NEWラブプラス
【にゅーらぶぷらす】
ジャンル
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恋愛シミュレーション
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対応機種
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ニンテンドー3DS
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発売元
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コナミデジタルエンタテインメント
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開発元
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コナミデジタルエンタテインメント タボット
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発売日
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パッケージ版:2012年2月14日 DL版:2012年12月27日 |
価格
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パッケージ版:6,648円 DL版:4,571円(共に税別)
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判定
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シリーズファンから不評
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判定(パッチ後)
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改善
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ポイント
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3DSになり、画質は向上 3DSの機能をふんだんに活用 発売当時はバグやフリーズが多発 シリーズの黒歴史
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ラブプラスシリーズ ラブプラス / ラブプラス+ / NEWラブプラス / NEWラブプラス+ / アーケード
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概要
女の子と恋愛し、付き合った後を楽しむことが出来る恋愛シミュレーションゲーム『ラブプラス』シリーズの第3弾。
同シリーズとしてはじめて3DSで発売。3DSでのプレイに合わせて変更点や新要素もあるが、大筋は旧作と同様。
3DSの機能を使った新要素が多く、3DSのハード機能として追加されたものの大半はしっかりゲームシステムに活かしている。
3DS本体同梱版の『
NEWラブプラス “NEW(ヒロイン名)デラックス”
』が数量限定で受注生産され、キャンセル待ちが出るほどの人気であった事からも、本作への期待が大きかった事が窺える。
しかしながら発売直後は重大なバグやフリーズなどが発生し、まともにプレイすることすら困難というありさまであり、2度に渡るパッチの導入によっておおよそのバグやフリーズは修正され、ようやくまともにプレイ出来るようになった。
現在では、本作の事実上の後継作である『NEWラブプラス+』が発売されているが、立体視の削除などの削除要素が見られるため、純粋な上位互換というわけではない。
新要素
基本的な要素は『ラブプラス』と同じであるため、ここでは省略する。
ジャイロセンサーへの対応
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3DS本体を動かすことでカノジョを見る角度が変わる。
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写真撮影時にはデフォルトで対応している他、それ以外の場面でもジャイロセンサーを対応させることも出来る。
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角度の変わる量は範囲が決まっており、例えばスカートの中を覗き見たりすることはできない。
写真撮影
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文字通りカノジョを撮影することが出来る。ジャイロセンサーに対応している。
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撮った写真はSDカードに出力することも出来る。
顔認識
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3DSの内蔵カメラを用いた顔認識であり、カノジョがプレイヤーの顔を覚えてくれるシステム。
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登録したプレイヤー以外の人物がプレイしようとしてもロックされ、プレイができない「カレシロック」。
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顔認識の登録は一度しか行うことが出来ず、変更は不可。
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この機能を利用せずにプレイすることも可能。
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また、この顔認識を利用し、他のプレイヤー(つまり、顔認識で登録したプレイヤー以外と認識される場合)とカノジョが出会うことでカノジョが彼氏(プレイヤー)の知り合いとして会話してくれるモードもある。
青春の1ページ
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カノジョのちょっとした物語を楽しむことが出来る。
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恋人パートでは数少ないストーリー展開がある場面といえる。
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とはいえ、実際のところ、恋人パートでも特段その関係に影響を与えるストーリーではないので、「主人公やカノジョ達が行っている劇」として見るくらいがちょうどいいだろうが。
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しかし、姉ヶ崎寧々だけは壮大な物語となっている上、クリアするとこの物語に出てきた物が使えるようになる。詳細は後述。
