修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「Win/iOS/Android版のVer.1.1.0アップデート配信に伴い、PS4/Switch版と仕様が共通化したことによる記述の改稿、参考記述の統合」です。


※本記事はWin(Steam)/iOS/Android版の2022/08/31配信のver1.0.8を基準としております。
オンライン配信によるゲーム内容更新が不定期に行われるため、必ずしも本記事の内容が最新の内容に対応しているとは限りません。

Win(Steam)/iOS/Android版の2024年1月31日更新のVer1.1.0(CS版準拠アップデート)に関する情報は未反映となっています。
アップデートによる評価等の追記は1ヶ月経過してからお願いします。

2023年発売のPS4/Switch版は参考記述扱いとして後述。


ファイナルファンタジーV (ピクセルリマスター)

【ふぁいなるふぁんたじーふぁいぶ】

ジャンル RPG
対応機種 Windows(Steam)
iOS
Android
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 トーセ
発売日 2021年11月11日
定価 Steam 2,200円
iOS/Android 2,900円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 劣化ゲー
ポイント 元の作品に近いバランス
オリジナルと同程度の内容
バグと設定ミスの多さも難点
ファイナルファンタジーシリーズ
ファイナルファンタジー ピクセルリマスターシリーズ
I / II / III / IV / V / VI


概要

2Dドット絵を刷新し、原点に忠実なリメイクとする『ピクセルリマスターシリーズ』として、久しぶりに新作として発売された『ファイナルファンタジーV』。
SFC原作から29年、オリジナル要素のみの最後発だとプレイステーションのゲームアーカイブス版から10年、アレンジ込の最新版であったスマートフォン版から8年ぶりとなる。


ピクセルリマスターシリーズ共通仕様

  • ピクセルリマスターFF1からFF6まで同一のゲームエンジンで制作されている。
    • これまでのリメイク版はほぼ移植ベースで制作されていたが作品ごとで内部プログラムの処理が大きく違うため、ゲームの他機種展開など管理を難しくしているとのこと。
      それを容易にするため各作品を同一のゲームエンジン上で新たに再現するという制作手法が取られている。
    • よって一見した見た目やダメージ計算などはあまり変わらなくとも内部的な処理方法が大きく変わっている。 それにより細かな動きが過去のリメイク作より変わっていたり、過去作数世代に渡り使用できたテクニックなどが再現できないことが多い。
  • 2Dプレイヤーキャラドットグラフィックが、オリジナル版スタッフである渋谷員子氏が直接手掛けたものへと刷新された。
  • UIの統一
    • メニュー画面や戦闘画面などのレイアウトが、ピクセルリマスターシリーズで共通したデザインとなっている。
  • フィールドや街・ダンジョン内部での地図が常時表示。
  • オートバトル機能あり。
  • 移動時のダッシュがアビリティ無しでも可能。アビリティのダッシュ併用すると3倍速になる。
  • 魔法・特技発動時のグラフィックは、多くがシリーズに共通して使われている物に。
  • BGMは今作用にアレンジされたものとなっている。
  • メニューから見られるギャラリー機能あり。
    • BGMを観賞できるサウンドプレイヤー、天野喜孝氏監修のもと、原画資料などを収録したイラストギャラリーがある。
    • モンスター図鑑機能もあり。こちらは全セーブデータ共通で遭遇したモンスターが埋まっていき、フィールドマップに生息地が記されていく。
  • 中断セーブの追加
    • いわゆる、どこでもセーブ。マップ移動時などにオートセーブも行われる。
    • 全滅した場合はオートセーブからやり直す事が可能。全滅時のペナルティは、フロアが一つ巻き戻る程度と大幅に軽減された。
  • 後期の移植・リメイク版で追加されたダンジョンやアイテム等は基本的には収録されていない。
  • 多国語言語対応
    • タイトルメニューから他国語*1へのテキスト切り替えが可能。

その他主な特徴(変更点)

