NieR Re[in]carnation ストーリー資料館

抗抵の薬拳

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nier_rein

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自分の研究の成果で、戦争で多くの人が死んでいく。最初はそんな現実に苦悩したが、今ではそんなことを考えることも無くなっていた。そんな私に与えられた次の研究対象は、豚のようにぶくぶくと太った、おじさんだった。

最初はただ戸惑うばかりだったが、このおじさんの体内から、正体不明の毒素を生み出す実験を行うのだという。おじさんを観察したところ、人間の自我みたいなものはなく、言葉もおぼつかない。ただ動物のように、私に餌をねだるばかりである。

実験が進行する間、私はおじさんの観察と世話を続けていた。そしていつしか、その触れ合いを通して、純粋な研究者だった頃の思いが蘇ってきた。このまま実験が最終段階までいったら、おじさんはどうなってしまうのだろう……。

結局私は、そのおじさんの研究結果を破棄した。人を殺すために研究者になったわけではないと、今になって思い至ったからだ。結果方々から恨みを買い、追われる身となってしまったが、気持ちは晴れやかだ。だって私には……おっと、そろそろ餌の時間だったか。

武器種 格闘  レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 抗抵
EN Antinomy Fists
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