ポケットモンスター 赤・緑

【ぽけっともんすたー あか・みどり】

ポケットモンスター 青

【ぽけっともんすたー あお】

ポケットモンスター ピカチュウ

【ぽけっともんすたー ぴかちゅう】

ジャンル RPG
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対応機種 ゲームボーイ
メディア 赤・緑・青 4MbitROMカートリッジ
ピカチュウ 8MbitROMカートリッジ
発売元 任天堂
開発元 ゲームフリーク / クリーチャーズ
発売日 赤・緑 1996年2月27日
通信販売:1996年10月15日
店頭販売:1999年10月10日
ピカチュウ 1998年9月12日
定価(税別) 赤・緑 3,900円
青・ピカチュウ 3,000円
セーブデータ 1個(バッテリーバックアップ)
配信 【3DS】バーチャルコンソール / 2016年2月27日
通常版 1,111円
特別版(税別) 特典付き:1,389円 / 2DS同梱限定版:9,980円
レーティング CERO:A(全年齢対象)*1
判定 全作 良作
ポイント 共通 世界的メガヒットタイトルの初代
収集・育成・交換要素が多くのフォロワーを産む
対戦を含む基本的なシステムは既に構築済
対戦バランスには大いに難があった
赤・緑 無数のセレクトバグやバグポケモン「けつばん」
ピカチュウ 最初のポケモンが御三家以外の初のバージョン
ポケットモンスターシリーズ

概要

任天堂から発売されたGB用RPG。
今では世界的に有名なタイトルである『ポケットモンスター』(以下「ポケモン」)シリーズの1作目。
ユーザーからはシリーズ内での区別のため「初代」「第一世代」と呼ばれる。

『ポケモン』発売以前は「GBはRPGのように長大なゲームをするのには向かないハード」と言われていた。
だが、携帯機初のRPGとしてスクウェアから発売された『魔界塔士Sa・Ga』のヒットを見て、ゲームフリーク社長の田尻智は通信機能を用いたRPGの製作を構想。度重なる延期を経ながらの誕生となった。


バージョンについて

  • まず『赤』『緑』バージョンが同時に発売され、その半年後のブーム真っ最中に『青』が発売。
    さらにその約2年後に、シリーズ随一の人気ポケモンをクローズアップした『ピカチュウ(黄)』バージョンが発売された。
  • 『赤』と『緑』では「出現する野生ポケモンの種類」「一部野生ポケモンの出現率」「ゲームコーナーでもらえるポケモンの種類と必要コイン数」が異なっている*2
    逆に言えば差はそのぐらいであり、各パッケージに描かれたポケモンや、「伝説のポケモン」のゲーム中での扱いの差もない。
    同時発売ということもあって、多くの場合『赤・緑』とひとまとめに扱われる(以下、本稿でもこれに従う)。
  • 『青』は『赤・緑』の内容をリミックスし、多少追加要素を盛り込んだマイナーチェンジ版。
    ポケモンのグラフィックや図鑑の説明文の一新、NPCとの交換イベントの刷新、『赤・緑』ではNPCとの交換限定だった一部ポケモンの野生出現など、変更点も多い。
    当初は通販のみの限定生産品として発売されたが、初回生産時は注文数が想定を遙かに上回り、受注開始が10月にもかかわらず年明けまで配送されない購入者が多発。
    約3年後に一般販売されたが、それまでは再販がなく入手機会が雑誌やテレビ番組の抽選に限られ、「幻のソフト」として中古価格がプレミア化していた。
  • 『ピカチュウ』版は、アニメ版からの逆輸入要素を多数盛り込んだマイナーチェンジ版。
    アニメ版よろしくピカチュウが大きくフィーチャリングされており、最初のポケモンは他3作と異なりピカチュウ固定。しかもアニメ版に準じた特別仕様。
    モンスターボールに入らず常に主人公の後ろを付いて歩き、話しかけるとバリエーション豊富な表情や鳴き声を見せてくれる*3
    ボックスへ預けると激しく反発する、通信交換で他のソフトに送らない限り「かみなりのいし」での進化もできない。
    鳴き声も、アニメ版(大谷育江氏)の声をGB音源に落とし込んで再生したものになっている。
  • 他にも、「『赤・緑・青』で最初に1匹だけ選べたポケモン3種の入手イベントが追加」
    「(名前こそ出てこないが)ムサシ・コジロウ・ニャースを彷彿とさせるロケット団員の登場」
    「トキワのもりでピカチュウの代わりにピジョンが出現する」
    「マチスの手持ちがメガトンパンチ・メガトンキックを覚えたライチュウだけ」「エリカの手持ちにクサイハナが追加」
    など、アニメ版の要素が多数盛り込まれている。
    • ただし、アニメ版の内容が追い付いていなかったゲーム後半はほとんど手付かずのまま。
  • ポケモンのグラフィック、図鑑の説明文なども『青』から再度刷新されている。
    特にグラフィックはアニメ版を意識したものになったことで大幅に洗練され、『青』でネタにされたゴルバット(問題点を参照)なども鑑賞に堪えられる物になった。
  • 「なみのり」で泳いでいる時に野生ポケモンに遭遇する水上エリアも増えた。
    従来の19・20・21ばんすいどうに加え、6・12・13ばんどうろ、ふたごじま地下3階及び地下4階でも遭遇するようになった。
  • ライバルの相棒はイーブイで固定。プレイヤーとのバトルの結果でイーブイの進化先が変わる。
  • ポケモンスタジアム』など特別な手段でひでんわざ「なみのり」を覚えたピカチュウを連れていると遊べるミニゲーム「ピカチュウのサマービーチ」が追加された。
  • 各バージョンともGBCでプレイした場合、そのバージョンに対応したデフォルトカラーで表示される。
    あくまでもGBCの基本配色の中から選ばれるので、起動時に任意で変更することも可能。
    • 例外は、北米で発売された「GBC本体に『ピカチュウ』が挿入された状態のGBC同梱版」。
      その影響か、(パッケージはGBモノクロ時代と同じだが)海外版は『ピカチュウ』のみGBC対応*4となっている。

ストーリー

レッド(主人公)は11歳。マサラタウンに母親と暮らしており、となりには幼なじみのグリーン(ライバル)が住んでいます。
小さい頃はいっしょに遊んだ2人でしたが、最近のグリーンはレッドによくつっかかります。
どうもグリーンは、年も同じ、背の高さも、成績も同じくらいのレッドを、自分のライバルとして意識しているようなのです。

ある日、レッドは、この町に住むオーキド博士がポケットモンスター(通称ポケモン)の研究をしているというウワサを耳にしました。
好奇心旺盛なレッドはいてもたってもいられません。レッドがポケモンを探しに行こうと町の外へ一歩踏み出したそのときです。

「おーい!草むらに入っちゃいかーん!」

その声の主はオーキド博士。草むらには野生のポケモンが生息しているので、大変キケンなのだそうです。
自分もポケモンを持っていれば戦わせることもできると言うのですが…。
さて、研究所に連れてこられたレッド。そこにはグリーンの姿がありました。
グリーンはオーキド博士の孫で、博士に呼びつけられたというのです。オーキド博士は2人の少年にむかってこう言いました。

「ここにわしが用意したポケモンがいる。それをきみにやろう!」

さて、ポケモンを受け取ったレッドを待ち受けているものは…?
(赤版の説明書より引用。他バージョンも文章は同様だが、主人公・ライバルの名前はそれぞれ異なっている)


特徴

世界観・シナリオ

「ポケモン」が当たり前にいる現代風世界

  • ビルが立ち並び、自転車やパソコンがあり、ビジネスやレジャーが盛んな現代日本に近い社会に、ポケットモンスター(ちぢめて『ポケモン』)が溶け込んでいる独特な世界観で描かれる。
    原作者・田尻智によれば、現代アメリカを舞台にした同じ任天堂の作品『MOTHER』を参考にしつつ、より日本人にとって身近である風景を設定したとのこと*5
  • 作中では、ポケモンは「現実世界の動物に近い存在」として認識されている。
    その種類も多種多様であり、実在の動植物、岩石、(格闘家や超能力者などの)人物、ドラゴン、果てはオバケやミュータントに近いものまで実に 150種類
    草むらや洞窟を歩けば野生のポケモンが飛び出してきて戦闘になり、捕獲もできる。
    多くの人々はポケモンと平和な共存関係を築き、ポケモンを仕事や生活のパートナーとしている。
    また、ポケモンを使役し戦わせる「ポケモントレーナー」という概念があるのも特徴。
    • 一方で単に明るいイメージだけではなく、ポケモンが時として人間への脅威となりうるという現実的な描写、ポケモンを使って悪事を働く組織「ロケット団」の存在、ゲームセンターの裏側やポケモン屋敷などのブラックなネタ、 ポケモンの死・追悼 を前面に出した「シオンタウン」のような暗い要素、他作品のパロディネタや下ネタなど、少しオトナ向けな要素も盛り込まれている。
  • この世界では、ポケモントレーナー同士で手持ちのポケモンを戦わせる「ポケモンバトル」も盛んに行われている。
    作中ではカジュアルなスポーツという趣が強く、「むしとりのしょうねん」「ガールスカウト」のような子供から「おとなのおねえさん」「でんきやのオヤジ」といった一般人まで、幅広いトレーナーと対戦することになる。
  • この地方には、それぞれ特定のタイプのポケモンを扱うトレーナーが集まる8か所の「ポケモンジム」があり、“ジムリーダーに勝利して8つのバッジを集め「ポケモンリーグ」に挑む”のが物語のひとつの主軸となっている。
    • 以降のシリーズでも、ポケモンジム(及びそれに近い施設)を巡るのは定番の要素となっている。
  • 本作の舞台は「カントー地方*6」。本作の時点ではごく限られたメッセージでしか確認できなかった*7が、続編である『金・銀』以降は頻繁に言及される。

シナリオ・キャラクター

  • メインのシナリオは、ポケモンを収集し「ポケモン図鑑」の完成を目指しつつ、各町のジムリーダーを倒し、四天王が待ち受けるポケモンリーグへと挑戦しチャンピオンになるというもの。
    • ジムリーダーや四天王は悪役ではなく、「勝利することで強さを認められる」というイベントである。
    • 個々の町をただ巡る訳でなく、中には「町には行けるが、最初はジムリーダーと戦えない」という演出もある。
    • 道中ではロケット団との戦いやミュウの秘密の調査、といったポケモン世界を深く掘り下げる展開もある。
  • 敵味方問わず登場するキャラクターはどれも個性豊かで、魅力的。水着少女・サイキック・軍人・ダジャレ博士など、どれもキャラが立っている。
    特に頻繁に登場してくる幼馴染のライバルは自分で名前を決められることもあり、競争心を掻き立ててくれる。
    • 「年寄りのNPCキャラクター同士が知り合い」などの裏設定、小ネタも豊富。

システム

ポケモンの収集

  • ポケモンは野生ポケモンの捕獲、NPCとの交換、他プレイヤーとの通信交換などで入手する。
    敵モンスターを仲間にできるRPGは前例があるが、ラストバトルに登場するような強力なモンスターも含め、全てのモンスターを仲間にできるのが本作の大きな特徴。
    野生ポケモンは、戦闘で倒さない程度に弱らせたり状態異常にした上で「モンスターボール」を使うと捕獲できる。
    トレーナーが繰り出してくるポケモンは捕獲できないが、何かしらの入手手段が別に用意されている。
    譲り受けたり交換に応じてくれたりするNPCもいる他、「スロットゲームのコインとの交換」や「既に絶滅したポケモンを化石から復元する」といった風変わりな入手法もある。
    • この手の作品ではもはやお約束となった「伝説のポケモン」も既に存在する。
      入り組んだダンジョンの奥に潜んでおり、圧倒的な強さと捕獲のしにくさを誇る。
  • ゲーム中、プレイヤーはポケモンを最大6匹まで連れ歩ける。それ以外のポケモンは各町の「ポケモンセンター」等で「パソコン通信」を使って入れ替えが可能。
    • 預けられる数はなんと240匹。当時のRPGとしては異例のキャラ保有数である*8
  • 当時のRPGとしては珍しい仕様として、エンカウントエリアが明確に可視化されている。
    原則的に草むらに入らない限り野生のポケモンと出くわすことはなく、そのことはゲーム冒頭でもオーキド博士から教えてもらえる。
    経験値を稼いだりポケモンを捕まえたいなら積極的に草むらに入り、先を急ぎたいなら草むらを避けるという選択ができる。
    また、隠れた仕様として「いあいぎり」で草むらを一時的に消すことも可能。
    • 進行上必ず踏み込む草むらもあるし、洞窟などのダンジョン内は全面エンカウントするため、戦闘を避けるのにも限界はある。

戦闘

  • ポケモン同士の戦いは、原則1対1で交互にわざを繰り出していくターン制で進行する。
    主人公も含むトレーナーは戦闘そのものへは参加せず、「ポケモンへの命令」「道具によるサポート」「ポケモンの入れ替え」「戦闘からの逃走」と、あくまでも指揮に徹する。
    対戦するポケモンも、相手のトレーナーに対して直接危害を加えることはできない。
  • 戦闘では後述する「タイプ」という相性関係や先手後手を決める「すばやさ」が特に重要で、どのポケモンを戦わせるか決める時点ですでに勝負が始まっている。
    戦うポケモンは戦闘中に手持ちのものと入れ替え可能。交代は必ず相手の行動前に実行されるが、それだけで1ターン消費してしまう。
    相手に不利なポケモンを出されたら交代するのが基本的戦略だが、「相手が交代を見越して、入れ替え後のポケモンに有効なわざを使ってくるかも知れない」「本来は不利な相手に有効なわざを覚えさせて意表を突く」などの駆け引きが発生し、そこが本作の魅力の一つになっている。

