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真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変 - (2018/03/29 (木) 21:56:08) のソース

*真SAMURAI SPIRITS 覇王丸地獄変
【しんさむらいすぴりっつ はおうまるじごくへん】
|ジャンル|対戦格闘アクション|&image(http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/surugaya-a-too/cabinet/0092/163000090m.jpg?_ex=600x600&s=2&r=1)|&amazon(B0018TNQEE)|
|対応機種|アーケード(MVS)|~|~|
|販売・開発元|SNK|~|~|
|稼動開始日|1994年10月|~|~|
|プレイ人数|1~2人(同時プレイ)|~|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|~|
|配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2008年7月23日/926ポイント&br;アーケードアーカイブス&br;【PS4/One】2017年9月21日/823円&br;【Switch】2018年2月1日/823円(税8%込)|~|~|
|判定|なし|~|~|
|ポイント|より万人向けに進化したサムスピ第二弾&br()大技「武器破壊技」など、多数の新要素が追加&br()あまり役に立たないシステムも追加&br()対戦ツールとしての評価は前作には及ばず|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[サムライスピリッツシリーズリンク>サムライスピリッツシリーズ]]''|
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#center(){{{
&font(b,120%){今は昔のものがたり}~
&font(b,120%){我が道 極めんとする男あり}~
&font(b,120%){血生臭い 生きざまに}~
&font(b,120%){凶事まとうは 偶然ではなかった}~
}}}
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#contents(fromhere)
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**概要
彗星の如くゲーセンに登場し、瞬く間に絶大な人気を獲得した異色の剣劇格闘ゲーム『[[サムライスピリッツ]]』(以下「前作」)の続編。通称「真サム」。~
前作から1年余りでの新作となったが、グラフィックの全面的な描き直し、新キャラの追加に加え、新システムも多数盛り込まれており、非常に力の入った一作になっている。~
この作品でサムスピ人気は最高潮に達し、前作を超える大ヒットを記録。『[[餓狼伝説SPECIAL>餓狼伝説スペシャル]]』や『[[龍虎の拳2]]』などとともにSNK・ネオジオの黄金時代を築いた。~
ただし、蛇足感が強い新要素や対戦バランスの悪化により、対戦格闘としての完成度は前作にやや劣ると評されることが多い。


**ストーリー
>暗黒神アンブロジァを復活させんと、世界に災厄を引き起こした天草四郎時貞は1人の剣士に滅ぼされ、その存在は史実に記されることはなかった。~
復活した天草に深く関わった人間の1人、覇王丸はある晩、突然の闇討ちをうける。たやすく首を取られる覇王丸ではなく、逆にその男を捕らえたのだが…。~
男はあきらかに何者かに、それも暗黒の力に操られていた。~
そして、覇王丸に向かってこう言った。「貴様の魂はいずれ奪ってやる…。あんぶろじぁ…復活。」~
魔性の者が自分の命を狙っている。天草と同じ暗黒の影を感じとった覇王丸は、剣技の師を訪れた。覇王丸の話を聞いて師はいつになく険しい表情で覇王丸を見据えた。~
「あやつには近付くでない。お前はたしかに強ぅなった。しかし、手をだすでないぞ。よいな。」~
たしかに師は何かを知っている様子であったが、何も語らなかったし、覇王丸も聞こうとはしなかった。~
その夜、久しぶりに師と酒を酌み交わした覇王丸は夜明けを待たずして旅にでた。口元に不敵な笑みを浮かべて。

**特徴・システム
-キャラは前作の12人からタムタムが削除され、新キャラ4人が追加されて15人となった。詳しくは[[こちら>http://samuraianiv.snkplaymore.co.jp/title/samurai-spirits2/index.php]]を参照。
-ボタン配置は前作と同じく弱斬り・中斬り・弱蹴り・中蹴りの4ボタン。弱中同時押しで強斬り・強蹴りが出る「擬似6ボタン制」が採用されている。
-システムも基本的に前作を踏襲しているが、以下の追加が行われた。

--''武器破壊技''
---本作の目玉要素。前作には無かった超必殺技に相当する大技。怒りゲージがMAXの時のみ使用可能。
---文字通り、ヒットさせるとダメージとともに相手の武器を破壊する(武器がないと斬り攻撃が素手攻撃になって弱体化、多くの必殺技が使用不可、相手の武器攻撃をガードすると体力が削られる)。~
壊れた武器は一定時間が経過すると黒子が修復して画面内に投げ入れてくれ、落ちた武器の近くでボタンを押すと拾うことができる。

--特殊動作
---''上段避け'':レバーを素早く真下に2回入れると出る「伏せ」の動作。
---''下段避け'':BC同時押し、もしくは相手の下段攻撃にタイミング良く下段ガードを合わせると出る小ジャンプ動作。
---''前転'':レバーを素早く前斜め下に2回入れると出る回避動作。ダッシュ(踏み込み)中に出すことも可能。
---''後転'':レバーを素早く後斜め下に2回入れると出る回避動作。
---''退き込みダッシュ'':レバーを素早く←←→と入力すると、一瞬バックステップ(退き込み)すると見せかけて前方にダッシュ(踏み込み)するフェイント動作が出る。
---''挑発'':相手と間合が離れた状態でAC同時押し、またはBD同時押しで挑発アクションを行う(各キャラ2種類ずつ存在)。~
 『[[龍虎の拳]]』のような特別な効果は無く、純粋な演出。

