真・三國無双 ORIGINS

【しん さんごくむそう おりじんず】

ジャンル タクティカルアクション

対応機種 プレイステーション5
Xbox Series X/S
Windows(Steam)
発売元 コーエーテクモゲームス
開発元 コーエーテクモゲームス(オメガフォース)
発売日 2025年1月17日
定価(税込) 通常版: 9,680円
TREASURE BOX: 17,680円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作
ポイント オリジナル主人公で往く三国乱世
過去最高レベルの大規模戦闘
死にゲー寄りバランスと会話のBL臭には賛否が分かれる
無双シリーズ



名もなき英雄、乱世に起つ。



概要

『真・三國無双』シリーズ9作目にあたるが、本作はシリーズの原点回帰を掲げてナンバリングが外されている。*1
今までと異なりオリジナル主人公の視点で黄巾の乱~赤壁の戦いまでを追体験していく。
これまでの三國無双シリーズ外で蓄積した要素をシステムに取り入れた結果、全体的に『Fate/Samurai Remnant』の影響を強く受けた「死にゲー」寄りの作風となっている。


ストーリー

天下、久しく分かれれば必ず合し、久しく合すれば必ず分かれる――
後漢の成立より百五十余年。
続く 旱魃 (かんばつ)と異常気象により、大地は深刻な 飢饉 (ききん)に見舞われていた。
人々は飢え、草の根や木の皮を口にしてもなお飢えて、命を落としていく。
だが、為政者たちは重税を課し、横領を重ね、民を救うどころか苦しめる一方であった。
過去の記憶を失った主人公は、旅の中で荒れ果てた里に立ち寄る。
そこで、仲間と共に人々を助ける「長髪の男」、悪徳官吏を糾弾する「髯の偉丈夫」と出会う。
主人公は一人の子供を救おうとしたことで、彼らと共に官吏の軍団と戦うことになる――

年が明け、時代は大きく動く。
困窮する人々に救いの手を差し伸べ、絶大な支持を得ていた太平道なる組織が、漢王朝に反旗を翻したのである。
彼らは団結の証として黄色い布を身に付けたことから「黄巾党」と呼ばれた。
後の世に言う、「黄巾の乱」である。

そして主人公は、北の地・幽州にて「髯の偉丈夫」と再会する――

(公式サイトより)


システム・特徴

シナリオ

  • 前述のようにオリジナル主人公の視点で黄巾の乱~赤壁の戦い*2を戦い抜く。本作ではチュートリアルにあたる序章+全5章で構成される。
    • このうち黄巾の乱を描く1章、董卓台頭~暗殺を描く2章までが共通ルートとなっており、3章では曹操・孫呉・劉備の各勢力の戦闘に助力してシナリオを進める。なお、各勢力が敵対する戦闘もいくつかあり、敵対した勢力は以後シナリオやイベントが発生しなくなる*3。3章終了時に最終的にどの勢力につくかを選択し、4章以降は選択した勢力のルートに分かれていく。
      • また、それぞれの勢力のルートごとに概ね史実に沿う通常エンドとIFルートとも言える真エンドの2種類に分岐する。
        真エンドルートは途中で戦死する孫堅や典韋を生存させるなど史実に反する行動を成功させる必要があるが、制限時間内に強力な武将を撃破するなど条件がかなり厳しく、通常難易度での初回プレイで突入するのは困難を極める。
    • 後述の呂布との決戦が控えるうえに互いの無双武将と交戦する機会が多い曹操・劉備ルートは難易度が高い。比較的独自の展開で進み敵に無双武将が少ない孫呉ルートは難易度が低めだが、そちらも中盤で戦う甘寧や太史慈などはかなりの難敵であり、決してヌルくはない。

ステージ

  • 本作のステージは大きく戦闘・依頼・突発戦の3種類に分けられている。このうち、戦闘と依頼はクリア前は1回しかプレイできない。
    • 戦闘は従来のメインステージに相当し、クリアすることでストーリーが進んでいく。史実の戦いがモデルだけあって規模も大きい。
    • 依頼はサイドステージにあたる。序盤はマップの一部を使用した中規模戦だが、終盤は戦闘と遜色ない大規模な内容のものもある。また、クリアすることで報酬がもらえる。
    • 突発戦は各地で発生する反乱や野党の鎮圧といった小規模な戦闘。何度でもプレイできるので、初回プレイ時のレベリングや装備収集に向く。

ワールドマップ

  • 前作『真・三國無双8』のオープンワールド形式からワールドマップ形式に変更。エリアにあたる州は関や河で区切られており、シナリオの進行に合わせて関が開いたり港ができたりして移動範囲が広がっていく。
    • 加えて、突発戦などをクリアすることで州の太平値が上昇していき、一定値まで上昇するごとにアイテムがもらえる。全ての州の太平値を最大にした状態で真エンドを迎えると追加のイベントが発生する。
    • 移動は初期は徒歩だが、依頼をクリアして馬を入手して以降はこちらでも呼びだせるようになる。また、各地の道標にアクセスすることでファストトラベルが可能になる。
    • 中国全土を模したマップを自由に移動できるのは共通だが、各地での戦闘などに参加することで従来のようなマップでの戦闘となる。基本的に自分から参加しない限りは戦闘にならないので、ある程度自分のペースで進められる。
    • 各地には街や村があり、武器やアイテムの購入・売却ができるほか宿屋ではムービーやストーリーラインの振り返りなどができる。また、街の人たちが噂話をしており、近づくと世相や君主の評判について聞くことができる。
      • 宿には書簡が届くことがあり、ストーリーを進めるトリガーとなっていたりアイテムが同封されていたりする。