ポケモンの育成

  • ポケモンは戦うごとに経験値がたまってレベルが上がるほか、下記の5つのパラメータが成長する。
    HP 体力の数値
    こうげき 物理タイプわざの攻撃威力に関わる
    ぼうぎょ 物理タイプわざの被ダメージ軽減に関わる
    とくしゅ 特殊タイプわざの攻撃威力と被ダメージ軽減に関わる
    すばやさ 行動順と急所ヒット(クリティカル)率に関わる
  • ポケモンの種別や個体ごとにこれらのパラメータの固有値が設定されているほか、育成の仕方によってパラメータの伸び具合に違いが発生する仕様となっている。
    • これはのちに「種族値」「個体値」「努力値*9」などと俗称される要素であり、後作とは仕様が異なるものの、基本的な方向性は本作の時点で既に確立していると言える。
  • ポケモンは、1匹につき4つまで「わざ」を覚えられる。 基本的に特定のレベルに到達するごとにわざを覚えていく。覚えるわざとレベルはポケモンことに決められている。中にはレベルアップではわざを覚えないポケモンもいる。
    4つ覚えている状態で5つ目のわざを覚えることになる場合、既に覚えているわざを忘れるか、新しいわざを諦める必要がある。
  • レベル上げ以外にも「わざマシン」「ひでんマシン」といったアイテムを使うことでも覚えられる。
    「わざマシン」は1回きりの使い捨て。この仕様は第4世代まで続く。
    「ひでんマシン」は何度でも使え、バトル以外で冒険を進めるのにも役立つわざを覚えられる。たとえば「なみのり」なら水上を移動でき、「かいりき」なら大岩を動かせる。

ポケモンとわざの「タイプ」

  • タイプ」は、ポケモンとわざの相性を決める「属性」に相当する。
    • 全15種類。現在(第9世代)までに登場している全18タイプのうち「あく」「はがね」「フェアリー」以外は今作の時点で既に確立されている。
    • すべてのポケモンは1~2つのタイプが必ず設定されており、ポケモンが習得する全てのわざにもタイプが1つ設定されている。
  • 「わざのタイプ」とそれを受ける「ポケモンのタイプ」ごとに、攻撃わざのダメージが
    「こうかばつぐん(2倍)」「等倍(変化なし)」「いまひとつ(半減)」「こうかがない(無効)」のいずれかの結果に変化する。
    この相性関係は戦闘での有利・不利に与える影響がきわめて大きく、戦闘で最も重要な要素の1つである。
    + タイプ相性表
    ↓攻 防→
    ノーマル                         ×  
    ほのお                 
    みず                    
    でんき            ×        
    くさ              
    こおり                   
    かくとう               ×  
    どく                    
    じめん            ×      
    ひこう                     
    エスパー                        
    むし                  
    いわ                    
    ゴースト ×                        
    ドラゴン                            
    〇:ばつぐん 空欄:等倍 △:いまひとつ ×:こうかがない ※:後述の問題点を参照
  • たとえば「ほのおタイプの技はくさ・むし・こおりのタイプを持つ相手に対して使うとダメージが2倍になるが、ほのお・みず・いわ・ドラゴンのタイプを持つ相手に対しては半分のダメージにしかならない」という具合。
    • 2つのタイプを持つポケモンについては、弱点・耐性が重複している相性はそれぞれかけ算して計算される。
      たとえば「でんきタイプのわざは、みず/ひこうタイプのギャラドス(両方ともでんきタイプが弱点)に威力4倍」「ほのおタイプのわざを、みず(ほのおタイプ半減)/こおり(ほのおタイプ弱点)のジュゴンに対して使うと威力等倍(0.5×2=1)」という具合になる。無効にするタイプが混じっていると、もう一つのタイプでの弱点でも容赦なく無効化する。
  • また、ポケモン自身のタイプとわざのタイプが一致している場合、更に与えるダメージが1.5倍になる「タイプ一致補正」もある。
    • ポケモンが覚えるわざのタイプは自身のタイプと同じとは限らない。中には自分のタイプのわざを覚えなかったり、苦手なはずのタイプのわざを覚えるポケモンもいる。
  • 「わざ」には「こうげきわざ」と「へんかわざ」があり、さらに「こうげきわざ」はわざのタイプによって「物理わざ」と「特殊わざ」に分類される。
    第3世代(ルビー・サファイア・エメラルド)までは「ほのおタイプのわざは全て特殊わざ」「かくとうタイプのわざは全て物理わざ」など、物理・特殊の扱いがタイプごとに固定となっている。
    物理扱いタイプ ノーマル、どく、かくとう、じめん、ひこう、いわ、むし、ゴースト
    特殊扱いタイプ ほのお、みず、でんき、くさ、こおり、エスパー、ドラゴン
    • 一部の例外を除き、状態異常や能力ダウンなどの「へんかわざ」はタイプによる無効の影響を受けない。うまく使えばタイプで不利な相手に立ち向かうことも可能。

旅の目的兼やり込み要素「ポケモン図鑑」

  • 一度でも戦闘やイベントで姿を見たポケモンは「みつけたポケモン」として図鑑に記録される。
    その時点では詳細な情報は伏せられたままだが、野生での生息地の確認ができるようになる。
    一度でもポケモンを入手すると「つかまえたポケモン」として図鑑に永久保存され、詳細なデータを閲覧できるようになる。
  • 達成状況が随時可視化され、埋めたページに応じて博士が図鑑の評価をしてくれるほか、種類ごとに「鳴き声」「分類」「高さ・重さ」「解説文」などの詳細情報が用意されている。
    「全150種類のポケモンを集めて図鑑を完成させる」ことが、本作の物語が始まるきっかけとなる、冒険の主軸の1つとなっている。
    • ポケモン図鑑を完成させてゲームのマップ内にある「ゲームフリーク本社」に行くと認定証が表示される。
      この認定証こそが本来の本作のシナリオ上での最終目的であるが、必ずしも入手しなければいけないわけではない。

他プレイヤーとの通信プレイ

  • 本作最大の特徴として、RPGに他プレイヤーとの通信要素を付け加えた点が挙げられる。
    通信交換で貰ったポケモンはバトルで経験値を多く貰えたり、通信交換によって進化できるポケモンがいるなど、公式に積極的な交換を推奨する設計となっている。
    • ただし「他人から貰ったポケモンの内、ストーリーの進行度合を大きく超える高レベルのポケモンはまともに命令を聞かない」仕様となっており、強いポケモンを安易に連れてきて楽をするようなプレイスタイルはある程度抑えられている。
  • 通信対戦は一人での冒険をやり尽くした後でも楽しめるエンドコンテンツ的な存在として好評を得た。ただし、本気でやり込もうとするとバランスの悪さが目に付く(詳しくは後述)。

評価点

収集、育成、通信プレイを前面に押し出した斬新なスタイル

  • 第1作にして150種もの膨大なポケモンが用意され、なおかつそのすべてを収集可能という大ボリューム。
    この手の地道な収集はとかく作業感がつきまとう退屈なものになりがちだが、本作では実戦面のみならず図鑑などの世界観設定も含めて1匹1匹の明確な個性が作り込まれており、どれも存在が埋もれていない。
    この、ポケモンが世界に溶け込んだ多様な生き物であることを実感して楽しめる演出のおかげで、膨大なコンプリート要素に対する退屈なイメージを拭い去ることに成功している。
  • 「通信交換」についても、例えば『ウィザードリィ外伝』シリーズでは1作目から通信ケーブルによるキャラクターの転送に対応していたが、他プレイヤーと交換する必然性には欠け、爆発的ブームにまでは至らなかった。
    そんな中、本作ではバージョンごとに捕まえやすいポケモンに違いがある、ゲーム内の選択肢によって1回のプレイで入手できるポケモンに縛りがある、ポケモンの個体ごとに捕まえたプレイヤーの名前は永久に残るなどの要素の存在が、友達や家族と積極的に通信するモチベーションになった。
    また、収集要素以外の面でも積極的に通信交換することで得をする設計であり、通信交換の目的が画一的な収集要素一辺倒でなく多岐にわたっていた点も特筆すべきである。
    • ちょうどこの時期に前後して、他のゲームでもモンスター図鑑やアイテム回収率などのやりこみを評価してくれるシステムが定着しつつあった。
      本作の登場を契機に、対戦の勝敗やシナリオ自体には一切影響しない収集要素を単なる自己満足の域にとどめず楽しませるような工夫が各作品で求められることが決定的となった。

優れたキャラクターデザイン

  • 本作のポケモンはいずれもゲームボーイに適したシンプルな造形ながら、個性が非常にわかりやすく印象に残りやすい、大変優れたデザイン。
    中でもねずみポケモン「ピカチュウ」はきわめてシンプルな線描と配色ながら高いオリジナリティを有し、老若男女問わず受け入れられ、たちどころに国民的人気キャラクターの仲間入りを果たした。
    今や、任天堂とポケモンシリーズを象徴する、世界的に通用するアイコンの一つとして機能している。
  • 本作の時点で登場しているイーブイは本作ではタマムシシティで手に入るレア度の高いポケモンという事もあってか本作の時点ではまだ上記のピカチュウなどの人気ポケモンの影に隠れがちだった。
    しかし、その可愛らしい外見、複数の進化の可能性を持つというポケモンの世界観にあった設定、後の世代で新たな進化系が追加された事、『Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』で主役ポケモンになった事、後の世代でほどよいレア度におさまった事もあり、後の世代ではピカチュウに匹敵する人気ポケモンとなった。
  • 本作に登場するポケモン達のシンプルな造形と豊かなバリエーションを両立した高度なデザイン性は、続編が多数発売された現在でも高い人気を誇っている。
  • 独特なゲームデザイン
  • 「主人公自身は戦闘をしない」「モンスターは悪ではない」など、これまでのRPGとはまるで違うゲームデザインであり、当時としては非常に斬新であった。
    殺伐としていない世界観も多くの少年少女に受け入れられた。
  • 登場人物のデザインも極めて秀逸。 主人公は喋らないタイプながらプレイヤーが没入できるデザインで、後継作にも再度出演するほどの人気キャラとなっている。
    ライバルもプレイヤーと同時に成長するという当時としては珍しいタイプの敵キャラであり、彼との勝負はプレイヤーのモチベーションを湧かせてくれる。
    主人公の手助けをするポケモン博士、ポケモンを使って悪事を働く組織、タイプやわざを意識した各ジムリーダーの台詞やキャラデザインも練られており、以後伝統として残った。
    • モブトレーナーも分かりやすさとネタ性で高評価。女の子は可愛いポケモン、やまおとこはじめんタイプやいわタイプのポケモンを繰り出してくるなど、手持ちの傾向もわかりやすい。
      また、むしとりしょうねんなどの子供が相手だと賞金は少額だが、大人のトレーナーは高額になりやすいなどリアルなのも本作の魅力の一つである。

個性的な世界観

  • RPGの多くはドラクエのような中世ファンタジー作品が多いが、本作は極めて現代に近い。
    カントー地方という日本の関東をモデルにしたマップや忍者や空手家などのトレーナーなどの現代日本要素が多く、当時の子供やゲーム初心者にも入りやすい作りとなっている。
    パソコンやモンスターボールなどは近未来的な内容も含まれており、SF調のRPGという部分でも評価できる。

独特な台詞回し

  • キャラの台詞や独特のゲーム説明も魅力の一つ。「かがくのちからってすげー!」や「おーす!みらいのチャンピオン!」などは今なお愛されている。
    ギャグやユーモアに溢れた台詞回しが面白いのはシナリオ重視のRPGにとって非常に評価できる。

ポケモンのカスタマイズ性の高さ、個体ごとの個性の豊かさ

  • 同じ種類のポケモンでもステータスにはもともと個体差があったり、その後の育成の仕方で異なった成長を見せるなど、現在ではよく知られている「個体値」「努力値」などといった隠し要素による個体差の演出が既に確立し、かつ奥深く作られている。
    わざは4つまでしか覚えられないが、そのことが逆にプレイヤーごとのポケモンの育成方針やプレイスタイルに個性を生み出す要因となっている。
    自らが捕まえたポケモンにはオリジナルのニックネームも付けることができるなど、全体として「自分だけのポケモン」を育てている感が非常に強く、プレイヤーに好意的に受け入れられた。
  • こうした機能の実現は任天堂側から大容量RAMが援助されたことが大きい。
    実際、開発中に容量不足によりニックネーム機能のカット、またはポケモンを30匹に縮小する、個体値や努力値のシステムの縮小が検討されていた。

