テイルズ オブ エクシリア

【ているず おぶ えくしりあ】

ジャンル ロールプレイングゲーム
(シリーズ内ジャンル名:揺るぎなき信念のRPG)

対応機種 プレイステーション3
メディア BD-ROM 1枚
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 ナムコ・テイルズスタジオ
発売日 2011年9月8日
定価 8,379円
プレイ人数 1人(戦闘のみ1~4人)
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
コンテンツアイコン セクシャル、暴力、犯罪、言葉・その他
通信機能 PlayStation Network対応(ダウンロードコンテンツ配信)
判定 なし
ポイント 全体的にボリューム不足
伝統要素の一斉削除
ミラの信念を貫き通す
戦闘システムは良好(バランス面は除く)
描写不足が目立つストーリーとキャラクター設定
テイルズ オブ シリーズ関連作品リンク


概要

テイルズ オブシリーズ15周年記念作品。シリーズ初のPS3オリジナルタイトル。定番の絵師である藤島康介氏といのまたむつみ氏の同時起用、そしてオープニングテーマには日本を代表する歌姫・浜崎あゆみを起用するなど、これまでの作品を遥かに凌駕するセールスポイントをウリとしていた。

アニメーションはこれまでシリーズを担当してきたプロダクションIGではなく、OVA版『テイルズ オブ シンフォニア』を製作したユーフォーテーブルが担当。

略称はTOX。エクシリアとは数え切れないほどの大数や無数を示す Zillion をもじった Xillion からの造語で “XILLIA” と名づけられ、【未知】の意と【交わり】を表す “X”を意味している。

また、Xにはダブル主人公、および前述の両絵師採用との意味合いも兼ねている。

戦闘システム

  • シリーズの目玉といえる新戦闘システムは「DR-LMB(ダブルレイド・リニアモーションバトル)」
    • 参加パーティとバディを組み、二人一組で戦闘を行う。もちろん従来のように単独で戦うこともできるが、仲間と協力し合うこの連携アクションは独自のもので、うまく敵をハメられた場合の爽快感は高い。この状態をリンクモードという。
    • 『グレイセス』で好評だったアラウンドステップはないが、スキルを付ければ「ムーヴィングアサルト」という攻撃をしつつ素早く回避をするという類似したものが使える。また、ジュードとミラ(条件を満たせば)は敵の背後に瞬時に回り込む「集中回避」が使える。
  • AC(アサルトカウンタ)
    • 術技使用で消費する「TP(テクニカルポイント)」に加えて新たに採用されたパワーソース。ポイントが続く限り攻撃行動を延々と続けられるシステム。PS2版『デスティニー』や『グレイセス』の「CC(チェインキャパ)」のようなものだが、あらゆる行動で数ポイント消費されるCCとは違い、攻撃行動で1ポイント消費するのみで、可能連携数をそのまま表示化したものといえる。その代わりTPとの兼ね合いで、技をいきなり連打する、ということはできない。
  • 特性
    • 戦闘キャラが固有で保持しているスキルのこと。スキルといっても使用するのにコストは必要ない。
  • サポート
    • リンクモードで行えるキャラ固有のスキル。こちらもコスト等はなく、特性とサポートで支援攻撃分け隔てなく行動が選択できる。
  • 共鳴術技(リンクアーツ)
    • リンクモードにて二人で発揮する技。オーバーリミッツゲージを一定量溜めると発動できる。ただし、組み合わせのスキルが必要なため、事前でのスキルセットに気を配る必要がある。
  • 他作品から引き継がれたシステム
    • 『ヴェスペリア』に登場した、セットできる術技を8から16に増やすアイテム「アーツボール」や『グレイセス』のワンタッチキャラ変更(ただしグレイセスのものとは若干操作が異なる)などが引き継がれた。
  • 新要素として戦闘メンバーと控えメンバーを戦闘中に入れ替えができるようになった(戦闘不能キャラは不可)。
    • 回復役やメイン術士でメンバー枠が固定されがちな問題点が解消された。
    • それに伴い戦闘後のリザルトでパーティーメンバーが全員登場するものが登場するようになった。