  • 基本的なパラメーター設定やダメージ計算式は原作に準じている。
    • 移植作品でもあまりゲームバランスは変わらない作品ではあった。
    • ジャンプの習得ABPが10になるなど一部にスマホ版の仕様が取り入れられているが、逆に魔法倍率の計算等、SFC版準拠に戻っている物もある。
    • カテゴリ弱点(種族特攻のようなもの)を突くと従来は必中効果のみだったが2倍のダメージが出るようになった。
    • 一部の敵に状態異常耐性やボス系耐性が追加されている。
  • 各種マップや戦闘背景などはGBA版の移植版の物が使用されている。
    • 山の外観エリアや墜落した隕石のマップなど一部は新たに新規で書き起こされている。
  • 戦闘時のモンスターグラフィックもGBA版と基本的に同じ。
    • ラスボス第一形態は背景だったある部分がモンスタードットと一体化している。
  • GBA版・スマートフォン版では会話ウィンドウの中に顔グラフィックが表示されていたが廃止されている。

評価点

  • 原典とあまり変わらないゲームバランス。
    パラメーター設定や経験値、ABP、アイテムドロップ、基本的なボスの攻略法などほぼ今まで通り。
    • 一部に耐性が追加されたりATBの仕様変更、今までの作品から一部のテクニックが使えなくなったものの、やはり事前準備がキモというFF5らしさは存分に残っている。
      もちろん本作の仕様に合わせて細かい所を変えていく必要はあるが、それは先行作品でも起こっていた事で、パズルを解くような楽しみは変わっていない。
    • I』~『IVPR』は原作からゲームバランスに何らかの形で大きなテコ入れが入っており、原作より簡単になってしまっていて問題になっていたが、本作では大きな変更はされなかった。
      • 今プレイしても計算された経験値曲線は見事なもので、古代図書館でのレベル5デス全滅の悪夢が蘇った人も多いだろう。
        幸いにもオートセーブ導入のおかげで、失う時間は数分と大幅に減っている。
  • ブレイブブレイドの攻撃力が回復するようになった(ver1.0.7より)
    • 今までは下がったブレイブブレイドの攻撃力が戻ることはなかったが5回戦闘に勝利するごとに攻撃力が1回復するようになった*2
      • 変更されたのは上記点のみのため結局チキンナイフのほうが高いダメージを出しやすい点は変わらないが、今までは知らずに逃げていてこちらを選んだ場合全く使い物にならない武器になっていたがある程度実用的な攻撃力が残りやすくなり回復もさせられるため相当使いやすくなった。

賛否両論点

  • 一部ゲーム仕様の変更。
    • ATBの仕様変更により戦闘開始時のバーの初期値がランダムとなった事、コマンド選択前の時間停止がどのバトルスピード設定でも無くなった事(iOSでも同様)から、敵から攻撃を受けやすくなり多少難易度が上がった。
      • それまでのFF5のやり込みは詰将棋のような緻密な戦略が受けていた部分もあるため、この変更によってランダム要素が高くなり、一部のプレイヤーから結果的にFF5の魅力を損なったという意見もある。
    • 上記PR共通仕様にある通り、内部のプログラムの仕組みが大きく変わっていることにより原作SFC版やGBA版、スマホ版とも違う仕様変更点が数多くある。
    • 評価点では「仕様が変わっていても原点に忠実」と書いたが、過去作をプレイした方から批判が多い。
      FF5の色々な仕様から、極端な制限やりこみが多かったというのが災いし、それらの前提が崩れた*3というのが批判の中心。
      • あくまでも今までのFF5コアプレイヤーからの声であり、本作でFF5を初めて触った人や、そこまでやりこんでいなかったプレイヤーからはあまり批判の声は上がっていない。
      • またこれはコアプレイヤーからの直接の声というより問題点で書かれているような本作の様々な不具合や再現不足を揶揄するために合わせて語られている事も多いため注意。
    • リマスターと入っている作品で原作仕様がない点を不満を感じる声が多い。
  • 刷新されたプレイヤーキャラクターのグラフィックについて
    • 原作ドットベースであり造形はスマホ版のものよりは良くなっているという話は聞かれる。
    • それでも色が薄く凹凸が見にくいためやはりのっぺりして見える、という意見もちらほら聞かれる。
    • 背景の色とトーンが合っていないためか浮いて見え違和感があるとの声もある。
  • アレンジBGMの賛否。
    • 「ビッグブリッヂの死闘」は人気曲であるがゆえに特に批判が集中している。
    • その他にも雰囲気が変わってしまっている曲が多い故コレジャナイ感を感じているという声が多く賛否が分かれている。
    • ライブアライブ』のような正統進化という方向ではなくアレンジが強いものが多くなっている故だろう。
    • 曲単体で見れば良い曲もあるという意見もあるのだが…

