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*麻雀学園 卒業編 【まーじゃんがくえん そつぎょうへん】 |ジャンル|脱衣麻雀|&image2(mgakuen-01.png)| |対応機種|アーケード|~| |メディア|専用基板|~| |発売元|ユウガ|~| |開発元|カプコン|~| |稼働開始日|1988年2月|~| |判定|なし|~| |ポイント|イタズラ可能という斬新なアイデア&br()豪華なBGM|~| #center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br()&size(20){''本作は18禁相当の性的表現が含まれています。''}} ---- #contents(fromhere) ---- **概要 1988年にユウガより発売された業務用脱衣麻雀ゲーム。ちなみにタイトルの正式な読み方は、麻雀学園と書いて「マージャンアカデミー」と読む。開発はカプコンだが、後述の過激表現などによりユウガ((元々は総合リースや運送事業が主な会社で、当初ユウガは開発元であるカプコンの別名義とされていたがこれは誤り。))からの発売となった。ゲーム内にて使用されるフォントも当時のカプコン作品のものがそのまま流用されている。当時としてはよく描き込まれたリアルな女性グラフィックと、和了時にHボタンを連打することで女性にイタズラができるユニークなシステムが好評を博しヒットタイトルとなった。プレイヤーは麻雀学園の生徒「浅井春雄」となり、卒業試験として9人の講師と対戦し、学園を卒業するのが目的である。 #region(画像) &image2(mgakuen-02.png,center) #center(){左/当時の麻雀漫画に多く見られた劇画調タッチの浅井春雄。&br() 右/ディップスイッチ画面、中央の数字フォントが『戦場の狼』『1943』そのもの。また英字フォントは『1941』にて使われた。} #endregion **システム -勝ち抜き形式の麻雀ゲームとなっており、3回和了するか相手の持ち点をハコ以下にすれば勝利となり次のステージに進める。対戦相手となる女性の持ち点は先に進む程多くなり、最後の対戦相手となる脇坂圭子は持ち点として50000点を保有している。一方、プレイヤーの持ち点は1000点からスタート、後半面に進むにつれ2500点まで上昇してゆき、0以下になるとゲームオーバー。対局中の持ち点は実際の麻雀同様、和了を重ねる度に加算されていくが、対戦相手が変わると初期値にリセットされる。 -登場する対戦相手は9人の女性講師。和了点に関係なくアガる度に脱衣グラフィックが拝め、3段階目の脱衣シーンではHボタン連打によりイタズラをすることが可能。一度の和了で相手をハコにすれば全ての脱衣シーンが順番に表示される。なお相手の和了やゲームオーバーなどで服を着たりすることはない。イタズラには乳を揉む・股間を弄るなど様々なフィーチャーが用意され((しかも喘ぎ声が再生される。当時のカプコンの女性社員の声らしいが、誰の声なのかは明らかにされていない))、中には動物を使い乳首を舐めるという過激な描写も存在する。脇坂圭子に勝てばエンディングとなり、卒業証書が授与されゲームオーバーとなるが、その後は得点とPOWERがリセットされた状態で2周目が始まる。 #region(対戦相手) |&image2(mgakuen-03.png,width=576,center)|STAGE:1/竜王の間&br()小泉さやか&br()イタズラは股間いじり| |&image2(mgakuen-04.png,width=576,center)|STAGE:2/鬼神の間&br()秋本沙織&br()イタズラは乳揉み| |&image2(mgakuen-05.png,width=576,center)|STAGE:3/修羅の間&br()後藤麻里絵&br()イタズラはライト照らし| |&image2(mgakuen-06.png,width=576,center)|STAGE:4/天狼の間&br()中山久美子&br()イタズラは乳揉み| |&image2(mgakuen-07.png,width=576,center)|STAGE:5/孔雀の間&br()速見唯&br()イタズラは開脚| |&image2(mgakuen-08.png,width=576,center)|STAGE:6/水鳥の間&br()麻生美沙子&br()イタズラは乳首・陰部弄り| |&image2(mgakuen-09.png,width=576,center)|STAGE:7/弧鷲の間&br()島崎愛&br()イタズラは蛇の乳首舐め| |&image2(mgakuen-10.png,width=576,center)|STAGE:8/白鷺の間&br()伊藤志保&br()イタズラは股間濡らし| |&image2(mgakuen-11.png,width=576,center)|STAGE:9/鳳凰の間&br()脇坂圭子&br()イタズラはアヌス広げ| |&image2(mgakuen-12.png,width=576,center)|ENDING&br()ネームクレジット後、&br()2周目開始となる| #endregion -麻雀そのものは鳴きタン先ヅケ有、一発裏・カン裏有というごく一般的なルールとなっており、ローカル役として3連刻・4連刻を採用している。またディップスイッチ設定により難度の他、関東ルール・関西ルールの選択が可能。関東ならツモ平和有・七対子は1翻50符として計算、関西ならツモ平和無し・七対子は2翻25符として計算される。 -対戦中に牌をツモるとランダムで「POWER」が溜まっていき((「POWER」が溜まった時の「よぉーし!」や「〇〇(数値)Powerツモったぞ!」のボイスは本作の企画を手がけた岡本吉起氏))、累積したポイント数に応じて任意のツミコミ技が使用可能となる。なおコンティニューした場合、スコアは0に戻されるがPOWERはそのまま持ち越しされる。 #region(画像) &image2(mgakuen-13.png,center,width=720) #center(){麻雀画面。ランダムで拾えるパワーを溜めれば、イカサマが使えるようになる。} #endregion -持ち点とは別にスコアの概念があり、和了点に比例して加算されていく他、連荘数・一発・裏ドラ・役満和了などの要素に応じてボーナス点も加算される。ただしスコアによる恩恵等は一切無く、通常のACT・STG同様ゲーム終了時にネームクレジットができる程度となっている。 **評価点 -Hボタンによるイタズラシステム。グラフィックを眺めるだけであった脱衣シーンの女性に対しプレイヤーが手を出すことができるというシステムを導入((元々これはプログラマーの青木隆氏が開発中黙って勝手に入れたもので、それに気づいた岡本氏は「なんで(Hボタンにそんな機能)入れたの?」と聞いたところ、青木氏は「Hな事するんだったらH(ボタン)に決まってるだろ?」と返した。岡本氏もそれを聞いて「確かに言われてみればそうだな」と納得し、めでたくこのシステムは採用となった。))。多くのプレイヤー心理に眠る欲求を掘り起こすことに成功し、大好評を博した。 --当然と言うべきか、このシステムは他社も追随(例:「麻雀好きの懲りない面々」(日本物産)、「SUPER華パラダイス」(DYNAX)、「麻雀かぐや姫」(三木商事)など)し、もはや定番要素として確立した。 --しかしながら、このHボタンを客が連打・強打したことによりHボタンの故障が全国各地のゲーセンで多発。メーカーに苦情が寄せられるようになり、これにより次作『[[学園長の復讐>麻雀学園2 学園長の復讐]]』においてこのHボタン機能の搭載が見送られることになる。 -イカサマによるCOM対抗策を導入。業務用麻雀ゲームというものはプレイヤーからコインを巻き上げるために、COM有利の仕様となっているのが普通であり、プレイヤー側はCOM側の仕掛ける不条理な罠に黙って耐えるしかなかった。そんな中本作はツミコミという対抗手段が導入され、プレイヤーは多種多彩なツミコミ技の使用によりCOMと幾ばくかは対等に渡り合えるようになった。 --中でも天和または地和を積み込み、一撃でハコ点にさせられる((このゲームではダブル役満やトリプル以上の役満があり、天和・地和がダブル役満扱いになっている))「禁断の積込」は超強力であり、どうしても勝ち抜けない相手への切り札となっている。 -業務用ゲームを数多くリリースしてきたカプコンの開発タイトルだけあって、イカサマ、イタズラのギミックのアイデアの斬新さ以外にも、グラフィック・脱衣シーン・BGM・SEの出来もよい。 --キャラクターデザインは『[[ストリートファイターII]]』の安田朗氏が担当している(岡本吉起氏のYoutubeチャンネルでの談話による)。 //ともに要出典。作中にスタッフロールは存在せず、C.KANEMITSUがゲームデザイナーとしてクレジットされているのは続編の『2』。 --岡本氏は今作においてゲームプランナーを担当したと語っているが、スタッフロールに記載されているプランナーは「C.KANEMITSU」であり、これは同シリーズのプランナー「KIN-CHAN氏」であり、正確には彼女がメインプランナーである。 //-本作のBGMは『[[大魔界村]]』『[[戦場の狼]]』などを手がけ、タイトー移籍後はZUNTATAのコンポーザーを務めた河本圭代と、『[[ストリートファイターII]]』の作曲を手がけ、スクウェア移籍後は『[[聖剣伝説 LEGEND OF MANA]]』や、『[[ライブ・ア・ライブ]]』などのメジャータイトルの作曲を務めた下村陽子が担当している。 **難点 -イカサマ対策をしていても、それを上回るイカサマをするCOM。COMがリーチを仕掛けた場合、かなり高い確率で相手のロン牌を掴まされる。仮にそれを察知し、牌を全て止めたとしても、自力でツモってしまう。また、ラス牌のカンチャン・ペンチャン・単騎待ちを難なくツモり上げるなど、見えないところでイカサマをしまくるため、イカサマ無しで打つと膨大な量のコインを吸い取られてしまうこととなる。 -実はプレイヤー側の配牌は「上がりの完成形」から「何牌かを抜いた状態」に「ランダムの牌を加えた状態」で配られており、本来の完成形に必要な牌は、これからツモる牌の中に全て含まれている(ただし四喜和や大三元などの鳴きが前提の配牌も存在し、このパターンの場合は除く)。よって、プレイヤーが攻略すべきは麻雀の本来のセオリーなどではなく「どういった完成形から、どのような牌が抜かれたか?」ということを推測するのがこのゲームを攻略する鍵である。 -得点計算シーンが飛ばせない。ギャルの登場シーンや脱衣シーンは[ロン]で飛ばせるが和了の点棒授受とスコア計算画面は飛ばせない。このため連荘を重ねたり、ドラを多く乗せてより多くのボーナススコアを稼いだりするとその分計算画面が長くなってしまう現象が起こりうる。これを反省したのか続編ではスコアの概念が撤廃されている。 -役の読み上げボイス(読み上げ担当は若宮てい子(当時)氏)が一部使い回し。和了すると役が読み上げられるが、ツモ役の音声のみCOMがツモ上がりした時に使われる「ツモ」からの使いまわしである。このため他役のボイスと異なり、ツモ役のみ抑揚の効いた声で読み上げられるため、違和感を感じるものとなっている。 #region(画像) &image2(mgakuen-14.png,center,width=720) #center(){左/イカサマ使用によるW役満、持ち点5万の脇坂圭子も一撃。中/得点計算のシーンはスキップできない。&br() 右/役の読み上げ。「自模」だけ非常にテンションが高い。} #endregion **総評 ギャルにいたずらできるという斬新なアイデアと、イカサマ使用によりCPUのズルに対抗できるシステム、リアルとアニメの中間っぽい女性グラフィックなど多くの要素が麻雀ゲームユーザーからの支持を受け大ヒット作となり、コンパネのHボタンが激しく損傷するゲームセンターも見受けられた。その後フェイスに『麻雀学園』の版権を譲渡したため続編『[[学園長の復讐>麻雀学園2 学園長の復讐]]』ではイタズラボタンは廃止されたものの、1990年に本作とほぼ同様のシステムを踏襲した『[[麻雀スーパー○禁版]]』がリリースされている。 **裏技(隠しツミコミコマンド)の存在 岡本吉起氏が運営するYouTubeチャンネル「岡本吉起ゲームch」で2023年2月27日に公開された動画にて、プログラム担当の青木隆氏(元カプコン乗務取締役)が個人的に隠しコマンドをプログラム内に仕込んでいた事を初めて公に明かした。(岡本氏にも伝えていなかった) コイン投入後、BとCと◯と◯(2つのボタンの内訳は明かされなかった)の4つのボタンを押しながらスタートボタンを押すと、13枚の配牌のうち10枚程度良い牌が揃った状態でプレイを開始できるという。ゲームのリリースから実に35年も経過しての情報公開となった。 **余談 -その後、本作のシステムを流用したポーカーゲーム『Poker Ladies』がミッチェルからリリースされている(海外向けであるが、日本でも少々流通した模様。またフライヤーには開発元にあたるカプコンの名前が確認できる)。こちらは得点+残機制の1人用ポーカーゲームであり、CPUとの対戦やイカサマがなくなっている一方で、イタズラ画面がより過激((例えば麻生美沙子の場合、股間をパンティの中から直に弄るようになっている))になっている。 -脱衣に加えイタズラも出来るなど内容があまりにも過激だったからか、本作のマイルドバージョン『七対子 ~一萬去ってまた一萬~』もリリースされた。こちらはイタズラ機能が外され、また脱衣シーンでは一部を薔薇の花で隠すなどの自主規制が施されていた。 -本作の企画を務めた岡本吉起氏によれば、当時のカプコンは経営が苦しかったらしく、そうした厳しい状況の中で「当時の脱衣麻雀ゲームは完成度が低く、自分ならもっと良く作れるのに」という気持ちでスタッフ総出で低予算で開発された、その甲斐あってか上述の通りの大ヒットを記録し((岡本曰く「1万7千台ぐらい」))、開発元にあたるカプコンの売り上げに貢献した。([[参考リンク>https://www.youtube.com/watch?v=XemGAyfgyyQ]]) --また本作で培われた人工知能がのちの『[[ファイナルファイト]]』、『[[ストリートファイターII]]』へ活かされた。 --ユウガからの発売になったのは、カプコンブランドでの発売が当時の辻本社長のOKが出なかったため。
*麻雀学園 卒業編 【まーじゃんがくえん そつぎょうへん】 |ジャンル|脱衣麻雀|&image2(mgakuen-01.png)| |対応機種|アーケード|~| |メディア|専用基板|~| |発売元|ユウガ|~| |開発元|カプコン|~| |稼働開始日|1988年2月|~| |判定|なし|~| |ポイント|イタズラ可能という斬新なアイデア&br()豪華なBGM|~| #center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br()&size(20){''本作は18禁相当の性的表現が含まれています。''}} ---- #contents(fromhere) ---- **概要 1988年にユウガより発売された業務用脱衣麻雀ゲーム。ちなみにタイトルの正式な読み方は、麻雀学園と書いて「マージャンアカデミー」と読む。開発はカプコンだが、後述の過激表現などによりユウガ((元々は総合リースや運送事業が主な会社で、当初ユウガは開発元であるカプコンの別名義とされていたがこれは誤り。))からの発売となった。ゲーム内にて使用されるフォントも当時のカプコン作品のものがそのまま流用されている。当時としてはよく描き込まれたリアルな女性グラフィックと、和了時にHボタンを連打することで女性にイタズラができるユニークなシステムが好評を博しヒットタイトルとなった。プレイヤーは麻雀学園の生徒「浅井春雄」となり、卒業試験として9人の講師と対戦し、学園を卒業するのが目的である。 #region(画像) &image2(mgakuen-02.png,center) #center(){左/当時の麻雀漫画に多く見られた劇画調タッチの浅井春雄。&br() 右/ディップスイッチ画面、中央の数字フォントが『戦場の狼』『1943』そのもの。また英字フォントは『1941』にて使われた。} #endregion **システム -勝ち抜き形式の麻雀ゲームとなっており、3回和了するか相手の持ち点をハコ以下にすれば勝利となり次のステージに進める。