メタリックガーディアンRPG

登録日:2024/11/06 Wed 21:23:42
更新日:2025/04/22 Tue 22:07:29
所要時間:約 160 分で読めます




其は鋼鉄の守護神
煉獄の焔より生まれ出て 奈落の闇を打ち払う

汝、守護者(ガーディアン)と心を繋ぎ───
崩れゆく世界に灯火を 悪の軍勢に膺懲を
その名を───




メタリックガーディアンRPGとは、ファーイースト・アミューズメント・リサーチ、通称F.E.A.R.制作のテーブルトークRPG
2013年3月14日にリリースされた。発行は富士見書房、ゲーム・フィールド、角川グループパブリッシング。
略称はメタガMGRなど。



概要

F.E.A.R.所属の藤田史人と林啓太の両氏を中心に製作されたTRPG。
各ルールブックの表紙イラストは、同社製の「ビーストバインド」シリーズも手がける井上純一氏が担当している。
あちらと違い、紙媒体でも安心してレジで購入できるはずだったが、「シンセシス」の表紙は中々にセンシティブ

一言で表せばTRPG版スーパーロボット大戦
事実として基本ルールブックの「参考資料」の項目にて、本作は「スパロボの影響下にある」と明言されている。
あくまで世界観はオリジナルであり、版権作品も一切登場しないが、登場するロボット達はどれもこれも元ネタが明白なので、プレイヤーのあらゆる「あのロボットで戦いたい……!」と言う要望に応え得る。
当初は8種類だったガーディアンクラス(元ネタ)は追加サプリメントがリリースされるにつれ増えて行き、2024年12月現在ではルールブックとして正式実装されたものに限っても40種近くにもなっている。
今となっては余程マニアックなものを除けば、どうしても再現しようがないロボの方が珍しいくらいだろう。
「区分はともかく、あの装備や機能がなぁ……」と言う場合でも順次アップデートが重ねられているため、特に初期のクラスについてはそう言った不安はほぼ解消されていると思われる。
各ガーディアンクラス専用の武装とは別に「汎用武装」「汎用オプション」と言うものも用意されているので、「このクラスには無いけど、あの武器や機能が使いたいなぁ……」と言った希望にもある程度対応する。
「ビームバズーカを使うマジンガー」や「パイルバンカーを装備したバルキリー」のような、原作にはない組み合わせもその気になれば作ることができる。
ただしガーディアンクラスは複数取得できないため、騎士ガンダム(ファンタズムカバリエ)グラディオン(メタトロンエクスプレス)のような組み合わせをデータ的に行うことはできない。
設定や演出によってそう言い張ることはできる(却下されることもあり得るが)ので、GMや周りと相談してみよう。
当然、ゲーム的な有利不利はつかないが。

2024年12月現在では「基本ルールブック」はともかく各サプリメントは紙媒体での入手がやや難しくなっており、中古市場でもお高めの価格で取り引きされているが、ほとんどの刊行物は電子書籍版がリリースされている。
同じく電子書籍版の「ゲーマーズフィールド*1」を合わせればほぼ全てのクラスを網羅できるので、入手性の意味ではそちらがより確実だろう。
長らくの間、紙媒体の「ゲーマーズフィールド」でしか掲載されていないデータやコラムもあったが、その多くが「コンペンディウム」「シンセシス」に収録され、どちらも電子書籍版が刊行されている。そう言う意味でも、電子書籍版の方が確実と言える。



刊行物

+ ルールブック及びサプリメント
各ルールブック/サプリメントには追加データの他に本作の世界の物事や勢力、登場人物に関するデータやコラムと言った資料も付属している。
各セッションでこれらの設定を全てそのまま採用するか一部に改変を加えるか、また開示されている設定や情報から何を採用し何を採用しないかの取捨選択はGMに一任されている。
つまりシナリオを円滑に進める為に公式設定の都合の良い部分を切り取ったり、逆に都合の悪い部分を無視したりアレンジする裁量に関する自由度は大きく取られていると言うことである。
ただし、公式設定から大きく逸脱するほどの改変(公式NPCの外見・性別を変更して登場させるなど)を行う場合はその旨を予めPCに伝える必要はあるとしている。
開示された設定は「基本的に事実」であり、PCはその認識でゲームに挑むことを前提としているためである。


  • 基本ルールブック
略号はMGR
2013年3月14日発売。収録クラスはストライカー/コンダクター/スイーパー/カバリエ/クラッシャー/スーパー/ディザスター/ファンタズム/ユニオン/ライトニング/ベテラン。
記念すべき本作最初のルールブック。サンプルシナリオが1本付属しており、これ1冊で一通り遊ぶことができる。

  • 上級ルールブック
略号はMGA
2013年8月17日発売。新規収録クラスはエンタープライズ/オーバーロード。
戦闘を含めた、宇宙空間に関するルールが掲載されているのが特徴。また「基本ルールブック」収録のクラスの追加データのみならず、汎用アイテムも多数追加されている。

  • ラディアントブレイヴ
略号はRDB
2014年3月24日発売。新規収録クラスはアインヘリアル/ウォーバード/マシンザウルス/ミスティック/メタルライヴ。
題の意味は「輝く勇気」だろうか。
固有の追加ステータスを持つクラスが多め。

  • デジタルフロント
略号はDGF
2014年9月9日発売。新規収録クラスはアウトレイジ/グラムメタル/メタトロン。
題の意味は、新たな戦場であるサイバースペースを意識した「デジタルの最前線」辺りかと思われる。
メタトロン級の追加に伴うサイバースペースに関するルールの他、新規の汎用アイテムも追加。

  • ソルジャーオブフォーチュン
略号はSOF
2015年5月30日発売。新規収録クラスはサイキック/シャレード/トリニティ。
題の意味は直訳すれば「幸運の兵士」だが、恐らくフォーチュンに所属するリンケージ達=PCのことを指しているのだろう。
F.E.A.R.製作品における大惨事表と名高い、「シナリオクラフト*2」ルールが掲載されている。

  • ドッグオブウォー
略号はDOW
2016年1月21日発売。新規収録クラスはヴィジランテ/歩行戦車。
題の意味は「戦争の犬」か。本書ではエリア88的なロケーションが追加されているので、それを意識していると思われる。
特殊なアイテムである「勲章」が追加。しかしバランス崩壊を招く*3として物議を醸したため、敢えて導入しないプレイヤーも散見される。
エネミーデータも多数収録されているが、勲章の取得が前提の数値設定になっており、通常環境にそのまま投入することはオススメしない。

  • EXルールブック サードワールドウォー
略号はMGE
2016年2月20日発売。新規収録クラスはオリハルコン/グラビトロン/コンチェルト/ブレイブ/ラインオフィサー。
題の意味は「第三次世界大戦」
これ以前のルールブック及びサプリメントで言及されたルールの多くが再定義された。また「上級ルールブック」と「デジタルフロント」収録の汎用アイテムが再録、且つ新規アイテムも数点追加されており、「基本ルールブック」と本書のみで汎用アイテムを網羅できるようになった。
本書の採用により勃発する第三次世界大戦をテーマにしたキャンペーン用シナリオを収録。また、巻末には機甲歴世界の歴史年表が掲載されている*4
追加データ以上にルール自体への再定義が多いためか、公式は「上級ルールブック」と並び「二番目に購入することを勧めるサプリメント」としているが、本作で追加されたクラスはかなり癖が強い。
ゲームに本格的に慣れる前にデータや用語の再定義を喰らうと混乱しかねないので、実際には本書を導入するのはどちらかと言えばある程度遊び慣れてからの方が良いかも。
電子書籍化に非常に時間がかかったサプリメントで、「コンペンディウム」の発売よりも更に後の2024年2月にようやく電子書籍化された。EX難民がようやく救済された。
尚、紙媒体では本書の1ヶ月前に発売された前作「ドッグオブウォー」の電子書籍化から3年半経っている

  • コンペンディウム
略号はMGC
2023年11月24日発売。新規収録クラスはアポカリプス/スィームルグ/ネプチューン。
題の意味は「要約」や「概要」、「一覧表」。
約7年と言う長きに亘って停滞していた本作の再起動を飾るサプリメントで、コラムを含め「ゲーマーズフィールド」初出データの再録・再掲が多い。未電子化GF難民がようやく救済された。
またSSS(後述)の追加データも、エネミーデータ以外は纏めて再録されている。

  • シンセシス
略号はMGS
2024年11月末発売。新規収録クラスはカテドラル/クリサリス/トルーパー/ファランクス/フォートレス/ボレアリス/マルドゥック/ワイズマン/レンジャー。
題の意味は「統合」や「総合」、「合成」。表紙イラストの女性が身に着けているのが衛士強化装備みたいで、紙媒体でレジへ持って行くのはやや勇気がいるかもしれない。
「基本ルールブック」に次いで収録クラスが多い他、リプレイ初出データの再録・再掲があり、その中には10年の時を経て電子書籍化を果たしたフォートレス級が含まれる。ラグナロク難民がついに救済された。
そしてファランクス級も収録されたのにハブられた同期のマガツカミ級は泣いた。
そのファランクス級及びフォートレス級は、以前と比べてデータが大幅に修正されている。

+ リプレイ
  • リプレイ 起動、鋼の守護神!
2013年3月19日発売。「基本ルールブック」とほぼ同時に刊行された、シリーズ最初のリプレイ。
どこにでも居る少年が突如として非日常に巻き込まれ、戦いの中に身を投じると言う、F.E.A.R.定番の展開が繰り広げられる。
ここから「ラグナロク」までのリプレイは未電子化「サードワールドウォー」や未電子化「ゲーマーズフィールド」に比べれば入手は容易ではあるが。

  • リプレイ・インヴェイジョン 襲来、宇宙からの侵略者!
2013年7月20日発売。「上級ルールブック」発売の直前に刊行された。
「インヴェイジョン」の意味は「(武力による)他国への侵略」。
宇宙が舞台となっており、「上級ルールブック」で追加される2クラスのお披露目と言った向きが強い。
巻末にはグラムメタル級の開発元である「パルテア星間連合王国」のコラムが掲載されているが、11年の時を経て「シンセシス」に再録されたため、購入を検討している方は注意。

  • リプレイ・ラグナロク 終わる世界の狂騒曲(カプリチオ)
2014年3月17日発売。「ラディアントブレイヴ」とほぼ同時の刊行。
ラグナロク」の意味は「北欧神話における最終戦争」。
どこにでも居る少年が突如として非日常に巻き込まれ……と導入の流れは前々作に近いが、イヅモ本州から更に離れた孤島を舞台にしているなど、「蒼穹のファフナー」のイメージが強い。
巻末にはフォートレス級のデータと、サンプルシナリオが1本掲載されている。ちなみに、リプレイにフォートレス級は出てこない*5
フォートレス級のデータは10年の時を経て「シンセシス」に再録された……どころか内容がかなり修正されたため、今からデータ目当てで購入するのは非推奨。

  • リプレイ 黒鋼のワンダリング・ジャーニー
2015年2月20日発売。「フルメタル・パニック!」とのコラボ作品。
「ワンダリング・ジャーニー」の意味は「当てのない旅」と言ったところか。
メインを飾るのは、何とあのアニオタである*6。時系列はフルメタ本編後となっているが……
(導入のネタバレ反転→)本編後、傭兵を辞めてアニメの制作進行に携わるようになっていたクルーゾーがアルからの依頼を受けたことがきっかけで、フルメタ世界から機甲歴世界に転移する
本作時点では未完で後編に続くと言う結末なのだが、2024年11月現在までに続刊は存在しない。マジで当てのない状態になったアニオタの明日はどっちだ。
巻末にはマガツカミ級及びファランクス級のデータと、サンプルシナリオが2本掲載されている。
ファランクス級のデータは「シンセシス」に再録された……どころか内容がかなり修正されたため、今からデータ目当てで購入するのは非推奨。この分だとマガツカミ級のデータも将来的には危うい。
本作からリプレイも電子化されている。

  • リプレイ・エグゼクス 黙示録の勇者、誕生!
2016年3月19日発売。「コンペンディウム」が発売されるまでは、本書が最後の正式刊行物だった。
どこにでも居る少年が(略)……しかし本作の主人公は小学生で、登場するロボのビジュアルや全体的なノリは勇者シリーズに近い。
防衛部隊の司令官が仮面で顔を隠した女性、星が名前の由来、正体は主人公の……など、「GEAR戦士電童」の要素もある。
巻末にはサンプルシナリオが1本掲載されている。

+ その他
  • 星を見る貴女(ひと)
公式サイトで無料配布されているDLCシナリオ。一通りクリアするだけで偉業とされたクソゲーではない。
オーバーロード級を主軸にしており、その扱いと宇宙空間での戦闘の入門に最適。
実は本シナリオに登場したあるNPCの名前が、「サードワールドウォー」巻末の歴史年表に載っていたりする。興味があれば探してみよう。

  • スーパーシナリオサポートVol.1 鋼鉄の守護神
2015年9月7日発売。略称SSS。
F.E.A.R.製作品におけるシナリオ集シリーズのメタガ版。単発でもキャンペーンとしても使えるシナリオ3本の他、汎用特技、エンタープライズ級やオーバーロード級用の追加データも掲載。
尚、Vol.1と銘打ってあるが、2024年11月現在までに続刊は存在しない
現状、追加データはエネミーデータ以外全て「コンペンディウム」に再録されたため、購入を検討している方は注意。

  • ゲーマーズフィールド別冊34 超SRS大戦
2017年10月5日発売。正確には同社製の「マージナルヒーローズ」「モノトーンミュージアムRPG」と共に各種追加データを掲載した、「ゲーマーズフィールド」の別冊。
スィームルグ級及びネプチューン級はこちらが初出の他、レンジャーのデータと、SSSに掲載されたエンタープライズ級やオーバーロード級用の追加データ、以前のGF別冊に掲載されていたリプレイの続編が掲載されている。
こちらも追加データは全て「コンペンディウム」及び「シンセシス」に再録されたため、購入を検討している方は注意。



ゲームシステム

基本は本作と同じくF.E.A.R.製の「スタンダードRPGシステム(S R S)」が採用されている。
  • プレイヤーキャラクター(P C)は、まず背景・来歴(バックボーン)を表す「ライフパス」を決定する*7。出自/経験/邂逅の三種類があり、出自の部分では選択したものに対応した汎用特技(後述)を、経験の部分では「個人ミッション」を、邂逅の部分では「コネクション」を取得する。
    • 「ミッション」は、そのPCの行動方針の目安と考えるとよい。全PC共通の「グランドミッション」、選択した経験によって決定される「個人ミッション」、シナリオの最初と終盤に配布される「シナリオミッション」があり、これらをこなせたかどうかがシナリオクリア時に得られる経験点にも関わる。とは言え、順当にプレイしていればまず間違いなく達成できるだろう。
    • 「コネクション」は、PCが過去にどのような相手と関わってきたかを示す。家族やライバル、主従など様々な関係を表すことができ、キャラクター付けに役立つ。経験点を支払えば枠を追加で取得できる他、コネクションの相手がシーンに登場している場合、登場判定*8が有利になると言うメリットがある。
  • 三枠の「クラス」と呼ばれる区分から3つまでを取得し、各クラスの合計がキャラクターレベルとなる。
    • 初期作成での取得パターンは「リンケージクラス1種を2レベル分とガーディアンクラスを1レベル分」「リンケージクラス1種を1レベル分とガーディアンクラスを2レベル分」「リンケージクラス2種を1レベル分ずつとガーディアンクラスを1レベル分」の3つ。
    • またリンケージクラスは合計で2種類取得できるため、初期作成で取得したリンケージクラスが1種類のみであれば、後から追加でリンケージクラスを1種類取得できる。しかし一部リンケージクラスの特技にはこうした後付けでは取得が不可能になるものがあるため、注意が必要。
  • 各クラスに設定された能力値の合計が最終的なステータスとなり、この数値は各クラスのレベルアップに伴い上昇する。
    • 基本能力値の種類は「体力」「反射」「知覚」「理知」「意志」「幸運」の6つ。
  • 攻撃のダメージと、それを削減する防御修正の属性は〈斬〉〈刺〉〈殴〉〈炎〉〈氷〉〈雷〉〈光〉〈闇〉〈神〉に分けられる。その後、「サードワールドウォー」で新しく〈歌〉が追加された。
    • 各属性の定義は以下の通り。
      • 斬:刀剣など物理的な手段で対象を斬り裂く武器。
      • 刺:パイルバンカードリル、ニードル弾、高速徹甲弾などの貫徹力の高い武器。敵味方問わずこの属性の防御修正は低いことが多く、物理系属性の中ではダメージが通りやすい。
      • 殴:鈍器や銃・大砲と言った質量武器や運動エネルギー武器。
      • 炎:火炎放射ミサイル、榴弾、溶断ブレード、プラズマ兵器などの高熱・爆風を伴う武器。
      • 光:光学兵器。命中判定でファンブルするとパワーダウン*9を起こす武装が非常に多いが、〈光〉を始めとした以下の四属性に対する防御力を持つクラスは限られており、敵味方共にダメージが通りやすい。
        ただし大ボス級のエネミーや一部クラスの武装・アイテムの中には「〈光〉(と〈闇〉)を指定するバリア」を付与するものもあり、属性武器の中では比較的防がれ(または防ぎ)やすい。
      • 氷:その名の通り氷属性。水を使った攻撃も含まれる。
      • 雷:同じく雷属性。放電攻撃やスタンガンなど。一部の光学兵器やプラズマ兵器、EML、風を使った攻撃も含む。
      • 闇:主に重力を用いた攻撃。精神汚染攻撃なども含む。奈落獣エネミーは概して高い防御修正を持つ。
      • 神:加護や一部の特技で付与される特殊な属性。「防御修正無視」「ダメージ軽減不可」とほぼ同義。
      • 歌:奈落生命*10にのみダメージを与えられる特殊な属性。名称とは違い、音楽に関係しなくても発生するため、実質的には浄化の力または聖属性が元ネタと思われる。〈神〉と同じく防御修正が適用されないが、ダメージ軽減は可能。
    • いわゆる「リアル系」に該当するクラスの機体の防御修正は、物理系と〈炎〉しか持っていないことが多い。対照的に「スーパー系」に該当する、または魔法的な技術が絡む機体、母艦系や「巨大機」の類だと〈神〉〈歌〉以外の全属性をまんべんなく持っている。
  • 判定方式は「能力値+2D6(6面ダイス×2)の上方判定」「クリティカル(基本的に12)で自動成功、ファンブル(基本的に2)で自動失敗」。
    • つまり、「自分の攻撃命中値が10、ダイスの出目が8」なら最終的な命中値は「18」。対して「相手の回避基本値が7、ダイスの出目も7」なら回避値は「14」となるので、最終結果は「命中」となる。
  • 1回のセッションはプロローグに当たる「オープニングフェイズ」、前半戦に当たる「ミドルフェイズ」、情報収集や状況整理などを挟んだ後の後半戦に当たる「クライマックスフェイズ」、エピローグに当たる「エンディングフェイズ」の四段階に区分される。
  • 各PCは「加護」と呼ばれる特殊な力をいくつか持つ。選択したクラスに応じた加護を取得し、1つにつき1セッションに1回だけ使用可能。
    • リンケージクラスかガーディアンクラスを2レベル分取得している場合は一枠空くため、自由枠として「第三の加護」を取得できる。ただし構成に関わらず第三の加護としては取得不可能なものや、特定のリンケージクラスでなければ取得できないものもある。
  • 特技は各クラス専用のものに加え、いくつかの種類がある。
    • 「ガーディアン特技」はクラスに関わらず取得可能な、いわゆる共通特技。クラス専用のものと比べると数値的にはやや物足りなかったり、性能面では同等ながら使用回数制限があったりと下位互換なことが多いが、中には非常に使いでのあるものも少なくない。むしろクラス専用にはない特徴の特技もある。
    • 「汎用特技」は、成長に伴って取得する特技の枠からは外れているもの。ライフパスの出自を選択した際、対応するものを必ず1つ取得するが、それ以降も一定の経験点を支払えば追加で取得できる。ただし、前述した通りPCのバックボーンに関わるもののため、無闇に取得すると設定がとっ散らかる点に注意。
      性能面でも強力とは言えないので味付け(フレーバー)程度に考えるのがいいが、僅かとは言えFPや行動値、攻撃力を上げられるものもあるし、任意の基本能力値を下げる代わりに別の基本能力値を底上げすることもできる。HPや基本能力値をまとめて底上げしようと思うと、設定がとんでもないことになりがち*11
      またアポカリプス級のように、汎用特技で原作再現をする利点のあるクラスもある。

本作は「巨大ロボ物」なので、パイロットである「リンケージ」と巨大ロボである「ガーディアン」の2つのパラメータや特技、装備を取得する必要があるのが特徴。HPやMPに当たるステータスもそれぞれに設定されている。
少々ややこしいことに、本作の「HP」はリンケージの体力を指す。
HPはスパロボで言うところの「精神ポイント」。一部の特技で使用・消費するが、あちらと異なりHPが尽きた場合は行動不能となってしまい、何らかの方法で回復させなければ戦闘に復帰できなくなる。
ガーディアンの耐久力は「FP(Field Point/力場値)」と呼称され、ロボット同士の戦闘で削り合うのはこちら。
「EN」はそのままエネルギー値を示す。エネルギー系兵器や特殊な機動などによって減少するのはイメージ通りである。

各ガーディアンの装備は、ガーディアンクラス専用の物か汎用の武装・オプションから選択して取得する。
機体には性能の傾向が異なったり何らかの特性を持っていたりするいくつかのベースがあり*12、この中から1つを取得して「素体」とし、そこに各クラスに用意された武装やオプション類を追加して行くと言う方式。
後述する汎用武装を含め、本作で「ショットガン」と名の付く武装は概して強いことは覚えておいて損は無い。
ガーディアンクラス問わず装備できる汎用武装も侮るなかれ。中々優秀なので、初心者にはこちらを勧めるプレイヤーも少なくない*13
基本的に生身で行動するよりロボ同士のバトルが本番なので、人間用の武装は大抵の場合、「クナイ*14」以外ほぼ飾りと化す。