新システム

  • マップアクション
    • 全てのマップで3Dカメラが採用され、右スティックで自由に視点変更が行える。「登る」「飛び降りる」「しゃがむ」といったアクションが追加され、従来作品では行けないような場所への移動が可能になった。
  • ショップビルド
    • 今回は素材を納品することでショップレベルを上げ、武具を購入する。このレベルは全国の街で共通なため、街ごとに違う武具が売っている、というRPGの定番を覆す設計となっている。
  • リリアルオーブ
    • 選択式の成長システム。レベルアップで得られるGPを消費することにより、ステータスアップや術技、スキルを習得する。
  • チャットシステム
    • ロングチャット(これまでのスキット)、ショートチャット、ファイティングチャットが実装。
    • ショートチャットは、移動中にキャラが喋るシステム。1つのチャットで喋れる限度はほとんどが2言に限定されており、喋るキャラも2人だけとなっていて、会話が続きそうな雰囲気の中でもそれ以上会話が続かないようになっている。
    • ファイティングチャットは、戦闘中にキャラが喋る際に左上にセル画が表示されるというもの。ボス戦ではキャラ同士の掛け合いがあったりする。地味ではあるものの、戦闘の邪魔になるほど大きくないので、あってもなくても困らない存在といえる。

評価点

  • キャラグラフィックがこれまでよりも遥かに高い等身となり、原画デザインに劣らぬ再現を実現している。画風の違う両氏のキャラも統一されアニメ含め違和感が少ない。
    • また、ラ・シュガルのイル・ファンを始めとした街の幻想的な背景なども非常に見ていて美麗である。
  • ユーフォーテーブルが手がけたアニメーションのクオリティは非常に高い*1。アニメパート監督を担当した外崎春雄は*2シリーズのファンであるとのことで過去にもアニメーターとして幾つか関わっており、今回は監督としてかなりこだわってしまったらしい。
  • 快適性の高さはシリーズでも随一。
    • チュートリアルが豊富で、親切な設計。インターフェースも『ヴェスペリア』『グレイセス』で完成されたものを元にさらなる改良が行われている。
    • ロード時間が短く、快適にプレイできる。
    • どこでもクイックセーブが可能で、ロードを行なってもデータは消えない。
    • 会話のできるNPCは頭上に表示されるアイコンによって話しかけたかどうか、ストーリーの進行などで会話内容が変わった場合の判別ができるようになっている。従来作品とは異なり、NPC全員と会話ができるわけではないが、全体的に街や施設が賑やかとなり、雰囲気作りに一役買っている。
    • 常に左上にマップが表示され、より詳細なロケーションマップも閲覧可能。今までのように実際に歩いて埋めていく必要はなく、高低差のある場所も表示される高さを設定することで分かりやすくなっている。開けた宝箱や探索ポイントも記録され、NPCや敵シンボルも表示されると至れり尽くせり。
    • ストーリー序盤からワールドマップで瞬間移動が出来るようになった。移動場所もいくつか選択できるようになり、ダンジョン内部でも移動が可能になった。
    • 台詞の自動送りを無効にしている場合、チャットで○ボタンで少しずつ送れる機能が搭載された。
    • 魔装具*3の攻撃力が武器説明画面で確認可能。リンクしていると撃破数が双方カウントされるため、操作が苦手なキャラの強化が楽になった。
    • 使用すると敵の詳細なステータスが確認できるアイテム「スペクタクルズ」が廃止され、敵のステータスが無条件で確認できる。ターゲットのHPゲージも表示される。
    • ボス戦に限り全滅してもその戦闘からリトライできるようになった。
  • ビジュアルアイテム
    • 今作でもコスチュームチェンジあり。衣装と髪型をそれぞれ選ぶことができるようになった。ただし、アタッチメントの数の多さに反して、本編中に手に入るものが少ないため、不満の声もある(後述)。
    • キャラクターごとの称号が廃止されたため、装備画面で選ぶ形に変更されている。コーディネートは5つまで登録が可能。
  • アタッチメント
    • 『ヴェスペリア』にもあった、キャラクターのグラフィックに小物を付けられるシステム。3つまで装備ができ、色や付ける位置の多彩さから、カスタマイズが楽しいものとなっている。
  • バトル上の演出
    • ネタバレになるので詳細は割愛するが、マクスウェル戦とラストバトルの熱い演出はありがちではあるものの、前後のシナリオと相まって評価が高い。