問題点

  • 圧倒的な量のバグや設定ミス(アップデートである程度は修正されたが)。
    • 元々FF5がバグなのかバグじゃないのかよくわからないテクニックも多かったとはいえ、本作には明らかにバグであると思われる現象が非常に多い。
      本作が今までの作品からの移植ではなく1から組み上げられている事とデバッグ不足が原因だろう。
      初版からしばらくはバグが多いことで有名なGBAのFF4アドバンス(E3版)を足元にも及ばないほど、製品失格というほかない状況であった。
      致命的な物の多くは修正されたものの、必中なはずの「裁きの杖」を装備して「ぶんどる」と100%ミスになる、特定の動作で「チキンナイフ」と「ブレイブブレイド」の二択イベントをもう一度だけ起こせるバグ、設定上敵が出ない方が自然な所でエンカウントする、戦闘時カーソルの動きがおかしい、すっぴんやものまねしのセットアビリティの位置が変わる、長時間の起動で動作が重くなるなど、遭遇しやすい不具合もまだまだかなり多い。
    • かつてはエンディングで必ずフリーズする・次元の狭間のネクロフォビアが登場しないことがある・様々な時にフリーズする現象・みだれうち等多段攻撃で形態変化するボスがそれをせずに倒れるといった進行上重大なバグも発生し、多くのプレイヤーに被害が及んだ。
      • ネクロフォビアの件は原因が特定できなかったためか、アップデート後はエンディング後のクリアデータから始める度に何度でも復活するというあまりにも思い切った仕様変更がされている。
      • 初版では瀕死でかばわなくなるなど、明らかにPR版FF4等から処理を流用したために起きたと思われる現象があり、リリースと同時に出された修正予定リストに記載されていたという有様だった(現在は修正済み)。
    • 一方でチキンナイフ二度取りなどプレイが有利になるバグは一部から受け入れる声も見られてはいる*4
      前述のネクロフォビアの雑な修正に関しても、ギルガメッシュから源氏の鎧が盗めるため好都合として何度も繰り返すために利用するプレイヤーも見られてはいる。
      • とは言えゲームシステム的な面では有用だが、ギルガメッシュが何度も自爆特攻することになってしまい世界観的には雰囲気ぶち壊しもいいところなので別の方法で対策をして欲しかったところ。
    • 現在にも残る影響の大きいバグとしてMP(魔力)の低いジョブにジョブチェンジしたときMPの上がるアビリティを同時にセットしてもジョブの元のMPまで減少してしまう、というものがある。
    • ゲームの進行自体には大きな支障はないものの、フィールドマップ上で第二世界のフォークタワーが表示されていなかったり、第三世界の孤島の神殿の陸地(ビッグブリッジ)部分に海辺が見られたり、第一世界のある封印を表す石碑があるイベントを境に復活する、など一部のグラフィック設定に間違いが多く、ストーリーの不整合や違和感が生じている。
      • ゲーム進行自体には問題はなくとも2Dという限られた表現の中でゲーム世界観の表現を間違っている、という大きな問題だが未だに修正されていない。
    • Android版限定のバグであるがARバトルを利用してバトル(というよりイベントそのもの)を回避できることが判明し、その結果スマホ版までの2114レベルを下回る2113レベルでクリアしたり、あるパーティーを分割するイベントを利用して完全一人かつLV1でのラスボス撃破が達成されたりしている。
    • 現在でも残っているバグや設定ミス、修正されたバグ等はこちらのサイトを参照。
    • 各プラットフォームのパッチノートなども要参照。
  • 一部のイベントで原作から表現が劣化している。
    • 原作では一定時間経過で進行するイベントだったのが、PR版では時間経過関係なく特定のタイルを踏むとすぐに次の展開へ進む仕様に変更されているため、原作がこだわっていた「間の取り方」が失われている。セリフの追加や変更もないため、余韻が感じられなかったり、見ていて不自然だったり台無しになってしまっている。(サクサクプレイ出来るという点だけ見ての擁護もあるにはあるが)。
    • 他にも、フェニックスの塔の壁を調べると出てくるモンスターは本来なら左半分が壁に埋まっているはずなのにPR版では壁の背景にそのまま全身を隠さず重ねており見た目が不自然になっている、とある回想イベントの演出が画面サイズの拡大を考慮していない(旧スマホ版では配慮されていた点が反映されていない)、など。
  • UIが不親切になっている
    • 魔法や歌アビリティはセットしないと習得状況を確認できない、ジョブ変更画面でSFC版では一画面に全ジョブ表示されていたがGBA版以降のようにスクロールしないと見れない、ジョブ変更画面で現在ABPが確認できない、戦闘中にぼうぎょとチェンジが左右で選択できず別枠にまとめられて選択に時間が掛かるようになっている、など不便になっている点がいくつかある。
    • 戦闘時の対象選択のカーソルの動きもおかしく想定外の動きになることがある。

