HUNDRED LINE -最終防衛学園-

【はんどれっどらいん さいしゅうぼうえいがくえん】

ジャンル “極限”と“絶望”のADV
対応機種 Nintendo Switch
Windows(Steam)
企画 トゥーキョーゲームス
開発元 メディア・ビジョン
販売元 アニプレックス
発売日 2025年4月24日
定価 通常版: 7,700円(税込)
デジタルデラックスエディション: 9,900円(税込)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:D(17才以上対象)
備考 Switch版は一部一枚絵の表現に修整あり
判定 良作
ポイント 小高和剛&打越鋼太郎のタッグによるADV+SRPG
豊富なルート分岐と100個のマルチエンディング
大ボリュームであるが故の冗長さも
バトルパートの出来は良いが難易度は低め


概要

スパイク・チュンソフトで『ダンガンロンパ』シリーズを手掛けたスタッフが独立後に立ち上げた「トゥーキョーゲームズ」開発の新規タイトル。
設定やキャラクターデザインなど『ダンガンロンパ』との類似点も多いが、ゲームとしてのジャンルは戦略シミュレーションであり、発売もスパイク・チュンソフトではなくアニプレックスが行っている。
ディレクション・シナリオは『ダンガンロンパ』の小高和剛と『極限脱出』シリーズの打越鋼太郎が担当しており、ジャンル名の「“極限”と“絶望”のADV」も2人の代表作を示唆している*1


ストーリー

「東京団地」で平凡な日常を過ごしていた主人公・澄野拓海。 家族や幼馴染と過ごす穏やかな日々は、突如現れた正体不明の襲撃者によって脆くも崩れ去った。
自らを「SIREI」と名乗る謎の生物によって、異能の力「我駆力」に目覚めた拓海は、辛くも窮地を脱するが、その後「最終防衛学園」への「転校」を余儀なくされる。
集められたのは、15人の生徒たち。 「SIREI」に伝えられた目的は、迫りくる敵「侵校生」から、この学園を100日間守り抜き、人類を救うこと。
(公式サイトより)


キャラクター

+ 主要キャラクター(ネタバレは公式サイトに載っている程度の情報まで)
  • 澄野 拓海(スミノ タクミ)
    • 主人公。東京団地で平凡な日常を過ごしていた男子。幼馴染の柏宮カルアと再会するため、100日間を生き延びようと奔走する。
    • 学生兵器は刀。攻撃範囲・移動力・火力のバランスに優れた使いやすいアタッカー。
  • 厄師寺 猛丸(ヤクシジ タケマル)
    • 特攻服を着た男子。一見強面で喧嘩っ早いが、「女とガキと年寄りは殴らない」がポリシーとのこと。
    • 学生兵器はバイク。移動したマス分だけ防御力が上がるので、特攻隊長として敵陣に切り込んでいける。
  • 雫原 比留子(シズハラ ヒルコ)
    • メガネをかけたクールな女子。侵攻生との戦いに快感を覚えている模様。
    • 学生兵器は斧。敵を倒すごとに攻撃力が上がるため、アタッカーとしての爆発力は随一。
  • 飴宮 怠美(アメミヤ ダルミ)
    • ゴス系メイクの女子。鬱エロゲーとデスゲームものが大好きで、躁鬱的に喜怒哀楽が激しい。
    • 学生兵器はナイフ。行動するたびに躁鬱状態が切り替わり、スキルの効果も変わる。
  • 蒼月 衛人(アオツキ エイト)
    • メガネをかけた病弱な男子。聞いている側が恥ずかしくなるようなセリフを堂々と発する。
    • 学生兵器は鎌。行動するたびにランダムなバフを得られるため、臨機応変な戦い方が求められる。
  • 川奈 つばさ(カワナ ツバサ)
    • 褐色肌の女子。機械いじりが得意。緊張すると吐き気を催してしまう体質に悩まされている。
    • 学生兵器は装甲車。火力は低めだが、行動しても疲労状態にならず移動力も高い。
  • 丸子 楽(マルコ ガク)
    • ツギハギだらけの学生服を着た男子。自身の不幸な環境をいつも嘆いている。
    • 学生兵器はガトリングガン。攻撃範囲が広く、ザコ敵を一掃するのが得意。
  • 九十九 今馬(ツクモ イマ)
    • 中学生の男子。過子の双子の兄。過子のことを「妹ちゃん」と呼び、偏執的なまでに溺愛している。
    • 学生兵器は翼。敵をすり抜けて移動でき、妨害スキルで敵を撹乱することもできる。
  • 九十九 過子(ツクモ カコ)
    • 中学生の女子。今馬の双子の妹。独特な味覚の持ち主で好奇心旺盛な性格。
    • 学生兵器はスナイパーライフル。射程が長く、移動せずに攻撃すると火力が上がるため後衛での位置取りが重要。
  • 銀崎 晶馬(ギンザキ ショウマ)
    • 背が低い男子。とてもネガティブな性格で、自分のことを徹底的に卑下している。
    • 学生兵器はロボット。敵の攻撃を自分に集めて味方を守るタンク役。
  • 霧藤 希(キリフジ ノゾミ)
    • 第二防衛学園で出会った女子。外見がカルアに瓜二つだが、拓海のことは見覚えがないらしい。
    • 学生兵器はショットガン。味方を回復できる貴重なヒーラー。
  • 大鈴木 くらら(オオスズキ クララ)
    • トマトの被り物をしている女子。大財閥の令嬢でプライドが高い。
    • 学生兵器はスコップ。マップに設置物を配置して攻撃や補助を行うややトリッキーなユニット。
  • 凶鳥 狂死香(マガドリ キョシカ)
    • 刀を持ち侍のような喋り方をする女子。山奥で少年マンガばかり読んで育ったせいでいろいろ常識外れ。
    • 学生兵器は刀。孤立した敵に対して攻撃力が上がる。
  • 面影 歪(オモカゲ ユガム)
    • 不気味な眼帯を付けた男子。家業は殺し屋で趣味は拷問。
    • 学生兵器は鈎爪。様々な状態異常を使いこなすデバフのスペシャリスト。
  • 喪白 もこ(モジロ モコ)
    • 大柄なプロレスラーの女子。明るい性格でみんなのムードメーカー。
    • 学生兵器はモーニングスター。プロレスラーらしく敵の攻撃を受けるほど攻撃力が上がる。
  • SIREI
    • 最終防衛学園の司令官。マスコット的な外見だが、脳と心臓が透けて見えている。特防隊の皆に「人類のための戦い」を命じる。
  • NIGOU
    • 第二防衛学園を担当していたSIREIの補佐官。可愛らしい声で愛嬌があるが、やや抜けたところも多い。
  • イヴァー
    • 最終防衛学園を攻めてきた部隊長の一人。投降し、捕虜として拓海たちに捉えられる。
  • ヴェシネス
    • 「大将軍」と呼ばれる敵部隊長の親玉。圧倒的な戦闘能力を誇る。