対戦相手となる女性の持ち点は先に進む程多くなり、最後の対戦相手となる脇坂圭子は持ち点として50000点を保有している。一方、プレイヤーの持ち点は1000点からスタート、後半面に進むにつれ2500点まで上昇してゆき、0以下になるとゲームオーバー。対局中の持ち点は実際の麻雀同様、和了を重ねる度に加算されていくが、対戦相手が変わると初期値にリセットされる。 -登場する対戦相手は9人の女性講師。和了点に関係なくアガる度に脱衣グラフィックが拝め、3段階目の脱衣シーンではHボタン連打によりイタズラをすることが可能。一度の和了で相手をハコにすれば全ての脱衣シーンが順番に表示される。なお相手の和了やゲームオーバーなどで服を着たりすることはない。イタズラには乳を揉む・股間を弄るなど様々なフィーチャーが用意され((しかも喘ぎ声が再生される。当時のカプコンの女性社員の声らしいが、誰の声なのかは明らかにされていない))、中には動物を使い乳首を舐めるという過激な描写も存在する。脇坂圭子に勝てばエンディングとなり、卒業証書が授与されゲームオーバーとなるが、その後は得点とPOWERがリセットされた状態で2周目が始まる。 #region(対戦相手) |&image2(mgakuen-03.png,width=576,center)|STAGE:1/竜王の間&br()小泉さやか&br()イタズラは股間いじり| |&image2(mgakuen-04.png,width=576,center)|STAGE:2/鬼神の間&br()秋本沙織&br()イタズラは乳揉み| |&image2(mgakuen-05.png,width=576,center)|STAGE:3/修羅の間&br()後藤麻里絵&br()イタズラはライト照らし| |&image2(mgakuen-06.png,width=576,center)|STAGE:4/天狼の間&br()中山久美子&br()イタズラは乳揉み| |&image2(mgakuen-07.png,width=576,center)|STAGE:5/孔雀の間&br()速見唯&br()イタズラは開脚| |&image2(mgakuen-08.png,width=576,center)|STAGE:6/水鳥の間&br()麻生美沙子&br()イタズラは乳首・陰部弄り| |&image2(mgakuen-09.png,width=576,center)|STAGE:7/弧鷲の間&br()島崎愛&br()イタズラは蛇の乳首舐め| |&image2(mgakuen-10.png,width=576,center)|STAGE:8/白鷺の間&br()伊藤志保&br()イタズラは股間濡らし| |&image2(mgakuen-11.png,width=576,center)|STAGE:9/鳳凰の間&br()脇坂圭子&br()イタズラはアヌス広げ| |&image2(mgakuen-12.png,width=576,center)|ENDING&br()ネームクレジット後、&br()2周目開始となる| #endregion -麻雀そのものは鳴きタン先ヅケ有、一発裏・カン裏有というごく一般的なルールとなっており、ローカル役として3連刻・4連刻を採用している。またディップスイッチ設定により難度の他、関東ルール・関西ルールの選択が可能。関東ならツモ平和有・七対子は1翻50符として計算、関西ならツモ平和無し・七対子は2翻25符として計算される。 -対戦中に牌をツモるとランダムで「POWER」が溜まっていき((「POWER」が溜まった時の「よぉーし!」や「〇〇(数値)Powerツモったぞ!」のボイスは本作の企画を手がけた岡本吉起氏))、累積したポイント数に応じて任意のツミコミ技が使用可能となる。なおコンティニューした場合、スコアは0に戻されるがPOWERはそのまま持ち越しされる。 #region(画像) &image2(mgakuen-13.png,center,width=720) #center(){麻雀画面。ランダムで拾えるパワーを溜めれば、イカサマが使えるようになる。} #endregion -持ち点とは別にスコアの概念があり、和了点に比例して加算されていく他、連荘数・一発・裏ドラ・役満和了などの要素に応じてボーナス点も加算される。ただしスコアによる恩恵等は一切無く、通常のACT・STG同様ゲーム終了時にネームクレジットができる程度となっている。 **評価点 -Hボタンによるイタズラシステム。グラフィックを眺めるだけであった脱衣シーンの女性に対しプレイヤーが手を出すことができるというシステムを導入((元々これはプログラマーの青木隆氏が開発中黙って勝手に入れたもので、それに気づいた岡本氏は「なんで(Hボタンにそんな機能)入れたの?」と聞いたところ、青木氏は「Hな事するんだったらH(ボタン)に決まってるだろ?」と返した。岡本氏もそれを聞いて「確かに言われてみればそうだな」と納得し、めでたくこのシステムは採用となった。))。多くのプレイヤー心理に眠る欲求を掘り起こすことに成功し、大好評を博した。 --当然と言うべきか、このシステムは他社も追随(例:「麻雀好きの懲りない面々」(日本物産)、「SUPER華パラダイス」(DYNAX)、「麻雀かぐや姫」(三木商事)など)し、もはや定番要素として確立した。 --しかしながら、このHボタンを客が連打・強打したことによりHボタンの故障が全国各地のゲーセンで多発。メーカーに苦情が寄せられるようになり、これにより次作『[[学園長の復讐>麻雀学園2 学園長の復讐]]』においてこのHボタン機能の搭載が見送られることになる。 -イカサマによるCOM対抗策を導入。業務用麻雀ゲームというものはプレイヤーからコインを巻き上げるために、COM有利の仕様となっているのが普通であり、プレイヤー側はCOM側の仕掛ける不条理な罠に黙って耐えるしかなかった。そんな中本作はツミコミという対抗手段が導入され、プレイヤーは多種多彩なツミコミ技の使用によりCOMと幾ばくかは対等に渡り合えるようになった。 --中でも天和または地和を積み込み、一撃でハコ点にさせられる((このゲームではダブル役満やトリプル以上の役満があり、天和・地和がダブル役満扱いになっている))「禁断の積込」は超強力であり、どうしても勝ち抜けない相手への切り札となっている。 -業務用ゲームを数多くリリースしてきたカプコンの開発タイトルだけあって、イカサマ、イタズラのギミックのアイデアの斬新さ以外にも、グラフィック・脱衣シーン・BGM・SEの出来もよい。 --キャラクターデザインは『[[ストリートファイターII]]』の安田朗氏が担当している(岡本吉起氏のYoutubeチャンネルでの談話による)。 //ともに要出典。作中にスタッフロールは存在せず、C.KANEMITSUがゲームデザイナーとしてクレジットされているのは続編の『2』。 --岡本氏は今作においてゲームプランナーを担当したと語っているが、スタッフロールに記載されているプランナーは「C.KANEMITSU」であり、これは同シリーズのプランナー「KIN-CHAN氏」であり、正確には彼女がメインプランナーである。 //-本作のBGMは『[[大魔界村]]』『[[戦場の狼]]』などを手がけ、タイトー移籍後はZUNTATAのコンポーザーを務めた河本圭代と、『[[ストリートファイターII]]』の作曲を手がけ、スクウェア移籍後は『[[聖剣伝説 LEGEND OF MANA]]』や、『[[ライブ・ア・ライブ]]』などのメジャータイトルの作曲を務めた下村陽子が担当している。 **難点 -イカサマ対策をしていても、それを上回るイカサマをするCOM。COMがリーチを仕掛けた場合、かなり高い確率で相手のロン牌を掴まされる。仮にそれを察知し、牌を全て止めたとしても、自力でツモってしまう。また、ラス牌のカンチャン・ペンチャン・単騎待ちを難なくツモり上げるなど、見えないところでイカサマをしまくるため、イカサマ無しで打つと膨大な量のコインを吸い取られてしまうこととなる。 -実はプレイヤー側の配牌は「上がりの完成形」から「何牌かを抜いた状態」に「ランダムの牌を加えた状態」で配られており、本来の完成形に必要な牌は、これからツモる牌の中に全て含まれている(ただし四喜和や大三元などの鳴きが前提の配牌も存在し、このパターンの場合は除く)。よって、プレイヤーが攻略すべきは麻雀の本来のセオリーなどではなく「どういった完成形から、どのような牌が抜かれたか?」