水鏡庵と絆イベント

  • 第2章以降は無双武将との絆イベントが発生するようになる。レベル制になっており、武将ごとに決められた条件を満たすことで上がる。条件はバトルで課題をこなす、お使いイベントをこなす、突発戦をクリアするなど様々。
    • また、絆レベルを最大まで上げることで報酬がもらえるが、イベントの発生はシナリオの進行に連動しているため、途中で死亡したり敵対した場合は以後のイベントは発生しなくなる。
    • レベルが上がるごとに戦闘中のセリフが変わり、より親し気な内容に変化する。絆レベルは別のルートでも引き継がれる、絆レベルが高い無双武将と会敵したときのセリフもある*4
  • 合わせて、第2章以降は水鏡先生の庵を訪ねられるようになる。本作ではシナリオの都合上、荊州ではなく幽州にある。絆イベントが発生する武将を教えてもらえるほか、お金を払うことで条件を満たさなくても絆レベルを上げられる。
    • …なのだが、史実と辻褄を合わせるためか水鏡先生が対応するのは第2章のみで、第3章以降は龐統が対応するようになる。

武将

  • 本作ではメインの操作武将をオリジナル主人公に絞り、従来の無双武将はほぼ全員がNPCとなる。また、劉備や曹操など一部の武将は黄巾の乱基準でモデルが一新されているほか、張飛や貂蝉もCVが変更されている。
    • 戦闘に限り、随行武将として特定の無双武将を1人随行させることで一緒に戦ってくれ、条件を満たすことで一定時間操作できるようになる。また、誰を随行武将にするかによってスタート位置が変わることもある。随行武将は各勢力ごとに3人設定されているほか、隠し要素として条件を満たした後のリプレイのみ呂布を選択できる。
      • 誰を随行させるかは自由で、あえて1人で戦うこともできるが、当然ながら自身の所属勢力以外の随行武将は選択できないほか、ステージ内のイベントで登場する武将は選択できない。また、強制的に単独出撃になるステージや必ず随行武将をつけなければならないステージもある。

