ファイナルファンタジーV

【ふぁいなるふぁんたじーふぁいぶ】

ジャンル RPG
高解像度で見る 裏を見る

対応機種 スーパーファミコン
メディア 16Mbitロムカートリッジ
発売・開発元 スクウェア
発売日 1992年12月6日
定価 9,800円(税別)
プレイ人数 1人(バトルのみ1~2人)
セーブデータ 4個(バッテリーバックアップ)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※バーチャルコンソール版より付加
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2011年1月18日/900Wiiポイント
【WiiU】2014年3月26日/900円(全て税別)
【New3DS】2017年8月23日/943円(税10%込)
判定 良作
ポイント ジョブチェンジシステムが新要素を引っ提げて復活
王道なストーリーと世界観、キャラクター達
現在でも研究され続ける縛りプレイ
ファイナルファンタジーシリーズ


概要

ファイナルファンタジーシリーズの第5作で、SFC版シリーズの2作目。

『III』のジョブチェンジシステムを発展させ「ジョブ毎の様々な能力を他のジョブ使用時に自由に付加できる」という自由度の高い育成要素、それによる様々な制限プレイの誕生、笑いあり涙ありの感動的なシナリオによって大きな人気を集め、シリーズ初のダブルミリオン(200万本)を記録する大ヒットとなった。


プロローグ

希望は大地に恵みを与え
勇気は炎をともらせ
いたわりは水を命の源とし
探求は風に英知を乗せる

人々に4つの心あれば光は生まれん

世界は、風・土・火・水の4つのクリスタルの力によって、かつてない繁栄を誇っていた。
人々は風の力で船を動かし、火の力で工業を起こし、清らかな水の力で潤いを得、豊かな大地の恵みを享受していた。

ある日、風の異変を感じて風の神殿へと急いだタイクーン王の目の前で、風のクリスタルが砕け散る。
折しもタイクーン城の近くに巨大な隕石が落下し、大地を揺るがす。
船上で風の異変を感じ取った海賊ファリス、隕石落下事故により記憶喪失となった謎の老戦士ガラフ、
父タイクーン王を捜すために城を後にした王女レナと旅浪の旅人バッツの出会い。

そしてクリスタルはなぜ砕けたのか? 行方不明になったタイクーン王の行方は? 落下した隕石は何をもたらすのか?…。
主人公達の出会いと多くの謎をはらみながら、壮大な物語が今始まる。


特徴・評価点

ゲームシステム

  • ジョブ・アビリティ
    • 『III』の要素を色濃く受け継ぎ、22種類の多様なジョブ(職業)を選択できる。戦闘中以外ならいつでも変更できる。
      • 『III』では変更の際に、敵を倒すと得られる「キャパシティ」というポイントが必要だったが、本作ではノーコストで変更可能。
        また、本作では『III』と違い魔法を覚えないジョブにもMPの設定がある為、チェンジしてもMP0にはならない。これによって、魔法使用可能なジョブと不可能なジョブとの切り替えが気軽に行えるようになった。
    • 通常の経験値とは別に、ABP(アビリティポイント)というジョブ経験値が追加された。ABPを貯めてジョブのレベルが上がると、ジョブごとの固有能力「アビリティ」を覚えることができる。
      • 覚えたアビリティは他のジョブにも流用できるため「白魔法の使えるナイト」や「ジャンプが使える黒魔道士」といった自由度の高い戦闘が可能になった。
    • この作品を境に、通常の経験値以外のさまざまなキャラ成長要素を搭載したRPGが増えた。
  • 前作『IV』から引き継がれた戦闘システム「ATB (アクティブタイムバトル)」には、行動開始までの待ち時間を示すバーが追加。各キャラの行動順が視覚的にわかりやすくなり、以後のシリーズにおけるATBの基本形となった。
  • これらのATBとアビリティ習得(BP)の要素は、以降の多くの同シリーズ作に形を変えて搭載された。結果的にこの作品が戦闘システム面でのFFらしさを確立したと言ってもいい。

収集要素

  • 前作からアイテム鞄の容量が大拡張され、ゲーム中の全アイテムを同時に所持できるようになったり、
    「青魔法」や「歌」、「召喚獣」の習得。特定の期間しか手に入らないアイテムなどコレクション的な要素を提示。
    • やりこみプレイの一例として、以降のRPG作品のスタンダードな要素となる。
  • これによってコンプリートまでのプレイ時間の爆発的な増加を生み出し、それまでプレイヤーの創意工夫に委ねられていた「制限プレイ」の概念にいくらかの変化を及ぼした。

グラフィック

  • グラフィックは前作にも増して大幅に強化されており、キャラクターグラフィックの渋谷にモンスターグラフィックの高橋、野村という当時のスクウェア三大ドッターが参加している。
    • 緻背景やモンスターの描きこみもより細かくなり、緻密で美しくなった。
  • グラフィック面の大きな進歩として、キャラクターの喜怒哀楽の表現が追加された。
    • 前作よりもマップ上のキャラクターのサイズが大きくなったことによって前作以上に細かい動きをつけられるようになり、ドット絵ならではのキャラクターの演技表現の幅が広がった。
      • 驚いた時はビックリした顔で飛び跳ねたり、悲しい時等はうつむいたりするなど、キャラの心理描写が目に見えてわかるようになっている。
  • 各ジョブにはキャラクターごとに全て異なるグラフィックが用意されており、戦闘中も多彩なアクションを見せる。
  • グラフィックの向上に伴ってフォントサイズも大きくなり、本作から漢字が使われるようになった。

音楽

  • 植松氏の手による音楽は北欧の民族音楽にインスパイアされたという無国籍調の雰囲気の楽曲が多く、単純な西洋ファンタジー的世界観に留まらない独特な世界観を構築している。
    • 民族音楽調からクラシック調、プログレ調のロックなど曲調も幅広く、「ビッグブリッヂの死闘*1」「決戦」「光を求めて」「はるかなる故郷」など数々の名曲が輩出された。
  • マップ上のBGMは、戦闘終了後には曲の冒頭から再生されていたが、戦闘に突入して途切れた部分の続きから再生されるようになった。

ゲームバランス

  • アビリティシステムや補助魔法、敵・ボスのクセのある行動パターンや耐性により、レベルを上げるよりも装備品やジョブ、アビリティの組み合わせを良く考える方が有効である。
    • とはいえ、単純に攻撃と回復をひたすら繰り返して戦うのも自由である。こうしたプレイスタイルの幅広さがこの作品の魅力の一つ。
    • 戦闘中のメッセージで弱点属性が示唆されたり、ライブラで敵のレベルを知ることができるなど、攻略および必勝法のヒントとなる情報も存在する。
    • アビリティや装備を駆使すれば、ラスボスを含む全てのボスを超低レベル(レベル1~4)で倒すことも可能。ネット時代に入る前から大手ゲーム雑誌に低レベル攻略の記事が掲載され低レベル攻略の始祖として認識されている。
    • その絶妙なバランスにより低レベル攻略にとどまらず、図ってか図らずか非常に豊富なバリエーションの「縛りプレイ」を可能とした。2010年代になっても新たな縛りの攻略法が次々と研究・開発されている。
  • 低レベル攻略が有名な作品だが、通常レベルでの攻略がヌルゲーかというとそんなことはなく、攻略情報抜きでの正面からのゴリ押しプレイではシリーズでも比較的難易度が高い部類である。
    • ジョブ・アビリティを駆使することが推奨されるゲームバランスだが決して必須というわけではなく、解法が思いつかなければ普通にレベル上げをしながら攻略していく選択肢もある。
    • ただ低レベル攻略が出来るからというだけではなく、このような通常の攻略でも十分歯ごたえを感じられるようになっていることこそが本作のゲームバランスが賞賛される大きな理由である。

強力な高難度ボスの存在

シナリオ本筋とは関係のない且つ「ラスボスより強い」やりこみ向けボスが、FFシリーズにおいて初めて導入された。

  • 今でこそ「ラスボスより強い高難度ボスが登場する」のはゲームジャンルを問わず当たり前の風潮だが、FF5発売当時はまだ「ラスボス以上に強いボス」という概念がほとんど確立されていなかった時代であり*2、同時期発売の『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』と共に有名作品で非常に印象に残る形で「裏ボス」が登場したことで、後のゲーム界隈全体に大きな影響を与えたと言える。
  • その高難度ボスとは、本作のラストダンジョンに登場する「神竜」「オメガ」の2体。2体ともにその実力(ラスボス以上の強さ)はもちろん、戦闘開始直後から全く容赦の無い初見殺しでも有名。
  • オメガは凄まじい防御力と回避率を誇る上に常時リフレク状態、ちょっとでも傷がつくとエゲツないカウンター*3を行い何者も寄せ付けない。通常行動のレパートリーも「はどうほう*4」に代表される凶悪なものが多い。
  • 神竜は、無対策ならもれなく全滅確定の最強威力の「タイダルウェイブ」を初手にぶちかまし、プレイヤー達に残酷な洗礼を浴びせかける。なんとか初手を凌いでもオメガ同様に多彩な行動パターンを持ち、そこへ全モンスター中トップクラスの素早さで畳みかけるような猛攻を仕掛けるため全く油断できない*5
  • しかも戦闘力以前に、オメガは同系統の雑魚モンスターシンボルと同一のグラフィックでラストダンジョンの本線通路をうろついていること、
    神竜は同じくダンジョン内に普通に置かれた宝箱の中に潜んでいることも初見殺しに拍車をかけている。
    • オメガは戦闘中も、通常戦闘のBGMな上に、ザコ敵「マシンヘッド」と全く同じグラフィックな為、一見して超強敵であると気付きづらい。一応、セーブポイント直後なので全滅してもすぐ再開できるのが救い。
  • 一見、理不尽なまでの強さで付け入る隙もないように見えるが、両者とも弱点(というか付け入る隙)は存在しており、対策次第では極限低レベルでの攻略も可能になっている。
  • やりこみ用ボスであることのアナウンス
    • 初見プレイではオメガの強さに面食らい、プレイヤーが急激な難度上昇を錯覚し不安になることもしっかり想定されている。
      • まずオメガは、直前にセーブがあるため敗北してもダメージは少なく、シンボルに触れなければ避けて通り抜けられる。
      • その前後のボスの配置についても「中ボス:カロフィステリ→ほどなくオメガ登場→直後に中ボス:アパンダ」となっているのだが、オメガを避けた先に待ち受けるアパンダは、オメガを見た後では拍子抜けする弱さでプレイヤーを安心させる。イフリート こわいよー
      • この「オメガの前後」に配置されたボスの弱さが、オメガの場違いな強さを演出すると共に、アパンダが待ち受ける図書室内の本にはオメガ・神竜について「12の武器を持つ勇者達でもかなわない」「けして語りかけることなかれ」と記されており、通常攻略の範疇では決して敵わない存在であることを「ボス配置」と「文章」の両面で丁寧にアナウンスしている。
  • 神竜に関してはこの図書室よりも後の登場で、「あのオメガと同格」の存在であることが既にプレイヤーに知らされており、逃走することも可能になっている(とはいえ、大抵は逃走する間もなく押し流されるのだが)。
  • このあたりの丁寧なイベント配置がただ「理不尽に強い」だけでなく、「今は敵わないので先に進んでも大丈夫な敵」とプレイヤーに認識させるつくりになっており、「倒すのが困難な隠しボス」として印象を鮮烈に植え付けることに成功している。
    • オメガ・神竜は撃破すると、説明文に撃破したことを賞賛する文章が刻まれているアイテムをそれぞれドロップする。このことからも明確な「開発者からの挑戦状」であることがわかる。
  • ゲーム中盤の期間限定で侵入可能な「ギルの洞窟」の脇道に出現するボス「ギルガメ」も、期間限定とはいえ同様の立場。
    • 一歩歩くごとにギル(お金)が大量に入手できるという一見ボーナスのような小道があるのだが、そうは問屋がおろさず、シナリオ時期に見合わないほど異常に強いこのボスモンスターと高確率でランダムエンカウントする(「エンカウント」なので、普通に複数回現れる)。
    • 高いステータスと防御能力、強烈なカウンターを持つ。さらに討伐可能時期が限られているためパーティを十分強化しての再挑戦も難しく、相対的な難度はオメガや神竜以上に感じる人も多い。
    • GBA版以降はクリア後にいける追加ダンジョンにも出現するが、その頃の敵と比べても遜色ない強さ。もちろん、弱点(攻略法)は存在する。
  • なお、これらの高難度ボスの知名度に隠れがちだが、本作のラスボス自身もFF歴代シリーズ中で上位に挙げられるほどの強敵である。

その他

  • シナリオは前作や次回作と比べて非常にシンプルかつ王道的なものであるが、ギャグあり感動シーンありでよくまとまっている。キャラの喜怒哀楽表現からくる演出も相乗効果となって評価は高い。
    • 敵軍の将として登場するギルガメッシュというキャラは、その憎めないキャラに彼専用のBGM「ビッグブリッヂの死闘」も相まって非常に人気が高く、後のシリーズにもゲスト出演している。
    • ガラフとエクスデスの一騎打ちや、「次元のはざま」でのギルガメッシュのイベントは根強い人気を誇っている。
  • 装備品の仕様も凝ったものが増え、どれも好評である。『II』以降なくなっていた装備の重さの概念も復活。
    • 装備するだけで補助魔法が自動でかかる装備品(初出は『IV』の「アヴェンジャー」)・たたかうとたまに特定のコマンドアビリティが自動発動してしまう武器が数多く登場。また以前のシリーズとは異なり命中率やクリティカル率、あるいは回避率は装備者のパラメータに関係なく装備品固有の値になっているなど、装備品の個性が出ていた以前のシリーズと比べても特に凝ったものが多い。
      これらの装備も攻略の幅を広め、前述の制限プレイの多彩さへと一役買っている。
  • 前作までは命中判定が攻撃ごとに複数回行われていたが、本作からは特殊なアビリティを除けば全て単発攻撃になった。
    • 具体的な効果としては、全体的にダメージが安定するようになった。
  • 戦闘テンポが良い。エフェクトは『IV』のものと比べスムーズになり、全体的にスピード感がある。
    • シーフ+とんずらの組み合わせでの戦闘抜け出しがとても速く、疑似エンカウントキャンセルとまで称される。こちらも縛りプレイにはもってこいのテクニック。
  • 終盤の自由度は高めであり、12の武器を集めるイベントはある程度任意の順番で進める事ができ、その他のサブイベントも任意の順番で起こす事ができる。
    • また、12の武器集めを無視してラストダンジョンへ行く事も可能である。この辺りも含めて『VI』の仲間集めの前身であると言える。

賛否両論点

システム面

  • 補助魔法が掛かった際にキャラに特定のエフェクトが掛かるようになり(プロテスは黄色、シェルは緑といった感じ)、パッと目で見てキャラの状態や効果の切れ目が解りやすくなった。
    • しかし複数の有利状態異常になっても、エフェクトが1種類しか表示されない。魔法反射の「リフレク」、速度上昇の「ヘイスト」、物理防御の「プロテス」に同時になっても、画面上は「リフレク」状態のエフェクトしか表示されない。例えば「プロテス」状態のキャラに「リフレク」をかけると、発光エフェクトが「リフレク」のものに変わるため、効果が消失すると誤解したプレイヤーもいた。
    • とはいえエフェクトがなかった前作よりは親切という見方はできる。
  • 「ぜになげ」「ちょうごう」「みだれうち」「とらえる・はなつ」などの一部優秀過ぎるアビリティが存在し、バランスブレイカーになりうる。
    • それぞれ習得難度や仕様の理解の難しさといった一癖あるアビリティばかりだが、理解が追い付いていないプレイヤーがなんとなくで使用しても十二分に強烈な効果を誇り、縛りプレイではよく封印される。
      • たとえば「ぜになげ」は極めて手軽にコマンドの用意が出来るうえに常軌を逸したダメージを叩き出すが莫大なギルが必要。
        「みだれうち」は修得の手間に加え、満足な威力を出すには相応の武器と戦闘中の下準備が欠かせない。
        「ちょうごう」「はなつ」は情報がないとポテンシャルを引き出しきれない。
        といった具合に、バランスをブレイクするにはある程度の知識を持ったプレイヤーでなければならない。
      • 初心者救済の面(特に「ぜになげ」など)や、それを利用して「難敵を完封する」「戦況を大きく変える」などの遊び方もあるため、完勝方法を選択する楽しみ方も本作ならではである。
      • 類似の例として『VI』のバニシュデス、『ロマンシング サ・ガ2』のクイックタイムなどが挙げられるが、本作は相手によって有効な戦術が大きく違うため、戦法が一辺倒になりづらいのも特徴である。
  • 「ブレイブブレイド」の性能が不遇
    • 終盤、「勇気」か「臆病」のいずれかを選択し特殊な武器を入手できるイベントがあるのだが、
      前者は初期攻撃力150という本作中最強数値の騎士剣「ブレイブブレイド」、この剣は「一回逃げるたびに攻撃力が1ずつ減少」し、下がった切れ味は二度と戻らない。*6
      後者は初期攻撃力が0の短剣「チキンナイフ」、こちらは「2回逃げるごとに攻撃力が1増加」し、最大で攻撃力127にまで上昇する。
    • 純粋に攻撃力の最大値を比較した場合、ブレイブブレイドの方が強力と思われがちだが、チキンナイフはダメージ算出に「素早さと力の合計値」を参照するという特殊仕様により、実際のダメージ量は圧倒的にチキンナイフが強い。 通常攻撃の際に25%の確率で強制的に「とんずら」が発動するというデメリットがあるものの、「みだれうち」や「ぶんどる」などコマンドアビリティで攻撃した場合、これも無視できる。
      また、二つの武器に影響を及ぼす逃走回数がゲーム開始時からカウントされ続けているという点や、すっぴんとナイトしか装備できない騎士剣であることも、プレイヤーにブレイブブレイドを選ばせ難くしている。
      • ブレイブブレイドを最大限に活用したい場合、この武器の入手を見据えた逃走縛りのプレイングをゲーム冒頭から心がける必要が出てくる。
        チキンナイフを選ぶプレイに比べ終始慎重な旅となることは必至であり、かつ絶対的な強さではどうあがいてもチキンナイフに及ばないこの剣は、玄人向けのやりこみ武器と言える。
  • 各パーティキャラの性能差について
    • 本作は『III』と同様、パーティキャラ自体の性能差は(ほぼ)無い仕様となっている。一応『III』と違って素のステータスに若干の差異はあるが、ジョブや装備によるステータス補正の方がはるかに影響力が大きい。
    • このことについて、「キャラクターの個性を活かす面白味が薄い」という否定的な意見もある一方で、「個性が薄いからこそ自由なジョブ編成がしやすい」という肯定的な捉え方もできる。
    • なお、キャラの性能差が薄いとはいえ一概に「キャラの性能差を考慮してジョブを決める必要が無い」というわけではなく、効率重視プレイややり込みでは、各キャラの若干のステータス差をも考慮して最適なジョブを編成する場合もある。
      • 事実、「このキャラはこういうステータスなのでこのジョブに就けると良い」といったキャラごとのジョブ編成方針を指南しているユーザーや攻略サイトも存在する。
      • 敵味方のわずかな「素早さ」の差で、「味方同士の行動順*7」や「敵より先に行動できるかどうか」が変わってくる場合もある。プレイヤーが気付いていないだけで、実際には数ポイントの素早さの差が戦況に影響を及ぼしていることはゲーム全編を通してあり得る。それを意識するかしないかはプレイヤーの自由である。
    • 総括すると、初心者や中級者はキャラのステータス差を気にせず自由なジョブ編成を楽しめるし、上級者はステータス差を考慮したより高度な編成を楽しむこともできる作りになっている、と言えるだろう。
      キャラの性能差が「大きい(キャラの個性を重視する)」か「小さい(キャラ個性以外での自由度を重視する)」かはどちらが正解と言えるものではなく作品の趣旨によりけり*8であり、本作は後者寄りの作りということである。
    • 最終的に全ジョブ・全アビリティを習得した場合のパーティ全員の無個性化を指摘する意見もあるが、今作ではジョブやアビリティ、装備品をどう組み合わせるかということが重要であるため、たとえ全てのアビリティを習得したとしても戦闘ごとに役割分担(物理専門、魔法専門など)をさせることで自分で個性(戦力差)を作っていくことが出来る。またキャライメージや若干のパラメータ差によりに魔道士系ジョブに傾倒させがちなレナをあえて戦士系ジョブマスターにしたりなど、プレイヤー自身の趣味・嗜好でキャラごとの個性をも形成していくという楽しみ方も出来る。もちろん4人とも似たような装備品、全く同じアビリティで攻略することも可能であるがそれはプレイヤー自身が無個性な戦略を自ら選択しているに他ならず、逆に言えばそれ自体もそのプレイヤー自身が形成した個性といえる。
    • 本作では一度だけ仲間キャラの入れ替わりが発生し、離脱したキャラのジョブレベルは代わりに入るキャラに受け継がれるのだが、元になるステータスの特徴については両者で真逆と言える設定となっている。先述の通り、この設定によりそのキャラが他のキャラに比べて極端に性能が劣るような状況は通常のプレイでは起こらない。

シナリオ面

  • 低年齢層へのわかりやすさを重視したためか、前作までと比べるとセリフがあっさりとしており、短くまとめられている傾向が強い。
  • 主人公たちの行動が全体的に行き当たりばったりで、それに合わせてかシナリオの方もご都合主義的な展開が多い。こういった点も「FF5はシステム重視」という意見が挙がる由縁である。
    • もっとも、何回も繰り返し遊ぶにはこのぐらいテンポのいいストーリーの方が丁度いいといった意見も多く見られる。
  • ストーリーの骨子が『III』同様のシンプルな勧善懲悪路線に納まっているため、主人公たちは基本的に皆善人であり、前作『IV』やそれ以降の作品のような、善悪両面を併せ持つ複雑な性格付けのキャラや複雑な立場のキャラ、複雑な心情描写や人間模様などの深みのあるキャラ設定や描写がほとんどない。
    • もちろん、決してキャラの魅力が全く無いというわけではないが、過去イベントが意外に多いバッツ、前半で大きなイベントがあって内面をよく掘り下げられているファリス、初登場時の時点から特別な立ち位置のキャラであることを強く印象付けているガラフと比べ、レナとクルルの場合は内面やキャラクターの背景の掘り下げが足りておらず物足りない印象がある。
      • なお勧善懲悪路線の影響かは不明だが、本作の敵首領は歴代でも珍しい「悪意」から生まれた最初から最後まで人外の存在*9である。

問題点

戦闘システム面

当時の水準で見ればやむを得ない部分もあるものの、戦闘に関わる不親切な点が散見される。

  • 武器や防具の仕様に関する解説不足。
    • 攻撃力、防御力などの性能はゲーム内で確認できるが、一部の装備に設定されている「属性強化」「属性耐性」「状態異常耐性」といった特殊能力の存在を、作中ではごく一部のもの以外一切確認できない。
    • 最も解説不足が感じられるのがシリーズお馴染みの状態異常耐性装備「リボン」の仕様だろう。
      本作のリボンは、暗闇、毒、カエル、石化、即死、沈黙、バーサク、老化の8種類の異常を防ぐ効果は持つものの、
      ゾンビ化、小人、混乱、マヒ、睡眠、スロウ、ストップ、スリップ、死の宣告の耐性は持たない。
      • 意外なことに防げない異常の方が種類が多いのだが、ゲーム内でこれらの耐性の有無は解説されず、攻略情報無しでの全容把握は困難を極める上にリメイク版でもリボンのゲーム内解説不足は解消されていない。
    • 作中に登場する「伝説の武器」の中には「パラメータだけを見れば貧弱だが、付随する特殊効果が非常に優秀」というものが複数あるのだが、当時のプレイヤーがそれに気づくことは容易ではなく、パラメータが貧弱な伝説の武器の恩恵を実感し、積極的に運用するのは難しかった。
    • 他にも「属性強化」は、該当の武具を装備するだけで、黒魔法や召喚などの魔力依存の属性攻撃を威力1.5倍に超強化する性質を持ち、解りやすい例の「〇〇(属性名)のロッド」はゲーム序盤から登場する。
      • 知っていれば優先して使用すべき技が変わってくるほど強力な性能であるものの、ゲーム内での属性強化の解説が「ウィザードロッド」「けんじゃのつえ」の二つにしか用意されておらず、普通にプレイする分には知る機会がない「隠し効果」となっている。
  • 各種魔法の効果もゲーム内では一切説明されない。
    • 青魔法と召喚は説明書にも記載がなく、どんな属性・効果を発揮するかの仕様の把握には攻略情報を見るなり実際に使用するなりの調査を要する。
      • 特に青魔法は効果が特殊なものが多く、使っても結局どういう効果が発揮されたのかわかりづらいものも多い。計算式が特殊な「ゴブリンパンチ」、使用者の残HPで威力が変化する「吸血」「????」「ホワイトウインド」、複数の効果を持つためぱっと見ただけでは効果を確認し難い「マイティガード」「タイムスリップ」等、攻略サイトなど無かった当時に普通のプレイヤーが効果を正確に把握するのはきわめて困難であった。
        そして頼みの綱の「公式攻略本」ですら誤った説明が多く、その混乱ぶりに拍車をかけた。
    • 上記以外の魔法は説明書に記載されており読めば概略は理解できた。また黒魔法の「ファイア」等はRPGでありふれた名前であり、時空魔法の「ミュート」「スピード」「クイック」等や多くの「歌」は元となった英単語や形容詞の意味から効果の類推はしやすいものの、正確な効果までは使うまでわからない。
      • 前作を含め当時のゲームソフトにおいて「作中での詳細な効果説明」が当たり前だったとは言えず、説明書で概ね説明がされているだけまだ親切という見方もある。
  • 上記内容とも少し関連するが、属性攻撃に「名前やエフェクトから来るイメージと、実際の属性とがずれている」ものが散見される。
    • 「アクアブレス」は作中でNPCが言及する数少ない青魔法だが、いかにも水属性らしい名前や泡のエフェクトとは裏腹に実際は無属性である。砂漠の敵に使うと大ダメージを与えるのだが、これは「砂漠カテゴリの敵に対し8倍ダメージを与える」という説明されない独自の特性によるもので、砂漠カテゴリの敵の多くが水属性弱点であったことが災いし、混乱したプレイヤーが多かった。
    • 召喚魔法「サンダーストーム」は、雷属性魔法の代表「サンダー」を冠する名前にもかかわらず、実際は風属性である。一応名前に「ストーム」と付いてはいるが、エフェクトが「雷と冷気の複合」にしか見えなかった点も混乱に拍車をかけた。
  • 説明書、作中のアビリティ説明等に(致命的ではないが)誤りがある。それがこちら。
    • 説明書以外にも、ゲーム中には普通にプレイしていては気づきにくい要素が多々あり、しかも攻略に重大な影響を与えている。
      • 上記のプロローグ文もゲーム本編では誤植状態で表示される。
    • 青魔道士のアビリティ「しらべる」はゲーム中で「敵のHPと弱点を調べる」と説明書きがあるが、実は「敵の現在HPと最大HP」しか調べることができない(説明通りの効果があるアビリティは「みやぶる」)。
    • 侍のアビリティ「みねうち」はゲーム中では「敵1体をマヒさせる」と説明書きがあるが、実際は麻痺効果が無く、通常攻撃と同程度のダメージを与える物理攻撃になっている。どうやら味方の使う「みねうち」は設定ミスの模様(敵の「みねうち」には麻痺の追加効果がある)。
      • 敵に麻痺が発生したのか否か画面上は判断できないため、麻痺の効果が実際にはないと気づかなかったプレイヤーが多数。
      • ただし「睡眠や混乱を解除しない」という隠れた特性があり、武器の追加効果や魔法剣なども発動するので、使い道はある(効果を把握しない限り使おうという発想に至りづらいが)。
      • ちなみにGBA版までずっと修正されず、スマホ版でようやく麻痺効果が付くようになった。

シナリオ・イベント面

  • 若干説明不足な点がみられる。
    • 本作の世界では「隕石」が重要な役割を果たすのだが、これが移動手段になったり、ワープ装置になったり…と、結局どういうものであるのか、設定が一定していない。結果として、ご都合主義的な場面転換に使われているという感覚が目立ってしまう。
  • イベントでのアイテム入手時、入手したメッセージが無い場面が複数ある。
    • 「ダンジョンで兜が落ちているのを見つけて駆け寄るも、ボス敵に毒矢で射られる」というイベントの際、この兜をミスリルヘルムとして実際に入手しているのだが、手に入れたというメッセージが表示されず、初見プレイヤーの多くはまず気づかなかった。
      • 次に行くことになる町にはミスリルヘルムよりも弱いアイアンヘルムが売られており、買って装備しようとしてようやくミスリルヘルムの存在に気付くことになる。この時点ではどちらの兜もナイトしか装備できず、大抵はアイアンヘルムは買い損になってしまう。
    • ある城を訪問したイベントの際、宝箱の前に立つ大臣が「この国に代々伝わる杖です。お持ちになってください。」と話し立ち去るのだが、そばの宝箱の中身は「ギヤマンのかね」である。
      実はその会話と同時に「いやしのつえ」をちゃんと入手しているのだが、「いやしのつえを手に入れた」などのメッセージ無しにいつの間にか所持品に加わっており、かつ宝箱を開けると中身が別物だったため、混乱したプレイヤーが多かった。
    • 初めてカルナックの町に訪れた際、武器防具が安く売られており買おうとすると、選択不可のSEと共に買い物を中断させられカルナック兵に捕まってしまうイベントがあるが、この時購入できなかったように見える商品は実は購入できている

キャラクターのネーミングについて

  • 前作『IV』や後作『VI』と異なり、主人公以外の仲間の名前は一切変更することが出来ない。
    • 主人公についても、最初に入力するのが唯一の機会。後から改名することは出来ない。
  • 本作は冒頭において主人公の命名が必須となるのだが、初期状態の名前欄は空欄なため、プレイヤー自身で名前入力をする必要がある。
    • 主人公は設定上「バッツ」というデフォルト名が存在するのだが、SFC版本作の説明書に登場キャラ紹介は一切なく、説明書内のサンプル画面でも主人公は「スクウェア」という名前である。
      SFC版の本作のみで「バッツ」という名前を知る機会は外箱裏の画面写真(しかも小さい)のみであった。
      • 同じように名前入力がデフォルト空欄だった『II』もあるが、あちらはちゃんとキャラ紹介がある。その点今作は、ゲーム外の情報無しには主人公がどういうキャラクターなのかを知る術が無いまま、いきなり主人公の命名となるため、名付けにこだわるプレイヤーや、デフォルト名をつけたいプレイヤーは名前入力に難儀することになる。
      • ただし、上記のように発売当時はデフォルト名の影が非常に薄かった為、『ドラクエ』シリーズの主人公のようにデフォルト名は無いものと考え、自分の名前といった好きな名前を付けたプレイヤーが多かった。
    • 後に発売された攻略本等でようやくキャラの詳細な紹介がなされ、主人公の「バッツ・クラウザー」というフルネームが明らかとなる。
      • PS版では説明書に「バッツ」の名が載り、GBA版では名前入力時の初期デフォルトネームが「バッツ」になった。
      • Wii VC版の任天堂の紹介ページでは「主人公」として紹介されている。ただし、画面写真では全てバッツになっている。
    • 因みに横から補足させて頂くと、主人公名として「バッツ」が当時のユーザーに認知が低かったかと言うと実はそうでも無い。
      • 当時は今と違いファミコン通信(現・ファミ通)を始めとしたゲーム情報誌全盛期であり、加えて各漫画雑誌に於いても当時話題のタイトルであった本作を取り上げない筈がなく、それらの記載でバッツという名称を把握しているユーザーはそれなりにいたのである。(参考リンク)
      • また、デフォルトネームのないFFナンバリングタイトルは本作が初めてではなく『I』、『III』が先にある事にも留意されたし。

一部演出について

  • 1993年1月にゲーム内の映像表現*10によって、プレイした児童がてんかんを起こしたという事件が全国各地で発生した。
    • ポケモンショックほど激しくはないが、一部地域且つ一度きりではなかった為に報告が多くなったと推測される。
    • その為、全国の小中学校では本作を所有している生徒に対し、異例の症例アンケート調査と指導を行ったという逸話がある。
    • 当然というべきかVC版およびPS版以降の移植では修正された。

総評

ストーリー重視で育成面の自由度が低かった前作『IV』の評価を踏まえ、本作ではシステム面での充実が図られることとなった。

上級職としての意味合いが強かった『III』のジョブチェンジシステムを受け継ぎながらも再構築し、ジョブごとの個性を高めアビリティの付け替えを可能とすることでカスタマイズ性を高めた本作のジョブシステムは、現在をしても高い自由度を誇っている。

様々なアビリティはプレイヤーのシナリオ攻略の幅を大幅に広め、プレイヤーの工夫次第で低レベル攻略や様々な縛りプレイを可能とするまでになった。
またアビリティが絡むコレクション要素も追加され、これまでコレクション要素といえばアイテム収集くらいしかなかった当時のRPGに新しい風をもたらした。これも本作を語る上では欠かせない要素であろう。

様々な新要素を詰め込んでいるが、評価はされどそれらによる目立った欠点もなく、システム以外にもシナリオ・BGM・グラフィックも高い評価を受けている。シリーズのノウハウをうまく還元し作られたといえる本作は、まさに名作と呼ぶにふさわしく、『FF』シリーズの中でも特に根強い人気を誇っている作品のひとつである。


移植・リメイク・関連作

PS版

  • 1998年3月にコンビニエンスストア(デジキューブ販売網)限定で発売された。
  • その後、1999年3月に発売された『ファイナルファンタジーコレクション』にも同作品が収録されている。
  • 内容はSFC版を移植したものであり、SFC版とほとんど違いはないが、いくつかの部分が変更されている。
  • 2011年4月からゲームアーカイブスで配信されている。

GBA版

  • 2006年10月、『ファイナルファンタジーV アドバンス』が発売された。キャッチコピーは「風が、変わる。」(TGSPV)「純度を超えた透明感」(TVCM)。
  • SFC版からの追加要素として、ジョブの追加(4種)、ダンジョンの追加、武器防具の追加等がされている。他機種のバグの大半は修正されたが基本システムに変更はないので、制限プレイについてはほぼSFC版と同じ戦術を使うことが出来る。その他にもいくつかの変更点がある。

バーチャルコンソール版

  • Wiiでは2011年1月、WiiUでは2014年3月、3DSでは2017年8月から配信されている。基本的にはSFC版とほぼ同内容だが、問題点でも述べた映像表現が若干修正されている。

スマートフォン版

  • 2013年3月28日配信。GBA版基準の移植でグラフィックが高解像となっており、キャラドット絵やUIはスマフォ版FFレジェンズ準拠になった他、新たにオート戦闘と斜め移動が出来るようになっている。
    • システム自体にテコ入れが入っているため、GBA版までの攻略法が使えなくなっている物がある。またダメージ計算の調整が入り、一部のステータスにおいて100以上の値も正常に計算されるようになった(SFC~GBA版は99扱いだった)。
    • それに伴い、100以上の魔力を設定されていたオメガ等一部のボスは魔法攻撃の火力が大幅に上昇している。一方、プレイヤー側も「力・魔力・素早さの歌」等の強化上限が255まで上昇している。

Win(Steam)版

  • 海外でのみSteam経由でWin版も配信されている。内容はスマートフォン版準拠の移植。
  • 日本の公式ストアからは残念ながら購入出来ない(海外プレイヤーからのギフト等で貰うことは可能)。当然ながら日本語非対応。

ケータイアプリ『ファイナルファンタジーレジェンズ 光と闇の戦士

  • 2010年9月から配信。本作とは直接の関連は無いが、ジョブチェンジやアビリティといったシステム面等、本作からの要素が非常に色濃い作品。
  • 後にスマートフォン版も配信されている。

余談

エンディング分岐・およびそれに付随するバグ

+ ネタバレの為隠し
  • 本作は最終ボスを倒した時のパーティーの状態によってエンディング内容が変化するマルチエンディングを採用している。
    • 具体的にはパーティーメンバーが「戦闘不能・石化・ゾンビ」のいずれかだった場合、そのキャラはラスボスを倒した後に力尽きてしまう。そのため、エンディング開始時は生き残った者だけで進むことになる。
    • 生き残ったメンバーによってメッセージや展開が微妙に変化するため、組み合わせによって多くのパターンを見ることができる。
    • ただしエンディングの内容自体は大筋では同じで、マルチエンディングというほど大きな違いがあるわけではない。パーティの状況に応じてエンディングに至るまでの流れが変わるという程度。
    • 何パターンも存在するエンディングが最長で20分と長い為に、全パターンのエンディングを見ようとすればかなり時間がかかる。そのため、ゲーム雑誌の投稿の中には「これが苦痛」というユーザーもいたらしい。
      • ただし上記の通り些細な変化なので、「全部見る」という楽しみ方は想定外であろうと思われる。
  • 特殊なエンディング分岐のためか、フリーズ等に繋がるクリア不能バグがいくつか存在する。各バグの詳細はFF辞典も参照。
    • 【薬師バグ】:主人公(バッツ)以外の誰かのジョブを薬師にした状態で、ラスボスを倒すとエンディングでフリーズする。当時は公にならなかったため混乱もなかった。
      • 薬師の人気がなかった、アビリティは優秀だがジョブ性能は弱かった、エンディングを何度も最後まで見る人は少なかった、たとえ起きても再現性のあるバグだとは気付かなかった…といったことが原因と言われている。バグとして知られるようになったのは2005年頃。
    • 【相打ちエンディング】:他の3人が戦闘不能の状態で残った一人がクイックを使用し、その時間停止効果中に自爆を使ってラスボスと相討ちになって倒した(ラスボス撃破と全滅を同時に起こした)場合、何故か倒した扱いになり全員が死んだままの状態でバグエンディングが進み、エンディング途中の戦闘シーン風に覚えたアビリティの紹介時に「全滅した」の文字とレクイエムが流れてエンディングが止まってしまうというバグもある。
      • こちらは意図的に狙わなければ起こらない。
    • 【エクスデス窒息死】:沈んだウォルスの塔内に壁抜けして強引に脱出できる箇所があり、これを使用して脱出するとタイマーが継続されるバグがあるのだが、このタイマーを残したままラスボスまで行きタイマーを0にすると強制的に勝利してエンディングが始まってしまう。そのままエンディングは通常通り進行するのだが、途中の戦闘シーン風演出の場面で突然BGMが早回しになった後、ゲームがリセットされてしまうため「THE END」は拝めない。
      • こちらも意図的にやらない限りは発生せず、また上記2つとは違いフリーズ自体は起こらない(ただしクリアはやはりできないのだが)。当時雑誌等で裏ワザとして紹介されていたので、それなりに有名な技。

