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DARK SOULS III」を以下のとおり復元します。
//CO文が非常に多かったため、2022/7/1、記載から2年以上経過していたものは合意済みとして削除した。
*DARK SOULS III
【だーくそうるすりー】
|ジャンル|>|アクションRPG|CENTER:&amazon(B01CZU8PKE)&amazon(B0166E0N8W)&amazon(B0162JSOPA)|
|対応機種|>|プレイステーション4&br;Xbox One&br;Windows|~|
|開発元|>|フロム・ソフトウェア|~|
|発売元|日本|フロム・ソフトウェア|~|
|~|海外|BANDAI NAMCO Entertainment|~|
|発売日|PS4/One|2016年3月24日|~|
|~|Win|2016年4月12日|~|
|~|完全版|2016年4月20日|~|
|定価|>|パッケージ / ダウンロード|~|
|~|通常版|7,430円/6,930円|~|
|~|完全版|5,900円/5,400円|~|
|~|DLC 2種|各1,200円(各税別)|~|
|プレイ人数|>|1人(オンライン時1~6人)|~|
|レーティング|>|CERO:D(17才以上対象)|~|
|判定|>|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|>|『DARK SOULS』シリーズ完結編&br;より高いアクション性&br;オンラインプレイのさらなる強化&br;もはやお約束の調整不足&br;粗さもあるが全体としては高水準|~|
|>|>|>|CENTER:''[[DARK SOULSシリーズ]]''|
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~
#center(){{
 &big(){''王たちに玉座なし''}
}}
~
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**概要
『DARK SOULS』シリーズのナンバリング第3作となるアクションRPG。『[[Demon's Souls]]』を含めると4作目となる作品である。~
『[[DARK SOULS II]]』の続編ではあるが、前作同様に他シリーズをプレイしていなくてもストーリーの進行や理解に影響はない。~
今作では『I』『II』の流れから一転、『Demon's Souls』をベースに『I』『II』の要素を取り入れて再構築したかのような内容となっている。~
武器派生や拠点から各エリアに移動という基礎システムは勿論、攻撃モーションやエンディングに至るまでデモンズが踏襲されている。~
一方で新旧様々なシステムも多数盛り込まれており、特に「戦技」システムの導入によって戦闘の多極化が図られている。~
完全版『DARK SOULS II: SCHOLAR OF THE FIRST SIN』と同じくマルチプレイ人数は最大6人へと拡張。

また、『DARK SOULS』シリーズの完結編とされており、過去作のエリアの一部等も登場しシリーズに関わりの深い要素がちりばめられている。

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**システム

-戦闘面
--基本的な流れは過去作と大差はないが、新たに各武器や盾ごとの特殊技「戦技」の要素が追加された。
---基本的に両手持ち時にL2で発動する(例外あり)。
---パリィも、今作では多くの盾や一部の武器による戦技という位置付けになっている(従来通り片手でもパリィ可能)。
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--強靭度は前作からさらに弱体化。
---強靭の適用が武器種のスーパーアーマーと被ダメージ後のローリング性能にのみ依存する形となり、どんなに重装でも軽量武器を振っているならば一発で怯み、軽装でも重量武器を振っていれば強靭の続く限り怯まなくなった。
---当初は強靭度/強靭削りのバランスが破綻していたため、アップデートである程度改善された。
--二刀流を廃止し、代わりに双刀武器を実装。
---△ボタンを押す事で両手持ちの代わりに二刀流となる
--前作ではイマイチ使いづらかった松明の扱いやすさが大幅に向上。
---しかし暗い場所が少ないので、使い道は特定の状態異常を治すくらいしかない。
--スタブ中は無敵に再び変更。これにより敵の攻撃をスタブによってかわす事が出来るようになった。
--武器の物理攻撃属性に、前作で撤廃された「標準」属性が同じく復活。
--盾崩しはキックに変更。必ずしも一撃で相手の盾を崩せるわけではないが、崩した相手に致命攻撃で大ダメージを与えられる点は変わらない。
--クロスボウの番えと発射が別々に行えるようになった。
--『Bloodborne』同様に強攻撃が溜められるようになった。

-装備の強化
--今作では防具の強化は無くなり、デモンズ同様に武器のみの強化となった。
--前作同様に武器の強化は、武器のレベルを上げる「強化」と武器の性質を変える「変質強化」に分けられている。
---なお、ユニーク武器の変質強化は一律で不可能となった。
--「強化」は武器の変質派生に関わらず、同じ種類のアイテムを使うが最大強化の際に共通で楔石の原盤が必要となる。
--変質強化では無名、魔力派生が廃止され代わりに重厚、鋭利、熟練、炎、祝福、愚者、深み、亡者が追加。~
デモンズに見られた筋力特化向けの叩き潰す・技量特化の鋭利・筋力/技量のバランス型の上質が、それぞれ重厚・鋭利・熟練という形で派生できるようになったのは大きく、様々な武器がビルドにとらわれず運用できるようになり、好評を以って迎えられた。

-残り火システム
--前作での生者/亡者システムに当たる。
--ボスの撃破・白霊としてボス撃破・闇霊としてホスト撃破・特定アイテムの使用、のいずれかで「残り火状態」となる。~
この状態になるとHPが1.3倍に上昇するが、死亡する事で残り火状態は解除されて「灰状態」となり、HPは元に戻ってしまう。~
言い方を変えれば、通常状態ではHPが約0.77倍になるとも言え、これはデモンズにおける指輪込みの「ソウル体」に近い仕様である。
---干からびたミイラの様な姿にはならないので安心したプレイヤーも多いが…。
---霊体となっている場合は基本的に灰状態のHPとなる。
--オンラインでのプレイヤーやNPCの召喚も灰状態では行えないが前作と違い侵入を受け付ける事もなくなった。

-魔法
--魔法がこれまでの使用回数制からFP制、いわゆるデモンズにおけるMP制に変更された。消費したFPは「エストの灰瓶」で回復できる。
--「闇術」カテゴリは廃止され「魔術」「呪術」「奇跡」にそれぞれ統合された。
--呪術に必要能力値が追加され、それを下げる吸香システムも廃止、理力・信仰に振らずに使用できる魔法がかなり少なくなった。
--闇属性の補正は炎属性の補正と殆ど同じになった。
--触媒は杖・呪術の火・タリスマン/聖鈴の4種。後者2つで使用できる魔法はどちらも奇跡で、戦技の違いにより差別化されている。
--魔法の威力を上げる指輪が多く登場し、高い威力を出しやすくなった。
---その代わりに多くの魔法は素の威力が低下。ブースト前提の火力で自由度が落ちていると言った指摘も。
--詠唱速度は技量で変動するようになった。

-その他
--敏捷のステータスは廃止され、代わりにデモンズの運が復活した。
--回避行動が「装備重量の70%超でドッスン、70%以下で軽快ローリング、30%以下で軽快長距離ローリング」となった。~
なお、70%以下と30%以下ではローリング距離のみが変化し、無敵フレーム自体に変化はない。
--周囲の環境による水濡れ、油塗れといった影響は撤廃。代わりに水場に雷属性の攻撃が当たると周囲に拡散する仕様が復活した。
--防具の必要ステータスは撤廃され武器、魔法にのみ必要ステータスが掛かるようになった。
--状態異常「呪死」はその場で即死するだけの状態異常となった。

-オンラインプレイ
--干からびた指の効果がこれまで「侵入を受けると一定時間侵入を受け付けなくなる時間を取り払う」効果に加えて「マルチプレイ最大人数を6人に拡張」となり、より多くの他人数プレイを楽しめるようになった。
--誓約「青の守護者」は続投。ただし報復霊や修練のシステムは廃止され、闇霊に襲われているホストを助ける救援専用の誓約となった。
---新たに誓約「積む者」により「狂った闇霊(紫霊)」の要素が追加。ホストを倒す以外にも他のプレイヤーを複数人倒す(闇霊、狂闇霊も含む)ことが勝利条件となる。
---太陽の戦士の誓約は続投、前作での鐘守のような特定のエリアで複数人で侵入できる誓約は「ファランの番人」「神喰らいの守り手」の2つが実装された。
--オンラインプレイでの時間制限は撤廃された。
--合言葉を用いたマッチング機能が追加され特定のプレイヤーと一緒にマルチプレイしやすくなった。
--闘技場にあたるシステムは廃止されていたが、のちにDLCで実装された。

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**評価点
-前作での不評要素の改善
--前作において特に不評だった「総ソウル取得量マッチング」と「クリア済みエリア・亡者状態での侵入」が廃止。マッチングは『I』と同じレベル制となった。
---なお、レベル制マッチングの問題点であった「色々な武器を不自由なく扱いたいが、レベルを上げすぎるとマッチングがしにくくなる為にレベルを上げづらい」「特に対人戦に興味はないが、自由にレベルを上げながら協力もしたい」といった声も、後のアップデートで一定以上のレベルは無制限でマッチングするようになることで、ある程度の解決が図られている。
--同じく前作で不評だった、いわゆる「数の暴力」と捉えられるようなシチュエーションも激減。むやみに敵の数を増やすのではなく、地形や配置を駆使して殺しにかかってくるという、シリーズ本来の姿が戻ってきた。
--『I』で問題視された初心者狩りは、前述のレベル制に加えて「武器強化度によるマッチング」を設ける事である程度は解決している。ただし、やや不完全な点もある(後述)。
---所有している武器の最大強化度に応じてマッチング範囲が制限されている。例えば、最大+3の武器しか所有していないホストに+10の武器を持つ闇霊が侵入することは出来ない。希少な強化素材の入手手段や個数は限られており、ゲームを先に進めなければ強化度を最大まで上げることはできない作りになっている。