ゲーム内通貨の導入
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リッチと呼ばれるゲーム内通貨であり、ゲーム内でのアイテムの購入などに必要となる。
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デートの食事シーンではリッチを使って注文も可能となった。
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リッチは毎週仕送りでもらうことが出来る他、3DSのゲームコインを利用して手に入れることが可能。
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なお、リッチがないからデート出来ないということはなく、食事シーンでも無料の食べ物などは存在するため、現実ほど厳しくはない。
どこでもデートの実装
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実際のスポットを写真に撮り、それを利用したデートコースを作成することが出来る。
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作成したデートコースは他のプレイヤーと交換も出来る。
評価点
グラフィック面の大幅強化
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ハードがDSから3DSになったことによってグラフィック面は大きく進化した。
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カノジョのグラフィックが綺麗になったのはもちろんのこと、アイテムなどの描き込みも繊細に。
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また、立体視にも対応している。前作同様の縦持ちの他、横持ちという選択肢もとれる。
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ロード時間の増大の原因であったためか、次回作では3Dグラフィックに対応しなくなったため、3Dでカノジョを見れる唯一のラブプラスといえる。
システムの改善、強化
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スキンシップが出来る場面が増加し、任意に行えるようになった。
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但し、『人目』という概念が存在し、人目が多いと断られる。街中でも人目を憚らずにイチャついているカップルは現実にはいるが、このゲームのカノジョは皆恥ずかしがり屋の奥手さんなのだ。
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人目は刻々と変化していくため、タイミングを図ることが重要。
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人目は変化するものの、そのスポットによって傾向が決まっている。街中などでは低くなりにくいといった具合である。
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デートでの彼氏力の利用はプレイヤーが利用する量を決められるようになった。
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前作まではデートの度に彼氏力を全て利用することを強制されていたが、彼氏力の使用量を減らして、次のデートにも備える、といったことが可能になった。
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雨や雪といった天候の実装。当然、雨の日には傘を差したカノジョを見られる。
賛否両論点
代わり映えしない内容
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カノジョ候補は高嶺愛花(マナカ)、小早川凛子(リンコ)、姉ヶ崎寧々(ネネ)の相変わらず3人。
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性格パターンはそれぞれのカノジョで3パターンであるが、これも初代からの変更や追加は一切なく、友達パートのストーリーもほとんど変化はない。
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もっとも、このシリーズでは『カノジョと付き合う』ことを念頭に置いているため、初代から一貫して同じカノジョと付き合うプレイヤーが多く、増えなくて構わないと考えるプレイヤーも多い。
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また、本作でのボイスの収録数があまりにも膨大すぎるため、1から収録し直すのが現実的でないという側面もあると考えられる。
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友達パートの追加要素も乏しいが、本シリーズが恋人パートを楽しむことに重きを置いており、この点も批判はあまり聞かれない。
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現在は閉鎖されたが、携帯サイトに登場していた「雪乃 玲」は、本作でも次作でも一切登場はしない。
相変わらずのネネ優遇
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今作でも寧々のイベントやイラストは何かと種類が豊富である。
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初登場した『青春の1ページ』でも、他の2人は「ちょっとした物語」という感じであるのに対し、ネネのものは「バイト先のファミレスを閉店危機から救う」という桁違いのスケールの物語。
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さらに、物語の途中にバイトの制服を新しい物に変える事になるのだが、クリアーすると普段のゲームでも新しい制服を着てくれるようになる。他の2人の物語にはそんなご褒美要素は存在しない。
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読書月間イベントも例外ではなく、他の2人は簡単な感想を語り合うだけなのに、ネネの場合は解説はもちろんのこと、その後の展開まできっちり教えてくれる。しかも主人公がノリノリで聞いている。
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……など、明らかに度を越した厚遇振りである。結果的に「ネネを選んだプレイヤーは勝ち組」という風潮が出来あがってしまい、マナカやリンコのファンがゲームそのものを見限り離れていくといった事態も引き起こし、下記のバグとともに本シリーズの人気が衰退する原因にもなってしまった。