--''受け返し''
---地上で相手が出した斬り攻撃が当たる直前にガードを入力すると画面全体が一瞬光って攻撃を弾き返し、約1秒間相手を行動不能状態にさせる。

--''技あり''
---いわゆるカウンターヒットシステム。~
相手が技を出している最中にこちらの攻撃をヒットさせると、ダメージがアップする(アップ率は技によって異なる)。~
中にはカウンターで食らうほうが通常時よりもダメージが少なくなるという特殊な技もあり王虎やアースクエイクなどパワー系のキャラの攻撃に多い。

--隠し技
---''秘奥義'':覇王丸、ナコルル、ガルフォード、服部半蔵の4キャラのみが使用できる隠し大技。~
 いつでも何度でも出すことができるが(覇王丸以外は武器無しでも出せる)、いずれの技もコマンドが非常に複雑。
---''ぬいぐるみ'':発動すると自キャラが2頭身のぬいぐるみに変身する。コマンドはキャラごとに異なるが、こちらもかなり複雑。~
 当時プライズ商品として展開していた本作のキャラのぬいぐるみとのタイアップ企画である。

#region(その他、変更点など)
-怒りゲージがMAXになるとキャラが怒りポーズを取るようになった。このポーズ中は完全無敵で、ダッシュや投げ、必殺技などでキャンセル可能。
--ゲージが溜まったあとにレバーをニュートラルに戻した時点で怒りポーズが出る。これを利用して攻撃をスカし、ダッシュなどから反撃に転じる小技もある。
-前作では「必殺技モーション中の相手」「自分または相手の起き上がり」に投げ技を決めることは不可能だったが、本作では投げられるようになった。~
また、ダッシュからの投げも出しやすくなっている。
-鍔迫り合いは前作よりも多少ボタン連打数が勝敗に影響するようになり、左右の位置関係が入れ替わるなど決着のパターンも増えた。~
前作で不評だった、ラウンド開始直後にランダムで発生する鍔迫り合いは削除された。
-前作では気絶状態から一部の技や連続技を喰らって再び気絶してしまう現象が存在したが、本作では「気絶から気絶」は発生しなくなった。
-素手状態で出せる「真剣白刃取り」は、本作では「41236」とレバー入力のみのコマンドで出せるようになった。
-前作で相手に投げられなかったアースクェイクは「対アースクェイク(兼黒子)用投げ技」で投げられるようになった。しかもたいていの通常投げと比較しても、威力が若干高い。半蔵、ガルフォードのコマンド投げも普通に喰らうように。
--ただし後述するバグで、しゃがみ状態だと殆どのキャラに投げられなくなる。
-飛脚はお金(得点アイテム)を投げなくなった。~
また、画面端で待ち戦法を行っているとかなりの確率で飛脚が出現し、爆弾を二つ落とすようになった(と同時に相手キャラに肉を落とすことも多い)。
--1/128の確率で飛脚の代わりに『餓狼伝説』シリーズのキャラ、キム・カッファンが鳳凰脚のポーズで通り過ぎる(アイテムは落とさない)。
-ラウンド終了時にレバーを上下左右いずれかに入れておくと、勝利ポーズを選ぶことができる。
-ボーナスステージの「演舞」が廃止された。また勝利時の得点は命中率+残体力のみが加算されるようになった。
-今作より柳生十兵衛の声優が小林清志氏に変更となった。氏はOPのナレーションなども担当し、その後のシリーズやCMでのナレーションも含め、『サムライスピリッツ』のナレーションといえば小林氏と言えるほどの印象を残した。
#endregion

#region(本作のラウンドボーナス及び命中率の計算式について)
-ラウンドボーナスは前作では勝利ラウンドごとに加算されていたが、本作では2本取って勝利した時のみに加算されるようになった。
--命中率の計算式は''「(出した技の数÷命中した技の数)×100」''であり、負けラウンドも命中率の勘定に入っている。前作では通常投げは命中率の勘定に入らなかったが((CPUの天草戦など、投げだけで勝った場合命中率は0%と見做されていた。))、本作では通常投げも命中率の勘定に入るようになった。
--ただし、半蔵・ガルフォードのコマンド投げは何故か決めても命中率が下がってしまう。さらに分身技も同様に出しただけで命中率が下がってしまう。これらの技は「出した技=1、命中した技=0」と計算されてしまうためである((そのため、CPU戦の必勝パターンである「分身→コマンド投げ」だけで勝った場合、命中率は0%になってしまう。))。
--ズィーガーの「ファイヤー・ストゥーム」等BC同時押しで出す技を連発して勝利すると、実際に命中させていないのにやけに命中率が高くなっている現象があるが、実はこれには理由がある。
---BC(またはAC、BD、AD、ABCDなど)同時押しで必殺技を出すと、なぜか命中した時は「出した技=0、命中した技=1」と計算されるためである。空振りしたりガードされた場合は「出した技=0、命中した技=0」と計算されるため、命中率は下がらない。
---なので、必殺技をこの同時押しを使って出せば(例:強弧月斬は「6123+ABCD」((弱はAC、中はBD、強はABCDで出せる。)))、同時押し必殺技を当てた回数分は通常技を空振りしても命中率は100%と計算されるのである。
---前述のコマンド投げや分身も、この同時押しを使えば「出した技=0、命中した技=0」となるため、ラウンドのどこかで1回でも技を命中させておけば「分身→コマンド投げ」のパターンでも命中率100%で勝利することが可能。スコアラー向けのテクニックといえる。
#endregion

