザラッド ジェネレーション - (2022/02/16 (水) 01:18:32) のソース

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*アークザラッド ジェネレーション
【あーくざらっどじぇねれーしょん】  
|ジャンル|アクションRPG|&amazon(B0003H2RAQ)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|
|開発元|キャトルコール|~|
|発売日|2004年11月3日|~|
|定価|5,800円(税別)|~|
|レーティング|CERO:全年齢対象|~|
|備考|2005年6月30日までオンライン対応|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|謎のジャンル変更&br()あらゆる点で足りない出来|~|
|>|>|CENTER:''[[アークザラッドシリーズ]]''|
|>|>|CENTER:''[[SIEワールドワイド・スタジオ作品]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
現状アークシリーズの最新作。前作『[[アークザラッド 精霊の黄昏]]』より5年後の世界が舞台。

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**特徴
-戦闘がこれまでのシミュレーション形式からアクション形式へと変更された。
--通常攻撃・魔法・特技を駆使出来る他、敵のターゲッティング、連続攻撃・回り込み・ステップイン・ステップ回避などが可能。
--その為か、本作では経験値と能力上昇の概念が無い。
---一応、MPに相当するCP(カードポイント)が存在し、ハンター試験を受ける事で上昇させる事が出来る。
-『[[3>アークザラッドIII]]』同様、シナリオ進行がギルド主体となる。
--シナリオの本筋となる「掲示板仕事」とハンターランクなどの報酬が手に入る「カウンター仕事」の二種類に分割された。
-カードシステム
--武器防具から魔法、さらにシリーズのキャラクター達がカードとなった。
--武器防具魔法は装備する事で使用し、キャラクターは戦闘で使うことで実体化し一緒に戦ってくれる。
-シリーズで唯一オンラインに対応していた。
-本作のみ、エンディングを迎えた後も世界を冒険する事が出来る。
-ゲームスタート時にメモリーカード内に前作『精霊の黄昏』のクリアデータがあるとリリアのカードが手に入る。実質今作でのコンバートシステムと言える。

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**問題点
-短いストーリー
--基本的に主人公のエッダと相棒のヘモの二人旅で、他にはヒロインであるキリカと敵である『真理の剣』ぐらいしか出ないなど本作からのメインキャラが少なめ。
--さらに15時間程度でエンディングまで行けてしまう。
---適当にストーリーを進めていたらいつの間にかエンディングを迎えていたという意見まである。
--ウリにしているシリーズキャラカードも数が少ない。

-歴代キャラが登場するものの、その扱いの悪さ
--アークザラッドシリーズは、『精霊の黄昏』と『[[1>アークザラッド]]』『[[2>アークザラッドII]]』『3』との間に1000年の時間が経過している。「ジェネレーション」のタイトル通り、それら時代の大きく離れた歴代キャラを共演させる事が、この作品のコンセプトである。
--しかし彼らがメインストーリーに絡む事はほとんど無い。この作品中の時代に存命中である『精霊の黄昏』キャラは若干メインストーリーに絡むが、1000年前の故人である『1』~『3』のキャラは、ストーリーには一切絡まずただのバトルキャラにしかなっていない。
--どういうことかというと、主人公のエッダはメインストーリー中で訪れる各地で、歴代キャラをカードとして拾い手に入れるわけだが、本当にただ拾うだけ。拾った際に何かエッダからコメントがあるわけでもない。拾ったキャラがバトル以外でトークなどすることもないので、どんな個性のあるキャラなのかもさっぱり分からない。
--1000年前の人物まで含む歴代キャラが、なぜ唐突に、各地にカードとして散らばったのか、その説明は別にない。説得力のある理由が設けようもないのかもしれないが、それならもう、変に『精霊の黄昏』から地続きの時代設定などにせず、歴代キャラが総登場するお祭りゲーにした方が良かったのではないか。
--エッダに、彼らのカードを集める動機付けなどは全くない。「歴代の英雄の経験を参考にさせていただこう」とか「冒険に当たり力を貸してもらおう」とか、そんな目的は全くなく、ただ道端に落ちてるカードを拾うだけとなっている。
--メインストーリーでのバトルに、エッダ以外のキャラを参加させることすら出来ない。エッダ以外のキャラは、メインストーリーとは関係ないギルド仕事やオンラインでしか使うことができない。メインストーリーは、エッダ一人だけを使って進める単調な展開が続く。エンディングではとあるキャラから「たった一人で良く頑張った」とのコメントをもらうが全くその通りで苦笑を誘う。『精霊の黄昏』キャラをサポートにつけることは、展開に無理を生じさせることもなく可能だったと思うのだが。
--一応スポット参戦ながら前作キャラのポーレットが同行し共闘してくれるステージも有るので、こういったステージをもう少し増やしてくれれば前作ファンの溜飲も降りた事だろうが…
--『精霊の黄昏』以外のキャラは一部しか登場しない(出ていないキャラの方が多い)など、扱いはあまり良くはなく「こんな扱いならむしろ出さないで欲しかった」という声も大きい。
--かといって『精霊の黄昏』キャラ達も出演が優雅されている訳でもなく、主人公であったカーグとダークに至っては本編中全く姿を現さない。一応カーグの現在はイベントで語られるが、もう少し本編に絡ませてくれても良かったのではないか?