武将戦

  • 武将戦は前述のように死にゲー寄りの設計になり、『Fate/SR』までの過去作を通して作られてきたシステムが中核となっている。
    • 敵武将は基本的に防御力が非常に高い上にスーパーアーマー状態であり、「外功」と呼ばれるスタンゲージを持つ。
      • この「外功」は攻撃を出した直後などの一定時間中にこちらの攻撃を当てることで一定時間だけ、追撃により削る猶予が与えられる。他にも後述の弾き返しを成功させる・白い気の盾を発する攻撃予兆中に強攻撃を当てることで短時間ダウンし、同様に「外功」を削る猶予となる。 相手の行動にカウンターを行った場合以外で、「外功」を削ることができるのは、「収撃」に巻き込むか基本的に「武芸」など有限のゲージリソースを使った攻撃のみである。
      • 完全に削りきるとしばらくダウンし、フィニッシャー「収撃」で大ダメージを与えられる。収撃を当てるか一定時間で復帰すると外功ゲージが最大値まで戻る。
    • 武将には敵味方それぞれで共有する士気とは別に「戦意」という状態変化が存在する。これはイベントなどでー1~+3の間で増減し、レベルによって攻撃力・耐久力・外功ゲージの数が大きく変化する。戦意が高い武将はたとえモブでもすさまじいタフさや攻撃力を発揮し、マイナスになれば無双武将でも全く苦労せず倒せるようになる。これは味方も同様であり、戦意が高ければかなり粘ってくれるが、+-0以下だとあっという間に敗走してしまう。
      • これらのシステムの恩恵を最も強く受けたのが呂布。ボスならではの独自攻撃のうえに 常に戦意が最大レベルで登場する ため、文字通り死にゲー同然の圧倒的な火力とタフネスを誇る。決戦である 下邳の戦いは中盤でありながら本作トップクラスの極悪難易度。 詳細は後述。
  • 戦闘によっては、時折敵武将との一騎討ちが発生することがある。一騎討ちは文字通り敵武将と1対1の戦いで、体力や無双ゲージが変動せず画面上部に表示されるゲージの奪い合いとなる。制限時間以内にゲージを奪いきると収撃によって即座に倒すことができるうえに周囲の敵将の戦意を下げることができる。
    逆に完全に奪われると相手の収撃が発生し、体力をほとんど失った瀕死状態になるうえに味方武将の戦意が下がってしまう。制限時間内にどちらも削り切れなかった場合はそのまま終了となる。
    • 一騎討ちを発生させるかどうかは任意だが、基本的にこれを利用する方が手早く倒せるので受けるのがセオリーとなっている。
    • 強制的に発生する一騎討ちもあり、それらは時間が無制限になっているほかゲージを削りきられた場合は即死となる。
  • 見切りと弾き返し
    • いわゆるジャスト回避とジャストガード。
      • 見切りは敵武将の攻撃をタイミングよく回避することで瞬間的にスローになり、闘気ゲージを獲得する。猶予も広めでリスクが低いが、相手の攻撃が止まらないなどリターンも少なめ。
      • 弾き返しは同じく敵武将の攻撃をタイミングよくガードすることで、闘気ゲージを獲得するとともに自動でカウンターを叩き込んで相手を短時間無防備にさせる。リターンが大きいぶん失敗したときは直撃ダメージという大きなリスクを負うことになる。
  • 武芸と闘気ゲージ
    • 武芸はいわゆる攻撃スキルで、闘気ゲージを消費することで繰り出せる技。ほとんどの技は武器種ごとに固有であり、最大4種までセットできる。武芸もステージ攻略中でもほぼ自由に変更できる。
    • また、武芸ごとに既定の回数使用することで極めることができ、威力・速度・動作中の防御力のいずれかが上がる、または闘気コストが1下がるといったの恩恵を受けられる。
    • 主人公の武芸は武器ごとの境地レベルが上がる際に習得するほか、街で武芸書を購入したり随行武将の絆レベルを最大まで上げることで習得する。また、元化のイベントをこなすことで、スキルツリーからどの武器でも共通で使える武芸を習得できるようになる。
    • 一部の武芸は「発勁」属性がついており、敵がオレンジ色に光るガード不可攻撃を繰り出してきた時に当てることで潰すことができる。赤色に光る危険攻撃は回避に徹するしかない。
    • 闘気ゲージは『Fate/SR』の共鳴ゲージに相当し、主に敵に攻撃を当てる、弾き返し・見切りを成功させる等で溜めることができる。
      本作では武将の速攻を求められるシーンが増えるに連れ、効率的にダメージを与える手段が最終的に「高コストの武芸を当てて外功と体力を削る→収撃でさらにダメージを稼ぐ」と言う流れに収束していくので、ゲージ管理及び回収のための見切り・弾き返しが非常に重要。
    • また、近くの武将と青いラインで結ばれているときに武芸を発動させると「武芸連携」となり、ラインで結ばれた武将が武芸で追撃してくれる。
      • 武芸連携は随行武将に限らず、それ以外の無双武将やモブ武将でも発動できる。随行武将・無双武将が使ってくれる武芸は威力が高い傾向にある。
  • 無双乱舞と覚醒
    • 無双ゲージが初期最大値まで溜まると無双乱舞が発動できる。本作では一律でガード不能の広範囲攻撃を行う必殺技形式になっている。また、随行武将と金色のラインでつながっているときは、1度だけ無双ゲージを消費せず随行武将と一緒に放つ激・無双乱舞となり、威力が上がる。
    • シナリオが進行するとゲージ最大値が約3倍となり、そこまでたまり切ると「武神覚醒」が発動できるようになる。発動中は攻撃を一切受けない・常に外功を削れる他、各武芸も無双ゲージを消費して使用できる。ゲージがなくなるか追加入力で真・無双乱舞を発動し終了となるため、武芸を使うほど持続時間が短くなるので注意が必要。
    • さらに条件を満たすことで初期の約4.2倍分までチャージできるようになり、最大まで溜めると「無双覚醒」が発動できるようになる。内容は武神覚醒とほぼ同じだがより強化されており、フィニッシュが極めて強力な絶・無双乱舞になる。
    • 覚醒が解禁されると、最大までチャージされていなくてもゲージ量に見合った無双乱舞や武神覚醒が発動できる。
    • 一部の敵武将も追い詰められると覚醒を使用してくることがある。こちらも発動中はダメージを与えられず、一定時間経過すると絶・無双乱舞で広範囲に致命的なダメージを与えてくる。
      • 敵の場合は約20~40秒以内に外功ゲージを削りきることで解除できるが、無策で阻止することは不可能に等しく、強力な高コスト武芸の用意か、覚醒での対抗が半ば前提となっている。
    • 無双ゲージの獲得量は従来作と比較すると極めて低い。最大までためきっての覚醒の重要度が高い以上『無双 風花雪月』や『Fate/SR』と比較しても実質的に非常に重たいため、たとえ無双乱舞であろうと迂闊に用いるわけにはいかない。

主人公

前述のように本作では全編通してオリジナルの主人公を操作することになる。また、システムの変更により今までとできることなどが大きく変わっている。
名前は設定可能だが、それとは別に曹操から古の霊鳥になぞらえて「紫鸞(しらん)」とあだ名され、以後主人公の異名として用いられる。

