「beatmania IIDX 15 DJ TROOPERS」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

beatmania IIDX 15 DJ TROOPERS - (2018/09/19 (水) 16:44:21) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*beatmaniaIIDX 15 DJ TROOPERS 【びーとまにあつーでぃーえっくす ふぃふてぃーん/じゅうご でぃーじぇーとぅるーぱーず】 |ジャンル|DJシミュレーション|&image(http://www.konami.jp/products/2dx15_ps2/images/2dx15_ps2.jpg,width=160)| |対応機種|アーケード、プレイステーション2|~| |発売・開発元|コナミデジタルエンタテインメント|~| |稼動開始日|2007年12月19日|~| |家庭用|2008年12月18日/6,980円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[beatmaniaIIDXシリーズリンク>beatmania IIDXシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ゲームセンターで一世を風靡したDJシミュレーションゲームのデラックスバージョンであるbeatmaniaIIDXの16作目(1stと2ndの間にsubstreamがあるため、ナンバリングと通し番号がズレる)。キャッチフレーズは"『撃鉄(トリガー)」は引かない。「戦律」を打て。』"。((ちなみに「撃鉄」は英語で「ハンマー」であり、「トリガー」は日本語で「引金」である。さすがはコンマイといったところであるか。)) 今作では新筐体が発売され、前作までは36型フラットブラウン管モニターだったものが、ブラウン管テレビの製造終了に伴い、37型フラット液晶モニターに変更された。~ ブラウン管モニターに比べ、画面の映り込みが軽減され、個人差はあるがプレイ中に後ろにある筐体等の光の映り込みが気にならなくなった一方で、ハイスピードを上げた際の残像の問題や、表示の遅延が問題となった。~ 遅延に関しては後のアップデートでブラウン管筐体と液晶筐体でディスプレイタイプを変えて遅延対策がなされた。 //-後述のPS2移植版がCSスタッフの全力を投入した良移植。当初の予定では今作が最後の移植となる予定であったが、好評を奏したおかげで次作のEMPRESSまで移植され、加えてベスト盤も作られた。 ---- **特徴 -エントリー関連 --カードを読み込んだ際のエントリー画面の情報が大きく増加。 ---1ページ目は従来と同じくDJ NAME(プレイヤーネーム)・段位・DJ POINT・ID・所属都道府県が表示されるのに加え、プレイ回数が表示されるように(携帯サイトで非表示にすることも可能)。 ---2ページ目にはWEEKLY RANKING対象楽曲・THE TROOPER'S JOURNEY(行脚記録)・THE ACE TROOPERS(撃墜数)が表示。 ---3ページ目・4ページ目にはそれぞれSP・DPのライバル情報が表示されるように。それに伴って前作まではSP・DPで共通の5人のライバルしか登録できなかったのが、SP・DPそれぞれ5人、合計10人まで登録できるようになった。 -THE TROOPER'S JOURNEY --8th styleの時に行われていた「行脚王」のようなもの。遠征エリア(都道府県)・遠征店舗数・遠征筐体数が記録される。 ---当時もあまり評判は良くなかったが、今作では楽曲解禁にも絡むことで、主に都心部以外のユーザーから不満が続出。解禁される楽曲は、復活曲の「BRING HER DOWN」とDDR SuperNOVAからの移植曲「華爛漫 -Flowers-」。~ 後に通常解禁されたため一応は救済処置があったものの、次回作以降は更に解禁に絡むようになり、不満の声が大きくなることとなる(特に17 SIRIUSでは同作をモチーフとしたボスフォルダの出現条件となっており、遠征しないとラスボス楽曲にもたどり着けない)。 -THE ACE TROOPERS --筐体内のトップスコアを更新すると、1ポイント獲得できる。ただし、他のユーザーが残したスコアを更新したときのみカウントされ、自分が残したスコアを更新してもカウントされない。 ---稼動時の通常ONE MORE EXTRA楽曲であった、「PARANOiA ~HADES~」(DDR SuperNOVA2からの移植曲)を解禁するためには、このポイントを100獲得、つまり100回筐体内TOPスコアを更新しなければいけなかった。~ 後に通常解禁されるとは言え、人数の多い店舗では初心者中級者は上級者が残したスコアを更新しづらく、逆に人数の少ない店舗では、自分以外の筐体内スコアが残っていない、という自体に陥りやすく、評判は良くなかった。次回作以降でも問題に。 -TUTORIALモードの追加 --全く初めての初心者のためのモード。前作の人気曲「GOLD RUSH」でボーカルを務めたマイケル・ア・ラ・モードがプレイの仕方を解説し、練習曲2曲をプレイするといった内容。~ ユーザーの先鋭化が問題になっていたIIDXシリーズで、より初心者向けのモードを搭載したことは高評価。 -オプション・選曲画面周りの改良(主な部分のみ) --SUDDEN+がスタートボタンを2回連続で押すことで、家庭用と同じく出し入れができるようになった。 --DOUBLEプレイ時にBATTLE・RANDOM・MIRRORの同時がけができるようになった。 --JUDGEコマンド(プレイ中にリアルタイムで判定数を表示)が保存されるように。 --WINDOW HOLDコマンド(プレイ画面でのハイスピード変更がトグル式になる)が解除可能になる。 --フォルダを選んでいる時に、他のフォルダが表示されなくなった。 ---フォルダを開いた際に、選曲画面がスッキリする一方、TUTORIAL・BEGINNERモードからSTANDARDモードに移行した初心者にはわかりづらくなったとの声もある。 --スコアグラフのターゲットスコアにDJ LEVEL AAA・AA・Aが追加。 ---- **評価点 楽曲面は安定した評価。 -ハードコアやトランスといった定番ジャンルはもちろん、プログレッシブハウスやテクノなどの低BPMの楽曲も充実。家庭用ではその隙間を埋めるような書き下ろし新曲、コラボレーション楽曲、5鍵盤beatmania移植楽曲が収録された(5鍵盤beatmania 7thMIXの「''WHAT'S NEXT?''」が収録されたことも、続編を心配する声の一因となったが)。 -『DJ×軍隊・迷彩』というシリーズを通しても奇怪なテーマがロケテストから話題となったが、哀愁感や緊迫感漂うシステムBGMや「戦い」「緑(自然)」「旅」をテーマにした楽曲が多く収録されているため、結果としてテーマが直接的なGOLDやResort Anthem並みにわかりやすい作品となっている。 -5鍵盤beatmania時代から根強い人気を誇るRAMが久しぶりに楽曲を提供。10th style以来、実に5作ぶりの収録にユーザーは大歓喜。以前のようなRAVE路線とはやや趣は違うが、RAMらしいRAVE楽曲である「satfinal」と、当時所属していた「cargo」での路線を彷彿とさせるPIANO HOUSE楽曲の「Wanna Party?」を提供。後者は以降の作品では、ダブルプレイ用段位認定モードの七段1曲目になり、どちらも親しまれている。 ---余談だが、10th以前からRAMのRAVE楽曲につけられていたムービーに登場する「アクティ・アリエス」も「satfinal」にレイヤー出演。たゆんたゆんに揺れるおっ◯いが見られるのだが、CEROレーティングの問題からか家庭用に移植された際に揺れ具合が抑えられている。 ***MILITARY SPLASH -DistorteDの「CARDINAL GATE」、GOLDの「VIP ROOM」に続く、ボス曲フォルダ。 -今回は''NORMAL譜面・HYPER譜面でもONE MORE EXTRA STAGEを出現させられるようになった。'' --前作まではANOTHER譜面のみがONE MORE EXTRA STAGE召喚の対象だったが、ハードルが下げられたことで初心者・中級者にとってもやりごたえのあるイベントになった。 -#1と#2に分かれており、#1のONE MORE EXTRA STAGE楽曲である「TROOPERS」をクリアすることで、#2に移行する。 --#1では、当時稼働していた他BEMANI機種から、「Übertreffen(pop'n music 14)」、「ミラージュ・レジデンス(GuitarFreaks&DrumMania V3)」、「TRIP MACHINE PhoeniX(DanceDanceRevolution SuperNOVA2)」が移植。それぞれ特定の条件を満たしてEXTRA STAGEに進出することで、ボスフォルダが出現する。 --上記の3曲をNORMALでは正規譜面でクリア、HYPER譜面では正規譜面でDJ LEVEL AA以上でクリア、ANOTHER譜面では正規譜面+HARDオプションでDJ LEVEL AA以上取得でクリアすることで、勲章を獲得、同一譜面の勲章を3曲分集めるとONE MORE EXTRA STAGEの「TROOPERS」に特殊リザルト後、突入する。 --上記の「TROOPERS」は出現すると強制的にHARDオプションがつき、その状態でクリアすると、#2に移行する。 --#2の楽曲は「Do it!! Do it!!」・「ICARUS」・「four pieces of heaven」・「STEEL NEEDLE」で、#1と同じく、特殊条件を満たすことでボスフォルダ内に出現する。 ---各ボスにはそれぞれボスキャラクターのレイヤーがつけられており、ボタンを押すことでシューティングゲームのように弾が出る演出になっている。 ---余談だが近年のプレーヤースキル向上や、ノーツの配置による難しさではなく単純にノーツ数を増やして物量で難易度を上げることによって、音を叩いて鳴らす楽しさよりも難しい配置をいかにクリアするかに目的がシフトしている近年の音楽ゲームを皮肉って「シューティングゲーム」と揶揄されるようになったのは、本作のこの演出が影響している。 --#2でも#1と同様に勲章を集めると、特殊リザルトが出現し、ONE MORE EXTRA STAGEの「MENDES」が出現する。 ***PS2版でのMILITARY SPLASH -#1と#2に分かれていることは同じ。 -ところが特定の条件を満たしてフォルダに進出すると、選曲画面にノイズが走りサイレンが鳴り響いた後、UNKNOWN演出とともに強制選曲。