バトルパート

  • 敵である「侵攻生」と戦うパート。
    • 基本システムは、マス目状のマップで様々なユニットを動かし敵を攻撃、自軍ターンと敵軍ターンを繰り返して勝利条件(敵の全滅・敵ボスの撃破など)を満たすというオーソドックスな戦略シミュレーション。
    • 以下は特筆しない限り、標準難易度である「HUNDRED LINE」での仕様に基づく。

ターンの流れ

  • 自軍ターン開始時にAPという行動権が補充され、ユニットが行動するたびにAPが1消費される。
    • APの補充数はマップごとに決まっている。
    • APは必ずしも使い切る必要はなく、余った状態でターンを終了するとそのまま次ターンに持ち越すこともできる(最大値15)。
  • ユニットが一度行動すると「疲労」状態となり、ターン終了まで1マスしか移動できなくなる。
    • ただし他の行動に制限はかからないので、APさえあれば1ターン中に同じユニットを何度でも行動させることができる
  • 敵ターンになると、まずすべての敵が移動し、その後に攻撃を行う。
    • 敵にはいくつかの種類があり、こちらを無視して防衛地点に突進し自爆する小型のもの、HPは多いが撃破するとAPが+1される中型のもの、巨大かつ強力なボスである「部隊長」などが存在する。
  • 1回の戦闘はいくつかのセクション(WAVE)に分けられている。WAVEをクリアするごとに全ユニットのHPは全快し、撃破されたユニットも復活する。
    • ユニットは撃破されると「死亡」してしまうが、学園内にある「蘇生マシーン」ですぐに生き返る、という設定。
  • ストーリー上の戦闘では、出撃メンバーや初期配置は戦闘ごとに固定。

スキルと特異科目

  • ユニットが所有しているスキル(攻撃技・補助技など)には、それぞれ攻撃力と移動力が設定されており、移動してから攻撃を行える。スキルは後述する自由行動時に取得・強化もできる。
    • また全キャラ共通コマンドとして、攻撃できない代わりに少し遠くまで移動できる「全力疾走」と、疲労を回復しつつアーマー(そのターンのみ有効な追加HP)を得られる「守備体勢」がある。いずれも使用するとAPを1消費する。
  • ユニットはそれぞれ「特異科目」という固有の常時発動(パッシブ)スキルを持っている。いずれも個性的な効果で、ユニットの特徴を色濃くしている。