加護は同じSRSシステムである「アルシャード」シリーズでも採用されているギミック。性質は神業に近いものの、役割は同社系列の他システムにおけるタイタスや罪、フェイトのようなヒーローポイントに当たり、「ゴールデンルール*15を除くあらゆるルールや効果に優先する」と明記されるだけあって、非常に強力な効果を持つ。
「メジャーアクションの判定を確定でクリティカルさせる」「攻撃属性を〈神〉に変更し、ダメージロールのダイスを大幅に増やす」「受けたダメージを跳ね返す」、果ては「GMが許可する限り何でも願いを叶える」と言ったものまで、数に限りがあるだけに非常に頼もしい。
前述した他システムのヒーローポイントは複数の効果から選択して使い分けることが多いが、それぞれの効果は(そのシステムにおいては充分過ぎるほど強力だが)数値的にやや控えめに見えるのに対し、加護は1種で複数の効果を備えているものもザラにある上、数値面のインパクトも強い。それだけに強烈な敵が登場するセッション終盤の戦いは、如何に加護を上手く使うかがカギになる。
またクラスによっては加護を消費して発動する非常に強烈な威力の必殺技も用意されており、ビルドによっては単純に加護を加護として使用しない選択肢もある。
加護は重要ポジションのNPCも持っていることが多い上に、それがセッションにおけるラスボスの場合は大抵PCの倍以上の加護を備えてくるので、終盤は敵味方の「相手が使った加護を打ち消す加護」の撃ち合いになるのがお約束。



世界観

メタリックガーディアンの世界は、端的に言えば「パラレルワールドの遠未来の地球」。
厳密にはドイツがモチーフと思われる「ミュンヘン共和国」や日系と見られる「東亜連邦」なる国家が存在したりと、実際には「分岐」する前からパラレルワールドだった様にも見えるが、どの道本編の世界においてはあまり重要ではない(理由は後述)。

過去───旧世紀~第一次世界大戦

作中における現在から見て旧世紀に当たる1956年、古代遺跡からALTIMAと呼ばれる特殊な金属が発見されたのが最初の歴史の転換点となる。
物理法則すら捻じ曲げるAL粒子を放つなど不思議な性質を持つALTIMAは研究されるにつれ、軍事的な応用も進められて行く。

1969年7月20日、人類は初めて宇宙に進出*16
以降、列強と呼ばれる国々が宇宙開発を本格化させるが、1980年代に入ると宇宙開発に伴う利権の問題が拡大し始め、各国の緊張は高まって行った。

そして1999年7月1日第一次世界大戦が勃発する。
この時代の人類は既にスペースコロニーや月面都市を作り上げる程の技術や人口を有していたが、地球・月・コロニーの全てが巻き込まれ、あらゆる地域が戦場と化す程の混沌とした、かつてない規模の戦争だったようである。
この第一次世界大戦に初めて投入されたのが、ALTIMAとAL粒子を利用した巨大人型兵器・ガーディアンだった。
戦場を選ばない汎用性、従来の兵器を寄せ付けないAL粒子のバリアとステルス効果……その能力はまさに一騎当千の、凄まじいものだった。
しかしガーディアンを研究していた国は1つや2つではなく、様々な国がガーディアンを投入した結果、本来戦争の早期終結を期待して開発されたガーディアンはむしろ戦争の泥沼化を引き起こしてしまう。

やがて国々はガーディアンに代わる新たな切り札を見出す。AL粒子研究の中で生まれた新たな技術・アビスである。
当初は異次元から取り出したアビスエネルギーと呼ばれる莫大なエネルギーをガーディアンの新動力源として用いていたが、やがてアビスエネルギーそのものを利用したアビス弾頭や超高エネルギー兵器、奈落獣と呼ばれる生物大量破壊兵器と言った超兵器の数々が続々と投入されて行った。
2012年頃より始まったアビス兵器の無差別大量投入は戦争の終結どころか更なる憎悪と不信を呼び、そして2013年頃、ついに世界は破壊し尽くされ、一度滅亡した
その結果、大規模な地殻変動によって地形や気候すら変わり、大戦以前の世界の詳細や現代まで残った技術・文化・情報の起源なども多くが失われ、謎となってしまっている。
大戦を生き残った人類が再び安定を取り戻すまでの期間は大暗黒期と呼ばれる。大暗黒期を乗り越える原動力となったのは、皮肉にも一度は世界を滅亡に追い遣ったガーディアンだった。
ガーディアンの力は時に戦災の復興に役立てられ、時に「英雄」と呼ばれる者が市民を襲うテロリストや奈落獣を撃退し、やがて「人々の守護者(ガーディアン)たる存在として心の拠り所と見られるようになって行った。

数十年後、人々はようやく秩序を取り戻し、世界統一政府である地球連邦を設立。更に旧時代の反省として、敢えて第一次世界大戦を象徴する兵器であるガーディアンを意味する語が用いられた、新たな暦が制定されることとなった。
それが機甲歴(A.C.)/Armored Century(アーマード・センチュリー)である。アフター・コロニーではない。


過去───第二次世界大戦

大戦終結に伴い、凍結状態にあった宇宙開発が再開され、宇宙港を擁するイヅモ特別区鳳市やL1*17のコロニー"オニール"*18、月面都市ネクタリスが再建。宇宙移民も再開され始めた。
しかし時を経るに連れて、宇宙市民と地球連邦の間に軋轢が生じ始める。
宇宙開発の進行により地球の復興が順調に進んで行く中、宇宙市民はこれを「地球による宇宙市民の富の簒奪」のように感じ始め、地球連邦もまた宇宙市民からの不満や要求の数々を疎ましく思い始めた。
宇宙市民が「自分達はもはや新たな国家の新たな国民であり、地球政府の飼い犬ではない」と言う意識を持ち始めた一方、地球連邦はスペースコロニーとその住人を「あくまで連邦加盟国の金で建てた施設とその利用者であり、利用料を払うのは当然」と見做していたと言う認識の差もその理由の1つである。
当初は話し合いで両者の意見の摺り合わせが試みられていたが、宇宙ステーション"マディーナ"での調停会議がステーションごと爆破されるテロ事件で破綻したこと、連邦と宇宙市民の双方が互いを犯人と決めつけたことで、いよいよ両者の関係修復は絶望的となってしまった。

やがて機甲歴0053年3月2日、過激派に当たるL1・L2のスペースコロニーと月面都市が同盟して誕生したヴォルフ共和国は地球連邦の脱退と宣戦布告を宣言。
ここに第二次世界大戦の火蓋が切って落とされた。
「全世界」とほぼ同義である地球連邦に対し、ヴォルフは秘密裏に開発していた、ALTIMAの代わりに宇宙でのみ製造可能なステラチタン合金を利用した量産型ガーディアン・ミーレスの大量投入で対抗。ヴォルフの圧倒的不利と見られていた戦局を互角に持ち込む。
ミーレスの軍勢の威力たるや凄まじく、連邦軍第一軌道艦隊はミーレス部隊との衝突の末に戦力の8割を喪失。続く太陽光発電衛星破壊作戦により生命線を失った地球では、深刻なエネルギー危機が発生する。
その報復として連邦は奈落兵器を投入。ヴォルフも奈落兵器で再報復に出るが、とあるスーパーロボットの介入によってどうにかかつてのような奈落兵器の応酬は未然に阻止され、イヅモ特別区での停戦会談にて奈落兵器使用禁止が定められる。
しかし停戦については破談となり、戦争自体はそのまま続くこととなってしまう。
そして、この時の奈落兵器使用の余波が後々思いもよらぬ事態を招く。

1つは魔法国家レムリア王国の出現。
太平洋上に突如として浮上した大陸に築かれた王国・レムリアは「奈落兵器により世界の法則が乱れたことにより現代に現れてしまった、1万年前に栄えた国家」と名乗り、連邦にもヴォルフにも着かない中立を宣言した。
連邦もヴォルフもレムリアに侵攻を試みるが、何れもレムリアが持つ未知のテクノロジーの前に撃退され、元より突然現れた第三国まで相手をする余力などない故に放置され、事実上独立を認めることになる。

事態はそれだけでは終わらなかった。
レムリア女王サナートの「レムリアの出現は始まりに過ぎない」と言う予言通り、1年後には2つ目の大事件として恐竜王国ハイパーボレアが出現する。
イフシード大陸*19の連邦軍基地を丸ごと飲み込み、代わって出現したハイパーボレアとそこに住む恐竜人類は地球の全人類に宣戦布告。大陸の大部分を占領し、市民を奴隷化してしまった。
レムリアは共にハイパーボレアと対抗すべく連邦とヴォルフに停戦を呼びかけるもどちらも拒否、ヴォルフに至ってはこの混乱を利用しようとする始末だった。
やむなくレムリアは対ハイパーボレア戦争を「自然災害」「人命救助」と見做し出動。連邦とヴォルフ双方に協力したことで、レムリアの持つ強大な力を世界が知ることとなる。

更に更に、戦争による治安悪化は一時は撲滅された筈だったガーディアンを用いた犯罪組織までも再興させてしまい、各地でテロ事件が多発。地球連邦は解体寸前まで追い込まれてしまう。

大戦も4年目に突入し、連邦もミーレスを投入し戦線を持ち直し始め、レムリアにハイパーボレアと言った闖入者によって膠着を通り越していよいよ混沌とし始めた戦局に業を煮やしたヴォルフは、連邦の奈落兵器により破壊されたコロニー"ハドラマウト"を用いた「コロニー落とし作戦」を決行する。
しかしコロニー落としは連邦軍の巡洋艦アードバークのスーパーロボット部隊と、ヴォルフの穏健派に当たる第七艦隊率いる青年将校団の共闘によって阻止された。
第七艦隊はそのままクーデターを敢行。政府中枢を支配していた強硬派勢力を追い出して政権の奪取に成功し、連邦に講和を持ちかける。
大戦で疲弊しつつある上にハイパーボレアとの戦争まで抱えてしまった連邦もこれを拒否できず、ヴォルフは正式に独立国家として認められ、「正式な一国家」として連邦に再加入した。
0057年3月13日、第二次世界大戦はようやく終結した。


過去───ラーフ帝国の出現

4年に亘る戦争は終結し、一時は地球の大半を占拠したヴォルフ軍も宇宙に引き上げたが、それで万事解決元通り……とは当然行かなかった。
地球のエネルギー危機問題は無論すぐには解決せず、大戦の主戦場だったエルジア大陸はただでさえアビス汚染が色濃かった上に、大戦序盤にヴォルフの奈落兵器で首都が消滅、更にはハイパーボレアの攻撃を受けて荒廃の極みに達していた。
この上に連邦政府の復興支援の遅れが重なり、現地の技術者集団は「封印されていたアビステクノロジーの復活によるエルジアの復興」を決意。
大戦終結から翌年の機甲歴0058年2月、武装蜂起した彼らはコロニー落とし迎撃用巨大X線レーザー砲"アグニ"を占拠。エルジア大陸の8割を瞬く間に支配し、現地の連邦軍を追い出してラーフ帝国の設立を宣言した。
アビス動力炉でエネルギー問題を解決し、更にアビスエネルギーで強化されたガーディアン、奈落獣、アグニの力を前に連邦軍の攻勢作戦は全て失敗。ラーフ側もそれ以上の大規模作戦を行わず、連邦とラーフは冷戦状態に突入した。

しかし表立って大規模な戦争状態になっていないと言うだけで、武力衝突やラーフの作戦行動は続いている。
エルジア大陸西部は未だにラーフの侵攻に抵抗を続けており、またラーフもディスティニーと呼ばれるテロ組織に活動を代行させる形で連邦への攻撃を水面下で行わせている。


現在───機甲歴0063年

第二次世界大戦終結から6年が経過した現在も、世界は平和とは言い難い。
未だに世界は「戦後」の中であり、連邦も大戦の疲弊から立ち直っているとは言い難く、その正規軍である連邦軍も慢性的な人手不足に悩まされている。

ハイパーボレアやラーフの敵対的な姿勢は続いており、一応安定して見えているのは、彼らが今のところは大規模な攻勢作戦に出ていないからに過ぎない。
休戦も停戦もしていない以上、この2ヵ国とは冷戦状態とも戦時中とも言える、全く予断を許さない状況にある。
あまつさえ、平和を脅かす集団は彼らに留まらない。

現在のヴォルフを「穏健派に乗っ取られた連邦の傀儡」と見做した共和国軍の一部は戦闘停止を受け入れず武装勢力として独自行動を開始、ヴォルフ残存軍が各地に発生した。
特に機甲歴0059年には元親衛隊第三突撃師団がそのままノイエヴォルフを名乗りテロ組織化、連邦とヴォルフを対象とした攻撃を繰り返している。

更に機甲歴0061年にはガーディアンを用いた犯罪組織ブラック・クライシス団が30年振りに復活。世界各地を荒らし回っている。

更に更に、機甲歴0062年には異次元から現れた謎の勢力・異次元軍団メタガイストが出現。散発的とは言え、地球全土に攻撃を仕掛けている。

更に更に、敵か味方か、遠い宇宙から来たパルテア星間連合王国を始めとした地球外文明も地球にコンタクトを取っている。

更に更に……

このある意味では大戦中より混沌としつつある世界で、独自の立場から世界の平和を守り、アビスの乱用を防ぐ為に結成された秘密組織フォーチュンは奮闘している。
地球の平和を脅かす敵は数多く、何か1つの間違いが次なる戦乱「第三次世界大戦」を招きかねない。と言うか公式設定を全部採用すると、「現在」から僅か3ヶ月後に起きる事が確定している*20
非常に危ういバランスで保たれている現在の世界の安定を維持できるか、真なる平和に導けるかは偏にフォーチュン隊員、つまりはプレイヤー達の双肩にかかっているのである。



用語

  • ALTIMA(アルティマ)
旧時代に古代遺跡から発見された特殊な生体金属。様々な不思議な性質を持ち、ガーディアンはALTIMAを主構造材としている。
超古代文明の産物であるALTIMAは現代において製造はできず、専ら「発掘」するものである。地球のみならず月面からも採掘されている。
厳密には第一次世界大戦の頃はALTIMAを生産する技術があったらしく、レムリアも一応は製造能力がある様だが、大戦後の世界滅亡で人工ALTIMAはロストテクノロジー化してしまっており、レムリアの製造技術も量産とは言い難い極小規模なものでしかない。
このためガーディアンの新規生産に当たって必要なALTIMAは発掘されたものか、或いは破壊されたガーディアンからの再利用で賄われている。

地球圏のみならず他の星系にもALTIMAは存在するが、地球外文明にとってもALTIMAは「採掘資源」に近い扱いで、地球とその周辺は宇宙的に見てもALTIMAの産出量がかなり多い地域らしく、地球外文明が地球に興味を持つのはそう言った理由もある模様。
またALTIMAの形状や性質はどうにも一貫していないようであり、地球圏や多くの星々では鉱物に近い形状をしているが、マシンザウルス級の元になった「寄生虫に似た形状で、遺伝子レベルで融合して対象の身体をALTIMAに置換する*21」と言うものもある。


  • AL粒子
ALTIMAが放つ特殊なマテリアル。
粒子ビーム兵器にも防御フィールドにもなり、センサー類を無効化するステルス効果も持ち、挙句の果てには「加護/DIVINE(ディヴァイン)*22」と呼ばれる、物理法則を捻じ曲げる超常現象さえ引き起こす。
様々な意味でガーディアンを超兵器たらしめる根幹と言える存在。

ALTIMA共々、元ネタは「ミノフスキー粒子」を始めとした、創作には付き物の「便利素材」の類と思われる。


  • ガーディアン/リンケージ
ALTIMAを用いた巨大ロボット兵器
地上・宇宙問わず活動可能な汎用性と攻防共に隙がない圧倒的戦闘能力は、戦車や戦闘機と言った従来の兵器を纏めて「在来兵器」に括らせてしまった。
全高10~20数m前後の人型が基本だが種類は様々で、それぞれ「クラス」と呼ばれ区分されている。
前述のALTIMAの産出量と関連し、地球のガーディアン技術は他の宇宙の星々と比べて異常発達していることが度々示唆されており、地球のガーディアン技術の調査を行っている星外文明もいくらか見受けられる。

ガーディアンのパイロット「リンケージ」は誰でもなれるではなく、ALTIMAと同調できる特殊な素質が必要になる。前述の加護もガーディアンの機能ではなく、リンケージの意思に機体のALTIMAが反応したものとされている。
リンケージの能力は先天的なものと後天的なものに大別され、現在では経験則的にリンケージ能力を発現させるための訓練メソッドもある程度確立されている。言葉通り「誰にでも」かはともかく、少なくとも厳しい訓練を耐え抜ければリンケージにはなれる模様。
ライトニング級は「小型=ALTIMA依存度が低い故にリンケージの確保が容易」との設定もあるため、逆に言えば大型機ほどリンケージは少なくなる、機体が大型化するにつれてリンケージになるのも困難になるとも考えられる。
また何らかのショッキングな経験によって突然リンケージとして目覚めるケースもあるなど、未だ詳しいことは分かっていない。
各リンケージは基本的に1つのガーディアンクラスしか扱うことができない*23

「従来の兵器とは一線を画す巨大ロボ」や「それを扱うことができるのはある種の才能を持つ限られた者のみ」と言った設定を持つロボは少なくないが、モデルとして近しいのは「ネクストAC/リンクス」ではないかとも言われる。


  • ミーレス
ガーディアンを模した巨大ロボット兵器。高コストなALTIMAの代わりにヴォルフ共和国が開発した、無重力空間でのみ精製可能な「ステラチタン合金」を構造材にしているのが特徴。
ALTIMAを用いていないためAL粒子を扱えず、それ故に性能ではガーディアンに及ばない代わりにパイロットを選ばず、文字通り「誰でも」扱うことができる。
第二次世界大戦におけるヴォルフ側の圧倒的不利を覆した原動力であり、今や各勢力の主力を構築している。
全てのガーディアンクラスを網羅しているわけではなく、例えば「特殊なワンオフ機」である事自体が肝であるスーパー級、一度作ってはみたものの貧弱過ぎて全く役に立たなかったトルーパー級、そもそも胴体以外はミーレスと変わらないクリサリス級には対応するミーレスが存在しない。

元ネタは量産機。特殊で強力な主役ロボの前では纏めて吹き飛ばされるやられ役であり、また一部の強者の愛機はそのような印象を覆す活躍を見せる。
名称の由来はラテン語で「兵士」を意味する「miles(ミーレス)」と思われる。


  • アビス
「奈落」とも呼ばれる。
AL粒子の研究中に発見された、「情報そのもの」に近い異次元に干渉し、そこからエネルギーを取り出す技術やそれを用いたものを指す。
「アビスシード」と呼ばれる何らかの因子を持つ者が強い思念を抱くことで通り道となる門「アビスゲート」が解放され、そこからエネルギーを取り出せるようになる。
膨大且つ無限に近い(実際には1つのゲートから取り出せる上限量自体はあるが)エネルギーを取り出せる上に、「情報そのもの」故にエネルギーを資源や食料にさえ変換できる便利なものだが、当然非常に高いリスクも付き纏う。
まずアビスゲートが開くとアビスエネルギーの流入で周囲一帯10数kmが壊滅する上に、周囲に「アビス汚染」を撒き散らす。
アビス汚染された一帯は時空間が歪み、外からは「空間に浮かぶ黒い染み」「空間の裂け目」のように見える観測不可能・侵入すれば帰還不可能な暗黒の空間と化し、これを放置したり物体や生物が侵入すると、中から「奈落獣」と呼ばれる狂暴な巨大生物が出現する。
アビス汚染で生じた裂け目は何でも吸い込んでしまうので、かつてはこともあろうにゴミ処理に使われたこともあるらしいが、その代償は奈落獣の大量出現と言う惨いものだったと言う。
奈落獣は兵器利用されたものとアビス汚染から勝手に出現した「野良」に分かれるが、外見は様々で生物とは思えないものすらある。
どちらにせよその生態は狂暴そのもので、ガーディアンと合体させて「超奈落獣」と化すことすら可能である。
アビス汚染は物質的なものに留まらず生物の精神を侵食し、パラノイア・サイコパス化させる性質もある。
これらの危険性から第二次世界大戦中に奈落兵器の使用は禁止されたが、「これの他に生き残る術はない」として、ラーフ帝国は未だにアビスを多用している。

名前の由来と元ネタは同社系列の「アルシャード」シリーズにおける主な敵対勢力「奈落(アビス)」、また立ち位置的には「創作上における悪・闇のエネルギー」全般だろうか。
奈落獣が「怪獣」のポジションであり、アビスやそれらに関連するものを扱う敵対勢力を倒す動機付けなどに非常に便利な存在である。
公式もルールブック内のコラムにて「ロボットが最終的に戦えばそれはメタリックガーディアンである(意訳)」と語っているように、「困った時は奈落獣を出して街を破壊する」と言うストーリーラインは非常に分かりやすい。
反面、前述の設定からPCに採用することは非推奨且つ他プレイヤーとの摩擦を生んでしまう可能性もあるため、控えた方が良いだろう*24



国家及び組織

+ 国家
  • 地球連邦
正式名称は「地球・月・コロニー連邦/Earth, Luna and Spacecolony Federation」、略称ELSF。
第一次世界大戦後に設立された、地球・月・コロニーの各国が加盟する統一国家である。
各加盟国の権利は一応対等と言うことになってはいるものの、様々な意味で対立は激しく、到底一枚岩とは言えない。
首都は現実の地球で言うところのロサンゼルスに近い位置にある、ローレシア大陸・ニューバビロン*25
戦力として「連邦統合軍」と「防衛軍」の二系統を有し、総じて「連邦軍」と呼称されるが、一口に連邦軍と呼ばれる場合は専ら前者を指す。
連邦統合軍は当初は野良奈落獣に、第二次世界大戦後は人類同士の戦争に備える為に運用され、防衛軍は連邦加盟国それぞれに所属している軍隊となる。
連邦軍は戦力の規模そのものは地球圏最大だが、巨大過ぎて小回りは効かず、自由自在な動員はできない組織でもある。

モチーフは味方側の体制組織。
創作ではそう言った組織は往々にして無能だったり裏で非道や悪事を働いていたり潜在敵だったりするが、本作では普通に治安維持と平和実現のために努力している組織として扱われている。
実際のセッションにおいては、GMの匙加減次第ではあるが。


