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NEWラブプラス - (2015/08/29 (土) 08:22:49) のソース

//8/22に対応しました
//「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に、判定が変化したケースの前判定を明記する依頼が出ています。~
//対応されない場合、判定が規定違反となる可能性があります。
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*NEWラブプラス
【にゅーらぶぷらす】
|ジャンル|恋愛シミュレーション|&amazon(B004K6L0FY)|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|
|発売元|コナミデジタルエンタテインメント|~|
|開発元|コナミデジタルエンタテインメント&br()タボット|~|
|発売日|パッケージ版:2012年2月14日&br;DL版:2012年12月27日((DL版は2014年3月26日に販売終了。))|~|
|価格|パッケージ版:6,648円&br;DL版:4,571円(共に税別)|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~|
|判定(パッチ後)|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''|~|
|ポイント|3DSになり、画質は向上&br;3DSの機能をふんだんに活用&br;発売当時はバグやフリーズが多発|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
-女の子と恋愛し、付き合った後を楽しむことが出来る恋愛シミュレーションゲーム『[[ラブプラス]]』シリーズの第3弾。
--同シリーズとしてはじめて3DSで発売。3DSでのプレイに合わせて変更点や新要素もあるが大筋は旧作と同様。

-DSから3DSに変化したことで、同ハードの機能を使った新要素が多い。

-発売直後は重大なバグやフリーズなどが発生し、まともにプレイすることも困難であった。
--2度に渡るパッチの導入によって、おおよそのバグやフリーズは修正された。
---ただし、現在では本作に追加要素などを加えた『NEWラブプラス+』が発売されているので、こちらを買う意義はあまりない。
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**新要素
''基本的な要素は『ラブプラス』と同じであるため、ここでは省略する。''

-ジャイロセンサーへの対応
--3DS本体を動かすことでカノジョを見る角度が変わる。
---写真撮影時にはデフォルトで対応している他、それ以外の場面でもジャイロセンサーを対応させることも出来る。
--角度の変わる量は範囲が決まっており、例えばスカートの中を覗き見たりすることはできない((状況によってはパンチラ程度なら発生する。))。

-写真撮影
--文字通りカノジョを撮影することが出来る。ジャイロセンサーに対応している。
--撮った写真はSDカードに出力することも出来る。

-顔認識
--3DSの内蔵カメラを用いた顔認識であり、カノジョがプレイヤーの顔を覚えてくれるシステム。
--登録したプレイヤー以外の人物がプレイしようとしてもロックされ、プレイができない「カレシロック」。
---顔認識の登録は一度しか行うことが出来ず、変更は不可。
---そもそもこの機能を利用しないことも出来る。
--また、この顔認識を利用し、他のプレイヤーとカノジョが出会うことで挨拶などの会話を取ってくれるモードもある。

-青春の1ページ
--カノジョのちょっとした物語を楽しむことが出来る。
--恋人パートでは数少ないストーリー展開がある場面といえる。

-ゲーム内通貨の導入
--リッチと呼ばれる通貨であり、ゲーム内でのアイテムの購入などに必要となる。
--デートの食事シーンではリッチを使って注文も可能となった。
--リッチは毎週仕送りでもらうことが出来る他、3DSのゲームコイン((100歩歩くごとに1コイン、1日最高で10コイン貯まる。))を利用して手に入れることが可能。

-どこでもデートの実装
--実際のスポットを写真に撮り、それを利用したデートコースを作成することが出来る。
--作成したデートコースは他のプレイヤーと交換も出来る。
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**評価点
''グラフィック面の大幅強化''
-ハードがDSから3DSになったことによってグラフィック面は大きく進化した。
--カノジョのグラフィックが綺麗になったのはもちろんのこと、アイテムなどの描き込みも繊細に。
--また、立体視にも対応している。前作同様の縦持ちの他、横持ちという選択肢もとれる。

''システムの改善、強化''
-スキンシップが出来る場面が増加し、任意に行えるようになった。
--但し、『人目』という概念が存在し、人目が多いと断られる。
--人目は刻々と変化していくため、タイミングを図ることが重要。得てして人通りが多い場所は人目が低くなりづらい。

-デートでの彼氏力の利用はプレイヤーが利用する量を決められるようになった。
--前作までは彼氏力を全て利用することを強制されたため、デートスポットによって必要な彼氏力をまた溜める必要があった。

