修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「Win/iOS/Android版のVer.1.1.0アップデート配信に伴い、PS4/Switch版と仕様が共通化したことによる記述の改稿、参考記述の統合」です。


このページはWin(Steam)/iOS/Android版の2022年8月22日更新バージョン(1.0.4)を基準にしています。
オンライン配信によるゲーム内容更新が不定期に行われるため、必ずしも本記事の内容が最新の内容に対応しているとは限りません。

Win(Steam)/iOS/Android版の2024年1月31日更新のVer1.1.0(CS版準拠アップデート)に関する情報は未反映となっています。
アップデートによる評価等の追記は1ヶ月経過してからお願いします。

2023年発売のPS4/Switch版は参考記述扱いとして後述。


ファイナルファンタジーII(ピクセルリマスター)

【ふぁいなるふぁんたじー つー】

ジャンル RPG
対応機種 Windows(Steam)
iOS
Android
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 トーセ
発売日 2021年7月28日
定価 Steam 1,480円
iOS/Android 1,900円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 劣化ゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント 他作品との仕様の共通化が仇に
実態はGBA版ベースで更に謎の変更点多数
ファイナルファンタジーシリーズ
ファイナルファンタジー ピクセルリマスターシリーズ
I / II / III / IV / V / VI

概要

2Dドット絵を刷新し、原点に忠実なリメイクとする『ピクセルリマスターシリーズ』として、久しぶりに新作として発売された『ファイナルファンタジーII』。
原作となるオリジナル版から33年、最後発となる3DS VC版(オリジナル版)からは7年、リメイクだとAndroid版(PSP版ベース)から9年ぶりとなる。

ピクセルリマスターシリーズ共通仕様

  • ピクセルリマスターFF1からFF6まで同一のゲームエンジンで制作されている。
    • これまでのリメイク版はほぼ移植ベースで制作されていたが作品ごとで内部プログラムの処理が大きく違うため、ゲームの他機種展開など管理を難しくしているとのこと。
      それを容易にするため各作品を同一のゲームエンジン上で新たに再現するという制作手法が取られている。
    • よって一見した見た目やダメージ計算などはあまり変わらなくとも内部的な処理方法が大きく変わっている。 それにより細かな動きが過去のリメイク作より変わっていたり、過去作数世代に渡り使用できたテクニックなどが再現できないことが多い。
  • 2Dドットグラフィックがオリジナル版スタッフである渋谷員子氏が直接手掛けたものへと刷新された。
    • 今作ではオリジナルのファミコン版から見た目が変化しているキャラが多い。
  • UIの統一。
    • メニュー画面や戦闘画面などのレイアウトがリマスターシリーズ作品全てで共通したデザインとなっている。
  • フィールドや街・ダンジョン内部での地図が常時表示。
  • アイテム欄が無制限となった。
  • オートバトル機能と移動時のダッシュが実装された。
  • 他、一部の魔法発動時のグラフィックはシリーズに共通して使われている。
    • 原作と同様に魔法レベルが上がるとグラフィックが変化するが、本作の場合はファイアが成長すると(ピクセルリマスターにおける)ファイラ、ファイガのグラフィックに変化するようになった。
  • メニュー画面からBGMや天野喜孝氏が手掛けたイラストなどの鑑賞が出来るギャラリー機能が追加された。
    • 各リメイク版で新たに描き起こされたイラストも収録されている。
    • モンスター図鑑機能も追加された。こちらは全セーブデータ共通で遭遇したモンスターが埋まっていき、フィールドマップに生息地が描かれていく。
  • 中断セーブの追加
    • 「中断セーブ」と言いながら、実質的には1枠限定のどこでもセーブである。マップ移動時などにオートセーブも行われる。
  • 後期の移植・リメイク版で追加されたダンジョンやアイテム等は基本的には収録されていない。
  • BGMは植松伸夫監修による総アレンジ。これまでのリメイク版でのアレンジとは全く異なる。
    • リメイク版で追加されたボスBGMも続投、再アレンジされている。

本作の特徴(原作、リメイク版からの変更点含む)

