本項では以下を取り扱います。
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『Duck Souls』Steam版
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『ダックソウル+』CS機版
Duck Souls
【だっくそうる】
ダックソウル+
【だっくそうる ぷらす】
ジャンル
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アクション
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Steam版CS機版
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対応機種
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Steam
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Windows
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CS機
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Nintendo Switch プレイステーション4 プレイステーション・ヴィータ Xbox One
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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Win
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Green Dinosaur Games
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CS機
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ラタライカゲームス
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開発元
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Green Dinosaur Games
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配信開始日
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Win
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2018年9月6日
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CS機
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2020年3月26日
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定価
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Win
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205円(税込)
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CS機
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500円(税込)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CS機
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CERO:A(全年齢対象)
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備考
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Win
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日本語非対応
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CS機
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『ダックソウル+』名義
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判定
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共通
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なし
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ポイント
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アヒルが主役の横視線アクション 一口サイズのさくさく進行 「カモ…しす…」
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概要
ブラジルのインディーズメーカーであるGreen Dinosaur Games開発によるダウンロード専売ソフト。CS機の発売はスペインのラタライカゲームス。
ジャンルはゴールを目指す目的のコンパクトな横視線アクション。主人公のアヒルを操作してトラップまみれのステージを攻略していく。
本ページではCS機である『ダックソウル+』基準での説明を行う。
明らかに『DARK SOULS』に酷似したタイトルだが、無論一切関係はないパロディゲーである。
そこはかとなく本家のパロディがそこかしこに入っているが、ゲーム的にはいわゆるアイワナ系。ただ、見た目に反したシビアな難易度は本家を意識しているのかもしれない。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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全100ステージ構成。一度プレイしたものはステージセレクトが可能。ただしステージ1と100はイベント専用なため、実質的には98ステージ分がプレイ対象。
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難易度をノーマルかハードから選べるが、根本的なステージ内容は両者とも共通。違いはチェックポイントの有無のみ。
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オプションから「ステージ全域を一画面に収める」か「アヒルの移動操作でスクロールする」方式のどちらかに切り替えられる。
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メニュー画面からアヒルのアクセサリーを無装備含め21種類から選択できるが、どれを選んでもゲーム的な意味での性能差はない。
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操作体系
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主に「移動」「ジャンプ」「ダッシュ」の各操作でアヒルを操作していく。直接的な攻撃手段は存在しない。
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アナログスティック等左右で左右移動。ジャンプボタンでジャンプ。壁に接触した状態にてジャンプボタンで壁よじ登り。
地形の一種である「橋」に足がついた状態にてスティック等下とジャンプボタンの組み合わせで橋下に降りる。
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ダッシュボタンで上下前後斜めのいずれか8方向へと一時的なダッシュを行う。ジャンプや壁よじ登り中でも可能。一部の壁はダッシュ体当たりで破壊できる。
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ジャンプ及びダッシュはアヒルが地形に足をつけるか、アイテムの「チェリー」に触れるまで再度操作する事ができない制限あり。
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ステージクリアとミス条件について
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各ステージの奥に配置された卵にアヒルを接触させればステージクリア。
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ステージによっては「上記のチェリー」「触れると行き止まりを解除させるスイッチ」などがあり、それらを利用しないとクリアできない。
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ステージ2から「ステージ全域のクリアタイムのカウント」がされる機能があるが、一度ステージを抜けるとカウントがされなくなる。
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各ステージのスタート地点の後ろには立て札があり、触れると何か意味深な文章が表示されるが、触れなくともクリアの影響はない。
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アヒルが「トゲ」「弾」「爆発物」「追いかけ回す敵」などに触れると即ミス。
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ノーマル限定でチェックポイントが数か所配置されており、ミス後はそこからの再開。それ以外のミスはステージ最初からのやり直し。
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残機の概念はないがミス回数がステージ別でカウントされる。ただしステージを抜けるとカウントがリセットされる。
評価点
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一口サイズのさくさく進行
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各ステージの構造が一口サイズのコンパクトで、かつさくさくとクリアできる小気味良さが感じられる。
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ほとんどのステージはノーミスプレイで30秒以内にクリアできるほどに短いため、流れるようなペースでとんとん拍子にステージが進んでいく。
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操作性は非常に軽快で動かしやすく、運が絡む要因が皆無なため理不尽なストレスを感じる心配もほぼない。アクションゲーム初心者でも入り込みやすい。
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ステージバリエーションや仕掛けの種類は割と豊富で、先に進んでもプレイのマンネリを感じさせにくい作り込みがなされているのも嬉しい。
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総合的な難易度は初見殺し多めながら程よいさじ加減であり、ミスを繰り返せば比較的容易にクリア可能。
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先述の通り各ステージが一口サイズなのでミスの負担は少なく、ノーマルではチェックポイント配置により負担がさらに軽減される配慮もなされている。
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アヒルの可愛らしさと殺伐なステージ舞台
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ちまい容姿のアヒルがスタイリッシュに動く様が可愛らしく、ちょっとした癒し系な雰囲気を漂わせている。
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グラフィックは荒いドットのレトロ風で描かれるが、その中でちょこまかとアヒルが所狭しと動き回る外観の独特に味わいを感じさせる。
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しかしステージの周辺にはトゲや爆発物などの「全力で殺しにくる」系のトラップが多数配置されており、アヒルに襲い掛かる様が妙に殺伐としている。
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20ステージをクリアするたびに背景が変化し、段々と物騒な絵面となってくる。また後発のBGMが妙におどおどしくシリアスさに拍車をかける。
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ミスをすると「カモ…しす…」という表示がされる演出がどことなくシュール。
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そもそも本作の主人公は公式でアヒルと設定されているのに、ミスするとなぜかカモ扱いされるのかは謎。両者共にカモの仲間なので間違いではないが…。
問題点
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ステージ全体の小粒さ
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各ステージがかなり速いペースでクリアしやすい内容なので、総合的なボリュームはあまり多いとはいえない。
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腕前にもよるがオールクリアまでは約1~2時間ほどで、熟練した腕前であれば1時間を切る可能性あり。100ステージとはいえあっけなく終わってしまう。
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ノーマルとハードは実質同じステージ内容でしかなく、チェックポイントの有無以外での差が全くない点も残念なところ。
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画面の全体的な見辛さ
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一画面に収める方式とスクロール方式の両方ともに画面の見辛さがあり、視野の面で若干の不備が見受けられる。
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一画面に収める方式ではキャラや仕掛け等が非常に小さく表示されるため、アヒルが画面のどこにいるのかが感覚的に掴みにくい場合がある。
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スクロール方式ではキャラや仕掛け等が極端に大きく表示されるため、スクロールの先がどうなっているのかが非常に見え辛い状況に陥ってしまう。
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総合的にいえば一画面に収める方式が先の視野の確認がしやすい分、慣れると快適にプレイしやすい傾向にある模様。
総評
アクションゲームとしての完成度は多少の荒はあるものの上手く仕上げており、販売価格以上の価値はあると思われる。
何度も「カモ…しす…」の文字に拝みながら、ミスを繰り返しつつも程よい難易度でさくさくクリアできる小気味良さが心地良い一作。
最終更新:2023年02月11日 19:16