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新サクラ大戦

【しんさくらたいせん】

ジャンル ドラマチック3Dアクションアドベンチャー
対応機種 プレイステーション4
発売元 セガゲームス
開発元 ジーン
発売日 2019年12月12日
定価 通常版 8,800円
初回限定版 14,800円
レーティング CERO:C(15才以上対象)
廉価版 新価格版 2020年12月17日/3,600円
判定 なし
ポイント 全体的なイメチェン
3D化を生かした動きの良い演出
説明不足なシナリオ
バトルパートの出来には改善の余地あり
サクラ大戦シリーズ


概要

セガサターンで一世を風靡した『サクラ大戦』シリーズの最新作で、本編としては『V』以来14年ぶりの新作となる。
セガフェス2016にて行われた総選挙において『サクラ大戦』が「作品部門」と「復活期待部門」で1位を獲得したことで開発が開始したという経緯がある。
前作まではADVにSRPG的なバトルパートが付いたゲームだったが、本作ではバトルパートがアクション主体のシステムに変わった。
また、グラフィックは全体的に3D化され、メインキャラクターデザインも漫画『BLEACH』で有名な久保帯人氏が担当することとなり、旧シリーズから大きく変化している。
本作の開発には『ソニック』シリーズや『龍が如く』シリーズの技術やノウハウも用いられており、2019年における「セガ肝煎りの大作」であったのだが…


あらすじ

各国華撃団の犠牲と引き換えに世界が救われた「降魔大戦」から10年後。
降魔大戦における華撃団の功績をきっかけに設立された「世界華撃団連盟(WLOF)」は、各国華撃団の技術を競う「華撃団競技会」を定期的に開催するようになっていた。
そんな中、衰退していた帝国華撃団の新隊長となった「神山誠十郎」は、隊を立て直しながら、各国のライバル達や新たに出現した降魔と対峙していくこととなる。


システム・特徴

アドベンチャーパート

  • LIPS
    • シリーズおなじみの時間制限式選択肢「LIPS」は健在。時間切れが選択肢扱いになっているのも同様。
    • 3』から登場したアナログLIPSも登場。回答時に左スティックを上下に入力することで、返す言葉のニュアンスが調節可能に。答え方の強弱で演出や展開が変化する。スティックの入力に連動してカメラが動くなど、3Dならではの演出も存在する。
  • マップ
    • 帝都を舞台にした旧作では大帝国劇場(帝劇)だけだったが、本作では銀座周辺のエリアも散策出来る。それによる探索要素も存在する。
  • コミュニケーションモード
    • カーソルを動かしキャラクターや背景をクリックし、相手との交流を深めるモード。信頼度を上げることによって発生する。
    • 全編ボイス付で起承転結のシナリオ仕立てになるなど、旧作に比べて作り込まれている。
      • このモードでは旧作と同じように主観視点になる。
  • スマァトロン
    • キャラクターの居場所が分かる地図、イベントの確認が出来る「活動記録」、ブロマイドの鑑賞、各キャラからの通信やサブクエストの発生の通信を受け取れるといった機能がある。
  • ミニゲーム「世界こいこい大戦」
    • いわゆる花札。スマァトロンまたはタイトル画面からプレイできる。過去作に「こいこい大戦」というミニゲームがあった。
    • 対戦相手は全部で21人となる。