**評価点
-遊び心とこだわりの詰まった演出
--格闘ゲームの「華」とも言える超必殺技に当たる「武器破壊技」の追加をはじめ、あっと驚くような隠し技や隠しキャラ、他作品からのカメオ出演など、大胆かつ遊び心のある演出が至るところに仕込まれており、プレイヤーを楽しませようとする製作チームの心意気がよく現れている。
---特に、CPU戦にて特定の条件を満たすと、いつも審判として背景をうろうろしている''黒子が乱入してきて勝負を挑んでくる''(しかも技がSNK作品のパロディだらけな上に''恐ろしく強い'')という粋な仕掛けは語り草となっている。~
また、あまり知られていないが、通常の対戦中に1/128の確率で''黒子が爆発する''。
---作中の時代劇感を盛り上げるステージ演出、細部までこだわった勝利演出など、前作譲りの芸の細かさにも磨きがかかっている。
--グラフィックも全面的に刷新されており、前作の作風はそのままに、より生き生きとしたキャラの動きが表現されている(特に衣装が変わったナコルル、武器が青竜刀から石柱に変わった王虎などは一見して前作との違いが分かる)。~
新キャラ4名はもちろん、既存のキャラも単に描き直されただけではなく、新しい必殺技や新しい動作も多数追加されている。
---ただでさえサムスピは武器を持っている状態と素手の状態とで動きが異なるため、必要なドット絵の枚数が多く手間がかかるのだが、決して長くなかった製作期間の中でこれだけのものを仕上げたのは賞賛に値する。まさに職人魂。
--総じて、演出面に関しては発売前に高まりに高まった期待を裏切らない出来であった。

-インパクト抜群の新キャラ勢
--''「どりあーッ!」「ずりゃあーッ!」「でゃりゃあーッ!」''と、とにかく叫びまくる名ヒール、牙神幻十郎の人気が爆発。~
前作で爆発したナコルル人気もさらなる絶頂に達しており((本作のナコルルのエンディングはファンを涙させ、続編である『斬紅郎無双剣』以降のほとんどの作品における時間軸は本作以前の時系列になるほどに影響を与えた。))、さらに主人公・覇王丸の存在感も大とあって、サムスピのキャラ人気はもはや留まるところを知らぬ勢いであった。
---幻十郎の他にもゲーメストにて''発売前の段階で''伝説的なネタを作った「シゲル」ことズィーガー、スタッフが未来に生きていたとしか思えない世界観ぶち壊しキャラ・チャムチャム、女性キャラでありながら威厳と貫禄たっぷりのラスボス・羅将神ミヅキと、現在まで語り継がれる個性的な新キャラが揃っており、ゲームセンターを賑わせた。~
%%ニコチン爺さんは地味だったが%%。

#region(新キャラについての余談)
-牙神 幻十郎
--覇王丸と同門であり古華院の花諷院和狆に師事していた侍。和狆に破門された後は殺し屋をやりつつ覇王丸の命を狙う。
--彼の特徴は何と言っても異様なまでに''叫ぶ''。キャラ選択で選べば''「どりあーッ!」''バックステップをしたら''「どりあーッ!」''と叫び、小足でも''「どりあーッ!」''とやたらと叫ぶ。それ抜きにしても「ひとつ! ふたつ! みっつ! 猪鹿蝶!」「身の程知らずが!!」「阿呆が!」「それだけか!」「もう殺ス!!」「一つ! 二つ! 三つ! 四つ! 五つ! 五光!!」「散れィ!」「ぅやるなぁ」「貴様などに屈するとはァ~!!」と異様なまでに良くしゃべる。その反省か後の作品(『[[SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS]]』を除いて)では少し喋る量が減っている。
--また彼の[[プロフィール>http://samuraianiv.snkplaymore.co.jp/character/genjuro/index.php]]には特技として「''男女問わずの''千人切り」と言うものがあるが、態々「男女問わずの」と書いているのは「下半身的な意味で」と言う事である((後の『Days of Memories ~大江戸恋愛絵巻~』のエンディングの一つには「主人公(男)が幻十郎に掘られる」と言うものがある。))。ただし時代劇のダークヒーローとしては十分ありえる設定なので((所謂「稚児趣味(男色)」は「戦場に女は連れて行かない」と言う考えにより戦国時代の(上級)武士のたしなみだった。))、問題なく人気キャラとなった。
--更に公式設定も「平和だと思う時」の問の答えが「ご禁制の薬を飲んでいる時」(今で言う麻薬・覚醒剤の類)、刀の名前が梅鶯毒(ばいおうどく=性病)など、仮に子供に聞かれたら答えるのに苦しむネタばかりなのもダーティーさに拍車を掛けている。
--なおこの梅鶯毒には鞘(さや)の設定がなく、気に入らない相手をすぐに叩っ斬れるよう抜き身のまま持ち歩いているという闇の深すぎる裏設定も存在する。