  • 原作をベースにと言われているがパラメータや成長などの基本的なシステムはGBA版以降が基準となっている。
    • 正しPRFF1と違い、変更点が多くなっている。
  • 過去のリメイク版からさらにバランスの調整がされている。
    • 即死魔法で不遇だったデス等の成功率が上げられ、強過ぎたテレポの成功率が調整された。
      • 成功率が上がったものの、耐性に阻まれる点は変わっていないので使い道が増えたといえる。
  • フィールドや町・ダンジョンのドット絵はWSC版以降のリメイク版の物となっている。
  • 回復アイテムのランダム幅がなくなり、特にハイポーションの回復量が500と大幅に増えている。
  • 隊列の仕様変更
    • オリジナル版からひとつ前のリメイクまでFF2では「後列では敵の通常攻撃のターゲットにならない」「自分も弓以外では通常攻撃できない」仕様だったが、ピクセルリマスターでは他作品同様「前列・後列共に攻撃可能」「後列でも通常攻撃のターゲットになるが、物理攻撃の与・被ダメージが軽減」という仕様になった。
  • 離脱キャラの装備が外れるようになった。
    • シナリオ上、離脱するキャラは自動で装備を置いて行ってくれるようになった。さらには再加入する際にもう一度初期装備一式を装備しているようになった。
      • 金の髪飾りといった有用なアイテムを労せず二つ手に入れる事が出来るようになった。
  • モンスターのグラフィックはFC版基準となっている。
    • SFC~PS版世代風に色を増やして書き直されている。
  • キャラクターのグラフィック(各ドット絵、ステータス画面の顔グラフィック)は天野デザインとFC版の両方を意識したデザインになっている。
    • リメイク版では天野デザインを意識するあまり、怖い顔になりつつあったマリアがFC版と同様の可愛さを残すデザインに回帰している。
    • フリオニールやリチャードなど、FC版では天野画風を表現できなかったキャラはFC版の構図を維持しつつ天野画風の衣装になっている。
    • キャラクターの戦闘グラフィックは極力原作のグラフィックを意識した他のシリーズのピクセルリマスター版とは異なり、特に天野画風の後期作品を意識したものとなっている。
      • 原作ではフリオニールはFFIやFFIIIの戦士のグラフィック、ガイはFFIのシーフの色違いだったが、それぞれ天野画風のイラストに準拠する格好となっている。
      • マリアの戦闘不能ポーズなど、一部FC版に近いグラフィックも存在する。

評価点

  • 全体的なゲームシステムはGBA版以降準拠となっているため遊びやすくなっている。
    • ステータスダウン廃止、10戦ごとに自動的に最大HP上昇といった特徴がGBA版から引き継がれている。
    • 熟練度は武器に関してはGBA版と同様の成長速度。ただし魔法に関してはGBA版の半分程度の上昇速度になっている。
    • アイテムの物価、敵の所持金等もGBA版準拠である。
    • 武器に設定されている回避率補正が強化されており、二刀流でも回避確率に関しては確保し易くなっている。
      • 原作FC版ではそもそも左手の武器では攻撃しなかったので大幅強化である。
    • ver1.0.3まで二刀流時片手の攻撃でモンスターを倒した場合、逆手での攻撃は別のターゲットを狙うようになっていて物理攻撃が超強化されたと思われたが、なんとこれはバグだったとのことで1.0.4で修正された。

賛否両論点

  • 盾の仕様変更により両手盾装備で攻撃した場合に素手攻撃が出る。
    • FC版に似た仕様だが、FC版は「超低威力の盾で攻撃する」、その後リメイク版は「盾を掲げるだけで攻撃をしない」だったのに対し本作は「素手の攻撃が出る」なので普通にダメージが入ってしまう。
    • 一見、両手盾の性能を得つつ素手攻撃が出せるため上方修正のように思われるが…
      • オートでの自動稼ぎとも相性が悪いため不便に思われている声が多い。
    • 幸いにも「防御」コマンドがPSP版から継続で採用されているため、ターンを回したいだけであれば防御を選択すればいい話ではあるが、今までと仕様が変わったので混乱しやすい。
  • 武器(盾含む)の魔法干渉が復活した。
    • WSC以降のリメイク版では武器と盾の魔法干渉が無くなっていたが今作では復活している。オリジナル版の仕様に戻した仕様変更だが、魔法担当キャラは干渉の重い盾を装備して回避率を確保出来なくなってしまった。
    • 腕の装備を外せばその部分の魔法干渉はなくなるので一時的に外すのも手だが、今作は後列キャラにも物理攻撃が届くので回避率や防御力が下がる点に気を配らないといけない。
    • これら魔法干渉や隊列仕様の変更、魔法の成長鈍化などで魔法がかなり使いにくくなってしまっている。
  • 後列に近接攻撃が届く仕様
    • システムとしては後列に近接攻撃が届くのも一定の戦略変更として構わないとは言われているが、原作ベースにと謳い今までのFF2でも継承されてきた仕様が突如変更されるのはおかしいのではとの声もある。
  • アルテマの仕様変更。
    • こちらも後発版に沿った「アルテマ以外の熟練度が威力に加算される*1*2」仕様に。
  • エンカウント率の上昇
    • どの地形・ダンジョンでもほぼ一定歩数でエンカウントが発生する仕様となっているが、全体的に過去機種よりもエンカウント率が高い。大体12~3歩ごとに出るので、ダンジョンのBGMをまともに聞けないレベル。
    • 一方、ダンジョンの外れ小部屋(従来は内部のエンカウント率が激増)でも同じエンカウント率となっており、原作のトラップに対する緊張感の再現性という点ではかなり薄れている。
    • 一定回数勝利すると最大HPが自動的に上昇する仕様と相まって、味方のHPは全体的にインフレ傾向にある。
  • メッセージがGBA版以降のリメイク版準拠。
    • 同時配信のFF1と比べると別物度は低いが、それでも「いいじゃないか!ただ だし。」や「みのほどしらずの うじむしめ!」など当時ならではのセンスが漂う台詞はほとんど消えてしまっている。
      • 原作のみにゲーム範囲が絞られ原作ベースを謳うならこちらも収録して切り替えなどで対応してほしかったところ。
    • ただし、アルテアの町の反乱軍のアジト・魔法陣の部屋でゲームの説明をしてくれる老人の台詞にある「素早さの成長条件」がついに「回避率が高い状態でバトルをすると上がるぞい」に修正されている。
      • FC版の説明書の時点で誤っていた情報が、実に33年越しに正式に修正されたことになる

