【べよねった】
ジャンル | クライマックス・アクション | ![]() ![]() ![]() |
対応機種 |
Xbox 360 Wii U Windows 7~10 (Steam) Nintendo Switch プレイステーション4 |
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発売元 |
【360/Win/PS4】セガ 【WiiU/Switch】任天堂 |
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開発元 |
プラチナゲームズ 【Win】Little Stone Software |
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発売日 |
【360】2009年10月29日 【WiiU】2014年9月20日 【Win】2017年4月11日 【Switch DL版】2018年2月17日 【PS4】2020年5月28日 【Switch PKG版】2022年9月30日 |
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定価 |
【360】7,600円 【Win】2,190円 【Switch】3,480円 【PS4】3,990円 |
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レーティング | CERO:D(17才以上対象) | |
廉価版 |
【360】プラチナコレクション 2010年9月2日/3,800円 |
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備考 |
360版と同時発売のPS3版は別項で解説 廉価版はリバーシブルパッケージ(*1) WiiU版は『2』に同梱され単体販売なし |
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判定 | 良作 | |
バカゲー | ||
ベヨネッタシリーズ |
『バイオハザード2』『デビルメイクライ』等のヒット作を世に送り出した神谷英樹氏が、プラチナゲームズとして独立後最初のリリースとなる作品(*2)。
ゲーム内容は一言でいえば「2009年・プラチナゲームズ流の『デビルメイクライ』」と言って差し支えない。
『DMC』が「人間と悪魔のハーフの男が軽口を叩きながら悪魔を狩りまくるゲーム」であるのに対して、本作は「セクシーな魔女がコメディアクション映画やSMのようなノリで天使を殺しまくるゲーム」と、対照的な内容になっている。
『DMC』シリーズを象徴するキーワード「スタイリッシュ」に対して、こちらは「クライマックス」というキーワードが使われる。
「∞クライマックス・アクション」と銘打ってあるように、映画のクライマックスシーンのような派手なシチュエーションも最初から最後までいくつも存在する。
全体的なゲームシステムは『3』以降の『DMC』に似ているが、プラチナゲームズの前身であるクローバースタジオ開発の『ゴッドハンド』や『ビューティフルジョー』等の要素・ネタも含まれている。
本作は360とPS3で同時発売されているが、PS3版については後述を参照。
ほの暗い湖底から目醒めた、数百年を生きるという黒髪の魔女。
自身が魔女であること以外の一切の記憶は無く、「ベヨネッタ」と名乗ることにした彼女は
アメリカのとあるスラム街を拠点に、20年の月日を天使を狩りながら気ままに過ごしていた。
そんなある日彼女は、情報屋エンツォが仕入れた「光の右目」と呼ばれる宝石の情報に導かれるように、ヨーロッパの辺境の街「ヴィグリッド」に自身の過去の手がかりを求め赴く。
しかしそこには、彼女の行く手を阻むおぞましい姿の天使たちが迫っていた。
彼女と彼の地の関係は? 突然現れた赤い服の女は? そしてベヨネッタを
謎が謎を呼ぶ中ベヨネッタは些末な事は二の次に、迫りくる天使をご機嫌に狩り尽くす、大波乱のヴィグリッド観光へと洒落こむのだった。
基本攻撃…バレットアーツとウィケッドウィーブ
回避アクションとウィッチタイム
トーチャーアタック
魔力ゲージ
天使武器
アクセサリー
その他
幅広い難易度調整でプレイヤーの間口を大幅に広げ、肝心のゲームシステムも爽快感のある仕上がりにはなっており、特に雑魚戦と人型ボスの戦闘に関しては高い評価を得ている。
しかし、それらを帳消しにするほどの致命的な不備と蛇足(というよりディレクターの趣味か?)が多数存在し、痒いところに所々手が届いていないのは惜しい。
それでも、多少の荒程度の不満ならば、畳みかけるように迫りくるド派手演出の勢いで押し流してくれるため、バカゲー好きなアクションゲーマーなら買って損は無い。そんな1作である。
【べよねった】
ジャンル | クライマックス・アクション | ![]() |
対応機種 | プレイステーション3 | |
発売元 | セガ | |
開発元 | ネクスエンタテインメント | |
発売日 | 2009年10月29日 | |
定価 | 7,600円 | |
レーティング | CERO:D(17才以上対象) | |
配信 | 2013年1月17日/3,600円 | |
判定 | 劣化ゲー | |
ポイント |
ベヨ劣化 画質低下、ロード時間増加 なぜか改善パッチはSCEが作成 元々の完成度そのものは良好 360版を知らなければ問題なし |
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ベヨネッタシリーズ |
上記、『BAYONETTA』のPS3版。
PS3と360で同時発売されたとはいうものの「マルチ販売でかつ移植」というちょっと変わった事情での発売となった。
ただ、後述の事情から肝心の移植の出来が「ベヨ劣化」と呼ばれる程に酷いものになってしまった(*8)。
簡潔に説明すれば画質とロードである。
画質とロード。たった2つの要素で大きく評価を落としてしまった。
スピーディで派手なアクションを売りとするタイトル固有の特徴もあって、こだわり派のアクションゲーマー層からの反発を招いたようだ。
それでも日本での売り上げはPS3版が初週で13万5000本、360版が6万5000本と、PS3版の方が360版の2倍の売り上げを記録している。
日本の大多数の一般ゲーマーはPS3版の劣化のことを知らずに買ったか、多少劣化していても360本体は買わずにPS3で遊びたい、ということなのだろう。
それでも今作の劣化具合の評判を知って買うのをためらうという人も一定数は存在している。
そして本作の評判が今後に繋がることを考えると、この移植の失敗により確実に爪痕を残してしまったと言える。
結果として360/PS3のマルチ販売における失敗の代表例となってしまった。
僕の立場で言える精一杯の言葉は、ユーザーの皆さんには出来る限り最大限の情報をお知らせし、その上で遊んで欲しい、という事です。
10月8日には体験版の配信も始まりました。僕は発表当初から“触り心地”を語ってきました。「買って欲しい」とは言わず、「触って欲しい」と言い続けてきました。
皆さんには「ベヨネッタ」の触り心地を是非ご自身の手で味わって頂き、判断して頂きたいと思っています
+ | 参考動画 |
*1 後述のPS3版も同様。
*2 元カプコン所属だった神谷は数名の社員と共に独立してプラチナゲームズを立ち上げた。なので本作には神谷以外にも何名か元カプコン社員が携わっている。
*3 移植版では「VERY EASY・EASY・NORMAL」となっている。
*4 VERSEが小規模なのでこれが無いとコンボスコアで最高評価が出せない場所も多かったりする。
*5 神谷ディレクター命名。「うちのおかん(母親)でもクリアできる」という意味での名称。
*6 コントローラが取替可能な他機種はまだしも、モニタと一体化しているWii U GamePadで遊ぶ場合は特に抵抗感が強い。
*7 衣服などが風で揺れたり発光などのエフェクトはある。
*8 現在はSCEが出したパッチによりマシにはなっている。
*9 プラチナゲームズが360版のみ開発というのはセガとの合意によるものだった。
*10 なお、AC版の開発も同社が担当している。
*11 PS3から360への移植は比較的容易だが、その逆は困難だとよく言われている。
*12 といってもアクションゲームなので20分ほどだが。
*13 プラチナゲームズの404ページで遊べるおまけゲームの移植。
*14 海外ではOne版も発売されている。なお、両作品共に単体販売はされていない。