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聖闘士星矢 ブレイブ・ソルジャーズ」を以下のとおり復元します。
*聖闘士星矢 ブレイブ・ソルジャーズ
【せいんとせいや ぶれいぶそるじゃーず】
|ジャンル|小宇宙対戦アクション|&amazon(B00E34ED1G)|
|対応機種|プレイステーション3|~|
|メディア|BD-ROM 1枚|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|
|開発元|ディンプス|~|
|発売日|2013年10月17日|~|
|定価|通常版:7,480円&br;豪華限定版:13,480円(税込)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|待ち望まれた新キャラ達&br;よりアニメに近い描写に&br;''紙芝居''&br;''安定すぎるバンナム商法''&br;''消えぬ声優問題''|~|
|>|>|CENTER:''[[聖闘士星矢シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要

『[[聖闘士星矢戦記]]』の続編に当たる作品。~
開発元のディンプスは『[[ストリートファイターIV]]』を開発した会社であり、対戦格闘ゲームとしての色が強くなった。~
過去最大のプレイアブルキャラクターと新システムでより激しいバトルが繰り広げられる。~

**前作からの変更点
相手の攻撃をかわし一瞬で背後に回れる「光速ムーブ」と一定時間能力が超強化される「セブンセンシズ覚醒」が追加。~
一方で、発動すると相手の動作がスローになる「セブンセンシズ」モードは削除された。~
また、「ビッグバンアタック」は専用のアクションを当てる必要になり((ディンプス製DBZシリーズの必殺技と同じようなシステムになった。))頻繁には狙えなくなったが、威力が大幅に向上し必殺技としての存在感を大きくさせている。

**評価点
-海将軍と神たちの追加
--海将軍は星矢ゲームとしては実に21年振り((正確には前作、星矢戦記のDLCで海魔女のソレントと海龍のカノンは参戦している。))の登場。
---しかも全員当時の声優が担当しており、多くの星矢ファンを喜ばせた。
--海将軍以外では死を司る神・タナトスと眠りを司る神・ヒュプノスの他、ポセイドンやハーデス、アテナまで参戦。
---特にアテナの参戦は、戦うアテナの姿を見れるという事で話題になった。
-熱き戦士たちの駆け合い
--格闘ゲームにはお馴染みの、なじみ深いキャラとの専用デモだが、本作はこれが実に豊富。
--お馴染みの組み合わせはもとより、原作では起こりえなかったアイザックvsカミュやアイオロスvs星矢などの掛け合いは必見。
---シュラvsアイオロスの因縁深い((アイオロスは聖域脱走時、シュラとの闘いが原因で致命傷を受けた。))戦いでも、シュラは黄金聖衣と冥衣でセリフまで変わる細かさ。
-よりアニメに近い描写になった
--本作はトゥーンシェーディング描写により、非常にアニメに近い描写になっている。

**賛否両論点
-キャラ数のかさまし
--「過去最大!登場キャラは50以上」とうたっているが、例にもよって冥衣をまとった黄金聖闘士や、黄金聖衣をまとった青銅5人なども含めての人数であり、実際の登場キャラクターは37人である。
--過去作同様、通常コンボはほぼコンパチ状態の師弟((星矢と魔鈴、紫龍と童虎、カミュと氷河が該当するが、新キャラのアイザックもこの2名とほぼ同じモーション。))も指摘された。
--人数こそ増えたが、前作で使えたキャラが削除されていたりもする。
--とはいえ最多登場数ということには変わりなく、似通った基本攻撃も同門や師弟ならでは((ストリートファイターシリーズのリュウとケンや、兄弟子に当たるダンも似たようなもの。))という声もある。
-強すぎる光速ムーブと厳しすぎるビッグバンアタック
--まず光速ムーブだが、''食らいモーションすらキャンセルして後ろに回り込める''ため非常に強力。
---このため攻め手側は常に光速ムーブをされる事を前提に攻め手を考えさせられるため、爽快感が削がれるとの意見がある。
---しかし強力すぎるとはいえ発動するたびにゲージを消費するため頼りすぎるとダメージが取れなくなってしまう。
---ゲージ管理も対戦ツールの醍醐味であるため、駆け引きが増すとの意見もある。
--そしてビッグバンアタックは発動前に専用モーションの技を当てる必要があるが、''出が遅い・無敵がない・外してもゲージが無くなる''の三重苦。
---したがって基本は浮かしコンボや空中コンボからの追撃で叩き込むのが前提となる。
---格闘ゲームなれしている人にはなんてこともないが、慣れてない人では使いこなすのも難しいため''ひたすら基本コンボで押していく''スタイルになりやすく、爽快感が感じられない。
---慣れたユーザーからも「せめて無敵時間があれば幅が広がった」と言われた。