  • 武器
    • 武将ごとに武器が固定されていた『5』以前と異なり、主人公は全部で9種+隠し1種の全10種類の武器を自由に切り替えられる。本作の随行武将も武器は固定なので、主人公の特権となっている。
    • 性能は従来と同じくハクスラ要素となっており、武器ごとに攻撃力の補正値やアビリティ、アビリティのスロット数が異なる。基礎攻撃力はすべての武器種間で差はないが、武器・モーションごとに倍率=実際のダメージ値は異なる。
      • NPC専用の武器として槌・飛刀・扇・杖の4種があり、NPCを含めたすべての武将がこれら14種のどれかを使用する形になっている。
    • 武器は騎乗中や回避などのアクション中を除き、ステージ攻略中でも自由に変更できる。
+ 武器解説。長くなるので格納
    • パッケージイラストにも描かれている主人公の初期装備。従来と同じく攻撃の速さや手数のバランスが良い。そのためか、1発あたりの攻撃力は低めでややリーチが短い。
      随行武将では郭嘉が使用する。それ以外の無双武将では従来通り劉備、曹操、孫権など総大将クラスのほか、本作では貂蝉も使用する。
    • 前方へのリーチが長く、手数や攻撃速度のバランスも良い。側面などへの対応力がやや弱いのも従来通り。
      随行武将ではやはりというべきか趙雲が担当。それ以外の無双武将では楽進や張郃、凌統などが使用する。
  • 手甲
    • 拳や蹴りといった体術をメインとするほか、強攻撃で構えをとることができ、そこからさまざまな攻撃に派生する。リーチが短く、一度構えを挟む必要があるなどクセはあるものの攻撃力は高い。
      随行武将では黄蓋が担当。それ以外の無双武将では周倉や孫策が使用する。
  • 飛圏
    • 孫尚香の代名詞と言える円形のブーメランのような武器。強攻撃ではこれらを投げつけて攻撃できるほか、戻ってきた飛圏に触れることで捕捉状態となり、直後の強攻撃が大幅に強化される。相手との位置関係によって攻撃を使い分ける必要があるため、やや慣れが必要。
      担当する随行武将は本作唯一の女性PC孫尚香。それ以外の無双武将では賈詡が使用する。
  • 朴刀
    • 幅広の青龍刀に近い剣。強攻撃で最大2段階の溜めが可能で、手数よりも一撃の重さで攻める武器。攻撃範囲も広いが、火力を出すには溜めが必須になるため、やや扱いが難しい。
      随行武将は夏候惇が担当。それ以外の無双武将では夏侯淵、孫堅、甘寧などが使用する。また、周泰の刀もモーションは朴刀のものが流用されている。
    • 攻撃速度、攻撃範囲とも高水準で、強攻撃押しっぱなしで攻撃を継続するなど手数も多い。一方で1発あたりの攻撃力は低く、とにかく手数で押し切る武器。
      随行武将は周瑜が担当。それ以外の無双武将では荀攸が使用する。
  • 双戟
    • 名前通り戟の二刀流。強攻撃のフィニッシュ時にタイミングよく入力すると攻撃が強化される。隙はやや大きいが、攻撃力、攻撃範囲も高水準で扱いやすい。
      担当する随行武将は張遼。それ以外の無双武将では董卓や太史慈が使用する。
    • 強攻撃で溜めている最中に敵の攻撃を受け止めることで、そのあとの攻撃が強化される*5。攻撃力、攻撃範囲も申し分ないが、敵の攻撃を喰らうことが前提になるため、状況の見極めが何より重要になる。
      担当する随行武将は当然張飛。それ以外の無双武将では李典や程普、韓当が使用する。
  • 偃月刀
    • 強攻撃を当て続けることで最大2段階の強化状態になり、その後の一部の攻撃が強化される。攻撃速度は遅いが攻撃力、攻撃範囲ともトップクラス。
      担当する随行武将は当然関羽。それ以外の無双武将では于禁や呂蒙が使用するほか、徐晃の斧もモーションは偃月刀のものが流用されている。
    • NPC専用武器。巨大な球形のハンマーで、見た目通り地面に叩きつけたりハンマー投げの要領で振り回したりして攻撃してくる。
      無双武将では従来通り許褚が使用する。
  • 飛刀
    • NPC専用武器。いわゆる手裏剣で、投げつけて攻撃してくるほか蹴りなどの体術も使ってくる。
      荀彧や陳宮が使用するほか、本作では甄姫も使用する。
    • NPC専用武器。従来通りレーザーを出したり風の刃を飛ばしたりしてくる。
      無双武将では諸葛亮専用。
    • NPC専用武器ではあるが、使用してくるのは張角と龐統のみ。
      さらに龐統は交戦することがほとんどないため、実質張角の専用武器となる。
+ 隠し武器
  • 方天戟
    • 第2章の虎牢関の戦いで、難易度問わず呂布を撃破することで入手できる。とはいえ初回プレイでの撃破はほぼ不可能に等しく、実質的にはクリア後限定武器となる。
      多くのプレイアブル武器のいいとこ取りといった様相で、弱攻撃から強攻撃につなぐタイミングで攻撃内容が変化するほか、唯一強攻撃の六連撃・覚醒中専用の弱攻撃・強攻撃を持つ。
