昔々、竜が空を飛んでいた時代。竜の鱗の一部は不死の薬になると言われていた。そんな時代のとある山。そこには鱗を狙われる竜と、その竜の鱗を狙う一人の男がいた。竜と男は十数年に渡り戦いを繰り広げ続けた。
男からの攻撃を受け流しながら竜は考えていた。なぜこの男はこうも執拗に鱗を狙ってくるのだろうか。「鱗は伴侶となる者へのみ渡しなさい」そう幼き頃から教えられていた竜は、貞操とも言える鱗を今日も守り切る。
決着の時は突然来た。ひと時の休息中、いつか出会う伴侶に想いを馳せ、うたた寝をしている竜の背後に男が忍び寄る。そして一瞬にして鱗を一枚奪ったのだ。鱗を奪われた竜の悲痛な咆哮が大きく響き渡った。
嘆く竜に男は近づき、一輪の花を捧げた。男は人を愛することができず、竜に愛を捧げるためにこの地にやってきたのだ。男の瞳は恋の炎で燃え上がっていた。竜は男の意図がわからず、怒りのまま男を平らげた。
武器種 | 槍 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 水 | シリーズ | |
追加日 | 2021年7月9日 | ||
EN | Chaste Spear |