バトルパート

  • 旧シリーズではターン制SRPGだったが、アクションゲームにジャンルが変更。
    • 隊長の機体と隊員たちの機体を切り替えながらのアクションバトルとなっている。ボタン1つで切り替え可能。
      • 試合でのリアルタイム共闘やキャラチェンジによる適材適所的に協力する形となる。
    • 左アナログスティックで操作し、ジャンプ、ステップ、ダッシュなどのアクションが可能。
      • 特定の壁に向かってダッシュすると、『3』のOPを彷彿とさせる壁走りになる。
    • 〇ボタンと△ボタンを組み合わせて攻撃が繰り出せる。ゲージが溜まれば□ボタンで必殺技が発動する。
    • 大半はステージクリア型だが、世界華撃団大戦では敵を倒した際の合計ポイントで相手の華撃団と競うことになる。
    • 合体攻撃は健在だが、他のアクションゲームで見られるような強力な攻撃ではなく、機体の一時的な強化の効果になっている。
    • 動く床など、アスレチックアクションの要素も存在する。
  • 絆レベル
    • バトルパートでの行動によって増減し、数値が高いほど機体に補正が掛かり強くなる。
  • 回避
    • ステップで敵の攻撃を回避するアクション。
      • 紙一重のタイミングで敵の攻撃を回避すると、周囲の時間の流れが遅くなりその間無敵となる「ジャスト回避」が発生する。『ベヨネッタ』のウィッチタイムのような仕様。
      • 神山機のみ、ジャスト回避中に敵の耐久値が一定以下を下回っていると「一閃」によって敵を一撃で倒すことも可能。
  • バトルパート中のイベント
    • SRPGだった頃はターン開始や隣接イベントあったが、ジャンル変更した本作では一定ライン通過や敵味方のHPや試合中の得点ゲージによるボイス発生に変更となった。
  • いくさちゃん
    • アドベンチャーパートでバトルパートのステージを自由にプレイ出来るモード。3話の途中で解放される。ステージクリアなどの条件を満たすと報酬としてブロマイドが貰える。

評価点

  • 一新されたグラフィック
    • 2Dイラストから3Dモデルへの転換は大きな懸念材料だったが、キャラ・マップ共に質感等がよく出来ており、十分成功と評価出来る。
      • 特にキャラのモーションは非常によく動き、評価が高い。細かく芝居するようになり、どのようなしぐさをしている場面なのかがよくわかるようになった。
      • 変な選択肢を選んだ場合の挙動不審な動きは爆笑モノであり、シリーズ恒例の「身体が勝手に…」のくだりは特に力が入っている。
  • キャラクター
    • 主人公神山は親しみやすくコミカルで熱い人物像が好評で、今作のシナリオに難を示す人も評価点として挙げることが多い。
    • メインの新キャラクター達もキャラが立っていて概ね好評。
      • さくらはメインヒロインらしく目立っている。神山とは幼馴染。一途で真面目で嫉妬深い面や、あざとさや弱さを乗り越える姿はしっかりと描かれている。
      • 初穂は東雲神社の看板娘兼巫女。ガサツで男っぽい性格だが、女の子らしい一面がある。さくらの友人としての面やシナリオ全体での花組のまとめ役としての面が描かれている。
      • あざみは望月流忍一族の末裔。しっかりした一面と子供らしさを兼ね備えている。特に4話における評価は高い。
      • アナスタシアは世界的な大スタァ。すみれのオファーで、落ちぶれた帝撃を立て直すための助っ人として招かれ、指導はなかなかのスパルタ。その一方でどこか陰がある面がある。
      • クラリスは魔術に長けたルクセンブルクの貴族・スノーフレイク家の出身。文学少女。「重魔導」の継承者であり、自分に自信が持てなかったが、神山の助けもあって自分の好きなことと向き合えるようになっていくことが描かれている。
    • サブキャラクターのデザインはサブカル界隈の第一線で活躍するクリエイター陣が手掛けており、こちらのクオリティも高い。
  • メカデザイン
    • 主役機の無限は旧作の特徴を継承しつつスタイリッシュなデザインになっており人気が高い。
    • 上海、倫敦、伯林華撃団の機体は龍やナイトなどの各々のお国柄を反映した意匠が取り入れられている。
  • ストーリーの大筋
    • 過去の失敗などから劣等感を抱えたヒロイン達と主人公がコンプレックスを解消し成長していく筋立てで、落ちこぼれチームが認められていくという王道展開はベタだがカタルシスがある。
      • 1からチームを作っていくといった体だった前作までと違い、今作は瓦解したチームを立て直していくという筋立てになっている。
      • 序盤は演劇にしても周囲からの扱いも散々である。それが、アナスタシアの投入による演劇面のテコ入れや、世界華撃団大戦で勝ち上がるにつれて周囲もだんだんと新生帝国華撃団を応援していくようになっていく。
  • 面白選択肢の多さ
    • 出撃の際に神山が「海水浴の準備をしろ」などのはっちゃた選択肢を見せてくれるなど、バカゲーとしての要素が過去作からパワーアップしている。
    • また、グラフィックの点でも触れた通り、変な選択肢を選んだ際は3Dならではのオーバーアクションが活用されており、思わず笑ってしまう勢いの有るシーンが多い。
  • イベントスキップの実装
    • 5までも既読スキップは実装されていたがイベントスキップは実装されておらず。周回等で同じイベントを見る際に時間がかかっていたが、今作はイベントを丸ごとスキップが可能になった
    • 発売時は初見イベントはスキップ不可だったが、後のアップデートにより初見イベントにも使用可能になった
  • セーブ機能の向上
    • 旧シリーズでは話の区切りでのセーブのみであったが、今作では各種イベント後にオートでセーブが行われるようになり利便性が向上している。ヒロイン選択直前のセーブをPS4本体以外に残せば、ヒロインごとのED回収等もスムーズに行える
    • 後のアップデートにより任意にセーブが残せるようになり主にいくさちゃんのスコアを記録しやすくなった
  • マップ情報の向上
    • 移動画面や全体マップにキャラクター・メインイベント・サブイベント・信頼度イベントの各アイコンが表示されるようになり、目的のキャラクターを探したりイベントを起こしやすくなった。プレイヤーの意思でイベントの取捨選択がしやすくなり旧作で頻発していた不意にイベントが進んでしまうという事態も起こりにくくなった。
  • 周回による信頼度の引継ぎ
    • 2周目以降は信頼度が引き継がれる為、終盤のデートイベント等信頼度が必要になるイベントの発生条件が緩和される。この要素により通常プレイであれば選びにくい選択肢や行動も取りやすくなった。
  • 活動記録
    • システム・特徴にも記載があるが今作では本編進行中にスマァトロンを使用することで体験したイベント記録を確認できる他、旧シリーズではタイトル画面から専用モードへ移る必要があったムービー再生やイベント画像の表示が可能になっている
  • バトルパート
    • 公式で「爽快なアクションバトル」と謳っており、爽快感はしっかりとある。
      • 強力かつド派手な必殺技に、ジャスト回避を絡めた猛攻は爽快感がある。
      • 無双系アクション特有の敵を引き付けてから吹っ飛ばした時とかに得られる快感はある。
    • 後述する問題点はあるものの、ジャンル移行としては妥当な落としどころというレベルには収まっている。
  • その他
    • BGMは全体的に好評。数少ない続投スタッフの田中公平氏が手掛けただけあって、相変わらず高いクオリティを維持している。
    • 旧作を遊んだからこそ感じられる帝劇の懐かしさやネタは多い。
    • 特に目立つバグは無い。

