◆概要
かつて世界を支配していた古代人たちの英雄でロマサガ2の物語の根幹を成す。
ワグナス、ノエル、
ダンターグ、ボクオーン、クジンシー、スービエ、
ロックブーケの7人。
かつて世界を救ったがある時から行方知れずになり、いつか世界に危機が迫ったとき再び現れ世界を救う、と言われている。
大陸の平和が乱れた帝国歴1000年、ついに七英雄は姿を現す。しかし数千年の時を経た彼らは人に牙を向ける邪悪なモンスターと成り果てていた。
古代人と七英雄の情報はトーレンス地方に残る古代人の生き残りとエイルネップの水龍から断片的に語られる。
◆古代人との関係
今より何千年も昔、地上を支配していたのは現生人類と比べ物にならない長寿を誇る長命種と呼ばれる種族だった。現在世界を支配する短命種と呼ばれる現生人類は、彼らの奴隷として使役されていた。
しかしいかな長寿と言えども寿命は来る。そういった時彼らは『同化の法』という秘術を用いて若い肉体へ自分の魂を移し、実質的な不老不死を得ていた。
長寿が故に彼らは死を恐れ、強力なモンスターを最大の脅威としていた。不老不死と言えど肉体を滅ぼされては同化の法を使えない。
そんなモンスターに立ち向かっていったのがワグナスとノエル。2人は同化の法を強め、他者の力を自らのものとする『吸収の法』を編み出す。その力を分け与えられたのが残りの5人で、死を恐れずモンスターに立ち向かう彼らを人々は七英雄と呼ぶようになる。
七英雄はモンスターを駆逐し、古代人たちは平和を手にする。折しも世界に未曽有の変動が迫っていることを知った彼らは、次元転送装置を作り他次元の世界へと移住することを決定する。
しかしここに大きな陰謀が隠されていた。古代人は強力な力を手に入れ敵のいなくなった七英雄を疎ましく感じるようになり、次元転送装置の実験及び移住先の調査と目的を偽り、七英雄たちを自分たちの移住先とは全く異なる世界へ追放する。
七英雄の追放後、古代人はオアイーブら少数の者を除き大多数が別次元へと移住しそれ以後消息を絶つ。
その後世界は天変地異に見舞われ、ある所は砂漠に変わり、ある所は氷に埋もれ、ある所は海中に沈み、ある所は地中に沈んだ。
古代人の去った後、彼らの奴隷だった短命種が世界を支配するようになり、七英雄の伝説を語り継ぐようになる。
◆七英雄の目的
世界を救い仲間のために移住先の調査へやってきた七英雄だったが、待てど暮らせど仲間たちは現れない。ここに来て裏切りを知った彼らはかつての仲間への復讐を誓う。
何千年もの時をかけ元の世界へ戻ることができたが古代人たちは見当たらず、かつて奴隷として使っていた短命種が世界を支配していた。
古代人たちは自分たちが追放された次元とはまた違う世界へ移住したことを知った彼らはその移住先と移動手段を見つけるべく世界中を調査し始める。
ワグナスは古代人の生き残りがいるヤウダ地方を、ノエルは砂の遺跡の残るメルー地方を、スービエは海中を、ロックブーケは次元転送装置の残るエイルネップを調査する。
一方復讐に興味を持たず個人的な目的で行動し始める者もいた。
ダンターグは己の強化を目的に、ひたすらに強力なモンスターを吸収し続けた。
ボクオーンは金儲けを目的に、麻薬売買や経済支配を進めていく。
クジンシーは世界征服を目的に、武力でバレンヌに侵攻する。
純粋に人々を救うために立ち上がったワグナス・ノエル、そしてその身内であるスービエ・ロックブーケと違い、打算あって七英雄入りした彼らには過去よりも現在の方が重要だったのだろう。
◆血の誓い
各地で活動している七英雄は実は彼ら本人ではない。秘密の場所に全員の本体を隠し、いわばコピーの体で活動しているのである。コピーを倒されても本体が無事ならば何度でも復活できるが、それには何千年もの長い時をかけて力を蓄える必要がある。その間本体は無防備なってしまうため、自分以外の6人が倒された場合、残る1人は本体を死守する『血の誓い』を交わしている。
ゲーム中では七英雄のうち6人を倒した時点で残り1人はイベント中であっても姿を消し本体の元へ戻ってしまう。