  • イヅモ自治区及び鳳市
現実の日本に相当する地域の島国。
ALTIMAを産出する古代遺跡が多数密集しており、イヅモをどこかの国が占領すれば、それはそのままガーディアン技術や生産力で他国を圧倒可能になることを意味する。
デルス皇帝は「イヅモを制する者は(地球どころか)宇宙を制す」とまで評しているほど。当然ながらイヅモ自体のガーディアン関連技術のレベルも非常に高い。
このような戦略的に高過ぎる価値を鑑みて、連邦はイヅモを独立自治区としている。
古代遺跡の上に建つ都市が多数あるイヅモは、アビスゲートを開くに適した土地が多いと言うことでもあるので、ラーフからの脅威にも日夜晒されている。
ましてやラーフのような危険な連中に古代遺跡を明け渡すわけには行かないため、フォーチュンとイヅモのスーパーロボット達は日々戦っている。

鳳市は第一次世界大戦の影響による地殻変動で隆起した土地に、その後の大暗黒期にイヅモ復興を目指す市民が建設した都市。セッションの舞台のサンプルとして用意された都市でもある。
海に面した天然の良港にして、宇宙への玄関口ことマスドライバーを有する2つの意味での港町。防衛軍やフォーチュンの基地施設も設置されているため、軍港都市の側面も持つ。
市民も多くが宇宙港や軍、それらの関連企業に関する者である。独身者の軍人も多いため、ラブホテル街もある。
毎週のようにラーフの手の者が襲撃して来るような土地だが無防備ではなく、市民の倍程の収容人数を持つシェルターや主要施設を地下に格納する機能市内のどこにでもガーディアンを展開可能なリニアレールビルに偽装した砲台や補給コンテナと言った戦闘用の設備が設けられた、一種の要塞都市でもある。

モチーフは学生タイプの主人公が住む都市……と言うか、第三新東京市と思われる。
イヅモに関連するキャラクターの命名法則に「名字は旧日本海軍の艦艇名」が多いのも元ネタ由来だろう。また、イヅモ出身と思われるキャラクターは名前がカタカナ表記になっている。
GMもここを舞台のシナリオを組むことが多いので、魔境呼ばわりされがち。


  • ヴォルフ共和国
第一次世界大戦の後、宇宙移民者が連邦からの独立を宣言したことで誕生した国家。首相はエリザベート・ノイシュタイン。
元々は活動家ジークフリード・マリアムが提唱した、「我々は地球の犬ではなく獰猛な(ヴォルフ)である」「地球から独立し、コロニーと月面都市で『狼の群れ(ヴォルフスルーデル)』を構築する」と言う「ヴォルフ主義」に端を発する。
大戦の最中にマリアムは演説会場へのミサイル攻撃で死亡。以降これを暗殺と断じた強硬派勢力が政権を支配したことで先鋭化し、終いには地球へのコロニー落とし作戦を決行する。
しかしこれを共和国軍第七艦隊司令官のエリザベート・ノイシュタイン率いる穏健派勢力が、後のフォーチュンの母体となる連邦のガーディアン部隊と協力して阻止した上に、クーデターにより過激派を一掃。終戦当時弱冠20歳のエリザベートを首相に据え、改めて連邦国家として独立・再加盟した。
こう言った経歴から、地球連邦及びフォーチュンとの関係は友好的。
地球復興にはヴォルフの工業力は欠かせず、ヴォルフもまたその工業力を活かすには地球の資源が必要になるため、お互いに少なくとも表面上は仲良くしなければならないのである。
しかしクーデター政権故に安定しているとは言い難く、完全な独立ではなく連邦に再加盟したことを不満に思う者は少なからず居る他、この判断を不服として軍を離脱した「ヴォルフ残存軍」と呼ばれるテロ組織も生み出してしまっている。
ヴォルフ残存軍は小規模ゲリラのみならず、1つの軍閥がそのまま残存軍と化してしまったものまである。
ラーフ帝国との関係は険悪を通り越して最悪。第二次世界大戦でエルジア首都を始めとした大陸各地をアビス兵器で壊滅させた怨敵であるヴォルフへの恨みをエルジアの住民が忘れるには、6年ではあまりに時間が足りなさ過ぎるのである。

モチーフは綺麗なジオン公国。あるいは、ジオン共和国がアクシズと一緒になって勢力を維持しているifと見ることもできる。
建国や戦争の経緯にはプラントの要素も少し含まれている。尚、明らかに怪しい立場のプラントは別にある。

+ 代表的NPC紹介
  • ロドニー・チャン
ヴォルフ共和国軍少佐兼フォーチュン教導隊隊長。クラスはカバリエ、乗機はザード*26高機動型。
「宇宙の雷霆」の異名を持つ、共和国軍きってのエースパイロット。大戦における数々の武勲は伝説とまで言われ、映画の題材にもなっている模様。
戦後も軍に留まるが、フォーチュンの立ち上げに当たって出向し、若手の育成に専念している。一方、根っからの現場主義のようで、何かある度に自分で出撃しようとして止められているらしい。
偏見を持たずさっぱりとした、良き兄貴分と言った性格。カラオケはド下手とのこと。
ビジュアルや性格から、モチーフはパインサラダを期待しながら息を引き取った人と言われる。また乗機が高機動型ザクⅡっぽいこととその異名から、イマイチ実態がよく分からん男とも。

  • エリザベート・ノイシュタイン
ヴォルフ共和国首相。クラスはオーバーロード、乗機はファタール。
かつて共和国軍第七艦隊を率い、アードバーク隊と結託してコロニー落としを阻止した英雄の1人。更にクーデターによって本国の強硬派層を排除し、政権を牛耳って連邦との講和に持ち込んだ。
仮にも独立を勝ち取ったとは言え苛烈そのもののやり口には反発も多いが、現状の経済は好調で支持率は悪くないとのこと。連邦大統領の座を狙っているとか、フォーチュンに想い人が居ると言った噂もある。
モチーフは綺麗なハマーン様。乗機は「ドッグオブウォー」掲載のイラストを見る限り、やはりキュベレイだろう。


  • レムリア王国
1万年前に栄えたと言われる、アビスの影響で第二次世界大戦中の地球の西太平洋上に突如として大陸ごと出現した国家*27。国家元首はサナート・レムリア。
「魔術」と呼ばれる独自のテクノロジーを有し、ファンタズム級及びミスティック級の開発元でもある。
現地においてガーディアンは「神霊機(マナリス)」と呼称され、そのリンケージは「騎士」あるいは「貴族」の階級を持つ。
科学技術こそ地球に劣っているものの、魔術により地球各国と対等に渡り合っている。
フォーチュンに対しては友好的であり、何名かの騎士を派遣している他、自然災害と見做すハイパーボレアの侵攻に対する戦争は協力姿勢を取るが、「屈さず・屈させず」と言う姿勢から地球上のあらゆる国家に対して武装中立の姿勢を取る。対ラーフ戦争にも直接協力はしないことを表明している。
あくまで孤立ではなく「中立」なため地球の全国家は取引相手であり、連邦のみならずラーフ帝国とすら商売を行い、莫大な富を得ている。特に、限定的とは言えALTIMAを新規生産できるのは、レムリアの極めて貴重かつ重要な産業となっている。
このため、レムリアを「自分だけ安寧と富を得ようとする死の商人」と見做して白眼視する者も。

モチーフはバイストン・ウェルラ・ギアスと言った、「巨大ロボ物における魔法の国」。
武装中立の思想や海洋国家、商売人な点はオーブの要素も匂わせる。

+ 代表的NPC紹介
  • サナート・レムリア
レムリア王国女王。クラスはミスティック、乗機はマザーレムリア。
魔法国家レムリアの国家元首であり、国そのものが彼女の魔法力によって維持されているとも言われている。外見は非常に若々しいが、年齢は不明。
レムリアが地球圏で中立を標榜しているのも彼女の方針による国是だが、実は密かに幾人かの騎士をフォーチュンに派遣している。

  • ロード・バーミンスター
レムリア騎士団長。クラスはミスティック、乗機は地皇ティタノマキア。
齢66にして未だレムリア最強の騎士と称される老将。一方で、ミーレスの登場によって変化した現代の戦場について行けず、時代遅れと陰口を叩かれることも。
しかし女王に対する忠誠心に些かの揺るぎもないことは、彼を批判する者達ですら認めるところであると言う。
鎧の肩に生えている鋭いトゲからして、モチーフは手強いシミュレーション老将か。
実は当初、台詞で「レムリア騎士」と口にしている部分がこともあろうに「パルテア騎士」と誤植され、腹心中の腹心どころかとんでもねぇ裏切り者扱いされていたことがあると言う、公式NPC屈指のネタ性を持つ人物*28
また前述の通り彼のクラスはミスティック級だが、同じく当初の解説では「ファンタズム級」と誤植され、階級まで下がっていた


  • ラーフ帝国
正式名称は「偉大にして久遠なるエルジア諸民族によるラーフ恒久帝国」。国家元首はデルス・ラーフ。
太平洋中央部のエルジア大陸に位置する、第二次世界大戦によって荒廃したエルジアの事実上の後身。
大戦により甚大な被害を被ったにもかかわらず復興支援が遅々として進まなかったことから「地球連邦に見捨てられた」と見做した現地の技術者が、封印されたアビステクノロジー研究を再開。アビスエネルギーによって復活すると共に、その技術者らの1人であったデルス・ラーフによって設立された国家。
元々アビス汚染の甚大な土地だった上に、生きるには他に選択肢はなかったことなどからラーフ臣民はアビスを受け入れており、アビスエネルギーのお陰で生活水準は良いことから、自分達を見捨てた連邦などよりも天才アビス技術者であるデルスを信奉している。
もっともその体制はブラックそのもので、アビスに疑問を持つ思想は弾圧され、国家としては戦争中なので戒厳令も敷かれているため、臣民の自由にも制限がかけられている。
更には連邦に対抗する力を付けつつアビス汚染を他国に押し付けるために、子飼いのテロ組織・ディスティニーを運用しては密かにアビスゲートを各地に開かせるなど、水面下で暗躍している。

モチーフは「悪の帝国」。フォーチュンの最も主な敵対勢力。
エルジアと言う地名や、「かつて首都が壊滅したことがある」「大陸一帯を射程に収める元々は迎撃用のレーザー砲を占拠し連邦軍を追い出した」と言う経歴から、「エースコンバット04」のエルジア共和国が直接の元ネタと思われる。あちらは敵役ではあっても悪役ではなかったが。
構成員のモチーフには、ありとあらゆる「敵側のキャラクター」がひしめいている。
現在の国家運営を主導するアヴァリス・ラーフ総帥はどう見ても毛髪がフサフサなギレン・ザビ。その娘は可憐でプリティなアイドル歌手
「紅の魔弾」の異名を持つ、常に仮面を着けることを許された大佐の地位を持つ男(ただし見た目が近いのはその替え玉の方とにかく破壊と殺戮が大好きな傭兵などなど……
「太平洋上の大陸」と言う実在しない土地*29を国土とするのは、恐らく「悪の帝国」と言う扱い上、実在するどの国家も当てはまらないようにするための配慮と思われる。
一方、ラーフにまつわる用語にはインド神話に由来するものが散見される。「ラーフ」自体、いわゆる「鬼」の類であるアスラの1体の名前である。
単純な「現実におけるインドに相当する国」と見做せる要素はNPCにそれっぽい者が混ざっている程度でしかないが、「奈落」自体が元々仏教用語である事からの連想か?


  • 恐竜王国ハイパーボレア
第二次世界大戦中に突如として、地球のイフシード大陸に国ごと出現した異次元の文明の住民。国家元首は恐竜帝王ダイナソア。
恐竜が絶滅せず竜人として進化した恐竜人の王国で、見た目や思想こそ野蛮だが科学力は地球人類にも劣らず、「マシンザウルス」と呼ばれるガーディアンやアビテクも有している。
アビスリアクターの実験中に国全体が巻き込まれ地球に漂着、その後は機甲歴世界の地球を新天地・第二の故郷と定め、複数名の「恐竜将軍」の指揮の下で全世界に侵略戦争を仕掛けている。そのためフォーチュンは勿論、連邦やヴォルフ、レムリア、ラーフすらとも敵対している。
その思想は極めてシンプルな「弱肉強食」。力のある者は出自に関わりなく、人類ですら上へと昇りつめることができ、逆に力の無い者は容赦なく下層へと叩き落されると言う厳格な階級構造が敷かれている。
「貧弱な人類」はハイパーボレアにとっては奴隷階級以外の何物でもなく、故にハイパーボレアは人類を組み敷くべく各地に攻め込んでいる。
「現在」の勢力圏はイフシード大陸の大半、それに加えてかつて連邦首都が置かれていたローレシア大陸ニューウルクの周辺一帯。ラーフ本土にも攻め込み少なからぬ損害を与えたことが言及されているが、撃退された模様。

モチーフは「恐竜帝国」と思われる。その他「動物型のマシンを運用する敵勢力」も内包する。


  • パルテア星間連合王国
太陽系の属する銀河系オリオン腕の「お隣」、サジタリウス腕に本拠を構える星間王国。国家元首は至高王オフル・マスド。
パルテア人の外見は体格が比較的華奢な以外は地球人類とほぼ同一である。
その正体を詳しく明かしてはいないが地球連邦系勢力に秘密裏に接触を図っており、「連邦の特殊部隊」「PMCの1つ」などの形で地球に潜入しては連邦や敷島、トゥーレと言ったラーフの侵攻を受けた国家に協力しつつ、地球のガーディアン技術について情報収集している。
第二次世界大戦中に宇宙でしか製造できないステラチタン合金が不可欠なミーレスを連邦が建造できたのも、パルテアの助力があっての事だった模様。
アビスを忌避する思想からラーフや奈落、第五帝国との戦争に於いては連邦にとって頼もしい味方だが、最終目標は地球を教化して取り込むことであり、そもそも地球にやって来たのも、地球で大戦の折に濫用されたアビスの影響がパルテアにまで及んだことに対する「懲罰的な出兵」である。
彼らの地球への接触は、言わばレムリア・ハイパーボレアの出現に次ぐアビス兵器使用による第三の予想外の事態である。
パルテアの社会構造は至高王を頂点とし、爵位を持つ複数の貴族がそれぞれの領地───上級貴族なら惑星1つ、更には星系そのもの───を治る封建制。上級の貴族は独自の軍団を率いる事も許されている。
ガーディアンの所有が認められるのは貴族階級、最低でも騎士候からだが、一部の星では騎士候以下の階級でもガーディアンに乗っている事も多いと言う。
オフル・マスドの超絶的能力を前に多くは恭順の姿勢を取っているが、サンプルキャラクターや公式NPCの中には至高王に母国や自分以外の一族を滅ぼされた事でフォーチュンに潜り込みつつ反乱の機会を窺う者もおり、パルテアや至高王の現状・思想に思う所がある者も皆無ではない模様。

モチーフは比較的友好的な宇宙国家……と言うか、「重戦機エルガイム」と「ファイブスター物語」の世界の複合と思われる。
一部は「神聖ブリタニア帝国」も含むか。


  • ガリスディア第五帝国
「現在」から3ヶ月後の地球に襲来した謎の多い銀河帝国。国家元首は星帝ナーサリウス。
星帝を頂点に置き、複数の貴族がそれぞれの星や星系を治めると言う構造はパルテアと似ているが、起源は遥か昔に遡るパルテアとは違ってこちらは「新興」らしい。そしてその思想はパルテアなどと比べて遥かに急進的。
既にいくつもの星とその住人が第五帝国に支配されているが、被征服民の中で「自由民」とされた者は帝国臣民としての権利を有しながらも様々な差別を受け、「奴隷民」とされた者は「バイオリアクター」と呼ばれる特別なアビスリアクターに繋がれ燃料として短期間の内に消費される。
第五帝国が積極的に星々を侵略しているのは、リアクターに投入する「資源(ニンゲン)」を必要としているためである。
地球にも奴隷民確保を目的に全長10kmの巨大宇宙要塞ザンクト=ハウル及び数百万以上の奈落獣と共に侵略を開始、第三次世界大戦が勃発した。
やがて「ザンクト=ハウル戦役」の末にザンクト=ハウルは崩壊、ナーサリウスは重傷を負った───死亡したとも、死亡したのは影武者とも噂される───が未だに予断を許さない状況にあり、第五帝国側もナーサリウスの健在を主張しつつ月の裏側に新たな要塞「アガレス=ハウル」を建造、ここを拠点に再侵攻の準備を整えている。
「第三次世界大戦」はこのザンクト=ハウル戦役で終結したと言う見方をする者も居るが、それは「シームレスに『第四次世界大戦』に突入し、現在はその渦中にある」と言う見方と一体である*30
他勢力との関係性は、当たり前と言うべきか自国と関連する勢力以外のほぼ全てと敵対的。侵略を受けている地球はほとんどの国家が反発しており、ハイパーボレアすら「新たな故郷」である地球を守るために連邦に一時休戦を申し入れて共闘を選ぶほど。
一方で、ノイエヴォルフと聖ティプトリー共和王国はそれぞれの目的を果たすために第五帝国に降っている。
パルテアとは互いが互いを「自分達によって支配されるべき相手」と見ている事に加えて、パルテアが忌み嫌うアビテクを第五帝国は多用する点からも相容れない相手となっている。

モチーフは悪の宇宙国家。特に、「強力なサイコキネシスを持つ皇帝の独裁」「軍の大半はドロイド兵」「本拠地は大マゼラン星雲」と言った要素から、銀河帝国ガミラス帝国ゼ・バルマリィ帝国辺りの複合と思われる。
また、バックストーリーで解説される第五帝国との緒戦のモチーフは恐らく「宇宙戦艦ヤマト」と「トップをねらえ!」。

+ 組織
  • アードバーク
第二次世界大戦時に地球連邦軍に所属していた巡洋艦、及びそれを旗艦とするスーパーロボット部隊。艦長はチトセ・ウィル・ナスカ。
0056年3月14日、エルジア第七補給哨がヴォルフ軍の襲撃により壊滅的な被害を受け、士官が全滅してしまう。
唯一生き残った士官候補生のチトセはその場に偶然居合わせ、当時のカバリエ級最新鋭機「アイスブランド」のリンケージとして目覚めた少年ラファエル・スオーと出会い、難民を艦内に保護しつつ飛び立った。
その後は志を同じくする多くの仲間を迎え、ある作戦ではヴォルフの将軍であるエリザベート・ノイシュタインと知己を結び、共に強硬派層の画策したコロニー落とし作戦を阻止する。
終戦に貢献したまぎれもない英雄である彼らだが、自分達の力が各方面から恐れられていることを察して戦後すぐに解散、メンバーもそれぞれの道を歩み始めた。闇堕ちしてしまったような者も居るが。
しかし戦いの中で何かを見たチトセやラファエル達は今後アビスの脅威が増大すると確信し、それに対抗するために行動を起こすことになる。

モチーフは恐らくホワイトベース隊
ただし最終盤に至っても艦載機が3~4機程度しかなかったあちらと違い、コラムを読む限りでも羨ましくなるくらいに充実した戦力を備えていたので、原作よりもスパロボ旧シリーズのホワイトベース隊モチーフと言えるだろう*31


  • フォーチュン
表向きは機甲歴世界ではありふれた存在であるPMCの1つ。地球連邦とも契約している。
経営形態は支社制を取っており、鳳市を始め世界各地に支社や小規模基地を有する国際企業。しかしてその実態は、独自の立場からアビスの脅威に対抗するために結成された超法規的組織
立ち上げたのは第二次世界大戦末期に強硬派層が決行したコロニー落としを阻止し、その後は本国をクーデターにより占拠したヴォルフ穏健派の青年将校団と、それに協力した地球連邦軍の練習艦「アードバーク」に所属していたスーパーロボット部隊。
結成メンバーらはラーフ帝国によるアビステクノロジーの復活と、自分達の強大な力が地球連邦に所属していることが平和の妨げになると危惧し、様々な軍事企業や政治家、非公式にレムリア王国からも支援を受け、独立した勢力として設立された。
最大の特徴は、鳳市を始めとしたフォーチュンと契約している自治体内では、奈落犯罪やアビス関連のテロや被害に対して優先的な捜査権や指揮権を有している点。
連邦軍の精鋭特殊部隊アーディティヤでさえアビス関連の事件ではフォーチュンに任務を譲るなど、アビス案件の前ではその影響力と権限は絶大。
予算も並のPMCを遥かに上回り、非常に希少なガーディアンであるエンタープライズ級さえも複数保有しているなど何かと凄まじいものがあるが、これらの背景には「さる大物政治家がバックに着いている」とも噂されるものの詳細は不明。
またPMC業務の他にも整備の外注や運輸の受付、はたまたテーマパークなど娯楽設備の運営も行っており、その業務内容は多岐に渡る。
特に階級は設けられておらず、メンバーの出自も様々。
鳳市支部長にして元アードバーク艦長であるチトセ・ウィル・ナスカを始め、多くは連邦またはヴォルフの元軍人だが、連邦軍を含む各国から出向して来た現役軍人、普段は別の職業に就いているパートタイマーのメンバーも居る。
更にはノイエヴォルフを始めとした敵対組織の脱走兵やテロリストの生き残り、異星人の傭兵を受け入れたり*32、設定では地球人以外の種族だらけで構成された支社もあるほど。
リンケージが特殊且つ貴重、そして高価値な才能なので、普段は学生として高校や中学校───中には小学校に通っている少年少女すら少なくない。
これらは作戦毎に選抜・召集されチームとして編成され任務に当たる。
表向きの顔を持つ者や学生メンバーは多くがフォーチュン所属であることを秘密にしているが、守秘義務は特にないらしく、正体を明かしている者も少なくない。
学生メンバーが所属する学校の職員となって彼らを支援する隊員も居り、公式NPCにもそう言った者が数名登場している。

モチーフはスパロボにおける主人公部隊
セッションによって個性豊かな何でもござれ集団となる。

+ 代表的NPC紹介
  • チトセ・ウィル・ナスカ
フォーチュン鳳市支部長。クラスはラインオフィサー、乗機は万能機動戦艦ユリシーズ*33
大戦時は地球連邦軍エルジア方面軍の士官候補生だったが、当時所属していた基地がヴォルフ軍の襲撃を受けた折に自分以上の士官が全滅したため、練習巡洋艦「アードバーク」の艦長となる。
ラファエルを始めとしたリンケージ達を指揮してコロニー落としを阻止、戦争を終結に導いた英雄の1人であるが、戦後は退役してフォーチュンの立ち上げに尽力。イヅモ特別区でもトップクラスの重要拠点である鳳市の支部長となった。
超一流の戦術家であると同時に私生活はだらしなく、軍人にならなければ引きこもりになっていたとまで言われるほど。また、猛烈な酒豪。
かつては婚約者が居たが、大戦時にロドニーと幾度も矛を交える中で亡くしており、彼との関係性は複雑。
経歴のモチーフはやたら老け顔な19歳のジャパニーズ・オットツァンWBをオマージュした艦元技官艦長の複合、ビジュアルや性格は酒飲み戦術予報士か。
能力面では一大スペースオペラ某魔術師も彷彿とさせる。