各BEMANI機種+5鍵盤beatmaniaからの移植曲と完全新曲が「未確認戦力」として出現するという演出がされた。[[参考>http://dic.nicovideo.jp/v/sm5603518]] --以前からACの要素を完全移植するだけでなく、SUDDEN+や0.5倍刻みハイスピードなどを先行導入してきた家庭用スタッフの「本気」とも取れる内容に、ユーザーは感嘆の声をあげるとともに、次回作がないのではないかというメッセージもあり、続編の開発を心配する声もあった。 ***新難易度「BLACK ANOTHER」の追加 -従来の難易度に加え新しく追加されたいわゆるもっと上を目指す上級者向けの難易度。 -上級者向けではあるものの一応☆10は1曲、☆11はSP2曲DP1曲と挑み始めるさわり部分のものも存在。 --とはいえ同レベル帯の楽曲に比べると多少難しく、また押しづらい配置など散りばめられており、ANOTHERの上の難易度という位置付けとして体裁を保っている。 -BLACK ANOTHER(以下黒と呼称)が追加された楽曲は計20曲。内SPのみが12曲、DPは2曲となっておりその他はSPDPともに黒アナザーが存在する。 --この片寄りはプレイ人口に比例しているものと推測され、DPでの黒アナザーが存在する楽曲は20曲中8曲とやや物足りなさは否めない。 ---最も、DPプレイ自体がある程度音ゲーを触れてきた人ですら難しく感じてしまうものであり、スタッフの労力等を考えたらやむを得ないとも感じられる。 -ほとんどが☆12だが譜面傾向は幅広く、超物量で襲いかかるものもあれば本来音感的にスクラッチっぽいものをスクラッチに、プラスノーツを配置したりと工夫が見てとれる。 --しかしさすがに黒アナザーのMENDESはやりすぎた感が否めないが……。 ---- **賛否両論点 -イベント楽曲の譜面や曲構想 --今作のイベント楽曲では、スクラッチの多用((今でこそこの手の譜面は認知されるようになってきたが、この当時は1作に1、2曲あるかないかの非常に珍しいものであった。))や同じフレーズの繰り返し、BPMの高速化といった特徴がやや目立つ。 ---中でもフレーズの繰り返しは、「やっていて面白みに欠ける」「何の音を弾いているかさえ分からなくなり、音ゲーとしての根本も危うい」という批判は多い。 --楽曲そのものからして、明らかに難易度を重視したような部分が目に付くのも難点。それもあってか、☆11の一部楽曲に至っては☆12の立場まで喰ってしまっている。 ---テーマである「戦場」の緊迫感を全面に押し出した『Do it!! Do it!!』など悪いわけではないのだが、どうにも曲の展開を無理に急かして、ノーツや音を詰め込んでいるような印象がある。 -行きすぎた難易度 --スキルを磨いて一つ一つこなしていくゲームなので難易度のインフレは已む無しと考えられるが、それでもBLACK ANOTHERの追加により初見ではまず捌ききれないような譜面が多くなってしまった。後にLEGGENDARIAとしてほぼ黒譜面と同等の難易度を持つものがアーケードにも登場したことがその証明といってもいいだろう。 ---ただし一概に難しすぎるという面ばかりではなく、過去楽曲のアサインされておらず足りてない音を追加するという側面もあるため、譜面追加自体は喜ばしいことでもある。 -明らかにクリアさせる意図が感じられない黒MENDES --スタッフの遊び心、といってしまえばそれまでだが一応曲としてプレイできる形にしたのならば相応の難易度に収めてほしかったし、なにより指を独立させて縦連打をする難しさは誰しもわかることなのに開始早々それを要求してくるのは譜面として成り立っているのだろうか? ---一応HARDクリア者やフルコン自体はされており、決してクリア不可能というわけではないが、それでも全体の数パーセントいるかどうかというレベルである。とりわけ同時期の音ゲー自体がインフレ傾向にあった。 ---ノーマルゲージならば最後を全て全押しで餡蜜することで、序盤から中盤適当なプレイでもクリアマークを点けることは容易。それが音ゲーとしてあっているかどうかはまた別だが。 //-新譜の譜面配置が非常に独特で特異 //--過去作品でも毎回独特な配置をする譜面は存在するが、本作はそれが特に色濃く出ている。スクラッチに配置が特化したDigitank Systemや、同時押しを連打する譜面の見た目から「壁」と称されるMENTAL MELTDOWN、激しいBPM変化と左右の手で違う繰り返し譜面を配置されていることで非常にリズムをとるのが困難なPARANOiA ~HADES~など、過去の似たような譜面をより昇華させたような譜面になっている。 //Digitankはただ単にスクラッチ難譜面の一つというだけだし、MENTAL MELTDOWNもDXY!やInnocent Wallsと同系統、HADESも☆12の中では特殊だが本作稼働時点でも滅茶苦茶とは言えない。 //---後述のMILITARY SPLASHではその傾向が顕著で、特に#2で登場する楽曲のANOTHER譜面はすべて特徴的である。終始手を交互に叩き続ける、BPMが異常な変化で難易度を上げる、ひたすら同じフレーズを延々と叩かせられる、メロディではなくリズムばかりが譜面に配置されるなどの特徴を持った楽曲が名を連ねている。 //--これらの譜面配置はビートマニア本来の「音を叩いて音を出す」感覚を味わうことが難しいことから、ただ難易度が高いだけでつまらないと批判をするプレーヤーは多い。