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*ニンジャガイデンΣ2プラス(NINJA GAIDEN Σ2 PLUS) 【にんじゃがいでんしぐまつーぷらす】 |ジャンル|アクションゲーム|&amazon(B00AF6195Y)| |対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~| |発売元|コーエーテクモゲームス|~| |開発元|コーエーテクモゲームス(Team NINJA)|~| |発売日|2013年2月28日|~| |定価|6,090円(税抜)|~| |レーティング|CERO:D(17歳以上対象)|~| |分類|BGCOLOR(khaki):''劣化移植''|~| |~|BGCOLOR(lightsteelblue):''ゲームバランスが不安定''|~| |ポイント|頻発する処理落ちやグラフィックの低下&br()移植元と比べて数々の仕様改悪&br()デバッグやテストプレイを行ったと思えない調整不足、不具合の数々&br()事実上自力でのトロフィーコンプが不可能&br()数えきれない不具合の修正を一切せずにBest版販売という暴挙|~| |>|>|CENTER:''[[忍者龍剣伝/NINJA GAIDENシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1720.html]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 -PS3用ソフト『[[NINJA GAIDEN Σ2>ニンジャガイデンΣ2]]』の追加要素付き移植作品。 -据え置きに搭載されていたCo-opを用いた「TEAM MISSION」はリアルタイムでCPUと切り替えながら攻略していく「TAG MISSION」に変化。また新モード「NINJA RACE」やヒーローモードなど新要素が導入されている。 ---- **評価点 ''弓の操作性の向上'' -前作「[[NINJA GAIDEN Σ PLUS>ニンジャガイデン#id_b80868bc]]」では弓の使用時に反応するジャイロの設定ができないなど不評だったが、今回はジャイロ操作は廃止され、前面のアイコンタッチによる弓の構え、あるいは背面タッチで弓を構え射撃するといった割り当てが可能になり操作性が向上した。 ''新モード「NINJA RACE」の追加'' -決められたコースを制限時間以内に走破していくモード。ダメージを受けずに敵を倒していくと攻撃力が上昇し、敵を倒しやすくなることで戦闘によるタイムロスを短縮できる。~ ''本編以上に被弾しないよう立ち回る慎重さと、素早く敵を倒して進んでいくスピーディさ''を要求されるゲーム内容であり緊張感がある。火力が低いあやねなどもチェインを重ねることで攻撃力が高くなるため、リュウ以外でもスピーディに攻略することが可能である。 -また制限時間が増えるグリーンエッセンスやゲームスピードの上がるパープルエッセンス、チェインゲージを伸ばすホワイトエッセンスなどがこのモードには登場する。~ これらを絶技に使うかあるいは普通に吸収してそれぞれのメリットを優先するかなど戦術が重要となる。 ''ヒーローモードの追加'' -移植元のΣ2はノーマルであれば初心者でも十分クリアできる難易度だったが、ヒーローモードの導入により、より多くのアクションゲームの苦手なプレイヤーでもクリア可能となった。 ''その他'' -リュウ・あやね・紅葉・レイチェル、それぞれに新しいコスチュームが追加された。 ---- **問題点 ''頻発する処理落ち'' -携帯機に移植された影響か処理落ちが非常に多い。据え置きのチームミッションで回線が悪い相手とつながってしまった時のような処理落ちが発生する場面もあり、ハイスピードバトルが売りのシリーズでこれは深刻な問題である。~ 処理落ちの発生する場所の例を挙げるとチャプター1の大仏出現地点など。敵が複数出るとすぐに処理落ちが起こるためコンボミスやコマンドミスにも影響を与えている。 --最近ではVita本体のシステムアップデートで多少処理落ちの改善が見られたが、それでも根本的に解決されているわけではない。今まで非常に重かった場所が多少軽くなっただけで快適というには程遠いものである。 ''処理落ち時にグラフィックが粗くなる'' -グラフィックが可変レートになっているため、処理落ちなど高負荷の状態になると''グラフィックが粗くなる''。