-ナインハルト・ズィーガー
--「千の破壊者(タオゼント・シュトゥルムウイント)」の二つ名を持つプロシア帝国の騎士。「紅き獅子聖騎士団」の団長。王の命をうけ、ヨーロッパを襲った異変の調査に向かう。
--騎士道精神に溢れた高潔な武人なのだが、本人は''上半身裸の屈強なハゲ''、得物は''火を噴く巨大手甲''という男汁迸るデザインでカルト的な人気を博した。幻十郎と並んでよく叫ぶキャラ((担当声優は幻十郎も務めたコング桑田氏。))であり、「''ヴァー!''」という雄叫びも人気となった。空耳ネタも豊富である((負けボイスが「ううラブリー!」に聞こえるというのが代表例。本来は「ウングラウプリヒー!」…英語に直すとアンビリーバブル。それ以外にも更に酷いのもあるが、完全に下ネタのそれなのでそちらは割愛する。))。
--戦いに身を置きながらも義と愛を重んじる人物であり、通常の勝ち台詞は「帰りたまえ。君にも祖国はあるだろう?」という穏やかなもの。が、本作では勝ち台詞のパターンが各人3つ(通常、同キャラ、特定の技で倒した場合の殺害勝利)しかなく、ズィーガーは殺害勝利の条件を満たすことが難しいため((通常技が打撃系かつ、必殺技の大半が燃焼系で殺害扱いにはならないため。殺害勝利の条件を満たすには、「ヴルカーン・ドリュッケン」で止めを刺した際に相手が燃焼しなかった場合と、「ファイヤー・ストゥーム」で一部の飛び道具を跳ね返して止めを刺した場合の2つのみである。これは王虎や和狆も同様。))、敵地へ乗り込んで勝った場合でもだいたいこの台詞を吐く。
--本作が稼働する前のゲーメストで行われたシルエットでのキャラ予想企画で、編集者が予想したキャラが「''魚を背負ったオッサン''」という斜め上の路線のものだった。このキャラはズィーガーのスペル(Sieger)を無理矢理あてがった読み方である「''シゲル''」と名付けられ、彼と珍サムライスピリッツと書かれた''偽造''テレカを読者プレゼントと言う企画を立てられる等ネタにされた。これらに関しての情報をまとめたサイトが[[こちら>http://bohyou.vis.ne.jp/neogeo/samurai/uo.htm]]。
---またこの企画からゲーメストや後継紙アルカディアでは格ゲーのシルエット企画が来たら斜め上のキャラを予想すると言う事がある種のお約束となった。

-チャムチャム
--タムタムの妹。こっそり持ち出したタンジルストーンを盗まれ、それを取り戻すために相棒の猿パクパクと共にこっそり旅に出る。
--ネコ耳尻尾(ちなみにアクセサリーである)でブーメラン使いでボクっ娘と、いわゆる「萌え」系統であり時代を先取りしすぎた。当時は人気が無かったが現在は一定の評価を得ている。
---人気が無かった理由の一つに、前作でマニアックな人気を誇ったタムタムが彼女のおかげで唯一リストラされてしまったことがある(一応、登場はしているのだが…)。
---また、前作が当時のプレイヤーには非常に硬派なゲームと認識されており、彼女の存在は場違い感が強かったことも人気が出なかった理由の一つ。雑誌「ゲームラボ」では、''「ネコミミは好きだがサムスピに出してくれなんて頼んでない」''と書かれてしまった。
---また彼女は『クイーンズゲイト』のモデルに選ばれ、『[[クイーンズゲイト スパイラルカオス]]』にも参戦した。
---2007年には彼女を主役にしたパチスロ機「サムライスピリッツ外伝 チャムチャム」が出ている。
--彼女は[[当時売れっ子だった女優・千葉麗子氏>恐竜戦隊ジュウレンジャー]]を声優に起用している。ちなみにお供の猿のパクパクの声優は彼女のマネージャーである。
---千葉氏はチャムチャム以外にもアニメ『サムライスピリッツ~破天降魔の章~』のナコルルや『[[THE KING OF FIGHTERS EX NEO BLOOD]]』で葉花萌の声優を務めたのだが…。演技についてはボイスを聞いてもらった上で、各自の判断にお任せする。