奥の深い対戦システム

  • 「通信対戦」を実装したゲームボーイのRPG自体は、『女神転生外伝 ラストバイブル』や先述の『ウィザードリィ外伝』など過去にもあった。
    しかし、本作は1対1の簡潔な戦闘システム、ポケモン同士のタイプによる相性とそれに対抗するためのポケモン入れ替え制、キャラのカスタマイズ性の高さ、など各要素が非常に上手く噛み合っており、シンプルながら奥深く戦略性の高い、ポケモンシリーズの対戦システムの基礎を確立した。
    特にタイプの仕組みなどは、相性関係も概ね実世界のイメージに沿ったものとなっているが、一方で覚えるわざのバリエーションの豊富さ、複数タイプを併せ持つポケモンの存在などから修得させるわざの取捨選択や戦闘中のポケモン入れ替えの駆け引きなど、バトルに大きな戦略性を与えている。
    そこへ、対戦を主軸に据えた当時のゲームには珍しかった「親しみやすい世界観」「幅広いキャラクター性」などが加わり、老若男女を問わず幅広く受け入れられ爆発的な大流行を形成するに至った。
  • 「1対1バトル」の基本的枠組みは、発売から長い年月が経ったシリーズ後作においてもほとんど変わっていない。
    後述のようにタイプの問題など粗削りな点は多々あるが、システムそのものはこの時点で既に万人に通用する概ね完成されたものであったといえる。
    実際、通信対戦自体はポケモンに限らずさまざまなゲームに取り入れられるほどに流行した。
    • 一方で、隠し要素も次第に情報の共有が進むことで熟知が必須となり、特に高レベルな対戦が行われるようになると否が応にもこういった知識を意識せねばならなくなる。
      対戦用のポケモン6匹を揃えるなど、事前準備も含め通信対戦は高度化することとなる。

プレイヤーに優しいゲームバランス

  • 本作は『ドラゴンクエスト』シリーズと同様、全滅しても所持金が半額になるだけで近くのポケモンセンターからリスタートと、ペナルティが甘い。
    これにより、ライトユーザーでもプレイしやすくなっている。
    さらにこのシリーズは相手を1体倒すたびに経験値が入っていくので、野生の強いモンスターはともかく、強いトレーナーに勝てない場合でも途中までの勝ち上がりでの成長が反映される。

ダンジョンごとに設定された謎解き要素の存在

  • ダンジョンやストーリーの進め方などには少なからず謎解き要素があり、収集をメインにしつつ、単調になりがちなダンジョン攻略にも飽きさせない工夫がみられる。
    ダンジョン攻略ではポケモンのわざを必要とする箇所も多く、「ポケモンと共に冒険する」という没入感の演出にも一役買っている。
    わざで新たに開ける道もあり、既にイベントが終わったと思っている街でも探索することで新たにアイテムを見つけることが出来たりする。

寄り道の多さと自由度の高さ

  • ストーリーをなぞるだけでなく、ポケモン収集、トレーナーとのバトル、各ダンジョンの探索と伝説のポケモンと多くのサブ要素が隠されている。中にはゲームフリークそのものが登場するお遊びも。
    • ただ、「全てのポケモンを記録したポケモン図鑑を作ること」という目的がストーリーには全くと言っていいほど絡まず、当初の目的とは無関係な「ポケモンリーグのチャンピオンになる」ことでエンディングとなり、「図鑑完成」はメタなネタ(開発室)で評価されるやりこみ要素のような扱いになってしまう点には批判もある。
  • (主に後半の)ジムリーダーの順番にあまり制約がなく、『SV』が発売されるまでは最も攻略チャートの自由度が高いポケモン本編作品となっている。
    ジムリーダーのタイプによっては後回しにしたほうが効率が良いこともあり、特定のジムリーダーに勝てないなら別のルートを選ぶことで攻略しやすくなるのは、1つの救済措置と言える。

BGM

  • 基本の旋律自体は比較的シンプルながら、そこに上手く和音を組み合わせることでゲームボーイ音源とは思えないほど多彩で奥深いメロディになっている。
    戦闘曲や町のBGM・ポケモンセンターでの回復時やポケモン捕獲時のジングルなど、いずれも劇中のシーンに合っていると好評で、今なお耳に残る名曲揃いとなっている。
    ポケモンの墓地があるシオンタウンのBGMはやけに不気味な曲調でトラウマBGMとして有名になった。
  • エンカウントで中断されるので気づきにくいが、ダンジョンの曲はかなり長いものが多く、じっくり聞いてみると面白い。
    特にグレンタウンのポケモン屋敷のBGMは、パートごとに異なる長さのためループするたびに少しずつズレていくという曲調で不気味さを演出する。
    作曲者であると同時にプログラマーでもある増田順一氏の本領発揮と言えるだろう。

賛否両論点

トレーナー戦関係

  • ジムリーダー級のトレーナーの戦闘AIは「相手ポケモンの弱点を突けるタイプの技を使う」ように組み込まれているが、このAIは「こうげきわざ」とダメージを与えられない「へんかわざ」を区別できない。
    例えば、終盤で戦うことになるトレーナー・ワタルはすばやさを上げるエスパータイプのわざ「こうそくいどう」を覚えたポケモンが多く、エスパータイプが弱点のポケモンを先頭に出すと「こうそくいどう」を連発するようになり、攻撃を封じることができてしまう。
    • 一方、本来はタイプ相性の影響を受けないはずのへんかわざにまで細かくタイプが設定されているのは、AIの行動ルーチン制御によるバランス調整を意図した可能性もあり、その場合「(相性面では最強のタイプである)エスパータイプに弱い」ことは対CPU戦に限れば単純な欠点とはならないとも言える。
  • (ジムリーダー級含め)大抵のトレーナーは手持ちのタイプが統一されているため、弱点を突けるポケモンを育てれば1匹での完封もできてしまう。
  • CPUトレーナーのポケモンは基本的にレベルアップで覚えられるわざしか覚えていない。
    主に被害を受けたのは「ほのおのいし」等の進化の石で進化した後のポケモン。
    この系統はわざをレベルアップで覚えられなくなるため、CPU側で登場する際には初期技しか持たない状態となってしまう。
    特に有名なのはライバル最終戦。こちらの選んだポケモンによってパーティが少しずつ変わるのだが、
    「最終戦一つ前では普通のタマタマなのに、最終戦では何故か初期わざ3種だけのナッシー」
    「『ひのこ』・『ほえる』・『にらみつける』など、およそラストバトルとは思えない構成のウインディ」
    「攻撃技が低威力の『みだれづき』しか無いサイドン」
    「低威力の『つばさでうつ』、トレーナー戦では効果の無い『ふきとばし』、威力はあるが発動に2ターンかかる『ゴッドバード』を採用したピジョット」
    など、どうにも貧弱。
  • ジムリーダー・四天王・ラスボスの大抵の手持ちも同様だが、主力の1匹だけわざマシンで覚えるわざが1つ加わっているため、そのわざが強いトレーナーはそれなりに強い。
    中でもハナダジムのカスミが使うスターミーは、高いステータスから繰り出す「バブルこうせん」によって、まだまだ序盤で戦力的に充実していないプレイヤーを苦しめる難関として有名。
    ピカチュウ版では解消され、例としてワタルのカイリューは攻撃わざ4種構成に変化し、難易度が大幅に上昇。
    • 一方で、CPUは「パワーポイントの制限がない(=燃費の悪い強力なわざをいくらでも使える)」「こちらの交代を見てから行動を選択する」などの仕様も備えているため、強力な技を持っていると脅威に感じることも多い。
      エスパータイプ使いのナツメだと顕著。
      ただし、後のシリーズと違いCPUが行う交代や道具使用のタイミングは出ているポケモンの素早さに依存する。そのため、こちらの方が早ければ回復される前に倒せる。

その他

  • ダンジョン「ディグダの穴
  • 暗い洞窟である「イワヤマトンネル」をひでんマシン05「フラッシュ」無しで強行突破するのでもなければ往復が必要になる洞窟。
    大抵3番目のジムリーダーであるマチスに挑む前後で入ることになるのだが、問題なのはディグダの進化系であるダグトリオが低確率ながら出現すること。
    ダグトリオのレベルは到達時点にしてはかなり高く、最高レベルともなるとマチスのポケモンどころか4番目のジムリーダーであるエリカの(赤・緑・青の)ポケモンの最高レベルより上。
    さらにダグトリオはすばやさが高いので逃げる事も困難。おかげでダグトリオに出くわして全滅に追い込まれたプレイヤーもいる。
    ディグダの穴を進むのならダグトリオが出現しないことを祈りながら進む、ダグトリオが出現した時にリセットできるよう所々でセーブしながら進む、ダグトリオが現れてもいいように一体を集中的に育てて大きくレベルを上げる、ダグトリオにタイプ相性で有利なポケモンを手持ちに入れるなどの対策が必要となる。
    • しかし、強敵ということは捕獲すれば強力な戦力になるという見方もできる。
      捕獲率自体は低くない上、相手の主力である「あなをほる」はひこうタイプで無効化できるので、工夫すれば試行回数を稼ぐことは容易。
      手持ちの先頭のポケモンよりレベルが低い野生ポケモンとのエンカウントを抑制する「むしよけスプレー」を使えば効率的に遭遇できる点も含め、プレイヤーの腕前が試されるポイントでもある。
      最初から覚えている「あなをほる」やレベルを上げると覚える「じしん」といったじめんタイプのわざは、直近で訪れるクチバジムやポケモンタワーを始めとしてゲーム全般で大活躍する。
      この点にはリメイクである『FRLG』にもそのまま引き継がれた上、特性「ありじごく」で入れ替えや逃走を封じるようになったのでさらに凶悪化している。
  • 一部アダルトな要素
  • 壮年の男性キャラからアイテムとして「きんのたま」を貰うなど、明らかな下ネタが用意されている。
    この「おじさんのきんのたま」ネタはシリーズ通して受け継がれているが、こういった下ネタを楽しむ層もいれば、ただ下品なだけと批判する声もあるなど賛否は別れる。
  • セキエイ高原での最終決戦
  • 本編の最後にはセキエイ高原にて四天王4人とライバルとの5連戦という大舞台が待っている。
    この「四天王+チャンピオン級との最終戦」という構図は以降のシリーズでも伝統となった。
    しかし、四天王1人目のカンナですらこれまでのライバルやジムリーダーよりも強く、後発のトレーナーは更に強くなっていく。
    そんな連中5人を、回復ポイント無し・アイテム補充不可・途中で負ければ最初からやりなおしという条件で突破しなければならない。
    条件そのものはシリーズ通して変わらないが、今作では金策(≒回復アイテムの個数)に制限有り・PP回復アイテムは道中で拾う以外に入手方法が無いという制約もあってシリーズでも特に厳しい。
    • ただし、四天王・ライバルの弱点を付けるタイプはあるので戦略性や対策はあり、難易度は突出してしまっているがそこまで理不尽にはなっていない。
      例外はライバルの手持ちにいるフーディン。詳細は「ジムリーダーのナツメ」の項に譲るが、簡単に言えば「事実上タイプ弱点が無いため単純なパワー勝負になる」。
  • また、四天王・最終決戦のライバルは再戦(金策)できる数少ないトレーナーであり賞金も1人頭5000円以上。
    お金が無い時に1人目のカンナに勝てれば5000円(次で負けても2500円)稼げるので、それを元手に回復アイテムを補充できる。

問題点

ゲーム

レベリングについて

  • 戦闘に参加したポケモンにしか経験値が入らない仕様。
    この仕様自体は他のRPGにも見られるが、本作は1vs1という戦闘形式と不利な相手に対してもレベル差や捨て駒戦法でゴリ押しできることから、バランスよく育てることが面倒で意義も薄い。 このため、せっかくのパーティ選択の自由度の高さとは裏腹に先頭の1匹だけレベルが高く、それ以外はほぼ未成長といった構成になりがち。対戦のための育成が面倒な要因にもなっている。
    また、次のエリアに進むと半端に育てたポケモンよりも高レベルのポケモンが出てくるのも上記に拍車をかけている。
    プレイスタイルにもよるが、手持ちメンバーを育てるより、新しく捕獲したほうが強いという状況も少なくない。
  • レベルの低いポケモンを育成する場合、一度戦闘に出してからまともに戦えるポケモンと入れ替えるという手順にターンを消費することになる。
    手持ちの中に育てたいポケモンが多いほど、この入れ替え作業はさらに膨れ上がっていく。
    育てたいポケモンを手持ちの先頭にして戦闘を開始、すぐさま交代するというテクニックはゲーム中でも紹介されている。
    が、これですら1回はポケモンを入れ替える必要があり手間がかかる。
  • 「がくしゅうそうち」という手持ちのポケモン全員に経験値を分散させる道具もあるが、「入手した経験値の半分をまず先頭のポケモンに与え、残り半分をパーティ全体で分配する」という仕様のため、6匹パーティなら非戦闘員の取り分はわずか1/12
    ゼロよりはマシとはいえ微々たるものであり、おまけに端数は切り捨てられてしまう。
    しかも1匹ごとに経験値獲得メッセージが表示されるため操作が多くなる。
    2匹パーティなら片方に1/4を分配できるので多少は使いやすくなるが、冒険には大いに支障が出るのでクリア後の経験値稼ぎくらいにしか使えない。