賛否両論点

  • すみれの扱い
    • 唯一メイン格で続投となるすみれの扱いについては賛否が分かれている。
    • 年齢を重ねて以前とは違う落ち着きを持ちながらも、「あの」すみれから変わっていないお馴染みの高笑いなど変化した部分としない部分のさじ加減が上手い。
      • 特に後半、敵からの誘惑を跳ねのけるシーンは評価が高い。また、1シーンだけ過去シリーズのすみれに戻る箇所は富沢氏の熱演もあって印象に残る。
    • しかし、人一倍舞台に厳しかった彼女が花組の演技を放置しているように見える点は批判されやすい。この辺は後述のシナリオの粗という問題点に絡む。
    • また、恋愛ゲームとして見ると、旧作ヒロインを老けた姿で登場させる点について苦言を呈す声もある。
  • バトルパート
    • 掛け合い
      • 前述の通り、掛け合いは一定条件下でボイス発生で代替されており、量的には十分だが、選択肢が出るような小イベントがなくなったこともあり、旧作から掛け合い要素が減ってるという意見もある。
    • 戦闘に表示されるのは最大3人まで
      • 一般的なアクションとしては特段少ないわけではないが、花組全員で戦わせたかったという意見もある。
      • ただし、戦闘に出せるキャラを増やした結果ゲームバランスに乱れが生じたゲームがいくつもあるため、やむを得ない点ではある
      • インタビューにおいても当初は6人全員の予定だったことが語られており、ヒロインを召喚する案があったり、最終的には残りの機体は途中で乱入する形になったりと、かなり試行錯誤していたことが窺える。(ソース1ソース2)
  • EDムービー
    • EDムービーの中に花組+海外華撃団の女性隊員がED曲の「新たなる」をステージ上で披露するアニメーションの部分があるが、衣装や舞台演出が現代のアイドルコンサートのようで太正という時代観に合っていないという意見がある。
  • 複数人のキャラデザイン
    • メインのデザインを務める久保帯人氏の他に、各国の華撃団ごとにデザイナーが分かれているため、キャラクターが並ぶと違和感があるという声がある。
    • ただし、複数絵師を採用した『ポケモンSM』『ゼノブレイド2』などのような例もあるため、一概にダメとは言い切れない。本作の場合、複数絵師採用作品にしては線引きがハッキリしている類にあるため、「兄弟なのに骨格からして違う」などということは起こっていない。