  • ラファエル・スオー
フォーチュン参謀。クラスはベテラン、乗機はラファエル専用ファルコン*34
大戦の最中、当時15歳にして連邦が開発したカバリエ級最新鋭機「アイスブランド」のリンケージとして目覚め、アードバーク隊の一員としてチトセと共に戦う。更に末期にはスターゲイザーとしても覚醒した。
チトセが最も信頼したリンケージの1人だが、コロニー落とし作戦の際に深刻なアビス汚染を受けたことで、スターゲイザーとしての力を失ってしまった。
戦後はフォーチュンの参謀として後進の育成に当たっている。クラスがベテランとなった分、技量については更に磨きがかかっていることが伺える。
モチーフは疑いようがないほど我らが天パ。元ネタと比べると、戦後に退役できたのであちらより待遇は良かったらしい。
プロフィールの性別欄が「男?」になっている。


  • 鳳市高校
鳳市最大の高校。偏差値は「中の上」。
最近施設に改築が入った事で受験生が増えているとのことで、生徒会長を始め海外からの留学生も数多く在籍している。
前述したリンケージの生徒やそのサポートを担う教職員も所属しており、所在地自体フォーチュン鳳市支社の斜向かい
校内にもリンケージが緊急出撃するための地下通路や戦闘機やらが隠されている。
制服は男子は学ラン、女子はセーラー服。

モチーフは学生主人公が通う学校……というか、生徒会長が生徒会長なのと留学生のNPCが着用している制服のデザインから、恐らくコードギアス」のアッシュフォード学園
軍関連の秘密設備が大量にある点や設立に連邦軍が関わっていること、ラーフの侵攻後に各設備を整備したにしては不自然な点を疑われていることから咲森学園も含むかもしれないが、「基本ルールブック」の初版リリースと時期が近過ぎるので恐らく偶然。

+ 代表的NPC紹介
  • クリス・ヴェッセーラ
鳳市高校生徒会長。クラスはノーマル*35
ローレシア*36からの留学生にして、連邦やフォーチュンとも繋がりの深い巨大企業ヴェッセーラ重工のお嬢様。
奇抜なイベントを度々企画するお祭り好きの生徒会長、面白そうな話や色恋沙汰に対して首突っ込みたがり、しかし本当に守るべき一線だけは弁える、将来確実に待ち構える政略結婚を前に学生生活(モラトリアム)を精一杯満喫中、ウェービーなロングヘアで巨乳で留学生のお嬢様……と、モチーフどころか設定がほぼ全部ミレイ・アッシュフォードそのもの

  • 峯風アヤ
女子生徒の1人。クラスはユニオン、乗機はシュライド。
データ収集を目的とした強行偵察型ガーディアンを駆る、フォーチュン所属のリンケージ。
友人を作らず常に1人で本を読んでおり、他のフォーチュンのリンケージともほとんど関わりを持たない上に個人的な情報や経歴はほぼ全て抹消されているため、上司に当たるチトセですらある特務機関から派遣されて来たことしか知らないと言う謎の多い少女。
容姿はショートカット、性格はクールでドライ、ついでに「峯風」は日本海軍の駆逐艦と同名と、モチーフは明らかに綾波レイ
「任務はあくまで偵察機による情報収集で友軍への直接的な援護は行わない」と言う点は、「戦闘妖精・雪風」の深井零も思わせる。奇しくも「れい」繋がり。


  • ノイエヴォルフ
現在のヴォルフ共和国を連邦の傀儡と見做し、本国から離脱して武力闘争を続ける「ヴォルフ残存軍」の中でも最大の勢力。総帥はヘンドリック・ジーゲン大将。
組織名は直訳で「新たな狼」の意だが、ここでは「新・ヴォルフ共和国」の意味だろう。後述の通り「サードワールドウォー」では、「新たなヴォルフ」の名前で独立宣言している。
主な母体は元共和国軍親衛隊第三突撃師団で、これが丸ごとテロ組織と化している。前述の「1つの軍閥がそのまま残存軍化してしまった」例そのものである。
地上には数個師団、宇宙にも一個艦隊と言う破格の規模を備えており、連邦軍と共和国軍に未だに攻撃を続けている。
ジーゲン大将がゲリラ戦の達人な上に、座乗艦ゼーアドラーの高いステルス性も相俟って、連邦・ヴォルフ共に何度も損害を被っている。
お互い連邦と敵対する者同士、ラーフとは秘密裏に協力関係を結んでいるがお友達になった訳ではない。ノイエヴォルフはラーフを信頼するつもりはなく、ラーフにしてもヴォルフは不俱戴天の仇である。
第三次世界大戦では「新生ヴォルフ共和国」を立ち上げてついに独立を果たした……が、実態は旧シリーズのノイエじゃない方のDCよろしく第五帝国の走狗になったものだったため、その安易な手段に走った姿勢を「腐った」と見なす者達も現れ、分裂状態に陥ってしまった。



  • アーディティヤ
第二次世界大戦後に地球連邦軍内に組織された、ヴォルフ残存軍を掃討するためのエリート特殊部隊。具体的な規模や予算などには謎が多い。
一応ルールブックでは「大規模」となっており、数個師団+一個宇宙師団(=小国家に匹敵)のノイエヴォルフが「小規模」なので、それ以上のものはあるのだろう。
メンバーはいずれも正規軍より1つ上の階級として扱われるのが慣例となっているが、第二次世界大戦で宇宙移民者に不当な暴行を働いたり違法な取り締まり行為をして検挙されかけたような地球主義者が多くを占めているため、宇宙側からは何かと疑いの目で見られがち。
一方で、ヴォルフ残存軍のテロを何度も阻止した実績から、地球市民からは人気が高い。

モチーフは主人公チームとはまた別の精鋭チーム……と言うか、明らかにティターンズ
しかし曲りなりにもカウンターテロ部隊としての実績はあったり、地球市民からの人気はあったり、フォーチュンに反感を持ちつつも表立って敵対はせず関係性は「中立」だったりと、ちょっと綺麗なティターンズと言ったところか。
「地球軌道方面艦隊の司令官」が常にサングラスをかけた極端な地球至上主義者だったり、実力は確かだが高慢ちきな若手エースが所属していたり。
もっとも前者は軍人としては優秀でヴォルフによって家族を失った経験があったり、後者も平和実現に燃えていたり、フォーチュンを嫌っている理由が「子供に戦争をさせるから」だったりと、やはりどこかちょっと綺麗。
因みに「ティターン」と言えばギリシャ神話に登場する神族の名前だが、「アーディティヤ」もインド神話における神の集団の名前である。


  • ディスティニー
反連邦テロリスト……の皮を被った、ラーフ帝国の特殊工作部隊
連邦に対抗する力を蓄えるべくアビスゲートを開こうと、世界各地に派遣されてはテロ活動を行っている。
実情はともあれこのような行為はラーフの倫理観でもアウトとしか言いようがないので、自国とは無関係なテロ組織として扱っている。
イヅモ方面の司令官は前述の残虐趣味の傭兵な一方で、ラーフ正規軍からの出向者には無差別攻撃を一切許容しない真面目(あるいは堅物)な女性リンケージの姿もあり、汚れ仕事担当チームでありながら思想的には一枚岩ではないらしい。

モチーフは「悪の帝国における精鋭チーム」。或いは単に「(主に人間によって構成される)敵チーム」と言ったところか。


  • 秘密結社テラネシア
南極に本拠を構える、連邦政府直轄の秘密部局。総帥はグレゴリー・E・ヴィッテルスバッハ。
表向きは奈落汚染対策局として対奈落兵器の開発に従事しているとされ、アビスを浄化する機能を持つ「特試遊撃型巨人歩兵」アインヘリアル級ガーディアンの開発元。
その実態は、第一次世界大戦以前から存在する秘密結社。大暗黒期によって断絶してしまった旧世紀の情報を保持し続けている集団である。
支給される予算は天文学的な額に上り、連邦政府の高官には軒並みテラネシアの息がかかっている。
支部(セル)と呼ばれる単位で活動し、各支部は規模に関わらず対等として扱われる。支部ごとに1~3機のアインヘリアル級を備え、奈落獣の撃退と運用データの収集を行っている*37
人類間の戦闘には介入せず、外部からの武力干渉はその全てを退けている。ただし恐竜人類とメタガイストは人類と見做しておらず、「人語を語る奈落知的生物」と認識している。
対奈落戦においては一方的にあらゆる国家に「協力」を求めており、その相手にはアビス技術を濫用するラーフ帝国すら含まれる。尚、ラーフ皇帝デルスはかつてテラネシアのスタッフであったことが知られている。
「ディアスポラ*38計画」なる最終目標を掲げているが、その詳細はほとんどの支部長にも知らされておらず、一切不明。

直接的なモチーフはネルフ、もっと言えばその裏で糸を引くゼーレか。
「ラディアントブレイヴ」のコラムに掲載されているイラストは、ほとんどそのまんまゼーレ会議である。
同書にはパーソナリティとして構成員も数名掲載されているが、名前にはちゃんと艦船名が含まれている*39。しかもその内の1人はどう見ても艦これの武蔵(だが苗字は千代田)
組織構成においては「セル」を主軸にしていることから、同社系列の「ダブルクロス」に登場する主な敵対勢力「ファルスハーツ(FH)」を意識している可能性もある。

+ 代表的NPC紹介
  • エリス・ハート・アーガス
「幻影の神」の異名を持つ、テラネシア総司令。クラスはオーバーロード、乗機はアウターリミッツ。
総司令は幾度も代替わりしているが、全て同一人物であるとされる。
その正体は、人類史上初のスターゲイザーであるアーシェラ・ティプトリーの意識クローン。地球圏の全支部に配備されているミーレスイグニスを制御可能なほどの力を持つ。
総帥である「山の老人」の導きにより宇宙意志と出会ったとされるが、ディアスポラ計画に従う理由は不明。ただ、時折アインヘリアル級ガーディアンのコクピットに幻影として現れ、リンケージに助言をもたらすと言う。
同社系列の「エンゼルギア 天使大戦TRPG*40」に登場する公式NPC「ヴィヴリオ」に外見が酷似していると言われるが、関係性は不明。

  • 扶桑グレン
テラネシア・イヅモ本部司令。クラスはスーパー、乗機は破砕巨王コード・ウェイナー。
鳳市支部の支部長であり、またイヅモにある4つの支部を統括する。物凄い悪人面だが、元アードバーク隊の一員
過去の経歴で知られているのはアードバークと共にコロニー落としを阻止したことのみであり、戦後にテラネシアに参画した模様。
恐るべき実力を持った格闘家で、また嘘か真か、第二次世界大戦中にはナイフ1本でミーレスを撃破したとされる。モビルファイターなんだろうか。
実はルール的には加護は生身でも使用できるので、それでどうにかしたのかもしれないが。



リンケージクラス

PCの戦闘における役割を決定するクラス。
これらのクラスは一定のレベルに到達した際、自身が搭乗する機体の性能を全体的に向上させる特技を自動的に取得できる*41


ストライカー

「攻撃手」の名を関するクラスで、いわゆるアタッカー。取得加護はトール*42
その名の通りに特技は「攻撃」に一点集中しており、「ボスを倒す」「そのために攻撃力を高める」ことに特化している。
自動で取得する「パニッシャー」が、端的に言えば「ボスに対する火力アップ」であることからもそれが顕著。
ある意味では火力増加と、それをぶつけるために敵に突撃する以外の全てを投げ捨てているとも言えるが、それ故にストライカーは戦闘パートの主役にして花形である。
無論、他クラスと併用または協力してもらい、ストライカー単体では低くなる命中・回避を補うことも忘れずに。
色々バランスの悪さが目立っていたこともあってか「コンペンディウム」でようやく修正が入り、更に火力を底上げできるようになった上に低レベルで各種能力値を上昇させたり、自己回復や食いしばりもこなせるようになった。


コンダクター

「指揮者」の名に相応しい、サポート特化型の後方支援職。取得加護はイドゥン。
ステータスが満遍なく伸びるタイプであるため、自身の攻撃性能は高いとは言えないが、判定強化や支援など味方の補助にかけて右に出る者はない。このクラスのPCが1人居るだけで、戦術の幅は大きく広がるだろう。
またモブ*43に対するダメージを上昇させる特技があるため、スイーパーとの相性が非常に良く、雑魚散らし担当のPCを作成する場合はオススメの組み合わせの1つである。
一方で、自動で取得する「カバーアシスト」で貴重な特技枠を1つ埋めなければならないのが難点と言えば難点*44


スイーパー

「掃除屋」の通り、攻撃主体なのはストライカーと同じだが、こちらは「支援攻撃」に近い役職。取得加護はオーディン*45
命中補助と範囲攻撃、または敵の妨害に長けており、ストライカーがボスキラーならこちらは言わば雑魚散らし役。
勿論ストライカーと組み合わせるのも良い。攻撃特化ガーディアンに命中が合わされば、大概の敵は脅威ではない。
またダイス振り直し系特技や支援系特技、ダメージ軽減特技についてもコンダクターよりも性能が高いものや方向性の違うものもあるので、サポート役としても活躍できる。
ストライカーやコンダクターとは違い、自動取得の特技がないため初期レベルの特技枠をフルに使うことができるが、初期取得で持たされる加護がオーディンなのが考えようによっては難点*46
前述した性能の高いサポート特技が、スイーパーを初期作成で取得することが条件のものもあるのがまた悩ましいところ。


レンジャー

「超SRS大戦」にて初出。後に「シンセシス」にて正式に追加。
「超SRS大戦」では同時に収録されていたにもかかわらず、スィームルグ級やネプチューン級が正式に追加された「コンペンディウム」ではハブられていた。
「徘徊者」、転じて偵察や潜入、攪乱などを行う特殊部隊の名の通り、単独行動を旨とするクラス。取得加護はイドゥン。
他のクラスとの連携ではなく自分1人で戦うことを前提としているのが特徴で、パラメータの初期値も全ての数値が同値となっている。
「単騎または少数で多数を相手取り殲滅する、ヒロイックな戦闘をするためのクラス」と言うだけあって単純に強いが、その分下手に導入するとバランス崩壊を招きかねない。
特定のリンケージクラスでなければ取得出来ない一部の特技や汎用アイテムを、制限を無視して全て自由に取得できると言うのだから尚更である。
使用する際はPC1人のソロプレイ、もしくは他のPCも全員レンジャーであることが望ましいとされ、公式サイトのサンプルキャラクターでも使用例が無い特殊な扱いとなっている。
「本クラスまたは第三の加護で取得した加護を別種の加護に切り替える」と言う、掟破りの特技を持つ*47



ガーディアンクラス

PCが扱う機体の種類を決定するクラス。
前述の通り、複数のクラスを取得することは非推奨。


+ 基本ルールブック収録クラス

カバリエ級

「騎士」の名を持つ、最も汎用的なガーディアン。取得加護はヘイムダル*48
初の量産型*49ガーディアン「カバリエ」の名称がそのままクラス名となり、ここからクラスによる分類の概念が生まれた。
サイズは全長15~20m強を基本とし、戦場を選ばず性能的に特化した部分が少ない。最初に誕生したクラス故に「リアル級」の別名も持つ。
ここから派生したクラスも数多く、あらゆる意味で最も基本的なガーディアンと言える。

モビルスーツパーソナルトルーパーなどのいわゆる「リアル系」が属する。
後発の追加クラスとの兼ね合いも踏まえて厳密に定義するなら、「サイズは20m前後」「汎用型」「非可変機」「非換装機」「特殊な機能なし」と言ったところ。ただし追加データで「可変機」や「NT専用機」も再現できるようになった。
サンプルキャラクターのモチーフは恐らく、近距離型はファーストガンダム素トライク、遠距離型はミシェルが乗るサダルスード、可変機型は「TSカミーユ*50が乗るΖガンダム、白兵型は「綺麗なシーマ様*51が乗るグフ・カスタム
遠距離型はコトブキヤのMSGストロングライフルとよく似た狙撃銃を装備している。
F.E.A.R.のTRPGではお約束のバランス型。専用武装は白兵から近距離射撃、遠距離砲撃とバランス良く備わっている。
サンプルキャラクターも最初から近接型と遠距離狙撃型の2種類が用意されているなど、「基本ルールブック」だけでもプレイヤーの好みに応じて柔軟にキャラクター構築が可能。
「上級ルールブック」の追加アイテムも他クラスの倍ほどの数があり、多彩な戦術を取ることができる。後続のサプリメントでも追加の特技やアイテムが出ており、これを反映してサンプルキャラクターも可変機型と白兵型の2種類が追加されている。
当然、漫然とやりたいことを詰め込めば器用貧乏と化すので、目的はしっかり見据えておくこと。何でもできるのではなく、「何にでもなれる」と考えよう。
ある程度のコンセプトを持ってビルドをしなければならないと言う意味では、中級者以上向けのクラスとも言える。サンプルキャラクターの「白銀の刃」「天雷の狙撃手」はその悪い例で、公式から修正版データが用意されたほど。
また「コンペンディウム」にて自動取得特技のアップデートが行われているため、採用した場合は既存のデータとの齟齬が発生する可能性があることには留意しておきたい。
これによりクリティカルに関する特技が増えたことで、「クリティカル特化のクラス」と言う個性を得た。オーバーロード級「あ、あの」
最終的に常時クリティカル値は7、特定の加護を使用すれば6にまで到達する*52


クラッシャー級

カバリエ級から派生したクラスの1つ。
ガーディアンを用いた格闘競技「クラッシャー・バトル」用に開発されたガーディアン。取得加護はフツノミタマ。
クラッシャー・バトルのルールはいくつかあるが、基本は「頭部の破壊=敗北」「コクピットへの直接攻撃は反則」である。
軍用機と言うより個人所有機の側面が強く、軍事組織で用いられる例は少ない様子。
一般的な軍用ガーディアンのような火器管制装置はオミットされており、徒手空拳や刀剣類などの白兵武装で戦う、まさに「巨大ロボの姿を取った格闘家」と呼ぶべきクラス。
操縦系にはパイロットの動きをそのままマシンにトレースさせるダイレクト・リンケージ・システム(D L S)と呼ばれるものが採用されているのも特徴の1つ。

モビルファイターを再現するクラス。飛影とかも居たりするが。
サンプルキャラクターのモチーフは「TSしたサイ・サイシーが乗るドラゴンガンダム
飛び道具もなくはないが、基本は「突撃して殴る」ことに特化しており、回避力を上昇させる、ステルス状態になる、高速で移動する、白兵攻撃力を底上げすると言った特技が充実している。
バーサーカー状態になる危険なシステムなんてのも。「コンペンディウム」の追加データ*53では、それを更に応用発展させた阿頼耶識システムまで使えるようになった*54
接近戦を主体と謳う割に大して硬くないと不遇気味なクラスだったが、「コンペンディウム」にて「数回戦闘不能を踏み倒せる」などのヤケクソと言ってもいいほどの強化が成されている。
他にも、味方の強化や移動のサポート止まるんじゃねぇぞ…を行う特技も多く追加されたため、持ち前の攻撃面の高さを活かしつつ、「突撃して殴るだけのクラス」と言う前評判から脱却しつつある。
またカバリエ級同様に自動取得特技の効果に修正が入っているため、採用前後で特技の効果が違うことに留意したい。
専用アイテムで生身での戦闘能力を(素手限定だが)強化することもでき、一通り取りきると人間同士の戦いでは手が付けられなくなる。


スーパー級

その名の通り、複数の意味で「規格外」な性質を備えたガーディアン。取得加護はガイア*55
「未分類クラス」「その他クラス」とも言い換えることができるため、スーパー級から分離・独立して後から新たなクラスに再定義される例もままあると言う。
その全てが個人製造・個人所有のワンオフ機であり、他のガーディアンとは異なる独自の超エネルギーで駆動するのが特徴。
このため「正規軍の制式装備のスーパー級」や「スーパー級のミーレス」は存在せず、その在り方は兵器と言うより「ヒーロー」に近い。
兎にも角にも超絶的な能力を持つことから「決戦兵器」「組織の最後の切り札」的な側面を持つものも少なからずある。
前述のDLSを搭載するスーパー級も存在し*56、「軍用装備ではなく個人の私物」と言う共通点も加味するとクラッシャー級との違いは曖昧だが、基本的に「競技レギュレーションに収まっているかどうか」が判断基準な模様。
また機体名の前に「鋼鉄神兵」や「降魔爆装」と言った、称号のようなものが付くことが多い。

その名の通り、いわゆる「スーパー系」がモチーフのクラス。
サンプルキャラクターのモチーフは恐らくマジンガーZ。何せ専用特技の1つが「黒鉄の城」である。
「とにかくパワフル且つ頑丈な脳筋仕様」「弱点は鈍さ」「燃費劣悪」「命中・回避は低い」と言う特徴もスパロボのスーパー系に準じる。
〈光〉を始めとした各種の属性防御力を持っていたり、「奇跡を起こす加護」ガイアが使用可能な数少ないクラスでもあり、様々な意味で「主人公」に相応しいクラスと言えよう。
ヒロイン救出担当*57


ディザスター級

カバリエ級から派生したクラスの1つ。
カバリエ級が「歩兵」なら、こちらは「砲兵」に相当するガーディアン。取得加護はヘル。
あらゆる側面において砲撃力に特化しており、それを支える特徴の1つが「アセンブル機能」
これは、更なる重武装化に備えた積載量重視のタンク型、長距離狙撃の為の安定性に特化した多脚型、スピードを確保する為の逆関節型フロート型と言った具合に、下半身を目的に応じて組み替えることができると言うもの。
また「マーベリックウェポン」と呼ばれる多重連高周波ブレード建築物そのまんまハンマー弾道ミサイル全周囲パルスキャノン巨大γ線レーザーブレードと言った規格外の兵装を使用可能で、その名の通り災害の如き大火力を持つ。

出自の設定やサンプルキャラクターはヒルドルブガンタンクガンダムヴァーチェと言った「半人型火力支援機」「大火力砲撃機」を思わせるが、前述の特徴の数々を見るに直接的なモチーフはアーマードコア、特にV系と思われる。
追加データで「バトルライフルとは名ばかりのHEAT弾用滑空砲」も追加された。またサンプルキャラクターの中には「武器腕に換装した04-ALICIA」と言った外見のものも。
火力と殲滅力にかけては全クラスでも指折りであり、ストライカーやスイーパーと組み合わせれば大抵の雑魚は一瞬で消え去る。
代わりに極めて鈍重で、素早い移動や攻撃の回避は度外視し、動く要塞を通り越した「固定砲台」として割り切る必要は出てくる。
一応、追加データを使用すれば、比較的動ける中量級軽量級になることも可能。
「シンセシス」で初期作成時の取得特技数が増えた上に既存特技の修正も入り、共通特技の方が強かった遠隔砲撃メジャー特技と、今までロマン武器であった「マーベリックウェポン」が使いやすくなった。お気軽に不明なユニットを接続しよう!
「マーベリックウェポン」で取得できる規格外武装自体にも大幅強化が入ったため、「シンセシス」導入の際は注意。


ファンタズム級

突如として現れた魔法国家レムリアのガーディアン、その中でも騎士階級の者が用いる、比較的下位のものを指す。取得加護はタケミカヅチ*58
西洋ファンタジーがモチーフなのに加護は日本神話由来の神なのはご愛敬。
既存の科学とは全く異なる技術である「魔導力」でAL粒子を操作・駆動する。
サイズは10m前後と比較的小型で、運動性と格闘戦に特化した性能が与えられている。代わりに砲撃性能を犠牲にしている機体が多い。
ほとんどの機体が騎士の甲冑のような外観であったり、AL粒子を用いたバリアや飛行能力を標準装備しているの特徴の1つ。

ガイメレフオーラバトラー魔装機など、「ファンタジー系の巨大ロボ」を再現するクラス。
特技にはド直球に「オーラ斬り」がある。専用武装には蛇腹剣があったり、宇宙から隕石を呼び寄せるなんて物騒な物も。
サンプルキャラクターの性能諸元はあれら同様、見慣れない単位系が用いられていたり。
騎士然とした設定の通りFPが高くなりやすく、高威力の白兵攻撃やダメージが通りやすい〈刺〉属性の武装、属性攻撃に特化していることから、攻撃力も高い。
「敵との一騎打ちを好む騎士のロボ」と言うイメージや設定に反して、砲撃武装自体は結構豊富に用意されている。
後発で同じ魔法系のクラスであるミスティック級との連携特技が追加されたため、味方に居る場合は採用してみるのも良いだろう。
スーパー級と並び、〈光〉以下の属性防御力を最初から持っている貴重なクラスでもある。


ユニオン級

カバリエ級から派生したクラスの1つ。
他のガーディアンとの合体(ユニオン)」によって真価を発揮する支援用ガーディアン。取得加護はブラギ。
ラーフ帝国が開発した「ガーディアン輸送機として前線に搭載機を投下後、自身もガーディアンに変形して戦闘に加わるカバリエ級」を前身としており、後に「他のガーディアンの追加装備または武器そのものに変形する機能を持ったガーディアンクラスの1つ」として確立されるに至った。
単体での戦闘能力も申し分なく、中にはユニオン級でありながら他機種との合体を想定していないものすらある。
出力の問題で、ユニオン級に相当するミーレスは存在しない。

GNアーチャーアウセンザイターなど、「他のロボと合体するサポートロボ」「他のロボの乗り物などに変形するロボ」を再現するクラス。
サンプルキャラクターは「MSG大型ミサイルランチャーを装備したGNアーチャー」といった風。
変形機構を持つことから初期は「可変機」を内包するクラスでもあったが、そちらは後の追加データで専用のクラスが用意されたため、この点は向こうに引き継がれた感がある。
単体で使える武装も当然用意されてはいるが、やはり他のガーディアンと合体することで使用可能になる大物武器が最大の魅力。
連携こそが本分であり、使用するのであれば他のPCと事前に打ち合わせしておくのが吉だろう。


ライトニング級

全高4m前後と言う小型ガーディアン。取得加護はエーギル。
サイズの小ささに加えて、装甲を極限まで削った末の歩兵用装備でも破壊されかねない極めて低い防御力・生存性*59と引き換えに、正に「雷光」の如き速度と攻撃力、そして非常に高い生産性とコストの低さを実現している。
「ターボローラー」と呼ばれる小型の車輪を標準装備し、加えて一部の機種は「ワイヤーランチャー」による三次元機動も難なくこなす機動力と運動性は、市街地や森林地帯での戦闘で最も力を発揮する。
あまりに大量に製造された上に安価で取り引きされていることや、元々見通しの悪い環境でのゲリラ戦に向く仕様、ALTIMA使用量の少なさから他クラスと比べてリンケージになれる者が多いことから、テロリスト御用達と言う悪名高さも持ち合わせている。

アーマードトルーパーナイトメアフレームタクティカルアーマーなどの「全高10m未満の比較的小型のロボ」を再現するクラス。
専用特技の1つがズバリ炎のさだめであり、専用武装が「ソリッドシューター」だったり「ライトニング専用パイルバンカー」が複数用意されていたり、そもそもサンプルキャラクターが丸っこい寸胴体型など、当初は元ネタであることが明言されているボトムズ色が非常に強かった。
後に「コクピットブロックが背面に装備され甲冑のような装飾が施された、ランスや高周波ブレードが主武装の機種(ただし、製造元は大帝国に支配されレジスタンスが抵抗活動中の側)」や、これまたズバリ輻射波動機構が追加され、KMFの再現も割とできるようになった。
……なのだが、ギアスモチーフの特技がことごとくルルーシュ再現用であるため、スザクカレンを再現しようとすると特技はボトムズやガサラキになってしまう。
「防御力を投げ捨て、速攻で行動開始し、高速で突撃し必殺の一撃を繰り出すこと」に全てを捧げたクラスと言って差し支えなく、攻撃力を増加させるスキルが非常に豊富。特に大型の敵を喰らうことに長ける*60
移動力や行動値も他を圧倒しており、大抵はこのクラスのキャラクターが各ターンの最初に動き出すことになるだろう。
また防御面をかなぐり捨てている点が強調されがちだが、防御修正を底上げしたり最悪撃墜されても乗り捨てて予備機に乗り換えできる特技もあり、回避力も高く相手に加護を切られたりしなければ大概の攻撃はヒョイヒョイ避けてしまうので構築によっては案外粘り強くもある。


ベテラン

ガーディアンではなく、ガーディアンを模倣した一般兵用量産機であるミーレス、あるいは戦闘機やヘリ、戦車と言った在来兵器を用いるクラス。取得加護はミューズ。
そのため「ベテラン級ガーディアン」と言うものは存在せず、あくまでも「優秀な非リンケージのパイロット」を指す俗称であり、便宜的なものである。
ガーディアンではないため機体性能は低く、AL粒子も使用できないが、中にはどう言う訳かAL粒子を放出したり、加護を使用する者も確認されている。
PCはこの「何故かAL粒子を扱えるベテラン」として扱われる(NPCはこの限りではない)。
ある意味でリンケージより貴重な才能の持ち主達

各作品序盤のムウ、EXODUS冒頭の真矢サベージ借用中の宗介と言った、「自分専用の巨大ロボではなく、量産機やそれ以外の在来兵器で戦う熟練パイロット」を再現するクラス。
「ベテラン」と言う名称やサンプルキャラクターの外見や専用特技のフレーバーテキストなどから「長年の戦闘経験で培った熟練の技で戦ういぶし銀の老戦士」を連想しがちだが、「並みならぬ訓練や経験を積んだ若い戦士」でも構わない。
他のクラスと異なり「素体のガーディアン」が存在しないため、汎用アイテムとして用意されているミーレスまたは在来兵器で乗機を構築する。ベテラン専用の武装があるわけでもないので汎用の武装やオプションを頼ることになるが、前述の通り、物によっては中々の性能を持っている。
一応、汎用武装のビーム兵器も用意されているが、性能にコストが全く見合っていない*61
ミーレス、いわんや在来兵器の類の性能はガーディアンには遠く及ばないが、その差を技で埋めるクラスと言うだけあって使い勝手の良い便利な専用特技が多数用意されており、特技の取得可能数も他クラスと比べて多め。
特技の中には「不可能を可能に!」なんてのも。あの時乗っていたのは、デチューンされたお下がりとは言えワンオフ機だったのだが。
自身をモブ化する特技を持つ珍しいクラスの1つでもある。また基本パラメータや戦闘用ステータスを強化したり、機体に乗っていない状態でも使える特技が豊富で、生身同士の戦闘にも強い。
出目を7に固定してファンブルとは無縁になる、固定値信者垂涎の特技もある。
前述の通り、PCは「特別なベテラン」として扱われるため、加護も問題なく使用可能。
ヴァレットと呼ばれるオリジナルのモブを召喚する特殊な特技を持つが、高レベル帯だと加護とブレイクが使えない以外はPC並みの性能となる*62ため、GMをバランス取りに四苦八苦させる問題児。

ちなみに、ミーレスや在来兵器自体はクラスに関わらず取得可能で、取得特技によっては被撃墜時に乗り換えることも可能。
ただし、各クラス専用の武装は基本的に装備できない*63

+ 上級ルールブック収録クラス

エンタープライズ級

戦艦への変形機構を有する巨大ガーディアン。取得加護はバルドル。
比較的小型のものですら数百m級、大きなものになればkm単位と言う凄まじいサイズを誇り、ガーディアンでありながらもその扱いは戦艦に準じる。
当然易々と調達できる代物ではないため、実働数は数えるほどと言う希少品。フォーチュンもいくつか保有しているが、多くが支部施設を兼ねるものとして扱われている。

スパロボで言うところの戦艦枠、マクロス級アークグレンラガンと言った「人型に変形する母艦」を再現するクラス。
直接的なモチーフはやはりマクロスが強め。専用特技が既に「ピンポイントバリア」である。
巨大過ぎて運動性と回避力は皆無だが、耐久力と防御力、そして火力は半端ではない。射撃命中もかなり低いが砲撃命中に優れており、専用武装のラインナップは砲撃系に大きく偏っているため、さほど問題にはならないだろう。
戦艦枠なだけに他のPCを収容して修理・休息させたり、量産機に乗る味方NPCを出撃させると言った特技を持つ。
艦船専用のオプションを装備可能で、大人口を擁する都市や酸素製造にリゾートなどを目的としたさえ併設できる。
後発の追加データにて艦船だけでなく、魔法によって動く空中要塞なども取得できるようになった。ラピュタに乗ってムスカごっこもできる。


オーバーロード級

カバリエ級から派生したクラスの1つ。
超感覚に覚醒した新人類「スターゲイザー」の能力を最大限に発揮させるためのインターフェース・OVL(オーバーロード)システムを搭載したガーディアン。取得加護はガイア。
「OVLシステムを搭載したカバリエ級や巨大非人型マシン」なども別個に存在するが、オーバーロード級はALTIMAを全てOVLシステムで制御するのが特徴で、スターゲイザーの全能力を活かすなら本級の右に出るものは無い。
OVLシステムによる粒子制御を応用した特別なビーム兵器や衛星から供給された莫大なエネルギーを用いる巨大ビーム砲の他、「イグニス」と呼ばれる無人攻撃端末、その一種でもある遠隔操縦される無人ミーレスと言った特徴的な装備も有している。

ニュータイプまたはイノベイター専用機の類を再現するクラス。
これまた刻の涙サテライトシステムのような、まんまな特技やアイテムも。
あれらの小惑星を押し返すとか誤解のない対話ができる空間を展開すると言った不可思議な現象を起こす能力の再現か、ガイアを使用可能な数少ないクラスの1つ。
クリティカルを出しやすくする専用特技が多いのが特徴だったり、専用武装の攻撃力が「知覚」「反射」「理知」と言った基本パラメータによって変動したりと、強さにランダム性が出やすい点は元ネタの「個人差の大きさ、不安定さ」を再現したものか。
PC作成時に天然の星を見る者(スターゲイザー)と、それを改造や投薬、サイバネティクス技術で人工再現したアーティフィシャルスターゲイザー(AS)こと強化人間のどちらかを選択する*64。前者はクリティカルが出やすくなり、後者は基本パラメータが上昇する代わりに、クリティカルする度に体力が減って行く。
しかしこれだとガンダムX系のクラスなのにガロードを再現できないと言う問題があったため、後述の追加データでスターゲイザーでも強化人間でもない普通の人間でも乗れる三択になった。こちらだとあなたに力を……されてサテライトキャノンを撃ち込める
最終的にはスターゲイザーでもないのに、人型のイグニスを使って一斉サテライトキャノンを撃つスパロボ仕様になる。
イグニスは本級を象徴する武装。スタンダードなビーム砲塔型から前述した遠隔操作式無人ミーレスに、相手に直接ぶつける刀剣状のタイプもある。
基本パラメータによって攻撃力のみならず射程も変動するのが特徴で、多くの砲撃武装は射程が3~4マスだが、初期作成でもその倍は行く。
更にイグニスの射程を伸長するオプションもあり、スイーパーと組み合わせるなどすれば二桁に到達させることも難しくなく、戦場のサイズと位置取りによっては一歩も動かずに戦場のほぼ全域を射程内に収めることすら可能。
イグニス系の武装は相手が射程内にさえ入っていれば障害物の影響も無視する効果を持つため、シーン自体から離脱でもしない限り逃れることは至難の業。まさに「戦場を支配する能力」を持ったクラスである。
これだけ言うと砲撃が得意のように見えるが、前述の通りイノベイター専用機も入れたついでにエクシアも含まれているので、所持*65している白兵武装を次々と使い捨てながら敵に叩き込む特技を持っており、白兵型も火力を叩き出せる。
そして固定武装故に、タダで複数取得できるマニピュレーター*66を大量に所持することになる。阿修羅……?*67
ついでに言うと専用の射撃武装はなんと5種類しかない上に、性能がイマイチパッとしない。
「コンペンディウム」追加分*68の特技やアイテムは何かしら制限のかかるものが多いため、採用したい場合はプレイヤー間で話し合った方が良いだろう。
追加されたデータの中にはガンダムX系の特技の他に可能性の獣なんてまんまな特技やスターゲイザーを見ると急に憎悪するアイテム、大気圏内での飛行が可能なファンネルミサイルがメインの機体があったり、歴史の立会人」を気取って雑魚散らしに専念するなど、昨今のガンダム事情が多分に盛り込まれている*69

+ ラディアントブレイヴ収録クラス

アインヘリアル級

謎の計画を独自に進める秘密結社テラネシアのガーディアン。取得加護はオーズ。
「基本ルールブック」曰く、「特試遊撃型巨人歩兵」とも呼ばれる。
アビスを用いた兵器に対する特攻を持つ、言わば「アビスを喰らうガーディアン」で、アビスを吸収すればするほど出力を増加させて行く。
しかし同時に機体とリンケージを蝕んで行くリスクがあり、「相転移効果」によりリンケージは記憶を失う五感を喪失する身体が結晶化する、挙句の果てには機体に吸収される存在が消滅すると言った悲劇を引き起こす。
限界を突破すれば機体自体が暴走を起こし、周囲を巻き込んで自爆してしまう。

エヴァンゲリオンファフナーヴァルヴレイヴなどの「パイロットを蝕むリスクがあるロボ」を再現するクラス。クラス名からして既に「アインヘリアル」である
それらの特徴を再現するために「浄化率」と言う特殊なステータスが追加される。
一言で表せば「ネルフが作ったファフナー」で、サンプルキャラもどう見てもマゴロクソードを構える赤い初号機。色合いのせいでエヴァの元ネタの1つでもあるウルトラマンっぽくもあるのは果たして偶然か。
ついでに、本級が収録された「ラディアントブレイヴ」の帯には「逃げちゃ、ダメだ!」と堂々と書かれている。各武装にも漢字がズラズラと並ぶ独特のネーミングセンスが用いられている。
浄化率は特技の使用だけでなく、倒れた際に上昇させて復活するなど、一挙手一投足の度に蓄積される。
スペックは高いが無事にシナリオを終えるには少しばかり頭を使う必要があり、高まるほどに強くなるものの高まりきるとゲームから除外される*70浄化率を適用するために専用のキャラクターシートを使用する仕様故、メタガで1人だけ勝手にダブルクロスをするクラスとも言い換えられる*71
また一定数以下のダメージを無効化する障壁を持っており、敵が同系統の障壁を所持している場合、それを無視することができる。しかしゲームバランスの都合上、アインヘリアル級じゃなくても結構割れる。
「雲母みたいに割れやがって!」「僕がアインヘリアルに乗ってる意味がないよ!!」
何気に世界を滅ぼす特技が混ざっていたりも。また、後発クラスに特技の名称を奪われてエラッタされた唯一のクラスでもある。


ウォーバード級

可変機構を持つ航空機型ガーディアン。取得加護はシアルフィ。
近接攻撃性能の高い人型形態、砲撃とスピードに特化した戦闘機形態、回避能力に優れる中間形態を任意で切り替えることができる。
加えてピンポイントなバリアを展開しつつミサイルをバラ撒き形態変形を駆使して戦場を飛び回ると言う一風変わった運用法が特徴的。

可変機」……と言うよりバルキリーを再現するクラス。
何しろ変形のための特技の名前がもう「ヴァリアブルファイター」で、専用オプションがスーパーパックである。
また歌に関する特技もいくつかあり、マクロス7の再現などもできる。
専用アイテムである「翼」や優秀な装備群、変形用の各形態には個別に武装を設定できるため*72、回避用と攻撃用の形態を分けて運用すれば遠近両用で活躍することも可能。
その反面、特技の大半が変形を行うためのものか変形を基軸として発動するものであり、使用する形態が指定されている物もある。前述のように複雑な効果内容と変形を何度も繰り返すためデータの処理が煩雑で、決して初心者向けではない。
コンベンションなどのオフラインでプレイした場合、戦闘の度にキャラクターシートをシャッフルすることになったりもする。


マシンザウルス級

恐竜王国ハイパーボレア由来の動物を改造したガーディアン。取得加護はニョルド。
人型ではなく獣型なのが外見上の特徴。ハイパーボレアではマシンザウルス級=ガーディアンであり、地球圏で運用されている人型のガーディアンは猿型マシンザウルスと認識されている模様*73
ハイパーボレアの侵攻当初、地球人類からは奈落獣の一種と考えられていたが、連邦軍が捕獲した機体を解析することで「生体と融合したALTIMAによるガーディアン」であることが判明した。
前述のALTIMAの項にあるように、特殊な寄生虫を体内に宿す恐竜や動物を改造することで生まれるが、「専用の牧場で百頭育てて一頭使えるか」と言う低確率。しかもリンケージ自体が希少な上に自我を持つマシンザウルス達は総じて凶暴なため、乗り手も無く地球上で野生化してしまった個体も少なくない。
改造時の選定で弾かれてしまった個体は、ミーレスに当たる機体「レッサーザウラー」の製造に用いられる。

ゾイドメカザウルスと言った動物・半生物型ロボを再現するクラス。しっかり荷電粒子砲も完備している。
「野生値」と呼ばれる専用ステータスにより、ファンブルしやすさと引き換えに固定値を上げまくる、運用国のイメージに違わない脳筋仕様。
生物がベースと言うだけあって個体差が大きいのか素体が大量に用意されており、回避性能に優れる軽量級にも攻撃を避けない重量級にもなれるなど運用の幅が広い。
一方で専用武装のバリエーションには乏しく、ビルドにもよるが汎用武装のお世話になりがち。
「シンセシス」にて新しく自己回復や食いしばりが追加されたため、タフネスさに一層磨きがかかった。
また、高レベル向けにはなるがディバイソンのような広域砲撃特技も追加された。肝心のディバイソン系はディザスター級に持ってかれているが。


ミスティック級

魔法国家レムリアのガーディアンの中でも、特に上級のものを指す。取得加護はアカラナータ。
ファンタズム級に続き、またしても西洋風のモチーフに対して加護だけアジアンテイストになっている。
レムリア本国では「上位神霊機(グランマナリス)」と呼ばれ、そのリンケージは貴族階級に当たり、女王の言葉以外のあらゆる法に縛られない*74
ファンタズム級はあくまで「ファンタジー系の技術系統のロボ」だが、こちらは駆動自体にリンケージの魔法力(またはそれに類するもの)を要する。
各機は固有の神霊と契約し、それによって異なる属性と能力を発揮する。
尚、レムリア製以外にもミスティック級に該当するガーディアンは存在し、地球の古代遺跡から発掘されたり独自に開発した組織も多いとのこと。

魔装機神デモンベインなど、ファンタジー系ロボの中でも特に強大なものを再現するクラス。
「スーパー級の能力を併せ持ったファンタズム級」と呼ばれるだけあり、多彩な属性と戦術を選ぶことができるパワフルなスペックと、高いキャラメイクの自由度が魅力。
「風を使った攻撃は雷属性だけど雷は原作だと炎属性だし、炎と光が分けられてるけど原作の炎の聖位は光じゃねえか!」とか言ってはいけない。
また、このクラスのPCは「アイテムとしての魔法」を取得することができ、調査判定などで使用することができる*75
近接戦闘に長けたファンタズム級とは対照的に砲撃火力に優れているが、同じ国のガーディアンなだけあって、白兵武装についてはファンタズム級が使える物と同スペックの物が用意されている*76
即ちファンタズム級が使える物と同等の高火力白兵武装をミスティック級も使える他、特定属性ならダメージが上がる白兵兵装があったり、機体の攻撃力やFPと同時に固定兵装のマニピュレーターの攻撃力を上げるオプションがあったり、アカシックバスターもとい、近接戦闘の必殺技となる特技もあるので白兵型もこなせる。
後発で同じ魔法系のクラスであるファンタズム級との連携特技が追加されたため、味方に居る場合は採用してみるのも良いだろう。


メタルライヴ級

生きたガーディアンとでも呼ぶべきクラス。取得加護はティール。
「金属生命」の名の通り、リンケージ自身がガーディアンを兼ねているのが特徴*77

勇者ロボトランスフォーマーと言った、「AI搭載型ロボ」「人型(に変形する)機械生命体」を再現するクラス。
単機での戦闘だけでなく、機体選出の時点で合体機を選択することができ、超竜神などの再現もできる。あれらと同様、仲間のサポートメカと合体することで更なるパワーアップが可能。
スペックとしてはスーパー系に近く、勇者ロボらしく剣などを用いた白兵戦が得意。
「シンセシス」にて、大幅な特技の追加と一部特技の変更が行われた。今までの特技が主に勇者ロボシリーズに焦点を当てたものだったが、新たに追加されたものは主にトランスフォーマーを元ネタにしたものであり、「サポートロボと合体しない金属生命体」タイプのキャラクターが再現しやすくなった。
尚、自爆特技は追加されなかったので、奇声を上げて爆発することは出来ない。

+ デジタルフロント収録クラス

アウトレイジ級

リンケージが機体に乗り込むのではなく、リモコンや腕時計型デバイスなどで遠隔操縦するガーディアン。取得加護はイドゥン。
これは「アウトレイジ(暴力)」と言うより「アウトレ(遠距離)」ではなかろうか。
ガーディアンは当然ながらリンケージに忠実だが、自我に目覚めて自身と引き換えに捨て身の攻撃に出ることも。
「ロボット」とは本来自ら独りでに動くものなので、リンケージが乗り込まない本級は「本当の意味でのロボット兵器」とも称される。

鉄人28号ジャイアントロボと言った「非搭乗型巨大ロボ」を再現するクラス。サンプルキャラクターの見た目は「メガトン級ムサシ」に近いが、こちらの方が7年程早いので恐らく偶然。
スペックはスーパー級と近しいが、これまた世界を滅ぼす特技が混ざっている。
前述した遠隔ロボットの他にも変わり種の機体が多く、ゴジラモスラのような怪獣型や、メダロットLBXと言った玩具で実際に戦闘ができる*78など、乗り込まないからこその幅の広さが魅力の1つであると言える。
また、何故かカードゲームアニメの要素も内包している。「召喚獣」のイメージだろうか。


グラムメタル級

初出は公式サイトのDLC。
地球とは異なる異星文明「パルテア星間連合王国」、つまり地球外文明のガーディアンの一種。取得加護はヘルモード。
過去の超技術で作られた「オリジナル」と、それを模倣したミーレスに該当する「レプリカ」に大別される。
現在の主力はレプリカ。「ミーレスに該当する」と言いつつも、こちらもALTIMAが使用されているため分類的には立派なガーディアンであり、地球の各種ガーディアンと何ら遜色ない能力を持つ。
オリジナルはレプリカ(=並のガーディアン)など全く比較にならない程の凄まじい性能を持つが、過去の戦乱で情報共々散逸したため、稼働状態にある機体は銀河全体でも数えられる程度だと言われている。
機動力に優れ、光学兵器を駆使しつつ自身は光学兵器に対する防御力が高く、それを表して光属性に対するバリアを標準装備しているのが特徴。
ちなみにグラムメタルとは音楽ジャンルのヘヴィメタルの一種。非常にエスプリが効いた命名である。

ヘビーメタルを再現するクラス。サンプルキャラクターの機体も、細面な顔立ちで両足の側面がパタパタ開く仕様
専用アイテムとしてアキュートストライクとか有機コンピュータとかを取得できる。同時に追加された生身用の武装の中にも光線銃光線剣があり、このクラスのPCは通常やたら高額なこれらの武装を低コストで常備化できる。
こともあろうに、敵専用でPCが使えない特技がある。
「シンセシス」にてヤケクソ調整が入り、初期取得の特技数の増加や自動取得特技など、それぞれ大幅に強化されている。
また新規特技の実装よって射撃攻撃の際に攻撃範囲を拡大できたり、防御性能を大きく強化できるようになったため、より騎士感に磨きがかかった。


メタトロン級

データ上の存在であるガーディアン。取得加護はトール。
兵器運用されているものだけではなく、ビデオゲームとして用いられるものもある*79
主戦場は「サイバースペース」と呼ばれる電脳空間だが現実世界に実体化させることも可能なので、仮想空間ルールでしか使用できない、なんてことはない*80
アウトレイジ級と同じく遠隔操作が可能であるが、機体が爆散すると何故か遠隔操作しているコクピットも爆散する
遠隔操縦以外に電子データを実体化させて直接乗り込むタイプもあり、作成時にどちらかを選択することができる。

バーチャロイドグリッドマンなどを再現するクラス。
また現実空間のプラモデルを読み込んだデータに乗り込むこともできる。例の如く、妙に色っぽい女子の先輩も居る
データ上の存在であることとそれを現実空間に出現させると言う特性からか、機体をプログラミングし直して再生したり、瞬間移動を行うことができる。
機体や武装のバリエーションも多く、評して「瞬間移動が得意なカバリエ級」と言った性質を持つ。

+ ソルジャーオブフォーチュン収録クラス

サイキック級

超能力者のためのガーディアン。取得加護はアカラナータ。
ALTIMAそのものの制御をリンケージの超能力によって行うもので、強力だが不安定。
魔術国家であるレムリアは超能力を「人の分を超えた異能の力」として忌避・蔑視しているらしく、サイキック級に当たる機体は開発していないとのこと。
基本的な性質はスーパー系に近い。

ダンガイオー勇者ライディーンRシリーズなどを再現するクラス。サンプルキャラクターはモロにダンガイオーそのもの
超能力と言うだけあってその特技には便利なものが用意されているが、HPがどんどん減って行く。
ちなみに超能力系の特技自体は共通特技なため、このクラスでなくとも取得できるが、通常は最初に「ESP*81」もしくは「PK*82」を取得した上でそれぞれの系統の特技を取得する必要がある。
しかしこのクラスではその制限が撤廃される上、初期作成で超能力系特技を追加で二枠取得できるため、かなり融通が利く。
機体の1つである「サイキック級一撃必殺型」は合体して超強い剣で敵を斬り、後は突っ立ってるだけと言うピーキーなシロモノ。加護がアカラナータ=不動明王なのは原作再現だった……?


シャレード級

カバリエ級から派生したクラスの1つ。
L5宙域の新興天秤型コロニー国家聖ティプトリー共和国*83のガーディアン。取得加護はヘル。
新興故に低い国力と数的不利を補うべく、S(シャレード)ユニットと呼ばれる追加装備によってその名の通り他のガーディアンクラスを模倣(シャレード)する高い汎用性と、実弾兵器に対して無敵に近い防御力を発揮する位相転換装甲を持つ。

ストライクガンダムガンダムF90エステバリスなどの「換装機」を再現するクラス。サンプルキャラクターはプラントが作ったG-セルフに乗るキラ
直接的なモチーフはやはり「ガンダムSEED」が最も強い。オーバーロード級と同様、リンケージは天然の新人類遺伝子強化人類のどちらかを選択する。
更に特技でOSを書き換えたり、特技名も「目覚める刃」「宇宙に降る星」「進化の因子」「暁の車」とあれらのサブタイトルなどからの引用が非常に目立つ。
随時切り替えることができるSユニットを駆使した、状況を選ばない多用途性に加えて(実弾に対しては)高い防御力、ガンガン減るENも大量に回復してくれるSユニットがあるので実質EN使い放題……と、複数のデータを管理しなければならないややこしささえ気を付ければ、単純に強い
最悪、防御力やある1つの装備だけを目当てに換装を度外視するのも手。ただし、「位相転換装甲」は〈光〉以下の属性防御力には通じないため、相手をよく見て戦いたい。
また特技名が尽く決め台詞調なので、特技の使用を宣言するだけでRPっぽくなると言うのも地味に特徴の1つ。RPが苦手な人でも安心と言う意味では、頑丈さと相俟ってある意味初心者向けかもしれない。
それでも守りたい世界があるのか、世界を滅ぼすスキルが発動した時に滅亡エンドを防ぐことができると言う稀有な能力もある。


トリニティ級

3機の戦闘機が合体することで1機のガーディアンとなる、その名の通り三位一体(トリニティ)」のガーディアン。取得加護はガイア。
状況に応じて構成を組み替え、空戦型のα、陸戦型のβ、水中戦型のγの三形態をその時々に応じて切り替えることができる。

ゲッターロボアクエリオンと言った「3機の戦闘機が1機のロボに合体する、且つ順序変更で別のロボも構築できるもの」を再現するクラス。
結論から言えば超上級者向け。強い弱い以前に、データの処理が煩雑過ぎて初心者どころか上級者ですら手に余る程で、プレイヤー間の認識どころかルールブックすらゲームに慣れてからの使用を勧めているのだから相当である。
自分、自分の相棒となる2人のNPC、α形態、β形態、γ形態と使用するデータがあまりに多く、プレイヤーは勿論GMにも大きな負担をかけるため、あらゆる意味で「慣れてから」が賢明。

+ 運用方法の一例(サンプルキャラクターから)
α形態のナックルで攻撃しようとする。

ムーブアクションでエンゲージする。距離が足りない場合は移動距離の長いβ形態に変形して移動する。

γ形態に変形し、マイナーアクションでダメージの上がる特技を使う。

メジャーアクションでβ形態に変形して攻撃し、命中値が高いのでそのまま判定する。

命中したらダメージロール直前でα形態に変形。ダメージが上昇する特技を使用し、攻撃力が一番高いのでそのままダメージロールを行なう。

……やってられるか!(白目)

NPCは基本的にルールブックに用意されたものを使うことになるが、自分でオリジナルのものを作っても構わない。当然手間は大幅に増えるが。
特技は例の如く元ネタでできることは大抵可能で、トマホークとかブーメランとか無限に伸びるパンチとか目だ。耳だ。鼻!とかを使える。
性能的にはスーパー系寄りで、ガイアを使用可能なクラスの1つでもある。
これによりマジンガー、(アムロの)ガンダム、ゲッターのスパロボ御三家モチーフのクラスは全てガイアが使用可能と言うことになった。
「シンセシス」で新たに「進化」や「炉心」の名前を冠した特技群が追加され、真ゲッターができるようになった。自爆できる加護を特技で取れたり、機体に取り込まれて全てが分かったりとやりたい放題である。
ちなみに取り込まれるかどうか*84は完全にプレイヤーの任意なので似たような特性のあるアインヘリアル級ほど注意して戦う必要はない。
余談だが、共通特技には「アイドル」が存在する。そのため、誰もが目を奪われてく例のミームも可能だったりする。


+ ドッグオブウォー収録クラス

ヴィジランテ級

リンケージ1人とそれを補助する複数人のサポートパイロットが乗り込む、法で裁けぬ悪を倒す仕置き人の為のガーディアン。取得加護はウル。
普段は何の変哲もない一般車両や船舶などに偽装して情報収集し、有事の際にはそれらが変形・合体して巨大ロボを構築するのが特徴。
リンケージはとある大富豪と契約した正義の始末屋(ヴィジランテ)であり、必殺の一撃でイニシャルを刻み付ける

J9シリーズボルテスVのような、「複数の車両などが合体する巨大ロボ」を再現するクラス。
動物モチーフの形態やビーム系の必殺技を備えるなど超重神グラヴィオン特撮における合体ロボも含まれているかもしれないが、「正義の始末屋」と言う設定や「イニシャル」など、やはりJ9シリーズの影響が最も強い。
一方、「始末屋」と言うモチーフからか、刀や糸、針と言った必殺仕事人イメージの武器も用意されている。「ヘル・ストリンガーだ!」
そしてサンプルキャラクターはブライガーに乗ったコブラ。何しろ決め台詞が「ここにひとりな!」である。
加護を代償とした強力な必殺技が目白押しであり、ヒロイックな戦闘ができるのも魅力の1つ。
トリニティと同様、PCに加えて「サイドキック」と呼ばれるサポートNPC2名以上を操作することや、変形・合体機の例に漏れずデータ処理が複雑になることから、これもプレイ難度は高め。
「シンセシス」で既存特技の修正が入り、回避性能が向上したため、より必殺仕事人感が増した。また耐久面を向上させる特技も追加されており、総じて火力以外の場持ちの良さが向上したと言える。
ちなみに、ヴィジランテ級に使用されている「ヴェルトニウム合金」は見かけ上の質量を変化させるなどの不思議な性質を持つが、これは(特に昔の)合体ロボに散見される「変形や合体前後で明らかに形やサイズが違っている」「合体前後で重量の計算が合わない」と言った例の再現と思われる。一番の元ネタはブライガーのシンクロン原理であろう。


歩行戦車級

ラーフ帝国の隣国にして過酷な防衛戦争の最中にある「敷島皇國」のガーディアン。取得加護はニョルド。
カバリエ級とライトニング級の中間に相当し、山岳国家である皇國の地形に合わせ、瞬発力に優れる人工筋肉腰部ジェットによる低空飛行や立体的な機動による踏破・奇襲性能が特長。

戦術機士魂号などを再現するクラス。名称と「人工筋肉での稼働」と言う点から、由来は同社系列の「異界戦記カオスフレア」に登場するロボの区分の1つ「歩行戦車*85」からだろうか。
元ネタに準拠したのか、武装は刀や○○粍*86と言った旧日本軍風の表記がされている。
サンプルキャラクターも「武装とポーズが士魂号の戦術機」と言った感じだが、どう言う訳かツインドライヴ仕様
踏破性能が高いと言う設定に違わず、「侵入不可」以外の地形ペナルティの影響をほぼ受けないのが特徴。
カバリエ級の器用さとライトニング級の機動力を併せ持つ反面、耐久性や燃費の面では短所を引き継いでおり、相手の攻撃によっては一撃で倒れてしまうこともある。
サンプルでも使用されている機体は高スペックではあるものの、一部特技の取得が必須であったり、ミサイルの使用に制限がある。

+ EXルールブック サードワールドウォー収録クラス

オリハルコン級

異星で作られた、リンケージとガーディアンが融合・一体化するガーディアン。取得加護はジークフリート。
リンケージとマシンが融合することで人型ロボに変形し、そこから追加パーツ「Uマシン」と合体することで「決戦形態」と呼ばれる更なる巨大なロボとなる。
決戦形態は両手に破壊と再生のエネルギーを纏った必殺技を持つなど非常に強力だが、リンケージが死にかける程の激しい反動も生じさせる。
アビスを「還元」させ不活性化する、特定の特技・武装を使用することでパイロットを救出すると言った特徴も持つ。

ガオガイガーなどを再現するクラス。サンプルキャラクターはもはや間違い探しレベルでガオガイガーそのものしかし境遇とセリフはグレンダイザー
他にも艦船に変形可能な機体があるため、キングジェイダーとなることもできる。
特殊なルールが多数追加された「サードワールドウォー」出身だけあって固有の仕様が多く、やはりゲームに慣れた中級者以上向け。
設定上は「異星で開発された」ガーディアンだが、純地球製のオリハルコン級と言う設定にしても勿論問題ない。
基本設定では、圧倒的に強大な第五帝国の侵攻を退けられたのは、偏に地球に味方したオリハルコン級の活躍があったためと言うことになっている。


グラビトロン級

マイクロブラックホールの生成、重力場のコントロールなど、重力を操ることに長けたガーディアン。取得加護はオーディン。
重力操作能力の応用により飛行能力やバリアの展開、果ては時間や空間すら操る凄まじいマシン。
しかしこれほどの力にリスクがないはずがなく、試作機が実験中に周囲一帯を巻き込んで消滅(バニシング)したと言う曰く付きのガーディアンでもある。

ヒュッケバイングランゾンなどを再現するクラス。
サンプルキャラクターはブラックホールキャノン*87を構えたヒュッケバインそのもの目元がバイザーになっているが、奥にうっすらとツインアイが見える……
やはりカバリエ級ベースのリアル系寄りと、神秘的エネルギーで重力を制御するスーパー系寄りの二系統のどちらかを選択する。
武装は防御が難しい闇属性の物が多く、ダメージの通りがかなり良いのが強み。当然、〈闇〉属性の高い防御修正やバリアを持つことが多い高レベルの奈落獣や奈落兵器だと苦しい闘いを強いられるが。
「サードワールドウォー」時点では一部特技がグランゾン系統の機体でなければ取得できなかったためか、後発でヒュッケバイン系統専用の特技が追加された。


コンチェルト級

歌を力に変える、アイドル歌手のためのガーディアン。取得加護はバルドル。
歌を媒介とし、他のガーディアンのALTIMAに作用して出力を引き上げる「DIVA(ディーヴァ)*88システム」を搭載しているのが特徴。
システム自体は第一次世界大戦の頃に開発されたが、「歌手でありリンケージでもある」と言う人間を確保する困難さから廃れてしまい、再び歴史に姿を現すのは第二次世界大戦後となった。ある芸能プロダクションが戦災復興プロモーションにDIVA搭載型ガーディアン*89を用いた際、奈落汚染に対する有意な効果が認められたのである。
そのため各国や企業はこぞって開発を推し進め、DIVA搭載型ガーディアンを規格化。DIVAシステムがALTIMAと共鳴することでより広範囲の奈落を除去できる可能性を秘めていることから、協奏曲(コンチェルト)と名付けられた。
アイドルだけに、その力は観衆が盛り上がれば盛り上がる程に増大して行く。

マクロスシリーズ、AKB0048、そしてロボ物に限らない「アイドルアニメ」全般を再現するクラス。サンプルキャラクターは「ピンク色のフェアリオン
戦うよりも歌による仲間の補助に特化していると言う点で、直接的にはスパロボのマクロス7のイメージが最も強いか。
新しく登場した〈歌〉属性で攻撃ができる数少ないクラスであり、奈落生命に対して(アインヘリアル級やオリハルコン級ほど劇的ではないながら)特効を持つ。
「サードワールドウォー」出身だけにこちらも「ライブモード」と言う特殊ルールを持ち、その運用にはトランプを用いる。
また「アイドル判定」なるルールがあり、特技によってはこの判定を要する。巻末のサマリーに掲載されている「アイドル活動チャート」を決定し、その内容に応じた判定に成功することで特技の効果が発揮される。
チャートによっては一発芸を求められたり、突然水着でアピールさせられたり、聞いたこともない健康食品の売り場に呼び出されたり、ガーディアン隊の1日署長になったりする。降って湧いた状況をセッティングするGMや、それに応じなければならないPCは大変。
ライブの演出に使えるだろう「歌名決定チャート」もあるが、そのタイトルはどう言うわけかいや間違いなくF.E.A.R.の趣味でSF小説からの引用が多い*90
ちなみに、前述の通り共通特技には「アイドル」があるが、本級では上位互換となる特技を自動取得できる。
公式リプレイでは、コンチェルト級担当のプレイヤーに当のフェアリオンの中の人貝原怜奈氏を起用している。


ブレイブ

「シビリアン級」と呼ばれる民生用ミーレスを用いるクラス。取得加護はブラギ。
民間機だけあってスペックでは軍用機に及ぶべくもないが、それを知恵と勇気(ブレイブ)と根性で補う
ベテラン同様、「ブレイブ級」と言うガーディアンが存在する訳ではない。

民間用レイバーウォーカーマシンなど、警察用や非軍用のロボ(のパイロット)を再現するクラス。
サンプルキャラクターは「警察仕様に改造した風のEXF-10/32 グライフェン。明らかにコトブキヤ系メカがモチーフなのは「基本ルールブック」の武装類以来。
使用感はやはりベテランと似通っており、機体は強力とは言い難いが、専用特技が優秀且つ多彩。そして自身のダメージ軽減に優れており、非常にしぶとい
どちらかと言えば支援型のベテランに比べて、攻撃と最前線での取っ組み合いに特化している。
ブレイブの特技と共通特技にそれぞれ警察官の身分になるものがあるが、これらはブレイブ側だと防御面が強化され、共通特技側だと警察関連の一部共通特技が自動取得になると特性が異なっている。
尚、警察官になった場合は射撃と砲撃ができなくなると言う重めのデメリットが付き、共通特技の「発砲許可」を手番の度にマイナーアクションで使わないと解除できなくなる。「発砲許可」自体は一切コストを消費しないが、貴重な特技枠を割かなければならないのが辛いところ。
白兵主体の悪・即・斬なら問題ないが、マッドポリスマンの完全な再現は難しい。
逆に言えば、警察官ではない純粋な民間人なら射砲撃が自由に行えると言うことなのだが、それはそれでいいのだろうか。


ラインオフィサー

初出は公式サイトのDLC。
戦闘用艦船の艦長または基地施設*91の司令官。取得加護はミューズ。
公式NPCの1人、フォーチュン鳳市支社を兼ねる万能機動戦艦ユリシーズのチトセ艦長もラインオフィサーである。
ラインオフィサーはリンケージではないが、ベテランと同じく「特殊な指揮官」として扱われるため、加護も使用可能。

スパロボで言うところの戦艦枠、エンタープライズ級とは違い変形しない純粋な母艦やヤマトなども再現するクラス。
エンタープライズ級と同じ特技がいくつかあるが、支援寄りの特技が多くなっている。ベテランと同じくモブ化の特技も持ち、複数の艦で構成される艦隊の司令官となることも可能。
デンタープライズ級同様に戦艦枠なだけに他のPCを収容して修理・休息させたり、量産機に乗る味方NPCを出撃させると言った特技を持つ。艦船専用のオプションがあるのも同様。

+ コンペンディウム収録クラス

アポカリプス級

初出は「ゲーマーズフィールド」。数年間展開が止まっていた本作の再開を飾った記念すべきクラス
第一次世界大戦の頃に建造されたと言う、危険なデバイスを搭載したガーディアン。取得加護はレーヴァンティン。
高速型の主兵装バスターライフルは絶大な威力を持ち、その全周囲砲撃星ごと破壊しかねない全力砲撃など、破壊力に限っては抜群と言う言葉すら生ぬるい。
他にもビーム鎌を武器とする隠密型ビームガトリングガンが主兵装の砲撃型、果てはかつて世界を滅ぼした危険なシステムの搭載機まである。
更に元ネタが元ネタなので、攻撃力のみならず条件付きとは言え防御面も抜群。それこそ本気で防御に徹した本級にマトモにダメージが入る攻撃など、他のクラスは消し飛ぶんじゃないかってくらい。

EW版ゼロを始めとしたW系ガンダム∀ガンダムを再現するクラス。サンプルキャラクターも変な決めポーズをしているタンクトップ姿の冷徹な少年エージェントが乗るゼロカス(しかし名前はペイルライダー)」
例えデスサイズだろうがヘビーアームズだろうがサンドロックだろうがシェンロンだろうが∀だろうがリベラティオシステム(ゼロシステム)だけは絶対に標準装備で、レベルを上げると暴走して味方に襲い掛かる可能性があると言うおっかない仕様。
当然と言うか∀のみ装備できる世界を滅ぼすシステムもあるが、幸い暴走時に使う武装はプレイヤーが選べるので、暴走して味方に月光蝶をかますと言う事態は起きない。特技のコストとして加護を消費するので、そんなことされたら本当に困る。
また舞い降りる悪夢と言う妙な合体事故を起こした名前の特技があったり、「死を告げる天使」と言う特技がバスターライフルを撃ちまくるスタイルだと全く機能せずビーム鎌で切り込むスタイルだと綺麗に機能すると言ったネタ要素も抜かりない。
「俺は死なない!」は先にライトニング級が使ったので、「最後の勝利者」として採用されることに。
前述の通り汎用特技で原作再現すると有利になる一面があり、カリスマを持ってたりすると、それらの特技の効果*92により暴走しにくくなる*93
そして暴走状態は射程範囲内に味方がいればそちらを優先的に狙うが、逆に言うと射程内に味方がいないなら敵を狙うので、仕様を把握すれば有利に運べたりもする。