問題点

ボリュームの少なさ
これまでのマザーシップタイトル(本編作品)と呼ばれていた作品群では当たり前だった要素が尽く削除されている。以下は一例。

  • クリア後の要素
    • 引継ぎ要素はあるものの、肝心の隠しダンジョンは以前のマップの継ぎ接ぎという仕様。ヴェスペリアの追憶の迷い路に似たような構成だが、敵を全滅させなくても次のマップに行ける上にストーリー中に登場したボスとの再戦も無い(と、いうよりもボスは最下層にいる隠しボスのみ)、
    • その隠しボスが色々と手抜き。計6体倒すことになるのだが、全て同じ姿を使いまわしたものとなっている。攻撃方法こそバリエーション豊かだが他のボスにはあるオーバーリミッツの短い演出もなく専用技や秘奥義すらない。そのくせ回復術などでいたずらに戦闘時間を引き延ばしてくるため、戦っていて楽しくないとの評判である。
  • 引継ぎ要素
    • 称号獲得に伴ってGRADEが増えていくという仕様上、上限がある。全体的に必要なGRADEも多く、クリアボーナスもないので、上限まで貯めてもグレードショップの全ての有利な項目を購入することができず取捨選択が必要。また、経験値半分・HP減少といったやり込み用の不利な項目もなくなった。
    • 上限は10000だが、ここまでためてもやっと周回プレイ時にサクサク進める引継ぎができる程度しか買えない。
      しかもこれまでの作品ではお馴染みだった術技・スキル引き継ぎがない。2周目以降で最初から全ての術技を使いたい場合はレベル引き継ぎをしてリリアルオーブを成長させるしかないのだが、全引継ぎには5000と上限の半分ものGRADEを要求される。
    • 一方でかなりのバランスブレイカーである「魔装具引き継ぎ」は500と安く、項目ごとのバランスも悪い。
    • 今までは「取れる人・取りたい人がとればいい」と言えた玄人向け・廃人向けの称号も、引継ぎに絡んでくる(しかもこういったものに限ってポイントが高い)ので無視できなくなってしまった。
    • さすがに不評が多かったのか、『イノセンスR』や『ハーツR』では従来の戦闘評価式に戻り、上限自体はあるものの、上限まで貯めればほとんどの項目を購入できるようになった。
  • 「調理システム」の廃止
    • 今作では、料理屋で完成品を購入してアイテム画面で使用すると一定戦闘回数効果が出るというものになっている。ショップレベルを上げるだけで新しい料理が入荷していくので、レシピ集めの面白さはなくなった。さらに同じ料理は1つのサイズにつき*41つまでしか持てない。歴代シリーズ(一部を除いて)ではキャラクターの料理の得手不得手はキャラを立たせる要素でもあった。
      • ただし、「材料を集めても失敗して無駄になってしまう」という、特に序盤ではかなり痛かった問題は解消された。
  • 飛行船の削除
    • 基本的にマップから場所に移動できるシステムがあったせいかもしれないが、前作『グレイセス』では座標指定による探索ができたのに対し、本作ではそれもできない。
  • 伝統地点の削除
    • 謎の生き物・ねこにん(または●●にん系)が暮らす「ねこにんの里」、シリーズやナムコ作品の要素を詰め込んだ島「ナム孤島」等がない。それにより、BGMやムービーの閲覧が不可能に(ロングチャットのみ、メニューから閲覧が可能)。
  • 水着イベント
    • DLCで水着コスチュームは手に入るが、それに準ずるイベントもない。また温泉イベントもないので「スケベ大魔王」を受け継ぐキャラが不在。
      ただし、元々「スケベ大魔王」はしか登場しないものである。
  • サブイベント
    • 殆どはボイス付きで、数自体はそれなりに揃ってはいるが、強力な装備品や衣装が手に入るイベントは少なく、報酬のないメインシナリオの補足のようなイベントと単なるおつかいが多い。
  • 異世界「エレンピオス」周辺
    • ワールドマップの広さがリーゼ・マクシアよりも広大なのに対し、街がたったの 1つ しかなく、リーゼ・マクシアに比べると訪れるポイントが少ない。
    • これらに対しスタッフは攻略本で「オマケ要素よりクオリティを重視した」と発言した。内容が面白いものであったなら納得できる発言だが、以下のような様相を呈しているので呆れられた。

