ダイガスタ・スフィアード(遊戯王OCG)

登録日:2018/07/01 (日曜日) 19:53:05
更新日:2025/04/09 Wed 12:54:55
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セクト「ベエルゼは不死の能力を持ちプレイヤーが受けたダメージを攻撃力として吸収する!!」

海馬カオス・MAX・ドラゴンはカードの効果の対象にならず効果で破壊する事もできない!」

徳松「俺の花札衛-雨四光-も同じく効果の対象にならず効果で破壊されない。」

セレナ「私の月光舞獅子姫も同じく(ry」

ズァーク「我が力、覇王龍ズァークも(ry」

アセンブラ「いdナnけa受切s一tヲc果e効fーfたeスんpモaたrレtさ動l発lニeーpタsすンyもbノ下d格eりtヨc身e自fはfリaくnポuあ」

クロウ「そして俺のBF-フルアーマード・ウィングはあらゆる効果を受け付けない!」

ハゲじゃない方のレオ「……もうやめるっす。」

クロウ「諦めんのかよ。」

レオ「だってそんな攻撃力2750以上あって戦闘やら効果やらで破壊できないモンスター出されてどうしろっつぅんすか!?」




レベル5のガスタの疾風 リーズに、レベル1のチューナーモンスター、ヴァイロン・スフィアをチューニング!

シンクロ召喚!

ダイガスタ・スフィアード!




《ダイガスタ・スフィアード》とは遊戯王OCGに存在するモンスターカードの1体。
DT11弾「オメガの裁き!」にて収録された、ガスタの一員である。



ダイガスタ・スフィアード
Daigusto Sphreez

シンクロ・効果モンスター
星6/風属性/サイキック族/攻2000/守1300
チューナー+チューナー以外の「ガスタ」モンスター1体以上
(1):このカードがS召喚に成功した時、自分の墓地の「ガスタ」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
(2):このカードは戦闘では破壊されない。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の「ガスタ」モンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。


概要


3つの効果を持ったガスタに属するS(シンクロ)モンスター。
DT世界ではガスタの戦士家出身者である《ガスタの疾風 リーズ》がヴァイロンに力を貸与された姿として登場している。

レベル6としては攻撃力は低めだが、その低めの攻撃力は自身の持つ効果により逆にメリットとして働く事も多い。
S素材には非チューナーにガスタモンスターが要求されているため基本的には【ガスタ】デッキで採用されているモンスターである。
その効果の有用性もあり【ガスタ】デッキではエースモンスター兼切り札の役割を担う必須カードとして扱われている。

一方で、後述の《ガスタの神裔 ピリカ》のおかげで現在は【SR】デッキなどのS召喚を行う【風属性】系列のデッキにも採用でき得るようになった。
また、彼女のおかげで従来の【ガスタ】デッキでの召喚難度も大きく下がり大幅に扱いやすくなった。


効果の解説


このカードの持つ効果は3つ。いずれも優秀なメリット効果である。

(1)の効果はS召喚時に墓地のガスタのサルベージを行う誘発効果。
S素材に使用したガスタやガスタの各種リクルーター*1、手札に持っておきたい《ガスタ・グリフ》などを回収するために使用される。
また、登場当時(第7期)としては珍しくガスタと名の付く「モンスター」だけでなく「カード」が効果対象なのがポイント。
故に《ガスタの追い風》などの魔法・罠カードも回収でき、選択肢は豊富。
使うだけでアドバンテージが稼げる効果ではあるが、加える事が「できる」なので発動しない事もできる。
幽鬼うさぎ》の発動を警戒する場合など、(3)の効果の適用を最優先とする場面ではあえて発動しない選択をする事もあるかもしれない。
フォーミュラ・シンクロン》などでチェーン2以降で出すとタイミングを逃して発動できないが、場合の任意効果が超貴重だった時期のカードなので仕方ないだろう。

(2)の効果は戦闘で破壊されない永続効果。
いわゆる「戦闘破壊耐性」というものであり、《マシュマロン》や《ダークネス・ネオスフィア》などが持っているものと同じ効果である。
単体でも攻撃に対する壁となるだけでなく、少ないリスクでの攻撃が可能となり後述の(3)の効果で相手のライフポイントを削る一助となる。

(3)の効果はガスタとの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを相手に与える永続効果。
このカードの持つ最大の特徴であり武器であるため後述。


(3)の効果について


この効果は《アマゾネスの剣士》が持つ効果と同等であり、自分の場のガスタが戦闘する場合に適用される永続効果である。
《ダイガスタ・スフィアード》本人もガスタのため当然自身の戦闘でも適用される。
この効果が非常に強力であり、かつ攻撃力の低いリクルーターを主軸とする【ガスタ】デッキと抜群に相性が良いものとなっている。

