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*VA-11 Hall-A ヴァルハラ
【う"ぁるはら】
|ジャンル|サイバーパンクバーテンダーアクション(アドベンチャー)|&amazon(B0754859Y8)|
|対応機種|Windows&br;Mac&br;Linux(全てSteam・PLAYSM)&br;プレイステーション・ヴィータ|~|
|発売元|Ysbryd Games&br;PLAYSM((日本語版のみ。))|~|
|開発元|Sukeban Games|~|
|発売日|【Steam】2016年6月21日&br;【PLAYSM・PSV】2017年11月22日((Steam版は同日に日本語に対応化。))|~|
|定価|【Win】1,500円&br;【PSVパッケージ】3,219円&br;【PSVダウンロード】2,000円(全て税8%込)|~|
|レーティング|CERO:D(17歳以上対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|レトロPC風アドベンチャー&br;大人向けのいかがわしい雰囲気満載|~|
**概要
ベネズエラのインディーゲームデベロッパー「Sukeban Games」が手掛けたゲーム。~
ジャンルに「バーテンダーアクション」とあるが、アクション要素はほぼ無しであり実質アドベンチャーゲームである。~
ディストピアと化したサイバーパンク世界を舞台に、プレイヤーは未来都市グリッチシティのバー・VA-11 Hall-A(ヴァルハラ)のバーテンダー・ジルとなりバーへ訪れる客に様々なカクテルを振舞っていく。
**特徴・評価点
-ゲームは主に客との会話で進行するが、ストーリーは客に提供するカクテルにより分岐していく。
--基本的には客の注文に合わせて材料からレシピ通りにカクテルを作り提供するが、必ずしも注文通りに作る必要はない。
---ただし、振り込まれる給料には来店した客のカクテルを全て注文通りに提供する事でボーナスが発生する。
---また、客の注文もそのままカクテル名を言う事もあれば曖昧な形で注文する事も多く、一種の謎解きにもなっている。
--なお、カクテル作りに失敗しても特にペナルティは無く何度でもやり直しが可能。あくまでカクテル提供の結果で成否が判断される。
--隠しカクテルも存在する。
--日が変わるごとに所持金から家賃が引かれていく。足りなくなるとゲームオーバーになるため、出来るだけ正確に注文通りのカクテルを提供する必要がある。
-良質なグラフィックとBGMがサイバーパンクらしさ溢れる退廃的な世界観を非常に良く表している。
--グラフィックはPC-98時代のアドベンチャーを彷彿とさせる色数の少ないドット絵となっている。
--BGMは全体的に電子音によるレトロかつゆったりとした曲調となっており、またメイン進行となる客との会話ではBGMをジュークボックスという形で決まった順番やランダムで流す事が出来る。
--客との会話も舞台裏で起きている事件について話題になる事が多い。
-キャラクターたちは誰も個性豊か。
--歌手や編集者といった様々な職に就いた人物だけでなく、サイバーパンクという事も有り身体の一部をサイボーグ化した客やアンドロイド、果ては喋る犬に''脳みそ''など非常に多彩な客が来店し、見ていて飽きが来ない。
#region(主なキャラ一覧)
-ジル・スティングレイ
--主人公の女性バーテンダー。喫煙者であり酒のボトル集めが趣味。別れた恋人の事を今でも引きずりながら日々を過ごしている。パッケージに描かれている人物は彼女。
--なお、バイセクシャルでもあり昔の恋人は女性。バーのオーナーであるデイナにも恋心を抱いている。
-デイナ・ゼイン
--「VA-11 Hall-A」の女性オーナー。片腕がサイボーグ化されており、プロレスラーを始め、非常に多彩な前職を持つ。
-ギリアン・プリスキン
--通称ギル。同僚である男性バーテンダー。過去が謎に包まれている。
-アルマ
--ハッキングで生計を立てる巨乳美女ハッカー。家族思いだが姉との関係に悩んでいる。
-ドノヴァン
--ニュースサイトの編集長でスキンヘッドが特徴の頑固者。
-ドロシー・ヘイズ
--少女型リリム(アンドロイド)で見た目は可愛らしく幼いが、職業は''男でも女でも相手をする事''。底抜けに明るく感情表現も豊か。%%要はセクサロイド%%
-すとりーみんぐチャン
--365日24時間中、自分の生活を生配信しているお調子者の動画投稿者で登場する度にニコニコ動画の如く視聴者のコメントが流れ出る。
-テイラー
--ガラス容器に入った脳髄。%%どうやって歩いたり飲食しているのかは謎%%
-セイ
--街の治安を守るホワイトナイト(警官)の女性。
-ステラ・星井
--セイの親友である女性で猫耳と大きな縦ロールが特徴。
#endregion()
-出勤前には自宅でWebニュースの閲覧やサウンドテスト、自室のインテリアの購入などが出来る。
--閲覧できるニュースは種類が多く、サイトもWeb新聞のニュースや5chの匿名掲示板風など幅広い。人気歌手のブログまである。
--なお、ニュースの内容は客との会話で話題に上がる事が多いため、閲覧しておけばより会話を楽しむ事が出来る。
--条件を満たせば酒のボトルも購入できる。提供される場面は少ないが、特定のエンディングに行くためには不可欠。
-章の終わりにはジルとオーナーであるデイナとの会話が挟まれる。
--この時、一緒にお酒を飲むことになり、ジルにお酒を飲ませる事も可能。沢山飲ませると酔っ払い、会話の内容に変化が生じる。
-小ネタが随所に盛り込まれており、内容に日本のアニメやゲームのパロディも多い。
-インディーゲームという事もあってか、価格が安い。
**賛否点
-会話にきわどい内容が多く、一部キャラクターのアクも強い。
--全体的に性表現が色濃く描かれており、単語も伏字無しで出るなど直接的な下ネタが挟まれる事も珍しくない。同性愛者も多く、読み進めていく度に本当にCERO:Dなのかと思わせてしまう。
---特にドロシーとの会話はほぼ毎回そのような内容となっている。
--流石に一枚絵にそのような描写は見られていない。あくまでテキストでの猥談がメインではある。%%絵にもあったらDじゃ済まなくなる%%
--そもそも主人公からして''バイセクシャルの女性''である。LGBTと言えるかもしれないが…。
**問題点
-客の出す注文に解りづらい物がある。
--カクテルの色や別名などはまだいい方で、ただ数字だけを言ってくるパターンもある。
-セーブが特定の場面でしか出来ない。
--会話が結構長いので、キリの良い所でやめにくい。
**総評
アクの強い所も相応にあるが、舞台となる世界の魅力を非常に良く引き出している良質なアドベンチャーゲーム。~
プレイする時は飲み物とおつまみを用意してリラックスした状態になって『VA-11 Hall-A』へと入り浸ろう。
**余談
-midboss開発のアドベンチャーゲーム『2064: Read Only Memories』とは世界観を共有している。
--これは互いの開発者が制作途中に意気投合した事で同じ世界観となったとの事。詳細は[[こちら>http://blog.playism.jp/va11halla-release/]]。
--本作でも条件を満たせば『2064』のキャラが登場する。