新システムの問題点

  • ショップビルド
    • 街を巡る必要がなくなった反面、RPGの伝統をなくしたせいか、RPGらしさが失われたという意見がある。また、素材の存在意義*5を疑問視する反応も見受けられる。
  • リリアルオーブ
    • 自由に能力を上げられると謳っているものの、上限LVまで上げれば全て埋まるため、結局行き着くところは同じ。
    • 他の能力も上げないと成長しないのでどのキャラも最終的には平均的なステータスになりがち。またGPを振り分けた際やオーブが成長した際のエフェクトが妙に長く、テンポが悪い。
    • そのためかLV上限も99と低く*6、オーブ自体も2枚目までしかない。
    • いちいち選択が面倒だという人のために、一応自動選択もあるが、やはり「面倒だ」という意見もある。反面、低GPクリア等の縛りプレイには珍重されている。
  • ショートチャット、ファイティングチャット
    • ショートチャットではシナリオに絡んだチャットも流れるが、その重要チャットに被って汎用チャットが流れてしまうことがある。他にも移動することで他のチャットに上書きされてしまったり、マップの切り替えや戦闘で音声が途切れてしまうということもある。
    • 例:「○○の事態が「腹が減ったな、食事にしよう。」~」…色々と台無しである。
    • 汎用チャットの内容が「戦闘に出せ」や「腹減った」というものしかなく、またそういった発言がかなりの頻度*7で起こるため、鬱陶しいという意見もある。
    • 特に戦闘絡みは今作のキャラクターも色々な意味で尖っているため、好き嫌いが大きく割れることもあり、「嫌いなので戦闘にも出したくない」というようなキャラクターがいる場合や特定のキャラの育成をしていて控えのキャラクターを固定している場合はそういったキャラクターが何度も「戦闘に出せ」と言ってくるため、イライラするという意見もある。ファイティングチャットでもショートチャット同様「戦闘に出せ」という内容がある。
  • 闘技場関連
    • せっかくの戦闘システムを活かすペアバトルがなく、シングルバトルのみ。
    • また、これまで多くの作品にあった歴代キャラの乱入もない。
    • ステージ端から落ちると強制失格となるシステムが採用された。
      • 敵はステージ端に現れてのろのろと進んでくる。中央で待機するのはかなりテンポが悪く、かと言ってステージ端まで迎えに行くのはミスが許されない戦いになってしまう。
      • また、ただでさえ前衛キャラより難易度の高い後衛キャラの位置取りが大変になった。
  • 戦闘システムにいくつか問題点がある
    • シリーズお馴染みの秘奥義があり、OVL状態で奥義を発動する必要があるが、OVL状態になるには必ず共鳴術技を使用しなければならない。そのため単独で秘奥義を出すことができない。
      一方、敵は単独でOVLを自由に使用してくるので不公平。
    • 肝心の味方の秘奥義はヴェスペリア以上に威力が低く、ほとんど魅せ技としてでしか役割を成していない*8
    • 『ヴェスペリア』や『グレイセス』と比べ処理落ちが目立つようになった(マクスウェルの秘奥義でかなり顕著)。
    • 前衛同士でないとリンクがうまく機能しない。
      • 前衛操作時にリンクするとどんなキャラでも物理攻撃主体の動きになり、後衛操作時にリンクするとパートナーが棒立ちでいる時間が明らかに長くなるため。
      • 上述のOVLの仕様も含めて、後衛操作時の障害があまりにも大きい。目玉システムでこの有様ではキャラ制限の域に達しているとも言えるだろう。
    • マルチプレイだとリンクができない
      • 厳密に言えば2人プレイでバトルすると、プレイヤーが操作しているキャラクター同士とリンクすることができない。当然ながらサポート能力も発動できないため、状況に応じてリンクする相手を変えて戦うことができない。
  • システムを活かせていないバランスの悪い難易度
    • 上記のPS3で出たシリーズ作品よりもAIが悪化している*9
    • ボス戦では開幕直後OVL→秘奥義という理不尽なパターンもある上に、今作の鋼体は壊しても一定時間経つと「!」のマークと共にコンボ中でも勝手に復活する仕様であるため、たった数ヒット投げるだけでコンボを抜けられるなど調整不足な面が多い。
      • このため完成度の高いシステムが十分に生かされていない。今作では協力戦闘や「アサルトカウンタ」など、全体的にコンボを重視したシステムになっているため自動鋼体などで殆どコンボが繋がらないボス戦は一撃が大きい技を連発してちまちま敵のHPを削るだけの大味な戦闘に感じることも多い。このため長くコンボを続けられる雑魚戦の方が楽しいという声が大きい。