金策に制限がある

  • 世界観の影響もあり、野生のポケモンを倒しても所持金は増えない。
    所持金を増やすにはアイテムを売却するかトレーナーに勝つかしかなく、トレーナーと再戦できる機会はポケモンリーグだけであり、本編中クリア前の資金入手量に限りがある。
  • 入手できる金額に限りがある一方で、僅かながらもお金の消費が必須となるイベントがあるため、そのイベントをこなす前にお金を稼ぐ手段が無くなるとゲームの進行が不可能になってしまう。
    こうなるとセーブデータを消して最初からやり直すしかない。
    もっとも、トレーナーは潤沢に配置されており、回復施設のポケモンセンターは無料なので、意図的にやらない限りは詰むことはまず無いといってよい。
    後の作品では一般トレーナーと再戦できる要素が追加されたが、野生ポケモンがお金を落とさないのはシリーズ共通。
    • 一応、他のソフトから「なみのり」を覚えたポケモンを連れてくるか覚えさせる、緑・青のみだが野生のニャースに「ネコにこばん」を使わせてから倒すという手段もある。
      現在ならば『ポケスタ金銀』のカラーケースを利用して飲み物アイテムを持ってくるという方法も可能である。
      ただし、「ネコにこばん」の使い勝手や自力習得ポケモンの少なさを考えると、金策として利用するのは厳しい。

わざに関するシステムが不便

  • わざの威力や効果について、ゲーム内で具体的な情報を確認できない。実際に使ってみないとどういうわざなのかが分からない。
    ポケモンは4つまでしかわざを覚えられないため、レベルアップで新しくわざを覚える場合、効果がわからない状態で既存のわざを上書きするか、習得を諦める必要がある。
    「いかり」という名前だけで「一度発動すると倒れるまで攻撃し続ける」という効果を読み取れるプレイヤーはまずいないだろう。
    わざマシンで習得するわざも同様だが、こちらは任意のタイミングで使用可能な上に、キャンセルした場合は消費されないのであまり問題にはならない。
  • ひでんマシンに関する仕様の説明不足。
  • これを使ってひでんわざをポケモンに習得させることはストーリー進行に必須なのだが、ひでんわざは一度習得させると忘れられない。
    忘れさせるタイミング次第では「詰み」になるうえに、上書きによる再習得を繰り返すことでPPが実質無制限になってしまうのでやむを得ない部分だが、この点について説明書やゲーム中で説明がない。
    さらに、ひでんわざを1つでも覚えていると、歩数に応じて経験値が入る「育て屋」に預けることもできない。
    特に初期に手に入る「フラッシュ」は、対人戦はおろか対CPU戦でも実用的な性能とは言いがたく、さらにフィールド上で出番があるのはイワヤマトンネルを突破する時だけ。
    しかも、暗いとは言っても目を凝らして画面を見れば道が辛うじて判るため、「フラッシュ」を使用せず強行突破も可能。
    フィールド上で使う機会の多い「いあいぎり」も、戦闘用のわざとしては中盤以降、力不足となりやすい。
  • そのため、ひでんわざを多数覚えさせたポケモン(通称:秘伝要員、移動要員)を用意するという工夫が必要になる。
    とはいえ、本作の時点ではまだ数は少なく、戦闘でも有用なわざが多いことから、実際にプレイする上で大きな問題になるわけではない。
  • 習得できるわざや習得レベルが大雑把過ぎる
  • 捕獲時点でまともなわざを覚えていない、主力わざの習得レベルが高すぎる(もしくは覚えない)、(主に特殊・物理面で)自分のステータスに合ったわざを覚えない、といったポケモンが非常に多い。
    わざマシンで補強しようにもラインナップが微妙だったり有限であることから使いづらく、こうしたポケモンはよほどの理由がない限りストーリー攻略ではまず戦力外になる。
    特に顕著なのが初めの草むらから入手可能なポッポとその進化系。
    自力で覚えられる技の中で最も威力の高い技が初期習得している「かぜおこし」(威力40)という有様で、その上次回作以降と異なりノーマルタイプの技であり全くと言っていいほど期待できない。
    この問題は第7世代までの全作品における第5世代以前のポケモンに顕著であり、初登場から大分後になって改善されたポケモンも少数いるが大きな改善は見られなかった。
  • 経験値が入った時にレベルが一気に2以上あがってしまうと、本来覚えるはずのわざを覚えられなくなる場合がある。
    特に発生しやすいのはラプラスの「うたう」。レベル16で「うたう」を習得するが、加入時期の関係で初期のレベル15からレベル17以上まで一気に上がりやすい。
    そのためわざの習得フラグがスキップされ、二度と習得できなくなる。
    これに関しては『金銀』以降は改善された。
  • セレクトボタンでアイテムの並びを変えられるのと同様、各ポケモンのわざの並びも変えられるのだが、わざの並び変えができるのは戦闘中のみ。
  • 戦闘中、2つのタイプを持つポケモンに対して、それぞれの相性でダメージ倍率が相殺されるわざを使い等倍の威力が出ている場合も「ばつぐん」または「いまひとつ」のメッセージが出る。
    • 例えばじめんタイプのわざで「くさ(じめんタイプ半減)/どく(じめんタイプ抜群)」タイプのポケモンに攻撃すると、実際は相殺されて通常のダメージしか出ていないにもかかわらず「ばつぐん」の表示になり、相性を誤解してしまいがちだった。
      こちらも『金銀』以降はメッセージが出ないように改善された。

シナリオ・設定・キャラ

イベント進行における問題

  • 大なり小なり取り返しがつかなくなり、さらにそのことが事前に予告されない要素が多い。
    特に伝説のポケモンの捕獲。倒してしまうとそのデータでは二度と出現しなくなるため、必然的に戦う前にはレポートを書いておく(セーブをしておく)必要がある。
    セーブデータは1つだけなのでやり直しも効きにくい。
    この仕様は『プラチナ』でようやく改善された。
  • ほとんどのわざマシンは1個しか入手できない。
  • 細かいところでは、ジムリーダーに勝ったり、ロケット団の基地やサントアンヌ号のイベントを終わらせるとそこの一般トレーナーと戦えなくなるというもの。
    先に戦っておかないと経験値と賞金がもらえなくなり少し損をしてしまう。
    もっとも、通信交換を使えば育てたポケモンを引き継いだ上でのやり直しも可能なので、ある程度は思い切った設定にしたのかも知れない。

ポケモンのドット絵の品質

  • 『赤・緑』『青』のポケモンのドット絵は品質のバラツキが大きい。
    公式デザイン画に忠実なものもある一方、公式デザイン画と大幅に異なる見た目のものや、パーツの描き方やパースが不自然だったりと低品質なものなど、いわゆる「作画崩壊」的なドット絵が少なからず見受けられる。
    後発なはずの『青』バージョンで特に顕著であり、中でも「青のゴルバット」の奇抜なドット絵は今でも語り草。
    ほかにも、模様と顔の位置が上下逆になっているドガース、両方のハサミが同じ大きさのキングラー、貝殻が上下に開くパルシェンなど、公式画と設定自体が異なるポケモンも存在する。
    『ピカチュウ』バージョンでは公式画に準拠した質の高いドットで統一され、この問題は解消している。
    以降のシリーズでもほぼ全て*10公式画準拠になっており、『赤・緑』『青』のように公式設定と異なるドット絵はほぼ見られなくなった。
  • 赤・緑でも、ヤドランは「ヤドンがシェルダーにしっぽをかまれたもの」という説明だが、グラフィックでかみついている貝はどう見ても 巻貝 であり、説明と明らかに異なっている。
    そもそも、ただ他のポケモンにしっぽをかまれただけのことを進化と呼ぶこと自体が強引過ぎる上、進化前に戻す術がない。
  • 手持ちポケモンの後ろ姿は、全種ともドット自体を大きく引き延ばしたような粗い絵となっており、また視線が相手の方を向いていない不自然な立ち方のポケモンも見られるなど、全体的に低品質。
    おそらくグラフィックの容量削減のために半分のサイズのドット絵を倍角で表示していると思われる。
    しかし、その上で当時のゲームボーイソフトの水準で比べても見劣りする仕上がりであり、不満が多く聞かれた(これは『ピカチュウ』バージョンも同じ)。

御三家の格差

  • 最初に手に入るポケモン、ほのおタイプのヒトカゲ・くさタイプのフシギダネ・みずタイプのゼニガメからどれを選んだかによって、序盤のゲームバランスが大きく変わる。
  • フシギダネとゼニガメの場合、最初(いわタイプ使いのタケシ)に有利に出られる*11ほか、2番目(みずタイプ使いのカスミ)にも不利は取られない。
    後のジムリーダーにも有利を取れる相手はいる。
    しかし、ヒトカゲの場合はタケシとカスミとのタイプ相性が悪く、他に比べて多めにレベル上げをしないと苦戦必至。
    とはいえ、タケシのポケモンはヒトカゲの弱点を突くわざを持ってないため、へんかわざの「なきごえ」を使うか、ある程度回復アイテムを用意するだけでも勝てる難易度ではある。
    カスミに関しても、周辺で有利なくさタイプのポケモンを手に入れれば有利に戦えるほか、クチバシティ方面まで進みレベリングを進める、おつきみやまで手に入るメガトンパンチのわざマシンを使うなどの選択肢はある。
    おまけに、タイプ相性で見ればヒトカゲが有利に戦えるのはくさタイプ使いのエリカ1人だけ。
    エリカ自体も周辺に出るポケモンで弱点が突けるので、(後述のナツメ相手に有利とはいえ)ヒトカゲを選んだプレイヤーは割を食う形になってしまった。
    さらに、低年齢プレイヤーは『赤』版パッケージのカッコいいリザードンへの進化を期待してヒトカゲを選びやすく、さらに「レベルが高くなりがちなヒトカゲしか育てない上にへんかわざを全くと言っていいほど使わない」傾向もあり、結局ここで多くのプレイヤーがつまずいてしまった。
    • これに関しては公式側も認めており、2015年発売の『スプラトゥーン』で本作がフェス*12のお題になった時もネタにされている*13
  • 成長すれば強力な物理わざ「きりさく」を覚えられるが、序盤のほのおタイプのわざは「ひのこ」一本で、高威力のものは「かえんほうしゃ」までお預け。
    リザードンにまで進化すれば立派な翼がついてひこうタイプもついたが『ピカチュウ』になるまでひこうタイプのわざを習得できない。弱くはないが、人気の高さとは裏腹に残念な性能である。
  • 初期の攻略本でも「フシギダネは初心者向け、ヒトカゲは上級者向け」と説明されているので、ある程度は意図したバランスだった可能性もあるが、ゲーム内ではそのような情報は一切得られない。
    実際に、貴重なわざマシンを温存しつつ進めるのであれば自力で覚えるわざが優秀なヒトカゲが最も効率的で、単なる縛りプレイ以上の意味で上級者に向いているのは確かである。
  • タケシの手持ちがじめん複合なので、でんきタイプのピカチュウは圧倒的に不利。
    それを考慮して、『ピカチュウ版』では(アニメ要素も兼ねて)マンキーが序盤から登場する、ニドランが早めに「にどげり」を覚えるなどの措置がとられている。
    流石にアニメ版のように「スプリンクラーを壊して弱体化させる」戦法はとれない。
    • ちなみに穴久保漫画版では「ヒトカゲを選んだライバルが(状況的におそらくこれ1匹だけで)タケシに挑んで惨敗し、逃げ帰る羽目になる。」という、説得力のある展開があった。
  • 御三家以外の択一形式のポケモンも全体的にバランスが悪い。
  • かくとうタイプのサワムラーは後述のようにかくとうタイプ自体不遇な環境でも数少ないまともな格闘技の使い手。
    一方、対となるエビワラーは炎・氷・電気の3色パンチをレベルアップで習得できる強みはあるが、いずれも特殊技であるため嚙み合わず、本領の格闘技をろくに使用できない。
    エビワラーの3色パンチが武器になるのは、物理・特殊が技毎に設定されるようになった『第4世代』まで待つことになり、 10年 もの間不遇をかこってしまっていた。
  • イーブイは「石」を使うことで3通りに進化するが、炎タイプのブースターだけは種族値と習得技の噛み合わせが致命的に悪くほとんど使い道がない。
    意地の悪いことに、ちょうど入手できるのがくさタイプのジムがあるタマムシシティなので、ブースターにするのが一見正統派な攻略に見えてしまう。
    次回作以降も、ブースターはイーブイの進化系の中では不遇な傾向にある。
  • 化石ポケモンのオムスターとカブトプスについては、そこまで大きな格差はないという意見が多い。
    強いて言うなら対戦ではオムスターの方がやや人気だが、カブトプスは「きりさく」を覚える強みがある。

ニックネーム

  • ポケモンやキャラクターに自分でニックネームを付ける際、「♂」「♀」「(小さい)ァィゥェォ」「ヲ」「ヴ」「数字」「!」「?」など、使用できない文字が存在する。
    それだけなら容量削減の一環で済むのだが、ポケモンの種族名に上記文字が使われているものがあり、一度ニックネームを付け替えてしまうと種族名に二度と戻せなくなってしまう。
    例えば「ガーディ」にニックネームを付けてしまうと「ィ」が使えないため元の名前には戻せない。
    また、ニックネームは進化しても変化しないので、ニックネームとして「ピカチュウ」と付け直したポケモンが進化し「ライチュウ」になっても、表示名は「ピカチュウ」のまま。
    変えたければ、少々面倒だがシオンタウンのうらない屋で名前変更するしかない。
  • 他人からもらったポケモンのニックネームが変更できない。
    特にゲーム中のNPCから交換でもらったポケモンは、いずれも「おマル」「おしょう」「まさこ」など特徴的なニックネームになっており、人によっては採用に抵抗があるかもしれない。
    『赤・緑』の時点では一部のポケモンはNPCとの交換以外の入手手段がなく、かつ今作にはまだタマゴシステムもないため、その他のニックネームはバグでも使わない限り絶対に使用できない。
    一応、『青』版の発売によりこの問題は解消されている。