-アクション性の向上
--攻撃モーション・回避行動共に前作までと比べてより軽快になった他、全体的にもっさり感が排されてキビキビとした動きとなった。
---『I』『II』のもっさりとした動きを嫌っていたプレイヤーからは概ね好評。先述の通りデモンズにかなり近づいている。
---ソウルシリーズの基本戦術は「盾で防ぎ、反撃する」という受動的なものだが、今作ではローリングの性能が増しているため、盾に頼らず敵の攻撃を掻い潜りながら攻めるという『[[Bloodborne]]』のような戦闘スタイルも有効。
---いくつかの武器の戦技「クイックステップ」を活用すれば、より『Bloodborne』に近い軽快な戦いも可能になる。
--戦技や溜めR2の追加により、各武器のアクション数が増した。
---戦技はいわゆる必殺技的なアクションだが、実用的なものからロマンあふれる技まで多種多様。単にアクションが増えたというだけではなく、ロールプレイ性の拡張という側面もある。
--前作の二刀流のオマージュとして、双刀武器なる武器種も追加されている。種類はそれ程多くないが、二刀流時のL1による特殊アクションは戦技とはまた違った味がある。

-高難度ながら何らかの攻略法が与えられているバランス
--本作では敵のAIが大幅に強化されており、ボスばかりか道中のモブまでが凄まじい猛攻を掛けてくる。装備もステータスも貧弱な1周目にこれらを真っ向勝負で捌いてゆくのは骨が折れるが、強敵ほど何らかの打開策が用意されている。
---ボスに対しては他プレイヤーの協力を得やすいほか、イベントを進めていれば戦闘前にNPCを呼べるボスも多い。
---道中の強モブに対しては、飛び道具で一方的に狙える、ある範囲から出られないことを利用して有利に戦える、様々な手段でスルーが可能など。ガチンコを挑まなければならない強モブは少ない。
---「賛否両論点」に挙げる「ゴリ押しが利く」に通じる部分ではあるが、守ることを考えずとりあえず攻めてみると意外と勝てる敵も多い。従来シリーズのような守り重視ではなく『Bloodbone』のように攻めを重視するスタイルになっている。
--序盤ステージも難易度はそれなりに高いが、本作ではかなり早い段階で武器強化・武器変質が解禁され、さらに序盤エリアから様々なカテゴリの武器が落ちている。~
このため、「詰まったら武器を強くする」・「武器を変えてみる」といった攻略の選択肢が幅広く用意されており、「詰まったけど他に手立てもないので進むしかない」という場面がかなり解消された。

-ステージの広大化
--過去作では「限られたスペースを有効に使う」といったステージ構成が多かったが、ハードの性能向上に伴い各ステージが過去作と比較して広大化。どのステージも一定以上のスケールを有しており、特に高低差が激しくなっているため、縦横無尽にステージを駆け抜けながらの探索を楽しむことが出来る。
---"ファランの城塞"というステージは広大な毒沼の森の探索がメインだが、実は巨大な橋の下に位置しており、エレベーターを昇ることで、遥か上方にある180°雰囲気の異なる橋の上を探索することも出来る。
---今作屈指のスケールを誇る"深みの聖堂"というマップでは、周辺の教会・墓所や聖堂の外壁を経てようやくメインとなる聖堂内部に至る。聖堂内部も入り組んでおり屋根裏も探索出来るが、これだけ広くてもすべてのショートカットがたった一か所の篝火に繋がるという、シリーズ定番の構成を維持している。
--広くはなったが、絶妙な位置にショートカットや篝火が配置されているため、集中を絶やさずにプレイすることが出来る。
--高低差が増したため、絶景ポイントが多数。遥か高所よりこれから探索するマップを見渡すことも可能で、本作の圧倒的なスケールを嫌でも体感することになるだろう。

-迫力あるボス戦
--グラフィックの向上もあり、ボス戦の演出も強化されている。敵と相対した時の重圧感・緊張感はシリーズでも随一。
---『I』『II』と比較してアグレッシブな動きを見せるボスが増加。『Bloodborne』の獣のように絶え間ない猛攻を仕掛けてくるボスや、蹴りやタックルを織り交ぜた格闘戦を披露するボスも。
--『Bloodborne』から受け継いだ要素として「戦闘パターンの移行」がある。
---多くのボスは体力を半分ほど減らすと攻撃パターンが激しくなり、中には見た目や戦闘エリアが変化するものまである。各戦闘パターンに応じた対応を強いられるため、最後まで緊張感のある戦闘を楽しめる。
---パターン移行に伴いBGMが変化するのも『Bloodborne』と共通。マンネリ感の打破に一役買っている。

-世界観・シナリオ
--陰鬱な印象のあるシリーズであるが、今作は比較的明るめのステージも多く、概ね好評である。
---かといって過去作の雰囲気と乖離しているわけでは無く、どこか退廃的な美しさが漂う独特の世界観は健在。今作は世界の終末が近づいている設定であり、特にそうした雰囲気が顕著に表れている。
--舞台となる「ロスリック」はかつて火を継いで世界を紡いできた「薪の王」たちの故郷が流れ着く場所とされている。シリーズファンにとってはニヤリとさせられる光景もある。
---"深淵歩きアルトリウス"ゆかりの地である"ファランの城塞"は、かつてロードランに存在した"ウーラシール"の成れの果てと思わしき描写がある。
---かつて神々の住む都として栄華を極めた「アノール・ロンド」も再登場。しかしその現状は…。
--シリーズ最終作と銘打たれただけあり、今作のシナリオは世界観の根幹である「火継ぎの是非」に焦点が当てられている。結末とそこに至るまでのシナリオは、これまで以上に考えさせられるものに仕上がっている。
---エンディングはそれぞれ方向性の異なる3種のEDと、隠しED1種の全4種類。両立不可能なEDもある。

-魅力的なNPC
--過去作と比較してNPC関連のサブイベントが豊富で、印象に残るキャラが多い。
---"火防女"の存在はシリーズ恒例だが、今作は特に主人公に対し献身的で、エンディング分岐にも関わってくるため人気が高い。『Bloodborne』の人形と同様、目の前でジェスチャーするとそれに応じた反応を見せてくれる。
---4代目青ニートこと"脱走者ホークウッド"はこれまでの青ニートとは異なり、とある重要ボスと大きな関わりを持っている。イベントを最後まで進めると彼との一騎打ちが待っているが、普通に戦うと下手なボスより強い。
---"カタリナのジークバルト"は、『I』のジークマイヤーの生き写しのようなキャラクターであり(声に至っては同じ声優を起用)、本作屈指の癒しキャラである。最終イベントはソウルシリーズでは珍しい屈指の燃えイベントで、必見。
---"アストラのアンリ"は、主人公と同様の火の無い灰であり健気に使命を果たそうとするが、プレイヤーの選択によって運命を大きく左右される。「主人公と逆の性別になる」という意味深なキャラだが、それには一応理由がある。
---"不屈のパッチ"は出会い頭に主人公を罠にかけてくるなど、一見これまでの"パッチ"と同じキャラクターに見えるが、あるキャラクターとの恩を意識しており、姿が見えなくなると助けにいくなどこれまでにはない一面も。さらにDLCでは…

-武器の豊富さ
--シリーズの中で最も武器が多い。様々な武器・ビルドで攻略を楽しめるため、プレイの幅が広い。~
それに加えデモンズの筋力・技量・上質向けの派生が復活したため、実際のプレイスタイルはシリーズ屈指と言える。
---ユニーク武器・射撃武器・触媒など最初から変質できないもの以外はすべて自由に変質強化できるので、ビルドを問わず様々な武器を運用することができる。~
例えば、これまで打撃武器に恵まれなかった技量中心のビルドでも、「クラブ」を鋭利派生してスケルトンなど打撃弱点の相手にも対応するといったことが可能になった。

-重要度の高まったアイテム
--HPを回復するエスト瓶とFPを回復するエストの灰瓶がトレードオフ制となっており、魔法を積極的に運用する場合はエスト瓶の数が少なくなるため、どれくらいのエストの灰瓶を確保するかといった駆け引きが生まれた。
---白・闇霊問わず霊体は常にエスト瓶を使用できるように変更された。これにより影の薄かった回復妨害アイテムの有用性も増した。
--敵を誘導するアイテム「誘い頭蓋」はちょっとした強敵すらも引きつけられる程に性能が向上したが、最大所持数が10個と絞られたため使う場所を見極める必要がある。

-グラフィックの向上
--新世代機のスペックにより、グラフィックは過去作に比べて大きく向上。
--広大なマップでも病み村のような過度な処理落ちは殆ど発生しない。

-多様なオンラインプレイ要素
--マルチプレイ最大人数が6人に増えた事で、侵入霊の数も2人に増加。これにより侵入霊同士で協力したり、或は一方を囮にすると言った戦略も生まれた。
---特定エリアでは侵入霊の数が3人となり、これに通常の敵も加わるために大幅にオンラインプレイ難易度の高まったエリアも存在。
--『Bloodborne』と同様に合言葉マッチングが採用されており、知り合い同士でのプレイや、掲示板等で協力者を募ることも容易くなった。
---合言葉使用の場合、各々のレベルに関係なくマッチングされる。レベルが高い協力者はホストのレベルまで強制的にキャラクター性能を落とされる。