VOLTAGE

  • ユニットが行動すると「VOLTAGE」というゲージ(最大300%)が溜まっていき、100%分消費することで以下のコマンドが使える。いずれも使用時にAPは消費しない。
    • 必殺我駆力
      • いわゆる必殺技。広範囲に大ダメージを与えるものが多い。使用すると「スタン」状態となり、次のターン終了時まで一切行動できなくなる。
    • 我駆力アップ
      • 自身をその戦闘中永続して強化できる(効果はWAVEをまたいで持続する)。初期状態では「攻撃力強化」「再行動(疲労回復&AP+1)」が共通で使える他、新たに習得することもできる。
  • VOLTAGEのゲージはWAVEをまたいでもそのまま持ち越される。
  • 自軍ユニットが死亡するとVOLTAGEが100%上昇し、味方全体のVOLTAGE獲得率が上昇するボーナスも得られる。
  • ユニットのHPが5以下になると「決死必殺」が使用可能。ユニットが死亡する代わりにVOLTAGE消費なしで必殺我駆力を放つことができる。

戦略物資

  • 「戦略物資」というアイテムを使用し、ユニットを一時的に強化したり、バリケードを設置して敵を妨害したりできる。使ってもAPは消費しないが、1回の戦闘あたり使用回数に制限がある。

バリア装置

  • 最終防衛学園を防衛するシチュエーションの戦闘では、学園を守っている「バリア装置」を破壊されると敗北となる。バリア装置の位置は固定。
    • ユニットとは異なり、バリア装置のHPはWAVEが終了しても回復しない。
    • 戦闘によってはバリア装置が複数存在(HPは共有)することもある。最大で最終防衛学園の東西南北・四方向から敵が攻め込んでくる。

リザルト

  • 戦闘後、経過ターン・防衛地点の残HP・敵撃破数などに応じて獲得BPとランクが決まる。ちなみに戦闘中に味方がやられているほど「ナイスDEATH」としてスコアが伸びる
  • 一部のマップではクリア後に、敵ボスである部隊長に誰でトドメを刺す(吸収する)か決めることができる。トドメを刺したキャラクターは必殺我駆力が強化され、VOLTAGE獲得率も上がる。

リトライボーナス

  • ゲームオーバーになると、戦闘開始時かそのWAVE開始時のいずれかからやり直せる。その際「リトライボーナス」として、防衛地点のHP全快&ボルテージ300%の状態で開始できるという救済要素もある。

難易度選択

  • 標準的な難易度の「HUNDRED LINE」に加え、イージーモードの「SAFETY」と、アップデートで追加されたハードモードの「EXTREME & DESPAIR」が用意されている。オプションからいつでも変更可能。
    • 「SAFETY」では、味方ターン終了ごとに味方ユニットと防衛地点のHPが全回復する。
    • 「EXTREME & DESPAIR」では、味方ユニットが受けるダメージが常に100(一撃死)になる。ただしアーマーがある場合は通常と同じダメージになる。また必殺我駆力・決死必殺の発動にAPを2消費するようになる。

ストーリーパート

  • ストーリーを読み進めていくパート。主に立ち絵での会話で進行するが、学園内で主人公の拓海を操作する場面もある。
    • 学園内の操作は2Dの横スクロール形式。メニューのマップから目的地にファストトラベルすることも可能。

成績

  • 「国語」「体育」など学校の教科になぞらえた拓海のステータス。戦闘には直接関わらないが、後述する学生兵器の強化などの条件となる。
    • それぞれの教科には2種類の要素(国語なら「読解力」と「想像力」など)があり、双方が一定以上まで上がると教科レベル(最大5)が上昇する。

