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*GUILTY GEAR 2 OVERTURE 【ぎるてぃぎあつー おーう゛ぁちゅあ】 |ジャンル|メーレーアクション|&amazon(B000TZ92DM)| |対応機種|Xbox360|~| |発売・開発元|アークシステムワークス|~| |発売日|2007年11月29日&br()ゲームオンデマンド:2010年3月9日|~| |定価|8,190円&br()ゲームオンデマンド:2,000マイクロソフトポイント|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|多くのファンを持つ格闘ゲームシリーズのまさかの路線変更&br()奥深いが習熟に時間のかかる戦術システム&br()スピード感や音楽、デザイン等はシリーズ名に恥じない完成度&br()''対戦ゲーム''としては荒削りながらも高評価|~| |>|>|CENTER:''[[ギルティギアシリーズリンク>ギルティギアシリーズ]]''| //旧・シリーズ異色作 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[GUILTY GEAR]]』(通称:PS版GG、98年5月発売)の続編。本作は9年半ぶりに出たギルティギア本編((GGX・XXはサブストリーム作品))の正式続編である。~ 『[[GGX>GUILTY GEAR X]]』・『[[XX>GUILTY GEAR XX]]』シリーズから約5年後の世界を舞台に、主人公ソルの新たな戦いが始まる。 ---- **新ジャンル!?「メーレーアクション」 ゲームジャンルがこれまでの格闘ゲームではなく「メーレーアクション」と呼ばれるものに変わった。~ この単語は「Melee(乱戦)」と「命令」を掛けた造語であり、開発元のアークシステムワークスは「メーレーアクションは、アクションゲームと[[リアルタイムストラテジー(RTS)>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%B8%E3%83%BC]]を融合させた新しいジャンルである」としている。~ メーレーアクションとは、簡単に説明するなら「マスター(プレイヤーキャラ)」を操って格闘やアクションをこなしつつ、AI操作の「サーヴァント(リソースを消費して生産できる自軍ユニット)」を量産・指揮して相手の本陣陥落を目指すゲームジャンルのこと。~ &br() <基本用語> -マスター…プレイヤー自身が操作するキャラクター。 -サーヴァント…「マナ」と呼ばれる資源を消費して生産できる自軍ユニット。半自立行動。 -マスターゴースト(MG)…本拠地。相手のこれを陥落すれば勝利、逆に自軍のこれを陥落させられると敗北となる。 -ゴ-スト…マップに点在する拠点。ここを占領すると、マナの増加量アップ、周囲の自軍ユニットの体力回復、といった特典を得られる。 -マナ…サーヴァント生産、アイテム購入時に必要となる資源。一定時間経過毎に自動で獲得できる。 &br() <ゲームの流れ> +ゲーム開始時はMG前から始まる。最初に持っているマナを消費し、サーヴァントの生産、アイテム購入などを行う。 +サーヴァントが生産されたら、その進軍ルートを指定する。サーヴァントは進軍ルート上にゴーストや敵ユニットを発見したら、自動で適切な行動を行う。 +マスターも行動開始。自軍ユニットと歩調を合わせて進軍するもよし、単騎で戦場を駆けるもよし。 +''これら一連の流れは、全て「待った無し」のリアルタイムで進行する。''マイキャラを動かしつつ戦況を把握し、さらにサーヴァントの再生産や指示の出し直しをするなど、敵の作戦に対応した最善手を打てなければ勝利は難しい。そのため対戦中は一分一秒を争う緊迫した状況が続き、息をつくヒマもないほど忙しい。 +最終的に規定ラウンド内に相手のMGを陥落できれば勝ち、逆に自分のMGを陥落させられたら負けとなる。どちらも健在のまま規定ラウンドを終了した場合は判定に持ち込まれる。 ---- **評価点 -高いオリジナリティを持つゲームデザイン --事実上のオンリーワンジャンル作品であり、そのオリジナリティは近年の和製ゲームの中でも際立っている。改善の余地がある点も多いが、全くの新ジャンルの1作目ということを考慮するととても良く纏まった完成度の高い作品といえるだろう。 --「ストラテジーとアクションが融合した新しい楽しさ。他のゲームでは味わうことのできない面白さ」とプレイ経験者から好評である。 -対戦ツールとしての質の高さ --ハードルや難易度は高いが、それさえ乗り越えられば長く遊べ深くハマれる良質な対戦ゲームである。発売から4年近く経過した現在でも根強い人気を誇る。 --通信対戦機能を実装しており、システム上である程度のルール変更が可能。タイマンも面白いのだが、やはり最大のウリは4人同時対戦による「一人勝ち抜きバトルロイヤル」、「2on2」であろう。 ---また、動きの自由度が高いため、プレイヤー同士で打ち合わせれば変則ルールの試合もできる。RTSを展開せずマスターキャラ単機同士で3D対戦格闘アクションとして遊ぶことや、「[[自発的に一切の攻撃行動およびサーヴァント召喚を禁止にして、ステージをコースに見立てたレースゲームとして遊ぶ>http://dic.nicovideo.jp/v/sm1704842]]」というちょっとヘンなプレイも可能。 --どのキャラも癖が強く、有利不利などの相性はあるのだが、プレイアブルキャラの格差は少ない。腕次第でどのキャラでも互角以上に渡り合えるのである。これはパッチ配信によるバランス修正ができる、キャラ数が少ないため差別化が容易、格闘アクション+RTSという特殊なジャンル独特のキャラ付けができる、等が理由だろう。 ---例えば、主役格キャラ「ソル・バッドガイ」はマスター自身の戦闘力は高いがRTSの面では弱い(サーヴァントが扱いにくい、など)、逆に「Dr.パラダイム」というキャラは本人の戦闘力は最弱クラスだがRTS方面で強い(サーヴァントが強い、低コストで量産可能)など、片方のジャンルが強ければ片方のジャンルが弱いといった感じ。バランス型のキャラも当然いる。隠しキャラは他のキャラのサーヴァントを使い回しているのだが、マスターの性能がまったく違うため、戦う際の戦術や戦略も異なってくる。ただしキャラの強さを何度か調整したためか、初期コンセプトと実際の操作感が違うキャラもいる。この点は仕方のないところか。 --また、オンラインルームの部屋名は自由に設定できるため、初心者向け部屋を建てる事が出来るなど、格ゲーの頃と比べると初心者の対人戦練習もしやすい環境にはなっている。 ---とは言え悪質なプレイヤーを防げるわけではないので、そういったプレイヤーに乱入されると部屋を一度崩して建て直す必要に迫られてはしまうが。 -世界観設定、デザイン面、音楽は相変わらずクオリティが高い --上記の要素、また「ゲームのスピード感、疾走感」は従来のギルティギアシリーズの良さをそのまま受け継ぎ、さらに洗練させている。 --今作でも石渡氏はプロデューサー、世界観総括およびキャラデザイン、作曲とマルチな活躍を見せた。特にデザイン面は3D化により格ゲー時代よりも繊細かつ凝ったものとなっている。 --BGMは良曲・名曲揃いである。特にマスターのBGMの完成度が高く、HR/HM系の音楽に抵抗がないのなら必聴の価値があるだろう。 ---民族音楽要素を取り入れたもの、和風ティストのもの、デスメタル調、メロディアス、和製RPG調などバラエティに富んでいる。 ---GGXXシリーズで使用されていた曲のアレンジもある。そのうちのカイの戦闘曲「Holy Orders」は「GG2のアレンジVer.が歴代最高!」と評価する声も高い((ちなみにそのアレンジVer.は、イベント「ギルティギア×ブレイブルー MUSIC LIVE 2011」にて、GGシリーズBGM人気1位獲得という快挙を達成した。))。 --個性的かつ洗練されたデザイン面、特にサーヴァントのデザインはユーザーから高い評価を受けている。 ---サーヴァントのデザインモチーフは機械兵、騎士団+ゴシック風装飾、動物をベースにした怪獣+タータンチェックの衣装、日本の妖怪、ゴシックホラー+人形と多岐に渡り、見ているだけでも楽しい。また彼らのモーションも凝っている。 -個性豊かな5人の新キャラクター --公式アホの子のシン、鳥形ギアのDr.パラダイム、マゾヒストのレイヴン、ゴスロリパンク美少女ヴァレンタイン、狐耳親父のイズナの5人の新キャラクター達は良い意味で濃くユーザーの好評を博している。 ---ただし、『GGX』・『XX』のキャラクターがほとんど登場しない、という難点も。この点については後述する。 -公式のサポートが良い --08年2月~09年8月末まで約10回に渡るバランス調整&不具合修正パッチが配信され、ユーザーから好評を得た。 ---09年4月1日にはエイプリルフールパッチが配信された。このパッチは今でもユーザーの語り草となっている。 --公式大会の開催や公式対戦動画の録画、公開など、広報や開発者が進んでこのゲームを盛り上げようと頑張っていた点も評価されていた。[[バグセントコア騒動>http://koty.sakura.ne.jp/index.php?%A5%AE%A5%EB%A5%C6%A5%A3%A5%AE%A5%A2XX%A1%A1%A5%A2%A5%AF%A5%BB%A5%F3%A5%C8%A5%B3%A5%A2]]で懲りたのか、今度はうって変わってユーザーに親身である。 ---- **問題点 -対人戦のバランスが少々粗い --といっても前述の通り、バランスが崩壊しているほどではない。むしろ「どのキャラでも腕次第で互角に戦えるので、バランスは『GG2』が一番良い」という声も。 //--余談だが、格闘ゲーム時代からギルティギアはバランス調整が甘いことやバグが多いことが問題視されていた。『GGX』・『XX』シリーズもほぼ全作にバランス調整に難があり、バグについては『GGXX♯リロード』で「[[再調整版無料配布>http://ja.wikipedia.org/wiki/GUILTY_GEAR_XX]]」が行われたり、後述のバグセントコア騒動が勃発したりもした。多少のバランスの悪さやバグは最早シリーズの伝統だと諦めているファンも多い。 -バグ、システムの穴が多い --度重なる修正パッチによりバランス調整が行われ、フリーズやデータ破損などの致命的なバグはほぼ無くなった。しかしそれでもいくつかのバグが残っている。ゲームバランスに影響を与えるものも多い。 --ちなみに「バグが修正されたと思ったらまた別の場所にバグが生まれている」というパッチも多く、ファンからは最早ネタにされている((致命的なバグが生まれることは無かったため、笑い話で済んだ。視覚的に面白いバグ、ネタ的なバグや遊べるバグもいくつか存在しており、中には「もう一回見たい(笑)」などと言うユーザーも。))。現在残っているバグの多くはそれによって生まれたバグである。 ---現在有名なのは「一部の兵に経験値が入りづらくなっているバグ」と「ごく稀にレイヴン((プレイアブルキャラの1人))が透明になり、ロックオンも出来なくなる原因不明のバグ」など。 ---他にも「ごく稀にキャプチャー兵が移動しなくなるバグ」など細かなバグもちらほら。 ---キャンペーンモードにて特定の壁を特定の操作ですり抜けられるバグなどは初期から存在し未だ健在である。 --オンライン対戦ゲームであるが、同期の取り方が怪しく、頻繁にラグが発生する。回線の相性が悪いと敵が瞬間移動したり1ヒット技が2ヒットしたりはざらである。「意味不明な挙動が起こったと思ったらいつの間にか死んでいた」なんて事は珍しくもなく、理不尽な敗因が発生する事も多い。 ---また、「意図的にラグを発生させる」という、バランスを崩す恐れのあるテクニックも見つかっている。しかもそう難しいテクニックではなく、むしろ頻繁に行うような操作((キャラによっては多用する必要もある操作))で発生してしまう現象であるため、意図しなくてもこのラグ技が発生してしまう事が多々ある。 --その他細かな誤植もちらほらある。 ---ゲーム中では必殺技『スタンディッパー』のコマンドが「↑+''明治''」という意味不明なものになっていた(現在は修正済)り、ストーリーモード中の台詞の名前表示が間違っていたり(ボイス付きで誰の台詞かは分かるので目立たないが)。 ---説明書には単純な名前間違いのほか、当時ゲームに収録されていなかったキャラ((のちにDLCとして配信された))の紋章が写った写真が載っていたりもした。 -オフラインのボリュームが少ない --開発者が「筋金入りの対戦ツール」と称すように、『GG2』はオンライン対戦に主軸を据えたゲームである。そのせいかオフラインのボリュームは少なめ。 ---キャンペーンモード(ストーリーモードにあたるモード)専用のギミック、天候やステージ、敵キャラなど凝っている部分はあるものの、一方でストーリー演出などは明らかにありものを持ってきたモーションなどでやりくりしており、あまり迫力が無い。 --また、チュートリアル的な位置付けの「キャンペーンモード」に不備が目立つ。 ---メイン操作キャラクターのソルは癖が強く初心者向けとは言い難い。また、ダッシュなどの基本操作練習といったシチュエーションが多く、逆にRTS部分のチュートリアルが少なめである。 ---キャンペーン終盤ではシューティング戦や対巨大ロボット戦を繰り広げることとなり、RTS要素の欠片もない只のアクションゲームと化する。 ---また序盤~中盤で学んだ操作の殆どが終盤では役に立たない。キャンペーンモードをクリアしてもRTS部分の基礎は覚えきれず、「メーレーアクションのチュートリアル」というコンセプトがどこかへ行ってしまっている。 ---ならキャンペーンを途中で中断していいかと言われるとそうではない。隠しキャラクターのカイの解禁条件が「キャンペーンモードのクリア」であるため、カイを使用したい人は一度クリアする必要がある。 ---- **叩きの対象にされやすい点、賛否の分かれやすい点 本作は発売前後にシリーズファンによるバッシングを受けた。ゲーム自体の出来が良かったこともあり現在ではバッシングは収束したが、今なお本作に対して反感を抱くシリーズファンから叩かれる事がある。その主だった理由を下記に挙げる。 -ジャンルが格闘ゲームではない点 --これまでは格闘ゲームとして知られてきたGGシリーズだが、本作の一見唐突なジャンル変更に戸惑うファンも多く、そうしたファンからバッシングを受けることとなった。 ---しかしこの事について開発者は、本作発売から10年近くも前の『1』攻略本のインタビューにおいて既に''「ギルティギアは格闘ゲームではなく対戦ツールである」''と表明している。 ---また続編が格ゲー以外のジャンルになることも示唆しているなど、本作が長期的な見通しから企画が立てられていたことが覗える。 ---かの有名なアーケード格闘ゲーム『GGX』シリーズは「ギルティギア外伝」だという事も『GGX』発売当時から公表されていた。 --また、アークシステムワークスは2D格闘ゲームを専門にして製作してきたメーカーであり、本作のようにHD画質でグラフィックは3D、そして全く新しいジャンルのゲームを製作することに不信感を持つ者も発売前には多く見られていた。 ---半年ほど前に3Dモデル作品『[[バトルファンタジア]]』もリリースしていたが評判や知名度は地味。 ---結果的に本作はプレイヤーに「マイクロソフトから協力を受けたのでは?」と言われるほどの出来の良さを誇っている。((実際には「MSからの技術提供などは受けていません」、との事らしいが。)) //イスカやジャッジメントが微妙だったことに対してより、HD機で全く新しいゲームを作ることに不安がっていたファンのほうが多かった印象です -慣れるまでに時間がかかり、また実力差がとても顕著に表れやすいゲームデザイン --このゲームの第一難関は「基礎」。覚えなければならないことが非常に多く、一度オフラインでクリアした程度では身につかない。さらに基礎を覚えた後はそれを応用したテクニック、知識、キャラ対策など多くの事を覚えねばならない。 --さらに、「情報量の多い戦況を把握してのユニットの生産や進軍」に加え、「戦況に対してプレイヤーであるマスターがどう介入していくか」など、様々なタスクを解決するために大量の情報を随時処理できる頭を作るのに一苦労する。 ---これに適応できるようになるまでには相当数の対戦をこなさなくてはならない。 ---「初心者はとりあえず百回負けると思いなさい。そこから何かが見えてくる」などと言われているほど。 --7人のプレイヤーキャラクターはどれも大なり小なり癖があり、「~が初心者には一番使いやすい」といったキャラがいない。 ---一応、最も初心者向けと言われているのはカイ。マスター・サーヴァントの性能がともに高く、やることがはっきりしていて強さを引き出しやすい。 --上記の点から、プレイヤー間の腕の差が付き易いゲームである。発売から4年以上経過したことも加わり、初心者と熟練者間の差が大きく開いてしまっている。 ---ただし、熟練プレイヤーによりこれらの問題点を解決するべく細かい攻略テキストをまとめたWikiや動画なども作られており、初心者に優しく教えようという動きも良く見られる。 --初期バージョンではトレーニングモードや初心者救済処置さえ無く、新規参入のハードルはさらに高かった。 ---ただしバージョンアップによってトレーニングモードやキャンペーン中のヒント機能、RTSの簡略化機能などが追加され、ある程度は初心者でもプレイしやすくなった。 //--本作を評して「対戦をやりこんでいる者同士でやると凄く面白いゲーム」とはよく言ったものである。 //「ぶるらじ」で声優の杉田智和が話した言葉。本作を端的に示すいい言葉だと思うのでここに記載。 //以前意見箱でこの表現だと初心者は楽しめないゲーム等といった誤解を招きかねないという指摘がありました。 -一見ではゲーム内容を把握しづらい --RTSとアクションを掛け合わせた対戦ゲームという『GG2』(メーレーアクション)の試みは、前例が1989年の作品『[[ヘルツォーク・ツヴァイ>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%84%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%84%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4]]』ぐらいである。 --また、[[リアルタイムストラテジー(RTS)>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%B8%E3%83%BC]]は海外ではメジャージャンルだが、日本では極めてマイナーなジャンルである。 --そのため、『GG2』は実際にプレイしなければゲーム内容を把握しづらく、発売前には「GGをメーレーアクションなんて意味不明なジャンルにしないで欲しい」といったバッシングを受けた。((この辺りはジャンル名が駄洒落じみたものである点による影響も否定できないが…)) --『GG2』のアクションゲームとしてのシステムデザインは『[[無双シリーズ]]』に近い。~ そのため未プレイ者から「無双系ゲーム」と誤解されやすく((RTSに対する知識無しにSSや動画を見るとまんま無双系ゲーに見えるのも誤解の原因))、無双シリーズのパクリゲー扱いを受けて叩かれたり、無双系ゲームと思いこみ購入した者からクソゲー扱いされたりもした。 ---実際にはゲーム性は無双系ゲームとは大きく異なる。雑魚兵であるサーヴァントすらそれなりの強さを誇り、敵集団にマスター単独で突っ込むなど無双ゲーのノリの戦法を取ると大抵返り討ちにあう。 --RTSは「複雑なシステム・高難易度だが、対人戦は面白い」というゲームジャンルである。それは日本でRTSがマイナーである理由のひとつともされている。((ちなみに石渡氏は開発中の息抜きにRTSゲームをプレイしてその面白さに目覚め、「『RTSの面白さを日本に広めたかったから』という理由でGG2にRTSの要素を取り入れた」と語っている。))。 --また、広告面がかなり疎かで、まともなPVは発売数ヶ月後にやっと作られたほどである。体験版こそあったものの現在は配布終了。~ 更に購入したユーザーにとっても当初はほぼ手探り状態であり、このゲームの面白みを上手く伝えられなかったため動画配信サイト等でのアピールもしづらく、そのため「実際にやってみないと分からない」状態はしばらく続いた。 -キャラクター数の大幅減少 --旧作からの続投は実質''主人公ソルとカイのみ''((ただしプレイヤーキャラの一人であるレイヴンは、過去に『GGX』の小説や『GGXX』のストーリーモードで登場しており、彼も一応続投キャラとなる。))。このため今作で登場しないキャラクターの使い手やファンから落胆の声があがり、バッシングをする者も現れた。 ---既存キャラが殆ど登場しない理由は「主人公を中心にストーリーを進めるため」と語られている。また、「[[版権問題>http://wiki.livedoor.jp/ggxx_matome/d/%BF%B7%BA%EE%A4%C3%A4%C6%BD%D0%A4%EB%A4%CE%A1%A9]]」もこの事に関係している。 --プレイアブルキャラクター(PC)数も7名と、最大25キャラもいた格闘ゲーム時代と比べると寂しいのも大きい。ジャンルの違いを考えればやむを得ないことではあるが。 ---PCそれぞれに10種ほどのサーヴァントが用意されており((シンとカイ、レイヴンとヴァレンタインのサーヴァントは共通のため、5種類のサーヴァントのグループ(=トライブ)が存在する。))、個々のサーヴァントにも明確な個性が存在するため、キャラを増やすとバランス調整の手間が加速度的に増加する。これもPCが大幅減少した理由の一因だろう。 ---なお、RTSとして見た場合、5部族という数はむしろ多めの数である。例を挙げると有名なRTSであるBlizzard社製の『Warcraft』『Starcraft』シリーズで登場するのは2~4部族。 --本作の急展開によって、これまでに登場していた殆どのキャラクターのストーリーは中断されたこととなったが、後に発売された設定資料集や『[[GGXXAC+>http://www.guiltygearx.com/ggxxac/puls.html]]』のストーリーモードにて多少ではあるがフォローが入っている。 //「キャラクター」と「ストーリー」を分けたことでややこしく感じられるようでしたら差し戻してください -既存作品からの設定の変化と大量追加、及びストーリーの展開が急な点 --本作で初公開された世界設定は膨大な数に上り、人によっては世界観が一変する性質のものも含まれている。 --『GG2』発売までに、最後に大きな展開のあった『GGXX』から数えて5年弱((GGXを外伝とすると、本編としては9年半もの間が空いている。))にも渡ってストーリーが中断されており、ファンからストーリーを進めてほしいという声が高まっていた((この事は公式ラジオ「カフェ・ド・アーク」でも突っ込まれている。))。 ---しかし、いざ出てきたストーリーは続投キャラの立ち位置の変化や旧作キャラの大幅削減などが目立つもので、「急激な設定の変化についていけない」「本作未登場キャラクターのストーリーが放置されている」と感じたファンも多かった。 --ゲーム自体のストーリーもいささか急展開が多く、ボリュームとしてはそれほど多くもない。タイトルで「序章」というだけあって伏線を張って匂わせているだけ、という部分も目立つ。 ---これについては予め公式で「ストーリーモードは操作を覚えてもらうためのチュートリアルみたいなものです。ストーリーはおまけと思っていて下さい」と石渡氏は語っている。 --一方できちんとストーリーを進展させたことを評価する向きもあり、キャラの魅力を引き出しているキャラクター描写は好評を得ている。 -特に登場キャラの一人「カイ・キスク」の立ち位置に劇的な展開があり、発売当時シリーズファンを驚愕させた。またその展開は騒動を巻き起こしている。 #region(以下ストーリーに関する重要ネタバレ) 「カイが『木陰の君』と呼ばれる謎の女性と結ばれて子供を授かり、その子供がソルに預けられて一緒に旅をしている」という展開である。~ なおカイの妻「木陰の君」の正体について公式側の言及は一切なく、彼女の正体に関する質問に対し石渡氏も沈黙を守っているのだが、「木陰の君」の正体=『Xシリーズ』の登場キャラ「ディズィー」がシリーズファンの認識となっている。 -「ディズィー」と「木陰の君」は設定面での共通点が非常に多い。また公式設定上カイとディズィーには接点((『GGX』でカイとディズィーは出会っている。賞金首として生命を狙われるディズィーを守るため、「公には死んだことにする」工作をカイは他の関係者と共に行っている。))があり、『X+』(01年末発売)の時点で伏線((ストーリーモードに両者がデートするEDがある。))も存在する。~ またGG2公式設定資料集掲載のショートストーリーや10thメモリアルブックでも、カイとディズィーの恋仲が示唆されている。 --しかし2以前の最新作『XX』ではカイとディズィーが絡むシーンは特になかった為、『GG2』発売当時この二人の結婚を急展開と感じたシリーズファンも多く、「なぜこの二人が?」「両者の関係の補完・補足が欲しい」といった不満の声が上がった。 --後に発売された『XXAC+』のストーリーモードにて、上述の件を示唆するストーリー内容が盛り込まれていた。これで納得できた人もいれば、「急ぎの取り繕い」と感じた人もいる。 -『GG2』発売当時、カイとディズィーのファンはカイと木陰の君の結婚設定に対し賛否両論に割れ、ちょっとした騒動に発展した。 --但しこの騒動は所謂キャラ萌え層のカイとディズィーファン以外には全く無関係な話であり、また『GG』シリーズのキャラ萌え層人気自体が一段落ついていた為((2002年に『XX』が発売、その年のコミケで『GG』ブームが巻き起こったが、本作発売時(07年末)の頃には既に沈静化していた。))、あくまで局所的な規模の騒動に収まった。 --騒動が鎮静化した現在、カイのファンはこの設定に対し肯定的・好意的な人が殆どである。 --一方ディズィーのファンは現在でも人により意見が割れている。この設定に対し否定的なファンの中には、本作や公式に対するバッシングやネガキャン行為を働く者もおり、これを切っ掛けに本シリーズに対する興味を失ってしまった人も少なくない。もちろん行き過ぎた非常識な行動は控えて欲しいものだが、それだけディズィー人気の高さを示していた事例と言える。 -いずれにしても「公式でもう少し丁寧な、納得できる伏線を張っていれば…」と惜しむ声も多い。他の部分のストーリー内容の評価は高かっただけに、なおさらである。 #endregion -『[[PS2版GGXXAC>GUILTY GEAR XX Λ CORE (PS2)]]』バグ頻発問題(通称バクセントコア騒動)の余波 --07年末時点では「バグセントコア騒動」により、アークや『ギルティギア』というタイトルそのものに不信感を抱く者が多かった。((本作に罪は無いのだが、アーク上層部の自業自得ではある。)) --そして『GG2』の製作発表は''バグセントコア騒動の真っ直中''に行われた。このタイミングでの製作発表は最悪と言う他なく、大荒れ中のシリーズファンのさらなる反感を招く結果となった。かくして『GG2』は製作発表直後から発売後暫くに至るまでバッシングを受け続けたのである。 ---『GGXXAC+』の発売発表(07年12月)や『[[ブレイブルー>BLAZBLUE]]』の製作発表(08年1月)を境にバッシングはほぼ収まったが、セールス面や前評判に多大な悪影響を及ぼしたことに疑いの余地はない。 -(07年末当時)普及率が低かったXbox360でのリリースもついていけないファンを出した原因の一つだろう。「プレイしたいが、そのためにハードを買うのはちょっと…」といった人も多かった((ハードにXbox360を選んだ理由は、「当時最高スペック(開発スタート時、PS3はまだ登場していない)」「マイクロソフトの支援がある」とゲーマガのインタビュー記事にて回答している。))。 ---- **総評 「ゲームジャンルの大幅な変更とそれに対するファンの反発」「既存キャラの大半が登場しないなど、ストーリー面での不満」などの点から本作はバッシングを受け、現在でも叩かれやすい。極度にマイナーなゲームジャンル、複雑なシステム、チュートリアルの不充実、初心者殺し要素が満載といった要素もその傾向に拍車をかけている。~ しかし一旦システムを理解すれば良質な対戦ツールであり、実際に本作を遊んだ人からは概ね高評価を受けている。決して万人向けの作りのゲームとは言えないが、嵌る人はとことん嵌ってしまうタイプのゲームであり、粗はあるが隠れた名作・良作だと評価する声もある。 ---- **余談 -制作発表が「バグセントコア騒動」と重なり、発売時期も『[[ASSASSIN'S CREED]]』や『ロストオデッセイ』などのXbox360の超大型タイトルと前後した。 --加えて発売日前は公式による宣伝活動も殆どおこなわれていなかった(公式トレーラーの発表が発売日の約2ヶ月後など)。これらの要素が重なり初週売り上げは思わしくなかった。 --しかし購入者からの評判は高く、ダウンロード版を含めれば販売本数10万本を突破するなど現在でもジワ売れを続けており、熱い支持を受けている息の長いゲームである。 -版権問題で続編が難しくなったX・XXの後継作として新たに『[[BLAZBLUE]]』シリーズが展開されている。 -そのため長年GGシリーズの展開は沈黙していたが、2012年9月にはバランス調整版『GUILTY GEAR XX ACCENTCORE PLUS R』が、2014年2月には本作の続編に当たる2.5D格闘ゲーム『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-』が稼働し、新展開にも期待が集まっている。 ----