スィームルグ級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
圧倒的な火力とスピードを備えた強襲用ガーディアン。取得加護はヘルモード。
豊富な武装群と凄まじい速度は文字通り他の追随を許さないが、その殺人的な加速はリンケージに多大な負担をかける諸刃の剣でもある。

デンドロビウムミーティアのような巨大追加装備、巨大MA、トールギスなどの通常サイズでも強烈な身体負荷が生じるマシンを再現するクラス。
シャレード級の追加装備として、かねてから存在が示唆されてはいたものの1つ。
サンプルキャラクターは「デラーズ艦隊からノイエ・ジールを強奪した綺麗なシーマ様*94で、前述の「ノイエヴォルフからの脱走兵」とはこの人のこと。シーマ様モチーフのサンプルキャラ2人目である。
設定に違わず、ディザスター級以上の攻防力とライトニング級以上の速度を併せ持つが、何かする度にHPがガンガン減って行くため、下手すると機体より先にリンケージがダウンしかねない*95
一応、高レベルの特技でHP1で消費を食い止めることができるようにはなる。


ネプチューン級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
水中用のガーディアン。取得加護はエーギル。
陸上では戦えないなどと言うことはない……と言うかガーディアンと言う存在自体、基本的に活動場所は選ばない*96ので宇宙にだって行けるが、やはり真価は水中でこそ発揮される。

いわゆる「水泳部」を再現するクラス。
エネミーやミーレスの種別などから、かねてから存在が示唆されてはいたものの1つ。
サンプルキャラクターは「左腕だけアッグガイズゴックに乗るランバ・ラルあれ? カバリエ級の白兵型サンプルキャラクターの機体って……
水泳部だけあって頑丈で、武装群は自動取得でバフの乗るクローやアイテムで強化できる魚雷の他、特技で火力を上昇させることができるビーム系が多い。水中戦専門のガーディアンに相応しく、これらの武装は水中でのダメージ減衰をまるっと無視できる特徴がある。
ただし、自動取得特技で発生するクローに対するバフは条件が厳しいため、ほとんどクロー専用……と言った条件付けが多いことが玉に瑕。
特技も大半が水中エリアでのみ機能、もしくは真価を発揮するものが多く、陸地では特技の全スペックを発揮できない上、ビルドによっては使える特技が無い、と言う事態になることもある。それでも後発クラス特有のスペックの高さから、あまり問題にはならないが。
フルスペックで戦うなら活躍の場が限られる類のクラスなので、どうせなら水辺のマップで使いたいところ。GMもPCに使用希望者が居た場合は融通を利かせてあげると良いだろう。
まぁ高レベルになると地上でも水中特技を使い出したり、どんな地形でも無理矢理水中にしたりするが。
と言うか、「水中戦でなくても限定的な近接戦闘はメッチャ強い(意訳)」としれっと書かれている通り、水中戦に関係無く条件を整えれば相手の耐性を完全に無視して白兵攻撃を叩き込んだり、白兵武器で範囲攻撃したりする。


+ シンセシス収録クラス

カテドラル級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
カバリエ級から派生したクラスの1つ。
高次元から流れ込んだエネルギーで因果律すら支配する、「偽神」に等しいガーディアン。取得加護はバイラヴァ。
カバリエ級にレムリアから齎された魔術テクノロジーを組み込んだことで誕生した。

恐らく元ネタはアストラナガンなせいか、自動で取得できる特技の名称がほぼほぼデッドエンドシュート。関連用語もやはりラテン語、ヘブライ語やセフィロト関連が多い。
「因果を操る」能力を表現したものか、リソースとして予め振っておいたダイスの出目をプールしておき、それを使用してダイスロール判定に上乗せすることで強化したり、バリアを貫通したりできる。
また自前で攻撃対象の拡大が可能であり、フォートレス級には及ばないものの他クラスに比べて攻撃範囲が頭一つ広いため、広域攻撃に適したクラスである。
武装にも闇属性の強力な物が揃っているが、グラビトロン級とよく似ていつつも、差別化が図られているクラスと言える。
とは言え、やはり元ネタ的にもスパロボオリジナル系列なためか「魔法科学のガーディアン」と言う共通点的に意識はされているようで、似た名前や効果を持つアイテムがいくつか存在する。
各種能力や特技、武装などが強力な反面、ファンブルしやすい上にファンブルすると自爆するリスキー仕様。一応他クラス同様、高レベル特技で自爆は「大ダメージ」に抑え込む事ができるようにはなる。


クリサリス級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
異星の大企業の傭兵部隊が使用するガーディアン。取得加護はヘイムダル。
ALTIMAを胴体部のみに使用しており、ディザスター級のように、しかし下半身のみと言わず四肢や胴体すら組み替えることであらゆる環境や作戦に適応する。
このため、胴体だけガーディアンのミーレスと言うべき特異な仕様を持っている。
その代わりに操縦系が複雑化したため、最新世代である第6世代ではリンケージをオーギュメントヒューマン(サイボーグ)化させてリンケージの方を合わさせる事が基本になっている。
一方で極限まで規格化されたことが仇となり、地球側に鹵獲された機体から簡単に解析されてコピーが横行、地球の企業でも開発されつつある。

機体全身各部を交換できるロボは数多いが、これの元ネタはディザスター級と同様にアーマードコア、特にACVIで間違いない。
と言うか、ACVI発売からGFでデータが公開されるまでで約半年しか経っていない。旬を逃さなさ過ぎである。
サンプルキャラクターは「両手武器を重ショットガン(ジマーマン)*97、左肩をニードルミサイルに変更したスティールヘイズ(但し脚部は「逆関節」扱い)」。ちゃんと応急修理*98ブースト蹴り空中から地上に降りてEN急速回復もできる仕様。
その名も燃え尽きぬ火、そして機体名はフィールドオブキングごすも一緒にいる
「ミッションだ、"燃え尽きぬ火"」ハブられたエアちゃんは泣いていい
機体構築(アセンブル)のシステムを完全再現した結果、武装データだけで他クラスに優にダブルスコアをつけるとんでもない数になっている。あまりに早過ぎる実装といい、明らかに制作陣がACVIにハマっていたと思われる。
「シンセシス」での正式実装に伴い、専用武装の数は倍増したな……何を言っているのかわからねーと思うが
このため、本級だけアイテムの表記が汎用武装と同じ簡易リスト形式になっている。ちなみに「シンセシス」で大量に武装が増えたからではなく、「ゲーマーズフィールド」掲載時点で既にこの仕様。
ビルドに於いては本体である胴体に加えて頭部、腕部、脚部、ジェネレータ*99、FCSはさすがに無いがオプション装備として再現、各武装やオプションから専用ステータス「負荷」が一定以下になるように組まねばならないのが最大の特徴*100*101
基本的にフレーバーアイテムの「エンブレム」「専用カラー」を持っていたり、「両手撃ち」をする特技(ダブルトリガー)を使用するとボーナスを得る特技や、「不要になった装備を分離して身軽になれる」と言った特技があったり、大半の武装が白兵武装以外の武装は主武装・副武装で性能が変わらない*102上に専用の白兵武装が副武装しか存在せず*103、また特定の箇所以外に白兵武装を持てない*104
このため、「フルブラストアタック*105」や白兵武装をメインとした「ツインアームズ*106」を使いたいと言う要望には残念ながら応えられない。
実戦での挙動は豊富に用意された移動系特技で急速に距離を詰め、攻撃を回避し(特に逆関節脚部だと地上急速ダッシュで長めに動ける)、単純な火力は低めな代わりに多くの武装に設定された専用ステータス重衝撃(スタッガー)のレベルに応じたバステ付与と、バステ状態の相手への追い打ちでダメージを稼ぐことに長け、レベル9で計画を捻じ曲げる「イレギュラー」となり、賽を投げるか否かを選択し最後の燃え残りに火を点け、挙句の果てには何かの切っ掛けで世界そのものを改変し、最終的に他の結末の可能性を思案する。
また戦闘の合間に所持済みのパーツを使ってビルドし直せる性質を持つ。
またゲームデータとは関係ないが、前述のフィールドオブキングが片腕を失い、片膝を着いて擱座しているという見覚えがあり過ぎる構図の挿絵も描かれている。
総じて「メタガ内でACVIの挙動と哲学を再現してやる!」と言う製作陣の本気度が如何に凄まじいかが伺える。
尚、本級初出から約1年後の2025年2月にACVIのTRPGが発売されたが、あちらは負荷関係は武器のみに収めているため、アセンブルのシステムの再現度はメタガの方が上だったりする本当にここまでやっちまってよかったんだろうか。

サンプルキャラクターとは違う形で、パルスアーマーやアサルトアーマーの再現ができるようにアイテムが追加されている。これらのアイテムは最大2つまで取得できるため、「パルスアーマーとターミナルアーマーの同時装備」と言った、原作では不可能なこともできる。
ちなみにサイボーグ化が基本と前述したが、別に「オーギュメントヒューマン」は自動取得ではないので、クリサリス級を駆ることを愉しみ、日々の小さな上達を積み上げ続けただけのただの人間をやることも可能。
また「オーギュメントヒューマン」は本来スターゲイザー系とは排他となる強化人間系の特技であるが、「スターゲイザー」と同時に取得可能*107エアちゃんはこっちに居た。
何の因果か、ACVIのとあるルートのEDテーマは「Stargazer」である。
ビルドに際して多数のパーツを取得しなければならず、伴って構築の幅が広すぎて却って方向性に迷う可能性があったり参照すべきパラメータが多い上に独自仕様として重量計算まで必要だったり、複数の特技を連携させてダメージを稼ぐ設計だったり、元ネタ同様ENの消費の激しさを適宜EN回復特技で補うEN管理が重要だったりと、構築・プレイ難度は比較的高めな中級者以上向けと言える。
まぁあのデータ量を見た時点で、よほどのイレギュラーでない限り初心者は手を出そうとは思わんだろうけど。


トルーパー級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
もはやロボでも何でもない、「強化服」と呼ぶのが相応しいガーディアン。取得加護はウル。
そのサイズは完全に歩兵のそれであり、防御力は元よりライトニング級などと違って機動力もないが、最大の強みはあまりの小ささ故の隠密性と小さいからこその「どこにでも潜り込める」点。
開発自体は第一次世界大戦の頃からと言う古いクラスだが、歩兵に準ずる機動力と在来兵器と大差ない火力故に「如何に『強力なゴリラ』と言えどもゴリラは戦車には勝てぬ」として大型化・重武装化の著しかった当時は評価が低く、長らくガーディアン開発史に埋もれた存在となっていた。
しかし敷島皇國がラーフとの防衛戦にて、中古市場からかき集めて来たトルーパー級でゲリラ部隊を編成したことが転機となる。
その隠密性とガーディアンでさえ移動に難儀する山岳国家であることを活かした作戦で高い戦果を挙げたことで、今では特殊部隊向けガーディアンとして再評価されつつある。
単純なスペックではライトニング級以上に貧弱なだけあり、本級のミーレスは単なる鈍重な鉄の塊にしかならなかったため、実戦投入はされなかった。
代わりに、単なるパワーアシストスーツの類には本級の技術の多くが応用されていると言う。

衣服型パワードスーツを再現するクラス。「パワードスーツに近い」を通り越して完全にパワードスーツそのものである。
右肩に一門だけ装備された大砲を見るに、直接の元ネタは恐らく「宇宙の戦士」の機動歩兵。
「ゲリラ戦に長ける歩兵の延長線上のガーディアン」と言う設定から専用武装や特技も泥臭さを感じさせるものが多く、アイアンマンの再現はそのままでは難しい。
一応「重装甲且つロケットエンジン装備型」があるので、ウォーマシンなら雰囲気は再現できない事もない。
設定の通り隠密状態となって奇襲を仕掛けたり、バッドステータス地形でボーナスを得たり、自分の居るマスをバステ地形に変えたりと言った特技を持つ。
また随伴機らしく味方と同じスクウェアに存在する際に強化される特技を持ち、自分でも味方扱いのエキストラを召喚できるため、味方の位置取りに囚われずに運用が可能である。
理由が設定か元ネタかは分からないが、自他の死亡(キャラロスト)に関わる特技が多く実装されているのも大きな特徴であり、前述の召喚したエキストラが死亡した場合でも発動するため、自分で出して自分で殺してバフを得ると言うサイコパスマッチポンプ運用も可能である。勿論オススメはしないが。


ファランクス級

初出は「リプレイ 黒鋼のワンダリング・ジャーニー」。
カバリエ級から派生したクラスの1つ。
島国であるイズモの拠点防衛用に製造されたガーディアン。取得加護はヘイムダル。
カバリエ級の汎用性とスーパー級の火力を併せ持つ機体だが、防衛用のために自分から攻め込むことは不得意であり、データリンクシステムによって他機体と連携をしなければ真価を発揮できない。

スパロボにおける、ゲシュペンスト系統を中心としたパーソナルトルーパーを再現するクラス。
と言ってもOGシリーズのような一騎当千と言った感じではなく、アルトアイゼンヴァイスリッターが初登場したCOMPACT2での運用がメインのクラスとなっている。
最初に「勇猛果敢(スーパー系)」か「沈着冷静(リアル系)」のどちらかの特技を選ぶことになり、これによって能力の方向性がガラッと変わる。
単体での性能は高くないが、自動取得の「カバーアタック(援護攻撃)」を始め、味方との攻撃に合わせて行なう支援が強力なため、常に味方との距離を把握する必要がある。
また、「カバーアシスト」の上位互換である「サポートディフェンス(援護防御)」も取得できるのでタンク役もこなせる。このため、タンク役ですら「カバーアシスト」が死に特技になり得るのでコンダクターを取るかで頭を悩ませることになる。
その都合上「カバーアタック」を最大限活かす*108なら、「特技の射程を伸ばす特技」で「カバーアタック」の射程を伸ばした上で、他PCの「対象に移動を行わせる特技」を使ってもらうことでの位置取りの調整が必須になる。「ムーブアシスト」持ちのPCに足を向けて寝られなくなるクラスである。
その関係で悪路が非常に苦手であり、オプションでいわゆるテスラドライブである「GVユニット」を持たせて空を飛べるようにしたいが、装備条件として両式哮撃砲あるいは硬質合金クラッシャーを装備しているか、特技でアルティメットキック!の取得が必要と若干厳しかった。
長らく前述の状態だったのだが、「シンセシス」での正式実装に伴う調整によりGVユニットが高額化した代わりに装備条件が撤廃され、両式哮撃砲などの条件は「購入価格の低下」になったため、お金を積めば足回りの改善が非常に楽になった。と言うか全体的に武装の購入価格が低下したため、前述の条件を満たさなくても足りてしまう場合もある。
更に飛ばさなくても常時疾駆状態になれるアシストアイテムが追加されたため、悪路に弱い弱点は克服したと言っていいだろう。また、共通特技で同じマスにいるPCに同行して一緒に移動できる特技が同時に追加されたのも追い風。
両式哮撃砲も以前は3タイプ*109の内2つしか装備できなかったが、「実弾モードとビームモード同時取得でのみ追加装備」と、より元ネタに近くなるように調整がなされている。
その他初期で取得できる特技数の変更、一部特技の名称変更、既存特技及びアイテムの再定義及び調整とそれに伴う一部装備の消滅など、リプレイでのデータと「シンセシス」のデータは共存できないため、注意しよう。
サポート特化のように見えて自分の火力を上げる特技やアイテムもあるので、実際はOGシリーズのようにボスアタッカーをやりたいと言う場合の需要にも応えられる。
むしろ白兵戦ならアイテムで気軽にダメージロール前後に火力を盛れる始末。そしてその位置で他の味方の攻撃を「カバーアタック」で追撃とかもできる。
サンプルキャラクターはまんま古い鉄のようなもの。サンプルキャラクターではないが、リプレイでは白騎士のようなもののデータが掲載されている。
尚、サンプルキャラクターの機体はエースパイロットからは好評で、少数生産されたと言う設定がある。つまり古い鉄ではなくMk-IIIの方。


フォートレス級

初出は「リプレイ・ラグナロク」。
「リプレイ・ラグナロク」は電子書籍化されていないため、「シンセシス」の電子版刊行までは紙媒体でしかデータが存在しない唯一のクラスだった。
全高35m以上の、母艦機能を有さない巨大ガーディアン。取得加護はネルガル。
スーパー級同様統一されたクラスと言うわけではなく、前述の特徴を備えていればフォートレス級として扱われ、巨大カバリエ級だろうと巨大スーパー級だろうとフォートレス級として扱われる。

サイコガンダムのような可変巨大MA、コン・バトラーダンクーガのような合体系スーパーロボット、イデオンのような、「とりあえずデカいスーパーロボット」を再現するクラス。
しかし強化人間(AS)が搭乗することで真価を発揮するような特技が多く、やはりサイコガンダム色が非常に強いと言えるだろう。
サンプルキャラクターもクローン人間の純朴な幼い少女であり、風に飛ばされている帽子には「04」の刻印がある「ラグナロク」収録時は帽子が見切れていたため、このネタが発覚するまで10年かかった。
サイコガンダムモチーフだけあって雑魚殲滅力が非常に高い。自他の範囲拡大特技を最大限かけると、とんでもない範囲を纏めて攻撃し始める。一方で、イデオンがモチーフにあるくせに世界を滅ぼすような特技は一切存在しない。
「シンセシス」での正式実装に伴って、初期で取得できる特技数の変更、一部特技の名称変更、特技内容の再定義及び既存特技の調整、新規特技の追加、etc……と大幅な調整が入っている。握りつぶすなんてものも出てしまって一気に脳筋になった。
このため、ファランクス級と同様にリプレイでのデータと「シンセシス」のデータは共存できないため、注意しよう。


ボレアリス級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
宇宙からの侵略者「ガリスディア第五帝国」が運用するガーディアン。取得加護はシアルフィ。
地球製のものはガリスディア製のものを解析したコピー機だが、容易にコピーされたクリサリス級とは逆にガリスディア製のものはアビテクが前提であったため、地球製のものはアビテクを封印した上でコピーせざるを得ず、火力面では大きく劣っている。
頭部に設置された四角いキャノピー剥き出しのコクピットと、X字状のウイングが特徴的な空戦特化型。陸上型も存在する。

サンプルキャラクターの台詞や特技の名称などからクラスの元ネタはレイズナーと思われるが、そのサンプルキャラクターの機体は「頭部だけコンバットアーマークロスボーンガンダム
「北風」を意味する名の通り「猛スピードで移動し続けながら戦う」ことに特化しており、移動力または移動したターンの挙動にボーナスを得られる特技がかなり豊富。バリアを展開しながら全力で突撃できる切り札システムも完備。
一応申し訳程度にABCマントっぽいものもあるが、ABCマントとは全く特性が違うので実は違うのかもしれない
自動取得特技の関係上、性能をフルに活かそうとすると位置取りを考える必要があると言った、ファランクス級とは違う意味で「味方の位置を確認しないといけないクラス」である。
反面、盤面にハマった際にはスィームルグ級やライトニング級以上の火力と回避性能を実現できる。
カタログスペック上の火力は低めで特技にも処理が煩雑なものや癖があるものが多いため、中級者以上向けのクラスと言えるだろう。


マルドゥック級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
市街戦用の小型ガーディアン。取得加護はヘル。
ライトニング級より更に小さいそのサイズは搭乗型ロボと言うよりパワードスーツに近く、「市街地を高速で駆け回ること」に特化している。
このコンセプトはラーフや第五帝国が都市部に出現させた奈落獣に対して周囲に被害を与えずに鎮圧する事を目指したもので、当初はライトニング級をそのまま縮小しようとしたがコストが暴騰したことで失敗しかかっていたところ、ボレアリス級から得られた技術を導入することで現実的なコストの範囲で火力を維持しつつ小型化を果たした。
つまり時系列的にはかなり新しいクラスで、低減には成功したものの未だライトニング級を遥かに上回るコストから、現状は特殊部隊向けの限定的な開発・生産に留まっている。

重武装型のパワードスーツを再現するクラス。元ネタは1987年のOVA「メタルスキンパニック MADOX-01」のMADOX-01。
「市街地を走り回る対怪獣小型・パワードスーツの延長的ロボ」と言う点から霊子甲冑も再現できるか。また「シンセシス」の挿絵には、どう見てもヴァルケンなロボも描かれている。
サイズは初のSSであり、メタガ史上最少のクラスとなっている。その小ささのため、耐久面もライトニング級より低く、汎用武装には一部制限が入るなどの特徴があるが、それを補って余りあるだけのスペックを持つ。
またライトニング級と同様、自身よりサイズの大きな対象に対して特効効果のある特技を持ち、文字通りの巨人狩り(ジャイアントキリング)もできる可能性を秘めている。
設定に違わず市街地や煙幕を焚くことで視界不良となった地形でボーナスを得る、高速で走り回るために移動力を強化したり、通常は不可能な敵の居るマスを通り抜けることを可能にすると言った特技を持つ。


ワイズマン級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
索敵や管制に特化したガーディアン。取得加護はミーミル。
カバリエから派生したクラスの1つ……なのだが、同じコンセプトのファンタズム級やライトニング級、ウォーバード級、マシンザウルス級、ネプチューン級、スィームルグ級、エンタープライズ級も纏めてワイズマン級として扱われている。
戦闘能力こそミーレスと大差ない代わりに、強力な電子装備による索敵やジャミング、味方の指揮管制を得意とする。