      隠しだけあって攻撃力、攻撃範囲、攻撃速度ともトップレベルであり、間違いなく本作最強武器の一角となる。当然ながら呂布しか使用しない。
  • 境地レベル
    • 武器を使うことで習熟度が蓄積され、一定値に達することでレベルが上がる。実質的な経験値であり、上がるごとに武器に応じた武芸や特殊アクションを使えるようになる。
      習熟度は武器ごとに独立しているため、すべての武器をまんべんなく使う必要がある。クリア前の武器1種あたりの境地レベルは最大8。
    • 境地レベルは上がる度に基礎パラメータが上昇するほか、その合計が一定レベルに達するごとにスキルツリーが解禁され、武功を使って能力を強化できる。
  • 宝玉と装飾品
    • それぞれ様々な効果があるアクセサリ。
      • 宝玉は5種類あり、マップ上で拾う輝石を使って強化することで効果を強化できる。ステージ攻略中でも自由に変更できるが、装備できるのは1種類のみ。
      • 装飾品も同じだが、基礎パラメータの強化や闘気ゲージコスト削減など、さらに多様な効果を持つ。主に古銭集めや任務の報酬として入手する。最大で2種類装備可能。その代わり強化ができないので、より上位の装飾品を入手する必要があるほか、ステージ攻略中は変更できない。
  • 携行品
    • 『戦国無双』シリーズのように、消費アイテムを最大4種類まで持ち込める。このうち1種類はお馴染みの回復アイテムである肉まんストックで固定されているため、プレイヤーが任意で持ち込めるのは実質的には3種類。
      • 肉まんは最初から最大の一定数を所持しており、その場で使用して体力を回復できる。今までと同じくマップ内にも配置されており、体力が減った状態で取ると回復できるほか、所持数を消費した状態かつ体力が満タンの場合は所持数が回復する。ただし初期数を超えて補充することはできず、回復手段は実質的に有限となっている。
      • それ以外の携行品はスキルツリーで枠を解放することでセットできるようになり、体力の大回復のほか無双ゲージや闘気ゲージの回復など様々な効果を持つが、ステージ中で1枠1回しか使えないという制約があり、店の在庫も何度か戦闘をこなさない限り回復しない。あまり無計画に使うと肝心な時に在庫切れとなってしまうので、ご利用は計画的に。
    • 序盤の依頼をクリアすることで解禁され、以後はメニューでセットすることでワールドマップ・ステージ中とも好きなタイミングで呼び出せるようになる。ただし、ステージ攻略中は変更できない。
    • 本作では馬にもレベルがあり、ステージで使うことでレベルが上がっていく。レベルが上がると速度が上がるほか、最大3つまでアビリティを習得する。また、芦毛や黒鹿毛といった毛色で分けられており、それぞれ能力が異なる。
      • 騎乗すると純粋に移動速度が上がるほか、「騎力ゲージ」を使用することで一時的にダッシュ状態となり敵を弾き飛ばせるようになる。騎力ゲージの数は馬によって異なる。
      • イメージ的には『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のシステムに近いが、あちらとは違い乗っている間にしか騎力ゲージはたまらない。
      • クリア後に条件を満たせばお馴染みの赤兎馬や絶影なども使用可能。入手条件は極めて厳しいが、それに見合うだけの能力を持つ。また、最初からレベルが最大なので育成の必要もない。
  • 霊鳥の眼
    • 主人公の特殊能力で、使用すると視点が俯瞰状態になり敵味方がハイライトされる。また、発動している間は時間の流れが極端に遅くなる。『ペルソナ5スクランブル』のサードアイに近いシステム。
      • 風の流れを読むことができ、序盤は黄巾党が使う妖術の看破が主な役目となるほか、後述の護衛兵の戦法選択・スタンバイもここで行う。
      • ワールドマップでも使用でき、次の目的地へのルートが表示される。
  • 護衛兵
    • 第2章で解禁される、主人公に同行する一般兵。一緒に戦ってくれるだけでなく、敵に大ダメージを与える、特定の武将を護衛する等の様々な戦法を使わせることができる。また、戦闘不能になって人数が減っても自軍拠点に留まっていると時間経過で補充される。
    • 一部の戦法は条件を満たして当てることで特効となり敵武将の戦意を一定時間下げられるため、武将戦で使いこなせればより有利に戦闘を進められる。戦法はリキャストタイム制で、それぞれ決められた時間が経過しないと使用できない。
      • 戦法は最大3種類までセットできるが、ワールドマップや戦闘前の準備画面でしか変更できない。
      • 護衛兵の人数は最初は4人だが、任務をクリアしていくなどで増やすことができ、最大で50人もの大部隊を率いることになる。人数が増えるごとに使える戦法が増えていくほか、基礎能力も上昇していく。