ピクセルリマスター共通仕様に起因する問題点

  • GBA版からのゲーム内追加要素未収録。
    • GBA版で追加された海底のモアイから入れる新ダンジョン「封印の神殿」「亡者の巣窟」やそこで入手できる追加ジョブ、追加装備等が該当。
      • 新たな強敵との戦闘や新装備と十分なボリュームがあり、原作よりも数倍の経験値を持つ敵の出現などで育成が容易化されたりと非常に好評だったコンテンツのため未収録にガッカリする声も多い。
    • ギャラリーにおいても、GBA版で新たに描かれた追加ジョブのイラストは未収録となっている。
    • "本作の特徴"にある通り戦闘背景やマップなどはGBA版が基準となっているが、原作基準という文言が本作においてはほとんどこのゲーム内追加要素を収録しないことだけを指しているというような状態になってしまっており批判は大きい。
  • オリジナル音源(SFC版音源)未収録
    • アレンジBGMは賛否両論の物が多くありオリジナルのSFC音源でプレイしたいとの意見も多い。
    • ドット絵の絵柄に生音演奏があまり合っていないという意見もある。
      • 近年のスクエニリマスター作品ではオリジナル音源も収録されていることが多いため、オリジナル音源収録を期待する声が多い。
    • 2024年1月31日のアップデートでオリジナル音源も収録された。
  • 魔法や技のエフェクト全般やボスや一般モンスターの消滅がピクセルリマスター共通の物になっている。
    • やはり特徴的な原作のエフェクトが統一エフェクトにされてしまっているのはで今作でも批判が多い。原作に忠実といううたい文句にも反している、味気ない、見飽きたとの意見も。はっきり言って手抜きだと批判されている。
      • アップデートの続く中、FF6も発売されたがそちらはある程度エフェクトを再現していたため、やはり手抜きだったと批判の声が大きくなった。
    • 召喚など一部の演出は原作にある程度寄せたものになっている。
      • 何故か召喚の演出で出てくるバハムートが縮小表示されてカピカピになっている。
      • シヴァの召喚演出も敵全体に冷気の攻撃が発生したと思えば冷気が集まりシヴァが姿を現す、といったものからシヴァが現れ敵全体を攻撃するという何の特徴のない表現になっている*5
  • 全体MAPにより訪れたことのある街や城などがシステムで表示されてしまっているため、ネタバレを喰らう
    • 特に第3世界到達後、MAPを開いてしまうと双方の世界の建物が存在していることを表示してしまっているので、その後のストーリーに違和感が出る。
      • 事情が分かるまでの一定期間は地図がでないようにする工夫などしてほしいものである。
  • 他にも原作から再現されていないシステム・演出が多い。
    • 短縮コマンドやウィンドウカラー設定などさまざま。
    • 原作では高速で回転していた飛空艇のプロペラが、PR版ではまったくスピード感が感じられないゆっくりしたアニメーションになり、さらに飛空艇が海面から飛び立つ際の、船体から水が落ちていく細やかな表現も再現されていない。
  • ソフトリセットがない。
    • 目当てのアイテムが盗めなかった場合などは、全滅してやり直すなどの手間がかかる。
  • ロードが長くなる時がある
    • タイトルに戻る→再開時に時間が掛かり、繰り返すと非常に長くなるようだ。
      • 今までのFF5ではPS版以外ではロードを感じる時はなく非常に快適だった。
      • タイトルに戻る→再開をおこなうのはアイテムドロップ厳選などで何度もやり直している時なので非常に気になる点である。
      • 長く起動していると起き最悪フリーズするというケースもあるようなので定期的にゲームを再起動した方がいいかもしれない。
  • 効果音に違和感がある。
    • ピクセルリマスター共通で戦闘時に攻撃などがミスのとき「スッ」、0ダメージや攻撃で回復した時「キン」という効果音が状況関係なく鳴るようになっている。
    • そのため浮いている敵に地震攻撃して0ダメージの時も「キン」と鳴り、そもそも回復した時にも「キン」と鳴るなど違和感のある演出となっている。
      盾で攻撃を防いで「カン」という音がしたあと改めてミス表記とともに「スッ」という音が出るのも同じである。
      • 今作ではこちらが無効や吸収の耐性を得ることが容易であり、より違和感が目立つ様になっている。
    • 原作ではたたかうなどのエフェクトが出たときに0ダメージやミスだった時に「キン」や「スッ」の効果音がなっていたが、ピクセルリマスターではダメージやミス表記の時に効果音が鳴るようにしてしまったので違和感があるのだと思われる。
  • 状態異常を防いだ時の演出がおかしい。
    • 盾やマントを装備してそれ以外の防具やアクセサリーで状態異常耐性をつけた状態異常攻撃を受けても盾かマントで防ぐ演出になってしまう。
  • スタッフロールが原作に比べて大幅に長いため、スタッフロール中にエンディング曲が終わってしまい、その後は通常のメインテーマが流れるようになっている。
    • 特にFF5の場合、スタッフロールの後にBGMがメインテーマのアレンジへと変わり、主人公たち1人1人の育成度合いがメインテーマのピッタリ1ループごとに流れるという演出があったため、余計に違和感が強い。