完璧超人かつ感情移入し難い主人公
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前作で批判点としてあげられていた事であるが、変わっていない。
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むしろ青春の1ページで彼女の気持ちを考えない無責任で非常識な行動を取ったり、友人にリア充アピールをしたりなどさらに悪化している。
問題点
多数のバグや、フリーズの存在
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本作の最大の問題点。とにかくバグの数が多い。大小様々なバグがあり、中には致命的なものやフリーズするものまで含まれていた。
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有志の攻略wikiにおいて「バグ報告のページが行数過多となり、複数のページに分割することを余儀なくされた」ということが全てを物語っている。
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メーカーもバグを発売から1ヶ月ほど後に認め、商品の回収や2度のパッチ配布を行ったため、不具合の多くは改善された。
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もっとも全てが直ったわけではなく、今でもバグ報告はいくつか出ている。
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列挙すればキリが無いため一部を記述する。詳しくは攻略Wikiのバグ報告のページが詳しい(外部リンクはこちら)。
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たまにカノジョから「今会えない?」といった電話が掛かってくる場合がある。このとき「今すぐ会う」「時間を指定して出会う」「出会うのを断る」の3つの選択肢が選べる。この中で、「時間を指定して出会う」を選ぶと確実にフリーズする。再現も容易であり、多くのプレイヤーが遭遇したフリーズといえる。
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選択肢を選ぶだけで確実に発生する上、イベント自体の発生率も高いことから、デバッグを行えばすぐに発見出来る不具合のはずである。デバッグが充分に行われていなかったことが容易に想像出来る。
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ほとんどの不具合を認めなかったメーカーも再現率、深刻度からかこの不具合のみはすぐに認めた上で、「時間指定をせずすぐに出会う」か無理ならば「出会うのを断る」かを選ぶように注意喚起をしていた。
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バレンタインデーのお返しとして「ホワイトデー」イベントが発生するのだが、2012年の2月15日~2月29日にバレンタインデーイベントを発生させると、ホワイトデーのイベントが発生しなくなる。
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発売日が2月14日の平日であったため、発売日当日に購入した新規プレイヤーや、発売日当日にプレイしにくい社会人プレイヤーに配慮し、同年に限り「2月中であれば、バレンタインデーイベントを発生させることが出来る」仕様となっており、公式ページでもこの旨は告知されていた。
ところが、この例外を実装するにあたりフラグ管理が上手く出来ていなかったことが原因ではないかとみられる。
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フリーズなどの致命的なものではないのがせめてもの救いであるが、新規プレイヤーや社会人プレイヤーなどが被害に遭ったものとみられる。
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上述のホワイトデーイベントの問題もそうだが、カノジョの会話やメールの整合性がおかしくなったり、スケジュールが入力できなくなったりと、フラグ管理に問題があると思しき不具合はかなり多い。
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スキンシップの判定があべこべになっているという不具合もある。具体的には、カノジョの頭や顔を触ると機嫌を損ない、胸を触ると機嫌がよくなる。人目を気にする奥手なカノジョなのに大胆という変態仕様である。
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なお、この不具合についてはメーカーが「仕様」との回答をしている。もっとも、後日修正されていることを考えると、(当たり前だが)仕様ではなかったようである。
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データ破損を伴うような不具合はなくとも、本シリーズではセーブせずにゲーム終了するとカノジョの機嫌が悪くなり、機嫌を取らないといけないペナルティがある。当然フリーズした場合も例外ではないので、理不尽にカノジョに嫌われる羽目になる。
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セーブデータを引き継ぐことによって発生する不具合もある。このように発売直後は様々な不具合情報が錯綜したため、引継ぎをしない方がよい、との声も聞かれた。
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これらの不具合によりネットは大炎上、相当な数のクレームメールが公式へと送られ、一時期「クソゲーオブザイヤー」に選評が書き込まれる事態となった。
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メーカーは致命的なフリーズバグであったカノジョからの電話以外のバグを1ヶ月ほど認めなかったが、その後不具合の存在を認め、後に2度のパッチが配信され致命的なバグはなくなったといっていい。
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もっとも、後述の読書月間イベントや、上記スキンシップの判定などメーカーが不具合と認めていない(後者はこっそり修正されたが)不具合も少なくない。
読書月間イベント
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読書月間イベントはカノジョと一緒の本を読むというイベントであり、発売前から公式ページでも宣伝されていた。
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読む本は実在する作品であり、カノジョごとに違う。マナカは『赤毛のアン』、リンコは『ぼくのメジャースプーン』、ネネは『魍魎の匣』である。
