私には息子がいる。心優しい自慢の息子だ。19歳となった息子は国のお達しにより戦地へと駆り出されている。私は彼が無事帰還することを毎日心から祈っていた。出征してから半年ほど経とうとした今日、息子からもうすぐ本国に戻ると知らせがあった。
家の近くから息子は電話をよこした。実家を出て2人で暮らしたい人がいる、今日はその人を紹介したいと真剣な様子で訴えかける。私は息子もついに結婚を考える年齢になったのかと、幸せを願い快諾した。
数時間後。玄関を叩く音がする。とうとう息子が家に帰ってきた。私はいそいそと扉を開ける。外は暗くて視界が悪い。よく見ようとランタンをかざす。私は椅子に座る息子とその隣にいる人物の姿を見て息を飲んだ。
息子は自分の力で体を動かすことができないほど、戦傷を負っていた。息子の隣にいたのは、息子が自己犠牲をしてまで庇った友人。友人は私に向かって一生かけて恩を返し、償うと涙ながらに申し出る。私は息子の優しさを初めて心から憎んだ。
武器種 | 小型剣 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 光 | シリーズ | |
追加日 | 2021年10月11日 | ||
EN | Benevolent Ruination | ||
解放 | ラルス(彩涙光の兵士) |