一部のジムリーダー

  • 高難度よりも理不尽に近い強さのジムリーダーが何人かいる。
  • 最初のジムリーダーであるタケシ。
    手持ちポケモンは全ていわ・じめんタイプとなっている。タケシ戦までに手に入るポケモンの中でヒトカゲをはじめとしたほとんどのポケモンは効果今一つのわざしか無い。
    等倍なのはバタフリーのタイプ不一致のねんりきくらいで、効果抜群をとれるのはフシギダネのくさ技とゼニガメのみず技のみ。
    先の「御三家の格差」にも重なる部分だが、最初にヒトカゲを選んでしまうと効果抜群をとれるポケモンがいなくなってしまい、バタフリーのタイプ不一致のねんりきやレベルを上げてのゴリ押しに頼る事になる。
    しかもジムリーダーのタケシを倒さないと先に進めないようになっているのでタケシ戦を後回しにする事は不可能。
    最初にヒトカゲを選ぶと序盤の難易度が上がる一番の原因であり、高難度というより理不尽に近くなっている。
    ただ、これに関しては対策や「タイプ一致の攻撃技を覚えていない」という情報があまり広まっていなかった時代のイメージ先行で定着している部分も大きい。
    レベルを上げて「ひのこ」を覚えさせれば、タケシのポケモンの特防が低いこともあって(時間はかなりかかるが)HP・PPが尽きる前に十分倒せる。
  • 「フシギダネなら早期攻略できる」というのも微妙なところで、フシギダネはくさタイプの攻撃技を覚えるのがレベル13と少し遅いため、やはりレベリングの手間はかかる。
  • 「ゼニガメなら早い」のは間違いないが、対タケシ戦に限ってはヒトカゲとフシギダネどちらが早いとは言い切れない。
    人にもよるが、トキワの森でむしポケモンを倒すのが早いヒトカゲの方が楽な可能性もある。
  • 『ピカチュウ』ではピカチュウがヒトカゲ以上に不利だが、タケシ戦までに効果抜群をとれるマンキーをゲットできる、ニドランが「にどげり」を覚えられるレベルが下げられるなど対策が可能になった。
    • 『金銀』以降はいずれも御三家なしで充分勝てるようになっている。
  • 6番目のジムリーダーのナツメは理不尽の一言。
    手持ちのポケモンは4匹中3匹がエスパータイプ。エスパータイプの弱点はむしタイプで、エスパータイプの技のダメージを減らせるのはエスパータイプのポケモンのみ。
    しかし、ダブルニードルやミサイルばりを覚えたスピアーを使おうとしてもミサイルばりでは安定しない上、スピアーは最終進化系の中では種族値が低く、毒複合なためエスパータイプの技に弱いので有利とは言えない。
    他のむしタイプは むしタイプの技を覚えない かきゅうけつしか覚えないかのどちらかであり、むしタイプの効果抜群のきゅうけつよりも威力のある技など普通にある。
  • サンダースのミサイルばりに頼ろうにもやはり安定しない上にサンダースのこうげきも高くはなく、サンダースのミサイルばりが全部当たる以上のダメージを出せるポケモンもいる。
  • 結局むしタイプでは有利をとれるとは言えず、他のタイプの方が結果的にダメージが大きくなるので「エスパータイプの弱点は実質無い」も同然であり戦略性が比較的感じにくくなっている。
    ただし、物理耐久に難のあるメンバーが中心なので、ノーマルタイプなどの強力な物理技中心で攻めれば勝つのはそこまで難しくない。
    リザードンの『きりさく』で攻めればあっさり勝ててしまったりするので、ある意味タイプ相性ばかりが戦略ではないという証左とも言える。
    • また、強力なサイコキネシスを覚えているのがユンゲラーのみというのが救いではある*14
      幸いなことに、『赤・緑』版では負けたとしても勝った扱いになるというバグがあるため、最悪勝てなくても次に進むことはできる。
  • 『ピカチュウ』ではさらに強化されより理不尽を感じるものとなっている。
    • 『金銀』では同じくエスパータイプ使いの四天王が登場するが、こちらはエスパー単タイプのポケモンを所持していない(複合タイプの弱点で攻めやすい)という措置が取られている。

システム上のその他の問題点

  • 通信の際、トレードが終わっても部屋から出てゲーム本編に戻ることができず、やめるには電源を切るか、ここでのみメニューにある「リセット」のコマンドを使用しなければならない。
    また、交換できるのは手持ちのポケモンだけで、それ以外を交換に出すにはポケモンセンターのパソコンに戻るしかないため、「いったん電源を切るorリセットしなければならない」という作業が余計に面倒になる。
  • アイテムの所持数が少ない。
  • 捕獲用のボール、回復用の薬、わざマシンなど多数のアイテムが存在するにもかかわらず、持ち歩ける数が極めて少ない。
    移動のため必須に近いじてんしゃ、3種類もあるつりざお、落ちているアイテムを探すダウジングマシンなど必要なアイテムも多く、とにかく取捨選択を迫られる。
    かなり早い時点からわざマシンを持ち歩く余裕が無くなり、徐々にボールや薬の種類すら絞らなければならなくなってくる。
    ひでんマシンは手元にないといざというとき足止めを食らう可能性があるが、やはり所持枠を圧迫する。
    秘伝要因を手持ちに入れておくか、一部は所持を諦め必要になったらパソコンのある所まで帰るといった判断が必要になる。
    さらに、イベントアイテムはイベント後も破棄出来ず、パソコンの保存領域を埋め続けてしまう。
  • パソコンが不便。
  • 自分のパソコンにアイテムを預けることができるのだが、わざマシンなどを片っ端からパソコンに放り込んでいると、中盤までにはあっさり容量限界に達してしまう。
    また、パソコンでは「現在預けているアイテムの数」や「空いている容量」といった情報は一切わからないので、いつの間にか「いっぱいで預けられない」事態に陥りやすい。
  • マサキのパソコンにポケモンを預けることができる。
    しかし、アイテム同様「各ボックスに預けているポケモンの数」や「預けられる枠数」といった情報は一切わからないため、「知らないうちにいっぱいになっていて、新たなポケモンを捕獲しようとした時に発覚して断念せざるを得なくなる」事態に陥りやすい。
    • 『金銀』ではボックスが一杯になった時点でマサキから電話が入るため、大幅に改善していると言える。
  • ボックスを変えるたびに強制的にレポートを書かされるのも少々煩わしい。
    アクティブでないボックスのデータを圧縮して容量を削減している都合上やむを得ない部分ではあるのだが。
  • ポケモンリーグの殿堂入りリスト。
  • 1度クリアすると、パソコンからリーグのホストに接続できるようになり、殿堂入りしたポケモンを見ることができる。
    が、必ず 第1回の1匹目から1匹ずつ 順番に見なければならない。そのため後半のポケモンを見るまでに時間がかかり、非常に煩わしい。
  • ダウジングマシンが面倒。
  • あくまでも「画面内に隠れたアイテムがあると音が鳴る」だけで、どこにあるかをピンポイントで教えてくれるものではない。
    そのため、画面内をしらみつぶしに調べなければならない。地下通路のような境目や目印も無い場所だと、どこまで調べたか忘れてしまう場合もある。
    そもそも上記の仕様についてゲーム内で具体的な説明はされず、「近くにアイテムが埋まっている」ことしかわからない。
  • それだけならまだしも、場所によっては本来アイテムが無いはずのところで反応してしまうバグもあるので、騙されて調べまくった挙句無駄骨、なんてことも起こり得る。
    逆にアイテムがあるのに全く反応しない場所もあり、さらにそれらは(全く無関係のエリアにまたがって)入手フラグがリンクしているため、どれか1つ入手すると他のリンクしているアイテム全てが消滅してしまう。
    • 『青』以降はこれらの不具合は修正された。
  • サファリゾーンの一部ポケモン。
  • ストライク、カイロス、ケンタロス、ガルーラ、ラッキーは捕獲が大変なうえに出現率が低いため、非常に時間がかかる。
    特にラッキーはボールに入ること自体が稀のため、ここでの捕獲はほとんど不可能に近い。
    ラッキーは他に野生で出現する場所が1ヶ所だけあり、ストライク(赤・ピカチュウ)とカイロス(緑・ピカチュウ)はゲームコーナーの景品としても入手できる。
  • ケンタロスとガルーラは、赤緑ではサファリゾーンにしか出現しない。青版に限り、サファリで出なくなった代わりにNPCとの交換で入手できるようになった。
  • そもそもサファリゾーンではプレイヤー側の介入手段がほとんどないので、ただ運任せにボールを投げるだけでゲーム性に乏しいのも問題。
  • 状態異常「ねむり」の効果時間が安定しない。
    長い時はとことん眠るのだが、短い時はかけたターンで解けてしまう(ただし解けたターンは技が出せない)こともあり、あまりにも両極端。
  • エンカウント率もかなりまちまちで、酷い時は移動しようと十字ボタンを押した瞬間(移動する前)に出現することもある。
    • 後のシリーズと比べるとエンカウント率は低めに設定されている。捕獲や育成のために積極的に戦闘したい場合はやや不便に感じるだろう。
  • クチバジムの仕掛けが飛びぬけて難易度が高い。
  • 多数のゴミ箱の中から正解の2つを連続して当てる必要があり、しかも正解の位置はランダムかつ間違えるごとに変更される。
    正解の箱が変わるというヒントがないので戸惑いやすく、また解き方を知っていても手間がかかる。
    「2つ目のスイッチは1つ目のすぐ隣」というヒントがあるのだが、バグのせいで2つ目が離れた位置に出現したり、どこにも現れないことがある。
    当然ながらジムリーダーに挑む必須条件であり、ストーリー進行のうえで絶対に回避できないというのがまた厄介。
  • 『ピカチュウ』版では、セーブに時間が掛かるようになってしまった。
    数秒程度ではあるが、当時のゲームボーイソフトとしては若干気になる。
  • 取扱説明書に書いてあるジムバッジの説明が分かりづらい。
    「レベル○○までのポケモンはいうことを聞くようになる。」と書いてあるが、「他人から貰った」という記述がないので、自分が捕まえたポケモンもレベルを上げすぎると言うことを聞かなくなると誤解してしまう可能性がある。
  • 『ヨクアタール』というアイテムを使うと、あろうことか最も命中不安定だが当たれば問答無用で相手ポケモンを戦闘不能にする一撃必殺技にも適用されてしまう。
    その気になれば、スピーダーで素早さを上げて先手を取り、ヨクアタール+一撃必殺技で終盤のジムリーダーやライバル、四天王といった強力なトレーナー相手でもレベリングせずとも短時間で突破可能になってしまう。
    あろうことか、『ヨクアタール』『スピーダー』『一撃必殺技のわざマシン』はいずれも特定のショップで購入可能であり、手軽さも兼ね備えている。
    とはいえ、命中判定は素早さに依存し、一撃必殺技はいずれも一部タイプに無効化されるため補完技は必須となり、スピーダーとヨクアタールを積むために2ターンを耐えるだけの耐久力も必要のため、これを使いこなせるポケモンはごくわずか。
    • 第二世代もこの仕様で続投したが流石にゲームバランスを崩壊させる要素と判断されたようで、第三世代以降は命中率のランク補正アップという効果となり、一撃必殺技は命中率ランク補正に依存しない仕様となった。
  • 野生のポケモンとの戦闘中、相手がすでに図鑑に登録済みかどうか画面上で確認できない。
    そのため、図鑑の登録数稼ぎのために野生のポケモンを探している場合、何を捕獲済みかどうかいちいち把握しておく必要があり、でないと無駄にボールを消費してしまうことになる。
    • 『金銀』以降では、捕獲済みの場合はポケモンの名称の横にモンスターボールのアイコンが表示されるようになり、改善している。

対戦バランス

本作は当初、1人用RPGとして製作が進行し、試験運用を経てマスターアップの2週間前に通信対戦が実装されることとなった。
また、「プレイヤーが育てた膨大な種類のキャラクターを使う、アクション性の無い純粋なRPGのシステムによる対戦」というゲーム自体、当時は前例が僅かであった。
そのような状況下で、膨大な数のポケモンに対し精緻なバランス調整を施すことが極めて困難だったことは想像に難くない。
とはいえ、3年にわたって公式大会が開催され、盛況を見せたことからもわかるように、この決断がポケモンの今日に至るまでの人気を巻き起こした決定的な要因だったことは確かである。

しかし、そうした事情を考慮しても、プレイヤー同士の対戦を想定した調整としてはタイプ相性、わざの内容などが粗削りで、必ずしもバランスのとれた対戦環境とは言えなかった。
主に「強タイプ・弱タイプの格差の激しさ」「強力すぎるわざの存在」、およびそれらによる「強ポケモンの固定化」が問題点として挙げられている。