総評

圧倒的なバグや全体的に様々な完成度の低さで評価を大きく下げてしまっている。

ただし何度かアップデートが行われ、致命的な不具合は解消されある程度はFF5としてプレイ可能になっているため、名作であるFF5の体験をそれなりにはできるかもしれない。

しかしFF5という作品としての完成度は原作やリメイク作と比べてもまだまだ低く、再現不足に大まかなシステム面で既に機能が充実していた旧スマホ版と比べて優れている部分はほぼなくただボリュームダウンしただけの作品になってしまっている。さらにバグ以外でも演出がおかしなことになっているものもあるなどFF5のリマスターとしても、1つの作品としてみても出来が悪くとても決定版とはなり得ない状態である。

そのため積極的にはお勧めできない作品となっている。可能な限りは他の機種版を遊んだほうがいいだろう。


余談

  • 発売2週間前の10月28日に本作のSteam販売ページが公開された。
    だがそこには…海岸線が消失した明らかにおかしなフィールドマップ、一画面にジョブが収まり切っていないスカスカで不便そうなジョブチェンジ画面が映し出されており、発売を待つ多くの熱心なファンが落胆したのは想像に難くない。
    そして発売後は予想さえはるかに超えるバグの嵐に失望の声や罵詈雑言が飛び交うこととなった。
    海岸線は発売時には書き足され修正されていたが未だにSteamのページは修正前の物が掲示されている。10/28に発売の記事を出したニュースサイトの多くもそのままである。
  • 本作発売に伴い、旧スマートフォン版の販売は終了となった。
    • 上記の通り、本作のバランス面の変更や単純に遊べる範囲が縮小されている事、バグの多さなどからGBA版基準の旧スマホ版の配信再開を望む声も見られている。
    • 原作SFC版やGBA版のアーカイブ版を現行機種でも新たに配信してほしいとの声も多く見かけられる。
  • Wii U版のニンテンドーeショップで追加要素が収録されているGBA版のVCが購入できたが、こちらも2023年3月28日をもって終了となった。
  • 本来ピクセルリマスターシリーズは2021年中に6本全てリリースする予定だったが、本作があまりにもバグまみれだったため、『FFVIPR』に関してはデバッグを慎重に行うために販売開始が約2ヶ月延長され、2022年2月24日まで伸びる事となったのだが…

PS4/Switch版(参考記述)

  • PS4版とSwitch版が2023年4月20日に発売された。主な変更点は次の通り。
    • 一部の魔法のエフェクトや効果音が共通のものからSFC版準拠風の物に変更されているものもある。
      • 刀のクリティカルエフェクトが復活、鞭の効果音が原作のものになってたりなど。
      • 変更されていないものもある。特に規則性も見いだせずバラバラに対応されているなど少々不十分。