難易度

  • 本作の難易度は「歴史を追う者(とても易しい)」「乱世を往く者(普通)」「逆境を覆す者(難しい)」の3段階。
    • 「歴史を追う者」では全ての攻撃が防御可能になる・敵武将のスーパーアーマーが削除されるなどプレイヤーに有利な変更が追加され、死にゲー要素は抑えられる。
    • 「逆境を覆す者」では敵の攻撃力や体力の増加だけでなく、敵の攻撃頻度や同時攻撃人数が上がり、通常ガードでも闘気を消費する、見切りや弾き返しの入力タイミングが厳しくなる、敵が回復アイテムを落とさなくなるといった専用の変更が追加される。
    • クリア後は最高難易度「無双に挑む者」が解放される。敵のパラメーター、攻撃頻度や同時攻撃人数が格段に強化、モブも含め多くの重要な敵将が覚醒を使用するようになるなど、さらに高いスキルを要求される。
      • さらにステージごとに「挑戦」と呼ばれる課題が設定されており、これらを満たして勝利すれば様々な報酬が得られる。第8武器と一部の武芸、赤兎馬や絶影など各大将の馬はこれによって入手するが、それらは実績/トロフィーの条件に関わっている。

クリア後モード

  • いずれかの勢力・ルートでエンディングを迎えると、レベルや武器を引き継いだ状態で赤壁の戦い直前に巻き戻り、クリア後の要素が解禁される。
    • 街で武器の強化ができるようになるほか、前述のように最高難易度「無双に挑む者」が解禁される。また、第7武器がドロップするようになるほか、宿でクリア済の依頼や戦闘の単独リプレイができるようになる。
      • さらに各武器のレベル上限が11に引き上げられてレベルが101まで上がるようになり、最後のスキルツリーが解禁される。さらにアップデートにより水鏡庵で武功を消費して買い物ができるようになった。
      • 戦闘の単独リプレイでは勢力に関係なく随行武将を選択できるようになるが、初回プレイと同じく敵として登場するなど随行武将にすると描写が破綻するステージでは選択できない。
        また、虎牢関の戦いで呂布を撃破することで方天戟や呂布の随行武将選択が解禁、呂布との絆イベントも発生するようになる。
    • さらにストーリー進捗を自由に巻き戻すことが可能となり、各章の冒頭やルート分岐が発生するステージから通しでプレイできるようになる。最初から始めることもできるので、本作の周回プレイは実質これが担っている。ワールドマップの移動制限はあるが道標の解禁状態は引き継がれるので、解放されていないエリアにファストトラベルすることもできる*6
      • これによって序章や第1章に巻き戻した場合に限り張角との絆イベントが発生するようになる。

評価点

シナリオ

  • 本作は前述のように赤壁の戦いまでと今までと比べると期間が短くなっているが、そのぶん途中の各勢力の動向をかなり詳しく描写している。
    • とくに序章は野盗に堕す前の黄巾党と共闘するという今までにない展開となっており、今までのシリーズをプレイしてきたファンにとっても新鮮な感覚を味わえる。
      • また、後述のように一部の無双武将のキャラクター付けが大幅に変更されており、今までと比べシリアスな作風となっている。
  • これまでは劉備や曹操などの総大将が戦場を駆けずり回るというある意味で違和感のある描写になっていたが、本作では役職も歴史的背景もない主人公がその役目を担うことで違和感を軽減させている。
    • 劉備や孫堅はもちろん、曹操や董卓も「主人公の強みが最も活きるのが遊撃役」と認識して戦場で自由に動くことを許しており、シナリオ内でも主人公が戦場を駆け回ることへの理由付けがなされている。

シリーズ最大規模の戦闘

  • 最新機種であるPS5/XSX/PCに向けての開発となっただけあって、戦闘の規模はシリーズ最大級。一般兵のワラワラ感も実際の人数も大幅に上昇しており、終盤になれば1ステージ当たりのスコアも2000~4000というすさまじい数になる。
    • 敵の総大将は大軍団と呼ばれる、敵の戦意を強化する大規模な陣地を構築しており、よほど鍛えておかないと数の暴力で磨り潰される。そのため、味方の軍と足並みを揃えて突撃するのが基本戦術であり、無双武将と轡を並べての突撃は否が応にも盛り上がる。
    • さらに敵味方とも一般兵の死体が一部消えずに残る描写も復活しており、今まで以上に戦場のリアリティを出すことに成功している。