ましてやMILITARY SPLASHの楽曲は特殊条件をクリアしなければプレーすることができない楽曲であるため、苦労して時間と金をかけて出現させた楽曲がこれではがっかりするのも無理はない。 //本作が取り分け糞譜面が多いという意見に非常に疑問を感じる。BroadbandedやThe Dirty of Loudnes、DUE TOMORROW、CONTRACTを輩出した上に難易度付けも滅茶滅茶だったDistorteDの方が遙かに酷いし、それでも個人差を考慮すれば特筆するような事では無い。 //↑疑問を感じる程度で項目すべてコメントアウトはいかがなものかと。糞譜面が多いという意見を認識している以上は議論の余地があるのでは。 //---作品テーマに合わせて楽曲のジャンルがブレイクビーツという常に同じリズムを刻んだ楽曲に偏っていることから、こうした譜面にならざるを得ない側面もある。また過去作品がトランスやユーロビート、ハッピーハードコアなど人気ジャンルを中心にしていた歴史から見ても本作は異端であり、楽曲批判とすり替えられている部分も多少ある。 //トランスもユーロビートもハッピーハードコアも本作にはちゃんと収録されているし、むしろIIDXの歴史上トランスやユーロばかりで食傷気味の時期(6th~10th頃まで)の方が批判されていた感は否めない。 //全部挙げるときりがないので記述はここまでにするが、TROOPERSにしても似たような配置があり、MENDESは物量譜面の申し子と言われてもおかしくない寿司詰め譜面であるなど過去と比べてもその数は圧倒的。 //TROOPERSはちゃんとスクラッチ曲として個性があるし、黒ANOTHER追加時にはスクラッチ追加でむしろ歓迎されていたが? //稚拙な文章になってしまったと思うが、イベント楽曲の内容に関しては賛否両論に書かせていただいた。 //譜面の同じフレーズの繰り返し、「four pieces of heaven」中盤の雰囲気から音を詰め込んだ点やそのまま無理に切りあげるような所はさすがに少々厳しい意見もやむを得ないかもしれない。 //もっとも、曲に関しては個人の観点が混じるので、中々全員の納得のいく記事は書けないと思う。こう書いた自身が言うのもなんだが、あまり論争のような状況になるのも好ましくはない。 ---- **問題点 -上記のTHE TROOPER'S JOURNEY・THE ACE TROOPERSの問題 --特に前者は、筐体が少ない県や気軽に県外へ移動できない地方では問題となった。 -特定の楽曲で譜面とBGMがズレる現象 --「REMINISCENSE(001)」や「Broadbanded」などで顕著に報告され、「嘆きの樹」・「One More Lovely」・「waxing and wanding」などの人気楽曲でも報告されていた。 -REMINISCENSEの楽曲分岐による問題 --前作GOLD、前前作のDistorteDでも存在した、junによる分岐楽曲。特定の条件で今回は3パターンに分岐するが、通常の「001」以外に分岐した際に、EXTRA STAGEに進出する際に必要なレベル条件を満たせないことが判明。 -「THE DEEP STRIKER」・「Digitank System」の2曲が選曲画面から消える。 -後述のMILITARY SPLASHのラスボスである「MENDES」の条件を満たした際に、出現リザルト後に再起動する。 -フレームが消失する --カスタマイズ要素として、以前からプレイ画面のフレームを変更できるが、稀にフレームを携帯サイトで変更した際に、真っ暗なフレームになる。 上記の問題点は全てアップデートで修正された。 ---- **総評 一部のバグなどはあったが、全体としては今までのシステムを踏襲しただけでなく昇華させており、「奇数作は良作」という伝統に恥じない出来。 特に家庭用の良移植ぶりは、Dance Dance Revolution EXTREMEの家庭用と並ぶ良移植と言っても過言ではないだろう。 楽曲もジャンルの偏りなく収録されており、どの楽曲も個性が豊か。~ 問題点として特筆するには些か不十分ではあるのだが、実は本作を駄作と批判するプレイヤーが意外と少なくない。MILITARY SPLASH楽曲のスクラッチ特化((今でこそこの手の譜面は認知されるようになってきたが、この当時は過去に1、2曲あるかないかの非常に珍しいものであった。))やひたすら繰り返しのフレーズを叩かせる譜面に対する批判、一般受けしないコアなジャンルの楽曲が多い楽曲批判が主であるのだが、本作全体のバランスで見るとシリーズを通して見ても完成度は高い((苦労して特殊条件を満たしやっと出現させたボスフォルダだからこその批判意見だと思われる))。ゲームとしては今まで通りに遊べる上にゲーム性が破綻しているわけでもないので、作品としてはよくできていると言えるだろう。 //さすがに根強い批判意見を見逃すわけにはいかないので補足的に追記しておます。後はうまく使って下さい。 ---- **余談 -家庭用にすら収録されず、一作で削除された楽曲がある。 --dj TAKAのアルバム「milestone」からの移植楽曲である、「I'm in Love Again(DJ YOSHITAKA Remix)」が、ボーカルの権利上の問題から、家庭用収録のスコア募集はされたものの、家庭用には収録されずに次回作EMPRESSで削除された。原曲と、9th styleで収録されたY&Co.によるユーロビートリミックスも同時に削除された。