+ 詳細はクリックで展開

タイプごとの強弱の格差

  • 今世代では「エスパー」タイプが文句無しの最強タイプとされた。
    エスパータイプの唯一の弱点であるむしタイプにはまともな攻撃わざも強ポケモンも存在せず、事実上弱点が存在しなかった。
    本来はゴーストわざでエスパーの弱点を突けるはずだったが、逆にエスパー相手に無効化されるという設定ミスが生じていた。
    しかし、当時ゴーストタイプにもまともな攻撃わざが存在しなかったため設定どおりでも大した影響はなく、結局は「等倍タイプわざの単純な威力で強行突破」のほうがよかったと思われる。
  • エスパータイプのわざは、半減タイプがエスパーのみ、無効タイプ無しと通りが極めて良かった。
    タイプ最強の純粋な*15攻撃わざ「サイコキネシス」は、命中率100・威力90・使用回数10、追加効果が第2世代以降の環境で言う「とくこう」「とくぼう」を同時に下げるのと同じ「とくしゅ1段階低下」であり、しかも発動確率3割と大変優秀だった。
  • どのポケモンも「とくしゅ」が高く、「とくこう」「とくぼう」が未分離だったこの世代ではこれら両者が高いことを意味し、それだけでハイスペックだった。
    一応「全体的にHPとぼうぎょの値が低い」「弱点を突けないノーマルタイプの相手は得意でない」「複合タイプでないと攻撃手段が偏りがち」といった短所もあるのだが、長所の方が明らかに上回っていた。
+ エスパータイプの強ポケモンの具体例
  • 前述のすべての利点とすばやさを最高レベルで有するミュウツーは、その後の世代での立場から見ても比較にならない、不動の絶対的最強ポケモンとして君臨していた*16
    • ミュウツーは1データにつき1匹しか出現しないため、他のカートリッジのデータを犠牲にしない限り正規の方法で複数匹を入手することはできない。
  • ミュウツーこそ多くの公式大会で使用禁止だったが、その他にも以下のような強力なラインナップが揃っており、対戦では頻繁に使用されていた。
    • 全体的に入手のハードルは高めで、対人通信進化、ゲーム内通信交換、進化の石の使用*17といった特殊条件が必要となる。
      • なお、ミュウツーは本作初のポケモンの中では幻のポケモンを除けば「エメラルド」で登場したバトルフロンティアなどで唯一参加できないポケモンになっている。
    • フーディン:すばやさととくしゅが非常に高く、「じこさいせい」と「サイコキネシス」も完備し、また複合タイプがなく弱点が事実上ないなど非常に使い勝手が良かった。進化には対人通信が必要。
    • ルージュラ:こおりタイプを併せ持ち、後述の「ふぶき」をタイプ一致で使え、なおかつ強力なへんかわざ「あくまのキッス」をも覚えた。当初はゲーム内通信でしか手に入らなかったが、青のみ野生で出現する。
    • スターミー:それなりに高い体力と回復わざ「じこさいせい」を併せ持ち、みずタイプ複合によりこおりタイプのわざにも強く多方面に隙がなかった。進化には「みずのいし」が必要。
    • スリーパー:わざマシンは必要だが、タイプ一致で「さいみんじゅつ」「ゆめくい」のコンボが使えた。
    • ナッシー :くさタイプ複合。「ねむりごな」を使え、エスパーでありながら体力にも優れた。進化には「リーフのいし」が必要。
  • 「こおり」タイプも、わざの仕様などから恵まれた強タイプと認識されていた。
  • こおりタイプのわざを半減できるのもこおりタイプ自身とみずタイプのみで、わざの通りもエスパーと並ぶほど良かった。
    タイプ最強わざ「ふぶき」は、高命中・高威力・高確率でこおり(=事実上即死)の追加効果、と今世代の最強格の一つだった(後述)。
    またエスパーとは異なりわざのバリエーションも豊富で、次点の「れいとうビーム」も威力95、命中100、1割でこおりと優秀*18
  • こおり自身の弱点はかくとう、ほのお、いわだが、「かくとう」「ほのお」はいわゆる「弱タイプ」とされ(後述)、また「こおり」の大半が「みず」タイプとの複合である関係で「ほのお」「いわ(・じめん)」に対しむしろ有利を取りやすく、苦手な相手が少なかった*19
    • さらには、自身はこおり状態にならないという大きな強みも有する。
  • エスパーの項で述べたルージュラや、みず複合で高耐久のラプラスなど、全体に優秀なポケモンが多かった。
  • 「ノーマル」タイプも、耐性の仕様、豊富なわざ、当時の対戦環境にマッチしていた点から強タイプ扱いされていた。
    「ノーマル」の弱点は「かくとう」だけだが、当時の対戦では「かくとう」タイプのポケモン自体弱いので殆ど使われていなかった。
    「かくとう」タイプのわざも一部のポケモンがサブウエポンとして使う程度であり、実質弱点無しであった。
  • メインウエポンとして「はかいこうせん」に恵まれ、サブに「ふぶき」を覚えるポケモンも単タイプであれば事実上実用的な全ポケモンに及んだ。
    そのため、弱点が事実上存在しない「エスパー」と「ノーマル」のポケモンは「タイプを偏らせてはいけない」という当時からの編成の鉄則を無視しても良い存在であった。
    当時ケンタロスが最強の名を冠していたのは、以下のようなことにも由来することは間違いない。
  • 逆に弱いタイプとされた「ほのお」「くさ」「かくとう」「どく」「むし」は、強タイプとの複合のポケモンを除き、対戦ではほとんど使われなかった。
  • ほのお」はいわゆる御三家の一角でわざやポケモンも充実しており、強タイプの「こおり」にも設定上は有利など扱いは悪くないはずなのだが、先述した本編での不遇さと同様に、対戦でのタイプ相性にも恵まれなかった。
    • 「こおり」タイプはルージュラとフリーザーを除いて「みず」との複合のため「ほのお」わざは等倍、逆に「みず」わざは「ほのお」に2倍と、有利なはずの「こおり」にむしろ一方的に弱点を突かれやすく、ルージュラを除いて「でんき」で事足りる。
    • 他に「ほのお」が有利をとれるのは使用されにくい「くさ」「むし」だけ。
      両方とも「ひこう」で事足りてしまう上、後者はそもそも対策が一切と言っていい程不要であり、「みず・こおり」対策になる「でんき」対策として採用されやすい「じめん」「いわ」にも弱いなど、タイプ的に恵まれなかった。
    • また「ほのお」タイプのポケモンは「こうげき」が高いものが多く、進化前を除く7体の内の3体は「こうげき>とくしゅ」のステータスになっているのだが、「ほのお」わざは一律「とくしゅ」であり、「こうげき」の高さはイマイチ活かしきれない。
    • わざは5種類あるが、使い勝手に難があったり、特定のポケモンの専用わざだったり(注釈参照)、強力だが自力で覚えるポケモンが不在だったりなど、取得環境にも恵まれなかった。
    • ポケモンごとに見ても、鈍足低耐久で先制されやすい傾向にあるイーブイの進化系ほのおタイプ・ブースター、伝説の鳥ポケモン3種の中で際立って自力習得わざの弱いファイヤー*20といった具合に、同じ立ち位置の他タイプのポケモンと比較して能力・仕様面で明らかに不遇な場合が多かった。
  • くさ」は使えるわざこそいくつかあるものの、弱点の多さ(5つ)とわざの通りの悪さ(6タイプで半減)、強タイプである「みず」と有利が重複していることから、使いどころがほとんどなかった。
    • また、これも多くのポケモンが「どく」複合のため「エスパー」に弱く、また強力で採用されやすい「こおり」わざに弱い点が痛手だった。
  • かくとう」はそのイメージに反してわざの威力が軒並み低く、その割に反動ダメージなど癖のある仕様ばかりで非常に使いにくい。
    • 更に「エスパー」に弱いという大きな欠点もあり、さらにすばやさも低めで、「エスパー」相手にはなにもできず倒される。
      この点はなぜかメインシナリオでも強調されており、いわば「公認の弱タイプ」な位置づけとなっていた。
  • どく」は全ポケモンの実に20%を占める一大勢力だが、「エスパー」に弱い点が致命的で、「むし」「くさ」「ゴースト」などの複合タイプとして採用され、多くのポケモンの立場を悪くしてしまった。
    • 「どく」わざで弱点を突けるのは「くさ」と「むし」*21相手だけなうえ、こちらが半減できる相手のわざタイプは「くさ」「どく」「かくとう」と使用率の低い相手のみ。
      また最強攻撃わざ「ヘドロこうげき」は威力65と低く、強力なへんかわざ「どくどく」は他タイプのポケモンでも問題なく習得・使用*22できるなど、固有のわざにも恵まれなかった。
    • 次回作以降でも弱点をつける「くさ」にしても本作ではパラス、パラセクト、モンジャラ、ナッシー、タマタマを除いて毒タイプ複合なうえ、後述の通り弱点が多くて他のタイプでも事足りてしまう事が多い。
    • 改善は「XY」でフェアリータイプが登場するまで待つ事になった。
  • むし」は実用的な攻撃わざが全くないうえ、本作時点では多くが「どく」複合となっているせいで本来有利なはずの「エスパー」にも大抵弱いという悲惨な状況だった。
  • 一部先述したように、複合タイプの組み合わせのパターンが偏っていた。
    • 「ノーマル・ひこう」「みず・こおり」「くさ・どく」「じめん・いわ」「むし・どく」のパターンが多く、弱点が増えることでタイプ本来の強みを発揮しにくいケースが多かった。
    • 「こおり」「ひこう」「いわ」「ゴースト」は、今作では単独タイプのポケモンが存在しなかった。
      • 特に「こおり」は『RS』、「ひこう」は『BW』まで待つことになった。
    • 「ドラゴン」タイプは1系統しかなく、最終進化系のカイリューは「ひこう」とのセットであり、両者が弱点とする「こおり」に4倍弱点という大きな欠点を抱えることとなった。
      • こちらも「最終進化系もしくは進化なしで単独タイプ」は『BW』まで待つことになった。

強すぎるわざの存在

  • 「ふぶき」「はかいこうせん」をはじめとする強力すぎるわざの存在により、採用するわざの選択バリエーションが小さかった。
  • こおりわざ「ふぶき」は最強のわざの一つとされた。
    • 威力120、命中率90%、3割でこおり(事実上即死)の追加効果という凶悪な性能を誇り、当時の環境で猛威を振るった。
      威力120は全わざ中同率5位の数値。これより高威力のわざはすべて「反動や溜めによる1ターン行動不能」「自身の命と引き換え」などの大きなデメリットを有するため、そういった要素のない単発のわざとしては破格の威力。
      さらに今世代での命中率は90%と、他タイプの同格わざ(「だいもんじ」「ハイドロポンプ」「かみなり」)から頭一つ以上抜ける高性能だった。
    • 3割の確率で発生する追加効果「こおり」は相手が行動不能になる状態異常だが、本作ではターン経過で自然に治らず、アイテムを使うか「やけど」の追加効果を持つわざを受けるまで永続する仕様だったため、アイテムが使えない対人戦ではこおり状態は事実上「即死」を意味した*23
    • 自軍のポケモンが凍らされた場合、戦闘を続行するには攻撃を受けて倒されるのを待つか、自分でポケモンを入れ替えるしかない。
      しかし前者は相手にとって変化技を積むチャンスになってしまうし、後者だと控えのポケモンにダメージが入ることが避けられない。
    • 後の世代でも一撃必殺技の命中率は(同レベルの場合)30%で、外れた場合は一切のダメージは入らない。
      それを考えると、ほぼ上位互換ともいえる性能を持っていることが分かる*24
    • わざマシンとしても存在しており、こおりタイプ以外にも優等生揃いのみずタイプや一部のノーマルタイプなども習得可能だった。
      このため「こおりタイプ弱点」というだけで対戦で厳しい立場におかれるポケモンは多かった。
    • なおバランス調整のためか、『ピカチュウ』版同士限定の「コロシアム2」や『ポケモンスタジアム』『ポケモンスタジアム2』では「こおり」状態付与率が1割に弱体化されるという、異例の措置がとられた。
      それでも凍れば事実上即死なのは変わっておらず、本質的な問題点は解消されていない。
  • ノーマルわざ「はかいこうせん」も今作最強わざの1つだった。
    • 威力150だが反動で次ターン動けなくなるという仕様は続編以降と同様だが、今作では「相手を倒せば反動のデメリットが免除になる」という特性を有し、とどめを刺す用途に猛威を振るった。
      特にタイプ一致でこれを撃てるケンタロスはその恩恵を特に強く受け、最強ポケモンの一角となった(後述)。
    • なお『金・銀』以降は「敵を倒しても必ず反動がある」仕様に変更されており、威力に対するデメリットが大きすぎるため逆にほとんど使われないわざとなった。
      そのためシリーズ全体を見れば一概に今作の仕様が悪かったと断言できない面はあるが、対抗手段が限られていたことから今作の環境を大きく左右してしまったのは事実である。
  • ほかにも、急所率の高いわざ、相手をねむり状態にするわざなどが強力とされ採用率が高かった。
+ 強力とされたわざの例
  • 「きりさく」「はっぱカッター」などの急所率の高いわざ。
    • 本作の戦闘全体において、「すばやさ」の値が高いと急所に当たる確率が上がる仕様があるが、上記の技の急所確率は「すばやさの種族値×4(最大255)/256」と、きわめて急所に当たりやすい。
      急所に当たると威力は倍相当まで上昇し、お互いのステータス補正も無視してダメージ計算を行えるので、すばやいポケモンが使うこれらの技は脅威となりえた。
    • なお、この仕様は急所率の計算処理の設定ミスで、本来は「すばやさの種族値/256」が意図されていた模様*25
    • ただし、初代のメジャーとされるポケモン達で「きりさく」を習得できるのはダグトリオしかおらず、そのダグトリオもタイプ不一致であるため急所に当たった場合の「きりさく」よりも急所に当たらなかった場合の「じしん」の方が威力が大きい状況であった。よって、当初はシナリオで光りやすいわざであった。
      • こういった技が対戦の場で活躍したのはメジャーポケモンの使用が制限されたニンテンドウカップ99以降のことで、ペルシアンのタイプ一致のきりさくがその強烈な威力により初めて脚光を浴びることとなった。
  • 相手を「ねむり」にするへんかわざ。
    • 「ねむり」もこおりと同様に行動不能となり、「状態異常になったポケモンをそのまま倒される」か「相手の行動を許しながら交代する」かの二択となって一方的に不利な状態になってしまう。
      追加効果限定の「こおり」とは異なり、高確率で直接「ねむり」にする「キノコのほうし」「あくまのキッス」「ねむりごな」といったへんかわざが存在する。
    • 今作では持続時間が最大8ターンと非常に長いうえ、回復したターンに攻撃できないため、長い眠りから覚めても次のターンに再び眠らされて何もできないまま倒される可能性が高かった。
      次回作以降は目を覚ました直後に攻撃出来るようになるほか、持続ターンも世代を追うごとに短くなっていった。
  • 「とくしゅ」を2段階上げる「ドわすれ」。
    • 物理攻撃は「こうげき」で与える量を増やし、「ぼうぎょ」で受ける量を減らすのに対し、特殊攻撃は両方とも「とくしゅ」の値を参照するため、続編以降の環境で言えば「とくこう」「とくぼう」を同時に2段階ずつ上げているのと同じ、攻防一体の強力な技だった。
    • とはいえ、覚えるポケモンが限られていたり、前述のように急所に当たれば変化が無視されること、追加効果に対しては無力ということもあり、公式大会で日の目を見たのはニンテンドウカップ99のヤドランくらいである。
  • 回避率を1段階上げるへんかわざ。
    • 1回使えば相手の命中率は2/3、最大まで強化すれば1/4にまで激減し、うまく決まれば敵の攻撃をほとんど受けず一方的に倒せる独壇場へと持ち込める。
      その中でも「かげぶんしん」はわざマシンが市販されているうえ、対策が非常に限られており、習得できるポケモンも多い。
    • 火力偏重な本作の対戦では十分に回避率が上がらないうちに倒されてしまう事も少なくなかったが、逆に一度決まれば格上相手に無双することも夢ではない、ハイリスクハイリターンな戦法であった。
    • 「ねむる」や「じこさいせい」などの回復技と組み合わせても強力だった。