問題点

  • 以前のリメイク版からの演出の劣化
    • ピクセルリマスターの共通の問題点となるが、WSC版から追加されたムービー風シーンは削除されており、演出が寂しくなっている。
    • 魔法のエフェクトは単体がけも全体がけも同じグラフィックになり、一体一体にエフェクトが発生するものとなった。
      • リメイク版では全体がけ専用のエフェクトが用意されていただけに究極の2Dなどと謳っている本作では気になる点でもある。
    • ラスボスの撃破演出が通常のボスの消滅エフェクトとほぼ同一(若干長くなったのみ)。
      • 原作ファミコン版でも各リメイク版でも専用の演出があったのだがなくしてしまっており、最終ボスを倒したカタルシスが無くなってしまっている。
  • グラフィックのミスマッチ
    • 全体的にモンスターのグラフィックはFC版ベースとなっているのだが、戦闘背景はWSC版以降のものとなっている。
      そのため、FC版の黒背景だからこそ違和感がなかった「水面から出ていることが描写されている水棲モンスター」と、WSC版以降の「海の戦闘背景が船の甲板」である設定が組み合わさってしまい、「敵が甲板を突き破って顔を出しているように見えてしまう」状態になっていたり、「闇から現れた上半身のみが描写されているラスボス」といったモンスターが背景とマッチしておらず、違和感が生じている。
      • 過去のリメイクでは背景追加に合わせてこれらのモンスターのグラフィックがきちんと調整されていたのだが、今回はグラフィックだけをFC版ベースに戻してしまったのが原因である。
      • こちらも究極の2Dリマスターなどと謳っている割に上記のような2Dの作品としても基本的な点も調整されていないことに批判の声が大きい。
  • GBA版やPSP版での追加ダンジョン、追加シナリオ、追加アイテム等の廃止。
    • ピクセルリマスター共通の仕様であるが、後発版の要素も入れてほしかったという声が多い。
      • 追加シナリオが無くなった事で離脱組を育てる必要が再びなくなってしまった。
    • 特にGBA版からの追加シナリオ(ソウルオブリバース)は好評なコンテンツで今では有名な物になっている事、また単純に遊ぶことのできる範囲が減ってしまっているため批判が多い。
      • 追加シナリオ(ソウルオブリバース)のラスボスは派生作品においてコスチュームなどで見かけることもありスコットなども同様であるが、本作では見ることが出来ないのでそういった点でも収録されていないのは残念に思う声は多い。
  • 隊列の仕様変更とそれに伴う回避レベル上昇速度の鈍化
    • 概要の通り従来のFF2は「後列では敵の通常攻撃のターゲットにならない」「自分も弓以外では通常攻撃できない」仕様だったが、本作では他作品同様「前列・後列共に攻撃可能」「後列でも通常攻撃のターゲットになるが、物理攻撃の与・被ダメージが軽減」という仕様になった。
    • これだけなら他作品に合わされただけだが、「物理攻撃のターゲットになる」ことが経験値蓄積の条件である回避レベル(回数)の上昇速度は全く調整されていない
      過去作では前列の人数を絞ることにより回避レベルを早くアップさせることが可能だったが、本作では味方を意図的に戦闘不能にする以外で攻撃を集中させる手段がない。
    • 更に細かい仕様変更として「敵・味方共に強制戦闘以外は逃走可能」になったため敵の逃走率が大幅に上昇したこと、敵が実際に行動しないと回避レベルの経験値が蓄積しなくなったことにより、歴代機種でもトップレベルで回避レベルが上昇しにくくなってしまった
      • 以前はこちらのHPが高いと逃げられる事が多かったが、本作ではこちらの強さお構いなしに戦闘が長引くとどんな敵でも逃げる*3
      • 攻撃が通用しない敵にあったとしても粘っていれば逃げてくれて助かる事も増えたが、戦闘を出来るだけ長引かせて行動回数を稼ぐ事が重要な本作においては頻繁に逃げられる事は大きなマイナスになる。
    • しかもこれほど回避レベルが上がらなくなったにもかかわらず、敵の攻撃回数などのステータスは全く調整されていない。終盤に頻発する攻撃回数8回以上の敵が恐ろしく脅威になる。
  • 回避率に関しては武器や盾に設定されている回避率が2倍に増加している為、多少重装備をしても回避率を確保できるようになった。しかしながら回避レベルが足りなければいくら回避率が高くとも無意味である。