*GUILTY GEAR 2 OVERTURE 【ぎるてぃぎあつー おーう゛ぁちゅあ】 |ジャンル|メーレーアクション|&amazon(B000TZ92DM)| |対応機種|Xbox360&br()Windows 7SP2/8.1/10|~| |発売・開発元|アークシステムワークス|~| |発売日|【360】2007年11月29日&br()ゲームオンデマンド:2010年3月9日&br()【Win】2016年4月1日|~| |定価|【360】8,190円&br()ゲームオンデマンド:2,000マイクロソフトポイント&br()【Win】1,980円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|多くのファンを持つ格闘ゲームシリーズのまさかの路線変更&br()奥深いが習熟に時間のかかる戦術システム&br()スピード感や音楽、デザイン等はシリーズ名に恥じない完成度&br()''対戦ゲーム''としては荒削りながらも高評価&br一方対戦ゲームとしては痛いラグ|~| |>|>|CENTER:''[[GUILTY GEARシリーズリンク>GUILTY GEARシリーズ]]''| //旧・シリーズ異色作 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[GUILTY GEAR]]』(通称:PS版GG、98年5月発売)の本編としての正式な続編作。『[[GGX>GUILTY GEAR X]]』・『[[XX>GUILTY GEAR XX]]』シリーズといった外伝作を経て9年半ぶりに登場した新章である。~ 今作でも石渡氏はプロデューサー、世界観総括およびキャラデザイン、作曲とマルチな活躍を見せた。特にデザイン面は3D化により格ゲー時代よりも繊細かつ凝ったものとなっている。 ---- ***ストーリー >人類と生体兵器「GEAR」との戦いが収束し、世界はゆっくりとではあるが復興を果たしていた。~ 第二次聖騎士団選抜大会から数年の刻が流れ、物語の主人公であるソル・バッドガイと彼を取り巻く環境は大きく変わっていた。 そんな中、突如として「各国で休眠状態にあったGEARが消失していく」という事件が発生。~ さらに、カイ・キスクの治めるイリュリア連王国にて、「ヴァレンタイン」なる人物に率いられた奇妙な軍勢が破壊活動を開始。~ これまで彼らが使ってきた法力が通用せず、刻一刻と不利に追い込まれるカイと連王国の軍勢。彼らを救うため、そしてこの戦いの真相を掴むため、ソルは新たな戦いへと踏み出した。 ---- **新ジャンル!?「メーレーアクション」 ゲームジャンルがこれまでの格闘ゲームではなく「メーレーアクション」と呼ばれるものに変わった。~ この単語は「Melee(乱戦)」と「命令」を掛けた造語であり、開発元のアークシステムワークスは「メーレーアクションは、アクションゲームと[[リアルタイムストラテジー(RTS)>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%B8%E3%83%BC]]を融合させた新しいジャンルである」としている。~ メーレーアクションを簡単に説明すると、「プレイヤーキャラを操って格闘やアクションをこなしつつ、AI操作の自軍ユニットを生産・指揮して相手の本陣陥落を目指す3D対戦ゲーム」となる。 &br() <基本用語> -マスター…プレイヤー自身が操作するキャラクター。サーヴァントの生産・指揮を行いつつ、自身も前線に赴いて戦う。 --体力がゼロになると「クリティカルダウン」状態となり、「しばらくの間、マスターによる戦線介入行動が行えない」「マスターゴーストの耐久力が減少する」「判定スコアでかなりの減点を受ける」といった多大なデメリットを負う。なお、マスターゴーストへのダメージはダウン回数によって大きく増え、4回(チーム戦では5回)やられた時点で即敗北となる。 -サーヴァント…「マナ」と呼ばれる資源ポイントを消費して生産できる自軍ユニット。半自律行動で、進軍ルートこそ指定してやらねばならないが、ルート上でゴーストや敵ユニットを発見したら適切な行動を自動で行ってくれる。 --「マスターゴーストのシールドを減少させやすい」「『装甲兵』『射撃兵』『法力兵』といった兵種と相性が設定されている」「『周囲の味方を回復・強化する』『マスターへの攻撃力が2倍』等の様々な特徴が個々に設定されている」「上級兵と呼ばれる強力なサーヴァントが用意されているが、生産可能にするためにはあらかじめ『アンロック』しておく必要がある」など、かなり細かい特徴が存在する。 -マナ…サーヴァント生産や上級兵のアンロック、スキル・アイテム購入等で必要となるポイント。一定時間経過毎に増加し、ゴーストの所有数に応じて増加量も増える。 -ゴースト…マップに点在する拠点。ここを占領すると、マナの増加量やマスターゴーストの防御力アップ、キャプチャーの放出、周囲の自軍ユニットの体力回復、といったメリットを得られる。 キャプチャーの攻撃に弱く、ゲージを埋めきって一定時間たつことで所有権が発生する。ただしマスターが一回攻撃するだけでも所有権は一旦消灯する。 -キャプチャー…マスターゴーストと占領したゴーストから自動で放出される小型ユニット。近くのゴーストの支配に向かい、その途中で接触した自軍サーヴァントの体力を回復させる。一回攻撃されたり、または攻撃を行ったりすると消滅する。 -マスターゴースト…マスターと命を共有している本拠地。これが破壊されるとそのプレイヤー+所属チームは敗北となる。耐久力はマスターゴーストを直接攻撃するだけでなく、敵マスターをクリティカルダウンさせることでも減らせる。 ただし、マスターがダウンしていない限りはここはシールドで覆われており、サーヴァントの攻撃でシールドを排除せねば他マスターからの攻撃は通らない。 &br() <ゲームの流れ> +ゲーム開始時は全員それぞれのマスターゴースト前に出現する。ここで最初に持っているマナを消費し、サーヴァントの生産及び進軍ルートの指定、スキル・アイテム購入などを行っておく。 +1.が終わったらマスターも行動開始。自軍ユニットと歩調を合わせて進軍するもよし、単騎で戦場を駆けるもよし。 +これら一連の流れは、全て「待った無し」のリアルタイムで進行する。マスターを動かしつつ戦況を把握し、さらにサーヴァントの再生産や指示の出し直しをするなど、敵の作戦に対応した最善手を素早く打てなければ勝利は難しい。そのため対戦中は一分一秒を争う緊迫した状況が続き、息をつくヒマもないレベルで忙しい。 +規定ラウンド内に誰か一人のマスターゴーストが破壊されると試合終了。全員健在のまま規定ラウンドを終了した場合は判定に持ち込まれる。 ---- **評価点 ***対戦ツールとしての質の高さ -高いオリジナリティを持つゲームデザイン --RTSのアクション性を格段に高めた事実上のオンリーワンジャンル作品であり、そのオリジナリティは近年の和製ゲームの中でも際立っている。改善の余地がある点も多いが、全くの新ジャンルの1作目ということを考慮するととても良く纏まった完成度の高い作品といえるだろう。 --「ストラテジーと3D格闘アクションが融合した新しい楽しさ。他のゲームでは味わうことのできない面白さ」とプレイ経験者から好評である。 -ハードルや難易度は高いが、それさえ乗り越えられば長く遊べ、深くハマれる良質な対戦ゲームである。発売から数年経過した現在でも根強い人気を誇る。 --通信対戦機能を実装しており、システム上である程度のルール変更が可能。RTS恒例の「1on1」及び「2on2」、「ポイントマッチ」というスコア制の4人バトルロワイヤルモードが用意されている。 ---ただし動きの自由度が高いため、プレイヤー同士で打ち合わせれば変則ルールの試合もできる。RTSを展開せずマスターキャラ単騎同士で3D対戦格闘アクションとして遊ぶことや、「[[自発的に一切の攻撃行動およびサーヴァント召喚を禁止にして、ステージをコースに見立てたレースゲームとして遊ぶ>http://dic.nicovideo.jp/v/sm1704842]]」というちょっとヘンなプレイも可能。 --どのキャラも癖が強く、有利不利などの相性はあるのだが、性能面での格差はそこまで大きくなく、腕次第でどのキャラでも互角以上に渡り合える。これはパッチ配信によるバランス修正の実施、キャラ数は少ないが明確な差別化が図られている、格闘アクション+RTSという特殊なジャンルならではのキャラ付けができた…等が理由だろう。 --また、オンラインルームの部屋名は自由に設定できるため、初心者向け部屋を建てる事が出来るなど、格ゲーの頃と比べると初心者の対人戦練習もしやすい環境にはなっている。とは言え悪質なプレイヤーを防げるわけではないので、そういったプレイヤーに乱入されると部屋を一度建て直す必要に迫られてはしまうが。 -公式のサポートも好評で、2008年2月~09年8月末まで約10回に渡るバランス調整&不具合修正パッチが配信されている。また、2009年4月1日に配信されたパッチは今でもユーザーの語り草となっている(内容は発信日から察してほしい)。 --後述するように動き出しが遅すぎた感は否めないが、公式大会の開催や公式対戦動画の録画、公開など、広報や開発者によるゲームを盛り上げようとした努力も評価されていた。 ***世界観設定、デザイン面、音楽は相変わらずクオリティが高い -個性的かつ洗練されたデザイン面、特にサーヴァントのデザインはユーザーから高い評価を受けている。 --サーヴァントのデザインモチーフは機械兵、騎士団+ゴシック風装飾、動物をベースにした怪獣+タータンチェックの衣装、日本の妖怪、ゴシックホラー+人形と多岐に渡り、見ているだけでも楽しい。彼らのモーションも凝っている。 -個性豊かな新キャラクター --新キャラクター達は良い意味で「濃い」キャラばかりであり、ユーザーの好評を博している。 --性能面でも「自身の戦闘力は高いがRTSの面では弱い(サーヴァントが扱いにくい、など)」「逆に自身の戦闘力は最弱クラスだがRTS方面で強い(サーヴァントが強い、低コストで量産可能等)」「マスター・サーヴァントともにバランス型だが、決め手に欠ける」という風に明確に差別化されている。 --ただし、「過去作のキャラクターがほとんど登場しない」という難点も存在する。この点については後述する。 ***相変わらず良曲揃いのBGM -BGMは良曲・名曲揃いである。特にマスターの持ちBGMの完成度は総じて高く、HR/HM系の音楽に抵抗がないのなら必聴の価値があるだろう。 --民族音楽要素を取り入れたもの、和風テイストのもの、デスメタル調、メロディアス、和製RPG調などバラエティに富んでいる。 --GGXXシリーズで使用されていた曲のアレンジもある。そのうちのカイの戦闘曲「Holy Orders」は「GG2のアレンジVer.が歴代最高!」と評価する声も高く((事実、本作版のHoly Ordersは、イベント「ギルティギア×ブレイブルー MUSIC LIVE 2011」にて、GGシリーズBGM人気1位獲得という快挙を達成した。))、次回作の『Xrd』ではギャラリーで流すことはできないが、カイが劣勢の状態で一定条件を満たすと流れるという特別仕様で再登場した。 ---- **問題点 ***バグ、システムの穴が多い 度重なる修正パッチによりバランス調整が行われ、フリーズやデータ破損などの致命的なバグはほぼ無くなった。しかしそれでもいくつかのバグが残っている。ゲームバランスに影響を与えるものも多い。~ -ちなみに「バグが修正されたと思ったらまた別の場所にバグが生まれている」というパッチも多く、ファンからは最早ネタにされている((致命的なバグが生まれることは無かったため、笑い話で済んだ。視覚的に面白いバグ、ネタ的なバグや遊べるバグもいくつか存在しており、中には「もう一回見たい(笑)」などと言うユーザーも。))。現在残っているバグの多くはそれによって生まれたバグである。 --現在で有名かつ致命的なのは「一部の兵に経験値が入りづらくなっているバグ」と「レイヴンがごくまれに透明になり、ロックオンもできなくなる」など。他にも「ごく稀にキャプチャー兵が移動しなくなるバグ」など細かなバグもちらほら。 -オンライン対戦ゲームであるが、同期の取り方が怪しく、頻繁にラグが発生する。回線の相性が悪いと敵が瞬間移動したり1ヒット技が2ヒットしたりはざらである。「意味不明な挙動が起こったと思ったらいつの間にか死んでいた」なんて事は珍しくもなく、理不尽な敗因が発生する事も多い。特にマスター(プレイヤーキャラ)同士の直接対決で大勢が決まりやすいゲームなのでラグは対戦ツールとしては致命的である。 --また、「意図的にラグを発生させる」という、バランスを崩す恐れのあるテクニックも見つかっている。しかもそう難しいテクニックではなく、むしろ頻繁に行うような操作(キャラによっては多用する必要もある)で発生してしまう現象であるため、意図しなくてもこのラグ技が発生してしまう事が多々ある。よりにもよってこの意図的なラグの恩恵を受けやすいのが強キャラのソルやシンだったりする。 --「自分の画面ではラグが起きてないように見える」という類のラグがあるのも問題。逆も然りで対戦中やリプレイでラグが起きた試合のシーンを見ても、自分の画面と相手の画面でキャラの動きが違う(ワープしてる、してない等)という点も意図的にラグを使用してるか否か等でトラブルの原因になりがち。 -細かな誤植もちらほらある。 --初期バージョンでは「ゲーム内解説にて、必殺技『スタンディッパー』のコマンド表記が「↑+明治」という意味不明なものになっている(最新版では修正済)」「ストーリーモード中の台詞の名前表示が間違っている(ボイスがあるので誰の台詞かは分かる)」といったものが存在した。 --説明書には単純な名前間違いのほか、当時ゲームに収録されていなかったキャラ(のちにDLCとして配信された)の紋章が写った写真が載っていたりもした。 ***オフラインモードの不備 -開発者が「筋金入りの対戦ツール」と称すように、『GG2』はオンライン対戦に主軸を据えたゲームである。そのせいかオフラインのボリュームは少なめ。 --キャンペーンモード(ストーリーモードにあたるモード)専用のギミック、天候やステージ、敵キャラなど凝っている部分はあるものの、一方でストーリー演出などは明らかにありものを持ってきたモーションなどでやりくりしており、あまり迫力が無い。 -また、チュートリアル的な位置付けの「キャンペーンモード」に不備が目立つ。 --メイン操作キャラクターのソルはマスターアクションに特化しているキャラであるため、サーヴァント面に癖が強く、本作では初心者向けとは言い難い。また、ダッシュなどの基本操作練習といったシチュエーションが多く、逆にRTS部分のチュートリアルが少なめである。 --キャンペーン終盤ではシューティング戦や対巨大ロボット戦を繰り広げることとなり、RTS要素の欠片もない只のアクションゲームと化するため、序盤~中盤で学んだ操作の殆どが終盤では役に立たない。