強タイプ・強わざの存在による「強ポケモン」の固定化

  • 全150種のうち、最終進化形・無進化のポケモンは80種存在するが、先述のタイプとわざの条件が重なり合った結果、真剣な対戦で使えるポケモンはごく一部に限られてしまった。
  • 一部の強ポケモンに人気が集中した結果、第1回・第2回の公式全国大会では、トッププレイヤーのパーティは皆似たような構成になってしまった。
    • 不動の最強ポケモンであるミュウツーはそれらの大会ではレベル制限の関係で使えなかったが、そのミュウツーがいない環境において、弱点の少なさと高い素早さからの、タイプ一致(威力1.5倍)はかいこうせんを擁するケンタロスは第2回大会決勝トーナメントで驚異の使用率100%を誇った。
      • なお、研究が進んだ現在ではケンタロスへの対策も確立され、「ニンテンドウカップ97で最強は(こおり・エスパーに耐性がある上に、眠りによる起点作りが可能な)ルージュラ、ケンタロスは2番手」という見方が有力ではある。
        しかしルージュラにとってケンタロスは天敵であり、環境において極めて重要な存在であることに疑いの余地はない。
    • 他にはフーディン、スターミー、サンダース、ラプラス、フリーザー、ナッシー、ゲンガー、ダグトリオ、ラッキー、スリーパー、マルマイン…と、常連メンバーはほぼ決まっていた。
    • この影響で、その後の第3回大会「ニンテンドウカップ99」では「 今までの大会の決勝トーナメントに出場したポケモン23種類(とミュウツー・ミュウ)は使用禁止 」というルールが制定されるに至った。
      しかしそれまでの使用頻度が低かったポケモンにスポットが当たったことで、従来の決まりきったメンツで行われる試合とは一味違うとして好評を博した。

タイプ設定が無意味なわざの存在

  • わざのタイプは「威力が変動する攻撃わざ」でしか発揮されないが、「わざのタイプ設定が無意味なわざ」ばかりのタイプもあり、タイプ間での偏りが下記の通り非常に激しい。
    • 結果、先述した「どく」タイプのように「余計な弱点が付与されるばかりで、得られるメリットが少ない」という弱い複合タイプの問題を助長している。
+ わざのタイプ設定に関する詳細
技の内訳





























威力100以上 7 1 1 1 1 1 0 0 2 1 1 0 0 0 0
威力80~99 9 1 3 1 0 1 2 0 0 1 1 0 0 0 0
威力80未満 27 3 4 2 5 2 4 4 2 3 2 3 2 1 0
総計 43 5 8 4 6 4 6 4 4 5 4 3 2 1 0

(注:ノーマルには「わるあがき」(威力50)を含む。)

  • 「ドラゴン」わざは40ダメージ固定の「りゅうのいかり」のみ。
    • 「ドラゴン」わざで「ドラゴン」タイプの弱点を突ける、という内部設定もあったが、完全に無意味だった。
      「ドラゴン使い」である四天王リーダーのワタルも、ノーマルわざ「はかいこうせん」を主砲にする有様である。
    • 「ゴースト」タイプも、ダメージ可変の攻撃技は威力20の「したでなめる」のみ。
  • とにかく、使える技の数がやたら少ないタイプが多く、ゴーストタイプやドラゴンタイプは前述の通りで、さらにどくやいわも高威力の技がない。
    • 「技のデータを入れる枠が足りなかったから」とも推察できるが、実際にはノーマルタイプの技が極端に多く、しかもその大半が命中率や威力やPPが微妙に異なる程度で追加効果もなくろくに差別化もされていない単純な攻撃技である。
      習得するポケモンや時期で差別化されているとも言えるが、完全な上位下位互換となっている技も少なからずあり、ここまでノーマルタイプに技枠を割く必要があったのかは疑問が残る。
      • 特に、シナリオ進行で必ず獲得でき、何度でも使用できる「かいりき」の下位互換に留まっているノーマル技がかなりの数ある。
        かいりきより早く序盤にわざマシンが拾えるメガトンパンチなどは辛うじて使い道があるが、中盤以降の登場となるトライアタックやスピードスターはわざわざ使い捨てのわざマシンを使ってまで習得させるメリットが薄い。

バグ・不具合

再現性が高くデータに重大な影響を与えるバグの存在

  • 『赤・緑』『青』は、通称「セレクトバグ」によってメモリ内のあらゆる数値に干渉できる。
    不用意に行えばデータ破損に繋がるが、駆使すればポケモンのステータス操作や幻のポケモン・ミュウの入手、レアアイテムの無限入手なども可能。
    問題点の項で述べた金策も解決できるばかりか、対戦でバグを利用した不正行為までできてしまう。
    • これは「セレクトボタンで出した「並び替え用のカーソル」を画面に残したままウィンドウを閉じる」と、他のメニューにもそのカーソルが残り、内部処理の不十分さもあって想定していない値を入れ替えてしまうのが原因。
  • ミュウはプログラマーがお遊びでデータに入れたもので、通常プレイではどうしても入手不可能だったが、このバグによって発見されたことで公式で配布される事態にまで及んだ。
    現在これらのソフトでミュウを手に入れるには、リスクを承知の上でバグ技を使うしかない。
    • 現在ではバグの解析がかなり進められており、ほぼ全てのバグ技について詳細が網羅されている。
      セーブさえしなければデータの異常や消滅はまず起こらないため、バグを要素の1つとして楽しむプレイヤーも多く、ある意味本作の魅力の1つという見方もある。
      『ピカチュウ』ではセレクトバグが一切不可能となり、それにがっかりしたプレイヤーも見られた程。
      • 上記の操作をしない、もしくは基本的にセレクトボタンを押さない方針にすれば、バグ技は容易に封印可能である。それでも有志の研究により別の方法が開拓されているが。
      • 当時、アイテム整理などにセレクトボタンを使うRPGは多くなかったので、気付かないままクリアするプレイヤーは多かった。
  • 『赤・緑』限定だが、一部アイテムの入手フラグが共有されており、どれか1つを入手すると他のアイテムは入手できなくなる。
    • が、とある町の研究所で化石の復元をしようとすると(実際に復元したかは関係なく)入手フラグが復活するバグがある。
    • セレクトバグに頼ることなく、換金アイテムや貴重なアイテムを無限入手可能。ただし、こちらも一応は想定外の動作なので、使用は自己責任で。
  • 他にもゲームに影響を与えるものから与えないものまで不自然な挙動は多数。以下はゲームに影響を与えるものの例。
    • とあるイベント戦闘で、使うと必ず逃げられる「ピッピにんぎょう」を使うと大幅なシーケンスブレイクができてしまう。これは『ピカチュウ』でも可能。
      本編中の印象的なシーンを一気にすっ飛ばせてしまう一方で、タイムアタックには極めて便利でもある。
    • 『赤・緑』のみだが高台の上辺が水と接している場合、段差を無視して「なみのり」を使える。逆に段差の上に上陸することもできる*26
      これによりダンジョンの大幅なショートカットが可能な場所がある。
    • 「ふたごじま」である1ポイントを調べると、『赤・緑』では強制リセットや強烈な処理落ち、『青』ではBGMが妙なものになったり、最悪の場合セーブデータが破損してしまう。『ピカチュウ』で削除された。
    • ある条件を整えると、進化の石でないと進化しないポケモンがレベルアップで進化する。
      これは、当時の公式ホームページでもユーザーからの報告が掲載されており、そのホームページの記述を見る限り当時は半ば仕様として認めていたとも取れた。
    • だんだん与えるダメージが増えていく状態異常を与える技「どくどく」と、使うと毎ターンごとに相手のHPをすこし吸収して自分のものにする技「やどりぎのタネ」を同時に使うと、どくどくのダメージ増加がやどりぎのタネにも適用されてしまう。少なからず対戦に影響を及ぼした。
      • なお、これについては『ポケモンスタジアム2』の公式攻略本において正式にコンボとして認められている。
  • これだけバグまみれな割には、通常のゲーム進行に従う限り致命的なバグに遭遇することはまずない。
    フリーズしたり詰んだりする危険なバグも前述のセレクトバグやふたごじまバグ以外は「サファリゾーンに毒状態のポケモン1匹だけ連れ込んで無理矢理中で全滅する」「強制進行イベント中に無理矢理メニューを開いてレポートを書く」などの、通常プレイではまず遭遇し得ないシチュエーションのものばかり。そのため、「バグで困る」ということ自体はほぼなかったりする。
    • ただ、シナリオ進行に直結はしないものの細々とした不具合らしきものは通常プレイでも遭遇し、「クリティカッターやきあいだめの効果が本来想定されたものと逆になってしまっている」「クチバジムの仕掛けが説明されている順序で攻略できない」「バッジによるステータスアップの効果がゲーム内で説明されているものと食い違っている」「トライアタックなどの一部のわざの効果が正常に機能していない」など、不具合自体はそれなりにある。
  • 関連書籍等で「『赤・緑』の後期出荷分及び『青』ではバグフィックスされた」と紹介されている。ただし不完全であり、「初期出荷版でしか不可能なバグ技」は実質的に存在しない。

総評

本作は携帯機であることの利点を活かし、当時あまり着目されていなかった通信要素を前面に押し出すことで、「仲間と交換を楽しんだり、未知のポケモンを入手する」「より強いパーティを目指して仲間とバトルする」といった、従来のRPGと違い自己満足で帰結しない、他者とのコミュニケーションという新たな要素へ活路を見いだした。
その路線が功を奏し、いまでは国内で知らない人のほうが少ない、また世界的にも超有名な、一大ブランドへと発展を遂げる出発点となった。

シンプルかつ目を引くキャラの多さ、(独自解釈がしやすい)良い意味でのシナリオの「薄さ」からメディアミックスにこの上なく向いた作品でもあり、メディアごとの作風がばらばらでありながらメディアミックスが大成功したゲームとなった。
この多様なメディアミックスもシリーズを語る上では欠かせないだろう。
ゲームの世界観、設定、ポケモンが社会に溶け込む環境は斬新で作りこまれており、シリーズ第1作でありながら完成度が高く、当時の若年層を熱中させた。

一方、シリーズ初期作品の定めで、戦闘バランスやシステム周りに粗が目立つ点は否定できない。
以降、世代を重ねるたびにシステム周りは洗練されていくこととなるが、粗削りながらその後も揺らぐことなく受け継がれていくシリーズの礎を築いた、ゲーム市場に残る革命的作品だったことに疑いの余地はないだろう。