-雨や雪といった天候の実装。当然、雨の日には傘を差したカノジョを見られる。
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**賛否両論点
''代わり映えしない内容''
-カノジョ候補は高嶺愛花(マナカ)、小早川凛子(リンコ)、姉ヶ崎寧々(ネネ)の3人であり、初代から一切の変更、追加はない。
--性格パターンはそれぞれのカノジョで3パターンであるが、これも初代からの変更や追加は一切なく友達パートのストーリーもほとんど変化はない。
--もっとも、このシリーズでは『カノジョと付き合う』ことを念頭に置いているため、初代から一貫して同じカノジョを好くプレイヤーが多く、気にしない人も多い。

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**問題点
''致命的なバグ、フリーズの存在''
-''本作の最大の問題点''であり、進行不能となる不具合やフリーズをはじめとして多種多様なバグが存在する。
--攻略wikiでは''バグ報告のページが容量過多となり分割を余儀なくされる''という状況が発生したことからもバグの多さが窺える。
--メーカーもバグやフリーズの存在を認め、商品の回収、パッチの配布などを行った。
---これにより致命的なバグやフリーズは直ったが、完全に直りきったわけではない。

-バグを列挙すればキリが無いため一部を記述する。詳しくは攻略Wikiのバグ報告のページが詳しい(外部リンクは[[こちら>http://www16.atwiki.jp/newloveplus2ch/pages/90.html]])。
--カノジョから呼び出しの電話がかかってきた時に「時間を指定して出会う」とフリーズする。
---再現性が高い上、条件も緩いため、公式が、パッチ配布までの間のこのフリーズの対処法を公開したが、その対処法は「時間指定をせずに出会う」か「出会うことを断る」かのどちらかというあんまりな内容。
--ホワイトデーのイベントが発生しなくなる。
---発売日が2月14日であったためか、同年に限り、2月15日~2月29日((2012年は閏年。))の間にバレンタインデーのイベントを発生させることが出来たが、この期間内にバレンタインデーを発生させた場合、ホワイトデーのイベントが発生しなくなる。
---要するに発売日当日にバレンタインデーのイベントを発生させたプレイヤーは無事、ホワイトデーのイベントも発生させられたが、それ以外のプレイヤーはホワイトデーがお預けになるという事態に。
---引き継ぎを利用した旧作からの彼氏の人や、すぐに友達パートをクリアした人以外の多くのプレイヤーが引っかかったと思われる。~
公式でも、本年に限り2月中であればバレンタインデーが発生すると告知していただけになおのことである。
--その他、カノジョの会話内容がおかしくなったり、メールの内容がおかしくなったりといったフラグ管理の破綻や、再現性は低いが突如フリーズするといったバグも多い。
---ちなみに本作ではリセットするとカノジョの機嫌を損ねるというペナルティがある。フリーズによるリセットも同様であるため、理不尽にカノジョに嫌われ、怒られる羽目になる。
--前作のセーブデータを引き継ぐことによって発生するバグもあるため、発売当時は引き継がない方が良いとさえ言われた。

-これらの不具合により一時期クソゲーオブザイヤーに選評が書き込まれる事態となった。
--最終的にパッチによってバグの大半が改善されたこともあってかクソゲーオブザイヤーでは選外落ちした。
''読書月間イベント''
-読書月間イベントはカノジョと一緒の本を読むというイベントであり、公式ページでも宣伝されていた。

-読む本はカノジョごとに違うが実在する作品であり、マナカは『赤毛のアン』、リンコは『ぼくのメジャースプーン』、ネネは『魍魎の匣』である。

-期間は100日であり、期間内にはカノジョと一緒に本を読むイベントが発生することもある。
--イベント実行中は本を読むことになり、その間ゲームは放置することになる。
---放置した時間に応じてカノジョも読み進めていく。イベント終了時のカノジョからの質問によってある程度カノジョの読むペースを制御することは出来る。
---また、ここでカノジョの感想を聞くことも出来るため、一緒に本を読んでいる、という雰囲気を楽しめる。

-ここまでの内容だと何も問題のないイベントのように思えるが、まず重要な点として、一緒に読む本のデータはゲーム内には用意されていない。
--公式ページにもその点は触れられており、このイベントに対応する書籍として、講談社から発売されている文庫本を''自分自身で購入する必要がある''。
---本作発売直後はヒロイン達の描き下ろしイラストをブックカバーとした書籍(内容は一緒)のものが発売されていた。