雑魚敵が多く発生し、妖忍がいる場合が起こりやすい。~ このような酷い時にはPSPレベルにまでグラフィックが粗くなり、それに加え上記の処理落ちまで発生する場所があり快適なプレイができない。 #region(グラフィックの変化) #image(通常.jpg,title=通常時) #image(処理落ち01.jpg,title=粗くなるグラフィック01) #image(処理落ち02.jpg,title=粗くなるグラフィック02) #endregion ''特定の場所で高確率でエラーが起こる'' -チャプター6の暗極重波弾が入っている宝箱のあたりでエラーが起こる。これは普通に進んでいくと内部処理が間に合わずに発生するエラーのようで、ゆっくり歩いて部屋の外に出るなどの対策がある。~ このエラーは発生するとVita本体を再起動させないと治らないという致命的なものである。 --こちらはVitaのシステムアップデート後にエラー発生が大幅に減少している。 ''ボスの大幅な仕様変更、および改悪'' -本作では据え置きと比べて''ボスの連続ヒット数上限''に変更がなされている。このため据え置きで使われていた多くのコンボが''威力の激減や反撃を確実に食らう''などほとんど使い物にならなくなった。~ またヒット数減少で火力が減ったためボス戦で無駄に時間がかかるようになってしまった。 --具体的にはアレクセイは2hit、ヴォルフは3hit、ゼドニアスは4hit、エリザベートは3hitになっており、幻心と魔人幻心は上限ヒット数に変化はない。幻心は無想新月棒の暁風(□△□□)によるハメの修正がされているくらいか。~ またゼドニアスは4hit直後の硬直が減っているためコンボによっては反撃を受けやすくなっており、''股下に当たり判定が無くなっているのか二刀の△×4の2発目は高確率でスカる''などのものもある。 --据え置きのミッションの極み01でよく使われていたヴォルフ二刀ハメが不可能になるなどこれらヒット数変更のせいで戦術に大きく影響した結果ミッションの難易度が異常に上昇した(後述)。 --また一部のボスの技は捌きが不可に変更されたものや幻心の冥府落としなどリーチが極端に短くなってしまったせいで捌きがほぼ狙えないなど、''ボスの動きを見切って捌きで反撃、高火力コンボを決める爽快感がなくなってしまった''。 ''武器の仕様改悪'' -一部の武器の仕様が変わっているため''据え置きで使えていたコンボや硬直キャンセルが使えず操作性が劣化している''。~ すべてを上げると膨大な数になるため一部の例を挙げると龍剣・邪神剣の煉獄陣(→△長押し)のヒット数が減っている影響でダメージ激減、ヴィゴリアンフレイルの焔吐(→△)の手裏剣キャンセル不可などがある。~ 特にフレイルは焔吐キャンセル不可の影響でボス戦での火力低下が激しいなどかなりの影響がある。 --中には甲殻猛禽爪の朱雀鵬翼(□□→□△△△△)が&color(red){''コマンドを入力しても発生しない''}、また鎖鎌の腕を欠損させる斬鬼(→△長押し)や一部の敵の頭欠損時の甲殻猛禽爪の滅却、龍剣・邪神剣の大渦斬(△△→△)からつながる空中技が''異様に当たらない''などかなり簡単に見つかる不具合もある。~ 特に甲殻猛禽爪や鎖鎌の不具合はテストプレイをすればすぐ見つかるレベルのわかりやすさであるため、移植チームは''テストプレイを行わなかった、あるいは不具合を見つけても放置した''としか考えられない。 --紅葉の隼鷹飯綱(□△□□△)を相手に決めると据え置きにはなかった''相手のダウン中に相手に無敵時間が発生するため''、この技で一撃で倒せない高難易度などでは扱いにくくなった。~ また最後の投げの直前に欠損して投げてしまうと前述の無敵時間もあってすぐに滅却できないためすぐに止めをさせず、混戦などで横槍を入れられ固められているうちに自爆される可能性が高まったため非常に危険である。 --レイチェルのLv0絶技の無敵時間が完全に削除されている。それにより立ち回りにも影響するようになった。 ''敵の挙動不自然さ'' -妖忍でよく起こるがジャンプしても届かない高さにいきなり現れて行動するなど敵の挙動がおかしい。~ ブラッドガージャは飯綱落としで頭を砕いて即死させた後に一度立ち上がる謎調整がされたため、攻撃方向の補正がそちらに向いてしまい無意味に死体に攻撃したせいで他の敵からダメージを受けるなど迷惑なことが起こる。 --一番わかりやすいのがミッションの超忍03のゼドニアスの''急降下攻撃で着地地点と全く違う場所''に攻撃したり、''急降下攻撃してきたと思ったら地上に瞬間移動して全く別の技を出す''などおかしな挙動がある。~ 本編ではこのバグは起こらないが、TAG MISSIONで出現してこの技を出すと''ほぼ確実に起こる''。 --雑魚敵は2か所を欠損させると即死するがシャドウをトンファーMAX絶技で頭と腕を欠損させるとなぜか''即死''せず、弓や風駆のロックオンはおろか''通常攻撃の方向補正すらかからない状態''のまま攻撃してくるため非常に手がかかる。~ 体力は減っているため攻撃が当たりさえすればすぐ倒せるのが救いか。 --ちなみにこのバグは、移植前でも低確率だが発生することはあったが今作では非常に起こりやすい。 #region(右腕、首なしで暴れるシャドウ) #image(右腕、首なしシャドウ.jpg,title=この時ロックオン不可) #endregion ''TAG MISSIONの調整不足'' -据え置きにあった「TEAM MISSION」を「TAG MISSION」として搭載している。据え置きと比べると極みの''ボスの投げで即死しなくなった''などの一部の技の火力の低下、蘇生までのタイムリミット廃止、十字キー下を押すことでリアルタイムでのキャラ交代などの変更がある。 --上記のボスの仕様変更により据え置きよりもボスを倒す速度が大幅に落ちたのと''頻発する処理落ち''で難易度が異常なまでに上昇している。~ 据え置きの頃から''高レベルのプレイヤー同士が攻略法を理解して協力してようやくクリアできた内容のミッション''をダメージを少々抑えただけで据え置きよりほんのわずかに強くなった程度の''CPUとクリアしなければいけなくなった。''~ このため現状では忍びの極み 01、02、03は&color(red){''間違いなくクリア不可能''}である。 ---ちなみに据え置きでクリアする場合に必須だった片方のプレイヤーが囮をするためのテクニック(永久徒歩と呼ばれる囮)がCPUにプログラムされていないため、据え置き経験者ほどすぐにクリア不可能だとわかる。開発陣は何を考えてこのまま移植したのか… ---本作ではミッションを練習するモードがあり、このモードではプレイヤーが操作している側のキャラは死亡してもすぐに復活するため''特定の手順で操作して二人を死亡状態にしない限りはゲームオーバーにならない''。~ このモードですら極み01、02、03をクリアするまでに&color(red){''どんな上級者でも確実に二桁以上の死亡数''}を出してしまう。ノーマルミッションやターボミッションでは被弾した技にもよるが多くて''5回ほど死ぬと壊死ダメージでゲームオーバーになる''ためどれだけ酷い状況かわかるだろう。 --さらに通常のゲームスピードの''1.5倍の速度''でミッションに挑戦するターボミッションモードもある。元からゲームスピードが速いゲームだったのに1.5倍にしてしまったため悟りの道ですら簡単にクリアできるものではない。~ それだけでなく鎖鎌の荒旋風(回転△△△)の最後の△にあたる''受付時間が短くなりすぎて技がほぼ出せない''など、何も考えずに''ゲームスピードを早くし過ぎたため技が非常に出しにくい''などまともな調整をされていない。 --そして極めつけにトロフィーに&color(red){''すべてのミッションの制覇、すべてのターボミッションの制覇''}というものがあるため今後アップデートかバグなどが見つからない限りコンプリートは不可能である。~ Σ2発売当初からミッションがクリア可能か開発は確認を行っていないとネタにされていたが、''本作を見る限りクリア確認など最初から行っていなかったようである''。 --また''ミッションをクリアしてもバッジが付かない、スコアが正常に記録されない''不具合が稀に発生する。 #region(バッジ習得) #image(バッジなし01.jpg,title=NINJA RECORDS) #image(バッジなし02.jpg,title=ミッション選択画面) #endregion -ゲームオーバーになるたびにスコアが記録されるわけでもないのにのにスコア表示画面に移るなど時間がかかるだけで無意味な動作がありストレスを余計に溜め込んでしまう。 ''その他細かい不満点'' -弓は背面タッチパッドで操作する以外に、前面タッチパネル左下のアイコンをタッチしても操作することができる。 --ただこのアイコンは、背面パッド操作をONにしても消すことができない。 -NINJA RACEモードのコースが少ない。 --全部で5コースしかなく、今作の中で評価できる数少ない部分だけに物足りなさが残る。 ''一部の問題点が未改善'' -飛び道具「轟砲大筒」の性能が低いまま --Σ2で追加された飛び道具だが弾速が遅くて敵に当たり辛い上に威力もそこまで高くない、撃った直後に長い硬直が発生してしまうなど使い勝手が悪かったのにほぼ調整されていない。 --ラスボスのヴァーズダー第一形態に弓がほぼ効かない調整がされたため、据え置きよりは使用する機会が増えている。~ が使わせたいのならあまりに使い勝手の悪い大筒の威力や欠損率の上昇、硬直時間の短縮などといった大筒自体の上方修正をするべきである。 -あやね・紅葉・レイチェルで遊べるチャプターが相変わらず1つのまま --Σ2のころからほかのチャプターでも使いたいと要望があっていたが、相変わらずそれぞれ1つのチャプターでしか使えない。 -水龍の滅却が削除されたまま --無印2にあったチャプター6のボスの水龍の滅却が、Σ2同様に削除されたまま。 -破砕牙・閻魔の絶技中に相変わらずダメージを受ける --破砕牙・閻魔の絶技のみ''基本的に無敵であるはずの絶技中に攻撃を食らうという調整が改善されていない''。また他武器でも起こるがステージのわずかな高低差の影響で絶技が中断されるなどの仕様も残っている。 -CP15のゼドニアス戦でのカメラバグ --CP15のゼドニアス戦でゲームオーバーになってリトライするとカメラのロックオンが有効にならないという据え置きのバグが改善されていない。 ---- **総評 移植元のΣ2は2と比べて賛否両論あるものの、元の2が良いのもあり良ゲーという評価を受けており、前作ΣPLUSも良移植と好評を得ていただけに本作も期待されていたが、期待されるような出来からは程遠いものだった。~ 移植元と比べて劣化している箇所や意味不明な改悪している部分があまりに多く、上記に挙げた武器の不具合や少し考えればクリア不可能だと誰にでもわかるミッションの調整不足など、テストプレイやデバッグを行ったとは到底思えない。~ クリア確認やデバック、バランス調整をせずに発売するなど移植元の評価の良さに胡坐をかいて手抜きをしたため、熱心なシリーズファンほど本作を「''クソゲー以下であり商品未満''」「''3と同じレベルの糞''」と評価している。~ 発売から約一年経った現在でも修正パッチなどは一度も配信されておらず、最初期に比べて動作が多少快適になったのは''Vita本体のシステムアップデートのおかげ''というありさまである。移植チームに少しでも良心があるならこんな杜撰な対応はしないだろう。~ Σ2PLUSより前に発売された『NINJA GAIDEN 3』が黒歴史的扱いを受ける低評価であったこと、余談にある通りメーカー対応の悪さから、新生Team NINJAの評判をどん底にまで落とすこととなってしまった。~ 上記に挙げられる商品未満と言われかねないあまりに多すぎる欠点を埋める程の魅力を、携帯機で手軽に遊ぶというメリットに感じない限り本作は購入する価値のあるものではないだろう。 **余談 本作で追加されたターボモードはデバックモードの流用らしく、これが事実ならデバックをしてこんな完成度の低い作品になったということである。~ 武器の不具合やミッションクリア不可能などをコーエーテクモにメールで報告したユーザーがいるが、返信内容は「''不具合の確認はできず、ミッションはクリアできない調整になっていない''」と返信が来るなどメーカー対応にも非常に問題がある。~ 特に技の不発などはコマンド入力をすれば誰でもわかるレベルの不具合であり、これが確認できないということは&color(red){''苦情を受けても確認しようとしていない''}のが丸わかりである。もちろん現在もパッチによる修正などの予定はない。~ また本作はVitaで一番最初に確認された、バグなどの影響ではなく''仕様上トロフィーコンプ不可の作品''と思われる。~ 極めつけに2013年12月19日に廉価版が販売されたが&color(red){''今作で確認された不具合は何一つ修正されておらず、ミッションクリア不可の救済措置の追加なども一切なかった''}。~ この惨状でフルプライスでの販売などユーザーを舐めているとしか思えない行動に開発陣への批判が増えたのは言うまでもない。