問題点

  • キャラクター
    • シナリオ上のキャラ格差
      • シリーズ恒例の機体乗り換えイベントが天宮さくらにしか用意されていない等、メインストーリーがさくらを中心に進むため、初穂やアナスタシアのメイン回でメインキャラ以上にさくらが目立ってしまっている。
  • 海外華撃団の3人目
    • 海外華撃団は2名ずつしか登場しないが、華撃団大戦は3vs3で行われるため、3人目のキャラは機体はあるが顔も名前も明らかにされないという不自然な状況になっている。
  • 敵キャラが少ない
    • 華撃団大戦で各国の華撃団がライバルとなる関係上か、純然たる敵キャラが朧、夜叉、幻庵葬徹の3名しか登場しない。今作では中ボスの役割を担っているのが朧しかいないため、何度も戦う羽目になる。
  • 移動が不便
    • アドベンチャーパートのマップは行動範囲が広がっているがワープやショートカット、スキップトラベルといったものは未実装。
  • バトルパート
    • 空中戦は練りこみ不足が否めない
      • このゲームは空中に敵がいることがあり、近接攻撃の場合は地上にいるだけでは攻撃が当たらず、ジャンプして攻撃を当てる必要がある。しかも高さを合わせなければならない。一応さくら機の強攻撃や初穂機の弱攻撃など空中の攻撃範囲が広くされているものもあるが。
      • こういった空中の敵は飛び道具を出してくるので強いというより鬱陶しいと感じるプレイヤーもいる。
    • ステージのバリエーションが少ない
      • 一つ一つのステージの背景など、細部まで作りこんではあるのだが、大帝国劇場前、世界華撃団大戦会場、2種類の魔幻空間の4種類しかないため、都市を守っているという感覚が乏しい。
    • アスレチック要素
      • 奈落に落下してもペナルティがないのでテンポを削ぐだけのものとなっている。
    • キャラの戦力格差
      • ゲームデザインの都合上、飛び道具を持つキャラが強い傾向にあり、アナスタシア機が突出して強い。飛び道具を持っているうえに、照準が自動補正される。加えて2段ジャンプ後に落下速度を遅く出来る。
      • 弱いとされるのはあざみ機。攻撃は格闘で範囲も狭く、飛び道具の手裏剣は必殺技のみで威力も高くない。
  • ボリュームの乏しさ
    • シナリオの話数は『V』と同じく全8話で、同シリーズ内では短め。
      • ただし『V』同様各1話ごとのシナリオは長く、総プレイ時間で言えば過去作と遜色ない。
  • シナリオの粗
    • 基本的に、従来のサクラ大戦らしく、勢い重視で突拍子のない展開が目立つ。
      • 全体的に説明不足。描写がされてないだけで裏では理に適う事が起こっているのかも知れないが、とにかく描かれないために単なるご都合主義的・理解不能な展開にも見えやすく、混乱しやすい。
      • シナリオに求める趣向次第では問題なく楽しめる反面、重厚で緻密な物語を期待すると確実に肩透かしを食らう。
+ ネタバレ注意