      • なお、この鋼体の仕様についてはスタッフインタビューでも触れられ「最近のテイルズではバランスを崩壊させるようなハメや無限コンボをなくすことを目標のひとつとしており、今回の鋼体の仕様はそれらを根本的になくすための苦肉の策だった」(意訳)とコメントしている。
    • 主人公ミラの魔技の一つである「ライトニング」の性能が異常。設定ミスではないかとも言われている。
      • バニッシュボルトやサンダーブレードという上級術の詠唱中に途中終了させると発動する技で、一発辺りの威力はそれなりだが何故か多段ヒットするため該当の上級術よりも数倍近く大きい合計ダメージを叩き出してしまう
      • 単純な火力面以外でも、ガードブレイク付き、複数属性付きで隙も小さいと優秀であるため他の技の存在意義が完全に消滅してしまっている。空中コンボ用として魅力的な技は今作にも多数あるのだが、コンボを考えるのが馬鹿らしくなるほど強い。
    • クリア後に解禁される最高難易度「アンノウン」の仕様が劣悪。単純にステータスが倍になるだけであり、今作のデフレ気味なダメージ値も相まって攻撃力以上に異常な敵の固さに悩まされることになる(隠しボスで顕著)。
  • マップ
    • グレイセス同様、街と街は一本道やダンジョン等で区切られているが、道にあたる部分が全て間道となっており、同じ地形をコピペしたものばかり。また切り立った崖にある横穴に入らないとレアアイテムが手に入らないため、新しい間道に来たら「崖を登る」「横穴に入る」という行動を一貫して行う。
  • ダウンロードコンテンツ / DLC
    • キャラクターのコスチュームのほとんどがDLCで購入しなければ手に入らない。度々批判されている要素だが本作でも行われ、ゲーム本編で入手できるコスチュームは非常に少ない。全て購入すれば13000円以上と高くつく(2011年12月現在)。
    • 数が少ないと言われる前作『グレイセス』ですら本編中で全員最低1着は入手できたが、今作では本編中でコスチューム入手の機会がないキャラがいる。
      • さらに、DLCでしかコスチュームの無いキャラはDLCを一つでも落とさなければアイテム記録に通常衣装が載らないという致命的な欠陥も存在する。
      • この問題自体は無料でDLできる通常衣装の色違い「カラバリ」というものを導入すれば解決する。しかし、オフラインユーザーはどうしようもない。
    • ただし、一部を除いて価格は300円に戻っている。大抵は衣装・髪型・アタッチメントのセットになっており、中には戦闘曲や台詞が変わるものもある。また、前述通り無料でDLできる衣装も用意されている。
  • 全体的に使い回しが多い。
    • 海停(港)においてそれが顕著に現れており、どこも共通の構造である。異世界でも同様である。他にも前述の隠しダンジョンや街を区切る間道・街道など。
    • モンスターも、「オタオタ」「プチプリ」「チュンチュン」など『ヴェスペリア』からのモンスターの使い回しが多い。フィールド上に徘徊している「ヴェヴィンドアイ」「グラッディクロー」というモンスターは、『ヴェスペリア』のギガントモンスターでそれぞれ「メドゥーサバタフライ」「グリーンメニス」の完全使い回しである。
  • BGM
    • 評価が低く、耳に残る音楽が少ない。無音、もしくは環境音しかない場所・シーンも多く存在する。サウンドトラックも近年の据置作品にしては珍しく3枚組となっている。
    • 通常戦闘曲についてはジュード編、ミラ編にそれぞれ用意されており、こちらはまずまずの評価だが、固有キャラの専用戦闘曲が少なく、殆どのボス戦では汎用BGMが使われ、盛り上がりに欠ける。
    • ダンジョンのBGMも使い回しが多い。全部で8曲しかなく、携帯機作品の『イノセンス』や『ハーツ』よりも少ない。
      • この点については、作曲を担当した桜庭統氏の環境の劣悪さ*10が原因とも言われている。
      • また、これまで桜庭氏とともにシリーズに参加してきた青山響(田村信二)氏が参加していないことに対する不満もある。
  • 連打を要求する場所が存在する。かなりの連打量なので、コントローラのボタンを傷めつける。
    • 一応連射機能ありのコントローラーを使えば割と簡単に連打がクリアできる。 しかし、単に連打するだけの作業で、要所要所で発生するためテンポと指の負担が悪い。
  • ストーリーの意味不明さ