-花諷院 和狆
--覇王丸や牙神幻十郎のお師匠であり、枯華院の坊主。かつては名うての退魔師として活躍していたが、羅将神ミヅキに敗れたことで一線から退く。
--見た目こそ普通だが読み方は「かふういん にこちん」と読み更に深読みすると「カフェイン ニコチン」という薬物スレスレの名前で枯華院は「コカイン」と読み完全に麻薬を元ネタにしている。
---元々は製作総指揮者がタバコの箱を弄っていた所で名前の「にこちん」を閃いた所から繋がるように寺の名前や名字も決まったという話が残っている。
---また、名前が決定するのが遅かったためか、開発中の画面では「JIJI(ジジイ)」などと表記されていた。
--因みに海外版の彼の公式英字表記は「''Nicotine Caffeine''」と言い逃れ出来ない直球ど真ん中で上に書いた深読みのそれになっている。

-羅将神ミヅキ
--破壊神「アンブロジア」を心酔しており、復活させるために暗躍する本作のラスボス。現代の職業にたたえると敏腕秘書らしい。
--いわゆる巫女さんキャラだが、禍々しさと威厳を両立しかつ後述のやりすぎ性能から、見事悪役としての存在感を示している。あと、女性キャラとは思えないくらいデカイ。
--時事列のせいか、今でもサムスピシリーズの黒幕扱いとなっている。
---彼女の生い立ちは''生まれから今まで、救いようがないくらいどん底''。まるでこの時代の悪意全てを受けたような凄まじいものである。余談だが、現在の姿は彼女を払いに来た退魔師「美州姫」の身体を乗っ取ったもの。そしてこの「美州姫」、実はシャルロット以上のグラマラスボディの持ち主で美人だったりする(とあるキャラクターのエンディングでその姿を見る事が出来る)
#endregion

-遊びやすさの向上
--キャラ一人一人の個性が非常に強く、良く言えばやり込み甲斐があるものの、悪く言えばややアクが強くマニアックな向きのあった前作。~
しかし本作では全体的に強斬りの性能が良くなっており、ほぼどのキャラを使っても''「強斬り一発でバッサリ!」''というサムスピ特有の爽快感を手軽に味わえるようになっている。
--ゲームの特徴上、前作同様「待ち」が強い傾向にはあるのだが、本作ではダッシュ投げが決まりやすくなったり、回避や間合い調整の細かい動作が可能になったりと、攻める側にも強みが増えた。
---このため前作のようなじりじりとした間合の測り合いになるような局面はやや起こりにくくなり、対戦の中で動きが出やすくなっている。~
もちろん、やや攻めに近づいたとは言え、サムスピ独特の熱い読み合いは健在。
--あえて初代サムスピを「ストイック」と言うならば、本作はより派手さ・とっつきやすさを増した「万人向け」と言うことができる。

-SNK新世界楽曲雑技団によるBGM
--前作で和風テイストを前面に押し出しつつ、環境音を多用することで高い評価を受けたBGMは、より聴きやすく正常進化。~
和ロックの真骨頂たるガルフォードの「黒鮪」・黒子の「お調子六句」、直球の和風ナンバーである覇王丸の「男道」・狂死郎の「曲玉」、メロディが美しいナコルルの「自然の宴 春」、荘厳なクラシック調のシャルロットの「続 舶来女」・ミヅキの「邪神」、エンディングに相応しい愉快なナンバー「祭り極める」と、バラエティ豊かで粒揃いの楽曲がズラリ。
---アレンジ版サウンドトラックの出来も文句無しであり、現在購入を考えるのであれば断然こちらがお勧め。~
また、フルオーケストラで豪華にアレンジされたシンフォニックサウンドトラックス版の「男道」も一聴の価値アリである。