上海華撃団

  • 1話で上海華撃団が応援に来たと思ったら、シャオロンが突如さくら機に攻撃を加える。
    • 物語開始時点の帝国華撃団メンバーは機体が旧式で練度不足という足手纏いになるような状態であり、その凋落ぶりによって上海華撃団が帝都の防衛まで担当することになっている、というバックボーンがあるのだが、明確に語られる理由が「かつての帝国華撃団を尊敬していて、今の不甲斐ない帝国華撃団が許せないから」というものであり、人によっては納得しかねる展開になっている。序盤ということもあり話題に上がることも多い。
    • 正体不明の上級降魔の結界内という敵陣での味方への執拗な攻撃にも困惑するが、その後の隊長救援から敵降魔出現での一時休戦という展開でさらに疑念が深まる。この状況、帝国華劇団からすると「上海華劇団」の他に「降魔」という敵が増えただけである。にもかかわらず隊長は困惑する事もなく一時休戦を快諾する上、戦闘終了後の上海華劇団の登場の際には抗議もしない。シナリオ全体を俯瞰すると、この「シャオロンが突如さくら機に攻撃を加える」という部分を話の前後を無視して加えたようにも見える。

天宮さくら

  • 物語中盤、憧れていた真宮寺さくらに似た敵の襲撃や三式光武の修繕不能など、様々な不幸が重なった結果塞ぎ込んでしまい、伯林華撃団との戦いが控えているにもかかわらず、故郷に帰ってしまう。それを神山が説得しようとするのだが、この時のさくらの言動は理解しがたい。
    • さくらの言い分は「旧華撃団は力を利用するだけ利用されて見捨てられた。犠牲になった人の事を考えていない」というものだが、そもそも旧華撃団が力を利用するだけ利用されて見捨てられたという描写が作中に一切無いため、いまいち納得しづらい。
    • また、その時の神山の説得は要約すると「自分の事だけじゃなくて周りの事も考えてくれ」という真っ当なものだが、それに対し「知りません!」と逆ギレした挙句、「そんな事を言うなんて大嫌い!」等々の罵詈雑言を浴びせる始末である。
    • さくらが落ち込む理由は分かるものの、上述の言動は単なるワガママでしかなく、同情できないプレイヤーも存在している。
    • 似たような展開は他の作品でもよく見受けられるし、後の機体乗り換えなどの前振りとも言えるが、今回の場合台詞の内容に難があった感がある。

東雲初穂

  • 神山がさくらの説得に失敗した際に「味噌汁で顔を洗って出直して来やがれ!」などと神山を怒鳴り散らす場面がある。
    • しかし、そもそも神山にさくらの説得を頼んだのは初穂自身であり、人にものを頼んでおきながら高圧的な態度をとるのはどうなのかという指摘が多い。

  • また伏線の未回収な部分がある。(さくらの師匠・村雨白秋の設定など)
  • 旧作キャラの扱い
    • 旧華撃団は10年前の降魔大戦で消滅した設定になっている。この設定は旧作ファンの間で波紋を呼んだ*1
      • この状況は今作中には解決しておらず、今後のシリーズ展開による救済や共闘が期待されている。
      • 旧歌劇団が蔑ろにされていると言われると、実はそうでもない。作中では旧歌劇団は一貫して伝説の英雄扱いで、さくら以外にもユイやエリスなど深いリスペクトや憧れを示す現役隊員がいるという描写も存在している。
    • また、米田一基などの旧作のサブキャラについてはほとんど触れられていない。新規層への配慮としてはわからなくもないが、そのことに違和感を持つ声もある。
  • パートボイス仕様
    • 本作はフルボイスではなく旧シリーズ同様、パートボイスに留まっている*2
      • ボイスの量は過去作から大幅に増えているものの、力を入れるべきシーンにボイスが入っていないなど寂しい部分があり、残念に思う人も多い。
      • 発売前にフルボイスだと明言された訳ではなく、「基本は見せたいところは声を録っている」に留めていた(ソース)。だが、神山役の阿座上洋平氏のキャストコメントに「間違いなく僕の声優人生で最もセリフ量を喋る役となりました」があったことからフルボイスであることを期待されてしまった感もある。
    • また、ボイスが入っていない場面ではキャラクターが口パクで会話しており、キャラクターの豊かな動きとマッチしておらず、不自然に感じやすい。ボイスなしのシーンでは簡素な動きにしている作品が一般的とされる(『ゼノブレイド2』『JUDGE EYES』など)。
    • 余談だが、同PS4の『ペルソナ5』や『ドラゴンクエストXI』『イースVIII』といったパートボイス・ボイス無しの名作も存在していたり、セガの龍が如くシリーズではフルボイス採用は『龍が如く6』のみだったりする。
    • ボイスに対する不満や要望はスタッフも把握しているようで、2020年1月28日放送の「セガなま」でも言及されている。
  • ミニゲーム
    • 遊べるのは「こいこい大戦」だけであり、過去シリーズにあったキャラ個別のミニゲームが存在しない。

