ちびまる子ちゃんDS まるちゃんのまち
【ちびまるこちゃんでぃーえす まるちゃんのまち】
ジャンル
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ほのぼの生活体験ゲーム
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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DSカード
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発売元
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バンダイナムコゲームス
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開発元
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バンプレスト ハイド
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発売日
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2009年2月5日
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定価
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5,040円 (税込)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A (全年齢対象)
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セーブデータ
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3個
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廉価版
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Welcome Price 2800 2010年7月22日/2,800円 (税込)
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判定
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なし
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ポイント
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アニメを再現しつつデフォルメした本編 一長一短な収集要素
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ちびまる子ちゃんシリーズ
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概要
国民的アニメ、ちびまる子ちゃんのDSゲーム化作品。
主人公の さくらももこ(まる子)を操作し学校の放課後を体験する。まる子のクラスメイトと会話し、放課後に遊ぶ約束をしてイベントを見ることがメインとなる。
ゲームモード
まる子の一日
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ストーリーモードに相当。
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まる子が教室にいるクラスメイトと放課後に遊ぶ約束をするところから始まる。放課後の15時から17時まで自由時間となり、まる子の家の近くの拠点を選んで遊びに行く。
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まる子の自宅、たまちゃんの家、はまじの家、花輪くんの家、学校、通学路、空き地、みまつや、神社、巴川から選んで立ち寄る。立ち寄ると30分時間が消費されるほか、そこにいるキャラクターに話かければイベントが発生する。
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友達と遊ぶ約束
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シナリオに深く関連するメインの約束と、そうでないサブの約束がある。
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サブの約束ではミニゲームを楽しめる場合がある。
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指定された場所で指定の登場人物に会えれば約束を守ったことになる。
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メインの約束を守ると1日の終わりにおじいちゃんから切手のかけらをもらえる。100日分集めるとひとつの絵となる。
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時折「季節のお話」と呼ばれるシナリオをプレイすることとなる。このときは庭に寄り道できないほか、どこに行くか決定する際にも制限時間がつけられる。
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散歩
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30分時間をつぶして散歩をする。
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アイテムを入手できたり、クラスメイトやまる子の祖母に会うことができる。
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クラスメイトはアイテムをくれたり、他のクラスメイトの目撃情報を教えてくれる。
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祖母は出会うたびにまる子に「知恵袋」をくれる。
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まる子の庭
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最初は園芸しかできないが、まる子の一日の特定のイベントを起こすことで、鳥の巣箱を設置したり、水槽を設置して魚を飼ったりできる。
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庭で何かしら作業をしても時間は消費されない。
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宝探し
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まる子が赴いた場所にてスコップで地面を掘ると宝探しができる。
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園芸で育てられるような植物の種も入手できる。
自動販売機
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約束をきちんと守れたか、ミニゲームをうまくこなせたか、クラスメイトと会ったかどうかを評価してポイント(まる子ポイント)がもらえる。
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出歩いた先で、お花を見つけたり虫を捕まえたりしてもポイントがもらえる。
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ポイントは自動販売機で消費でき、まる子の庭で使う消費アイテム(お花の種)を購入できる。
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まる子の1日で経験した「ミニゲーム」「知恵袋」を購入して、プレイや閲覧できるようになる。
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まる子が集めた切手の数に応じて、だんだんと商品のラインナップが増えていく。
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上記の「季節のお話」は自販機で購入しないとプレイできないシナリオとなっている。
ミニゲーム
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まる子のクラスメイトと出会うと、時折ミニゲームが発生。
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タッチペンを使って適切な場所をつついたり、物を動かしたりするゲームがメイン。
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まる子の1日で体験したミニゲームは、自動販売機で販売されるようになり、購入すると再びプレイできる。
キャラ図鑑
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まる子の家族、学校の友達、友達の家族をイラストと簡単なテキストで紹介してくれる。
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アニメ版の声優の吹き込みによるボイスサンプルも搭載。キャラクターに関するミニゲームをクリアしていくと、聞けるボイスサンプルが増えていく。
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その他
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DSの内蔵時計と連動機能あり。
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本作を開始した際、まる子の担任の先生である戸川先生が出席を取るので、まる子が呼ばれたら代わりに返事をする(タッチペンorマイク操作)ことで、プレイした日付が記録される。