**問題点
-青銅の声優が違う
--星矢作品では必ずついて回る問題。キャスト変更後のOVAであるハーデス編のキャラは兎も角、海将軍は全員当時のキャストなのに、青銅だけ新キャストという点も不満が上がった。
--特に本作発売時に放映中だったTVアニメ『聖闘士星矢Ω』では、星矢役の古谷徹氏を含めた変更前の一部キャストの再任や((古谷氏が役を降りたのはあくまで「天馬星座の星矢」であったため、「射手座の星矢」役としてならOKという条件付きの登板であったが。))、紫龍役に起用された成田剣氏((初代紫龍役の鈴置洋孝氏に声質が似ており、『ガンダムシリーズ(OVA『機動戦士ガンダムUC』以降)』のブライト・ノアや、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(PS2『炎上!京都輪廻』以降)』の斉藤一役を後任した。))のように声質が変更前のキャストに近い声優も多く出演していたため、今回再びこの問題が蒸し返された。
--本作ではキャラボイスのOFF設定ができるようになったが、''青銅5人だけ対応してほしい''とまで言われる程、この問題は根深い。
--青銅2軍の一角獣星座の邪武と海ヘビ星座の市もOVA以降のキャストなのだが、アニメでも変わった為((狼星座の那智は田中秀幸氏から草尾毅氏に変更された。))それほど言われていない。
---主役と脇役の違いと言われればそれまでなのだが…。
---OVAで海ヘビ星座の市を演じた小野坂昌也氏はΩでも続投しているので、この問題で唯一評価されたと思われる。
-DLCの存在
--前作とは違い有料DLCはほとんどがアナザーコスチュームなのだが、相変わらず有料プレイアブルキャラがある((オーディンローブ星矢、乙女座の黄金聖衣を纏った瞬、獅子座の黄金聖衣を纏った一輝の3人。))。
--前作ではDLCだった青銅新生聖衣は通常プレイで解放されるようになったが、入れ替わる形で''私服バージョンがDLCにされた''。
-強すぎるガード
--本作では''ケズりダメージがない''うえ、弱攻撃の初動が遅めな事も有ってかとにかくガードが崩しにくい。
--セブンセンシズ覚醒でガードクラッシュを起こさせやすくなったり光速ムーブの存在もあるが、それでもこじ開けるのは容易ではない。
---このため必然的に投げが中心の接近戦を余儀なくされる。
-低下したストーリーモード
--過去作ではムービー仕立てで魅せた原作再現だが、今作はムービーは最小限に抑えられほとんどが一枚絵表示のみになった。キャラ同士の掛け合いはあるが、大まかな下りはナレーションと一枚絵のみで淡々と進められるため、''紙芝居を見ているよう''と評された。
---この点は次回作『ソルジャーズ・ソウル』で一応の解決をみることとなる。
--対戦は2ラウンド先取で固定、さらに同じ相手とキャラや聖衣を変えたりして何度も戦わされるためテンポが悪い。
--CPUの動きも単純で、離れていれば遠距離技を撃ってきてゲージを無駄に消費してくれる。ゲージが無ければ光速ムーブも行えないため''投げだけ警戒していれば全キャラパーフェクト勝利できる''。
---基本的にガード切り替えが甘く、小宇宙を高めているスキに遠距離技を撃ちこむことでボコボコにできる。
-一部のバランスブレイカー
--前作でも一部飛び道具が強すぎて問題になった。過去作で強すぎたものは修正されたが本作でも強すぎる技は健在。
--真っ先に槍玉に挙げられるのは''相手を完全追尾する''ヒュプノスのバースティングドラウジネスとアテナ全般。
--特にアテナは''前面にバリアを張りつつ飛び道具を放つ''、''超高速で拡散する弾を放つ''など付け入る隙が少ないのも問題で、前作の鳳凰星座の一輝のように''シューティングゲーム''と非難された。
-十二宮編の存在
--原作で最も人気が高いエピソードとはいえ、ゲームでは過去''6作品全てで踏破している''ため、いい加減なくて良いといわれた。
-神聖衣は星矢のみ対応で、後の4人は最終青銅聖衣止まり。
--この点の解決も次回作に持ち越されることとなる。

**総評
格闘ゲームとしては着実に進歩がみられる反面、ストーリーモードでの原作再現度は大きく低下。~
その格闘もキャラ差が激しかったり、大技が簡単につぶされたりとバランスが悪く、生粋の格闘ゲームには遠く及ばない出来。~
元々が原作ファン向けのキャラゲー寄りの作りであったものを無理矢理格闘ゲームに仕上げたため、キャラゲーとしても格闘ゲームとしても中途半端な出来になってしまったと言える。典型的な「バンダイのキャラゲー」であろう。~
特にストーリー面でのクオリティの低下は、せっかく参戦した海将軍のエピソ-ドを待ち望んでいた多くのユーザーを落胆させる結果になってしまった。~
一応、前作に比べれば格闘ゲームとしては進化しているので、こちらに楽しみを見いだせる星矢ファンにはオススメである。

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