ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッション2

【どらごんぼーるひーろーず あるてぃめっとみっしょんつー】

ジャンル カードバトルアドベンチャー
対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 ディンプス
発売日 2014年8月7日
定価 5,690円+税
プレイ人数 1人
セーブデータ 1個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント ゲーム性やグラフィックは大幅に向上
反面、カード収集難度がシリーズトップクラスに
一部前作から劣化・未改善な点も
ドラゴンボールゲームリンク
データカードダスシリーズリンク
DBH/UM/UM2/UMX
SDBH/WM

概要

『アルティメットミッション』シリーズの二作目。
収録カードは第1弾から邪悪龍ミッション2弾+αの2000枚以上となった。
ニンテンドーeショップで無料配信されている引き継ぎ用ソフトを使えば前作のデータを引き継げるほか、「アップデートによる新カードの追加」と「DL版の発売」が本作から行われるようになった。
ストーリーモードは「アルティメットユニバースモード」へと名を変え、前作のステージアイコン選択式からワールドマップを飛び回る方式に変更。
ストーリーのカプセルを集めたり、空中にあるゼニーを集めたり、シナリオステージをクリアする度に各地でドラゴンボールやボーナスカプセルがランダムで貰えるようになった。
また、本作のみのやり込み用モードとして、ヒーローアバター以外のカードが一度使用したら次以降のステージで使用できなくなる「バーストリミットミッション」も追加された。
また、被写体の戦闘力測定機能も続投されている*1

評価点

※基本的なゲームシステム等については『ドラゴンボールヒーローズ』の記事を参照。

  • 前作の問題点の改善
    • グラフィックの向上やチャージインパクトの仕様改善により、プレイ時の感覚がかなり筐体に近くなった。
      特に前作で問題となっていた処理落ちは完璧とはいかないものの大幅に改善され、チャージインパクトに影響が出る場面は激減した。
      また、デッキの削除も可能になった。
  • 前作からの引き継ぎが可能
    • ニンテンドーeショップで配信されている専用のDLソフトを使用することで、収集したカードとアバターデータを全て引継ぐ事が可能。集め直す手間が省ける点は素直に嬉しい。
  • 戦闘中のポーズ画面からバトルをやめられるようになった
    • ただし、そのバトルでカプセルボーナスを使用していた場合、使用していたカプセルは戻ってこないので注意。
  • ショップが時々タイムセールをするようになった
    • アルティメットユニバースモードのステージやアーケードモードのステージクリア時に、一定の確率でショップがセールを開いてくれるようになった。
      セール発生時はトランクスが告知してくれる上、下画面マップのショップアイコンが点滅するので逃す心配もない。
  • すれちがい通信の仕様が改善
    • 勝利すると相手のデッキのカードがランダムで貰える点は変わっていないが、本作では「すれ違った相手のデッキを持ったすれ違い相手のアバターがマップに出現し、話しかける事でそのデッキとバトルできる」という仕様になった。
  • 特殊仕様の「スペシャルカード」の存在
    • 一部の高レアカードに、通常の物とは別に金縁で縁取られた「スペシャルカード」が用意された。
      バーストリミットミッションで使うとミラクルパーフェクト確率がアップする他、通常のカードと別カード扱いの為純粋に入手確率が上がっているだけでなく、通常仕様のカードとスペシャルカードの同時採用も可能となっている。

賛否両論点

  • アルティメットユニバースモードのシナリオ
    • 前作と同じくドラゴンボールのシナリオを追う形式の為、前作の焼き直し感が強い上、やはり収録カードの都合で邪悪龍編の導入部までしか再現できていない。
    • しかし、テキストやキャラの動き等が大幅に追加されているため、原作再現の出来と言う点では評価されている。