自由行動

  • 特にイベントがない日は、以下の行動で自由に時間を過ごすことができる。午前と午後の2回、時間が経過する行動を行うとその日が終了する。
  • 学究活動
    • 仲間に話しかけることで、キャラごとに対応した教科の成績が上がる。また後述する好みのプレゼントのヒント(タグ)も得られる。
      • 例えば厄師寺と会話すると体育に対応する要素(「持久力」と「行動力」が両方伸びる)、怠美と会話すると国語に対応する要素(想像力のみが大きく伸びる)が上がるなど。
      • 同じキャラでも話す場所ごとに会話の内容が異なる。どの仲間と会話できるか・どこにいるかはランダム。
  • プレゼント
    • 素材を消費してプレゼントを作成し、仲間にあげることができる。こちらもキャラごとに対応した成績が上がる。
      • またゲームが進行すると「好感度」も上昇するようになる。好感度が一定以上になると絆ランク(全5段階)が上がり、特別なイベントを見ることができる。
      • プレゼントが相手の好みに合っているほど、成績や好感度の上がり幅も大きくなる。プレゼントはタグとジャンルで分類されており(アロマキャンドルであれば「#癒やし」「小物」など)、学究活動を行うとそのキャラの好感度がもっともよく上がるアイテムのタグ・ジャンルがわかる。
  • 読書学習
    • 本を読んで成績を上げることができる。同じ本を2回読むと読破となり、対応する成績が大きく上昇する。
  • VR訓練
    • VRの模擬戦という体で戦闘を行い、クリアするとBPが得られる。
      • 戦闘のマップや出撃メンバーは固定。ストーリーが進むごとに模擬戦の数も増えていく。
  • 学生兵器強化・戦略物資開発
    • BPと資材を消費することでスキルの習得・強化ができる。
      • スキルの強化は段階式で、レベルが上がっていくと対応する教科の成績が一定以上でなければ強化できなくなる。この際に必要な教科は学究活動等で上昇するものと同じ(例:怠美のスキルを強化するには国語の成績が一定以上必要)。
    • 資材を消費することで戦略物資の開発・強化も可能。
    • これらは行っても時間は経過しないが、自由行動中にしか行えない。
  • 探索
    • 学園の外を、スゴロク形式でマスを移動して探索するモード。
    • 毎ターン、数字が書かれたカードが2枚配られ、いずれかを使用すると数字分だけマスを移動できる。止まったマスに応じてアイテム(探索終了時に素材に変換できる)を入手できたり、戦闘が発生したりといったイベントが起きる。
    • 戦闘はストーリー中のものとは異なり、WAVE制ではなく敵を全滅させると即終了。代わりにバトルが終わっても自軍ユニットのHPは回復しない。全員のHPが0になると強制的に探索終了となる。
      • なおストーリー上は「学園の外で死ぬと蘇生できない」という設定だが、ゲーム的には離脱するだけで探索が終われば問題なく復活する。
    • 仲間は3人まで選んで連れていける。バトルに出撃できるだけでなく、連れたキャラごとに固有のイベントが起きたり、得られる素材量にボーナスが入る。
    • 探索はいつでもメニュー画面から終了できる。一度の探索中に持てるアイテムは9つまでなので、適当な頃合いで切り上げて学園に帰還する必要がある。
    • 出発時に「簡易探索」を選択すると、自動で素材を収集してくれる。ただし前述のキャラによる素材ボーナスは得られない。
    • この行動のみ、午前と午後の2回分の行動権を消費する(そのため探索に出発できるのは午前だけ)。またストーリー中に強制イベントとして探索を行うこともある。

説得ミッション

  • ストーリー上で特定の相手を説得する際に発生するイベント。
    • 会話の流れに伴ってリアルタイムに増えたり変わったりする選択肢の中から相手に響くものを選び、「説得力」ゲージを100%まで上げられればクリア。
    • 選択肢を間違えても少し前からやり直しになるのみ。

ルート分岐とマルチエンディング

  • ストーリー上重要な場面では選択肢が提示され、選んだ答えによって展開が分岐する。
  • 全体の流れとしては、まずゲーム開始時から最初のスタッフロールを見るまでは基本的に展開は一本道。
    • 正確には選択肢自体はいくつかあるものの、いずれも間違った方を選ぶとすぐに直前に戻されるだけで分岐はしない。
    • しかし一度スタッフロールを見て再び物語を始める(2周目)と、序盤から重要なシーンで分岐が発生するようになり、選択に伴ってルートやエンディングも大きく変化していく。
  • 2周目からはメニューの「チャプターセレクト」が解禁され、これまで通過したことがある任意の日に自由にジャンプが可能になる。チャプター上では、1周目は「HANDRED LINE」、2周目は「HANDRED LINE2」と表記される。
    • 別の地点にジャンプしても、スキルの強化状態・所持BP・仲間との絆レベルなどはすべて保持される。
  • 他のルートで既にクリアしたことがある戦闘はスキップもできるようになる。スキップした場合もクリア時のBPは得られる。
  • 一部のルートでは、ある程度進めると「シナリオロック」が掛かり、条件を満たす(他のルートの進行、特定のエンディングを見るなど)まで進行できなくなる。
  • エンディングは全部で100種類。到達したものはギャラリーのエンディングリストから確認できる。
  • シナリオには小高和剛・打越鋼太郎以外にも大勢のライターが携わっており、ルートごとの担当者はスタッフロールで確認できる。
+ 2周目以降の各ルート(ルート名及び概要程度のネタバレあり)
  • 真相解明編/リスタート編/さよなら蒼月編
    • 拓海たちに突きつけられたあまりにも残酷な真実。絶望と苦悩の末に彼らが選んだ結末は…。
  • 独裁政権編
    • 戦いではなく和平の道を探る拓海たち。そこで出会ったある人物がこの争いを終わらせる鍵となることに。
  • イヴァー編
    • 捕虜にした部隊長・イヴァーに仲間として接する皆。しかし彼女の存在がやがて大きな事件を引き起こす。
  • 蒼月たくさん編
    • 異血の吸収により、拓海の認識が奇怪に歪められてしまう。この悪夢のような世界から抜け出せるか?
  • 連続防衛編
    • 連日続く果てしない防衛戦。戦いの末に拓海が下した決断は…。
  • 選択編
    • 思いがけない人物から差し出された重大な提案。幾つもの重要な「選択」を拓海は強いられる。
  • まったり編
    • 賑やかな仲間たちと共に、平和で「まったり」した日常を送る拓海。でもなにか大切なことを忘れているような…?
  • サイワイの箱編/ワザワイの箱編
    • 7つ集めると願い事が叶うという「サイワイの箱」と、逆に禍がもたらされるという「ワザワイの箱」。2つの伝承を追ううちに、拓海たちは隠された真実に触れることになる。
  • カリスマ澄野編
    • フェロモンが増すという怪しげな薬を飲まされ、皆に崇拝されるようになってしまった拓海。SIREIはこの状況を利用しようとするが…?
  • ヴェシネス編
    • 大将軍ヴェシネスに敗れ、部隊長たちに占拠されてしまった最終防衛学園。拘束された拓海はヴェシネスと対話を試みるが…。
  • 青春編
    • 海合宿に花火大会と、普通の青春のような日々を過ごす皆。しかし平和な時間は長くは続かず…。
  • ノモケバ編
    • 死者を蘇らせる力を持つという伝承の怪物「ノモケバ」。しかしその力には大きな代償があった。
  • SF編
    • ある人物によって明かされたパラレルワールドの存在。幾多のタイムラインを横断し、「呪いの輪廻」から逃れることはできるか?
  • 恋しちゃったんだ編
    • 3人の女子とキスをする夢を見てしまった拓海。誰と恋人になるかを決めるドキドキの日々が始まる!?
  • 血みどろ編
    • 古びたノートに記されていた、学園に潜む「不死身の殺人鬼」の記録。その記述の通り、拓海たちは正体不明の敵に襲われていく。
  • コメディ編
    • 比較的平穏な学園生活を送る拓海たちに降りかかる、ちょっとおかしなアクシデントの数々。
  • デスゲーム編
    • 突如現れた「主催者」によって開催を宣言された「侵攻生ハント」。それは学園の外で侵攻生を狩り、ポイントが最下位だった者は処刑されるという弱肉強食のデスゲームだった!
  • 推理編
    • 黒板に書き殴られた脅迫文の予告通り、学園内で発生する密室殺人。トリックを見破り事件を解決することはできるか?