-感想や展開などを話し合う場面でマナカ(赤毛のアン)の感想や展開が文庫本と一致しない場面が出てくる。
--具体的にはそこまでに出てきていないワードや、そこまでの展開と一致しない会話など。
--有志の間では''マナカの読んでいる赤毛のアンが講談社の文庫本でないものを参考にした''のではないかという意見が強い。
---赤毛のアンの原作はカナダの小説家「モンゴメリ」が書いたものであり、翻訳者によって内容に違いが出てくる。例えばマナカの反応で出てくる固有名詞も翻訳による表記揺れによって講談社のものと一致しないものがみられる。
--他の2人についてはちゃんと読めば会話の内容も一致していることから、フラグ管理のミスではない可能性が高い。

-最終的に読書月間イベントは同年6月の1回目のパッチで''そもそもイベント自体発生しないように変更''された。それまでに開始している場合は終了まで続けられるが、新規にプレイは不可。
--ちなみにマナカの感想が一致しない件について公式からの見解は一切無い。

''引き継ぎには有料のソフトが必要''
-本作は『ラブプラス』及び『ラブプラス+』のデータを引き継ぐことが出来る。
--前述の通りカノジョとのつきあいを大切にするプレイヤーが多いゲームであり、それを引き継ぎたいというプレイヤーは多い。

-データの引き継ぎには『ラブプラスTOOLS』というダウンロードソフトが必要なのだが、200円、すなわち有料である。
--一応、このソフトでは他にARカメラを用いてカノジョを撮影するという機能が備わっている。しかしながら引き継ぎをするためだけにも200円とはいえ、有料のソフトが必要なのは不満が強い。
--不満が多かったかは分からないが、次作『NEWラブプラス+』のセーブデータの引き継ぎは無料の引き継ぎソフトが作られた。

''ロード時間が長い''
-旧作と比べると明らかにロード時間が増している。
--次作で3Dの機能が排除されたことからも3D描画がロード時間の原因ではないかと推測される。
--あまりせかせかとプレイするゲームではないが、雰囲気を楽しむゲームであることから、いちいちロードを待たされるのはプレイヤーにとってストレスであり、特に新参者は友達パートのプレイになるため、ロード時間の長さに苛立たされることとなった。
--この問題は流石にパッチで解決出来なかったため、現在もなお、ロード時間の長さはネックとなっている。
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**総評
3DSによる綺麗なカノジョが期待され、公式も3DSの機能を使った新要素を公式ページでアピールしていた。~
発売されてみると、確かにグラフィックは綺麗であったが、上述した数多の不具合、ロード時間の長さにより没入を妨げられる環境、そしてフラグ管理が破綻しているためか、雰囲気を楽しむことも出来ないといった不満要素が多く、この作品からプレイを始めた者、旧作からの彼氏であった者の双方から落胆される作品となってしまった。~
3DSならではの新要素を追求しすぎた結果、デバッグやフラグの管理がおそろかになってしまったことから、シリーズの汚点とみなす者もいる。~
現在ではパッチによってバグの多くは修正されており、致命的な不具合はなくなっており、普通に楽しめる作品となっている。ただし、ロード時間の長さや、フラグ管理の甘さは残っており、それでも楽しめるかどうかは人によるだろう。~
講談社の文庫本とのコラボや、発売日がバレンタインデーであったことを考えると、発売日を優先しすぎた結果、デバッグがおろそかになってしまったと考えられる作品である。
事実、ラブプラスTOOLSの機能の一部が発売直前に予定変更されるなど、発売前に情報が二転三転したことから、発売延期という英断を下せば、これほどまでに落胆されることは無かったと考えられる。
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**余談
-メーカーはバグの存在を認めたが、認めたのは1ヶ月後の同年3月13日であり、それまでは「仕様」という言葉を繰り返していた。
--カノジョのスキンシップの判定がおかしくなっており、''胸などを触ると喜び、髪を撫でると怒る''というさながら娼婦のような状況を仕様というあるまじき態度であった。
--バグの存在を認めた後は、ソフトは販売店などから回収されたため、一時期ソフトを見かけることはほぼ無くなった。

-ほぼ2年後の2014年3月27日には続編である『NEWラブプラス+』が発売された。続編という位置づけでバグなどはほとんど無いが、顔認識や立体視といった機能は排除された。
--本作の売上本数はおおよそ11万本であるが、『+』の売上本数は4万本と大幅に減ってしまい、本作によってブランドイメージを傷つけたという意見も多い。