    • 主人公によってイベントなどが異なるのだが、どちらの主人公でプレイしても多かれ少なかれ意味不明な描写が存在し、特に1周目でミラを選んだ場合描写不足な点が多い。「選んだ主人公によりストーリーを違った面から見られる」というゲームは『スターオーシャン セカンドストーリー』があったが、同作が「どちらも見ることでより深く物語を楽しめる」のに対し、本作は片方だけではもう一片が歯抜けしているため「どちらも見てようやく物語の流れが理解出来る」というものとなっている。
      • 「どちらを選んでも問題ない」と事前告知されていたが、ジュード側が本筋に乗る形で描かれ、その裏で行動するミラという構成であるためミラを選んだ場合は確実に置いてきぼりをくらう。だからと言ってジュードを選べば分かるという訳でもなく、シナリオの中心人物はミラであるため非常に困りもの。
      • 更にどちらの主人公を選んでもよくわからない描写・展開が多数存在するが、その一部は設定資料集で明かされるというありさま。
      • 「キャラクターがシナリオに振りまわされている」といった指摘も多い。下記のように描写が不足している所為で非難されているキャラが少なくない。
      • また、どちらのシナリオも共通して専門用語が数多く登場するがそれに対してのフォローがシナリオ中にほとんどないため、序盤から置いてけぼりを食らう可能性が高い。
      • シナリオの流れ自体もこれまでのシリーズ作品に比べてシリアスであり、陰鬱な描写が多く登場するために不快感を感じる人も。
      • どちらのシナリオも大半は共通のため、もう一方の主人公でプレイした際の新鮮さも薄い。『リバース』のように本編中で主人公の切り替わるザッピング方式にすればストーリー進行が分かりやすく、ボリュームも増やせたのではないかという指摘もある。
      • パーティキャラのレイアも、ドジな面こそあるがそれまで周りの足手まといになる描写が無いのにもかかわらずとあるキャラに「いつもみんなの足を引っ張ってるくせに」と言われる*11。カン・バルクの城で足手まといになりかけるイベントはあるが、前述の発言をされた後のイベントである。これ以降も特に足手まといになるようなことは無いのに自分が足手まといになりかけていることを自負していたりと、矛盾しているか描写不足な面が目立つ。
      • ちなみにシナリオ担当は『テイルズ オブ バーサス』の「リオン&カイル編」「スタン編」「ダオス編」を担当した木賀大介氏。
    • 特に指摘されるのは終盤に当たる「第四章」で、怒涛の急展開にプレイヤーの多くが困惑した。
      • 一部ファンから「第三章まではテイルズにしては完璧なストーリー」との評価もある。
      • 第四章の冒頭では主人公たちの取り巻く環境が大きく変化し、あるキャラが暴走し始めたことが語られるのだが、その状況に至るまでの説明や描写がほとんどされない。お陰でプレイヤーはのっけから盛大に置いてけぼりを食らうことに。
      • ◯◯という人物と遭遇しないように慎重に行動しようと仲間内で相談したはずが、次の町で主人公が何の説明もなく突然「◯◯に会いたい」と発言し、そのまま本当に◯◯へ会いに行く事になる等あきらかにおかしい物も。諸事情で一部シナリオをカットした跡ではないかと推測されている。
      • ミラ編をやっていた時の描写不明な点はこの章が一番目立つようになる。ジュード編のアルヴィンのイベント、とあるキャラ3名との戦い、ラスボス達の関わりといったイベントがことごとくカットされているので、前述の急展開なイベントが起きたことさえ分からずに話が進む羽目になる*12
      • 主人公達の主張・行動方針が、第四章の中盤*13から大きく変わる(それまでと正反対になる)のも批判される部分である。このような展開は、今までのシリーズ作品でもあったが、それらは中盤で行なわれてきた。
        その主人公側の主張も「○○すればこうなるはず」と根拠のない理想論的で、しかもその理想論を結果的に押し付ける形になる有様。主張のぶつかり合いがテーマとの事だが、敵側の主張には根拠もある上に筋も通っている為どう見ても釣り合わない。その結果「敵側が正論すぎて主人公側が悪役に見える」といった困惑の声が上がってしまった。
      • 作中世界で起こっている問題の解決手段も「次に訪れた先で、既に作られている」という有様。しかもその意見もろくに言わずに「もう同じ道を歩めない」と勝手に決めつけて話し合うより戦う道を選んでいる。*14
  • 今作で回収しきれなかった伏線も数多く、ラストは急な展開で「打ち切り」と揶揄された。

