黄金バット


「ハハハハハハ…!」

永松健夫氏が1930年に描いた紙芝居『黄金バット』に登場するヒーロー。
英題は『Fantaman』。無論コカ・コーラ社の炭酸飲料とは関係無い。
1966年映画版と1967年アニメ版での担当声優は 小林修 氏。
見た目は悪役だが正義のヒーローである
骸骨のマスクにマントという恰好が『サイボーグ009』のスカールや『月光仮面』のドクロ仮面(どちらも悪役)を彷彿させるからだろうか。
また、日本最古のスーパーヒーローと言われている*1

骸骨仮面の悪漢と少年探偵の攻防を描く人気シリーズ『黒バット』最終回にて突如出現、黒バットを打倒するという鮮烈なデビューを飾る
その後は新たな人気シリーズの主役として関連作品が多数作られた。
当時のデザインは黒バットの色違いである銃士風の服装で、サーベルを持っていた。
その正体は西アジア・メソポタミアの王子で、代々その王位を継いできた。
黄金のやマント、杖を装備する事で超人「黄金バット」となる。
黒バットともども見た目からはバット要素は感じられないが、地味にコウモリをお供に連れている。
1935年の湯浅粂策氏版ではバットはバットでも野球のバットを振り回していた
戦後には進駐軍の指導で白人風の外見にされた事もあるが定着せず
(このバージョンが連載されていた1952年には他誌でほぼ並行して従来の長髪黄金髑髏銃士の黄金バットが連載されていたようだ)、
1967年の実写映画辺りから現在の「全身金ピカに黒マント」に落ち着いている。
解説動画

大戦前後の紙芝居劇は権利意識が曖昧な上に細かな派生版が多い事、戦間期の混乱で資料が散逸した事などから版によって設定などが異なり、
現在知られるデザインや設定、エピソードは後年のメディア化によって整理・再設定されたものが多い
1947年にはあの手塚治虫氏までが、二丁拳銃のガンマンで王家簒奪を狙う女怪盗としての黄金バットという怪作『怪盗黄金バット』を描いている。

巨大ロボット怪獣や、超高層ビル、空中砲台等が登場する未来都市を舞台にした本作は、
当時は時代劇昔話等が主流だった紙芝居界隈においては、観客の子供に「頭おかしい」と言われる程斬新だった
たちまち人気となり、には実写映画やテレビアニメにもなった。
2022年12月にチャンピオンRED大正時代を舞台にしたリメイク漫画『黄金バット 大正髑髏奇譚』が連載開始された。
ネット上で話題に挙げられるのはアニメ版が多い。

そのアニメ版の設定では、古代アトランティス宮殿の柩の中に眠っていた正義の怪人。
悪人の前に高笑いと共に現れ、正義の鉄槌を下す。
主に使う武器は常に所持している銀の杖「シルバーバトン」。

その正体はアトランティスの時代から眠りに就いていたミイラ
生前は強盗を働く暗闇バットを取りしまっていたことが言及されている。
公式度は不明だが、当時の児童誌ではアトランティスの王にして最強の超能力者であったポセイドン王本人で、
その力を笠に着た横暴さで神の怒りに触れてミイラになりながら死ねない罰を受け、正義の味方という使命を与えられたという設定もあった。
日本の科学者ヤマトネ博士が一人息子のタケル少年と助手のダレオ青年と共に、
飛行中海上に漂う難波船からフランス人考古学者を父に持つ天才少女マリーを助け、彼女の父を探すためにアトランティス大陸に到着。
そこでマリーの能力によって1万年の眠りから目覚める。
バットさんもターザンのコスプレした地主のおっさんの儀式で目覚めるよりは美少女のテレパシーで目覚める方が嬉しいだろう
アニメ版解説動画

また、あさりよしとお氏の漫画『ワッハマン』は、古代アトランティス文明により不死身の肉体を与えられ、
一万年の眠りから目覚めた黄金髑髏の戦士という明らかに黄金バットをモチーフとしたキャラクターだが、
不滅の筈の額に刻まれた大きな三日月傷が原因でか記憶を失っており、単なる不死身の徘徊老人と化している彼に、
現代の人々が振り回されるというコメディ作品である。
尤も、ワッハマンが不死身の肉体を与えられる原因となった彼の宿敵もまた現代に生き延びており、
暫くは間の抜けた刺客達が散発的に襲ってきたかと思えば、終盤は不死のもたらす精神への負担が強調されるなど、
かなりシリアス路線になっていくのだが…。

この他にもパロディとして、『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』は野比のび太が「黄金ハット」というヒーローに変身して魔王と戦う……という夢から始まる。
名前からして黄金バットのオマージュと思われるが、服装や戦闘スタイルは現在知られているその姿とは似ても似つかない。
これは1935年の湯浅粂策氏による漫画『怪人黄金バット』、1947年の永松健夫氏による漫画版、1950年公開の映画『黄金バット 摩天楼の怪人』など、
戦前から戦後にかけて登場・活躍した黄金バットの旧デザインに準拠しているためで、髑髏が帽子になっている以外はかなりそっくりである。
藤子F不二雄氏は正にこれらの作品の直撃世代であり、彼にとっては間違いなくこのデザインこそが黄金バットであったのだろう。
黄金ハット
黄金バットの旧デザイン

また、バラエティ番組『笑う犬の冒険』内でネプチューンの名倉潤氏演じる「黄金ナット」というコントが放送されていた。
少女が怪人に襲われている現場に颯爽と駆け付けて怪人を追い払うまでは良かったが、助けた少女達が黄金ナットの顔を見て怯えてしまい、
更には撤退したはずの怪人の「女の子が変質者に襲われている」との通報を受けて駆け付けた警官隊に包囲される等、終始酷い扱いを受けて終わる。


MUGENにおける黄金バット

kidthunder氏(kidthomas氏)によるキャラが某所で公開されている。
Hannibal氏&KalElvis氏らのスーパーマンをベースに製作されている。

操作方法は改変元同様6ボタン方式。
改変元と共通している部分もあるが、相手の背後へ瞬間移動する「Teleport」や、
分身して一斉攻撃する「Ogon Bat's Multiplication」超必殺技等新技も多く搭載されている。
AI強ランク相当の強さのものがデフォルトで搭載済み。

この他に、海外の製作チーム「ANIMEMANIA」によるイタリア語の黄金バットも確認されているが、残念ながら一般公開はされていない模様。
紹介動画


「強い!絶対に強い!正義の味方、我らが黄金バット!」

出場大会

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*1
超人ではないヒーローだと古くは『自来也』や『真田十勇士』等があった。忍者は超人なのでは?と言う話は置いといて
覆面ヒーロー仮面ヒーロー)となると1924年の『鞍馬天狗』が最古だとされる。上記の連中は忍者のクセに素顔丸出しなので


最終更新:2023年10月11日 20:58