無双武将のキャラクター性が改善

  • 前述のように一部の無双武将の性格が大幅に変更されているほか、それぞれの絆イベントで内面をより深く描いている。特に張角、董卓、袁紹は今までのネタキャラぶりが完全に鳴りを潜め、ファンからの評価も大幅に上がった。
    • 特に変化が大きいのは張角。これまでの新興宗教の教祖としての面が完全に消え、真に世の乱れを憂いて立ち上がるも信徒や部下を制御できず、それでも自身を信じる信徒たちに報いるために討伐軍に挑む高潔の士として描かれている。また、モデルも今までの胡散臭い老人から精悍な壮年男性に変更されている。
      • さらに主人公の素性に言及する、呂布と並んで決戦ステージが用意されているなど扱いが非常に大きく、文字通り序盤最大の重要人物となっている。
    • 続く董卓も今までの酒池肉林の連呼から一変。弱肉強食を信念としつつも冷静に状況を見極めて行動するなど智勇を合わせ持つ将として描かれている。最終的に呂布に殺されるのは今までと同様だが、本作では己の信念に従い死を受け入れる潔さも見せる。
      • 主人公に対しても敵対するものの自身の信念に基づいて強者と認めて相応の態度で接するなど、今までの小悪党ぶりが嘘のような覇王の風格を見せてくれる。ちなみに、順当にゲームを進めて最初に絆レベルが最大になるのが董卓である。
    • 袁紹は上記の2人に比べるとやや描写が弱いものの、これまでの家柄に頼るだけの無能という面がなくなり*7、家柄は誇るものの相応の実力と器を備えた将として描かれている。曹操も「イエスマンを傍に置く傾向がある」といった欠点を指摘しているが決して侮ることはせず、中盤最大の敵と認識している。また、北部の街では民から袁紹が善政を敷いていたことが聞ける。
    • 貂蝉はこれまでと異なり間者としての側面が強く、生い立ちが似ている主人公に想いを寄せるなど、ある意味本作全体のヒロインに近い扱いとなっている。一方で呂布は呼び捨てにするなどかなりドライな関係となっており、董卓暗殺後は行方不明となり登場しなくなる。
    • 無双武将ではないが、ひょんなことから主人公に同行することになる医者「元化」は中性的な容姿とは裏腹な皮肉屋だが、主人公の記憶回復に始まり生存条件を満たした孫策や典韋の治療を行い真ルートに導くなど、随所で医者のスキルを活かして活躍してくれる。また、エンディングで元化は字であることが明かされる。
+ 元化の正体。ネタバレ注意!
  • 三国志に詳しい人なら医者という職業や元化と言う名前から何となく想像はつくだろうが、エンディングにて本名が三国志を代表する名医「華佗」であることが明かされる。
  • それぞれの国に属する武将たちも、前作までのキャラクター性を引き継ぎつつも、主人公との絆イベントを通じて新しい魅力を引き出すことに成功している。

爽快感と緊張感を同時に楽しめるバトル

  • 対一般兵戦は今まで通り多数の敵をなぎ倒す爽快感を感じられる一方、武将戦は今までのようなコンボ一辺倒ではなく、敵の攻撃を捌き、そこから武芸で削っていくというメリハリの利いた戦いとなるため、ダレることはない。 複数の武将を相手取ったときの難易度は格段に上がっているが、難所での覚醒を駆使すれば充分に勝ち目はある。
    • 初回は成長を実感しづらいが、クリア後の周回プレイやリプレイでは育ったステータスで充分ゴリ押しもできる。
  • 収撃や見切り、武芸によってバトルもド派手になっている。青龍偃月刀を振り回して竜巻を発生させる関羽や、ジャイアントスイングと必殺のジャンピングパワーボムで外功をふっとばす黄蓋、空中にワープしたり掌底からビームを出したりする主人公など武芸は無双シリーズらしいブッ飛んだアクションが多い。
  • 随行武将のシステムもまた『Fate/Samurai Remnant』のサーヴァント操作の方向性をより強調した、半ば必殺技のような扱いになっている。無双覚醒や高コストの武芸を最初から使えると言う形で優遇されており、それぞれの武将のファンが歓喜するような調整が加えられていると言える。

賛否両論点

ややBL臭が強い絆イベント

  • 絆イベントは、上記の通りキャラクターの魅力を引き出すことに成功しているが、一部のイベントではルビーパーティーのスタッフが担当したためか全体的なセリフ回しがBLのノリに近く、人によっては嫌悪感を抱きやすい。 俺と二人、しっぽりもしてくれよ
    • 主人公が女性であれば違和感は薄れたであろうが、 本作では男性で固定のため否が応でもBLを見せられることになる

武将戦の難易度の大幅上昇

  • 前述の緊張感の裏返しにはなるが敵武将は総じて強力であり、モブ武将であろうとなかなか倒せない。それに手を焼いていると味方の武将があっさり敗走してしまうが、そもそも「素早く敵将を倒す(ことで救援に向かったり、挑戦を達成する)」行為そのものがかなり困難となっているという堂々巡り。
    • 言うまでもなく敵の攻撃への対応を要求する外功ゲージは一対多のシチュエーションと相性が悪いシステムであり、立ち回りからして窮屈なものになりがち。
    • 近年の作品でお馴染みだった武器の強化システムはクリア後要素となっている以上に、(半ば救済措置ともとれるような)派手な効果が存在せず、強いて言っても一部武芸と「収撃」のダメージ以外は目に見えるような変化が起きない。
  • 過去作や関連作品で指摘されていた緊張感のなさを払拭しているのだが、それと表裏一体の問題として本作を格段にとっつきにくくしており、この難易度についていけたか否かで本作の評価は真っ二つに分かれる。

問題点

街の噂

  • 序盤はそうでもないのだが、中盤以降はやたらとダジャレが多くなる。
    • 治安が安定して精神的に余裕ができたとも解釈できるが、やはり乱世という世界でのんきにダジャレを言い合うのは不謹慎に映る。
      • さすがに批判が大きかったのか、アップデートで頻度を下げたり一切言わなくできるオプションが追加された。

ストーリーが赤壁の戦いまで

  • 前述のように、本作は三国志演義最大の山場ともいえる赤壁の戦いまでとなっている。そのため、夷陵の戦いや街亭の戦いなどの赤壁以降の戦いは軒並みカットされている。
    • とはいえ、赤壁以降は既存の武将が軒並み死亡し各勢力の鼎立・滅亡に向かうため、話を丸く収めるには赤壁で終わらせる必要があったのは言うまでもない。