キャラクター関連

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  • ミラ
    • 世間知らずで強気なお姉さんキャラ。精霊という特異な存在のため、人間とは価値観が大きく異なっている。
      故に、プレイ当初は自分勝手で他人の意見を聞かない、自己中心的に見えてしまうところが散見される。
      後半になれば改善されていくのだが…
    • 以上の問題は前々作『ヴェスペリア』のユーリに相当する部分が多く、「またこの手の主人公か…」と呆れるプレイヤーは数多く存在している。
      ただ上記の点を除けばゲームジャンルに違わぬ「何があっても己の信念を貫き通すキャラクター」なので、その部分は評価されている。
      • その癖人間界の者に対する好奇心が旺盛で、天然ボケをかますこともあるためゲーム中での持ち上げがなければ非常に魅力的なキャラクターと言える。
  • ジュード
    • ジュード自体は常識人であり、特別性格に問題があるわけではないが、基本的にミラにご執心であることが槍玉に挙げられる。*15
      そのせいもあってか、あるイベントではレイアの手ほどきに対し酷い態度を取った*16
      • 特に槍玉にあげられるのが、カン・バルクの王の「民の幸せとは何か?」という問いに言葉を詰まらせ、代わりにミラが答えた後に「そう、僕もそう思う」と答えた点である。
      • そのあまりの主体性の無さから、シナリオがほぼ共通なことも手伝ってダブル主人公としての意味をほとんど成していない*17
    • 細かい点では、「戦いは好きじゃない」と主張する割には戦いで問題を解決することに抵抗を感じず、矛盾を孕んでいるところか。
    • また、これはどうしようもない問題だが、担当声優である代永翼氏の演技がどうしても「オカマ」っぽく聞こえるプレイヤーが多数存在し、声の時点で嫌悪を覚えるプレイヤーも存在する*18
      • まあ公式から「乙女系男子」と言われてたりするため、そういう演技をするように言われているのかもしれない。
    • 一応上記の点を除けば基本的に弄られキャラな歳相応の男子である。また、ただ単に未熟なだけではないことは彼の凛々しい顔立ちからもわかるだろう。
  • アルヴィン
    • とにかく裏切る。息を吸うように嘘もつきまくる。そして、すぐに戻ってくる。パーティ内でも「また裏切るんだろ?」と疑われるほど*19
    • 裏切り行為については一応の諸事情があるので割愛するが、それとは別に以下の問題を引き起こしている。
    • ジュードの項で触れた、あるイベント後、ジュードとアルヴィンの特に理由のない戦いが始まる。*20
    • この展開にプレイヤーは置いてけぼりを食らい、あろうことか、味方*21に手傷を負わすという、歴代パーティキャラでも中々やれない行為をしでかしている。
    • これほどの行動を起こしておきながら、結局最後までパーティインする神経の図太さにプレイヤーは更に呆気に取られた。
      • 彼自身も「もう居場所がないからしがみつくしかない」とそこらへんは自負しているらしいが、それに賛同できたプレイヤーは果たして何名いることやら。
      • 一応この度重なる裏切りには彼なりの理由があるのだが設定としてあるだけで本編ではほとんど語られない。理由さえ分かれば「仕方ない」と納得できた人ももっと増えただろうに・・・
      • アルヴィンが味方に手傷を負わせるイベントはジュード編でしか見れないが、アルヴィンの心情をより細かく描写しているイベントがミラ編でしか見れないことも、彼の心情を分かりにくくしている要因の1つであると言える。
    • ただし、彼のサポート能力は使い勝手がいい*22ため、イベントや性格はともかくとして、戦闘では非常に重宝するキャラである。
    • 余談だが、担当声優である杉田智和氏は「アルヴィンは屑です。でもそこもまた魅力的なので、かれの屑っぷりをどう受け止めるかが重要だと思います」と公言している。
      • そして、「ぼっち」という意味で「アルヴィン」を使われたり名前とかけて「アル憫」と呼ばれたりしてるので結構公式やファンからも弄られている辺り割と愛されてるのかもしれない。

ただ上記の問題点はシナリオの描写によるところが大きいため、そういった面からもシナリオが非難されている。
キャラクター自体はきっちり評価されており、現に上記の三人は人気投票トップ10以内に入っており、その他のキャラも30位以内にランクインしている。

総評

前評判の高さに対し、所々に見られる作り込みの甘さや全体的なボリューム不足、好みの分かれる主人公が原因で、旧来のファンからの評価は散々。ファンからは「納期がもっと長ければ良くなったかもしれないのに」「早くリメイク作を出して改善してほしい」といった意見が多い。
しかし前述通りシステムは快適で親切な設計なため、シリーズをプレイしたことがない新参プレイヤーには向いているといえる。