登場当初の【ガスタ】デッキはリクルーターで耐えながら戦線維持をしつつ、隙を見てS召喚を行い反撃に転ずる、というものがデッキコンセプトであった。
しかしガスタの登場から数年で環境は様変わりし、昨今では真っ当に戦闘破壊をしてくれる相手はほぼいない。
カード効果による除去を苦も無く行い、デッキによっては平気で除去を連発しあっという間にフィールドは焼け野原にされる。
効果破壊に対応するリクルーターは《ガスタ・ガルド》以外扱いづらく(そもそも登場当初はガルドしかいなかった)、スタンダードな【ガスタ】デッキで採用される事は稀。
そしてそのガルドでさえ墓地に送られた「時」に発動する効果のため状況次第では効果が発動できなくなる

しかも現在では、ほぼ全員が効果破壊にも対応するリクルーターであり、ガスタと同様にS召喚をメインとして戦う竜星というテーマも存在。
当初の【ガスタ】デッキでの戦い方は完全にあちらの下位互換のようなかたちとなってしまった。

しかし、ガスタにはエースとなるこの《ダイガスタ・スフィアード》と、彼女の持つ効果を活かした切り札となる大技がある。
それは、彼女自身とリクルーターの自爆特攻である。

自爆特攻である

彼女が存在する限りガスタとの戦闘で発生するダメージは全て相手が受けるので、より攻撃力の高いモンスターに突撃するほど相手は多大なダメージを受ける。
しかもガスタはリクルーターを多く擁するテーマなので、破壊されたガスタの特殊召喚効果で後続のガスタを次々に繰り出す事ができる。
これを繰り返す事で相手のライフを一気に削る事が可能となるのだ。

リクルーターを含む自爆特攻では《ガスタ・ガルド》→《ガスタ・イグル》→《ガスタの希望 カムイ》+《ダイガスタ・スフィアード》の順で攻撃すると最大のダメージが発生する事となる。
具体的に数字を挙げると、相手の場に《ヴェルズ・ウロボロス》などの攻撃力2750以上の攻撃表示モンスターが棒立ちしていれば8100ポイントの戦闘ダメージが発生し相手は即死
ちなみにイグルが特殊召喚する最後のガスタが次点の《ガスタ・グリフ》(攻撃力800)なら攻撃力2900、《ガスタの巫女 ウィンダ》(攻撃力1000)なら攻撃力2950がワンキルラインとなる。
青眼の白龍》や《レッド・デーモンズ・ドラゴン》といった攻撃力3000前後の最上級アタッカーたちは軒並み射程圏内と見ていいだろう。
また、無理に1ターンでライフ8000を削ろうとしなくてもデュエル終盤に相手の大型モンスターに彼女が単身突撃する事でフィニッシャーとなる事も少なくない。

高いステータスに加え、対象にならない、破壊されない、効果を受けない……少し前からこの手のモンスターが大幅に増えた。
しかし、あくまで対戦相手はモンスターではなくデュエリストである。
当然だが、いくらモンスターが強力で倒せなくても(少なくともOCGでは)相手のライフポイントが尽きれば勝者は自分となる。

自分のモンスターを消費して相手のライフを奪う性質上、リクルーターを使うとはいえ(特にワンキルを仕掛ける場合には)アドバンテージでは損になりやすい。
この特徴から、《ダイガスタ・スフィアード》の持つ特性は一種のバーンカードに近いといえる。
ライフを削り切れないと判断した場合は最後のガスタを《ガスタの静寂 カーム》にしてドロー効果を使いアドバンテージの獲得を行うのも手である。



相性の良いカード


ガスタ」の項目も参照。


ガスタの神裔 ピリカ
ガスタの一員である下級モンスターにして、上記の「とあるモンスター」の正体。詳細は彼女の項目を参照。
召喚・特殊召喚時に風属性チューナー1体を墓地から特殊召喚できるので特殊召喚したレベル3のチューナーと共に《ダイガスタ・スフィアード》をS召喚できる。
ちなみに、公式のDuel Terminalストーリーでも《ダイガスタ・スフィアード》と縁のあるカードでもある。

緊急テレポート
レベル3以下のサイキック族をデッキ・手札から特殊召喚できる速攻魔法カード。
このカードで《ガスタの神裔 ピリカ》を特殊召喚すれば即座にS素材が用意できる。


●「壊獣」モンスター
一部を除き、相手の場に特殊召喚できるモンスターたち。《M・HERO ダーク・ロウ》などの厄介な相手モンスターをリリースで処理しつつ自爆特攻の的を用意できる。
サンダー・ザ・キング、ジズキエル、ドゴラン、ラディアンといった攻撃力2800以上の壊獣を送り付ければワンターンキルも見えてくる。
ちなみにガスタと同じ風属性の壊獣であるガダーラは攻撃力2700と狙いすましたかのようにワンキルラインにギリギリ届かない調整にされている。悔しい。


《団結の力》
装備モンスターの攻守を自分の場のモンスターの数×800ポイントアップさせる装備魔法。
本来は自分のモンスターを強化する目的で使われるカードだが、お察しの通り相手のモンスターに装備させる事で相手への戦闘ダメージを増加させる。
単純に攻撃力を上げるカードであるため、《ダイガスタ・スフィアード》と同じ条件でS召喚ができる《スターダスト・チャージ・ウォリアー》とも相性が良い。