**問題点
-対戦バランスの悪化
--''橘右京が強すぎる。''
---「残像踏み込み斬り」の性能が異常に高い。~
攻撃判定を持った残像を飛ばし、その後を本体が追いかけるという''残像の概念を根底から覆す''技。発生は早く威力は中~強斬り並。隙の大きさは本体が残像に追いつくまでの時間で決まるため、近距離で出せばガードされて隙は皆無どころか有利フレームを取ることが可能で、牽制から連続技まで幅広く使える狂った性能を持つ。また、ダウン中の相手に対して近距離で弱の残像踏込み斬りを出すと相手の背後に回ることができるため、これを利用すれば見えない表裏の択一攻撃をかけることができる。残像にはやられ判定が無く攻撃判定だけを持つため、遠距離から出しても狂死郎の火炎曲舞のような技すら潰すことも出来る。中は2回削ることが出来るため、遠距離から出しても反撃を受けることは殆どない。
---それを抜きにしても、通常技のリーチの長さ、最強の対空と言われる屈み中・強蹴りと逃げジャンプ強斬りを併せ持ち、ジャンプ直後に出すと見てからガードするのは不可能なレベルの中段と化す上、バックジャンプ&ダッシュから出しても強力な飛び道具として機能する「つばめ返し」、対となる下段からの痛い連続技まで完備してしまっている。
---難点はジャンプが若干遅いこと、防御力が低めで気絶しやすいことなのだが、大抵の対戦ではそこを突くまでに負ける。挙句、右京は怒り時の攻撃力上昇率が全キャラ中一番で、爆発力まで高かったりする(怒り時間そのものは短め)。
--前作で猛威を振るったシャルロットは調整の結果、立ち蹴りや弱・中斬り、ジャンプ強斬りに前作ほどのキレがなくなっているのだが、代わって身に着けた飛び道具「トライスラッシュ」と立ち強斬りのすさまじい対空性能、しゃがみ強斬りの出の速さとリーチを兼ね備えたカウンター能力と、総合的には結局全然弱体化しておらず、前作のサルロット戦法も相変わらず可能。
---ただし右京相手だと、バックジャンプつばめ返しを繰り返されるだけで苦しい(飛距離の兼ね合い上、飛び道具をジャンプしにくいため)。また気絶しやすく、待ちを崩す手段が少ないという弱点も持つ。
--他、投げとスライディングのワンパターン戦法がウザ強いチャムチャム((ズィーガーにスライディングをガードされると強力な連続技で反撃されるが、気をつけなければならない反撃技はそれぐらい。))、トリッキーな動きと後述するバグでしゃがみ待ちが強い不知火幻庵、長いリーチと鉄壁の守りを持つ千両狂死郎が強いといわれる。
--逆にサムスピのヒロインであるナコルルは超弱体化で最弱キャラに。((雑誌『ゲーメスト』でも本誌・増刊ともダイヤグラムで常に最下位とされてしまった。特に幻庵や狂死郎に対しては2:8などという絶望的な数字が付けられてしまっている。))
---すべての技の判定が弱体化・必殺技の隙は増加、ジャンプは遅い、連続技もリーチも無い、秘奥義を持っているが性能面では頼りにならない…と悲惨。また防御力も相変わらず低く、事故死も怖い。強みと言えば対空技のジャンプ強斬りぐらいしかない。
---特に幻十郎が相手だと''「アンヌムツベ」を1回でもガードされたら死ぬ''(反撃でしゃがみ強斬り→遠立ち強斬りの連続技を食らって気絶、もう一回食らって昇天)。
--覇王丸も弱い。中間距離での差し合いが思ったよりも弱く、使える技が少ない。かろうじてリーチの長い立ち中斬りが若干使えるが、それだけでは押されてしまいがち。相手に最大限に警戒される強斬りはうかつに出せない。特に右京に対しては、飛び込みをすべてしゃがみ中蹴りで返されてしまったりする。主人公なのに頼りない…(それでもナコルルよりは幾分マシだが)。

-微妙な新システム群
--''技あり(カウンター)が怖すぎる。''
---本作から導入されたカウンターシステム((前作でも一応あったのだが、右京のつばめ返しと狂死郎の血煙曲輪しか対象となる技がなかった。))だが、サムスピというゲーム自体が一撃が重いゲームな上に、ダメージの増加倍率も高めになっており、さらに技を出し終わった後の硬直中に反撃を食らってもカウンターが成立するため、一発があまりに痛い。ちょっとしたミスや読み負けで簡単に致命傷を食らってしまうケースがままあるため、全体的に対戦が大味になってしまった。
---せっかくの必殺技や武器破壊技・秘奥義も、元々の隙の大きさに加えてとにかくカウンターが怖いので、使いどころが非常に難しくなってしまっている。~
特に武器破壊技は「怒りMAX時のみ」という条件があるために尚更狙える状況が少ない(その分決まったときのインパクトが大きいとも言えるが)。
--いろいろ追加された特殊動作もイマイチ使いにくい。
---下段避けは一部の技をガードしていると勝手に出てしまった挙句、結局ダメージを食らってしまうという事態になり、せっかくの仕様が仇となってしまっている。
---上段避け(伏せ)も「強斬りを避けてカウンターで一閃!」を狙うためのものと思われるが、意外とタイミングがシビアで狙いにくい。しかも狂死郎など一部キャラが持つ、下の方まで判定のある強斬りに対しては伏せてもモロに食らってしまったり…。実用的な使い方は一部の飛び道具を避けたり、覇王丸の斬鉄閃を避けるぐらい。
---前転・後転には無敵時間があるので緊急回避として使えなくもないが、コマンドのせいで微妙に出しにくく、結局使わなくてもどうとでもなる程度のもの((ただし、近年の上級者の対戦では使えないと話にならないキャラもいる、とのこと。))。
---退き込みダッシュの意味不明さについてはもはや言葉もない。''何のためにあるのコレ。''
--ぬいぐるみは出掛かりに無敵時間があり、煙幕効果もあったりするので意外と使えるが、どう見ても世界観ぶち壊しである。
--受け返しは一見『[[ストリートファイターIII>ストリートファイターIII 3rd STRIKE]]』のブロッキングや『[[餓狼 MARK OF THE WOLVES]]』のジャストディフェンスのような画期的な反撃システムのように思われるが、成立タイミングがシビアすぎるせいで''狙って成功させるのは完全に不可能なレベル''なので結局のところ運任せ。むしろ出ると出した方がびっくりして反撃をし損ねてしまうとかよくある話。
---さらに相手の起き上がりや空中くらいの着地等、無敵状態からガードができるようになる状況に「完全に斬り攻撃を重ねてしまう」と、「攻撃が当たる瞬間にガードした」と判定されて''自動的に受け返しが成立してしまう''。