余談

  • 2011年のPS3アワードではユーザーズチョイス賞を受賞した。
  • 最終的には67万本の売上であるが売り上げが多すぎたのとボリュームの無さからか、価格は早い内から落ち込み、現在では前作『グレイセス エフ』、PS3版『ヴェスペリア』の価格の半分以下になっている。また売上本数に対して出荷本数は77万本と、差し引き10万本もの在庫が存在する。
  • 販促第一弾のPVで、マクスウェルがあの『テイルズ オブ ファンタジア』の名言「この世に悪が~」の文言を発したことにより、本作との関連が期待されたが、別に何もなかった。
    • 但し、本作の世界観や中盤までの敵の目的、一部のキャラクターの台詞などに『ファンタジア』を始め歴代作品のオマージュと見受けられる物がある。
    • 加えて、『ファンタジア なりきりダンジョンX』のイベントの中に「(『ファンタジア』の精霊の)マクスウェルが『ファンタジア』の世界とは異なる環境の世界を作り、そこで生命の可能性を実験するため、その世界の監視者となる存在を作ることとし、その存在の性別を女性と、名を“水落”*23と決めた」という内容のイベントがあったが、これもただのファンサービスだったようだ。
  • 『テイルズ オブ ザ ヒーローズ ツインブレイヴ』にジュードとミラが参戦した。
  • 本作のダブル主人公の一人「ミラ」はシリーズ初の女性主人公と言われているが、これ以前に携帯電話用アプリ『テイルズ オブ ブレイカー』には女性主人公が登場していた。
  • 同じく携帯電話用アプリの『テイルズ オブ コモンズ』には、先に“アルヴィン”という名前が使われていた。
  • ミラ役の沢城みゆき氏とアルヴィン役の杉田智和氏は、同シリーズではこれ以前に『イノセンス』に出演している。
    • 他にもローエン役の麦人氏を始め、今までシリーズに出演した声優の再起用が過去作に比べて多い。
  • 開発元のテイルズスタジオは2012年1月1日にバンダイナムコゲームスへ吸収されたため、本作はテイルズスタジオの最終作となった。
  • 発売前に韓国の雑誌からネタバレが流出し騒動となった。
  • 『テイルズ オブ フェスティバル 2012』にて、本作の1年後のエレンピオスを舞台とした続編『テイルズ オブ エクシリア 2』が発表された。
最終更新:2020年04月11日 18:31
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*1 なぜ制作会社が変更になったかは不明だが、プロダクションIGのこれまで手掛けていた制作班は『レディアントマイソロジ―3』『イノセンスR』の他『ももへの手紙』『うさぎドロップ』『わすれなぐも』など多数制作を抱えていた

*2 OVA版『シンフォニア』の監督でもある

*3 サブイベントで入手可能な武器で、条件を満たすと敵を倒す度に攻撃力が上がるといういわば「成長する武器」。

*4 1つの料理にはそれぞれ、並・大・特の3サイズがあり、大きいものほど効果の出る戦闘回数が多くなる。

*5 合成要素がないのに、素材の収集や種類はやけに豊富なため。

*6 歴代シリーズは殆どが200以上。『リバース』ではレベル上限が100であったが、当時も上限が低すぎるという意見が多く見られた。

*7 ワールドマップで瞬間移動すると連続して発生することも。

*8 この点は続編で改善されている。

*9 『ヴェスペリア』あたりまでのテイルズでは「号令」というシステムが存在したが近年のテイルズではなぜかなくなっている。これがあると味方の制御のしやすさが断然違うため、入れて欲しいという声が多い。

*10 テイルズ オブ シリーズにおいて、自身の機材を扱えないこと、それと納期が非常に厳しいという環境のせい。

*11 ただしこの発言をしたのは本人の気持ちを極端に強調して代弁する人形である。本人は「足手まとい」とまでは思っておらず、「年上のお姉さんなのに、お調子者でときどき頼りにならないかも」程度の認識だった。

*12 とあるキャラとの戦いなどはスキットで語られるだけで片づけられる始末である。

*13 プレイ時間の8~9割を過ぎた辺り、と言えば唐突感が分かるだろうか

*14 テイルズには過去に石頭と称されるほど信念を曲げない敵がいたが、今作のボスは話が通じないわけではなく、悪事も働いていないうえに主人公達と戦う道を避けることも考えている。

*15 他のパーティメンバーもそうだがジュードの場合それがより強調されているせいか、ジュードがかなり非常識な人間に見えるのが問題。

*16 夕飯を運んだレイアの手料理をぶっきらぼうにぶちまける。問題はその後の展開だが。

*17 フォローしておくと、ジュードには恩師を殺され、自分の歩むべき道を失っている身である。そんな中でも今自分にできることを見つけ、そのために一生懸命になっていると見ることはできる。

*18 プレイしていく内に慣れるプレイヤーが少ないことも問題の一つ。

*19 傍に置いておいた方が怪しい行動をしないか目を見張れるという理由でパーティに置いているが、その割には怪しい単独行動を見逃してる。この辺りにもキャラクターがシナリオに振り回されている感が醸し出されている。

*20 過去作にもパーティ同士でタイマンで戦うイベントは『リバース』の「夕日の殴りあい」などが存在する。あちらでは一応戦う理由が示されているが今作にはない。更にこのイベント戦闘は専用の通常攻撃ボイス、専用のカットイン、専用BGMがあったりと明らかに異様に凝っている。一方で秘奥義のセリフはそのまま。

*21 ※ネタバレのため記述はしないが、ジュードのことではない

*22 敵のガード状態を強制的に解除し、気絶状態にする。

*23 読みは不明だが、「みら」という見方が強い