*beatmaniaIIDX 15 DJ TROOPERS 【びーとまにあつーでぃーえっくす ふぃふてぃーん/じゅうご でぃーじぇーとぅるーぱーず】 |ジャンル|DJシミュレーション|&image(http://www.konami.jp/products/2dx15_ps2/images/2dx15_ps2.jpg,width=160)| |対応機種|アーケード、プレイステーション2|~| |発売・開発元|コナミデジタルエンタテインメント|~| |稼動開始日|2007年12月19日|~| |家庭用|2008年12月18日/6,980円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[beatmaniaIIDXシリーズリンク>beatmania IIDXシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ゲームセンターで一世を風靡したDJシミュレーションゲームのデラックスバージョンであるbeatmaniaIIDXの16作目(1stと2ndの間にsubstreamがあるため、ナンバリングと通し番号がズレる)。キャッチフレーズは"『撃鉄(トリガー)」は引かない。「戦律」を打て。』"。((ちなみに「撃鉄」は英語で「ハンマー」であり、「トリガー」は日本語で「引金」である。さすがはコンマイといったところであるか。)) 今作では新筐体が発売され、前作までは36型フラットブラウン管モニターだったものが、ブラウン管テレビの製造終了に伴い、37型フラット液晶モニターに変更された。~ ブラウン管モニターに比べ、画面の映り込みが軽減され、個人差はあるがプレイ中に後ろにある筐体等の光の映り込みが気にならなくなった一方で、ハイスピードを上げた際の残像の問題や、表示の遅延が問題となった。~ 遅延に関しては後のアップデートでブラウン管筐体と液晶筐体でディスプレイタイプを変えて遅延対策がなされた。 //-後述のPS2移植版がCSスタッフの全力を投入した良移植。当初の予定では今作が最後の移植となる予定であったが、好評を奏したおかげで次作のEMPRESSまで移植され、加えてベスト盤も作られた。 ---- **特徴 -エントリー関連 --カードを読み込んだ際のエントリー画面の情報が大きく増加。 ---1ページ目は従来と同じくDJ NAME(プレイヤーネーム)・段位・DJ POINT・ID・所属都道府県が表示されるのに加え、プレイ回数が表示されるように(携帯サイトで非表示にすることも可能)。 ---2ページ目にはWEEKLY RANKING対象楽曲・THE TROOPER'S JOURNEY(行脚記録)・THE ACE TROOPERS(撃墜数)が表示。 ---3ページ目・4ページ目にはそれぞれSP・DPのライバル情報が表示されるように。それに伴って前作まではSP・DPで共通の5人のライバルしか登録できなかったのが、SP・DPそれぞれ5人、合計10人まで登録できるようになった。 -THE TROOPER'S JOURNEY --8th styleの時に行われていた「行脚王」のようなもの。遠征エリア(都道府県)・遠征店舗数・遠征筐体数が記録される。 ---当時もあまり評判は良くなかったが、今作では楽曲解禁にも絡むことで、主に都心部以外のユーザーから不満が続出。解禁される楽曲は、復活曲の「BRING HER DOWN」とDDR SuperNOVAからの移植曲「華爛漫 -Flowers-」。~ 後に通常解禁されたため一応は救済処置があったものの、次回作以降は更に解禁に絡むようになり、不満の声が大きくなることとなる(特に17 SIRIUSでは同作をモチーフとしたボスフォルダの出現条件となっており、遠征しないとラスボス楽曲にもたどり着けない)。 -THE ACE TROOPERS --筐体内のトップスコアを更新すると、1ポイント獲得できる。ただし、他のユーザーが残したスコアを更新したときのみカウントされ、自分が残したスコアを更新してもカウントされない。 ---稼動時の通常ONE MORE EXTRA楽曲であった、「PARANOiA ~HADES~」(DDR SuperNOVA2からの移植曲)を解禁するためには、このポイントを100獲得、つまり100回筐体内TOPスコアを更新しなければいけなかった。~ 後に通常解禁されるとは言え、人数の多い店舗では初心者中級者は上級者が残したスコアを更新しづらく、逆に人数の少ない店舗では、自分以外の筐体内スコアが残っていない、という自体に陥りやすく、評判は良くなかった。次回作以降でも問題に。 -TUTORIALモードの追加 --全く初めての初心者のためのモード。前作の人気曲「GOLD RUSH」でボーカルを務めたマイケル・ア・ラ・モードがプレイの仕方を解説し、練習曲2曲をプレイするといった内容。~ ユーザーの先鋭化が問題になっていたIIDXシリーズで、より初心者向けのモードを搭載したことは高評価。 -オプション・選曲画面周りの改良(主な部分のみ) --SUDDEN+がスタートボタンを2回連続で押すことで、家庭用と同じく出し入れができるようになった。 --DOUBLEプレイ時にBATTLE・RANDOM・MIRRORの同時がけができるようになった。 --JUDGEコマンド(プレイ中にリアルタイムで判定数を表示)が保存されるように。 --WINDOW HOLDコマンド(プレイ画面でのハイスピード変更がトグル式になる)が解除可能になる。 --フォルダを選んでいる時に、他のフォルダが表示されなくなった。 ---フォルダを開いた際に、選曲画面がスッキリする一方、TUTORIAL・BEGINNERモードからSTANDARDモードに移行した初心者にはわかりづらくなったとの声もある。 --スコアグラフのターゲットスコアにDJ LEVEL AAA・AA・Aが追加。 ---- **評価点 ''楽曲面は安定した評価。'' -ハードコアやトランスといった定番ジャンルはもちろん、プログレッシブハウスやテクノなどの低BPMの楽曲も充実。家庭用ではその隙間を埋めるような書き下ろし新曲、コラボレーション楽曲、5鍵盤beatmania移植楽曲が収録された(5鍵盤beatmania 7thMIXの「''WHAT'S NEXT?''」が収録されたことも、続編を心配する声の一因となったが)。 -『DJ×軍隊・迷彩』というシリーズを通しても奇怪なテーマがロケテストから話題となったが、哀愁感や緊迫感漂うシステムBGMや「戦い」「緑(自然)」「旅」をテーマにした楽曲が多く収録されているため、結果としてテーマが直接的なGOLDやResort Anthem並みにわかりやすい作品となっている。 -5鍵盤beatmania時代から根強い人気を誇るRAMが久しぶりに楽曲を提供。10th style以来、実に5作ぶりの収録にユーザーは大歓喜。以前のようなRAVE路線とはやや趣は違うが、RAMらしいRAVE楽曲である「satfinal」と、当時所属していた「cargo」での路線を彷彿とさせるPIANO HOUSE楽曲の「Wanna Party?」を提供。後者は以降の作品では、ダブルプレイ用段位認定モードの七段1曲目になり、どちらも親しまれている。 ---余談だが、10th以前からRAMのRAVE楽曲につけられていたムービーに登場する「アクティ・アリエス」も「satfinal」にレイヤー出演。たゆんたゆんに揺れるおっ◯いが見られるのだが、CEROレーティングの問題からか家庭用に移植された際に揺れ具合が抑えられている。 ***MILITARY SPLASH -DistorteDの「CARDINAL GATE」、GOLDの「VIP ROOM」に続く、ボス曲フォルダ。 -今回は''NORMAL譜面・HYPER譜面でもONE MORE EXTRA STAGEを出現させられるようになった。'' --前作まではANOTHER譜面のみがONE MORE EXTRA STAGE召喚の対象だったが、ハードルが下げられたことで初心者・中級者にとってもやりごたえのあるイベントになった。 -#1と#2に分かれており、#1のONE MORE EXTRA STAGE楽曲である「TROOPERS」をクリアすることで、#2に移行する。 --#1では、当時稼働していた他BEMANI機種から、「Übertreffen(pop'n music 14)」、「ミラージュ・レジデンス(GuitarFreaks&DrumMania V3)」、「TRIP MACHINE PhoeniX(DanceDanceRevolution SuperNOVA2)」が移植。それぞれ特定の条件を満たしてEXTRA STAGEに進出することで、ボスフォルダが出現する。 --上記の3曲をNORMALでは正規譜面でクリア、HYPER譜面では正規譜面でDJ LEVEL AA以上でクリア、ANOTHER譜面では正規譜面+HARDオプションでDJ LEVEL AA以上取得でクリアすることで、勲章を獲得、同一譜面の勲章を3曲分集めるとONE MORE EXTRA STAGEの「TROOPERS」に特殊リザルト後、突入する。 --上記の「TROOPERS」は出現すると強制的にHARDオプションがつき、その状態でクリアすると、#2に移行する。 --#2の楽曲は「Do it!! Do it!!」・「ICARUS」・「four pieces of heaven」・「STEEL NEEDLE」で、#1と同じく、特殊条件を満たすことでボスフォルダ内に出現する。 ---各ボスにはそれぞれボスキャラクターのレイヤーがつけられており、ボタンを押すことでシューティングゲームのように弾が出る演出になっている。 ---余談だが近年のプレーヤースキル向上や、ノーツの配置による難しさではなく単純にノーツ数を増やして物量で難易度を上げることによって、音を叩いて鳴らす楽しさよりも難しい配置をいかにクリアするかに目的がシフトしている近年の音楽ゲームを皮肉って「シューティングゲーム」と揶揄されるようになったのは、本作のこの演出が影響している。 --#2でも#1と同様に勲章を集めると、特殊リザルトが出現し、ONE MORE EXTRA STAGEの「MENDES」が出現する。 ***PS2版でのMILITARY SPLASH -#1と#2に分かれていることは同じ。 -ところが特定の条件を満たしてフォルダに進出すると、選曲画面にノイズが走りサイレンが鳴り響いた後、UNKNOWN演出とともに強制選曲。各BEMANI機種+5鍵盤beatmaniaからの移植曲と完全新曲が「未確認戦力」として出現するという演出がされた。