ということを推測するのがこのゲームを攻略する鍵である。 -得点計算シーンが飛ばせない。ギャルの登場シーンや脱衣シーンは[ロン]で飛ばせるが和了の点棒授受とスコア計算画面は飛ばせない。このため連荘を重ねたり、ドラを多く乗せてより多くのボーナススコアを稼いだりするとその分計算画面が長くなってしまう現象が起こりうる。これを反省したのか続編ではスコアの概念が撤廃されている。 -役の読み上げボイス(読み上げ担当は若宮てい子(当時)氏)が一部使い回し。和了すると役が読み上げられるが、ツモ役の音声のみCOMがツモ上がりした時に使われる「ツモ」からの使いまわしである。このため他役のボイスと異なり、ツモ役のみ抑揚の効いた声で読み上げられるため、違和感を感じるものとなっている。 #region(画像) &image2(mgakuen-14.png,center,width=720) #center(){左/イカサマ使用によるW役満、持ち点5万の脇坂圭子も一撃。中/得点計算のシーンはスキップできない。&br() 右/役の読み上げ。「自模」だけ非常にテンションが高い。} #endregion **総評 ギャルにいたずらできるという斬新なアイデアと、イカサマ使用によりCPUのズルに対抗できるシステム、リアルとアニメの中間っぽい女性グラフィックなど多くの要素が麻雀ゲームユーザーからの支持を受け大ヒット作となり、コンパネのHボタンが激しく損傷するゲームセンターも見受けられた。その後フェイスに『麻雀学園』の版権を譲渡したため続編『[[学園長の復讐>麻雀学園2 学園長の復讐]]』ではイタズラボタンは廃止されたものの、1990年に本作とほぼ同様のシステムを踏襲した『[[麻雀スーパー○禁版]]』がリリースされている。 **裏技(隠しツミコミコマンド)の存在 岡本吉起氏が運営するYouTubeチャンネル「岡本吉起ゲームch」で2023年2月27日に公開された動画にて、プログラム担当の青木隆氏(元カプコン常務取締役)が個人的に隠しコマンドをプログラム内に仕込んでいた事を初めて公に明かした。(岡本氏にも伝えていなかった) コイン投入後、BとCと◯と◯(2つのボタンの内訳は明かされなかった)の4つのボタンを押しながらスタートボタンを押すと、13枚の配牌のうち10枚程度良い牌が揃った状態でプレイを開始できるという。ゲームのリリースから実に35年も経過しての情報公開となった。 **余談 -その後、本作のシステムを流用したポーカーゲーム『Poker Ladies』がミッチェルからリリースされている(海外向けであるが、日本でも少々流通した模様。またフライヤーには開発元にあたるカプコンの名前が確認できる)。こちらは得点+残機制の1人用ポーカーゲームであり、CPUとの対戦やイカサマがなくなっている一方で、イタズラ画面がより過激((例えば麻生美沙子の場合、股間をパンティの中から直に弄るようになっている))になっている。 -脱衣に加えイタズラも出来るなど内容があまりにも過激だったからか、本作のマイルドバージョン『七対子 ~一萬去ってまた一萬~』もリリースされた。こちらはイタズラ機能が外され、また脱衣シーンでは一部を薔薇の花で隠すなどの自主規制が施されていた。 -本作の企画を務めた岡本吉起氏によれば、当時のカプコンは経営が苦しかったらしく、そうした厳しい状況の中で「当時の脱衣麻雀ゲームは完成度が低く、自分ならもっと良く作れるのに」という気持ちでスタッフ総出で低予算で開発された、その甲斐あってか上述の通りの大ヒットを記録し((岡本曰く「1万7千台ぐらい」))、開発元にあたるカプコンの売り上げに貢献した。([[参考リンク>https://www.youtube.com/watch?v=XemGAyfgyyQ]]) --また本作で培われた人工知能がのちの『[[ファイナルファイト]]』、『[[ストリートファイターII]]』へ活かされた。 --ユウガからの発売になったのは、カプコンブランドでの発売が当時の辻本社長のOKが出なかったため。

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