-バグによる一部キャラの優遇
--幻庵とアースクェイクの2人は、しゃがみ状態だと殆どのキャラに投げられなくなってしまう((この2人はしゃがみ状態の横幅がやられ判定よりも広いため、やられ判定が相手の投げ間合い判定の外に出てしまうことが原因。))。
---アースクェイクを投げられないのはガルフォード(コマンド投げなら可)、王虎、狂死郎、幻庵、アースクェイク、十兵衛、幻十郎、チャムチャムの8人。幻庵はこの8人にナコルル、右京が加わり10人となる。
---そのため体力リードされた幻庵にしゃがんで待たれると、ナコルルは完全に詰んでしまう(アースクェイクの場合は図体がでかいため、昇りジャンプ攻撃の「見えない中段」が当たるキャラが多く一応は詰まない)。
--ガルフォードの「マシンガンドッグ」「メガストライクドッグ」を王虎、狂死郎、幻庵、アースクェイク、幻十郎、黒子の6人に決めると、犬が噛み付いている間にダッシュ強斬りで追撃可能。特に武器破壊技であるメガストライクドッグは、噛み付いている時間が長いため''2回ダッシュ強斬りが入る。''
---ただしこれは、そもそも犬技がまともに当たるものではなく、ダッシュ強斬りもバグ風の挙動で安定して出ないため、キャラ限定連続技として割り切れるレベルではある。

-高難度かつ単調なCPU戦
--SNK格闘のCPUといえば''超反応''で有名だが、本作のCPUも同様で、シリーズ作品中でも屈指の凶悪さを誇る。2人目ぐらいまでは棒立ちのため、強斬りを適当に振っているだけでぶった斬れる木偶のような味気なさだが、その後は一転、投げ狙いのダッシュで詰め寄りつつ小技をガード、大技を避け動作で回避、こちらが固まると投げる、という極悪なアルゴリズムで攻めてくる。
--対人戦の立ち回りは基本的に通用せず、アルゴリズムの隙を突いた作業プレイ、または投げ封じの小足連打に対する''敵のガードミスがダメージ源''という一方的な防戦を強いられるため、あまり評判は良くない。CPUは、下段に届かない技を前転で避けて接近→投げるという味なマネも得意で、牽制技すら迂闊に振れない。
--最後に待つ羅将神ミヅキは超反応の極み。さらにワープ技、こちらを豚に変身させたりレバー上下を入れ替えたりする無力化技、相打ちで十二分に元が取れる発生保証付き飛び道具など、ラスボスらしい壊れ技を多数持つ((PS版『剣客指南パック』ではプレイヤーも使用できるが、ジャンプが遅い・立ち強斬りが弾かないため反撃されやすい・体力を削れる技が一つしか無い・連続技のパターンが少ないなどプレイヤーキャラとしては微妙な性能。『KOF'96』のゲーニッツ同様、CPUは超反応故の強さだということが解る一例であった。))。
--ちなみに隠しキャラの黒子は、離れて対峙していると飛び道具を撃つため、本作では珍しく飛び込みを綺麗に決めさせてくれるキャラ。超反応で強いことには変わりないが。
--CPUが対応できない戦法や技があり、キャラによってはクリアだけなら比較的安定させることができた。以下はその例。
---アースクェイクのしゃがみ強斬り。なぜかCPUはこの技を棒立ちで喰らう。ラスボスのミヅキすらこれだけで勝ててしまえた((普通に出すと飛びこまれやすいが、分身技の「ファットコピー」を相手の反対側に出現するように出してそこからレバーニュートラルで強斬りを出すと、何故かしゃがみ強斬りが出てCPUもしゃがみ技と認識しないため、安全に当てられる。ちなみにミヅキはアルゴリズム上あまりジャンプしないので直接出すだけでいい。))。また前述のバグのおかげでしゃがんでいれば大半のキャラには投げられないというのも一役買っている。
---ヒットさせると相手を強制的に気絶させる花諷院和狆の「縛鎖丈撃」と不知火幻庵の「爪つまみ」。対戦ではレバガチャですぐに回復されてしまうが、CPUは回復しないため、この技を一度でもヒットさせればあとは強斬りキャンセルから出すことでハメることが可能。
---服部半蔵・ガルフォードは分身で相手の方に出現し、その直後にコマンド投げを決めるというパターンが有効。
---ミヅキにはシャルロットのしゃがみ強斬りや、ズィーガーの「ファイヤー・ストゥーム(通称デコピン)」も割と当たる。但し確定はしないのでこれだけで勝つのは難しいが。~

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**総評
初代サムスピの爆発的な人気を受け、発売前から高い期待を寄せられていた中、満を持して登場した本作。~
丁寧な作り込み、良い意味ではっちゃけた演出、魅力的な新キャラなどはその期待に十分応えるものであり、見事にシリーズ最大のヒット作となった。~
一方でシステム面や対戦バランス面での粗が少々目立ち、前作よりも大味なゲーム内容になってしまったため、対戦格闘ゲームとしての出来はやや落ちるという評価が妥当かもしれない。~
ただしそれは裏を返せば初代サムスピが奇跡的な作品だったということでもあり、お手軽にサムスピの醍醐味を味わえる本作はより取っつき易く、より万人が楽しめる一作になったと言えるだろう。~

本作の成功で人気絶頂期を迎えたサムスピは続編として『[[サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣]]』、RPGの外伝『[[真説サムライスピリッツ 武士道烈伝]]』などを繰り出し、さらなる展開を図っていくのだが…。~
 
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**家庭用移植
本作発売当初はSNKがMVS・ネオジオゲームの他機種への移植を取りやめることを発表した((この発表から1年程度後にセガとクロスライセンスを結んでSSに参入し、後にPSにも参入した。時期的なタイミングもあって本作と『THE KING OF FIGHTERS '94』は人気作であるにも関わらず長らく移植作が登場しなかった。))こともあって移植作は少なかった。

-ネオジオ(1994年12月2日、SNK)
--ネオジオはMVSの完全互換機なので、当然ながら移植度は完璧である。対戦でのみ黒子が使える。
-ネオジオCD(1994年12月15日、SNK)
--BGMがアレンジ音源になっているが、相変わらずロードが長い(でも後期ソフトよりはマシ)。対戦でのみ黒子が使える。キャラクター選択画面で表示されるキャラがアニメーションせず静止画に変更されている。一部ボイスが削除変更されている。
-Windows(初版:1996年11月14日、ゲームバンク / XP対応廉価版:2004年2月19日、メディアカイト)
--ネオジオCD版ベースの移植。所々でディスクアクセスが入る為テンポが悪い。
-プレイステーション(1998年3月26日、SNK)
--『サムライスピリッツ 剣客指南パック』に前作『サムライスピリッツ』とのカップリング移植。対戦でのみ黒子に加えてミヅキも使えるが、同キャラ戦や黒子VSミヅキは不可。
--2007年5月31日にはゲームアーカイブスでも配信されている。
-プレイステーション2、Wii(2008年7月24日、SNKプレイモア)
--2Dサムスピシリーズを網羅した『[[サムライスピリッツ六番勝負>サムライスピリッツ 天下一剣客伝#id_aafdeeb3]]』に収録されている(初代~零はネオジオROM版、剣サムはPS2版ベース)。対戦でのみ黒子が使える。
-Wii・バーチャルコンソール(2008年7月23日、D4エンタープライズ)
--要900WP。ネットワーク対戦は不可。
-Xbox360・Xbox LIVE ARCADE(2008年9月10日、SNKプレイモア)
--要1,200MSP。ネットワーク対戦に対応しているが内容の割に高い。ガロスペは400MSPで買えるのに。
-iOS・Android(2013年6月27日、SNKプレイモア)
--Bluetoothを使ったマルチプレイヤーモードを搭載している。

**余談
-覇王丸の秘奥義「天覇封神斬」はその異常なコマンドの難しさ(341236421+BC)もさることながら、アニメ『サムライスピリッツ~破天降魔の章~』でそのコマンドが先行紹介される企画があった。~
しかしその場面があまりにも速すぎ、録画してスロー再生でもしないと''公開されていることにすら気付かない''ようなモノであった…。
--なお、このアニメでは''SMAPの香取慎吾氏が覇王丸の声を当てていた''が、その演技力は…''「てんぱふうじんざん!」''からお察し下さい…。~
それに目を瞑るとしても、あまりにもいろいろ酷い出来のアニメであったため、ファンの間では黒歴史とされている。
---ちなみに、このアニメのエンディングテーマ曲であったGWINKO(ギンコ)氏の歌う「“大好き”という嘘をついた」はややひねくれた愛情を歌った曲で評価が高い。~
強いて問題点を挙げるなら、和風っぽくも無ければ、サムスピのイメージにもあまり合わないこの曲を何故アニメ制作陣はサムスピのアニメに使ったのかという一点だけである。

-武器破壊技は「壊れた武器がすぐに修復されるのはおかしい」という声を受けて本作のみの採用となり、次回作の『斬紅無双剣』からは「武器飛ばし必殺技」に変更された((後に『サムライスピリッツ天下一剣客伝』の「真」スピリッツで復活することになる。))。

-十分すぎるほどのヒット作となった本作だが、ネオジオROMはそれ以上の前人気を当て込んで作り過ぎたようで、新品が長年ワゴンの住人となっており定価の9割引き以下の3ケタ価格も珍しくなかった。

-ネオジオ版のテレビCMでは当時アイドルだった千葉麗子氏がナコルルに、地井武男氏が柳生十兵衛に扮しての剣劇が放送され話題を呼んだ。~
''いやそこは覇王丸だろ普通!''、''そもそも千葉氏はナコルルじゃなくてチャムチャムだろ! ''((上記の通りアニメサムスピではナコルルを演じているが))という突っ込みはさておき、両氏の力演もあって真サムの魅力を上手く伝えているCMである。~


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