評価点

シンプルながら爽快感のあるバトルパート

  • 基本システムはオーソドックスなSRPGながら、戦略性と爽快感を兼ね備えたプレイ感覚が楽しめる。
  • 敵の数は多いものの、こちらの攻撃も広範囲なものが多く、敵のHPも低めで大抵は1~2回攻撃すれば倒せるため、大量の敵をガンガン倒していく爽快感がある。
  • APが残っている限り同じユニットを何度でも動かせるため、上手く位置取りを考えれば、敵を撃破→AP+1→次の敵を撃破…と連鎖させることもできる。慣れてくれば1ターンであらかた敵を殲滅してしまうことも可能。
  • 複数の方角から敵が襲ってくるマップでは、APをどのように分配するかが重要になる。各地点の敵をバランスよく減らしていくか、片側の敵を一気に潰すかといった判断が試される。
  • バトルのテンポも良い。移動や攻撃のモーションはスピーディかつスタイリッシュであり、敵も一斉に移動するので、SRPGにありがちな敵フェイズの待ち時間が長いという問題を解消している。
    • マップもコンパクトかつ敵から攻めてくるので、大量のユニットを遠くまで移動させる手間もない。それぞれのWAVEも短いためやり直しの際のストレスも小さく、戦略SLGの楽しさを高密度で味わえる。

プレイヤーを引き付けるストーリーと設定

  • 『ダンガンロンパ』シリーズと同様、刺激的な設定と予想を裏切るストーリーでプレイヤーを惹き込む魅力は健在。
    • 「なぜ最終防衛学園を守らなければならないのか?」「侵攻生とは何者なのか?」といった謎が、様々なルートを攻略することで少しずつ解き明かされていく。一方で新たな謎や要素も次々と提示されていき、プレイヤーを飽きさせない。
    • 最終的にはほぼすべての謎や伏線が解き明かされるため、消化不良で終わることもない。

豊富なルートとエンディング

  • 2周目以降は選択肢によって様々なルートやエンディングに分岐する。エンディングは100個、ルートは20以上とボリュームもかなりのもので、コンプリートしようとするとプレイ時間はゆうに100時間を超える。
    • ルートの種類も様々で、陰惨な展開が続くシリアスなルートもあれば軽い雰囲気のコメディルートもあり、バリエーション豊かなジャンルを楽しめる。
      • プレイヤーによって歩むルートの順序は異なるため、同じルートでも見る順番によってはまた異なる印象になる。
  • エンディングも100種類と非常に豊富。単なるバッドエンドだけでなく、その後を想像させるようなifエンドもあれば、他のルートの伏線になっているものも。
  • 選択肢はいずれもどちらを選ぶべきか悩むようなものが多い。どのようなエンディングに到達しても、自分が選択した結果と捉えるとより一層印象的になるだろう。