キャンペーンモードをクリアしてもRTS部分の基礎は覚えきれず、「メーレーアクションのチュートリアル」というコンセプトがどこかへ行ってしまっている。 --ならキャンペーンモードはクリアしなくていいかと言われるとそうではない。このモードをクリアして解禁されるカイはキャラ人気を差し引いても、後述するようにバランス良く使いやすい初心者向けとされているため、対戦への研鑽を楽しみたい人にとっては無視するわけに行かないのである。 ***キャラクターの性能差 -対戦ゲーの宿命だがやはり強キャラと弱キャラの格差は存在する。パッチが当てられ続け7キャラのダイヤグラムは上下したが、最終的にはソル、カイの2人、次点ドクターとシンが強キャラと言われ、レイヴンが中堅、ヴァレンタインとイズナが弱キャラとする声が多い。ただしヴァレンタインは扱いは難しいが腕次第ではソルやカイ相手にも勝ちうる性能を秘めておりイズナよりは強いと評する声もある。 ---- **賛否両論点 -これまでは格闘ゲームとして知られてきたGGシリーズだが、まずゲーム性自体が過去作とは全く違う。単純ながらかなり好みが分かれる点だろう。 -当然過去作で培ったノウハウが通用しない上、新たに対戦テクニックを磨こうにも''このゲームの第一難関は「基礎」。'' --覚えなければならないことが格闘ゲームとは比べ物にならない程多く、そして、基礎を覚えた後はそれを応用したテクニック・知識・キャラ対策等を多くの事を覚えねばならない。 ---それはキャンペーンモードをクリアした程度では到底身につかず、対人戦で互角以上に渡り合おうと思ったら相当数の対戦をこなさなくてはならない。 ---発売から数年以上経過したこと、新規参入がほとんど見込めない事もあり、現在オンラインで残っているのは「筋金入りの愛好者・超上級者」ばかり。初心者と熟練者間の差が大きく開いてしまっている。 --一見ではそもそも何をすれば有効なゲームなのかも分かりづらく、またユーザー間における戦略の煮詰まり方も独特であるため、ゲーム内の説明だけではとても間に合っていない。 ---パッと見だけなら大量の雑魚を相手に戦う「無双」系のゲームのようにも見えるが、実際にプレイしてみれば、無双系ゲームのノリの戦法はとても通用しないことが容易にわかる。雑魚であるサーヴァント下級兵ですらそれなりの強さを誇り、考えも無しに敵集団にマスター単独で突っ込むなどすれば十中八九返り討ちにあう。 --初期バージョンではトレーニングモードや初心者救済処置さえ無く、新規参入のハードルはさらに高かった。ただしバージョンアップによってトレーニングモードやキャンペーン中のヒント機能、RTSの簡略化機能などが追加され、ある程度緩和されている。 --また、悪質・排他的なプレイヤーばかりというわけではなく、発売前から詳細な攻略Wikiを立ち上げたり、プレイ動画を上げて盛り上げようとするなど「本作に惚れこんでいる」者も多数。 --7人のプレイヤーキャラクターはどれも大なり小なり癖があり、「~が初心者には一番使いやすい」といったキャラが極端に少ない。これも敷居の高さに一足買ってしまっている。 ---初心者向けとしてはカイ、シンの2人が挙がっている。マスター・サーヴァントの性能がともに高く、やる事と技性能がはっきりしていて強さを引き出しやすいが、カイは上述通りキャンペーンモードのクリア特典による隠しキャラとなっている。 -ゲーム性の変化に伴い、キャラクター数も大幅減少。旧作からのプレイアブルキャラ続投はソルとカイのみ。 --既存キャラが殆ど登場しない理由は「主人公を中心にストーリーを進めるため」と語られている。加えて「[[版権問題>https://seesaawiki.jp/w/ggxx_matome/d/%bf%b7%ba%ee%a4%c3%a4%c6%bd%d0%a4%eb%a4%ce%a1%a9]]」もこの事に関係している。 -プレイアブルキャラクター(PC)数も7名と、最大25キャラもいた格闘ゲーム時代と比べてしまうと寂しさは否めない。ジャンルの違いを考えればやむを得ないことではあるが。 --5種のトライブ(=サーヴァントのグループ)が存在し、これを7人のキャラに振り分けている(シンとカイ、レイヴンとヴァレンタインのサーヴァントは共通)。各トライブには10種ほどのサーヴァントが用意されており、個々のサーヴァントにも明確な個性が存在する。さらに本作はタイマンだけではなくチーム戦での組み合わせも考慮しなければならないため、キャラとトライブを増やすとバランス調整の手間が指数関数的に増加することになってしまう。 ---なお、RTSとしては、トライブ数5というのはむしろ多い方である。例を挙げると、有名なRTSである『Warcraft』『Starcraft』シリーズではトライブ数は2~4程。それでも「2on2」など、4人で対戦する事やキャラの強弱を考えると、7人5軍団というのはやや窮屈に感じるキャラ数なのは否めない。 -やや性急なシナリオ展開と、本作だけでは完結しないストーリー --過去作から5年の月日が経っているという事で、続投キャラの大半が立ち位置を変化させているが、その点に関する説明は乏しい。ほとんどの疑問点は本作ゲーム内ではなく、資料集や後続作品でフォローされる形となっている。 ---過去作と見比べて整合性が取れていないおかしなストーリーというわけでもないが、不親切とは言える。 --ゲーム自体のストーリーもいささか急展開が多く、ボリュームとしてはそれほど多くもない。 ---タイトルで「序章」というだけあって伏線を張って匂わせているだけ、という部分も目立つ。 ---これについては予め公式で「ストーリーモードは操作を覚えてもらうためのチュートリアルみたいなものです。ストーリーはおまけと思っていて下さい」と石渡氏は語っている。 --一方で、キャラの魅力を引き出しているキャラクター描写などはメリハリが効いており、残った伏線は多いなりにまとまっている点は評価できるだろう。 ---『XX』シリーズでしばらく停滞していたストーリーを、きちんと進展させたことを評価する向きも。 ---- **総評 「ゲームジャンルの大幅な変更とそれに対するファンの反発」「既存キャラの大半が登場しないなど、ストーリー面での不満」などの点から本作はバッシングを受け、現在でも叩かれやすい。(余談にて後述)~ 極度にマイナーなゲームジャンル、複雑なシステム、チュートリアルの不充実に加え、初心者殺し要素が満載といった要素もその傾向に拍車をかけている。~ しかし一旦システムを理解すれば良質な対戦ツールであり、実際に本作を遊んだ人からは概ね高評価を受けている。~ 決して万人向けの作りのゲームとは言えないが、嵌る人はとことん嵌ってしまうタイプのゲームであり、粗はあるが隠れた名作・良作だと評価する声もある。 ---- **余談 //GG2自体の問題じゃなくて企業問題なので余談へ //良作スレにて「元々余談扱いの記述だったものが賛否両論項にまとめられてしまっている」との指摘があったため、ゲームをプレイした上での批評ではない物・ユーザーの好み次第でしかない記述も余談へ移動。(2022/12/06) ''本作をめぐる風評'' -本作は発売前後にシリーズファンによるバッシングを受けたという事情がある。 --ゲーム自体の出来が良かったこともあり現在ではバッシングは収束したが、今なお反感を抱くシリーズファンから本作が叩かれる事がある。その主だった理由を下記に挙げる。 -唐突にも見える過去作からの方向転換 --格闘ゲームからの大幅な方向転換は賛否両論として先述した通りだが、こういった戸惑いが本作をプレイしていないシリーズファンにも波及した結果、外野からのバッシングを受けることとなった。 ---ジャンルの変化だけでなく、登場キャラクター数の減少や、『XX』シリーズでしばらく停滞していたシナリオや世界観の展開が、本作で急に進展した事なども、こういった風評に影響を与えたと考えられる。 ---なおシナリオの内容の是非についてはほとんどが好みの問題であるので、詳細は割愛する。 --しかし、ジャンル変更については、『初代』攻略本のインタビューにおいて既に「ギルティギアは格闘ゲームではなく対戦ツールである」と表明しており、続編が格ゲー以外のジャンルになることを本作発売の10年近くも前から示唆している。 --また、アークシステムワークスは『GGX』以降2D格闘ゲームに注力してきたメーカーであり、本作のようにHD画質でグラフィックは3D、そして全く新しいジャンルのゲームを製作することに不安感を持つ者も発売前には見られていた。 -一見ではゲーム内容を把握しづらい --RTSとアクションを掛け合わせた対戦ゲームという『GG2』(メーレーアクション)の試みは、国内での類似した前例が1989年の作品『[[ヘルツォーク・ツヴァイ>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%84%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%84%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4]]』ぐらいしか見当たらない。 --[[リアルタイムストラテジー(RTS)>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%B8%E3%83%BC]]は海外でこそメジャージャンルだが、日本ではそれほどまでに極めてマイナーなジャンルなのだ。 ---RTSは「複雑なシステム・高難易度だが、対人戦は面白い」というゲームジャンルであるが、それ自体が日本でRTSがマイナーである理由のひとつともされている。((ちなみに石渡氏は開発中の息抜きにRTSゲームをプレイしてその面白さに目覚め、「『RTSの面白さを日本に広めたかったから』という理由でGG2にRTSの要素を取り入れた」と語っている。))。 --さらに悪い事に本作は広告面がかなり疎かだった。まともなPVは発売数ヶ月後にやっと作られ、このゲームの面白みを上手く伝えられなかったため動画配信サイト等でのアピールもしづらく、そのため「実際にやってみないと分からない」状態が長く続いた。そのため、実際にプレイしなければゲーム内容を把握しづらく、発売前には「GGをメーレーアクションなんて意味不明なジャンルにしないで欲しい」といったバッシングを受けた(この辺りはジャンル名が駄洒落じみたものである点による影響も否定できないが…)。 --本作のバランスは『[[無双シリーズ]]』や『[[デビルメイクライシリーズ]]』に似て非なるものである。しかし、本作未プレイ者からは「無双系ゲーム」と誤解されやすく、無双シリーズのパクリゲー扱いを受けて叩かれたりクソゲー扱いされたりもした。 //本作で初公開された設定は膨大な数に上り、人によっては世界観が一変する性質のものも含まれている。~ //本作発売までに、最後に大きな展開のあったGGXXから数えて5年弱(GGXを外伝とすると、本編としては9年半もの間が空いている)にも渡ってストーリー展開が事実上中断されており、ファンから「話を進めてほしい」という声が高まっていた。~ //しかし、いざ出てきたストーリーは続投キャラの立ち位置の変化や旧作キャラの大幅削減などが目立つもので、「急激な設定の変化についていけない」「本作未登場キャラクターのストーリーが放置されている」と感じたファンも多かった。 //-登場キャラの一人「カイ・キスク」の立ち位置に劇的な展開があり、発売当時シリーズファンを驚愕させた。またその展開はちょっとした騒動を巻き起こしている。 //#region(以下ストーリーに関する重要ネタバレ) //「カイがディズィーと結ばれて子供(シン・キスク)を授かり、そしてシンがソルに預けられて一緒に旅をしている」という展開である。~ //ただし、本作発売当時はディズィーの名が一切伏せられており、「木陰の君」という表記でその正体がぼかされていた。そして彼女について公式側からの言及は一切なく、石渡氏も沈黙を守っていた。~ //この状態はGGXrdの発表まで実に7年近くもの間続くことになる。 //-GGXにて「賞金首として生命を狙われるディズィーを守るために、カイが『公には死んだことにする』工作を行っている」ので、一応、過去作の時点で彼らについての伏線は張られていた。しかし、2以前の最新作『XX』ではカイとディズィーが絡むシーンは特になかったため、『GG2』発売当時この二人の結婚を急展開と感じたシリーズファンも多く、「なぜこの二人が?」「両者の関係の補完・補足が欲しい」といった混乱もあった。 //--その結果、公式設定資料集掲載のショートストーリーや10thメモリアルブックでもカイとディズィーの恋仲が示唆されたり、『XXAC+』のストーリーモードに上述の件を示唆するストーリー内容が盛り込まれるなどしている。 //#endregion //-本作の急展開によって、殆どのキャラクターのストーリーは中断されたこととなったが、後に発売された設定資料集や『[GXXAC+』のストーリーモードにて多少ではあるがフォローが入り、さらに『GGXrd』シリーズで再登場を果たしたキャラもいる。 -XBOXのみの発売という点 --ギルティギアシリーズのコンシューマー版はほとんどがPSでの発売であり、当時XBOX版は『#RELOAD』しか販売されておらず、主流のPSでギルティギアをプレイしていたファンが手を出せないという状態になっており、2016年にSteamで配信されるまでは長らくプレイのハードルが高かった。 -「バグセントコア」騒動の余波 --『GG2』の製作発表は悪名高き「[[『バグセントコア』>GUILTY GEAR XX Λ CORE (PS2)]]騒動の真っ直中」という最悪のタイミングで行われていたため、大荒れ中のシリーズファンにさらなる火種を投入してしまう結果となってしまった。 --発売時期も『[[ASSASSIN'S CREED]]』や『[[LOST ODYSSEY]]』などのXbox360の超大型タイトルと前後していたため、初週売り上げは思わしくなかった。 -しかしこういったバッシングとは裏腹に、購入者からの評判は高く、ダウンロード版を含めれば販売本数10万本を突破するなど現在でもジワ売れを続けており、熱い支持を受けている息の長いゲームである。 ''その後の展開'' -長年GGシリーズの展開は沈黙していたが、2012年9月にはバランス調整版『GUILTY GEAR XX ACCENT CORE PLUS R』が稼働開始。さらに2014年2月には本作の続編として2.5D格闘ゲーム『[[GUILTY GEAR Xrd -SIGN-]]』がリリースされて再起動を果たした。 -2016年4月1日、Windows移植版がSteamにて配信開始。~ 予告や前兆の無い突然の配信だった事、エイプリルフールのイベント真っ最中であった事も相まって、ジョークなのではないかと目を疑ったファンも見られた。 ----

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