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**賛否両論点
-大幅に強化された敵ルーチン
--全く怯まないいわゆる「無限強靭」の敵はほとんどいなくなったが、敵の行動は大幅に強化され、アクション面での難易度は大幅に上昇しているといえる。
--無限強靭こそないものの、敵のスタミナは実質無限((枯渇させる手段はあるが実用性は乏しい。))で、怯ませるまでひたすら攻撃してくる敵は多い。
---このような敵は攻撃パターンをしっかり読み、隙をついた攻撃を仕掛けなければならないが、攻撃パターンを覚えるまでは受けに回らざるをえずキツイ部分がある。
--敵のラッシュも大きく強化されており、盾受けした際のスタミナ削りも大きくなっている。
--敵のほとんどが、素直に繰り出す攻撃とディレイ攻撃を使い分ける。動作を見てすぐにローリングすると避けた先で刺さる「ロリ狩り」攻撃を持つ敵も多い。
---ラッシュも「ディレイなし→ディレイなし→ディレイあり」といった連続回避を引っ掛けるパターンが多い。
&br;こうした緩急の激しい攻撃が4段5段のラッシュとして飛んでくることもザラ。
--最序盤に登場する「ロスリックの騎士」を例に挙げると…。
---緩急を付けたラッシュ、戦技の使用、盾による硬いガードと厄介な行動を一通り揃えている。AIも賢く、盾を構えると素早く盾崩しをしてくる上、後ろを取ろうとすると即座に振り向きバッシュで妨害してくる。
--これまでのソウルシリーズより高くなったアクション性を評価する声がある一方、「無限強靭がないことを免罪符に凶悪な行動や理不尽な効果を盛り込み過ぎ」といった不満も挙がっている。
---仕様として無限強靭がないだけで、強敵はそう易々と殴られてくれない点はあまり変わっていないため、過去作より戦闘難度が上がっているのは間違いない。ソウルシリーズらしい難易度とも言えるが、自キャラの攻撃力・HP・FPと比べて格差があり過ぎる感は否めない。

-敵にはFPの概念がないため戦技・魔法は使い放題。
--今作から実装された「戦技」だが敵も使用してくる。戦技は概ね強力な物が多いため、敵にとってはノーコスト・ハイリターンとなっている場合もある。&br;特にNPC闇霊などはこうした仕様の影響もあって強敵に仕上がっており、不公平な印象を受けやすい。

-ゴリ押しが利く
--今作の敵は盾受けや回避を主体に戦うと強敵が多いが、その逆に攻撃をゴリ押しすればスパアマ発生の早い技以外はすべて潰せる可能性が高く、運が良ければ無傷で押し切れる。&br;常時スーパーアーマー状態の大型敵でも、攻撃の隙に消耗戦を覚悟して反撃を差し込んで行けば、押し切り勝ちは狙える。
--素早い動作の軽量武器の連打、あるいは一撃で怯ませやすい大型武器の先出しなど、積極的に攻めに出ることで、多くの雑魚戦の難度がかなり低下する。回避や盾防御のリスクが高まっている分「強敵に出くわしたら試行錯誤するよりゴリ押ししてみる」というのが手軽な攻略方法となってしまっている。&br;また篝火間の距離も従来作より近いためエストを補充しやすく、その点でもゴリ押しのリスクが低くなっている傾向にある。
--もちろんゴリ押し・暴れ戦法だけでは超えられない壁は複数あり、暴れにカウンターを取られれば大ダメージの追撃を喰らい、すぐ怯む弱モブでも複数であれば袋叩きにされることもあるため、ゴリ押し消耗戦だけで進めるというほど甘くはない。
---もっとも、このゴリ押しが効くというのは『Bloodborne』において指摘された「序盤から難易度が高すぎる」という問題の反省とも捉えられる。結果として序盤で詰んで心が折れてしまうプレイヤーが減り、シリーズの中でも間口の広い作品となったため、一概に問題というわけではない。

-NPCイベント
--イベントの条件分岐が豊富で、プレイヤーの行動や選択肢次第で結末が変わるNPCが多い。ロールプレイの選択肢を増やすだけでなく、サブイベント全回収のため周回を回すモチベーションにも繋がる。
--一方で、一人のNPCのイベントを進めるために複数のNPCイベントを進める必要があったり、特定の場所に辿り着く前に進めておく必要のあるイベントもあるなど、一部複雑化し過ぎている面もある。
---特定の個数制限無しの消耗品を買えるようにするだけでも複雑な工程を経なければならないため賛否が分かれる。((NPC1が囚われているので鍵を探して助け出す、NPC2が困っているので協力して敵を倒す、NPC1の願いを聞いてアイテムを渡す、NPC1を別の場所に行かせてその間にボスを倒す、ストーリーを進め、NPC2にNPC3からアイテムを購入して渡す、再びNPC1を別の場所に行かせてその間にボスを倒す、ストーリーを進め、三度NPC1を別の場所に行かせてその間にボスを倒すと非常に長い手順が必要となる。))
---一歩間違うと敵対・死亡となるケースが多く、攻略本・攻略サイト無しでの完遂は困難。
---現在はアップデートで幾つかのイベントの進行条件が緩和されている。
--イベント完遂が総じて難しい反面、わざと殺害するよりもメリットが多く設定されている。ただし例外もある。((殺害時限定のアイテムがあるヨルシカ、イベント完遂時にショップ引き継ぎができないユリアなど。))

-過去シリーズのオマージュが多め
--シリーズの第3作にして集大成なためか、過去作を意識した要素が多い。
--登場するNPCにも過去作のNPCと似たような性格をしていたり、或は過去作のNPCそのものが登場する。
--毒沼に強力な敵を複数体まとまって配置、ボス直前の大階段に強力な赤目騎士を複数体配置といった過去作を意識したシチュエーションも随所に見られる。
--これらはシリーズ経験者に対するファンサービスであり概ね好評ではあるが、悪く言えば二番煎じであり「本作としてのオリジナリティが大きく損なわれている」といった意見もある。

-直剣が強い
--過去作以上に直剣が火力・攻撃速度・モーション・リーチ・装備負荷の多くの点において高い水準で纏まっている。さらに、多くの直剣に備えられている戦技「構え」も、盾崩し・強靭ありの踏み込み突きが合わさり、ほぼ全ての状況に対処できる隙のないデザインとなっている。
---直剣と盾さえあればそれだけで対人・攻略共に十分に戦っていけるといっても過言では無い。
---状況に応じて持ち出すサブ武器としての運用のつもりで直剣を握っていたらいつの間にか直剣がメイン武器になっていた、といった現象もしばしば。
--それ自体は何ら悪い訳ではないものの、多くの武器は何かしら直剣に劣る点があるという状況であるため、差別化不足と味気なさを訴える声がある。
--なお、素性「騎士」の初期装備であり、装備要件が緩いため汎用性の高い「ロングソード」は、揶揄気味に「聖剣」「最強武器」などと呼ばれてもいる。実際、最後まで握っていても何ら問題はない。
---現在はアップデートにより最初の頃よりは直剣一強ではなくなった。%%それでもロングソードが聖剣なのは揺るがないが…。%%

-アクション重視のボス戦
--「人型のボスと1対1(あるいはそれに近い状況)のガチンコ対決」というパターンが多め。こうしたボスはストレス無しで挑めるので比較的人気は高いが、今回は半分近くがそのような系統なのでマンネリを感じる人もいる。
---過去作のような「ギミックを利用して倒す」「落下死を狙える」といった搦め手の攻略法がほぼ無く((あるとしても毒や凍結などの状態異常。))、殆どのボスは正面から倒すことになる。
--総じて、戦略性よりアクション性に重きを置いていると思われる。

-回復アイテムのエスト瓶一本化
--2の雫石を始めとする豊富な回復アイテムは撤廃され、回復手段はエスト瓶か奇跡、または回復装備に限られた((一応、他にも回復アイテムは存在するがどれも入手数が限られた貴重なアイテム。))。
---エスト瓶そのものの数も、エストの灰瓶との兼ね合いにより実質的に減っている。とは言え灰瓶の需要が低い武器戦闘型のビルドであれば十分な数は持てる。
--霊体の状態ではエスト瓶の数が半減する。回復奇跡の有用性が増した一方で、半減ではさすがに「少な過ぎる」という意見も出る事に。&br;なお、エスト瓶の所持数が最大の15の場合、端数は切り捨てられ7本となる。見落としのような仕様でありこの点にも不評がある。
--要するにオーソドックスなRPGでもよく見られる「回復リソースの管理」に重きが置かれている、というだけのことでしかないのだが、これがマルチプレイとの相性が良くないことが不満の根底にある。~
ソロプレイにおいては、篝火が多いためエストの補充が容易で、灰瓶との振り分けが必要な術士以外では特に問題視されていない。