登場武将の少なさ

  • 無双武将が100人以上登場していた今までと比較して大幅に削られており、操作できる武将は主人公を含めても僅か11人。特に劉備ルートの無双武将は、主人公を除くとなんと7人しか登場しない*8
    • 赤壁以後の加入となる馬超や黄忠、次世代にあたる関平や曹丕、陸遜なども登場しない。特に本作では曹丕が登場しないため、鄴の戦いでは曹操が甄姫を説得するという違和感のある流れになっている。
  • 一方、これまでは武将が膨大だったぶん1人当たりの描写が薄いという問題を抱えていたのに対し、本作は主人公の視点に絞ったことで登場する武将はより深く内面を描写されており、これによって前述の張角や董卓のように評価の向上につながった武将もいるので、一概に問題点とも言いづらい部分ではある。

変化に乏しい真ルート

  • 前述のように終盤は真ルートに分岐するが、ムービーや会話がいくつか追加される程度で大筋はほとんど変わらない。そのため、文字通りのIFルートと期待すると肩透かしを食らう。
    • 唯一の例外は曹操ルート。真ルートのみ赤壁の戦いで火計を阻止できるようになっており、阻止できればそのまま曹操軍の勝ちで終わらせるというIFを体験できる。

シリーズ史上最強の呂布

  • 前述のように呂布はシリーズでもトップクラスの凶悪さ。戦意最大固定+無双覚醒持ちと言う仕様の暴力、全武将で唯一弾き返しカウンターをさらに弾き返すというどこぞの魔王のような芸当、さらに攻撃もド派手で弾き返しや見切りのタイミングが掴みづらい…と全面的に隙のない作りで、よっぽど境地レベルで大差をつけていない限り一瞬の判断ミスが死に直結する。
    • 虎牢関の戦いなどは別の条件を満たせば交戦を避けられるが、小細工なしの真っ向勝負で撃破しなければならない下邳の戦いは本作最大の難所となっている。一応、難易度を「歴史を追う者」に落とせばそこまで理不尽な強さにはならないが…。
      • やり込みの範疇になるが赤兎馬獲得の条件は 「最高難易度で下邳の戦いの呂布を回復アイテムを一切使用・取得せずに倒すという完全なる苦行。
        実績コンプリートには上記も含め、最高難易度限定の「挑戦」を大半達成することが必須となっている。

総評

シリーズ最大規模の戦闘から生まれる臨場感と爽快感、死にゲーライクのバランスを一部取り入れた緊張感と歯ごたえを備えた武将戦による抜本的な方針転換によって、前作『8』や『戦国無双5』など本流作で芳しくなかった近年のシリーズ評価を一気に覆すことに成功した。
無双武将も数が減らされたもののより深く内面を描かれたことにより評判も良く、物語としても充分に楽しめる。
ゲームプレイ難易度、絆イベントの方向性など決して全てのプレイヤーに受け入れられるような変化ではないものの、無双シリーズ復権の嚆矢を強くアピールした意欲作である。


余談

  • タイトルからナンバリングを外した本作だが、開発側は 今後タイトルにナンバリングを戻すつもりはない と明言しているため、本作は実質的なシリーズのリブートとも見ていいだろう。
    • なお、『戦国無双』も『5』でリブートされたが、こちらはタイトルからナンバリングが外されておらず以降の新作の発表もないので、今後シリーズがどうなるのかは不明。
  • 凌統役の松野太紀氏は本作の発売前に逝去。存命時にボイス収録が行われたため、本作が遺作の一つとなった。
  • 主人公の判断で3つのルートに分岐し、それぞれのルートからさらに分岐が存在するほか、他陣営に所属する英傑たちと相争う展開は、スタッフが共通している過去作『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』と似通っている。こちらを楽しめたプレイヤーなら本作の ストーリーは 満足できるものだろう。
  • 本作は北米圏および『三国志』の本場とも言える中国語圏で特に絶賛されており、中国語圏のプレイヤーが全体の40%以上を占めている。(参考)
  • ラーメンチェーン店「一蘭」とのコラボが行われており、携行品として「一蘭麵」が購入できるようになる無料DLCが配信されている。

最終更新:2025年08月19日 23:55

*1 これまで日本版とシリーズのナンバリングが1つずれていた海外版も『Dynasty Warriors:Origins』のタイトルで発売されたことにより、ようやく日本版と足並みがそろう形となった。

*2 曹操・劉備ルートでは、その後の曹操追撃戦にあたる華陽道の戦いまで。

*3 例えば曹操と劉備が敵対する徐州の戦いで曹操に助力すると、それ以降は劉備側のシナリオやイベントが進められなくなる。

*4 とはいえ公私混同はしないので、絆レベルが高いからといって手加減してくれることはない。

*5 受け止めている最中に受けたダメージは、攻撃後に自動回復する。

*6 ただし街には入れないので、突発戦をこなすくらいしかできない。

*7 この部分は史実に従い袁術に引き継がれたともいえる。

*8 途中で徐庶が加わるが、史実通り曹操軍に降るため最終的には敵対する。龐統も赤壁の戦いで少し手を貸してくれる程度で加入はしない。