    • 戦闘コマンドにおいて左右でぼうぎょ・チェンジ選択が復活した。(ピクセルリマスター4/5/6共通)
    • BGMを原作(スーパーファミコン版)のものに設定できるようになった。(ピクセルリマスター共通)
    • 経験値・ギル・ABPを0(なし)~4倍に変更したり、エンカウントON/OFFに切り替えられるブースト機能が実装された、最初から使用可能。(ピクセルリマスター共通)
    • FC/SFC時代のフォントをイメージしたピクセルフォントが実装され設定で切り替えられるようになった。(ピクセルリマスター共通)
    • その他様々な修正、変更が行われている。
      • ネクロフォビア無限復活、ブレイブブレイドorチキンナイフの2重取得なども修正されている。
      • 批判を受けたATB関連も修正され、1ターン目の敵の行動がやや遅く調整されたことで理不尽に先手を取られることがほぼなくなり、原作のバランスに近づいている。
      • PC/スマホ時代から増えてしまった不満の声はFF5の刀のクリティカルの効果音を多くの武器のクリティカル効果音に割り当ててしまっている点ぐらいである。
    • Switch/PS4版へはアップデートが2度配信された。プロデューサー曰く特定条件下での進行不能や、BGM,SE等の修正が多くその修正、修正には想定より時間がかかってしまっているとのこと。
    • なお、Switch/PS4版の変更をSteam版/スマホ版へ反映させるアップデートの準備は既に着手しているとのこと。ただまだしばらく時間が必要のようだ。上記インタビューでは特にスマホへの移植に制約が多く苦戦が予測されていることが語られている。
  • 2024年1月より更新のVer.1.1.0ではCS版同様ゲームブースト機能や原曲BGMへの切り替え機能が実装され、遜色が無いものとなった。
    • なお、ブレイブブレイドorチキンナイフの2重取得は残ったままとなっている。有用性があるために敢えて残したのだろうか。

最終更新:2025年03月14日 12:09

*1 対応言語は日本語/英語/フランス語/イタリア語/ドイツ語/スペイン語/ロシア語/ブラジル・ポルトガル語/タイ語/韓国語/中国語・簡体字/中国語・繁体字となっている。

*2 逃走回数と同じように入手前からカウントされている。またあくまで回復なので、逃走する(攻撃力が減る)までの戦闘回数は影響しない。

*3 そのほぼ全てはメジャーだったそれぞれレベル2,1,1,4の極限低レベルクリアがある技の仕様変更により不可能になってしまっている事に集中している

*4 厳密には同イベントを2回まで起こせるというバグであり、アイテムコンプリート目当てでチキンナイフとブレイブブレイドを1本ずつ両方取りや、実用性を狙ってチキンナイフ二刀流などに利用されている。

*5 後のPS4/Switch版では攻撃後にシヴァが現れるように変更された。