アップデートによる改善点

※「元々あまり問題でもないが便利になった点」も含む。

  • 戦闘のロックオン(R3ボタン)が追加された。
    • アップデート以前は、ロックオンの不在が空中の敵の対処の難しさに直結しており、ストレス要素となりやすかった。
  • 運と労力を要する「こいこい」の難易度が調整され、関連要素をアンロックしやすくなった。
    • 具体的には、基本的にプレイヤーと相手の持ち点が同じになった。手習い対戦における敗北時の点数の支払いの効果が変更され、プレイヤーの文数は「初期値+10文」で以前の対戦で減らした相手の文数は変わらない仕様になった。(真剣勝負でもその機能はあるが、そちらは文が初期値に回復する効果のみとなっている。)
  • 無双シリーズに慣れているとボタン配置に戸惑うという声があったが、アップデートで「バトルボタン配置パターン」の設定項目が追加された。
  • いくさちゃん限定だが「無限 天宮さくら機」が使用可能になった。
  • 戦闘の画面に「敵の方位情報」表示が追加された。
  • 会話メッセージのログ表示機能が追加された。ちなみに「会話ログ」は同社のペルソナシリーズのそれと同様の名称。
  • 神山のボイスを個別にON/OFFする機能が追加された。

総評

サクラ大戦シリーズの14年ぶりのナンバリングタイトル&リブート作となった本作。

全体的に旧作の要素を大規模に変えたり、新機軸を打ち出したりしていることが窺える。
バトルパートも旧作とは違う新たな方向性を目指した事は窺えるが、課題も残っている。
キャラの魅力やイベントはキャラゲーとしては及第点以上だが、全体のシナリオは良くも悪くも勢い重視で説明不足なのでプレイヤーによって受け取り方が変わってくる傾向にある。

総合的に見て魅力的な部分も少なくないが、荒削りな部分も少なくなく、手放しで褒められているとは言い難い評価となっている。
本記事にもある長所や短所をどれだけ重視するかで楽しさは変わってくるだろう。

余談

  • 本作の1年後を舞台としたTVアニメが2020年4月から6月にかけて放送された。全12話。
    • 初穂の実家関係の掘り下げがあった。また、ゲーム本編で空気だった白秋はこのアニメで主に活躍する。
    • アニメオリジナルキャラクターも多数登場する。半面、神山の出番はかなり控えめとなっている。
  • 週刊ヤングジャンプにて、野口こゆり作画で2019年41号から2020年30号まで連載された。単行本は全3巻。
  • 2020年11月19日~23日にかけて「新サクラ大戦 the Stage」が上演された。
    • 旧作の舞台は全てゲーム版と同じキャストで上演されていたが、本作はゲームとは異なるキャストとなっている。神山は声の出演のみでゲームと同じ声優が担当。
    • 2部構成となっており、第1部は『新サクラ大戦』の物語を楽しめるアドベンチャーパートを実施。第2部がライブパートという形になっている。
      • 第1部は原作ゲームの序盤の再現となるが、ストーリーだけでなく、LIPSや、コミュニケーションモード、次回予告、といった部分も再現されている。
      • 第2部は『新サクラ大戦』の楽曲だけでなく、「夢見ていよう」や「花の戦士」といった過去シリーズの名曲カバーも見られた。
    • そして2021年12月17日~19日に「新サクラ大戦 the Stage ~二つの焔~」が公演。上海華撃団と倫敦華撃団が舞台で登場した。
  • 没になった企画は「京都編とか未来編とかさまざまなものがあった」とのこと。(ソース)
    • 元になったかは不明だが、帝都の遥か未来を描いた作品としてはスマートフォンゲーム『サクラ革命』が存在していた。
最終更新:1970年01月01日 09:00