*ニンジャガイデンΣ2プラス(NINJA GAIDEN Σ2 PLUS) 【にんじゃがいでんしぐまつーぷらす】 |ジャンル|アクションゲーム|&amazon(B00AF6195Y)| |対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~| |発売元|コーエーテクモゲームス|~| |開発元|コーエーテクモゲームス(Team NINJA)|~| |発売日|2013年2月28日|~| |定価|6,090円(税抜)|~| |レーティング|CERO:D(17歳以上対象)|~| |分類|BGCOLOR(khaki):''劣化移植''|~| |~|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~| |ポイント|頻発する処理落ちやグラフィックの低下&br()移植元と比べて数々の仕様改悪&br()デバッグやテストプレイを行ったと思えない調整不足、不具合の数々&br()事実上自力でのトロフィーコンプが不可能&br()数えきれない不具合の修正を一切せずにBest版販売という暴挙|~| |>|>|CENTER:''[[忍者龍剣伝/NINJA GAIDENシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1720.html]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 -PS3用ソフト『[[NINJA GAIDEN Σ2>ニンジャガイデンΣ2]]』の追加要素付き移植作品。 -据え置きに搭載されていたCo-opを用いた「TEAM MISSION」はリアルタイムでCPUと切り替えながら攻略していく「TAG MISSION」に変化。また新モード「NINJA RACE」やヒーローモードなど新要素が導入されている。 ---- **評価点 ''弓の操作性の向上'' -前作「[[NINJA GAIDEN Σ PLUS>ニンジャガイデン#id_b80868bc]]」では弓の使用時に反応するジャイロの設定ができないなど不評だったが、今回はジャイロ操作は廃止され、前面のアイコンタッチによる弓の構え、あるいは背面タッチで弓を構え射撃するといった割り当てが可能になり操作性が向上した。 ''新モード「NINJA RACE」の追加'' -決められたコースを制限時間以内に走破していくモード。ダメージを受けずに敵を倒していくと攻撃力が上昇し、敵を倒しやすくなることで戦闘によるタイムロスを短縮できる。~ ''本編以上に被弾しないよう立ち回る慎重さと、素早く敵を倒して進んでいくスピーディさ''を要求されるゲーム内容であり緊張感がある。火力が低いあやねなどもチェインを重ねることで攻撃力が高くなるため、リュウ以外でもスピーディに攻略することが可能である。 -また制限時間が増えるグリーンエッセンスやゲームスピードの上がるパープルエッセンス、チェインゲージを伸ばすホワイトエッセンスなどがこのモードには登場する。~ これらを絶技に使うかあるいは普通に吸収してそれぞれのメリットを優先するかなど戦術が重要となる。 ''ヒーローモードの追加'' -移植元のΣ2はノーマルであれば初心者でも十分クリアできる難易度だったが、ヒーローモードの導入により、より多くのアクションゲームの苦手なプレイヤーでもクリア可能となった。 ''その他'' -リュウ・あやね・紅葉・レイチェル、それぞれに新しいコスチュームが追加された。 ---- **問題点 ''頻発する処理落ち'' -携帯機に移植された影響か処理落ちが非常に多い。据え置きのチームミッションで回線が悪い相手とつながってしまった時のような処理落ちが発生する場面もあり、ハイスピードバトルが売りのシリーズでこれは深刻な問題である。~ 処理落ちの発生する場所の例を挙げるとチャプター1の大仏出現地点など。敵が複数出るとすぐに処理落ちが起こるためコンボミスやコマンドミスにも影響を与えている。 --最近ではVita本体のシステムアップデートで多少処理落ちの改善が見られたが、それでも根本的に解決されているわけではない。今まで非常に重かった場所が多少軽くなっただけで快適というには程遠いものである。 ''処理落ち時にグラフィックが粗くなる'' -グラフィックが可変レートになっているため、処理落ちなど高負荷の状態になると''グラフィックが粗くなる''。雑魚敵が多く発生し、妖忍がいる場合が起こりやすい。