キャラクターデザインについて

  • FC・SFC時代の『FF』シリーズといえば天野喜孝氏のデザインで知られるが、プレイヤーキャラに関しては本作ではゲーム中に一切、天野絵は使われていない。代わりにパッケージや説明書を飾っていたのは、渋谷員子氏のデフォルメ絵。
    • ゲーム中に天野要素が薄い『III』ですらパッケージやカセットに大きく双剣の戦士が描かれていた
      • ただし、タイトルバックの飛竜や一部モンスターグラフィックは天野絵が反映されており、これまでの『FF』シリーズと違和感があるということはない。
    • 他のシリーズにも言えるが、天野絵とドット絵のデザインに乖離がある。たとえば、天野絵では銀髪だったバッツがツンツン頭の茶髪になったり、金髪だったレナがピンク髪になったりなど、デフォルメキャラに準拠したドットデザインとなっている。
    • これは、ドット絵2Dグラフィック制作における制約も絡んでいると思われる。限られたドット・配色でわかりやすい形や色遣いに表現しなければならない為、原画を基に適度にデフォルメを施した上で描画しなければならない為である。
    • 本作では天野絵が前面に出なかったことも影響し、プレイヤーはドット絵&デフォルメデザインのほうが大きく印象に残ることになった。
      • このデフォルメ絵のおかげでキャラクターの取っつきがよくなったという意見もあり、特にジョブごとのイラストはキャラの個性をよく表していた。
    • 一応攻略本では天野絵も使われていたが、雑誌記事や冒険ガイドブックなどではやはりデフォルメ絵を押し出していた。
      石塚祐子氏が攻略記事で描いていたイラストもドット絵の方がベースで、印象に残った人も多いだろう。
    • 上記の要因により、天野絵を再現したPS版CGGBA版の顔グラフィックスマホ版の顔グラフィックなどが、元となった天野絵をベースにしているにも関わらず「似てない」「誰?」等と言われる事態になってしまった。
      • ディシディア ファイナルファンタジーのバッツは、天野絵をベースにしつつも髪型やカラーにおいてある程度ドット絵を意識したデザインになっている。
      • 後に『ディシディア デュオデシム』にて、渋谷版バッツの衣装がサードフォームで登場。これに歓喜した『V』ファンは非常に多いと同時に、衣装のシンプルさから他の面子と比べてかえって浮いてしまうためか「これなら天野版にしても仕方がない」と納得した人もいた様子。
      • 後に配信されたスマートフォン用RPG『ディシディア ファイナルファンタジー オペラオムニア』では、ガラフ、ファリス、クルルは天野版ベース、遅れて登場したレナはバッツ同様、天野版と渋谷版の中間デザインとなっている。
      • ワールド オブ ファイナルファンタジー』でも『V』のキャラが登場するが、こちらは渋谷版のデザインとなっている。『VI』のキャラも同様。