相変わらず個性的で魅力的なキャラクター

  • こちらも『ダンガンロンパ』同様、非常に個性的でアクが強いキャラクターが揃っている。
    • 鬱エロゲーとデスゲームフリークの飴宮怠美、自分の刀と会話する凶鳥狂死香、拷問と人体解剖が趣味な面影歪、一見可愛らしいマスコットだが脳と心臓が透けており声が激渋(CV.大塚芳忠)なSIREIをはじめ、他にも強烈なキャラばかり。
    • しかし最初はキワモノ級の個性に圧倒されながらも、ゲームを進めて交流するうちに背景が深堀りされていき、やがて仲間としての魅力が感じられるようになる。特に今作は味方キャラをバトルパートでユニットとして使用できることもあり、一層愛着も湧きやすい。
  • パロディネタも相変わらず豊富。特に狂死香は『週刊少年ジャンプ』作品のタイトルやキャラクター名をバンバン口にする。
    • 『ダンガンロンパ』シリーズに関しても、直接言及されているわけではないが、ファンならニヤリとできる小ネタが数多く仕込まれている(怠美が再三「コロシアイ」というフレーズを発する、オーガと呼ばれる女子高生の噂、東京団地にある病院の名前など)。
  • 立ち絵・一枚絵(イベントスチル)も共に豊富で、特に一枚絵は500種類以上(+差分)も用意されている。

賛否両論点

戦略シミュレーションとしての難易度は低め

  • 理由としては、まずデスペナルティが非常に小さい点が挙げられる。
    • ユニットが死亡してもWAVEが終わると復活するため、実質的なデメリットは「そのWAVEで以後使用不能になる」「味方を撃破した敵が少し強化される」だけ。逆にVOLTAGE+100%という強力なボーナスが得られるので、普通のSRPGのように「いかに味方を殺さないか」を考える必要は薄く、むしろさっさと殺してもらった方が有利になる場面も多い。
    • 決死必殺も、必殺我駆力をタダで撃てる上にVOLTAGEがチャージされるので非常に強力。リザルトでも死亡人数が多いほどBPが多く得られるため、ゲームとしても「どんどん味方を犠牲にしながら進んでいく」プレイを推奨していると思われる。
      • 他のSRPGでは、ユニットがやられるとロストして以後使用不可能になるといった重たいデスペナルティを採用しているものもあるため、かなり独特な作風と言えるだろう。
    • こうしたシステムの都合上、ピンチのユニットを守る必要がないのが難易度を下げている大きな要因となっている。
    • 一方で、ユニットがやられてもやり直す必要がなく、サクサク進めていけるのはメリット。特にこの手のジャンルに慣れていないプレイヤーにはありがたい。
  • 防衛地点のHPが多いのも難易度を下げている一因。
    • 防衛地点となることが多い「バリア装置」のHPは50とかなり多め。相当ほったらかしにしていない限り破壊されてゲームオーバーにまでなることは少なく、緊張感が薄い。
    • バリア装置を殴ってもらった方が、ユニットがダメージを受けないのでありがたいというシチュエーションも多い。特に小型モンスターの「ダルマー」はバリア装置に近づくと勝手に自爆特攻するため、放置した方が効率的なことも。
    • 防衛地点のHPはWAVEをまたいでも受け継がれるが、くららの特異科目(行動時に周囲の設置物のHPを回復)を使えば手間はかかるが全回復させることも可能(あえて敵を残してWAVEを継続させ、その隙にくららの待機を繰り返す)で、さらに難易度が下がる(同じ方法でVOLTAGEを無限に稼ぐことも可能)。また前述のリトライボーナスを使えばノーリスクで全快できる。
    • しかしこちらも、戦略SLG(特にタワーディフェンス系)に不慣れなプレイヤーにとってはありがたい点だろう。

戦闘バランスの大味な点

  • 強力な必殺我駆力
    • ほとんどのユニット(希とくらら以外)は「広範囲に大ダメージを与える」という効果で個性が薄い。効果も強力で、敵に押し込まれても必殺我駆力一発で簡単にひっくり返せてしまうことも多い。
    • VOLTAGEはWAVEをまたいで引き継がれるので、序盤にVOLTAGEを稼ぎ、終盤は必殺我駆力を連発して一気に勝負を決めてしまうこともできる。また2周目以降は部隊長吸収の回数が増えるため、さらに火力が上がる。良く言えば爽快、悪く言えば大味。
  • 特定ユニット偏重になりやすいAPシステム
    • APが続く限り同じユニットが行動できる仕様上、少数の強いユニットばかりを動かすことになりやすい。役割のないユニットを無駄に動かすぐらいなら、さっさとターンを終えてAPを持ち越した方が効率的なため。
    • 特にボス戦は、火力のあるユニットがひたすら立ち止まって攻撃を繰り返し、1~2ターンで勝負を決めてしまうというパターンが最適解になりがち。様々なユニットを使い分けるSRPGの醍醐味が薄いのは味気ない。
  • 戦闘マップが単調
    • ほぼすべてのマップは遮蔽物が一切ない平地で、大量の敵が全員突っ込んでくるだけ。一般的なSRPGでは定番である地形や高低差といった要素はない。
    • 敵の種類も少なく、特に2周目以降は同じボスと何度も戦うことになるためマンネリを感じやすい。
      • ただしこれもSRPGに不慣れなプレイヤーからすれば、複雑なギミックやシステムに振り回されることなくプレイしやすいといえる。
  • 難易度「EXTREME & DESPAIR」の極端なバランス
    • アーマーを付けない限りすべての攻撃で一撃死するようになるため、当然ながら難易度は別物級に跳ね上がる。
    • 敵の動きを綿密に予測する必要が生まれる、通常難易度だと影が薄い「守備体勢」や「守備ノ薬」の価値が高まる、必殺我駆力を撃つリスクが高まるなど戦略性は上昇している。
    • しかし極端なバランス調整なのは間違いなく、単なる高難易度というよりはやや特殊な縛りプレイ向けのモードと捉える方が実情に近いだろう。