-毒の仕様変更
--今作の毒は『I』に近い仕様に戻っており、2~3分と比較的長い間スリップダメージを与えるタイプとなった。
--「『II』の毒が強すぎた」という声があったため一定の評価がなされてはいるものの、攻撃面での効率は大きく落ちてしまっている。
---また毒を解除する苔玉は99個持てる上にプレイヤーの毒耐性は大抵高めなため、対人戦で毒を狙う意義は奇跡「惜別の涙」対策か治療や回復を急かして油断させる目的くらい。
--毒効果を持つ武器の毒性値は運によって上昇するという特徴があるのだが、このように毒が大幅に弱体化したために特化する価値が非常に薄くなってしまい、後述の運の存在価値が低い問題にも繋がっている。
--毒全般が全く使えないというわけではなく、例外的に「語り部の杖」の戦技「毒の胞子」は、強力な毒効果があり対象のHPに応じてダメージが上昇するため、莫大な体力を誇る高周回のボス相手なら猛毒を優に上回るダメージを出せるのでこちらは実用的なものになっている。


-アイテム使用速度の高速化
--アイテムの使用速度全般も、武器モーションの高速化に合わせて非常に早く設定されている。もともと過去作においては「回復アイテムの使用速度が遅い」という声が多く、基本的な攻略プレイにおいては特に問題視されていない。
--しかし、対人戦においてはこの使用速度が妨害がほぼ不可能な程の速度となっている。~
モーション中は被カウンター判定などもなく、自由に方向転換できるのでグルグル回るなどしてバックスタブを拒否することも容易。安易な回復を咎める手段がなく、お互いに回復をしあう泥沼化した戦闘が起こりやすくなってしまっている。
---「あと一撃で仕留められる」という状況でも、距離をとってエストを使用すれば間に合うことが多いので、残り僅かのHPを削るためだけの"投げナイフ"や"トゲ装備"の使用はに対人戦において必須となりつつある。

-耐久度のシステムが殆ど機能していない
--『II』に比べて武器・防具の耐久度が大幅に引き上げられ、『I』と同程度の消耗度合いとなった。それでいて篝火の使用で耐久度が回復するシステムは続投されている。~
加えて、前作までのユニーク武器に多く見られた耐久度を消費して行う特殊攻撃などは、多くがFPを消費する戦技に割り当てられるようになった他、耐久度を減らす攻撃をしてくるような敵やギミックも殆ど登場しなくなった。~
これらの要素が合わさった結果、攻略中に武器が損耗・壊れるといった事態が殆ど起こらなくなった。耐久度が数百単位ある防具に至っては普通にプレイしていて壊れるどころか1割も減らないことが大半であり、ほぼ形骸化したシステムとなってしまっている。
--前作は武器が摩耗しやすく、耐久度を回復する「修理の光粉」が必需品となっており、これらは前述した一種の「リソースの管理」の調整の一環として捉える意見もあれば、「壊れ易すぎて不便」といった不満も存在したため、こうした変更は賛否が分かれるところである。
---やや余談だが、今作で耐久度の重要性が大幅に高まった時期はほんの一瞬ながら存在していた。~
詳細は「現在では修正されたが、かつて猛威を振るっていた要素」を参照。


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**問題点

***ゲームデザイン

-周回プレイ
--前作では一部の消耗品などはストーリーの進行などに伴って勝手に販売ラインナップが追加されるなどしていたが、今作では貴重品「遺灰」を商人NPCに渡す事で販売ラインナップが追加される。鍛冶屋に渡すことで装備の変質強化の種類を増やす「種火」も同じ仕様。
---これらは『Bloodborne』の「狩人証」と異なり周回でリセットされてしまう。消耗品を確保したいければ周回ごとに遺灰を、特殊な鍛冶をしたければ種火を回収する必要がある。
--また『I』『II』に存在した黒体の敵(通称:赤モブ)や周回による敵配置の変化もない為、周回攻略の新鮮味も薄い。
---一応、周回をすると性能の強化された指輪や、取得量の多いソウルアイテムが配置されたりはする。しかし、前者はビルドによっては不要なものや強化されても大して性能が変わらないものが多く、実用的なものもDLCで更に強化された指輪が入手できてしまう。後者も周回プレイとなればソウルの獲得量自体も大きく増えるので、やはり恩恵は薄い。

-ほぼ一本道のステージ構成
--一つ一つのマップの作り込みは悪くない一方、従来作では攻略するステージの順番に自由度があったが、今作ではほぼ一本道。
---「4人の王の薪を集める」という目標の割には攻略順は固定。ヨームとエルドリッチのみ入れ替え可能だが、自由度というには程遠い。
---序盤で特定のボスを倒して終盤エリアのロスリック城に進むことはできるが、さらにその先エリアに進むにはストーリーを進めて鍵を手に入れる必要がある。
---その鍵の入手方法も問題で、あるNPCの遺体から拾えるのというもの。これだけなら問題ないのだが、NPCの遺体自体はストーリーを進める前からあり、ストーリーを進めると遺体から鍵が入手できる…。つまり、「ストーリーを進めるまではただの遺体だったものが何故か鍵を持つようになる」という珍妙な事態になる。ストーリーに即した説明も因果関係も無いため、混乱を招きやすい。
--ステージ同士の繋がりも単純で、一直線に小さな枝が生えた程度。『I』や『Bloodborne』で見られた「こことここが繋がっているのか」という感動を味わえない。
---迷いにくいという利点もあるが、育成ビルドに合わせた欲しい装備を先に手に入れてから攻略するといったプレイが出来なくなっている。

-装備の強化について
--武器を変質(派生)させるために必要な素材「貴石」は、攻撃力の強化やプレイスタイルの幅を広げるのに欠かせない強化素材である。
---武器は普通に強化するだけでは攻撃力が伸び悩むため、自分のステ振りに合った変質をするのが基本なのに、入手量が非常に少ない。~
大半の貴石は固定配置・結晶トカゲ合わせて2~3個しか入手できず、4~5個入手できるのは15種類の貴石のうち重厚と熟練しかない。~
それ以上入手したければ敵からのレアドロップを狙うしかないが、万全を期してマラソンしても1時間で1個できるかという低確率である。
---本作には多種多様かつ豊富な武器があり、また変質によって意外な強みを発揮する事もあるという、「武器を強化する楽しみ」がある。~
その評価点と武器の総数に対し、貴石の入手量が明らかに釣り合っていない事が問題なのである。
--先述の通り装備の変質には種火が必要だが、これの入手時期が遅いせいで後半までお預けをくらう変質が多い。
---混沌・雷変質に必要な「巨人の種火」、闇・亡者派生に必要な「罪の種火」、この2つはどちらもそろそろ終盤という時期で入手する。~
混沌・闇は呪術師、雷は信仰、亡者は運ビルド向けの変質だが、種火の入手時期が遅いせいで、それまでは粗製や炎等、繋ぎとして能力値に依存しない変質の使用を余儀なくされる。~
呪術師ビルドであれば豊富な呪術を使いながら道中を攻略していけるが、信仰ビルドは奇跡に攻撃用のそれが少ないため、種火を入手できる終盤までは窮屈でもどかしい戦い方を強いられる。一応信仰ビルド用の他変質として「祝福」があるのだが、祝福は自動回復が付与される代わりに攻撃力は通常強化や粗製よりも低くなりがちで、更にエンチャントもできなくなる。おまけに雷変質は貴石マラソンも終盤になるまでできない。~
一方で物理向け変質は比較的序盤に解禁され、魔術師ビルド向け変質の結晶も中盤手前あたりで解禁される。流石に時期が離れすぎている。
---これの問題は、先述した「ステージ構成がほぼ一本道と化した」事による弊害である。~
従来作は攻略するエリアを比較的自由に選べたため、「この種火が欲しいから先にあそこから攻略しよう」というプレイが可能だった。~
しかし本作はエリア選択の自由度が殆どないため、種火の入手時期が偏り、結果的に変質の解禁時期に差がついてしまったのである。~
せめて「変質自体は最初から全て可能、種火の入手でより高レベルの強化が解禁」という仕様ならこういう事態にはならなかったのだが…。
--また、武器の通常強化においてもやや難がある。
--前作までは原盤をドロップする雑魚がいた為、時間と根気があれば1周目で全ての武器を最大強化できたが、今作は楔石の原盤をドロップする雑魚が存在しない。~
これにより1周ごとの入手量が固定されたため一か所で粘れなくなり、原盤のためだけに周回して何度もも同じイベントをこなす手間が発生するようになってしまった。
--一応、DLCが2つともあれば1周で計15個まで手に入る。~
ただ、今作の全武器はDLC武器を含めて(強化できない武器を除いて)280種にも上る。~
一応メイン攻略で使う武器を強化する範囲ならギリギリ事足りるレベルではあるものの、全武器280種に対して1周で15個はやはり武器の全体数に対して少なすぎる印象が否めない。~
今作では通常武器の変質強化の自由度が上がり、様々なビルドで変質強化した通常武器を運用する機会が増えたため、この問題が尚更浮き彫りになりやすい。
---かつてはアップデートで愛用品の性能変化が起こり、自分のビルドに合わなくなることがある(あった)ということも考えると、限定品ということもあっておいそれと使いづらいと感じる状況も見られた。
--なお、裏技的な手法になるが、オンラインプレイによるアイテムの受け渡しやデータのパックアップとロールバック機能の活用で原盤を消費せず強化できるほか、原盤を増殖するバグが見つかっているので、これらの利用に抵抗がないのなら多くの武器を強化することが可能。