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後述の通りイベントそのものが1回しかなかったため、第2弾以降も予定していたのかは不明。
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イベント内容としては100日の期間内に1冊の本を読む、といったものであり、期間内にはカノジョと一緒に本を読むイベントが発生することもある。
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カノジョと一緒に本を読むイベントは、ゲームでの指示に従うならゲームを放置して本を読むことになる。
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この、放置した時間に応じてカノジョも読み進めていく。イベントを終わらせた時点でカノジョから質問を受けるので、その選択肢によってカノジョの読むペースが制御出来る仕組み。
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また、カノジョの読んだ内容に対する感想を聞くことが出来るため、一緒に本を読んでいるという雰囲気を楽しめる。
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概要は以上の通りで、何の問題もないイベントのように思えるが、まず前提として、一緒に読む本のデータはゲーム内には用意されていない。
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公式ページでもその点は触れられており、このイベントに対応する書籍として、講談社から発売されている文庫本を、自分自身で購入して用意する必要がある。つまり、あからさまな販促である。
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本作の発売直後にはヒロイン達の描き下ろしイラストをブックカバーとした内容は同じ(正しくは本来のブックカバーの上に描き下ろしイラストのブックカバーが掛けられている)文庫本が販売されていた。ファンアイテムとしては悪くないのだが……。
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読書月間イベントは任意のイベントではなく、時期が来ると必ず発生し、避けて通ることは出来ない。そのため、ゲーム内のイベントを行う為にソフトとは別の出費が必要になる。
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感想や展開などを話し合う場面で、マナカ(赤毛のアン)の感想や展開が文庫本と一致しない場面が出てくる。本来ならそこまでに出てきていないワードや、展開と一致しない会話などを話してくるため、真面目に読み進めていたカレシは「はぁ?」と思う事間違いないし、ネタバレをされてしまうことさえある。
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有志の間ではマナカの感想や展開の参考とした『赤毛のアン』が、先述の講談社の文庫本ではないのではないか、という説が囁かれている。
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『赤毛のアン』は元は海外の小説であるため、翻訳者によって話の順序や内容に違いが出てくる。また、人名をはじめとした固有名詞の表記揺れもある。
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リンコ(ぼくのメジャースプーン)やネネ(魍魎の匣)についてはちゃんと読めば会話の内容と書籍の内容は一致している。このことから、フラグ管理のミスではないと思われる。
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公式はこの件については不具合と認めておらず、結果として「講談社の文庫ではない」のかどうかすら不明となっている。結果として、マナカを選んだカレシにとっては楽しめないイベントである。
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そして読書月間イベントは同年6月に配信された1回目のパッチでそもそもイベント自体が発生しないように変更された。それまでに開始していた場合は終了まで続くが、新規のプレイは不可。つまり、今から初めてこのイベントを見ることは不可能。
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アップデートをせずにソフトを起動すれば出来なくはないが、その場合大量のバグやフリーズに見舞われるリスクがある。
引き継ぎには有料のソフトが必要
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本作は『ラブプラス』及び『ラブプラス+』のデータを引き継ぐことが出来る。
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前述の通りカノジョとのつきあいを大切にするプレイヤーが多いゲームであり、引き継ぎたいというプレイヤーは多い。
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データの引き継ぎには『ラブプラスTOOLS』というダウンロードソフトが必要なのだが、これが200円、すなわち有料である。
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一応、このソフトでは他にARカメラを用いてカノジョを撮影するという機能が備わっているが、200円とはいえ、ただ引継ぎをするだけの行為に有料のソフトが必要なのは強い不満も出る。
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不満が多かったかは分からないが、次作『NEWラブプラス+』のセーブデータに対しては無料で引き継げるソフトが作られた。
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この引き継ぎソフトであるが、発売前に機能の一部が収録されなくなる、と告知されたこともあり、作成スケジュールがタイトであったことが窺われる。
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引き継ぎ自体には不具合はないのが救い。もっとも引き継いだ後の不具合はあるのだが。
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余談ではあるが、引継ぎにはかなり時間が掛かる。
ロード時間が長い
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旧作と比べると明らかにロード時間が増している。
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次作で3Dの機能が排除されたことから、3D描画がロード時間の原因ではないかと推測される。