この状態になると本体の眠るラストダンジョンに続く大氷原にモンスターが集結し始める。本体を守るための布陣が皮肉にも帝国に居場所を知らせてしまったことになる。
最後に残ったのがクジンシーの場合には、あろうことか皇帝に向けて挑戦状を送り付けて自ら本体の居場所を知らせるという愚行を行う。このあたりが嫌われ者のクジンシーとあだ名される所以なのかもしれない。
◆最後の戦い
七英雄にとっても残る一人で本体を守らねばならない崖っぷちであるが、実は皇帝側も伝承法の力が尽きこれ以上次世代に力を託せないという瀬戸際に立たされていた。双方引けぬ状態で最後の七英雄との決戦が始まる。
最後のコピーを倒し本体の破壊をしようとすると、彼らはワグナスの禁じた秘法を使ってしまう。それは彼らの本体同士を吸収の法で融合させるという最早取り返しのつかない正真正銘最後の策であった。
◆攻略法
便宜的に前半戦・後半戦に分けられ、前半戦では最初はロックブーケしか現れていないが、6000ダメージを与えるたびに他の七英雄が出現し、7人全員が揃うとHP65535となり後半戦に突入する。
単独の巨大ボスというよりも、7人のボスを同時に相手にしていると考えた方が妥当であり、1ターンに最大7回行動というとんでもないことを平気でしてくる。その為今でもRPG史上最強のラスボスとの呼び声が高く、初挑戦でクリアできたプレイヤーはいないのではとさえ言われている。
無策に挑むと後半戦にすら辿り着けず、満身創痍でこぎつけても最大7回攻撃に反撃の糸口すら得られず返り討ちにされてしまう。
更に質の悪いことに、最後のコピー体を倒してセーブするとラストダンジョンから脱出不可能という取り返すのつかなさから当時のプレイヤーを絶望に叩き込んだ最強最悪のラスボスである(最終皇帝のLPを0にすると脱出できるという普通考えつかない救済措置もある)。
対策法として、食らえばその時点で戦線復帰不可能になるソウルスティール、男性キャラを使うならば高確率で使用する魅了技テンプテーションの見切りは必須。他の見切り技もあればあるだけ覚えさせた方がいい。
斬攻撃を100%防ぐソードバリアと物理攻撃を65%で回避できる金剛盾はどちらかしか使えないが、最低でも片方は欲しい。
ここまで回避手段を用意してもすべては防ぎきれず、下手をすれば一撃で気絶させられるためリヴァイヴァも2~3人は欲しい。
特に後半戦突入後のアビスゲート→アストラルゲートのコンボで魅了されたキャラがギャラクシィやストーンシャワーを唱えると全滅は免れないため同士討ち防止のためにも常にリヴァイヴァ状態を維持するくらいがちょうどいい。同士討ち全滅を防ぐために、全体攻撃手段を全て封印するのも一つの手。
防具は物理攻撃は回避に託し術防御を高めておくといいだろう。
パーティー壊滅級のメイルシュトローム対策のために
ネレイドや
イーリスを起用するのも有効。
陣形は
アマゾンストライクが優秀だが、自分の戦法で決めればいい。
ここまで準備を整えれば前半戦ではロックブーケ一人の時に補助・
ステータス強化を全て行っておけば後半戦に持ち込むのは難しくない。あとは長くなるのでがんばれ。
ゲームシステムを理解していれば正攻法で十分倒せる相手なのだが、そのゲームシステム自体が複雑かつマスクデータばかりなため、解析が進むまでは理論立った攻略法を確立しづらかった。
更にラスボスに至るまでのボスが強力な技の連発によるゴリ押しでどうにでもなってしまうことや前作の術法が悲しいほど弱かったこともあり、補助術を駆使した長期戦の戦い方を学ぶ機会がないままラスボスに辿り着き、引き返すこともできないまま最初からやり直したり投げ出すプレイヤーも多かった。
そんなロマサガ初心者の救済措置としてクイックタイムがあり、これを全員が交代で毎ターン唱えていれば余程パーティーが弱くない限りは勝てるようにはなっている。
そして極めれば皇帝一人での撃破すら可能なので、このゲーム最大のプレイヤーの腕の見せ所となる。
最終更新:2019年06月02日 19:03