    • 魔法干渉さえ気にしなければ99%を維持するのはたやすいので原作よりは重装備の価値が上がったといえる。
  • Ver1.0.4で具体的な数値は不明だが"回避回数(回避率)を上がりやすくしました。"というアップデートが入った。
  • 魔法防御の仕様について
    • ver1.0.3までは追加効果付きの通常攻撃を受けた際、「回避に失敗した場合、魔法防御を考慮せずに追加効果を受けるようになっていた(つまり1ヒットでも当たったら追加攻撃をほぼ100%受ける)という理不尽な状態だったがなんと不具合だったとのことでPSP版までと同じく「回避に失敗した場合、魔法防御で防御出来れば追加効果は受けない」という仕様となった。
      • 長いことこの状態が続いたのでver1.0.3までの仕様も以下に残します。
+ アップデートで改善される前のVer1.0.3までの状態について
  • 魔法防御の仕様変更。
    • 追加効果付きの通常攻撃を受けた際、今までは「回避に失敗した場合、魔法防御で防御出来れば追加効果は受けない」という仕様だったが、今作では「回避に失敗した場合、魔法防御を考慮せずに追加効果を受けるようになった」。
    • このため、中盤以降の状態異常の追加効果つきの通常攻撃をしてくる敵の脅威はFC版すら超えて歴代機種最強クラス。しかも耐性防具で追加効果の状態異常は防げないままである。
      • 蟻地獄・ランドレイ・モルボル(麻痺)や、コカトリス(石化)などは複数体出現すると中盤で驚異になる。
      • モルボルグレート(一時異常フルセット)やクアール(即死)、あくまのはな(混乱)といった連中は1ヒットでも貫通されると即パーティが壊滅する。
    • そのため回避レベルを高めて避けなければ対処できないのだが、上記の通り本作は非常に回避レベルが上がりにくい。
      更に一時的に回避レベルを上昇させる「ブリンク」が何故か大幅に弱体化され、いくら魔法レベルを上げても回避レベルを1しか増やせない仕様になってしまっている。
    • これは敵の場合も一緒で、FC版では魔法防御が高いため状態異常をほぼ受け付けなかったゴーレム系が古代の剣を1ヒットさせるだけでヘナチョコになる。ラスボスも同様
    • 原作では魔法防御や回避率を高める他にも素早さを高める事で敵の先制攻撃に対処する事も可能だったが、本作では回避率99%、素早さ99であっても敵の先制攻撃を食らう事がしばしばある。
  • バルーン、グレネードなどのボム系の敵の自爆が防御力を無視するようになったので、受けるダメージが大幅に強化。HP満タンでも行ってくるようになりFC版とは別物の強敵になった。
    • それでもって出現数はFC版と同じで大量に出現する。序盤にミシディア行きを企てようものならあっという間にゲームオーバーにされる。適正タイミングでもやり過ぎなレベルの自爆が猛威を振るう。
    • また、なぜか石化状態の味方も自爆の対象になる。石化状態ではダメージを受けないので自爆したモンスターが犬死にするだけだが、オリジナルもといシリーズ経験者からすると違和感しか感じられない。
  • それまで可能だった小技が仕様変更により出来なくなっているものがある
    • 「トード」は相変わらず成功率が高いが、「即死」から「カエルに変身させた後に逃がす」仕様に変更されており、一切お金やアイテムを落とさなくなった。
    • キャプテンやゴブリンガードの「弓」で魔法防御が上がらなくなっているので、キャプテン狩りをしても魔法防御が全く育たずに苦労するようになった。
    • これらの仕様変更により、他機種版で有効だったキャプテン狩りの価値が薄れてしまっている。とはいえ有用なアイテムをドロップする事に変わりはないので、全くやる必要が無いという訳では無い。
    • 熟練度の経験値は「戦闘終了時に装備していた武器」ではなく、「実際に使用した武器」が上がるように変更された。両手盾で回数を稼いだ後に上げたい武器を装備し直すという従来のテクニックが使用出来なくなった。
    • ABキャンセルの稼ぎも出来なくなっているので、本作では熟練度を上げたければ搦め手を使わずに真面目に稼ぐしかない。
  • 回避レベル、魔法防御が上がった際にメッセージが出ないという改悪がされている。
    • 実はFC版と同一の仕様。しかしわかりにくくなっただけであり、他のリメイク版ではちゃんとメッセージが出るのでわざわざ戻した意図は不明。

