むかしむかしあるところに、足を引きずり杖をついて歩く、独り身の女がいた。彼女は美人な上よく働き、人付き合いもよかったため、周囲からの人望は厚い。彼女が困っているといつも誰かが手を貸してくれる。そんな存在であった。
そんな彼女が街に買い物に出かけ一人で大荷物を運んでいると、見知らぬ男が荷物持ちを希望し声をかけてきた。お言葉に甘えて、と彼女が荷物を預けた途端男は荷物を持ち逃げした。彼女はため息をつく。弱者を狙ったそういう手口か、と。
彼女は動かないはずの足で力強く地を蹴り、男を捕まえた。男は予想外の出来事に目を疑う。女は懐から縄を取り出し手際良く男を拘束する。間髪入れず男を殴り殺し、慣れた手つきで身包みを剥ぐ。しけてんなぁ、と呟く声が静かに響いた。
足が悪いというのは嘘であった。彼女は弱者の振りをし、それに集ってくる輩を殺すことを楽しんでいた。ひったくりなら殺しても誰も文句を言わない。彼女は慣れた手つきで素早く死体を処理し、何食わぬ顔で帰路へついた。
武器種 | 杖 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 光 | シリーズ | 枢 |
追加日 | 2022年2月28日 | ||
EN | Core Oddstaff |