-戦技の作り込み不足
--鳴り物入りで実装された戦技ではあるが、使い回しなどが多くその実作り込みの粗い部分も少なくない。
---例えば直剣の戦技には主に「構え」が設定されており、直剣15種中10種も設定されている。戦技自体は優秀だが…。
---またクロスボウはDLC品以外全て「タックル」となっており、しかも役に立たない((説明文に「敵を押し出し、距離をとる」とあるが、実際に当てると距離がほとんど開かず、ダウン効果・ダメージも無し。それでいてスタミナ・FPを消費するため、ローリングを連打する方がマシである。))。
---使い回しの最たる例としては「闇朧」、「暗月の矢」が挙げられる。どちらも「貫通突き」や「強射」といった汎用的な戦技を名前と性能だけ変えて当てたものであり、いわゆる手抜きとして評されることが多い。
--『I』から復刻したインパクト満点の武器『スモウの大槌』も、戦技は他の大槌と同性能の『我慢』と凡庸な物。
---この点は「あの処刑者スモウのような迫力のある突撃をしたかった」と落胆するプレイヤーも多い。

***バランス
-カメラワーク
--もともとソウルシリーズはカメラワークに優れた作品ではないが、今作は過去作に比べて戦闘スピードが上がったぶんカメラワークの悪さがプレイングのミスに繋がりやすく不評が多い。
--ボスを中心に巨大な敵が多く、そうした敵にロックオン状態で接近すると見上げるアングルになるが、その際カメラは地面に埋没しないように動く。この結果、プレイヤーの背中や敵の体で画面が覆われ、何をされているか視認できない状況が発生しやすい。&br;ロックオン部位が激しく動いてカメラが振り回されたり、ロックオンが強制解除されて防御をミスするといった事態もよく見られる。
---カメラ暴れに翻弄されない距離の維持や立ち回りが攻略の鍵であるボスもおり、開発者もカメラワークの問題を知りつつ逆用しているフシがある。

-役に立たない武器・魔法
--もはやシリーズ伝統ではあるが、使い道に困る程弱い武器・魔法、いわゆる「産廃」が少なからず存在する。
---例えば奇跡「死者の活性((死体を爆破する闇魔法))」は前作では使い所が難しい反面、フルヒットで即死を狙えるほどの火力を持つロマン技であったのだが、今作ではヒット数・基礎威力が大幅に弱体化した上、FP消費も上位魔法に比肩するほど高いため、ネタでも殆ど使われない悲しい性能となってしまっている。そして追い打ちとばかりに闇霊は使用できない。
---呪術「混沌の嵐」は発動までのモーションが長い為に妨害されやすく、その割に発動しても大した火力は出ない。さらにFPの消費もやたら高いのでネタ以外で使われる事はまずない。
---同じく呪術「酸の噴射」も後述のアップデートでめちゃくちゃになり、結果的に再び産廃へ転落した。
--また、DLC装備の一部は本編の装備のほぼ上位互換なため、それらに特徴を潰されてしまった例もある。
---代表例としては「ミルウッドの大弓」は他の大弓を両方、「霊樹の盾」は「古竜画の大盾」を喰ってしまっている。
--「効果自体は悪くないのだが、活きるシチュエーションが少なすぎる」という理由で使い道がない魔法も存在する。
---魔術「照らす光」はその名の通り光で周囲を照らす魔法だが、前述の通り今作は松明の扱い勝手が大幅に向上した上に暗い場所が少ないのでわざわざこれを使う理由が乏しい。
---魔術「修復」はアイテムの「修理の光粉」と異なり、完全に破損した装備でもその場で治せるという一見優秀なものなのだが、こちらも前述した通り、そもそも今作において装備は非常に損耗しにくく、まして破損するまで酷使する事態は皆無である。~
結局修理の光粉で間に合ってしまうため、こちらの採用価値が殆ど無くなってしまっている。

-運の存在価値が低い
--敏捷を排して代わりに実装された「運」だが、戦闘に直接関わってくる要素が少なく敏捷以上に振る価値が小さい。
---最大の特徴はアイテム発見率の上昇だが、これは装備品で補完可能。むしろ装備品による上昇率が高すぎるため、発見率を目的として貴重なステータスを運に振る必要性は薄い((レアアイテムを収集する際、生まれ変わりで一時的に運を上げる方法もある。ただし、生まれ変わりは1周につき5回しか行えないため、やはり負担が大きい。))。
---毒・出血の効果が増加するが伸びが悪く、((例え運を10から50に振ったとしてもその効果は3割程度しか伸びない。))また呪いへの耐性も上昇するがこちらも気休め程度で明確に効果を実感できるレベルではない上、対戦においては無意味である((プレイヤーの攻撃に呪いを付与できないため。))。
---一応のフォロー要素として武器に運補正を与える変質強化「亡者」派生と、最初から運補正を持つユニーク武器「アンリの直剣」が存在している。ただし前者は運によるボーナスがあまり高くなく、運40前後で補正は伸び悩んでしまう。火力を伸ばすには運に加えて筋力・技量が必要となるが、それでも重厚・鋭利派生に負けやすく実用性が低い。
---毒の効果は増加したところで発症までの攻撃回数を数回減らせるだけでダメージそのものに変化はない。攻撃効率への影響が小さく、実施的に死にアドバンテージとなっている。
--これまで問題となることのなかった素性選びにも影響が生じている。
---素性「騎士」は初心者におすすめの素性となっているが、加えて初期運が他の素性よりも圧倒的に低いので「限られたレベルで近接系ビルドを完成するなら騎士が最適解」という状態になってしまっている。
---もう一つ運が低い素性に「呪術師」があり、こちらは理力・信仰など魔法系のステータスが高く魔法メインのビルドに向く。そのため「近接ビルドなら騎士、魔法ビルドなら呪術師」という二強状態となっており、他の素性は一点特化型のビルドでもない限りわざわざ選ぶ必要がない。

-弓が弱い
--射撃武器には弓、大弓、クロスボウがあるが、クロスボウのみ威力がステータスの影響を受けない。威力自体も、ざっくり言って「弓が対応ステータスをしっかり振った上で出せる水準」にあり、弓に手軽さで大差を付けている。&br;片手で使える、弓を使いづらい術師キャラもFP節約に使いやすい、複数のボルト(矢弾)に明確な役割があるなどの長所もあり、全体に優遇されている。
--大弓は連射性で大きく劣るものの単発の威力が高く、矢によっては吹っ飛ばし効果もあるので落下死を狙うこともできる。対人戦では落下死狙いが戦術の一つになっている。
--対して弓は、総じて能力による補正が弱めで、半端なステ振りではなかなかクロスボウの威力を抜けず、極振りでもさほどの大差にはならない。さらに両手を占有するといった短所もあり、影の薄いカテゴリとなっている。
---「力ある者だけだが((「力ある者だけが」ではない。))、必殺の威力を手にするのだ」という大層なフレーバーテキストの割に筋力補正が最大Dで、筋力99でも「必殺の威力」には程遠い…という弓もあったりする。
--戦技も全体的に扱いづらいものが目立つ。
---ショートボウなどに設定されている「連続射撃」は文字通り矢継ぎ早に射撃を行うというものだが、威力が半分以下に激減する上に射程も落ち、当たっても怯み効果が皆無なため実用性が低い。FPを消費せず、両手を占有することもない投げナイフに扱いやすさで大差をつけられている。
---「無印」からの弓「ファリスの黒弓」には、同時に3本の矢を水平に放つ「ファリスの三射」が設定されているが、こちらも単発火力が低く当たってもほとんど怯まない。3本同時に当てようにも拡散範囲が広すぎて多段ヒットはほぼ望めず、仮にヒットさせても近接武器で殴れば間に合う程度の距離と威力なため全く使用意義の見出せない戦技となっている。
--一応、完全な劣化クロスボウ・劣化大弓というわけではなく、安全圏から狙撃できるファリスの弓の長射程、中距離で有利を取れるショートボウの取り回しの良さ、弓全般の軽量さなど、弓独自の強みは一応ある。
--使い道が皆無というわけではないのだが、シリーズ旧作より全体に下方調整されており、少し触れば分かる威力の伸びにくさ、クロスボウとの比較が低評価の芯になっている。
--オンラインではこうした低評価に加え、後述する弓バグの風評被害もあって弓に対する印象が悪く、対戦・協力の両面で使用者がほとんど見られない状況となっている。

-協力NPCの虚弱化
--『DARK SOULS』シリーズでは定番のシステムであるがオフラインでもNPCの霊体を召喚でき、前作までは超火力か非常にタフ、またはその両方を兼ね備えた「黒鉄のタルカス」「聖騎士リロイ」「灰の騎士ヴォイド」「道化のトーマス」等が登場し、その頼もしさから多くのユーザーに大きなインパクトを与えた。
---今作の協力NPCは総じて火力が低く、別段タフでもない。エスト瓶での回復はするものの、数回飲めば切れてジリ貧になり最後まで生き残れないというケースが多い。AIも賢いとは言えず、敵の目前で回復奇跡を唱えたり、復活演出中のボスを無意味に攻撃して大爆発を食らったりする。
---ボスの動きの掴めない初見で“いないよりマシ”という状態で、ゲームを一周して慣れた後はお荷物になりやすい。
---勿論、複数ボス戦では数の不利を覆すために呼ぶ価値があるし、単調な攻撃の単体ボスなら複数人でターゲットを散らし合えば非常に殴りやすくなる。火力とタフさを兼ね備えた史上最強の青ニートと名高い「脱走者ホークウッド」、硬い囮が欲しいボスに的確にサインを出してくれる重装騎士「カリムのイーゴン」、攻撃頻度が高くダメージを多く与え敵のヘイトもモリモリ稼いでくれる「ロンドールの白い影」等の強力なキャラもいる。それでも、過去作に比べてインパクトが弱くなった印象は否めないだろう。
---「協力時の異常な低火力とアホAIで人気のキャラが、亡者化すると強敵になる」など、謎の変貌を遂げる場合もある。
--これを受けてか、DLCエリアで呼べるNPC白霊は総じて強力。中でもあるNPCはボスのHPを増やさず、残り火状態も不要で召喚できる為、お世話になったユーザーも多いはず。
--NPCそのものは召喚された瞬間にジェスチャーをしてジェスチャーを教えてくれたり、召喚自体がイベントのフラグになっていたり逆にこちらが召喚されたりと中々に個性的である。

***オンライン・対人要素

-対人戦を前面に押し出したアップデート
--多くの武器やスペル類が対戦におけるバランス取りの名目で下方修正されているが、それらは攻略プレイヤーには何の関係もない事である。~
こうした「対戦プレイヤーの要望をあまりに拾いすぎて、攻略プレイヤーが被害を受ける」事態に苦言を呈される事も多い。~
特にガーゴイルの灯火槍や竜狩りの槍等がアップデートで弱体化された事については、攻略プレイヤーからかなりの不満意見が出た。~
中には''「このゲームは対戦ゲーである前にステージ攻略型アクションRPGである事を忘れていないか」''という厳しい声すら出た。
--また、これらの弱体化は対人バランスを乱さず、程よく使える程度の弱体化ならまだ良いのだが、時として産廃と呼ばれてしまうほどオーバーな弱体化が施され、対戦・攻略双方のプレイヤーから不評を買うケースもしばしばあった。

#region(その他批判を受けたアップデート)

-「アストラの直剣」
--粗製派生の攻撃力が高く、序盤の初心者救済武器やアンバサ向け武器として活躍していた直剣。しかし対戦で猛威を振るっていたわけでもないのに、ほぼ''唯一の''長所・特徴であった粗製派生時の高威力がアップデートで剥奪。攻略プレイヤーからは怒号が飛び交った。ただし、後のアップデートでスタミナ消費量の減少、血・毒・運派生の運補正上昇が施され、なんとか状態異常武器としての使い道を得た。

-「地鳴りの岩石槌」
--DLC1で登場した武器。戦技に「''ヘッドショット判定''、''相手のカット率を無視する''」という特殊効果が付いており、数少ない重装や強靭の高い相手への対策としても活躍していた。このカット率無視が「教会の槍」のカット率補正までも無視していたためバグ修正の名目で修正された。しかし蓋を開けてみれば相手のカット率を無視する効果は削除、加えて何故かヘッドショット判定まで削除。攻略でも対人でも使い道のない産廃武器にされ批判が殺到した。

-「強い魔法の盾」
--魔術の一つで、盾を対象にエンチャントを行う魔法。
これ一つで殆どの盾が大盾クラスの性能に強化でき、攻略でも有用な魔法一つだった。対人戦でも幅を利かせていたため詠唱速度が大幅に延長されるという調整が一度施され、猛威を振るう性能でもなくなったにもかかわらず、アップデートでさらなる弱体化調整がされてしまう。こちらも攻略プレイヤーから批判の的となった。
--余談だが、この魔法は初代『DARK SOULS』から登場しており、初期では使用すると何故か自分が強化されて無敵になるというバグがあった。後でアップデートでそのバグは修正されたものの何故か効果時間が25秒→15秒にされるという謎の弱体化までされた(25秒のままでも短いが)。''『初代』から何も学んでいない。''
#endregion()

-対人バランス関連
--対人バランスに関しても、スタブ無効指輪の効果を軽減に変更するなど、前作の不評要素の改善が図られた他、度重なるアップデートによる修正も行われていたが、お世辞にも良好な対人バランスとは言い難い。
--下述する仕様もあって1vs1の戦いにおける武器バランスは短剣や曲剣といった軽量武器ばかりが上位を占めており、特大剣などの大型武器が日の目を見ることは殆どない。結局、過去作と大して変わらないバランスとなってしまっている。

-強靭が弱すぎる
--今作も強靭システムは続投されているのだが、前作よりも大幅に弱体化し、上述した通り武器種のスーパーアーマー(以下スパアマ)と被ダメージ後のローリング性能にのみ依存する形となった。~
つまり、どんなに重装でもスパアマのつかない状況であれば、短剣の片手R1ですら怯んでしまう。
--大剣などのスパアマが付く武器種の攻撃であっても、短剣や曲剣などはスパアマが発生する前に攻撃を入れられるほど早いので、ほとんどの大型武器はそれらに対して手も足も出ない。
--強靭を得るためのコストも非常に重い。~
スパアマが発生する武器種は、多くが大剣や大斧などといった10近い重量を持ついわゆる重量級の武器種である。~
これらの強靭を活かそうとすると、ここから更に重い防具の装備を要求されることになるため、装備重量の圧迫が著しい。~
そして、ただでさえこれらの武器は要求能力値が高いといったコストもあるため、強靭に頼らないビルドに比べると要求されるキャラクターレベルが嵩みやすい。

-短剣が強すぎる
--非常に発生が早く、多くの武器の攻撃が届く前に攻撃を入れることができ、その上で戦技「クイックステップ((長い無敵を持つ回避技。))」で容易にヒットアンドアウェイ戦法をとることができる。
--強靭削りは貧弱だが、上述した今作の強靭の仕様上、デメリットがデメリットになっていない。
---また、強靭削りが貧弱と言ってもあくまで1発あたりの削り値の話で、攻撃スピードの速さを考慮すると削り効率は直剣や斧を優に上回っている。
--両手R1モーションのリーチが非常に長い。踏み込みが非常に大きく、大剣相手でも容易に差し替えせてしまう。直剣などの軽量武器の弱攻撃連打をしても容易に両手R1で差し返せるため、ほぼ全ての武器に対して有利が取れてしまう。
--それらの代償として短剣自体はイマイチ火力が足りず、チェインもないために殆ど暴れることはなかったのだが、アップデートで威力が上昇して以降はこの弱点が解決された。さらに後述するDLCではチェインと盾貫通までついた短剣も登場し、隙のない武器種となっている。

-我慢が強すぎる
--戦技の一つで、メイスやセスタスなどに設定されている戦技。一時的に常時強靭を得てカット率を高める効果がある。~
この戦技を使って単に反撃を狙うだけなら特に問題はないのだが…
--発動後に武器を切り替えても効果が持続するため、直剣や短剣にも擬似的に強靭を付与できてしまう。その上FP消費が少なく隙も小さいため容易に連発が可能。
---この結果「わざわざ大型武器を担いで強靭を利用するより、我慢を使って軽量武器に強靭を付与しながら戦った方が強い」ということになり、対人戦における歪みの一因になっている。
---「ウォークライ」や「気合」等他のバフ系戦技と比較しても、それらは発動すると武器にエンチャが出来なくなり武器を切り替えるとバフ効果が解除されてしまう。一方我慢は上記の通りであるため、余計に優遇されている感が強い。
--セスタスは全ての素性で要求値を満たしているため、ビルド・レベルを問わず誰でも使用できる上、重量も非常に軽いため装備負荷も低い。全体的にデメリット/メリットのバランスが見合っていない。

-修正されずに残ってしまったバグ
--本作は繰り返しアップデートによって多くのバグが修正されたものの、修正されずに残ってしまったバグも少なくない。
--特に問題となっているのが「弓バグ」
---左手に弓を装備するだけで起こせるバグであり、これを応用することで「エンチャントできない武器にエンチャント」「必要能力値を無視して魔法を使用」といった行動ができてしまう。下述の「浄火バグ」もこのバグの応用で再び可能となっており、現状ブロックなどによるマッチング拒否以上の対策ができない状況となっている。&br;この「浄火バグ」は一度食らってしまった場合、どれだけHPがあっても即死確定という凶悪極まりないものとなっており、現状の対人環境は「バグを使わない良心」の上でないと成り立たない。
---その他にも「大弓を連射して即死確定のダメージ」「エスト瓶を無限に回復」等、バランス崩壊級のバグが弓バグの応用で多く見つかっている。~
その結果「弓を持っているだけでバグ使用者を疑われる」といった風評被害が生まれる事態になってしまい、オンラインでの弓の愛用者が激減する状況に。
--オンラインプレイが長期化するとマッチングに失敗するバグがあり、こちらも長丁場となりやすいDLCエリアのオンラインプレイ攻略の弊害となっている。
--上述するようにただでさえエスト瓶の使用モーションが早いにもかかわらず、この隙をさらに減らせるバグが存在する。~
さらにこれの応用で特定の武器で無限チェインを起こすことができてしまう。

-不完全な初心者狩り対策
--レベル帯と武器強化度の二重マッチングによって、初心者狩りの防止措置が取られてはいるが、それでもまだ完璧とは言えない。
--たとえ低レベル&武器未強化であっても、攻略を進めてエスト瓶の数を増やしたり、他プレイヤーから強力な指輪などを譲渡してもらえば、初心者を優位に狩ることができてしまう。
--特に問題となっているのが拳武器の一つの「ダークハンド」。&br;この武器は強化が不可能な代わりに最初から他の武器の強化度+5~+6相当の攻撃力があり、他の低強化・未強化武器を突き放す攻撃力を持つ。&br;HPや属性耐性が伸びきらない低レベル帯で用いられれば、ほんの数発でプレイヤーを沈められてしまう。&br;結局初心者との火力差が深刻なままであり、これでは武器強化マッチングを入れた意味がない。
--また、上述した弓バグによって40~50近くステータスを振らなければ使えない上位魔法を10前後のレベル帯で使用できれば、どうなるかは言うまでもないだろう。
--今作は特に侵入側が不利になりやすい仕様ではあるが、マップや対人のコツを把握した上で装備も充実している侵入側に対し、初心者が対処するのはやはり厳しいものがある。
--このマッチング仕様は、レベル帯・武器強化度ともにぶれがちな1周目のマッチング頻度を下げやすく、発売から数年経っていれば尚更である。
--合言葉マッチングには火力や耐久力を下方調整するレベルシンク機能があるため、それを野良マッチングにも上手く導入すれば、また違う評価になっていただろう。

#region(その他対人関連のバランスについて)
-受け能力の高い盾を構えて下がられるだけでほぼ対処手段がない。
--ショーテルなど盾を貫通する効果を持つ武器は存在するが貫通率はあまり高くなく、回復の制限された戦いでもなければ有効な対策とは言いがたい。
--特定の武器の戦技であれば相手の盾を崩せるが、モーションが独特なので見てから避けられやすい。

-即死ゲー
--武器のチェインは2チェインまで基本だが例外として3チェイン以上するものもある。そうしたチェインの多くは一気にHPを7割近く((100~120などの主流レベル帯ではHP1200前後が多い。))削る大ダメージ、或はそれに類する火力となる。さらに致命攻撃力を高める指輪が復活したため、大型武器でパリィから致命の一撃でこちらでも即死を狙えるようになった。これにより「パリィを取りやすい攻撃を振るのを待ち、振ったらパリィで即死狙い」という戦法が増えた。そうした即死級火力の増加により「ワンパン即死ゲー」という風潮が生まれてしまった。
--現在ではアップデートにより致命攻撃力を高める指輪が大型武器に対する倍率が低下されたり、多くの即死級チェインを途中で抜けられるようにするといった調整が施されているが、それでも後述の属性ダガーなど未だ修正されていないものも存在する。

-属性による致命攻撃が強過ぎる
--今作では属性攻撃が見直され、属性毎にカット率・防御力・表示攻撃力の低さに応じてダメージが減算されるようになり、属性持つ武器や属性変質武器の多くはエンチャント不可となったので通常の攻撃では属性が猛威を振るうといったことが無くなった。しかし、''致命の一撃にはカット率と表示攻撃力による減算が殆ど掛からず、表示攻撃力ほぼそのままのダメージが発生する。''
--このため、高い致命倍率を持っているダガー等を「結晶」「混沌」「雷」等に派生し補正に対応するステータスを振って致命すれば、大型武器をゆうに超える致命ダメージを出せる。
---補正のない「炎」「深み」派生のダガーでも並の大型武器に届き、それどころか技量を60まで極振りした「鋭利」派生のダガーさえも上回る。

-相変わらず死んでいる魔法パリィ
--前作の敵の魔法を弾けるスペルパリィは続投。前作に比べて判定・持続共に大幅に強化されている。
---しかしながら術者に跳ね返せるわけでもなく、ものによっては跳ね返せず喰らう点・跳ね返しても味方に当たったらダメージな点は相変わらずなので結局殆ど機能していない。
--わざわざ使うくらいなら素直にローリングで避けた方が良いというのが現状。

#region(現在では修正されたが、かつて猛威を振るっていた要素。)
--「煙の特大剣」
---特大剣の一つであり、重量25.5・要求筋力50と装備条件は厳しいが装備さえ出来れば物理属性だけで攻撃力700オーバーと圧倒的な攻撃力を誇る。更にエンチャントも可能。
---これで2チェインするだけで殆どのプレイヤーを即死にできた。
---アップデートによって調整されたが、攻撃力が100以上も低下してしまい他の特大剣に見劣るようになってしまった。
--「ダークソード」
---直剣の一つであり、重量5.0とやや重いが攻撃力が500前後と大剣並みの火力を誇り、エンチャントも可能。
---リーチも優秀な点も相俟って対人戦では「煙の特大剣で即死or瀕死にして削りきれなかった分はこれで詰める」という動きがセオリーとなっていた。勿論これ一本でも十分過ぎる程戦える。
---現在ではリーチと火力が見直され直剣の中では並みの性能となった。
--「カーサスの曲刀」
---曲剣の一つであり、重量5.5と重いが曲剣の中ではトップクラスのリーチと火力があり、エンチャントも可能。さらに出血効果もある。
---曲剣の両手R1モーションが見てからの回避が困難なレベルで早く、出血で盾受けにも強く出られたために対人から攻略まで広く用いられた。
---現在ではリーチと火力が見直されたのだが、逆に弱くしすぎて誰も使わない性能になってしまった。
--「愚者戦技」
---装備しているとFPをゆっくり回復する「愚者」派生とともに「戦技」を連発する戦法。戦技はFPが1さえあれば使用できたため、愚者派生の武器と併用して強力な戦技を何度でも発動可能。
---現在では戦技の発動時に一定量のFPが無い場合は発動しないよう修正された。
--「浄火バグ」
---呪術の一つである「浄火」によるバグ。特定の条件で使用することで威力が倍以上に上昇するという凶悪なものであり、どんなに生命力が高くても喰らえばほぼ即死であった。
---アップデートにより正常な挙動となったが、何故か「浄火」自体の威力も下げられてしまった。
--「幻肢の指輪」
---アクセサリの一つで一定距離以上離れたプレイヤーから見えなくなる効果を持つ。この透明化距離がロックオン有効範囲より短く、''見えない場所から強力な魔法で不意打ち(幻肢○○)''という戦法が流行った。
---現在はアップデートにより消失距離が調整された。
--「酸の噴射」
---呪術の一つ。初期レギュレーションで誰も使わないような性能だった為レギュレーション1.20にて強化された。しかし何を間違えたのか''効果量が10倍に強化''され耐久度の低い触媒や刀を一瞬で全損させる性能となってしまった。
---流石にやり過ぎと判断され、僅か3日で修正された。しかし今度は効果量が20/1に低下という初期よりも弱体化した事態となってしまった。
---余談だが、このレギュレーション以外で武器や防具の耐久度が考慮されることは特に耐久度の低い一部の刀程度であり、元々耐久度自体が死にステータスに近かった。そのため、これ以降「そもそも耐久度のシステム自体いらなかったのでは?」という意見も生まれた。
--「奇跡バグ」「速射バグ」
---特定の手順でアイテムや魔法を強制的に且つ無限に使用できるバグ。とにかく悪用のレパートリーが多く、これが使用可能だった頃のオンライン環境は荒れに荒れた。
---アイテムによる回復が出来ないはずの闘技場で''HPを全回復''、闘技場での''エスト瓶使用数を勝手に大きく増やす''、闘技場で''切断ペナルティを負わずに強制終了''、''本来エンチャントの出来ない武器にエンチャント''、挙げ句の果てにはCOLOR(red){''ボス戦に闇霊が乱入''}という前代未聞のとんでもないバグまで生まれた。
---アップデートで修正はされたのだが修正の度に別の手法によって同じバグが発見され、またその度に修正といういたちごっこが半年以上も続く事態となった。
#endregion()
#endregion()


#region(その他の細かな問題点)

-モーション関連
--今作は武器の両手持ち姿勢が『I』と同じ姿勢に戻っている(通称バット持ち)。~
槌や斧なら対して気にならないのだが、刺剣や刀までこのような持ち方をするので違和感を覚える。
--刀のモーションがやや扱いにくい。~
特殊モーションの武器を除くと、片手弱が斬り降ろし、片手強が突き、両手弱が斬り降ろし、両手強が斬り降ろしとなっており、咄嗟に出せる横振りモーションが異様に少なく、回り込むような動きをとる敵や複数の相手などに対処しづらい。~
本来突く以外の攻撃を主力としないデザインである刺剣や槍であれば、横振り攻撃が乏しいことに違和感はないが、そのようなこともない刀でこのような調整がされているのは不自然といえる。

-装備のバリエーション
--今作にも銀騎士は登場するが、防具と盾はドロップするのになぜか武器だけリストラされている。
---黒騎士は全装備が続投しているので完コスできるのだが…。
--特に『II』からの続投装備は全体的に中途半端なものが多く、剣と盾でセットだった装備が盾だけor剣だけリストラというものが多い。
--『II』では1種類の装備でも複数のバリエーションがあったが、今作ではそれがなく、装備の総数自体もIIと比べると少ない。
---代表例としてはザコ敵の「ロスリック騎士」だが、高壁・城内・親衛隊・DLC個体でそれぞれデザインが異なるという細かい拘りがあるにもかかわらず、プレイヤー用は高壁のボロボロverのみしか手に入らないなど、カッコいい敵キャラに限って完コスができないことがあるのは少し残念。
--特殊な効果を持つ装備も『II』には多く存在したが、今作では一部の頭装備にあるのみである。