《脆刃の剣》
装備モンスターの攻撃力を2000も上昇させる代わりに一定条件で自壊し、発動したプレイヤーにも戦闘ダメージが発生するという、2つのデメリットを持つ装備魔法。
モンスター強化の装備魔法としてみると攻撃力の上昇値こそ大きいもののデメリットが目立ち、カード名の通り脆くて不安定なカードとなっている。


《アクションマジック-フルターン》
発動ターンの間モンスター同士の戦闘で発生するダメージを倍加させる効果を持った速攻魔法カード。
基本的には団結の力で充分だが、こちらは《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》などの大型モンスターと併用する際に効果を発揮しやすく、除去効果に強いという利点もある。
???アクションマジック-フルターン!ローリングガルド!


《禁じられた聖槍》
対象モンスター1体の攻撃力を800ポイント下げて魔法・罠カードに対する耐性を与える速攻魔法カード。
除去カードから《ダイガスタ・スフィアード》やS素材を守る事ができるうえ、攻撃力の低下は彼女にとって逆にメリットとなる場面も多い。
このカード以外にも禁じられたシリーズの速攻魔法は《ダイガスタ・スフィアード》と相性の良いものが多い。



相性の悪いカード、弱点


ここまで読んでもらえばわかる通り《ダイガスタ・スフィアード》は戦闘及び戦闘ダメージという一芸に特化した性能を持つカードである。
よってその一芸を封じ込めるカードは苦手としており、【ガスタ】デッキ使いなら対策は必至である。

具体的には「ダメージを0にする」カードや戦闘を止めるカードを使われてしまうと苦しい。
《RR-アルティメット・ファルコン》や《ヴァレルロード・ドラゴン》などは自爆特攻するのに適した相手ではあるが、同時に併用されているカードには注意が必要である。
RR】デッキなら墓地のレディネスを使われてしまうとそのターンのダメージは0になってしまうし、墓地発動のため対処も難しい。
了見/リボルバーのファンデッキならフリーチェーンで弾丸を飛ばしてくるうえに当然入っているであろうあのカードでもこちらの攻め手をまとめて破壊される。

そもそもカード効果に対する耐性は一切持ち合わせていないため単純に《強制脱出装置》や《破壊輪》や《激流葬》といった汎用除去カード1枚であっさりと退場してしまう。
また、リクルーターの自爆特攻時に彼女自身を《月の書》で裏返しにされたり《ブレイクスルー・スキル》や《無限泡影》などで効果を無効にされてしまうとこちらがダメージを被る大惨事に。

まとめると、上記の《禁じられた聖槍》や《ツインツイスター》、《スキル・プリズナー》や各種カウンター罠などの対策カードをしっかり用意しておきたい。



以下、余談



リーズに関する余談は彼女の項目を参照。


《ダイガスタ・スフィアード》の瞳の色はリーズ(及びピリカ)とは異なり、赤色に描かれている。

このカードの登場当時は【ガスタ】デッキのエースでありながら同デッキ、特に純構築に近いファンデッキ寄りのデッキでのS召喚はやや難しかった。
レベル2のガスタチューナーは性能が弱めで採用しづらく、レベル1とS召喚するには《ガスタの疾風 リーズ》か《ダイガスタ・ガルドス》が必要となり一手間かかる。
レベル3と組み合わせられる当時唯一のレベル3非チューナー《ガスタ・コドル》は登場が遅かったうえに単体では扱いづらい……と難のある組み合わせばかりであった。
《緊急テレポート》で《クレボンス》を出す、《ゾンビキャリア》などの扱いやすい他所のチューナーを採用する、といった混ぜ物をして対応していた者も多かった。
上記の通り現在では《ガスタの神裔 ピリカ》の登場により容易にS召喚できるようになったためこの問題は解決したといえる。
また、《WW-グラス・ベル》などのレベル4チューナーも増えたためウィンダなどのレベル2のガスタを使った組み合わせでも出しやすくなった。

このカードの英語名の後半「Sphreez」はDT世界でS素材となった《ヴァイロン・スフィア》と《ガスタの疾風 リーズ》の英語名を組み合わせたもの。
ガスタのSモンスターは現在5種類存在するが、日本語名と英語名が異なっているカードはこのカードのみ。

このカードの守備力1300はこのカードの登場以前から存在していたガスタSモンスター2種の持つ守備力のちょうど中間の値となっている。

「ダメージを反射する効果」という部分だけで見ると(特にアニメGXを視聴済みのプレイヤーは)《ユベル》の効果を連想するかも知れない。
しかし、与えるのは効果ダメージか戦闘ダメージか、効果発動にチェーンブロックを作るか否か、と細かい処理が両者で大きく異なっている。
ちなみにOCGでの《ユベル》は、アニメ版及び《ダイガスタ・スフィアード》と異なり自爆特攻で発生したダメージを反射する事は不可能。





追記・修正は攻撃力2750以上の方がお願いします。


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最終更新:2025年04月09日 12:54

*1 デッキから後続を特殊召喚するモンスターの通称