総評

ピクセルリマスターシリーズの特徴であるシステムの共通化や仕様の変更がFF2と相性が悪く、従来のFF2とは色々と違う作品になってしまっている。
また同じく追加シナリオや追加ダンジョンも収録されていないため近年のFF2よりもゲームボリュームが少なくなってしまっている事も問題点として挙げられる。更に「ピクセルリマスター」を標榜しているにもかかわらずリメイクや一部は原作から見ても色々な表現が劣化しているのも問題である。
「オリジナル版ベース」を標榜しているにもかかわらず、実態はGBA版がベースで原作の要素は腕装備の魔法干渉復活と一部グラフィックのみとなっており、そこから更に意図が不明な変更も多くなされた結果、リマスターとあるにもかかわらず今までのFF2のどの作品とも別物と化してしまっている。
よってFF2をやり込んだプレイヤーほど違和感に悩まされやすい作品となってしまっている。
今現在FF2をプレイしたい場合でも、可能な限り別バージョンでプレイした方が良いかもしれない。

余談

  • 本作の配信に伴い、iOS/Android旧版のDL販売が終了になっている。
    • 追加要素である「Soul of Re・birth」(SoR)をプレイしたいのであればPSP版かGBA版となるが、両者共に入手が難しくなっているのが最大のネックである。
    • 実機とパッケージ所持にこだわりがなければ、PSVitaからのダウンロード版購入も選択肢に入る。
      • WiiUのバーチャルコンソール及び3DS版のニンテンドーeショップのサービスについては2023年3月28日に終了した。
  • 没データとして スコットの戦闘用ドット が存在していることが明らかになっている。
    • 彼は本編中では仲間にならず追加シナリオでのみ仲間になるキャラのため、 開発当初は追加シナリオも入れる予定だったのでは? と推測されている。

PS4/Switch版(参考記述)

  • PS4版とSwitch版が2023年4月20日に発売された。主な変更点は次の通り。
    • 今までは完全な隠しパラメーターだった魔法干渉値がステータス画面に表示されるようになった。
      • これにより、元々は非公式の俗称であった「魔法干渉」という用語がゲーム中で初めて正式使用された。
    • 一部演出の修正
    • BGMを原作(ファミコン版)のものに設定できるようになった。(ピクセルリマスター共通)
      • PSなどのリメイク版はない(共通)
    • ギル・熟練度上昇を0(なし)~4倍に変更したり、HP自動上昇のON/OFF、エンカウントON/OFFに切り替えられるブースト機能が実装された、最初から使用可能。(ピクセルリマスター共通)
    • FC/SFC時代のフォントをイメージしたピクセルフォントが実装され設定で切り替えられるようになった。(ピクセルリマスター共通)
    • その他様々な修正、変更が行われている。
    • Switch/PS4版の変更をSteam版/スマホ版へ反映させるアップデートの準備は既に着手しているとのこと。ただし、まだしばらく時間がかかるようだ。

最終更新:2025年03月14日 12:09

*1 ただし魔法は覚えている物の熟練度の平均値のみ参照し、空欄は計算に含まれない。

*2 アルテマ自体は魔法干渉は受けない。

*3 一部大型の敵など逃げない敵もいるが出現はゲーム後半~終盤である。