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肩関節側面撮影(スカプラY)

   肩甲骨の軸位像、肩甲棘の一辺、肩甲骨上角によって『Y』字に投影されるため、スカプラYという。
   TrueAP撮影に対する側面撮影。
   頻度の低い後方脱臼を見逃さないためには本法が有用。
   骨折や脱臼している可能性がある場合は検側を動かさないこと。
   本撮影方法は再撮する可能性が比較的高いことを事前に説明しておくと、トラブル回避につながる。

【撮影前チェック】
  障害陰影となるものを外す。
   (ブラジャー、ボタン、ネックレス、湿布、ホッカイロ等)

【ポジショニング】
  受像面に向かう立位、または座位。
  →椅子に座らせ受像面に体をくっつけておくとポジショニングした体位から動かないため、修正が容易になる。
  検側上肢を下垂し、胸を張る。
  体の捻れがないように検側を受像面に付ける。
  照射野の縦線上に肩甲骨内側と肩鎖関節が位置する角度にする。
  →肩鎖関節を見つける際は鎖骨から追っていき、複数の指の腹で左右に動かしながら探すと段差が見つかる。痩せている人で練習を積むと良い。
  →肥満体型の人は肩甲骨が外側に移動しているので、斜位にする角度は少なくてすむ。
  カセッテ下端は肩甲骨下端を含むようにする。

【X線入射点/距離】
  距離100〜150cmの点から上腕骨頭上縁に向け、頭尾方向に垂直~20°(もしくは垂直入射)で入射。
  75kV/40mAs リス(+)
  呼吸停止。

【チェックポイント】
  肩峰下関節が広く描出されていること。
  肩甲骨が軸位像になっていて、肩甲胸郭関節が広く描出されていること。
  上腕骨は肩甲骨に重なる。
  肩峰と烏口突起は、ほぼ左右対称でY字に見えること。
  上腕骨頭がY字の付け根に重なること。
  関節内の石灰化が評価できること。
  呼吸停止時に撮影されていること。(ぶれていない事。)



〇異常例
1.前方脱臼
烏口突起 の下に上腕骨頭が描出される。
https://en.wikipedia.org/wiki/Dislocated_shoulder

2.後方脱臼(めったに無い)
肩峰 の下に上腕骨頭が描出される。
https://litfl.com/posterior-shoulder-dislocation/

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最終更新:2024年02月21日 20:07