ゲイモス
【げいもす】
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ジャンル
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疑似3Dシューティング
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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メディア
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320キロbitROMカートリッジ
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発売元
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アスキー
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開発元
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WIXEL マイクロニクス
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発売日
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1985年8月28日
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定価
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5,500円
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プレイ人数
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1人
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判定
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ゲームバランスが不安定
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ポイント
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ファミコン初期とは思えないほどの迫力あるリアル視点 そんな視点で猛スピードで突っ込んでくる敵機や敵弾
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概要
1985年8月にアスキーがファミリーコンピュータ用ソフトとして発売したシューティングゲーム。
自機の後ろから見たアングルで奥行きに向かってスクロールする疑似3Dシューティング。
ストーリー
西暦2315年、ケンタウルス座A銀河に、高度な知的活動を営む生物集団マスドドンが住んでいた。彼らは要塞母船フォボスを旗艦とする侵略宇宙船団を太陽系に送り込み、太陽系惑星の衛星に前進基地を建設したのだ。
我が太陽系防衛軍は、最新鋭機ゲイモスを防衛戦へと送り込むことを決定した。ゲイモスは、太陽系防衛軍の本部基地である地球より飛び立ち、月に建設されたマスドドンの前進基地破壊に乗り出した。
敵の要塞母船フォボスは高度なワープ機能を持っており、突然現れては次々にワープを繰り返す。それを追うゲイモスの闘いの旅は、火星、木星、土星、海王星、冥王星へとつづき、マスドドン軍団を太陽系の外へ追い出すのだ。
(取扱説明書2・3頁より引用)
内容
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自機の後ろから自機越しに一人称視点が広がる疑似3Dスタイルのシューティングゲーム。
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その視点を下記2通りから選択することができる。
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モードA………自機をやや遠めの真後ろから見ている感覚で、自機は画面内で上下左右に動かすことができる。一点消失の画面構成で常に画面中央奥に向かっていく。
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モードB………自機が常に画面中心にいて操縦に合わせて背景が動くため、より一人称視点に近い。
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攻撃はAボタンが地上に発射する「クエーサー」、Bボタンが空中に発射する「パルサー」。
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各ステージで一定の距離を進むと敵の母艦「フォボス」が現れる。これを破壊できるとステージクリアとなる。
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フォボスとの戦いには時間制限があり、一定時間以内に破壊できないとまた同じステージを最初からやりなおすことになる。
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ステージは地球→火星→木星→土星→海王星→冥王星の6ステージで冥王星をクリアーすると地球に戻ってループする。
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一応世界観としてバックストーリーはあるもののエンディングなどはなく当時のシューティングでは最もスタンダードなエンドレスループ制でとことんハイスコアを目指すゲーム性。
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初期残機は3機。
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スコアが2万点、7万点に達すると残機が1機増え、以降は7万点ごとに増える。
評価点
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当時としては珍しい迫力の疑似3D視点で非常に美しい宇宙空間に広がる惑星のグラフィック。
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背景グラフィックはファミコン初期でありながら、地平線の先に大きく見える惑星などは非常に細かく描けており、そのダイナミックな視点も手伝って一段と映えている。
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後述の通り、敵の動きは速くてうかうかしているとやられてしまうが、他人のプレイを見ている分にはその迫力は見ごたえがある。
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難易度は高くボーナスキャラのようなものはないものの、その分撃破によるスコアの伸び幅が高い。
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そのため、破壊しまくればスコアがガンガン上がっていく当時のシューティングの最も王道スタイル「スコアアタック」との相性はそれなりに良い。
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2通りのシステムでプレイできる。
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自機を真後ろから見て奥に向かっていく疑似3D方式は当時では珍しく、自機が動く視点と、常に自機を中心にして背景が動くというシステムは斬新。
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本来の持ち味は、いっそう一人称視点にこだわったモードBであると思われるが、そのような視点展開を苦手とする人に、ゲームらしさを織り交ぜたモードAの視点も用意されているため、親しみやすい方を選ぶことができる点も気が利いている。
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どちらであっても、当時としてはその迫力をたっぷり感じられる。
問題点
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自機の位置がつかみにくい。
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やはりまだまだ3Dは早かったか、特に奥行き目線で敵と自機の位置関係がわかりにくい。
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特に初見だと一見大丈夫そうな距離があるように見えやすいのが厄介。
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敵の大多数が自機に向かって体当たりしてくる上に動きもかなり速い。敵が撃つ弾も相当速いので気が付いた頃にはやられている。
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前述通り位置関係を読みにくいのもネックでだいぶ余裕をもってかわさないとまずやられてしまう。
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そのため、どちらかといえば避けを第一に考えて撃つというビクついた戦いになる。
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攻撃の狙いが付けにくく、真正面の敵に撃っても相当近づいてこないと当たらない。
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カーソル等も出ない上、見た目では当たっているように見えるのに当たっていないことが多々発生する。
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ヘタをすれば真正面にいる敵に向かって撃ったはずなのに撃破できないこともしばしば。
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実は全6ステージとはいえ中身は同じ。つまり背景と敵の色が変化しているだけでしかない。
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裏を返せばステージ1から相当な高難易度ということでもある。
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ボスも完全な使いまわし。
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シューティングながらボーナス要素やパワーアップがない。
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当時はパワーアップやボーナスキャラといった要素が定着しつつあっただけに、最初から最後まで元のままは少々時代遅れに感じられる。
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疑似的とはいえ3Dを貪欲に取り入れた反面、こういった部分には手が回らなかったのかもしれない。
総評
このような3Dは先進的過ぎたのか敵の体当たりや弾が速すぎて積極的に攻撃するのが難しく、どちらかといえば回避や逃げを重視しての戦いを強いられるためシューティングの重要要素である爽快感が殺されてしまっている。
またファミコン初期作に近いこともあり、まだ当時は限られた容量で長く楽しませるために高難度な傾向にあったとはいえ、敵は色違いでほとんど同じようなループというのも今一つな出来。
とはいえ3D視点そのものが斬新ではあったし2通りの視点展開など意欲的な試みは見られる。もっとゲームのボリュームを持たせられたなら「難しいながら名作」になっていた可能性もあり得たであろう。
余談
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本作のボス「フォボス」とは、2つある火星の月(衛星)の片方の名前である。
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そんな名前の知名度を上げたのは『美少女戦士セーラームーン』で火野レイ(セーラーマーズ)が火川神社が飼っている2羽のカラスの名前だろう(もう1羽の「ディモス」がもう一方の火星の月の名前)。
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また、ゲーム界隈でなら格闘ゲーム『ヴァンパイア』シリーズの同名キャラが有名だろう。
最終更新:2026年05月20日 19:11