いわゆる「偵察機」「電子戦機」を再現するクラス。サンプルキャラクターの後ろに張り出した頭部がレドームと一体化している外見から、直接の元ネタは恐らくアイザック
ただしリンケージはファンキーな黒人のタフガイ。仕事はこなしつつも無駄口の多い様はACE COMBATシリーズAWACSのイメージか?
やはり敵の行動を妨害したり、味方の命中・射程を補助する能力に特化している。
ジャマーとしての支援能力に特化している分、戦闘能力やそれ以外の支援能力はほぼ皆無であるため、リンケージクラスで補う必要がある。武装に至っては専用の物は全て砲撃用で、専用の近接武装が1つも存在しない
また、本作は命中の判定値が(カテドラル級を除き)火力向上には貢献しない上、振り直しや達成値に関する特技が非常に多く、リンケージクラス側でも容易に取れてしまう。そのため、「ワイズマン級らしいこと」をするには一工夫や周りが要望する要素を把握することが重要である。
そう言った意味では、実に「偵察機」らしい立ち回りを要求されるクラスであると言えるだろう。
また、複数のクラスから偵察機の概念を集めたクラスだけあり、素体のデータが非常に多い*110
その素体も元となったクラスの特徴を受け継いでいるものが多い。ファンタズム級を元にした機体はなぜか原型機に無い上に、ワイズマン級の専用武装に無い白兵武装のダメージアップが付いていたり、スィームルグ級を元にした機体はやっぱり勝手にHPが減っていく上に止める手段が無い。

+ ルールブック/サプリメント未収録クラス

マガツカミ級

初出は「リプレイ 黒鋼のワンダリング・ジャーニー」。
何故か初出が同じファランクス級だけが先に正式実装されてしまった。
反AL粒子フィールドとAG*111ウイルス発生装置、それらを統御するマガツヒシステムの三者からなるAGシステムを搭載した、言うなればガーディアン殺しのガーディアン。取得加護はフツノミタマ。
リンケージはガーディアン操縦中に精神の変調によって憎悪に囚われ、敵味方関係なく敵意を振りまいてしまう。
各地で発見され、誰が何のために、またどのように建造されたのかも不明の、謎の多い機体群である。

サンプルキャラクターのビジュアルは装甲悪鬼村正、対ガーディアン特化型の特性はラインバレルと言った部分を再現するクラス。
特技の「ガーディアン殺し」が有効なガーディアン及びミーレス相手には無類の強さを発揮できる反面、戦車や戦闘機のような在来兵器や奈落獣には真価を発揮することができない。
また憎悪を得ることで回復したり、対象へのダメージが増加したりとメリットがあるものの、思わぬことで味方を憎悪の対象としてしまうことも。
更にエンゲージ外から攻撃できる武装が1種類しかなく、砲撃主体の敵などに囲まれると手も足も出ないことになりかねないため、近くに敵を捕らえつつも味方との距離感を把握する必要がある。
その分、(相手を選ぶ必要はあるが)支援を受けずに単独で叩き出せる打点だけなら全クラスでも上位に入る。
特技や武装の大半が難読熟語なので、一発変換できないことが多い。
フォートレス級とファランクス級の現状から、将来的にデータに大幅修正が入る可能性が高い。


エクスプレス級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
多元世界の安定化を目的とする「星辰運行局」のガーディアン。取得加護はジークフリート。
巨大ロボと鉄道車両を複合する性質を持ち、レールを敷きながら戦うことで移動力を消費しない移動を可能としたり、列車形態への変形人命や施設を保護するフィールドを展開する機能を持つ。

元ネタはシンカリオン。また時空間移動を行うなどの設定からデンライナー、「ドキドキ経由ワクワク行き*112」と言った特技の名称や解説文に多用される「イメージ」の語句から、レインボーラインなどの電車モチーフの機体も含まれるか。
サンプルキャラクターはちゃんとペンギンのようなマスコットキャラクターと一緒である。格好はどこかの車掌に酷似しているが。
特徴としては、変形機能の他はスーパーに酷似した耐久力の高いクラスになっている。ただし「鉄道」と言うモチーフ故か、スーパー級と比較した場合は足回りに優れる代わりに攻撃力がやや低く設定されている。
また元ネタ由来故か、数少ない「固有特技に他の機体との合体機能」を持つクラスである*113
武装面では新規クラス故の悩みとして、専用の物が5種類しかない。砲撃武装に至っては皆無であるため、汎用武装のお世話になることが多いクラスとも言える。


パラディオン級

初出は「ゲーマーズフィールド」。
異世界ドラゴーディアの龍を宿したガーディアン。取得加護はオルフェウス。
龍と機械が一体化し、近接戦に優れる人型スピードに優れる龍型の二形態を使い分ける可変機。
の力を解放することで更なる力を発揮するが、真に乗りこなすには「龍」と劣悪な操縦性を御さねばならない。

サンプルキャラクターの元ネタはエスカフローネと思われるが、武器は近代的だったり「お前が死ねぇぇえええ!!」できたりする辺り、データの元ネタはラグナメイルと思われる。
一方で、一部の特技には「オーラスラッシュ」やら「怨念を殺す!」などがあることから、ビルバインもモチーフに含まれている。ファンタズム級とダダ被りである。
前述の通り近接戦に優れており、特技もそちらに寄っている。専用装備での近接攻撃に限って言えば攻撃範囲を二段階も拡大させることができるため、龍形態の機動力と合わせて、先手を取って近付いてからの広域近接攻撃が可能である。
「操縦性」と言う値でファンブル値が変動するクラスであるが、似たような特徴を有するマシンザウルス級と比較して操縦性を参照する特技が少ないため、できる限り下げておいても問題ない。
またコンチェルト級に次ぐ、〈歌〉属性で攻撃できる非常に珍しいクラス。属性の関係上、奈落生命以外には一切ダメージが入らないため、運用には注意する必要がある。



余談

当たり前と言えば当たり前かもしれないが、本作の「元ネタ」の数々は何がどれに対応しているかは全てが明言されてはいない。
各ルールブックには「参考資料」と題して「ロボ物TRPG」をプレイする上での参考と成り得る作品がロボ物からそうでないもの、果ては巨大ロボや戦争すら関係しない「日常物」や「古典SF」にカテゴライズされる作品まで軒を連ねており、ファンタズム級やライトニング級などのように「○○のイメージソースとなっている」と明確に語られているものもあるが、そう言ったものはどちらかと言えば少数派に当たる。

一方で、井上純一氏のX(旧Twitter)のアカウントでは表紙絵で描かれたあれこれについて何を意識したかについて語られていることもある。
興味があるならば覗いてみるのも面白い。

フルメタル・パニック!RPGは本作を元にしており、互換性も確保されているため、両作品を混ぜて遊ぶことも可能となっている*114
ただし扱いが少し特殊になるため、他PCの了解を取るのが望ましい。







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最終更新:2025年04月22日 22:07

*1 F.E.A.R.が発刊している、自社製TRPGのゲームサポートなどを行うための情報誌。こちらに先行して掲載されたデータが後にサプリメントとして収録されることが多い。

*2 大抵の事項をダイスロールで決定するため極めてランダム性が強く、それによって度々悲喜劇が巻き起こる。

*3 リンケージクラスの一部特技にのみ著しい強化を与える。採用前後で明確に格差が出る上、リンケージクラスの構成が特定のものでないと取得できないため、キャラクター作成や自由なプレイングに対してデメリットともなり得る場合もある。

*4 「基本ルールブック」にも掲載されているが、シリーズの展開が進んだこともあってこちらの方がより詳細で広範囲に亘っており、公式シナリオや一部リプレイの出来事にも触れられている。

*5 その一方で、フォートレス級のサンプルキャラクターはテラネシア出身で「とある島に派遣された」とされており、リプレイの内容に寄っている。「シンセシス」再録時にこの部分はフォーチュンに書き換えられている。

*6 しかもプレイヤーは作者である賀東先生ご本人。

*7 これ自体はSRSのみならず、F.E.A.R.製のシステムでは定番の仕様。

*8 各シーンで指定されているPC以外がそのシーンに登場したい場合に要する判定。当然、失敗すると出られない。ぶっちゃけ面倒なので、特に理由が無ければ全員好きに登場できるとした方が楽かもしれないが。

*9 バッドステータスの1つで、ENを消費する特技やアイテムが使用できなくなる。

*10 主にアビスそのものの生命体である奈落獣のこと。あくまでも、アビス技術を用いているだけの兵器であるアビスガーディアン及びアビスミーレスは対象外。

*11 「異世界人」「地球人類とそれ以外の知的種族の血が混じった混血」「全身義体のサイボーグ」「何らかの実験を受けた被験体」が全部混ざったりする。ちなみにオーバーロード級の項でも解説しているが、共通特技の「AS」がいわゆる(ガンダムシリーズの)強化人間に当たるもので、前述の「被検体」と同じく任意の基本能力値を下げる代わりに別の基本能力値を底上げできる上に重ねがけも可能なため、設定的にも相性抜群だったりする。

*12 例えば防御力と回避能力や行動速度をそれぞれバーターした軽量or重装タイプや、ある特定の種別の武装を装備した際にボーナスを得られる(またはペナルティを免除できる)タイプ、バッドステータス地形を無視できる効果を常時得られるタイプなどがある。後述する通り「元ネタ」再現の一環でもある。

*13 例として、攻撃力は低いが装備すると回避値が上がる他、副武装でも攻撃力が変わらず常備化コストも極めて低いため、とりあえずで握っておいて間違いない「メタルダガー」や、威力が高い上に使用時に命中判定のボーナスが入る「ショットガン」など。

*14 装備しているだけで一部の基本能力値にボーナスがかかり、非戦闘時の情報収集や判定の際に便利な武装。

*15 GMに与えられた権限のこと。

*16 史実におけるアポロ11号の月面着陸と同年同日。

*17 ある2つの天体の重力と遠心力が釣り合うポイント「ラグランジュ点」のこと。地球と月の周囲ではL1~L5までが確認されており、スペースコロニーなどを建造するのに適しているとされる。宇宙世紀で言えば、ジオン本国のあるサイド3が月の裏側のL2、ルナツーが地球を挟んで月の真反対にあるL3にある。

*18 L1は地球と月を結ぶ直線上の、月側の近くになる。そのため機甲歴世界の地球から月を見上げると、タイミングによってはコロニーが被って見えるかもしれない。

*19 現実の地球で言うアフリカに当たる。

*20 前述の通り、第三次世界大戦の設定がシナリオ上都合が悪ければ無視あるいは改変してもよい。

*21 罹患すれば100%全てマシンザウルスになるわけではないらしく、体の一部のみ機械化した中途半端なものも生まれてしまう。

*22 Dimensional Intrude of Variable Imaginary Nonliner Entangle、「非線形虚数解による多次元介入」の意。

*23 後天的に別のガーディアンクラスのリンケージに目覚めることや、元から複数のガーディアンに適合している場合もある。これらは「乗り換えイベント」などの表現に矛盾しないようにするためだと思われる。ただし、データ的には設定できるガーディアンクラスは1種のみ。

*24 公式のワールドセクションでも、「連邦軍やフォーチュンはアビスを動力源としたガーディアンは使用していない」と明言されている。

*25 かつてはワシントンD.C.に相当する位置にあったニューウルクを首都としていたが、第二次世界大戦におけるヴォルフの攻撃で占領されたため、首都機能を移転した経緯がある。尚、ニューウルクはその後更にハイパーボレアに占領されてしまった。

*26 史上初のミーレスである「ミーレス・ザード」の素体となったザクポジションの機体。外見上の違いは中隊長用の角があるかないかだが、ガーディアンだけあって加護も持っており、ミーレスとは比較にならない強さ。

*27 現実では、「かつて太平洋上にレムリアと呼ばれる大陸が存在していた」とする書籍が刊行されたことがある。ちなみに著者はアニヲタ的には馴染み深いだろう、あのブラヴァツキー夫人。

*28 既に修正済みだが、公式サイトのエラッタで確認できる。

*29 オーストラリア大陸相当の地域は別に存在する。どちらかと言えば、オカルト界隈で囁かれる「ムー大陸」が近いか。

*30 以上の設定はあくまで「サードワールドウォー」で語られた第三次世界大戦と「シンセシス」で登場した企業連合体アステラの設定を適用するためのものなので、例の如くGMが想定するストーリー展開に都合が悪いようであれば、存在を無視或いは時期をズラしても良い事になっている

*31 「T」や「30」は本作リリース時点では発売されていないため除外。

*32 一部のサンプルキャラクターがそう言う設定。

*33 汎用艦船としてデータが用意されており、条件はあるがPCの艦船として使用可能。

*34 連邦が開発した初のミーレス、つまりジムポジションの機体。外見もほぼジム。

*35 リンケージではない一般人を示す便宜上のクラス。

*36 現実の北アメリカ大陸に相当する地域。

*37 アインヘリアル級のみを開発・運用しているわけではなく、フォートレス級とマルドゥック級のサンプルキャラクターはテラネシア製の機体に搭乗している設定である。

*38 概ね「民族離散」か「移民」「植民」の意。同名のSF小説も存在する。

*39 グレゴリー、アーガス、扶桑、ヴィクトリア、響、千代田。いずれも現実の第二次世界大戦に参加した艦船である。

*40 発行はエンターブレイン。RUNEから発売された18禁ADV「ANGER CORE」の続編として製作された。

*41 この特技自体は共通特技に属するので注意。

*42 前述の「攻撃属性を〈神〉に変更し、ダメージロールのダイスを大幅に増やす」加護。

*43 単独ではなく、数人で寄り集まって1つのキャラクターとして扱う概念及び特性。数を頼みにする量産機系や小型奈落獣のエネミーについていることが多い。モブ系に対して大ダメージを与える特技の対象になるが、FPが高い。

*44 「カバーアシスト」自体は行動を消費せずに援護防御が可能になると言う、タンク役に必須の特技である。が、逆に言うとタンク役ではないサポート専門では死に特技となってしまう。

*45 前述の「相手が使った加護を打ち消す」加護。

*46 GMはPCのオーディン所有数を前提にした上でエネミーの加護を組んでくる可能性がある。

*47 「加護は1つにつき1セッションに1回」と言うルールがあるため、切り替え前と切り替え後の加護を1回ずつ使えるわけではない。

*48 前述の「メジャーアクションの判定を確定でクリティカルさせる」加護。

*49 後のミーレスではなく、工場の生産ラインに乗せることに成功した、と言う意味。それ以前のガーディアンはスーパー級に近いワンオフ機しかなかった。

*50 ちなみにカミーユモチーフのNPCは別に居るが、何とコーディネイターになっていて遺伝子改造により中性扱い(両性具有ではないと明言されている)。おいおい……

*51 明らかにシーマが元ネタと見られる公式NPCも存在するが、それとは無関係。

*52 クリティカルする確率は前者が58.3%、後者が72.2%にもなる。尚、2D6=6面体ダイス2個では7が一番出やすい。

*53 正確には「ゲーマーズフィールド」初出。

*54 阿頼耶識の再現特技には勿論デメリットも存在しており、ガーディアンから離れると死んでしまう身体にされるため、最終的にはアインやミカヅキのようになってしまう部分まで再現されている。

*55 前述の「GMが許可する限り何でも願いを叶える」加護。

*56 ゲームデータ上でも使用できる。

*57 何なら、「基本ルールブック」収録のサンプルシナリオが「ガイアを使ってヒロイン救出」を前提としたものになっている。

*58 前述の「受けたダメージを跳ね返す」加護。

*59 とは言うものの、人間用の武装はガーディアンやミーレスはおろか在来兵器にもダメージを大きく減衰させられるため、ロケットランチャーでもないと相当厳しい。

*60 本作では基本的に彼我のサイズ差によって攻撃のダメージは増減しないが、ライトニング級は特技や武装の効果で自身より大型の相手に対するダメージ補正がある。

*61 カバリエ用の同名の武装と攻撃力は同等だが、消費ENが2倍になっていて、初期作成では2~3回も使えばガス欠になりかねない。常備化コストに至っては3倍と、そもそも備えることが難しい。

*62 データに強いプレイヤーが組めば、確実にPCより強力になる。

*63 公式のFAQに明記されている。ルールブックには載っていないので注意。

*64 尚、他クラスも共通特技で「星を見る者」「強化人間」に相当する「スターゲイザー」「AS」を取得する。当然、どちらか片方しか取得できない。

*65 装備せず、アイテム欄に入っているもの。

*66 汎用武装の1つで、機体の腕部そのもの。

*67 該当の特技は1回の使用につき同じ種類の武装は1つしか使えないので、本当に阿修羅的に殴り飛ばせるわけではない。このため次弾用の予備として所持する。

*68 正確には2015年発売の「スーパーシナリオサポートVol.1」と「ゲーマーズフィールド」収録データの再録。

*69 Ξに関しては、「スーパーシナリオサポートVol.1」の発売が2015年なので完全に偶然だが。

*70 死亡ではなく除外のため、「死亡から回復する」と言った特技や加護の対象にならない。

*71 知名度の差かあまり言われないが、ダブルクロス以前に同社製ロボTRPG「エンゼルギア 天使大戦TRPG」のアガペーシステムそのもの。

*72 初期の変形は変形の際に自由に装備を付け替えることができた。あまりにも煩雑であったためか、「ソルジャーオブフォーチュン」で機体ごとに装備を決めておくように再定義された。

*73 一応恐竜人類達も、個体名での区別やクラスの概念はちゃんと理解している。

*74 当然と言えば当然だが、悪の限りを尽くせば処断される。

*75 他クラスでも特定のアイテムを取得すれば取得可能になるが、レムリア関係者であるファンタズム級以外のクラスでは常備化コストが非常に高くなっている。

*76 端的に言えば「ファンタズム●●」と言う武装が「ミスティック●●」と言う名前になっている。

*77 共通特技で同様の効果を得られるものが存在する。

*78 玩具だろうが巨大化して戦闘する。

*79 実際のゲーム筐体から実体化する場合もある。

*80 共通特技で、データ上のガーディアンであること再現するための特技もある。

*81 超感覚で精神的な干渉を行う、いわゆる「テレパシー」などの類。

*82 思念で物体を動かす、いわゆる「念力」の類。

*83 前述の「怪しい立場のプラント」。当初はフォーチュンに協力していたが、シャレード級のサンプルキャラクターはティプトリーからの脱走兵と言うキナ臭い経歴が暗示され、後に異星人に降ってフォーチョンと敵対している。

*84 正確にはセッション終了時に強制的に取り込まれる特技の取得。この特技は前提となる特技の効果により特定の条件を満たした際にHPを減らすか取得を行うかと言う特殊な形での取得となる。尚、もう1つ別の特技を取るかを選べるが、そちらはデメリットが発生こそするが火力を3回まで上げられる。落差が激し過ぎである。

*85 本作で言うライトニング級などを再現するための機体。様々な世界で使用されており、複数クラスで搭乗可能。

*86 「mm(ミリメートル)」のこと。

*87 同名の武装がある。

*88 DIVINE-Integrate-VAriables、「DIVINE不定量統合現象」の意。

*89 どこから調達したものなのかは不明。しかし規格化以降、DIVA搭載型ガーディアンを用いた配信にはテラネシアが開発した送受信システムを搭載した撮影用ドローンを使うことが絶対条件となっている。テラネシアの機密に触れる部分を検閲するためのものらしいが、もしかして……

*90 「月は無慈悲な夜の女王」「夏への扉」「愛に時間を」「天の光はすべて星」「ツ・メ・タ・イ方程式」「愛はさだめ」などなど。ちなみに「月は無慈悲な夜の女王」と「愛はさだめ(、さだめは死)」に関しては、同社系列である「ナイトウィザード」のリプレイの題名にも引用されている。

*91 戦闘では「基地スクウェア」と言う特殊なマスで表される。

*92 暴走阻止に関わる判定にボーナスがかかる。

*93 しかも「カリスマ」の方が「天涯孤独」より暴走しやすいと言う、原作を考えれば納得過ぎる扱いになっている。

*94 明らかにシーマが元ネタと見られる公式NPCも存在するが以下略。こちらは設定や人柄はともかく見た目はそこまで近くはない。

*95 もっとも、コンダクターやスイーパーを始め、様々なタイミングに差し込める特技が多いクラスはHPをガンガン減らしがちではある。

*96 ただし、深海戦だと対潜に対応する特技やアイテム、武装がないと非常に戦いづらくなる。

*97 ジマーマンのACVIプレイヤーからの愛称が「重ショ」で、それを再現した武器が「重ショットガン」と言うド直球な名称。ACVIには「軽ショ」の愛称を持つショットガンも存在するが、残念ながら「軽ショットガン」は実装されず。それに相当する物は「シンセシス」で追加されたが。

*98 これ自体はストライカーの特技。ちなみにレベルが足りなくて取得できていないが、前述した通りストライカーは食いしばり用特技もあるので、ターミナルアーマーも再現可能。

*99 ご丁寧に激重ジェネの系譜も完備。

*100 ACVIモチーフなので、残念ながらディザスター級とは異なりフロートに相当する脚部は無い。

*101 重量ではなく稼働エネルギーへの負担と言うイメージなのか、心臓部に当たる胴体部とジェネレータは重量級ほど「低負荷」となっている。当然、行動速度は重量級ほど大きく低下する。

*102 多くの武装は副武装として装備すると攻撃力が半減する。また、主・副どちらかにしか装備できないものもある。副武装に選択しても威力が変わらない専用武装自体は他クラスにもあるが、そう言った物は大抵サブウェポンの域を出ないか、逆に何回も使えない(準)切り札級装備が多く、主力となる専用武装の大半が、と言うのは例が無い。

*103 ACVIでは近接武器は左手にしか持てないと言う原作再現。

*104 その代わりなのか、デフォルトで射程0に撃てる射撃武装がある。

*105 主武装の白兵武装で始動する、全兵装を纏めて叩き込む必殺技的な共通特技。

*106 前述した「両手撃ち」する共通特技。クリサリス級は白兵武装ではどう足掻いても使用できないが、他のクラスならば白兵武装でも使用可能。

*107 「AS」は名指しで同時取得不可と明記されているにもかかわらず、である。

*108 「カバーアタック」自体の射程内に味方が居て、その味方が攻撃する敵が自分の射程内に居る必要がある。

*109 実弾かビーム、あるいは両方発射。

*110 変形用データも含めて平均10種前後のところ、何と1クラスで15種もある。これはカバリエ級やマシンザウルス級に次ぐ。

*111 「アンチ・ガーディアン」の略。

*112 トッキュウジャーのOP曲の歌詞のオマージュと思われる。

*113 共通特技を除くと、他機体と合体できるクラスは本級の他にはユニオン級のみである。

*114 各種ルールをコンバートするサマリーがある他、生身用の武装はこちらの方が豊富で、メタガにはない生身状態での移動力算出のルールも掲載されている。参考までに。