余談

  • 続編やリメイクなどに関しては上記“ポケットモンスターシリーズ”のリンク先を参照されたし。
  • 発売当初の出荷本数は23万本と少なかったが、『コロコロコミック』での紹介や口コミによって人気は加速、当時のゲームソフトとしては異例の「重版」が行われるほどとなり、最終的に1,000万本を超える売り上げを記録し、日本を代表するRPGの一つとなった。
  • 1989年4月に発売されたゲームボーイは1年半程度でスーパーファミコンが発売されたことも影響し、性能にも限界があったことから、売れ行きにも陰りが見え始め、1990年に122本のタイトルが発売されたのをピークに下り坂を迎えていた。
    1991年は111本、1992年は115本とここまではソフトタイトル数は横ばいだったものの売上では減少傾向にあり1993年にはタイトル数が100本を切り売り上げ本数もさらなる低下を続け、1995年には58本と終焉のような様相を呈していた。
    • だが本作の爆発的ヒットによりゲームボーイ市場は大きく復活を果たすこととなった。
      ブレイクまで多少のブランクがあったことやサードパーティが再び新規ソフトを開発し発売するには時間がかかることもあって1996年こそそれまでの不調を引きずって発売タイトルはハード発売年の1989年を除いて過去最低の37本*27にとどまったものの、任天堂が本作の登場を契機に再び携帯ゲームに注力し、アップグレード機を出し続けたこともあって*28翌年以降は発売タイトル数が順調に増え続け1998年には再び新規タイトル100本を超え、そして2000年はハード発売から11年後*29にして同機の年間発売タイトル数が過去最大の175本となる。
      これは本作と同年に発売した「NINTENDO64」やその後継機である「ゲームキューブ」といったスーパーファミコン以降の据え置き機が不振だった任天堂にとって、心強い支えとなるものであった。
      また、バンダイから「ワンダースワン」、SNKから「ネオジオポケット」と、他社が携帯ゲーム機の開発・販売に乗り出すなど*30、本作の成功は同業他社にも大きな影響を与えることとなった。
  • 上記の口コミネットワークを広げ情報の拡散を爆発的に促進したのが、幻のポケモンミュウの存在だった。
    プログラマーが空きスペースに遊びで入れた、普通にプレイしていては絶対に入手できないポケモンで、本作ではシナリオ中その存在を匂わせている程度に過ぎなかった。
    しかし、バグ技によって出現させることができたのは先述した通り。
    ミュウの存在が実際に確認されたことが大きな話題を呼び、公式も急遽、正式なミュウのデータを配信する事態にまで発展。
    通信によるデータ配信が可能なGBだからこそできた離れ業であると言えよう。
  • また、この「ミュウ」の一件や、バグ技の多さから都市伝説が多く、単なる口コミから、インターネットによる情報の氾濫、雑誌や攻略本に至るまで、様々な噂がまことしやかに囁かれた。
    その量はファミコンのゲームのガセネタと同等、或いはそれ以上とも言われる。
    当時のポケモン世代であったプレイヤーには、ポケモンの噂話と聞いて、いろいろと思い浮かぶ節があるのではなかろうか。
    • なお、それらの中には、改造ツール使用などの不正行為に起因するものもあった。
      当時、コミケで改造ポケモンを配布するような人も居たぐらいである。そのポケモンが明らかに改造だと示すため、絶対に覚えないわざを敢えて習得させていた模様。
  • 本作の時点ではシリーズ化の予定がなかったためか、後の作品と比べると違和感のあるネーミングや設定のポケモンが多い。
    • 「実在の人物から取られた名前(サワムラー/エビワラー/ケーシィ/ユンゲラー/フーディン)」、「モチーフになった現実の生物そのまま(ゼニガメ/リザード/ピジョン/ラフレシア/ジュゴン)」などはやや安直とも独特の味があるとも言えるだろう。
      「ゴースト/ファイヤー/サンダー/フリーザー」は能力をそのまま英語にしただけである。「アーボック(kobraの逆読みでarbok)」などは相当に捻られている方である。ちなみに「カビゴン」は開発スタッフの一人のあだ名。
      • 「実在の人物がモチーフ」はトラブルの種になったためか(超能力を使うユンゲラーのモチーフに自分のイメージが利用されたとしてユリ・ゲラーが提訴した*31)、後のシリーズではこのようなネーミングのポケモンはほとんど登場していない(例:エビワラー/サワムラーの分岐進化ポケモンが格闘技由来の「カポエラー」になっているなど)。
    • また、この世代の図鑑の解説文は『ウルトラ怪獣手帳』(1970年・美研)を基にしており、一昔前の怪獣図鑑らしいオーバーな表現が比較的多い*32
      • 例えはドガースの『インドぞうも2秒で倒れる』は毒ガス怪獣「ケムラー」や、パルシェンの『ナパーム弾でも壊せない』は地底怪獣「テレスドン」のオマージュである。
      • 「ピジョット」のマッハ2で空を飛ぶに関してはその後も含め数値で速度が記載されているものに限れば*33全ポケモン中最速だったりする。
        進化前にもかかわらず東京タワーも飛び越えるとされるポニータは計算上時速15500㎞で走れる*34
      • ポニータの図鑑の「東京タワー」もそうだが、本作の時点ではポケモン世界は「現実世界と同じ世界観上にある不思議な生き物の暮らす世界」と定義されていたようで、「中国」「京都」「インド象」などの単語がゲーム中で確認できる。
        『金銀』以降はポケモン独自の世界観として確立されていき、このような表現は修正され、新たに見られることもなくなっていった。
      • ちなみに「ロシアの奥地ポナヤツングスカ」については、オリジナルの地名であったためかリメイク版でも「ロシア」がカットされただけでそのまま登場している。
      • 他、「ボーイスカウト」「ガールスカウト」も実在の団体名が付いているため、次回作で「キャンプボーイ」「ピクニックガール」に変更されリメイク版でも登場しなくなった。
        しかし「でんきグループ」に関してはパロディ元も半ば公認しているためか、後々まで登場し続けている。
  • 『ファミ通』クロスレビュー40点満点中29点というのは現在の感覚では寧ろ辛口の範疇にあるが、ハード末期当時におけるゲームボーイ作品へのファミ通編集部の評価基準を考えるとベタ褒めに近い評価である。
  • 1998年には海外で『赤・青』が発売された。青は国内版の『緑』に相当するが、両バージョンともグラフィックと図鑑は国内版の青と同様である。
    • 『赤・青』になっているのは米国旗の色にちなむとされているが、ドキュメンタリー本『ポケモンストーリー』には「マリオの(赤い帽子と)青いオーバーオールから」と書かれている。
    • 海外でもブームを巻き起こした本シリーズだが、倫理的に海外で問題になる部分は修正されている。
      路上で寝転がる酔っ払いの飲酒に関するセリフが差し替えられている、肌が黒い人型ポケモンの「ルージュラ」が紫色の肌になっているなど。
      • ただしその人気の高さゆえか、前述のユンゲラー裁判や「一部イスラム圏では、ポケモンの重要要素である『進化』がイスラム法上の禁忌に抵触するため、販売規制が行われた」などの問題も起きていた*35
    • 海外版では使用可能文字や文字数も大きく異なる。このためポケモンのセーブデータ形式もボックスの仕様(=セーブデータの構造)も変更されている。
      • ゲームボーイは販売国による規格の違いやリージョンロックがなく、ソフト側も通信プロトコルは同じで特にプロテクトがかかっていないため、日本語版と海外版の通信自体はできてしまう。
        ただし実行すると確実に双方のデータ破損を招くため、決して行ってはいけない。
      • 海外版との通信は、第3世代の『ルビー・サファイア』で初めて正式に実現した。
      • VC版では、他言語版を通信で認識しないプロテクトがかけられ、この問題は回避されている。
    • ちなみに、本作のローカライズには任天堂の元社長でもある岩田聡氏が関わっている。長期間の開発で継ぎ接ぎを繰り返して作られた難解なコードを、仕様書もなしにたったの1週間で解析してしまったという逸話は今でも有名(参照)。
  • VC版では、まるごとバックアップとVC中断機能は非対応になっている。

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最終更新:2024年06月13日 20:33

*1 バーチャルコンソール版で付与されたレーティングを記載。

*2 それ以外に「主人公やライバルのデフォルトの名前候補が違う」「スーパーゲームボーイにつないだ際のゲーム外画面表示が違う」といった、ゲーム内容からはずれる違いはいくつかある

*3 続編の『金銀』に先駆けて「なつき度」が設定されており、序盤は不愛想だが懐くと笑顔を見せるようになる。

*4 オープニングなど除き基本的にSGB相当の配色

*5 書籍『田尻智 ポケモンを創った男』より。

*6 文字通り日本の関東地方がモチーフ

*7 ライバルの姉の机の上にある「タウンマップ」を、貰う前に調べた時のみ確認可能。

*8 本作の仕様上ボックスをフルに埋めてしまうと、出し入れが非常に不便になるが。

*9 公式名称は「きそポイント」だがユーザー間では個体値と種族値との兼ね合いから「努力値」の方が主に使われる。

*10 『金銀』におけるライコウなど一部例外はある。

*11 ただしフシギダネはそれなりにレベリングが必要

*12 「どっち派?」という2択のテーマを決め、2陣営に分かれて戦果を競うイベント。

*13 『赤』派のキャラが「リザードンが強そう」と言った際、『緑』派のキャラに「それ最初苦労するじゃん…」とツッコまれているなど。

*14 切り札のフーディンは、技マシンでサイコウェーブを覚えさせるためにサイコキネシスを忘れさせているため、大幅に弱体化している

*15 威力で最強は威力100+与えたダメージの半分回復の「ゆめくい」だが、こちらは使用条件が「相手がねむり状態の間のみ」なので使いにくい。

*16 もっとも、本作における後の世代との決定的な違いとして、本作の時点では伝説のポケモンがミュウツー1匹しか存在しない。そのため種族値的に複数の伝説のポケモンが同率1位である後の世代と、2位である準伝説ポケモンのファイヤーを圧倒的に突き放している初代では、少なくとも単純比較は不可能であるが。

*17 今作では入手自体は簡単にできるものの、前述したように石を使って進化させた場合、その後自力でわざを覚えなくなるので、適切なタイミングが必要となる。

*18 さらに次の「れいとうパンチ」も、威力75という点以外は「れいとうビーム」と同じ

*19 重箱の隅をつつけば、「こおり」自身が半減するのは同じ「こおり」のみとなるのだが、大した問題とはされなかった。

*20 他の2種がレベル51で所有タイプの大技を習得するタイミングでファイヤーは貧弱なへんかわざの「にらみつける」を覚える。また、初期取得技の「ほのおのうず」やレベル60で覚える「ゴッドバード」は使い勝手に難がある。

*21 むしは本作のみ。

*22 「XY」以降はタイプ一致だと必中になる措置が取られた。

*23 本作では通信対戦開始時に手持ちが回復されず、また「こんらん」状態をのぞいて状態異常の重複発生がないため、事前に他の状態異常にしておけばこおり状態を回避できるという抜け道はあった。ただし非実用的であり、一般的な対策だったとは言えない。

*24 相手が即死する確率が27%か30%かの違いはある。

*25 本来なら「きあいだめ/クリティカッター」のような「急所率を上げるわざ/アイテム」を使った時に急所率に×4の補正がかかる仕様だったはずが、これらの技については''4倍になっている状態が通常状態で、きあいだめやクリティカッターを使うと本来の急所率に戻る(=急所率が1/4になる)''となってしまっている。本来想定されていた計算式なら、ダグトリオでも120/256と異常な急所率ではないことがわかる。

*26 そのまま移動しても上陸できないが、水上から陸地に向いた状態でメニューを開き「なみのり」コマンドを選ぶと上陸可能。

*27 そのうち13本が本作の人気が軌道に乗った12月の発売であるなど後半期に集中しており、上半期は本作含めわずか7本。

*28 消費電力を低下させた「ゲームボーイポケット」、1998年のカラー液晶モデル「ゲームボーイカラー」、2001年には後継機として登場させた32ギガCPUを搭載しGBの後方互換も備えた「ゲームボーイアドバンス」。

*29 これは据置機で言えばFC発売からPS発売までの期間に匹敵する。

*30 携帯機は同じ1989年に「リンクス」(アタリ)1990年に「ゲームギア」(セガ)1991年に「PCエンジンLT」(NEC)以来まったく新ハードが発売されず停滞状態だった。

*31 なお、この裁判は、「ユンゲラー」と称するキャラクターは「日本のみで扱われている商品であり連邦法での訴訟は要件を満たさない」として、ユリ・ゲラー側の敗訴となった。ちなみにユンゲラーの英名は「Kadabra」となっている。任天堂側の弁護士が「ユンゲラーは超能力を使用するキャラクターですが、似ているというならば今ここで超能力で披露してもらえませんか」と言った逸話は根拠がなく都市伝説に過ぎない。

*32 『絶対ゲームボーイ読本』(1998年・じゅげむMOOK)より。

*33 間接も含めれば「かみなりのスピード」(約マッハ2.5)のライコウが最速。

*34 ちなみに、進化後のギャロップの時速は240㎞。これも非常に速いのだが…。

*35 イスラム教ではダーウィンの進化論が認められていない。もっとも、ポケモンの進化はどちらかといえば昆虫の変態に近いものであるが。

*36 WiiU/3DS版にはリザードンだけ単体で登場。