-チグハグ気味なシステム
--あまりにも単調すぎる戦闘。
---キャラの固有技が一人一つだけ。
---単純なボタン連打だけでも倒せてしまう程のダルさ。
---カードを装備すれば、固有技を除いて、誰でもどの魔法でも使えてしまう。回復呪文などはもちろん、炎属性のキャラが水属性の技を使うことすら自由。
---さらにシリーズのウリであったキャラクターボイスのパターンが少なめになった。イベント中ですら基本的にはボイスが無く、モーションも少ない。
---「癒しの小人」などのアイテムを使えば、放置するだけで体力が回復してくれるので、CPU戦で負ける方が難しい。アクションゲームにあるまじきシステム。
--前述の通り、カードから実体化したキャラは掲示板仕事(メインストーリー)で使用する事が出来ない。
--ポーズが一切無い。オンラインを前提としたゲーム構成だからだろうが・・・。

-グラフィック・BGMに『精霊の黄昏』からの使い回しが多い。
--一方、1~3の音楽などを有効に再使用して演出してみようと言った試みは見られない。
--1000年前の敵など『精霊の黄昏』で倒したはずの敵を無理矢理に復活させて、登場させてはいるが。

-入手アイテムに関する不具合
--隠しキャラクターにも拘らず条件を無視して入手可能
--複数の合成に使用するにもかかわらず1つしか手に入らないカードがある
--設定ミスによりドロップ率が0に近いカードがある
---それらカードは下記のオンライン内で入手可能だったがサービス終了により不可能となった

-不調なオンライン
--発売日からサービス開始したものの、いきなり部屋に入れなかったり内容が少なく飽きが早いなどで評判は悪い。~
なお、発売から1年も待たずにサービスはひっそりと終了された。

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**評価点
-ストーリーは短いものの悪くない出来。
--オールスター作品としてはともかく、エッダを主人公とした一つの物語としては綺麗に纏まっている。
--前作ラストで世界は精霊の力を失ってしまったが、その上で新たに生きようとする人々や、精霊石に代わるエネルギー問題の話など、前作をプレイした人々にとって心残りだった部分を多少は補完している。
--特にエネルギー問題はヒロインや今作のラスボスと深く関わっており、[[Dr.ワイリー>ロックマンシリーズ]]の如く立ち塞がった「闇黒の支配者」も今回はラスボスではない((前作で完全に決着が付いたので、当然と言えば当然である。))。

-数は少ないが新規BGMの評価は高い。

-OP映像の出来がかなり良い。お馴染みのアークのテーマに乗せて歴代のキャラクター達がアクションを行なっているシーンは非常に格好いい。
--映像中にヒロインとエッダが会話しているシーンが有るが、本編では無音声。OP制作の段階では前作のようにイベント中はボイス有にする予定だったのだろうか…?

-歴代キャラクターが3Dで操作可能
--キャラゲーとしては十分なデザリングがなされているのではなかろうか(トッシュの握る刀が明らかに手から離れていたりと粗は有るが)
---一部アイテムを使用することで所謂2pカラーや3pカラーにすることが可能である

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**総評

一応、『精霊の黄昏』の後日談として見ればストーリーはそれなりの出来で悪くはないのだが、全体的な作りの甘さ、オフライン部分の内容の薄さ、オンライン部分も問題多数でいろいろと残念な部分が目立つ低レベルな出来になってしまった。~
この作品以降、2018年の『アークザラッドR』に至る14年間もの間、シリーズ制作がストップされる運命へと導いてしまった戦犯となってしまっていた。~
またその『R』も『III』以降とパラレル化したスマホアプリ・ブラウザゲームである為、~
以降はコンシューマー作品としての新作及び本作の続編は作られていない。