爆伝 アンバランスゾーン
【ばくでん あんばらんすぞーん】
| ジャンル | アドベンチャー |  
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| 対応機種 | PCエンジン スーパ-CD-ROM2 メガCD
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| 発売元 | ソニー・ミュージックエンタテインメント | 
| 開発元 | 工画堂スタジオ | 
| 発売日 | 1994年4月22日 | 
| 定価 | 7,800円(税別) | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | 通称「大魔王」 人類には早すぎる
 内容スッカスカ
 「ソニーからの刺客」
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概要
ロックバンドの爆風スランプが監修を手がけ、赤塚不二夫がキャラクターデザインを勤めた、当時国内における二大CD-ROM機、PCエンジンスーパーCDロムロムとメガCDで発売されたゲーム。
基本的にナレーションが入る紙芝居のような流れでストーリーは勝手に進んで行くが、イベントが起こるとアイコンを選択してゲームを進めて行く。5つのアイコンからどれかひとつを選び、それが正解であれば先へ進める。
あらすじ
主人公・バンド宅人はアニメとゲームが大好きな退廃的生活を送る超オタクな15歳。
その宅人の前に、ある日突然爆神(バクシン:爆風スランプの神様)が現われる。
爆神は、宅人に「アンバランスゾーンへ行き、壊れてしまった世界を音楽の力で修復するのだ」と、いきなり勝手な使命を下す。
爆神の手により、アンバランスゾーンへと送り込まれてしまう宅人。
無感情な青春を過ごしていた宅人の天然色の冒険が始まる。
笑いあり、音楽あり、スーパー・ドタバタ喜劇の幕は上がった!
問題点
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ストーリーが電波かつ支離滅裂。
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キャラクターデザインが赤塚不二夫ということもあり「シュール」を目指したかったのはわかるが、出来上がったものは悪い意味で先が読めない電波かつ支離滅裂なストーリーで非常に人を選ぶ。おそらく選ばれなかった人の方が多いだろう……
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オープニングからして、人類には早すぎるこのゲームの要旨を嫌と言うほど伝える出来。
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開始して黒の画面に爆風スランプの4人の顔写真が浮かび、すぐ後にその下に小学生の落書きのような一筆書きの体が出現。そのままもっさりした踊りを始め、「始まるよ、始まるよ、始まるよ、始まるよ~♪ 爆伝~♪ アンバランスゾーン~♪」と歌が流れる。前衛アートのなりそこないみたいでいきなりついていけません。
 
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上記のプロローグも、主人公がゲームをしている所に突然壁に穴をブチ開けながら爆神4人が現れ、主人公の事を「こいつが主人公で大丈夫か?」「ダサい」「友達になりたくないタイプ」と貶しながらお寒いメタネタ・小ネタを延々とボソボソ喋り続け中々始まってくれない。
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何がアンバランスゾーンなのかも一切解説は無く意味不明。主人公は延々とキテレツな歴史をさまよう事となる。
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ちなみに「爆神」は音楽の神様らしい。
 
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イベントが起きるとキャラが動いたり等アニメーションするのだが、これが超もっさり。
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フルボイスでキャラが喋ってくれるのだが、これまた台詞のテンポが遅れており、中々イライラさせてくれる。
 
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正解アイコンのヒントは無く、基本総当たり。
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間違えるとイベントが起きた後その選択肢でまたやり直す事が出来るが、上記の驚異的もっさり感と合わさり何度もやり直すというのは非常に苦痛。
 
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言葉では表せないので、実際に見てもらった方が早いだろう。
評価点
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突如現れる謎の音声ドラマ、柳家小ゑんを起用した江戸小噺などは豪華声優が担当。
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主人公役の結城比呂、ナレーションの石井康嗣を始め、高木渉、白鳥由里、飛田展男、二又一成、ならはしみきと言った有名声優を惜しみなく起用している。
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ただし、力の入れ方を完全に間違えている。何より、力を入れた割には音とアニメがズレまくっている残念な出来。
 
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爆風スランプによる楽曲も挿入歌、主題歌として収録。タイトル画面からして力が入っている。説明書に歌詞まで記載してある親切ぶり。
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ただし、説明書には6曲分の歌詞があるのにゲームに収録されているのは5曲である。何より力の入れ方を(ry
 
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上記のとおり選ばれた人ならば、ストーリーが面白く感じて楽しめる…かもしれない。
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ただし、本当に人を選ぶゲームなので1回上記の動画を見てから選ばれた人か、選ばれなかった人かを調べた方が良いだろう…。
 
総評
「シュール」と「電波」を完全に取り違えてるゲームである。
始めのうちこそ理不尽なストーリーをシュールとして苦笑いできるかもしれないが、開始数分で睡魔が襲ってくる。
上記で挙げた評価点も全てに「ただし」が付く辺り、評価の度合いもお察しである。
RUNNERというよりは暴走の残りカスの様なゲームになってしまいましたとさ。
余談
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このゲーム、発売元がソニー系列のSMEであり(当時爆スラはSony Recordsに在籍していたのだがその関係だろうか?)このゲームがPCエンジンスーパーCDロムロムとメガCD、言うなればCDの雄だけで発売された事、何よりこのゲームが発売された年の暮れ、12月3日にあのプレイステーションが発売された事から「実はソニー陣営によるNECとセガへの壮大な嫌がらせだったのではないか」などとネタになった。
最終更新:2022年07月26日 18:34