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抗抵の薬剣
俺はただの技術者だ。なのに、どうしてこんな目に……。戦争は俺から全て奪っていった。行方不明になった妻は生死すらわからない、子供を身籠ったばかりだったというのに。残されたのは、憎しみと復讐心。俺は駆り立てられるように、兵器の開発に没頭した。
最終目標は、生きた兵器たちを生み出すこと。学習し、思考し、成長する兵器。こいつらを使って、大切なものを奪った奴らに、同じ苦しみを与えてやるんだ。その計画を実行に移すためには、素材となる生きた人間が必要だった。
計画は速やかに実行された。兵器を生み出すための素材には、身元を失った子供を大量に用意した。一人、また一人、兵器に生まれ変わっていく子供たち。君らも大切なものを失ったのだろう、俺と一緒に、その憎しみを力に変えよう。
全ての作業を終えた後、子供たちの遺品を処理していると、俺が妻に贈ったペンダントが出てきた。動揺の最中、言葉にならない呻き声が洩れる。もちろん兵器たちがそれに応えることはない。動揺が諦念に変わる頃、ひとつの兵器に、俺を殺してくれと命令した。
武器種 | 大剣 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 抗抵 |
追加日 | 2021年3月13日 | ||
EN | Antinomy Sword | ||
解放: 063y(形而上の男囚) |
抗抵の薬杖
ぼくは色をしらない、ずっと目かくしされているから。
ぼくは歌をしらない、話し相手がどこにもいないから。
ぼくは雨をしらない、一度も外にでたことがないから。
でも、本当はそれに安心してるんだ。
ぼくは歌をしらない、話し相手がどこにもいないから。
ぼくは雨をしらない、一度も外にでたことがないから。
でも、本当はそれに安心してるんだ。
あたしは光をしらない、たくさん人を殺しているから。
あたしは海をしらない、道具として生みだされたから。
あたしは愛をしらない、生きてる価値なんてないから。
でも、どうやって死ねばいいんだろう。
あたしは海をしらない、道具として生みだされたから。
あたしは愛をしらない、生きてる価値なんてないから。
でも、どうやって死ねばいいんだろう。
おれは夜をしらない、明るい夢をずっとみているから。
おれは嘘をしらない、こわくて耳をふさいでいるから。
おれは傷をしらない、ずっと誰かに守られてきたから。
でも、早く死ななくちゃいけないんだ。
おれは嘘をしらない、こわくて耳をふさいでいるから。
おれは傷をしらない、ずっと誰かに守られてきたから。
でも、早く死ななくちゃいけないんだ。
わたしは神をしらない、だれにも与えられなかったから。
わたしは罪をしらない、よごれた血がながれているから。
わたしは命をしらない、もうみんな死んでしまったから。
でも、あなたに聞いてもらえてよかった。
わたしは罪をしらない、よごれた血がながれているから。
わたしは命をしらない、もうみんな死んでしまったから。
でも、あなたに聞いてもらえてよかった。
武器種 | 杖 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 抗抵 |
EN | Antinomy Staff | ||
抗抵の薬槍
人々は汚染された土地の上で、ただその日を生き抜くために生きていた。汚れた空気が、人も、草木も、全てを駄目にしていく。そんな場所で生まれた多くの子供たちが、自分の未来を思い描くことなく、病気になり死んでいった。
一人の女の子が、友達の男の子に打ち明ける。自分にも、病気の症状が現れてしまったことを。その女の子にはささやかな願いがあった。絵本の中で見た「真っ白な花」。いつかそれを自分の目で見たかったと、小さくつぶやいた。
男の子は本物の花なんて見たことはなかった。しかし必死に真っ白な花を探す。バリケードを乗り越え、立ち入りを禁止された場所までも。懸命に探した末、やっと見つけた一輪の花。それは茶色く萎びた醜い花だった。
男の子は迷いながらも、病に伏せる女の子へ茶色く萎びた花を差し出した。女の子は目をつぶったまま、震える指でその花びらを撫でる。「とても綺麗な花……」そう言って一粒の涙を流した。女の子は貰った花を大事そうに握ったまま、その夜、永い眠りについた。
武器種 | 槍 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 抗抵 |
EN | Antinomy Spear | ||
抗抵の薬拳
自分の研究の成果で、戦争で多くの人が死んでいく。最初はそんな現実に苦悩したが、今ではそんなことを考えることも無くなっていた。そんな私に与えられた次の研究対象は、豚のようにぶくぶくと太った、おじさんだった。
最初はただ戸惑うばかりだったが、このおじさんの体内から、正体不明の毒素を生み出す実験を行うのだという。おじさんを観察したところ、人間の自我みたいなものはなく、言葉もおぼつかない。ただ動物のように、私に餌をねだるばかりである。
実験が進行する間、私はおじさんの観察と世話を続けていた。そしていつしか、その触れ合いを通して、純粋な研究者だった頃の思いが蘇ってきた。このまま実験が最終段階までいったら、おじさんはどうなってしまうのだろう……。
結局私は、そのおじさんの研究結果を破棄した。人を殺すために研究者になったわけではないと、今になって思い至ったからだ。結果方々から恨みを買い、追われる身となってしまったが、気持ちは晴れやかだ。だって私には……おっと、そろそろ餌の時間だったか。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 抗抵 |
EN | Antinomy Fists | ||
抗抵の薬銃
病院で眠る息子のために、母親は身を粉にして働き続けた。
高額な医療費も、子供の命に比べれば大した問題ではない。
しかし、もしかしたら、二度と目を覚まさないかもしれない……
そんな不安が頭の片隅から離れることはなかった。
高額な医療費も、子供の命に比べれば大した問題ではない。
しかし、もしかしたら、二度と目を覚まさないかもしれない……
そんな不安が頭の片隅から離れることはなかった。
ある日のこと、母親は科学者を名乗る男に話しかけられた。
男は、病院に金を払っても子供は治せない、無駄だと言った。
そして、もし自分に子供を預けてくれれば確実に治せる、と。
男の目的はわからなかった。しかし母親に選択肢はなかった。
男は、病院に金を払っても子供は治せない、無駄だと言った。
そして、もし自分に子供を預けてくれれば確実に治せる、と。
男の目的はわからなかった。しかし母親に選択肢はなかった。
ある日の新聞に、ニュースが取り上げられた。
一面には、涙を流し息子を抱きしめる母親の写真が載っている。
それは、ずっと苦しんできた病から解放された、親子の姿だった。
文面には、ある科学者を称賛する言葉が綴られていた。
一面には、涙を流し息子を抱きしめる母親の写真が載っている。
それは、ずっと苦しんできた病から解放された、親子の姿だった。
文面には、ある科学者を称賛する言葉が綴られていた。
数年後、無人になった町の中で、テレビの音が鳴り響いていた。
それは、ある国が始めた戦争について伝えるニュースだった。
高名な科学者が細菌兵器を開発し、多くの罪のない市民が死んだ。
画面の中には、死んだ子供を抱く母親の死体が映し出されていた。
それは、ある国が始めた戦争について伝えるニュースだった。
高名な科学者が細菌兵器を開発し、多くの罪のない市民が死んだ。
画面の中には、死んだ子供を抱く母親の死体が映し出されていた。
武器種 | 銃 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 抗抵 |
追加日 | 2021年9月28日 | ||
EN | Antinomy Pistol |