問題点

  • 排出カードのダブり確率の上昇
    • 本作最大の問題点。 前作ではそれなりに高い確率で新規カードが排出されていたのに対し、本作ではかなり早い段階で排出カードのダブり現象が起こるようになった。排出枚数は1枚のままであるため、本作のカード収集難度はアルティメットミッションシリーズの中でもトップクラスになってしまっている。
  • 一部の音質の低下
    • 特に実感しやすいのが、トランクスの実況ボイス。前作の時点で存在していた実況ボイスの音が若干こもって聞こえるようになってしまっている。
  • バーストリミットミッション
    • スペシャルカードの中に目的のレアカードがありさえすれば入手しやすくなる事が評価された一方で、マゾな仕様が追加されるバーストリミットミッションに挑戦するプレイヤーは少なかった。そのためか、次回作のXではミッション、スペシャルカードシステム共々削除された。
  • トランクスの告知コメントが邪魔
    • トランクスの台詞が画面を半分近く覆ってしまうため、慣れてくると邪魔に感じやすい。
  • すれちがい通信の敵AIが弱い
    • このシステム面の変更は評価されているのだが、この敵として出現する相手は「アビリティ等を考慮せず、気力残量に応じて決められたエリア位置に移動して作戦決定する」というAIしか組まれておらず、CIもそこまで強くない為、若干肩透かしな感覚に苛まれてしまう。
  • 相変わらずリザルトのテンポも悪いまま
    • Aボタンで飛ばせる演出も増えてはいるものの、やはり携帯機への移植の宿命であると言わざるを得ない。
  • アルティメットユニバースモード関連
    • シナリオを進めるためにワールドマップを移動する必要があるのだが、その移動先が遠いという場面が非常に多く、その上ダッシュ時の移動速度も微妙に遅いため、ストレスを感じやすい。ショートカットやワープ機能も無いため、「前作のステージアイコン選択方式の方が良かった」という意見が少なくない。
      • また、フィールドに置かれているコインを取ることでゼニーを得られるようになったものの、取得量は 雀の涙も同然 なため、結局前作同様、全ステージウルトラクリアボーナスを集め終えた後は資金繰りに悩むことになる。
    • また、前作ではプレイするかはプレイヤーの判断に委ねられていた劇場版シナリオのステージが、本作ではプレイしなければシナリオを進められなくなってしまった。前作の問題点で述べた「全カードが固定のステージ」も引き続き健在なため、ストーリーモードは前作と比べて劣化してしまっているイメージが残る。
    • 少年編の最後のボスがピラフロボである。また、少年編にピッコロ大魔王も登場しない。最大の謎である。
    • その他、初心者にとってかなりきついCIの強さを誇る序盤の大猿悟空や、事実上達成不可能なウルトラクリア条件が用意されている大猿ベビー*2など、本当に通しでテストプレイしたのか疑いたくなるステージもちらほら存在している。
  • また、「前作では正常にモーションを取っていたのに、〆の魔空包囲弾の所で全く動かなくなってしまったナメック星人アバターの超ユニット技」「神龍の願い事のシステムメッセージの表示不具合」「CAA"ダブル"のある組み合わせの枠の判定が見た目と異なる」等、ゲームには影響しないが気になる点が存在している。

総評

ゲーム性という面では前作から大きな改善が施されたものの、排出カードのダブり現象の多さやアルティメットユニバースモードの移動面の仕様にストレスが溜まる出来となってしまった。
余程「バーストリミットミッションに挑戦してみたい」といったようなこだわりでもない限りは、それらの問題点が改善されたシリーズ最終作『アルティメットミッションX』か、後継作の移植版である『ワールドミッション』をプレイすることをお勧めする。

余談

  • 青野武氏最後のピッコロ大魔王
    • ピッコロ大魔王の声は青野武氏のライブラリ音声が使用されてきたのだが、2015年稼働の筐体版ゴッドミッション4弾からは代役の島田敏氏へと変更された。これにより、本作は「青野武氏のピッコロ大魔王が見られる最後の家庭用ゲーム」となった。
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  • ドラゴンボール

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最終更新:2023年02月13日 15:33

*1 本作のHPカンストボスは超六星龍が担当する。

*2 固定メンバーがHG5-SECの「最強のかめはめ波」持ちの孫悟空:GTのみで、大猿ベビーを倒せという物なのだが、ウルトラクリア条件が「2ラウンド以内にKO」となっている。「最強のかめはめ波」はヒーローエナジーが10個貯まっている状態で連携アタックしていない悟空の必殺技のダメージを10倍にしてくれるアビリティなのだが、3ラウンド目以降にならないと発動出来ない。悟空の超ユニット技を発動しようにも、当時はアビリティ「的確なアシスト」など無い上に大猿ベビー自体の体力も高く、ユニットメンバーであるGTの悟飯と悟天にもヒーローエナジーを増やすアビリティを持ったカードが無いため、ウルトラクリアが事実上不可能に近い。ただ、CAAのバーストを持つカードで「攻撃した敵のダメージ軽減率を50%ダウンさせる」効果を持つキャラをチームに編成し、1ラウンド目で超バースト効果を発動させられれば2ラウンド目で削りきれなくもないが、そもそも大猿ベビーのCIが強めに設定されているので、必殺技を放つのも一苦労である。