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月に2枚、まる子を取り巻く人物から季節のお便りがもらえる。
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まる子のキャラクターに関して絵心クイズが出される。通信プレイに対応している。
評価点
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ボリュームは相当なもの
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「まる子の1日」モードは合計100日分収録されている。1日にひとつずつは原作ならではのオチが仕込まれている。
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100日クリアしても、お花や魚、アイテムの収集を達成させていくシステムあり。
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アニメの再現がある
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アニメの半分に到達したときの、「後半へ続く」という掛け声とチャイムのようなSEも再現される。
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ミニゲームの動き
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ミニゲーム時のアニメーションが良好。特にキャラクターのリアクションを楽しむゲームでよく動いてくれる。
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ナレーターの多彩なツッコミ
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プレイヤーが変な行動、無茶な行動を取ると、ナレーターがアニメでおなじみの毒舌なツッコミをボイス付でを入れてくれる。
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ツッコミのバリエーションも多く、むやみにボタン連打といった行動をとってもツッコまれる。放置していてもツッコまれる。中には背景に映る電柱をむやみにタッチしてみたり、メニュー選択でまごついていてもツッコまれる。
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子供に配慮したシステム
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小出しにゲーム要素を開放してくれるので、段々とやることを覚えていける。
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ゲーム中のほぼ全ての場面で、スタートボタンを押すと今プレイしているモードの遊び方を解説してくる。
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約束の下、決められた時間に決められた場所に集まるという作業のなかで、子供が何かしらスケジュールの組み方を学ぶ機会にはなるかもしれない。
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約束を破ったところで重いペナルティがあるわけでもなくシナリオがバッドエンドとなるわけでもないので、気軽にプレイできる。
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キャラ紹介がきちんとしている
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出番が均等にふられている訳でもないものの、まる子のクラスメイトはひととおり登場する。
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キャラ紹介のページも設けられており、原作の知識があまり無くてもある程度楽しめる設計。まる子の従兄弟、長山くんの妹など、少しマニアックなキャラクターも収録されている。
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特典映像
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物語を見返す機能がある。
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友蔵の俳句に500まる子ポイントをつぎ込むと「大当たりの俳句」を詠んでくれ、まる子たちの特殊なイラストが特典映像に追加される。
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知恵袋は日常生活にも応用できるものなので、集めていくと楽しめると思われる。
賛否両論点
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グラフィックの再現度
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上手く立体的に落とし込まれているオブジェクトがある一方、無理やり立体にしようとしたところも見受けられる。
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待ちモーションは無表情で頭を左右に振り続けるというなんとも不自然なもの。さながら太陽電池で首を振る人形のよう。
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ボイス関連
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全キャラにボイスがある。さすがにフルボイスではないが。
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まる子ボイスに限ってはバリエーションがかなり豊富。まる子の心情や置かれている状況(ちょっと前に誰かとけんかしたかどうか、急いで走ってきたかどうか等)が細かく反映される。
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宝探し・まる子の庭の存在
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完全放置でも目指さない限り、まる子の1日をプレイをするたびに立ち寄らなくてはならない。
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宝探し、庭の園芸が特に作業的。怠ったところでペナルティはないものの、悪く言えばまる子の1日では1日ごとに宝探し・園芸をすることをゲームから迫られる。
問題点
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単純作業になりやすい
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「まる子の1日」モードのストーリーは100日分用意されてはいるのだが、クラスメイトとの会話は使いまわされるものもちらほら存在する。
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約束の場所を確認するという行為がどうしてもゲーム中の大半を占める。
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宝探しで拾えるアイテム、庭で育てられる花・魚の種類も限られている。最後まで育てると別のアイテムと交換してもらえるが、そのアイテムも別段レアなものではない。
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サブの約束もいくつかパターンはあるものの数に関しては限られている。長い間ゲームをやっていると以前こなした約束とまったく同じ約束(およびイベント)が発生。やらなかったところで特に問題こそ無いが。
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ミニゲームのルール関連
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上記の単純作業を助長する内容でもあるが、タッチペンを使ったアクションがいまいち盛り上がらない。
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タッチ・スライド・マイクを使ってキャラのリアクションを楽しもうとさせるゲームの率が多く、実質大半のミニゲームはキャラを差し替えただけの使いまわしとなっている。
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物語の表現方法
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ミニゲームではキャラクターがぬるぬると動いてくれるが、逆に言うとそれ以外の場面では静止画が殆ど。
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背景・立ち絵・テキストといった最低限のギミックで物語が進行するだけ。季節のお話あたりで、イベントスチルや動画がたまに出現する程度。
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テンポの悪さ
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まる子の単純な動作で時間を食いやすい。穴を掘る、花に水をやる度にプレイヤーには1秒程度何もできない時間があり、これをスキップすることもできない。
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自動販売機のアイテムがひとつずつしか購入できない。5個買うたびにルーレットを回すことになるが、ルーレットで「はずれ」が出れば何もアイテムがもらえず、時間を食っただけになってしまう。
総評
挿入されるミニゲームも特に難しくなく、作業的な要素も多くゲームとしては単調。
原作の雰囲気満載のシナリオを読み続けることがメインであり、ファンアイテムとしてはひとまず手堅くできている。
まるこファンならひとまずプレイの選択肢に入れてみても悪くはないだろう。
最終更新:2021年04月06日 16:25