成長・出撃の自由度が低め

  • SPRGではあるがレベルの概念はなく、スキルを強化しても攻撃力や移動力が+1される程度で、劇的に強くなるわけではない。仮に一切強化しなくてもクリアは可能なバランス。
    • このため、レベルが足りないので絶対クリアできない、あるいはレベルを上げすぎて簡単になりすぎてしまった、といった問題は起きず、戦略性とゲームバランスが保たれている。一方で、ユニットが強くなっていく実感が得られづらく、ユニットとスキルをすべて開放してしまってからは戦闘に新鮮味がなくなる。
  • ストーリー上の戦闘は、出撃メンバーと初期配置が完全に固定。こちらも戦闘バランスの安定に寄与しているが、攻略の自由度は下がっている。

ユニットごとの性能格差

  • 味方ユニットの能力はそれぞれ個性的に差別化されているが、性能面で見ると多少の格差はある。
    • 強いユニットの筆頭はつばさ。行動しても疲労状態にならないという特異科目と高い機動力が噛み合っており、デバフ付きで範囲が広い攻撃、強力な味方へのバフ、HPが高く占有マスが広いため壁にもできるとあらゆる面が高性能。
    • 唯一の弱点は火力の低さだが、学生兵器の強化や薬・バフなどで補ってやれば欠点のない最強ユニットとなる。前述の同じユニットを何度も行動させられる仕様も相まって、つばさ一人で敵を殲滅することも容易。
    • 逆に使いづらいユニットは、設置物の数に制限があり攻撃範囲も狭いくらら、移動しても攻撃しても火力が下がってしまう過子あたりが挙げられることが多い。
    • もっとも、いずれもゲームバランスを崩すほどではなく、バトル自体の難易度が低めなこともあり、好きなキャラをメインに育成して戦うのは十分可能である。

周回するごとに形骸化していくバトルパート

  • 周回時は、すでにクリア済の戦闘は完全にスキップすることができる。
    • テンポは良いものの、プレイするごとに初見のバトルは減っていくため、途中からはほぼすべてのバトルをスキップできてしまう。SRPG要素を楽しめなくなるだけではなく、ストーリーへの没入感も減ってしまう。
      • スキップせず手動でプレイした場合のメリットは、BPを少し多めに貰えるだけ。効率的にはチャプターセレクトから何度もスキップを繰り返す方が遥かに良いため、ゲーム的にはスキップしない理由がほぼない。
      • BPを稼ぎやすいのはプレイヤーにとっては良いことなのだが、これによって他のBP獲得手段(VR訓練・探索)がほぼ形骸化してしまっているのも弊害。

ルート・エンディングの分岐は2周目から

  • 前述の通り、選択肢によってルートやエンディングが分岐するのは2周目から。普通にプレイすると1周目をクリアするだけでも20時間程度かかるので、選択肢を目当てにプレイを始めると「いつになったら分岐するんだ?」と困惑してしまうかもしれない。
    • もっとも分岐がない1周目だけでもゲームとしては十分成立している。

担当ライターによる作風のブレ

  • 複数ライター制作品の常ではあるが、シナリオは大勢のライターが分担して作成しているため、ルートによってテキストやキャラ描写に少なからずブレがある。
    • 特に打越鋼太郎氏担当のルートは、そのクセの強さから作風の違いを指摘されることが多い。
    • もっとも、雰囲気の違いはバリエーションの広さや新鮮味にも繋がっているため一概に悪いというわけではない。