[[参考>http://dic.nicovideo.jp/v/sm5603518]] --以前からACの要素を完全移植するだけでなく、SUDDEN+や0.5倍刻みハイスピードなどを先行導入してきた家庭用スタッフの「本気」とも取れる内容に、ユーザーは感嘆の声をあげるとともに、次回作がないのではないかというメッセージもあり、続編の開発を心配する声もあった。 ***新難易度「BLACK ANOTHER」の追加 -従来の難易度に加え新しく追加されたいわゆるもっと上を目指す上級者向けの難易度。 -上級者向けではあるものの一応☆10は1曲、☆11はSP2曲DP1曲と挑み始めるさわり部分のものも存在。 --とはいえ同レベル帯の楽曲に比べると多少難しく、また押しづらい配置など散りばめられており、ANOTHERの上の難易度という位置付けとして体裁を保っている。 -BLACK ANOTHER(以下黒と呼称)が追加された楽曲は計20曲。内SPのみが12曲、DPは2曲となっておりその他はSPDPともに黒アナザーが存在する。 --この片寄りはプレイ人口に比例しているものと推測され、DPでの黒アナザーが存在する楽曲は20曲中8曲とやや物足りなさは否めない。 ---最も、DPプレイ自体がある程度音ゲーを触れてきた人ですら難しく感じてしまうものであり、スタッフの労力等を考えたらやむを得ないとも感じられる。 -ほとんどが☆12だが譜面傾向は幅広く、超物量で襲いかかるものもあれば本来音感的にスクラッチっぽいものをスクラッチに、プラスノーツを配置したりと工夫が見てとれる。 --しかしさすがに黒アナザーのMENDESはやりすぎた感が否めないが……。 ---- **賛否両論点 -イベント楽曲の譜面や曲構想 --今作のイベント楽曲では、スクラッチの多用((今でこそこの手の譜面は認知されるようになってきたが、この当時は1作に1、2曲あるかないかの非常に珍しいものであった。))や同じフレーズの繰り返し、BPMの高速化といった特徴がやや目立つ。 ---中でもフレーズの繰り返しは、「やっていて面白みに欠ける」「何の音を弾いているかさえ分からなくなり、音ゲーとしての根本も危うい」という批判は多い。 --楽曲そのものからして、明らかに難易度を重視したような部分が目に付くのも難点。それもあってか、☆11の一部楽曲に至っては☆12の立場まで喰ってしまっている。 ---テーマである「戦場」の緊迫感を全面に押し出した『Do it!! Do it!!』など悪いわけではないのだが、どうにも曲の展開を無理に急かして、ノーツや音を詰め込んでいるような印象がある。 -行きすぎた難易度 --スキルを磨いて一つ一つこなしていくゲームなので難易度のインフレは已む無しと考えられるが、それでもBLACK ANOTHERの追加により初見ではまず捌ききれないような譜面が多くなってしまった。後にLEGGENDARIAとしてほぼ黒譜面と同等の難易度を持つものがアーケードにも登場したことがその証明といってもいいだろう。 ---ただし一概に難しすぎるという面ばかりではなく、過去楽曲のアサインされておらず足りてない音を追加するという側面もあるため、譜面追加自体は喜ばしいことでもある。 -明らかにクリアさせる意図が感じられない黒MENDES --スタッフの遊び心、といってしまえばそれまでだが一応曲としてプレイできる形にしたのならば相応の難易度に収めてほしかったし、なにより指を独立させて縦連打をする難しさは誰しもわかることなのに開始早々それを要求してくるのは譜面として成り立っているのだろうか? ---一応HARDクリア者やフルコン自体はされており、決してクリア不可能というわけではないが、それでも全体の数パーセントいるかどうかというレベルである。とりわけ同時期の音ゲー自体がインフレ傾向にあった。 ---ノーマルゲージならば最後を全て全押しで餡蜜することで、序盤から中盤適当なプレイでもクリアマークを点けることは容易。それが音ゲーとしてあっているかどうかはまた別だが。 //-新譜の譜面配置が非常に独特で特異 //--過去作品でも毎回独特な配置をする譜面は存在するが、本作はそれが特に色濃く出ている。スクラッチに配置が特化したDigitank Systemや、同時押しを連打する譜面の見た目から「壁」と称されるMENTAL MELTDOWN、激しいBPM変化と左右の手で違う繰り返し譜面を配置されていることで非常にリズムをとるのが困難なPARANOiA ~HADES~など、過去の似たような譜面をより昇華させたような譜面になっている。 //Digitankはただ単にスクラッチ難譜面の一つというだけだし、MENTAL MELTDOWNもDXY!やInnocent Wallsと同系統、HADESも☆12の中では特殊だが本作稼働時点でも滅茶苦茶とは言えない。 //---後述のMILITARY SPLASHではその傾向が顕著で、特に#2で登場する楽曲のANOTHER譜面はすべて特徴的である。終始手を交互に叩き続ける、BPMが異常な変化で難易度を上げる、ひたすら同じフレーズを延々と叩かせられる、メロディではなくリズムばかりが譜面に配置されるなどの特徴を持った楽曲が名を連ねている。 //--これらの譜面配置はビートマニア本来の「音を叩いて音を出す」感覚を味わうことが難しいことから、ただ難易度が高いだけでつまらないと批判をするプレーヤーは多い。ましてやMILITARY SPLASHの楽曲は特殊条件をクリアしなければプレーすることができない楽曲であるため、苦労して時間と金をかけて出現させた楽曲がこれではがっかりするのも無理はない。 //本作が取り分け糞譜面が多いという意見に非常に疑問を感じる。BroadbandedやThe Dirty of Loudnes、DUE TOMORROW、CONTRACTを輩出した上に難易度付けも滅茶滅茶だったDistorteDの方が遙かに酷いし、それでも個人差を考慮すれば特筆するような事では無い。 //↑疑問を感じる程度で項目すべてコメントアウトはいかがなものかと。糞譜面が多いという意見を認識している以上は議論の余地があるのでは。 //---作品テーマに合わせて楽曲のジャンルがブレイクビーツという常に同じリズムを刻んだ楽曲に偏っていることから、こうした譜面にならざるを得ない側面もある。また過去作品がトランスやユーロビート、ハッピーハードコアなど人気ジャンルを中心にしていた歴史から見ても本作は異端であり、楽曲批判とすり替えられている部分も多少ある。 //トランスもユーロビートもハッピーハードコアも本作にはちゃんと収録されているし、むしろIIDXの歴史上トランスやユーロばかりで食傷気味の時期(6th~10th頃まで)の方が批判されていた感は否めない。 //全部挙げるときりがないので記述はここまでにするが、TROOPERSにしても似たような配置があり、MENDESは物量譜面の申し子と言われてもおかしくない寿司詰め譜面であるなど過去と比べてもその数は圧倒的。 //TROOPERSはちゃんとスクラッチ曲として個性があるし、黒ANOTHER追加時にはスクラッチ追加でむしろ歓迎されていたが? //稚拙な文章になってしまったと思うが、イベント楽曲の内容に関しては賛否両論に書かせていただいた。 //譜面の同じフレーズの繰り返し、「four pieces of heaven」中盤の雰囲気から音を詰め込んだ点やそのまま無理に切りあげるような所はさすがに少々厳しい意見もやむを得ないかもしれない。 //もっとも、曲に関しては個人の観点が混じるので、中々全員の納得のいく記事は書けないと思う。こう書いた自身が言うのもなんだが、あまり論争のような状況になるのも好ましくはない。 ---- **問題点 -上記のTHE TROOPER'S JOURNEY・THE ACE TROOPERSの問題 --特に前者は、筐体が少ない県や気軽に県外へ移動できない地方では問題となった。 -特定の楽曲で譜面とBGMがズレる現象 --「REMINISCENSE(001)」や「Broadbanded」などで顕著に報告され、「嘆きの樹」・「One More Lovely」・「waxing and wanding」などの人気楽曲でも報告されていた。 -REMINISCENSEの楽曲分岐による問題 --前作GOLD、前前作のDistorteDでも存在した、junによる分岐楽曲。特定の条件で今回は3パターンに分岐するが、通常の「001」以外に分岐した際に、EXTRA STAGEに進出する際に必要なレベル条件を満たせないことが判明。 -バグ関連 --「THE DEEP STRIKER」・「Digitank System」の2曲が選曲画面から消える。 --後述のMILITARY SPLASHのラスボスである「MENDES」の条件を満たした際に、出現リザルト後に再起動する。 -フレームが消失する --カスタマイズ要素として、以前からプレイ画面のフレームを変更できるが、稀にフレームを携帯サイトで変更した際に、真っ暗なフレームになる。 上記の問題点は全てアップデートで修正された。 ---- **総評 一部のバグなどはあったが、全体としては今までのシステムを踏襲しただけでなく昇華させており、「奇数作は良作」という伝統に恥じない出来。 特に家庭用の良移植ぶりは、Dance Dance Revolution EXTREMEの家庭用と並ぶ良移植と言っても過言ではないだろう。 楽曲もジャンルの偏りなく収録されており、どの楽曲も個性が豊か。~ 問題点として特筆するには些か不十分ではあるのだが、実は本作を駄作と批判するプレイヤーが意外と少なくない。MILITARY SPLASH楽曲のスクラッチ特化((今でこそこの手の譜面は認知されるようになってきたが、この当時は過去に1、2曲あるかないかの非常に珍しいものであった。))やひたすら繰り返しのフレーズを叩かせる譜面に対する批判、一般受けしないコアなジャンルの楽曲が多い楽曲批判が主であるのだが、本作全体のバランスで見るとシリーズを通して見ても完成度は高い((苦労して特殊条件を満たしやっと出現させたボスフォルダだからこその批判意見だと思われる))。ゲームとしては今まで通りに遊べる上にゲーム性が破綻しているわけでもないので、作品としてはよくできていると言えるだろう。 //さすがに根強い批判意見を見逃すわけにはいかないので補足的に追記しておます。後はうまく使って下さい。 ---- **余談 -家庭用にすら収録されず、一作で削除された楽曲がある。 --dj TAKAのアルバム「milestone」からの移植楽曲である、「I'm in Love Again(DJ YOSHITAKA Remix)」が、ボーカルの権利上の問題から、家庭用収録のスコア募集はされたものの、家庭用には収録されずに次回作EMPRESSで削除された。原曲と、9th styleで収録されたY&Co.によるユーロビートリミックスも同時に削除された。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: