バッドエンド(ゲーム)

登録日:2021/06/20 Sun 17:12:18
更新日:2025/04/27 Sun 23:29:45
所要時間:約 73 分で読めます




本項目では、ゲーム作品のバッドエンドについて解説する。
ゲーム作品以外は該当項目を参照。




【概要】

創作物の大半は基本的に一本道である。
だが、ゲームはプレイヤーが操作・介入する性質上、少々毛色が違ってくる。

  • パターン1. エンディングが分岐する
ハッピーエンド、あるいはビターエンドで完結するメインルートとは別に、選択またはプレイ結果の条件といった分岐でバッドエンドを用意できる。
ifの展開でキャラの掘り下げに貢献したり、ゲームとして歯応えがあったり、意外な裏設定が仕込まれていたりする。
また「○○すればいいじゃん」というツッコミへのアンサー、もしくは「○○がそう繋がるのかよ!?」という驚きを与えるためにバッドとなる選択肢を事前に用意しているケースもある。
皆殺しルートは特に強烈なバッドエンドである。

  • パターン2. バッドエンド自体が一つの報酬となる
エンディングを見た数が周回特典になったり、バッドエンドでも引継ぎができたりするものもある。また、バッドエンドのみのエンディングだが、続編となる次回作が出る作品もある。
プレイヤーが主人公と苦労を共有することで、ハッピーエンドを目指すカンフル剤にもなる。

ゲーム性が希薄なビジュアルノベルは特にこの傾向が強く、CGコンプリートのためバッドエンドも網羅するパターンが多い。
さらにアダルト作品となると、ヒロインが手を変え品を変え悲惨な目に合うこと自体が目的…というものも。小芝居目当てに主人公が手を変え品を変え悲惨な目に合う作品もある
なのでゲームによっては「選択肢を間違えたことによるゲームオーバー」なのか「ストーリーがバッドに終わるだけでエンディングの一つ」なのか曖昧だったり。
同人ゲームだと、グッドエンドでは平和的に終わって目当てのエロが見られず竿役たちも成敗される綺麗なエンディング、一方Hシーンを満喫しようとするとバッドエンド確定なんてシステムのある作品も。ゲーム的にはともかくエロ目的ならバッドこそグッドエンド。

  • パターン3. プレイヤーが自分の意志で選択する
たとえ望んだものでなかったとしても、プレイヤーが選択し続けてきた結果としてのバッドエンドである。
そして選んだからには、目を背けず最後まで見届けるのが義務であり責任。
興味本位で選んだプレイヤーに痛烈なカウンターを突きつける野心作も中にはある。

バッドエンドを見てもハッピーエンドで口直しできるため、分岐がある作品はバッドエンド初心者にも比較的安心。
ただしハッピーエンドの最中に「でもこいつら不幸になる展開もあるんだよな…」とモヤモヤしても責任を負いかねるのであしからず。

  • パターン4. 一部キャラのみバッドエンド
格闘ゲームなどの「多数のキャラクターから使用キャラを選択する」タイプが該当。
主人公などの王道キャラのエンディングはグッドエンドだが、一部の悲劇的な設定のキャラなどは、正規のエンディングがバッドエンドとなる、と言うもの。
特に悪役キャラ・ボスキャラのエンディングは、基本的に「野望が成就して世界にとってバッドエンド」「結局エンディングで阻止されキャラにとってバッドエンド」のどちらかになる。

  • 番外1. タイムパラドックスでストーリーが続かなくなる
超兄貴『究極無敵銀河最強男』では、オープニングステージや中間ステージで、ラスボスをまさかの自機として操作する事になるが、
股間に一発でもダメージが当たるとラスボスは死亡、平和が戻ったのだが、タイムパラドックスでストーリーが続かなくなったので、バッドエンドとして扱われるという珍しい例。


  • 番外2.バッドエンドがハッピーエンドの布石
時間を巻き戻す、ループするもののゲームに多い。
バッドエンドを経験したキャラクターが、バッドエンドで得た体験から「次はこうする!」「こいつをこの情報で説得する!」という経験を元に、ハッピーエンドを目指すというもの。

例として、帽子世界というゲームでは「ヨウコ」というキャラクターが、6人の主人公の傍らで「プレイヤーに選ばれた主人公以外誰も幸せにならないバッドエンド・ビターエンド」を見続けてきた。
7人目の主人公たるヨウコは、6人全員が幸せになるハッピーエンドを手にしてやると意気込み、周回プレイで培った強さと情報を持って、コンティーニュー不可能な絶望的な戦いに身を投じる…というストーリーとなる。
最近のゲームでは、とある同人エロゲがこの展開を用意しており、
周回プレイをせず、策もアイデアもない状態でハッピーエンドを目指そうとしてもバッドエンドになってしまう。

●バッドエンド分岐がある作品




【To be Continued...】

また、スピンオフの前日譚や連作の一本目なので、本編や続編に繋げる都合上固定バッドエンドにする作品も多い。
それ自体はゲームに限った話ではないのだが、漫画やアニメだと大半は過去回想や数話の短編で一区切りつくのに対し、ゲームは単体で一つの商品となっているため特に目立つ。
前日譚は逆算で組み立てられた回避不能なバッドエンド。一方、連作の場合は一種のクリフハンガーであり、「最終作もバッド」もしくは「続編が出ず打ち切り」でもない限り純粋なバッドエンドとは言い難い。

その他、1つの同じゲームにおいて、必ずバッドエンドを経由する必要がある作品もある。
不幸な結末を見せられる事で、その結末を覆してハッピーエンドを掴むモチベーションとするのだ。
例えば「バッドエンドを迎えた親や友人に代わって新たな主人公が立ち上がる」「主人公がループ能力を持っていて、バッドエンドに至りながらも新たな情報などを得ていく」等がある。


●続きがあるバッドエンド作品



【バッドエンド固定】

とまあゲーム独自の要素を色々挙げてきたが、それはそれとしてバッドエンド一本道のゲームもある。
ひどいものだと複数ある分岐が全部バッドエンドになり、バッドエンドゲーとして有名なSIRENのキャッチコピーから「どうあがいても絶望」と評される。

この傾向が強い作品として、ホラーゲームの他に2Dシューティングゲームがよく挙がる。
単騎で多数を殲滅し特攻する絶望的な戦況、長々した説明に時間を割けない中でのインパクト、ゲームの開発陣がバイド汚染されてるなどが主な理由だろう。


●バッドエンド固定の作品





【攻略法としてのバッドエンド】

分岐としてバッドエンドがある作品の場合、バッドエンドとは「なすべきことをやりきれなかった結末」となる。
そのため、一番早く到達可能なエンディングであることが多く、RTAやTASの様なゲームの早期クリアを目指すプレイスタイルでは、バッドエンドで終わることが多い。
バッドエンドの後に次周への引継ぎができる作品等では、1周に1個限定のアイテムを複数入手するため、アイテムを回収したらバッドエンドに行ってさっさと終わらせるなんて荒業も。




追記、修正はバッドエンドをコンプリートしてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ED
  • どうあがいても絶望
  • 分岐
  • バッドエンド
  • ゲーム
  • 所要時間30分以上の項目
  • エンディング
  • ゲーム用語
  • コメント欄ログ化項目
  • 所要時間60分以上の項目
最終更新:2025年04月27日 23:29

*1 実際、相沢氏と同様の選択を行うと、そこまでの選択にもよるが高確率でこうなる。

*2 というかこれは大体ゲームオーバー扱い。

*3 アレス達と共に箱舟で脱出出来た面々は兎も角、乗れなかった人間や動物は世界ごと水の底に沈む事が確定しているため

*4 殺されてもホムンクルスが蘇生してくれるのだが、死の前の時間に戻ってしまうため運命を変えないと何度でも同じ時間に同じ手段で殺される。

*5 もちろん因子継承元選択の過程で意図せずマイル適性が上がることもあるため、この限りではない。

*6 そのため史実では同期のジャングルポケットやマンハッタンカフェと比べてかなり繁殖戦線への移動が早かった

*7 この微妙なマルチエンドに対して海外の一部のファンが激怒したようで、制作会社に抗議する者や、ゲームを改造して無理矢理ハッピーエンドのシナリオを作る者などが現れた模様。

*8 救難信号を出せるドルフィン号のパーツ・宇宙ムセンは両作で登場するが、1では発見時に「こんな辺境では誰にも届かないだろう」という諦めを含むメッセージが出る一方、4では回収間もなくオリマーは即座に救難信号を発信した。実際には時間こそかかったがしっかり届いており、オリマーを元のホコタテ星人に治療した救助隊も救難信号に応じてやってきたチームである。

*9 実はアジには本作のアンドロイド達にとって有害な酵素を含んでいる。しかも「死ぬかもしれないけど食べてみて欲しい」などと言ってアジを渡してくるNPCもいる。

*10 テキストでは、彼女は「その後10年追手から逃れながら漁師生活を続けている」と記載されているため、本編のその後の展開を考えると、「これがハッピーエンドでは?」と冗談みたいに語られる事もある。

*11 ここに限らずBルートでは、Aルートでは存在しなかった「ある物」が所々に隠れている。

*12 主人公は凄惨な死に方をしたが、死に際に大切な誰かの幻を見たというアレ。

*13 組織の走狗としてではなく自らの意志でヒットマンとして復帰した事をダイアナに伝える、希望のあるエンディング

*14 これはファンからの通称であり、正式なエンド名は『正義の味方』。

*15 リメイク版では「最後は同じだが、ある人物が自分の意思で足掻くことで少しだけ救いがある」というサプライズ展開に。発売前には一切公表されなかったため、SFC版経験者が驚くことになった。

*16 本編登場人物の1人が劇中で拾ったライターの本来の持ち主がこのクルーの1人だった

*17 当時のオーストリア皇太子フランツ・フェルディナント公が妻ソフィーと共にサラエボで暗殺された事件。これが切っ掛けで第一次世界大戦が起きた

*18 「ピコピコさん」という敵キャラが待機状態にいる場面を見せられ終了。