問題点

バトルの問題点

  • 霧のマップが非常に戦いづらい
    • 周囲が見えづらくなるギミックだが、視界が非常に狭く、自軍ユニット(か設置物)に隣接しているマスしか敵の姿が見えない。見えない敵には攻撃も当たらないため、難易度がストレスフルな方向に跳ね上がる。
    • 霧を発生させている敵を倒すと視界が晴れるため、多少強引にでもユニットを突っ込ませて早いターンに始末した方がいい。もっともそうするとマップのコンセプトが序盤に崩れてしまうため、いずれにしてもバランスが悪い。
  • 増援
    • 戦闘中、新たな敵が画面端から現れる(増援)ことがあるが、いつどこに出るのか予告はない。登場時に攻撃範囲に入っていると即攻撃を仕掛けてくるため初見殺し要素になっている。
      • また、勝利条件が「敵全撃破」だったとしても、増援が出る場合は見えている敵を全撃破してもクリアにならない。WAVEが終わるつもりでAPを使い切ったら増援が出てきて逆襲される…というパターンも。
  • リザルトの意義が薄い
    • 高ランクを取っても特に恩恵があるわけではなく、最高ランクの記録などもない。

その他の問題点

  • 周回プレイに伴う冗長性・面倒くささ
    • ルート自体のバリエーションは豊かなのだが、いずれも同じ閉鎖空間を舞台としていることもあって似たようなシーンを何度も見ることが多く、徐々に既視感が強まってくる。
    • 例えば防衛戦が発生するタイミングや敵の構成はどのルートでもほぼ同じ。戦闘自体はスキップできるがその前後は普通に進める必要があるため、特に後半の戦闘はほぼ同じような展開を数十回繰り返し見ることになる。
    • ほとんどストーリーが進行せず一日が終わったり、自由行動のみの日が連続したり、作業的な探索を強制されたりと、100日間という日数を消化するためだけの日も少なくない。
    • 毎日流れるSIREIのアナウンスもほとんどが同じ定型文の使いまわし。『ダンガンロンパ』のモノクマのアナウンスはバリエーション豊富だっただけに比べてしまう。
  • 学究活動の際、すでに見たことがある会話かどうかが話しかけるまでわからない。
    • また一度見た会話は2回目以降は簡略化されてしまうので見返すことができない。絆イベントのようにチェックリストを兼ねた回想モードがあればいずれの問題も解決できたのだが。
  • スニーキングミニゲーム
    • ストーリー上で発生する、敵から逃げながら学園内を移動するミニゲームだが、敵の視野は狭く足も遅いので、ミニゲームとしては単調すぎて面白みがない。
      • 一方で出会い頭に敵とぶつかると即ミスでやり直しになってしまい面倒。一部のルートでは頻繁に発生することもあって作業感が強い。
  • アーカイブのネタバレ要素
    • メニューから「アーカイブ」という用語集を確認できるのだが、2周目以降の進め方によっては、まだ見ていないルートの情報が含まれた用語が解禁されてしまうというネタバレ要素がある。

総評

元『ダンガンロンパ』スタッフによって制作された作品。基本設定や雰囲気は『ダンガンロンパ』を彷彿とさせるが、ストーリーの魅力やキャラクターのクセの強さはそのままに、シンプルながら爽快感があるバトルパートや、豊富な選択肢によるルート・エンディング分岐などによって、また違った魅力を持つ作品として成立している。
こうしたジャンルの初心者を意識したのかバトルパートの難易度は低めであり、ボリュームの代償として繰り返しプレイ時の冗長性が否めない点もあるが、SPRGとしてもADVとしても高水準の作品なのは間違いないだろう。


余談

  • 発売後のアップデートでUIなどが改善されている。
    + アップデートによる主な改善・変更点
  • スキップできるバトルが増えた
  • 朝晩のチャイムがスキップ可能になった
  • ムービーをスキップする際の長押しが短くなった
  • チャプターセレクトで「選択肢の直前から」を選んだ際、戦闘後に選択肢がある場合は戦闘後に直接飛べるようになった(アップデート前は戦闘前からやり直す必要があった)
  • 難易度SAFETYの味方&防衛地点の回復タイミングが「敵ターン終了時」から「味方ターン終了時」に変更された
  • 「WAVEをやり直す」を選択した際、戦闘前のイベントがスキップされるようになった
  • 廊下にいるキャラクターの居場所がマップ上で確認できるようになった
  • 探索の際、選択肢で戦闘が発生しなくなった
  • メッセージウィンドウを非表示にできるようになった
  • 各キャラクターの戦闘スキルが上方修正された
  • 予約特典として、ゲームの前日譚を描いた小説「特防隊前日譚FILE03 雫原比留子の初陣」が付属した。監修は小高和剛、著者は本編のシナリオライターとしても関わっている小山恭平。
    • またデジタルデラックスエディションには、デジタルアートブックとデジタルサウンドトラックが付属する。
  • ストーリー重視のADVゲームだが、発売日時点から全編動画配信が許可されている(配信ガイドライン)。「エンディングが100本あり、多少ネタバレされても新鮮な物語体験を味わえる」ためとのこと。
  • Switch版では一部の(主に性的な)一枚絵が修整されている。Steam版では修整無しで見られる。
最終更新:2025年07月30日 13:53

*1 「極限」はそのまま『極限脱出』シリーズ、「絶望」は『ダンガンロンパ』シリーズ共通のキーワード。