その他

  • 『V』以後、オメガと神竜はともにRPG界隈におけるラスボスよりも強い隠しボスの代表的な例となり
    チョコボの不思議なダンジョン」シリーズにも出演し、ラスボスを上回る戦闘力を見せつけた。
    • スクウェア製RPG『ライブ・ア・ライブ』には、オメガ・神竜のオマージュと思われる隠しボス「岩間さま*11」「魔神竜之介*12」が登場。
    • FFナンバリング作品でものちに、オメガの名を冠する隠しボス「オメガウェポン」が登場する。
  • 上記の裏ボス「神竜」の読みは「しんりゅう」なのだが、同時期講談社の月刊漫画誌「コミックボンボン」「デラックスボンボン」に連載されていたレーシング漫画「V8キッド(作:もとはしまさひで)」で、同じ「神竜」と書いて「じんりゅう」と読むキャラが登場していた。
    • そのため、上記作品を読んでいた者は「じんりゅう」と思い込み、戦闘でのモンスターは平仮名表記なので、そこではじめて「しんりゅう」と知った。
  • 本作で登場したブレイブブブレイド前々作でブレイクブレイド(徐々に石化という本作での「魔法剣ブレイク」に似た効果)というそっくりな名前があった。
    • 先んじて魔法剣ブレイクの便利さを知っていたプレイヤーは前々作のそれと混同して「攻撃力はゼロでも石化が付いてくるならいいや」と選んでしまったというケースもあっただろう。
  • 本作は海外ではSNES版(日本のSFCに相当)が発売されなかった為にPS版で初登場したのだが、その際に主人公の名前が「Butz (バッツ)」から「Bartz(バーツ)」に変更されている。理由は、Butzと同音である「butts」の意味が「お尻」になるため。
    • DFFUTの英語音声でもバーツと発音されている。
  • 開発当時はスクウェアのロゴの過渡期であったようで、パッケージとタイトル画面でロゴが統一されていない(パッケージおよび説明書は新ロゴでタイトル画面は旧ロゴとなっている)。
  • 『Vジャンプ』にて本作をベースにしたギャグマンガ『チョコチョコボンボン』が連載された。最終回で隕石が落下する為、前日談なのだろうが作中でなぜか竜騎士になっている場面がある。ギャグマンガだから深く考えない方がいいかもしれないが。
    • 物語後半では当時最新作扱いだった『VI』のキャラが登場。単行本の描きおろし漫画には『VII』のキャラも登場する。
  • https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/torishima
    • 伝説の漫画編集者マシリトはゲーム業界でも偉人だった! 鳥嶋和彦が語る「DQ」「FF」「クロノ・トリガー」誕生秘話
    • 実はVジャンプ創刊と併せて、『V』移行に強い影響を与えた立役者が居る。それがまさかの、ドラゴンクエストとクロノ・トリガーの立役者。「鳥嶋和彦」である。
  • 危険性が高いバグが存在するものの、発生条件が複雑なものが多いため通常のプレイで遭遇する可能性は低い。
    • 「ジャンプ」か「かくれる」中に戦闘不能になり、その状態から「そせい」で復活するかゾンビ状態になると、その戦闘中は大半の行動でフリーズするようになる。
    • HPが1になると同時にスリップダメージでHP0になり、さらに「カウンター」か「まほうバリア」が発動すると、スリップダメージ以外の戦闘中の時間が進まなくなる(逃走は可能)。
    • 「ちょうごう」を使用すると、その戦闘中は「れんぞくま」の一番目の魔法の効果対象が二番目の魔法の効果対象を参照するようになる。この時にディスペルかホーリーが全体に掛かるとフリーズする。
    • 戦闘中にアイテムとして使える武器を使用し、その行動を「ものまね」した場合、ものまねした側は現在装備中の武器を使用するが、効果対象はものまねされた側のままになる。
      • 効果対象が全体になる武器(炎・氷・雷のロッド等)を使用し、その行動をものまねする側が光の杖(ホーリーの効果)か裁きの杖(ディスペルの効果)を装備していた場合はフリーズする。
    • 「クイック」の効果中に何らかの理由(スリップダメージや戦闘不能等)で使用者のターンが中断されると、パーティーの装備品が変化するなど様々な現象が起こる。
    • ゾンビ状態で「サークル」を喰らうとフリーズする。
    • ゲーム進行不能になるバグもあり、その状態でうっかり上書きセーブすると絶望である。
      • ギードの祠などチョコボに乗ったまま入れるダンジョンに飛空艇で着陸するとそれ以後飛空艇が使えなくなりゲーム進行不能。これは発売数日でゴールデンタイムのニュースでも取り上げられ、ある意味『FF』が国民的RPGにようやくなれた瞬間でもあった。その後、『FF』発売日の行列が朝ニュースで実況される様になっていった。
      • 一部のダンジョンでテレポを使うと変なところにワープし、場合によってはゲーム進行不能。
        テレポのバグに纏わるものとしては「ケルブの村」でも何故か使えてしまう。効果自体は「ダンジョンの入り口(フィールドでのシンボル上)に戻る」というもので、ケルブの村はテレポが使えるとはいえダンジョン扱いになっていないため最も直近に入ったダンジョンに対応してしまう。そうなると乗物に乗れなかったりして詰みに直結する場合がある(ケルブの村まで徒歩で移動できる場所なら戻るのがちょっと面倒臭い程度で済む)。
  • 仕様の穴としては、ガラフとエクスデスの一騎討ちの場面で、ガラフが癒しの杖を装備してバーサク状態になるか、HPが0の時に素早さの歌を歌うと戦闘が終わらなくなるというものがある。
  • 他メディアへの展開
    • OVA『ファイナルファンタジー』
      • 1994年発売。本編の200年後を舞台とした外伝作品。シリーズ初の映像化作品であると同時に事実上シリーズ初の続編作品。
      • バッツの子孫であるヒロインのリナリーと、その幼馴染である主人公の少年プリッツをメインに、ミドの幽霊等の力を借りてクリスタルを守り、破壊神デスギュノスに立ち向かう。
      • ゲームと比べて知名度は低く、世界観や設定が大きく変化したため原作ゲーム版から内容がかけ離れすぎて*13おり、ゲームとは大きく異なる世界設定やキャラクター造形から原作ファンからの評価はあまり芳しくはない。
      • 一方で主要人物には松本梨香氏や皆口裕子氏、平野文氏に千葉繁氏などかなり豪華な顔ぶれの声優陣が名を連ねている。
      • アニメーターの金田伊功氏(故人)のクレジットもあり、本作以降のスクエニ作品に関わっていくきっかけになった作品でもある。
  • ゲームソフト発売前にシングルCDをリリース
    • 『IV』ではBGMをフルに収録したCDをゲームソフト発売前にリリースしたが、『V』はシングルCDで一部の曲を厳選してリリースされた。
      • 『IV』までは「メインテーマ」と題された曲はフィールドマップ曲だったのだが、今回から?はフィールド曲は別で「メインテーマ」とされた曲はタイトルデモ曲であった。先にCDを購入した方は、この曲をフィールド曲と思ってしまった方も多かった。
  • 広告にエンディングシーンを使う
    • 雑誌広告であるが、発売されてまだ間もないファミ通に「チョコボに3人が乗って疾走するカット」を使った広告が掲載された。エンディングシーンは通常ふせるものだが、珍しいケース*14である。
最終更新:2022年06月25日 08:35

*1 この「ビッグブリッヂの死闘」は作曲者自身はあまりよい評価をくだしておらず、「ただのアルペジオの連続なだけの曲なのに何で人気があるんだ?」と疑問だったらしい。ファン人気の要因はゲーム内容との相乗効果だろうか。その後Wiiで発売された「チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮」では、本作の名曲2曲がラスボス戦で壮大なアレンジをされて使用されている。

*2 一応FC版『ウィザードリィIII』で、シナリオとは関係ないクリア後の最強隠しボスが追加された前例は存在する。

*3 無属性ダメージ、割合ダメージ+混乱、対象一人を強制消滅、のいずれかを2回行動で繰り出す

*4 対象の最大HP÷2のダメージを全体に与える。本来はオメガよりずっと以前に戦った中ボスのソルカノンやマシンヘッド(こちらは後述の回避可能な雑魚敵、グラフィックがオメガと一緒)が、長い予備行動を経てようやく使用するものだが、オメガは無駄な行動を一切挟まず即使用する。

*5 実はタイダルウェイブを放つ前に「何もしない」行動を挟んでいるのだが、とてもそうだと思えないほど常軌を逸したスピードを誇っている。

*6 ただし、ブレイブブレイドは、「ゴブリンパンチ」を併用することで常に最大攻撃力を発揮できるなど、使い方次第では強力な効果が得られる。

*7 後年のシリーズと違って、本作にはまだ「味方同士の行動順送り」の機能は無い。

*8 後年には本作と似たようなシステムを採用している作品はシリーズ内外を問わず存在するが、キャラの性能差の大小などのバランス設計は作品によって様々である。

*9 『FF』シリーズの敵首領(ラスボスでないものも含む)は少なくとも一度は人間として生きていた事がある連中が多い。

*10 ムーアの大森林で主人公バッツ達に宿敵エクスデスが攻撃を仕掛けるシーン等。

*11 オメガを想起させる名前と、タイダルウェイブのような「水呼び」という技を扱う。

*12 神竜の名を冠し、「破道法(はどうほう)」という技を扱う。

*13 例として建造物の大幅なデザイン変更や、クリスタルの配置の矛盾、ゲームでは中世風の世界観だがOVA版は中華風になっている等。

*14 『ドラクエIV』では、子供が描いた新聞投稿イラストがデスピサロ最終形態だったというのが問題だとされた事がある。