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いちいちロードで長時間待たされるのはプレイヤーにとって普通にストレスであり、特に新参者は友達パートのプレイになるため、ロード時間の長さに苛立たされることとなった。
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この問題は流石にパッチで解決出来なかったのか、現在もなお、ロード時間の長さはネックとなっている。
総評
3DSによる綺麗なカノジョが期待され、公式も3DSの機能を使った新要素を公式ページでアピールしていた。
しかし、いざ発売されてみると、上述した数多の不具合、ロード時間の長さ、フラグ管理の破綻によって没入感を阻害され、雰囲気を楽しめない作品となってしまった。
また、旧作から続くネネに対する優遇が残り2人のカノジョのファンの冷遇に繋がってしまった事も大きなマイナス点といえる。
3DSというハードの機能をフル活用した攻めの姿勢は窺えるのだが、その結果、数多くのバグを生み出してしまっては本末転倒であり、本作からプレイを始めた者、旧作から彼氏であった者の双方から落胆される出来となっている。
また、「デバッグ時間がとれなかったのではないか」という要素が本作においては多く見られる。
致命的なバグやフリーズ、フラグ管理の破綻も、しっかりとデバッグを行えば容易に発見出来るものであり、読書月間イベントも内部の意思疎通がしっかりとれていればミスは防げたはず。
結果として「発売日をバレンタインデーに合わせよう」という思いか或いは「講談社と文庫本のコラボを行う結果発売延期が出来ない」というメーカーの都合を優先させた結果、細部の粗が目立つ結果となり、肝心のゲームとしての楽しみを殺してしまったといえる。
3DSの解像度で描かれるカノジョは美麗であり、新機能の試みそのものも決して悪くない。
発売延期という英断を下し、きっちりと対処を行えば、これほどまでにユーザーを落胆させることだけは避けられたであろう。
現在はパッチでおおよその不具合は修正されており、若干のバグといった残滓はあれど、普通に遊ぶことが出来る作品になっている。
しかしながら、大きな期待を裏切ることになってしまった初動の影響は大きく、本作はシリーズファンにとっての黒歴史、汚点といった評価を受けている。
かつてテレビで特集が組まれたり、モデルになった街を実際に訪れるファンが殺到するなど、一世を風靡した本シリーズも本作の失敗で急激に人気が衰退してしまった。
余談
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メーカーはバグの存在を認めたのは1ヶ月後の同年3月13日であり、それまでは「仕様」という言葉を繰り返していた。
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バグの存在を認めた後は、販売店などからソフトが回収されたため、一時期見かけることはほぼ無かった。
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本作発売当時の3DSにはパッチ機能がなかった。そのため「ソフトの交換を嫌ってバグを認めなかった」「本作のために任天堂がパッチ機能を追加してくれた」などと邪推される結果に。
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本作は前述のように3DSの機能をフル活用しているが、これにより「新機能のパッチ機能までもフル活用」と揶揄される羽目になってしまった。
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上述の3DS本体同梱版は、セット内容によって「コンプリートセット」「アートブックセット」「同梱版」の3種類に分かれている。
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全てが付属する「コンプリートセット」の中身はオリジナルデザインの本体とソフト、アートブックセット、サントラ、ポスター、クリアファイル、ピンズと盛りだくさんで、特にアートブック4冊入った『ラブプラス Art Book Complete Box』は重さが3.5㎏もあり殺人級画集と言われた。
その後の展開
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ほぼ2年後の2014年3月27日には続編である『NEWラブプラス+』が発売された。続編という位置づけで不具合はほとんど無いが、顔認識や立体視といった機能は削除された。
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本作の売上本数はおおよそ11万本であるが、『+』の売上本数は4万本と大幅に減ってしまい、本作の失敗が露骨に数値化されたといえる。
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本作同様に『+』も、3DSLLとの同梱版(『NEWラブプラス+(ヒロイン名)デラックスコンプリートセット』)が出されたが、本作で評価を落とした結果、おまけ付きの本体(オリジナルデザインの3DSLL)同梱版にも拘らず、通常の3DSLL本体より安く売られていると言う珍事態となった。
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2015年3月16日、本シリーズのプロデューサーの内田明理氏とイラスト担当のミノ☆タロー氏が自身のTwitterでKONAMIの退社を発表し、本シリーズも終了するのではないかと思われた。
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ただ、KONAMIは本シリーズの制作・提供を続けていくことを発表している。
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2017年夏にスマートフォン向けの新作『ラブプラス EVERY』が発表された。
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キャラデザはミノ☆タロー氏(退社時に「箕星太朗」と改名)が続投、カノジョ候補はこれまで通りの3人。VR機能にも一部対応している。
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当初は2017年冬の配信開始を予定していたが、2度の配信延期を経て、2019年10月31日に配信開始された。
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シリーズ久々の新作ということで大きな期待が寄せられていたが、配信開始から1年待たず2020年8月5日をもってオンラインサービス終了という残念な結果に。
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なおこのアプリのサービス終了宣言を受け、本作(3DS)の中古価格が高騰している。
最終更新:2023年03月05日 15:50