~ このような酷い時にはPSPレベルにまでグラフィックが粗くなり、それに加え上記の処理落ちまで発生する場所があり快適なプレイができない。 #region(グラフィックの変化) #image(通常.jpg,title=通常時) #image(処理落ち01.jpg,title=粗くなるグラフィック01) #image(処理落ち02.jpg,title=粗くなるグラフィック02) #endregion ''特定の場所で高確率でエラーが起こる'' -チャプター6の暗極重波弾が入っている宝箱のあたりでエラーが起こる。これは普通に進んでいくと内部処理が間に合わずに発生するエラーのようで、ゆっくり歩いて部屋の外に出るなどの対策がある。~ このエラーは発生するとVita本体を再起動させないと治らないという致命的なものである。 --こちらはVitaのシステムアップデート後にエラー発生が大幅に減少している。 ''ボスの大幅な仕様変更、および改悪'' -本作では据え置きと比べて''ボスの連続ヒット数上限''に変更がなされている。このため据え置きで使われていた多くのコンボが''威力の激減や反撃を確実に食らう''などほとんど使い物にならなくなった。~ またヒット数減少で火力が減ったためボス戦で無駄に時間がかかるようになってしまった。 --具体的にはアレクセイは2hit、ヴォルフは3hit、ゼドニアスは4hit、エリザベートは3hitになっており、幻心と魔人幻心は上限ヒット数に変化はない。幻心は無想新月棒の暁風(□△□□)によるハメの修正がされているくらいか。~ またゼドニアスは4hit直後の硬直が減っているためコンボによっては反撃を受けやすくなっており、''股下に当たり判定が無くなっているのか二刀の△×4の2発目は高確率でスカる''などのものもある。 --据え置きのミッションの極み01でよく使われていたヴォルフ二刀ハメが不可能になるなどこれらヒット数変更のせいで戦術に大きく影響した結果ミッションの難易度が異常に上昇した(後述)。 --また一部のボスの技は捌きが不可に変更されたものや幻心の冥府落としなどリーチが極端に短くなってしまったせいで捌きがほぼ狙えないなど、''ボスの動きを見切って捌きで反撃、高火力コンボを決める爽快感がなくなってしまった''。 ''武器の仕様改悪'' -一部の武器の仕様が変わっているため''据え置きで使えていたコンボや硬直キャンセルが使えず操作性が劣化している''。~ すべてを上げると膨大な数になるため一部の例を挙げると龍剣・邪神剣の煉獄陣(→△長押し)のヒット数が減っている影響でダメージ激減、ヴィゴリアンフレイルの焔吐(→△)の手裏剣キャンセル不可などがある。~ 特にフレイルは焔吐キャンセル不可の影響でボス戦での火力低下が激しいなどかなりの影響がある。 --中には甲殻猛禽爪の朱雀鵬翼(□□→□△△△△)が&color(red){''コマンドを入力しても発生しない''}、また鎖鎌の腕を欠損させる斬鬼(→△長押し)や一部の敵の頭欠損時の甲殻猛禽爪の滅却、龍剣・邪神剣の大渦斬(△△→△)からつながる空中技が''異様に当たらない''などかなり簡単に見つかる不具合もある。~ 特に甲殻猛禽爪や鎖鎌の不具合はテストプレイをすればすぐ見つかるレベルのわかりやすさであるため、移植チームは''テストプレイを行わなかった、あるいは不具合を見つけても放置した''としか考えられない。 --紅葉の隼鷹飯綱(□△□□△)を相手に決めると据え置きにはなかった''相手のダウン中に相手に無敵時間が発生するため''、この技で一撃で倒せない高難易度などでは扱いにくくなった。~ また最後の投げの直前に欠損して投げてしまうと前述の無敵時間もあってすぐに滅却できないためすぐに止めをさせず、混戦などで横槍を入れられ固められているうちに自爆される可能性が高まったため非常に危険である。 --レイチェルのLv0絶技の無敵時間が完全に削除されている。それにより立ち回りにも影響するようになった。 ''敵の挙動不自然さ'' -妖忍でよく起こるがジャンプしても届かない高さにいきなり現れて行動するなど敵の挙動がおかしい。~ ブラッドガージャは飯綱落としで頭を砕いて即死させた後に一度立ち上がる謎調整がされたため、攻撃方向の補正がそちらに向いてしまい無意味に死体に攻撃したせいで他の敵からダメージを受けるなど迷惑なことが起こる。 --一番わかりやすいのがミッションの超忍03のゼドニアスの''急降下攻撃で着地地点と全く違う場所''に攻撃したり、''急降下攻撃してきたと思ったら地上に瞬間移動して全く別の技を出す''などおかしな挙動がある。~ 本編ではこのバグは起こらないが、TAG MISSIONで出現してこの技を出すと''ほぼ確実に起こる''。 --雑魚敵は2か所を欠損させると即死するがシャドウをトンファーMAX絶技で頭と腕を欠損させるとなぜか''即死''せず、弓や風駆のロックオンはおろか''通常攻撃の方向補正すらかからない状態''のまま攻撃してくるため非常に手がかかる。~ 体力は減っているため攻撃が当たりさえすればすぐ倒せるのが救いか。 --ちなみにこのバグは、移植前でも低確率だが発生することはあったが今作では非常に起こりやすい。 #region(右腕、首なしで暴れるシャドウ) #image(右腕、首なしシャドウ.jpg,title=この時ロックオン不可) #endregion ''TAG MISSIONの調整不足'' -据え置きにあった「TEAM MISSION」を「TAG MISSION」として搭載している。据え置きと比べると極みの''ボスの投げで即死しなくなった''などの一部の技の火力の低下、蘇生までのタイムリミット廃止、十字キー下を押すことでリアルタイムでのキャラ交代などの変更がある。 --上記のボスの仕様変更により据え置きよりもボスを倒す速度が大幅に落ちたのと''頻発する処理落ち''で難易度が異常なまでに上昇している。~ 据え置きの頃から''高レベルのプレイヤー同士が攻略法を理解して協力してようやくクリアできた内容のミッション''をダメージを少々抑えただけで据え置きよりほんのわずかに強くなった程度の''CPUとクリアしなければいけなくなった。''~ このため現状では忍びの極み 01、02、03は&color(red){''間違いなくクリア不可能''}である。 ---ちなみに据え置きでクリアする場合に必須だった片方のプレイヤーが囮をするためのテクニック(永久徒歩と呼ばれる囮)がCPUにプログラムされていないため、据え置き経験者ほどすぐにクリア不可能だとわかる。開発陣は何を考えてこのまま移植したのか… ---本作ではミッションを練習するモードがあり、このモードではプレイヤーが操作している側のキャラは死亡してもすぐに復活するため''特定の手順で操作して二人を死亡状態にしない限りはゲームオーバーにならない''。~ このモードですら極み01、02、03をクリアするまでに&color(red){''どんな上級者でも確実に二桁以上の死亡数''}を出してしまう。ノーマルミッションやターボミッションでは被弾した技にもよるが多くて''5回ほど死ぬと壊死ダメージでゲームオーバーになる''ためどれだけ酷い状況かわかるだろう。 --さらに通常のゲームスピードの''1.5倍の速度''でミッションに挑戦するターボミッションモードもある。元からゲームスピードが速いゲームだったのに1.5倍にしてしまったため悟りの道ですら簡単にクリアできるものではない。~ それだけでなく鎖鎌の荒旋風(回転△△△)の最後の△にあたる''受付時間が短くなりすぎて技がほぼ出せない''など、何も考えずに''ゲームスピードを早くし過ぎたため技が非常に出しにくい''などまともな調整をされていない。 --そして極めつけにトロフィーに&color(red){''すべてのミッションの制覇、すべてのターボミッションの制覇''}というものがあるため今後アップデートかバグなどが見つからない限りコンプリートは不可能である。~ Σ2発売当初からミッションがクリア可能か開発は確認を行っていないとネタにされていたが、''本作を見る限りクリア確認など最初から行っていなかったようである''。 --また''ミッションをクリアしてもバッジが付かない、スコアが正常に記録されない''不具合が稀に発生する。 #region(バッジ習得) #image(バッジなし01.jpg,title=NINJA RECORDS) #image(バッジなし02.jpg,title=ミッション選択画面) #endregion -ゲームオーバーになるたびにスコアが記録されるわけでもないのにのにスコア表示画面に移るなど時間がかかるだけで無意味な動作がありストレスを余計に溜め込んでしまう。 ''その他細かい不満点'' -弓は背面タッチパッドで操作する以外に、前面タッチパネル左下のアイコンをタッチしても操作することができる。 --ただこのアイコンは、背面パッド操作をONにしても消すことができない。 -NINJA RACEモードのコースが少ない。 --全部で5コースしかなく、今作の中で評価できる数少ない部分だけに物足りなさが残る。 ''一部の問題点が未改善'' -飛び道具「轟砲大筒」の性能が低いまま --Σ2で追加された飛び道具だが弾速が遅くて敵に当たり辛い上に威力もそこまで高くない、撃った直後に長い硬直が発生してしまうなど使い勝手が悪かったのにほぼ調整されていない。 --ラスボスのヴァーズダー第一形態に弓がほぼ効かない調整がされたため、据え置きよりは使用する機会が増えている。~ が使わせたいのならあまりに使い勝手の悪い大筒の威力や欠損率の上昇、硬直時間の短縮などといった大筒自体の上方修正をするべきである。 -あやね・紅葉・レイチェルで遊べるチャプターが相変わらず1つのまま --Σ2のころからほかのチャプターでも使いたいと要望があっていたが、相変わらずそれぞれ1つのチャプターでしか使えない。 -水龍の滅却が削除されたまま --無印2にあったチャプター6のボスの水龍の滅却が、Σ2同様に削除されたまま。 -破砕牙・閻魔の絶技中に相変わらずダメージを受ける --破砕牙・閻魔の絶技のみ''基本的に無敵であるはずの絶技中に攻撃を食らうという調整が改善されていない''。また他武器でも起こるがステージのわずかな高低差の影響で絶技が中断されるなどの仕様も残っている。 -CP15のゼドニアス戦でのカメラバグ --CP15のゼドニアス戦でゲームオーバーになってリトライするとカメラのロックオンが有効にならないという据え置きのバグが改善されていない。 ---- **総評 移植元のΣ2は2と比べて賛否両論あるものの、元の2が良いのもあり良ゲーという評価を受けており、前作ΣPLUSも良移植と好評を得ていただけに本作も期待されていたが、期待されるような出来からは程遠いものだった。~ 移植元と比べて劣化している箇所や意味不明な改悪している部分があまりに多く、上記に挙げた武器の不具合や少し考えればクリア不可能だと誰にでもわかるミッションの調整不足など、テストプレイやデバッグを行ったとは到底思えない。~ クリア確認やデバック、バランス調整をせずに発売するなど移植元の評価の良さに胡坐をかいて手抜きをしたため、熱心なシリーズファンほど本作を「''クソゲー以下であり商品未満''」「''3と同じレベルの糞''」と評価している。~ 発売から約一年経った現在でも修正パッチなどは一度も配信されておらず、最初期に比べて動作が多少快適になったのは''Vita本体のシステムアップデートのおかげ''というありさまである。移植チームに少しでも良心があるならこんな杜撰な対応はしないだろう。~ Σ2PLUSより前に発売された『NINJA GAIDEN 3』が黒歴史的扱いを受ける低評価であったこと、余談にある通りメーカー対応の悪さから、新生Team NINJAの評判をどん底にまで落とすこととなってしまった。~ 上記に挙げられる商品未満と言われかねないあまりに多すぎる欠点を埋める程の魅力を、携帯機で手軽に遊ぶというメリットに感じない限り本作は購入する価値のあるものではないだろう。 **余談 本作で追加されたターボモードはデバックモードの流用らしく、これが事実ならデバックをしてこんな完成度の低い作品になったということである。~ 武器の不具合やミッションクリア不可能などをコーエーテクモにメールで報告したユーザーがいるが、返信内容は「''不具合の確認はできず、ミッションはクリアできない調整になっていない''」と返信が来るなどメーカー対応にも非常に問題がある。~ 特に技の不発などはコマンド入力をすれば誰でもわかるレベルの不具合であり、これが確認できないということは&color(red){''苦情を受けても確認しようとしていない''}のが丸わかりである。もちろん現在もパッチによる修正などの予定はない。~ また本作はVitaで一番最初に確認された、バグなどの影響ではなく''仕様上トロフィーコンプ不可の作品''と思われる。~ 極めつけに2013年12月19日に廉価版が販売されたが&color(red){''今作で確認された不具合は何一つ修正されておらず、ミッションクリア不可の救済措置の追加なども一切なかった''}。~ この惨状でフルプライスでの販売などユーザーを舐めているとしか思えない行動に開発陣への批判が増えたのは言うまでもない。

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