-両刃剣のリストラ
--『II』で初登場し、非常にスタイリッシュなモーションで評価の高かった「両刃剣」は、今作ではカテゴリごとリストラされてしまっている。突撃槍は『I』でパイクしか存在しなかった長槍と統合する形で続投しているが、両刃剣の存在は影も形もない。
--DLCでの復活を望む声も根強かったが、結局それに近いモーションの武器すら追加されずじまいとなった。

-レベル上げを強要するサブイベント
--一部のNPCイベントを進めるためには、イベントの都合上、絶対にレベルを+5上げなければならない。またこのNPCイベントは、トロフィーの取得条件及び一部のエンディングルートの条件にもなっている。
--キャラの強さをある程度までに留めておきたい場合や、レベルの上げすぎによってマッチングしにくくなってしまうことを嫌うプレイヤーは、キャラ完成後の周回プレイで該当イベントを進められない。また、レベルがカンストした場合の救済措置も用意されておらず、結果的にゲームの自由度を損ねている。
--そもそもレベル下げ手段((初心者狩り防止のため、レベル下限など何らかの制限を設ける必要はあるが))の要望はシリーズを通して少なくないのだが、今作では特に「このイベントによるレベル増加分だけでも任意でリセットできるようにして欲しい」といった救済措置を望む声は多い。

-とあるイベント武器が廃棄/売却できない。
--NPC「カタリナのジークバルト」イベントのラストでは、とあるイベント武器を入手して共にボスに挑む展開になるが、この武器は廃棄/売却不可にも関わらず入手本数の制限がなく、1周につき2本まで入手できる。うっかり複数拾うと減らせない。
--必ず2本拾わされる訳ではなく、1本あればスルーして構わない((このイベント武器を使わずボスを倒すことも可能))。&br;ただし、イベント前半でジークバルトに彼の防具であるカタリナアーマー一式を調達して渡す必要があり、渡したカタリナをイベント完遂後に回収すると、漏れなくこの武器が付いてくる。
--「自分用のカタリナを常時確保した上でイベント武器を増やさない」という条件を満たそうとすると、周回と多少の工夫が必要になる。

-闇属性のレパートリーが少ない
--前作で豊富に存在した闇術は撤廃され、魔術・呪術・奇跡にそれぞれ振り分けられたが、その中で多くの闇術もリストラされてしまった。
---内訳としては魔術に4種、呪術に3種、奇跡に実質5種((ゲーム内では8種類だが内3種は効果自体は闇と直接関係のないバフ魔法))の合計12種であり、闇術単体で15種((バフ系を入れれば23種。))もあった前作と比べると少ない。
--また、一部の触媒には闇属性の魔法を使用すると威力が高まる効果を持つものが存在する。その中でも闇の奇跡に対応した触媒はそれに加えて高い補正を持つが、肝心の闇の奇跡が「素の威力が低くてボーナスの恩恵がイマイチ」か「何故か威力ボーナスが乗らない」の2タイプしかなく威力ボーナスも高い補正も実質機能していない事態となっている。
--闇属性を最初から持つ武器に至ってはたった一つしかない。しかも強化不可なので序盤・低レベル帯以外ではほぼ使い物にならない。
--武器に闇属性を与える変質強化「深み」・「闇」派生も存在するが、「炎」・「混沌」派生と効果が被り気味でありアイデンティティに欠ける。
--現在ではDLCにて変質なしで闇属性を持つ武器が追加され、この問題はある程度緩和された。ただし闇の奇跡の追加はなく、闇術奇跡触媒の実用性は未だ低い。

-一部機能していない誓約
--誓約「ロザリアの指」は、過去作における「ダークレイス」や「血の同胞」に該当するいわゆる侵入プレイのための誓約であり、誓約装備中に侵入することでロザリアの指の表記が付く。~
しかし特徴といえばそれぐらいしかなく、ホスト撃破報酬のアイテムは誓約を付けずとも入手できるのでシステム面で誓約として機能していない。

-NPCの殺害でしか手に入らない装備
--前作『II』では全てのNPC関連の武器・防具はイベントや誓約報酬などで入手でき、殺害でしか入手できない物は敵対イベントがある者からのみであった。~
--今作も概ねそのようになっているのだが、とある聖鈴が唯一NPCの殺害でしか入手できない。~
そのNPCは特に敵対することもなく、囚われの身でありながら自分に協力してくれる上、誓約にも関わってくる存在であるため、単に殺害は気がひけるだけでなく明確にデメリットもある。
--しかもそのドロップ品の聖鈴は信仰特化ビルドで火力を求めるなら最適解となる強力な装備。「火力を妥協するか、何の罪も無いNPCを殺すか」というジレンマが多くのプレイヤーを悩ませた。

#endregion()

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**DLC
-本編に加わる新たな冒険譚。「王殺し」の物語である本編のストーリーとは直接の関係が薄い為、別の話として楽しめる。
-2部作となっており、どちらか一方のみをプレイしても問題ないが、1弾と2弾で話が一続きとなっている。また両方プレイすることでちょっとした追加イベントもある。
-名前だけの登場であったキャラクターや敵も登場し、よりストーリーが掘り下げられている。
-特定のルールの下で戦う闘技場「不死の闘技」が新たに追加。
-個性的な新武器・新魔法も多く登場。しかしあまりに強すぎて対人バランスを大きく崩してしまった武器も。
--その逆に余りに弱過ぎる武器や魔法も幾つか存在している。
-幾つかの変質強化用の強化素材アイテムは本編の敵からではドロップ率が非常に渋いが、DLCの敵はドロップ率が高く設定されており、マラソンの効率が良い。
-また、貴重な強化素材である「楔石の原盤」がたくさん手に入るのでお得。

***DLC1 ASHES OF ARIANDEL
-特徴・評価点
--冷たい雪の吹き荒ぶ世界、「アリアンデル絵画世界」が舞台。
--過去作のとある場所を彷彿とさせる地点があり、「絵画世界」のつながりが窺える。
--本編に登場する「亡者の国ロンドール」に関する若干の掘り下げもあり。
--広い雪原だけでなく、廃れた寒村や足場の悪い山道など「雪」という一つのテーマの中で様々なシチュエーションが用意された広大なマップとなっている。
---ボスのうち1体は、そこに至るまでの経路が複数あり、ルート選択の自由度が高い。

-問題点
--値段がこれ単体で1,200円と『I』のDLCと同じ価格であるにもかかわらず、マップ・ボスの数や新武器・新防具の数がそれに比べると少なく、ボリューム不足がしばしば指摘される。
--その一方でエリア自体は長いので、スタート地点からマルチプレイを始めたりするとボス討伐までが非常に長い道のりとなる。このため「気軽なオンラインプレイができない」といった問題もある。
--DLC1のラスボスは第三形態まで存在し、プレイヤーに衝撃を与えるが人によっては長すぎてテンポが悪く感じる。~
途中で死亡した場合、その都度に第一形態からやり直さなければならない。
--霊体が入ると自力で脱出できない箇所があり、特定のギミックを作動させると他のプレイヤーと完全に分断されてしまうところも。
--弱すぎる追加魔法
---魔術「冷たい武器」は武器に凍結効果を付与するのだが、元々凍結効果を持っている武器より付与値が低く、最初からその凍結効果を持つ武器を振っていた方が明らかに消費が少ない。現状凍結目当てでこちらを使う意味がほぼ皆無である。
---奇跡「白教の輪」はブーメランのように光の輪を飛ばすのだが、肝心の威力があまりに低すぎる。高い信仰とブースト装備を用いても雷属性の下級奇跡の「雷の槍」にすら劣る。


***DLC2 THE RINGED CITY
-特徴・評価点
--最果ての地「吹き溜まり」と伝承にある小人の街「輪の都」が舞台。
--吹き溜まりはあらゆる時代・場所が流れ、溜まった場所という設定になっており、本編エリアだけでなくシリーズの様々なエリアの成れの果てが登場する。
--1弾で指摘された難易度・ボリューム不足の反省か、エリア・ボスの増加だけでなく難易度も大幅に増加。特に「輪の都」は好評で篝火周辺がサインが埋め尽くされた。
--人型でないボスや、プレイヤーがボスになる新誓約「教会の槍」の実装など、ボス戦のマンネリからの脱却も図られている。
---デーモン、ドラゴン、正統派の人型という、ソウルシリーズの基本を押さえた集大成的なボス構成。
--DLC2のラスボスも実質的に第三形態まであるが、第一・第二形態で大きく区切っており、体力バーもひとつなので途中でテンポが悪くならないように調整されている。
---Bloodborneの時計塔のマリアに次いで「BGMが3段階に変化する」ボスであり、特に最終形態のBGMは国内外ともに評価が高い。

-賛否両論点
--難易度が本編やDLC1に比べて大きく高まっており、緊張感のあるオンラインプレイを楽しめるようになった一方で、これまでの難易度が丁度良いと感じていたプレイヤーからは難し過ぎたり理不尽な印象を持たれることとなった。

-問題点
--前半エリアの『吹き溜まり』は落下していく構造のステージなため、一度落ちたら戻ってこられない場所が多い。オンラインプレイでは場合によっては詰む可能性がある。
--このエリアに出現するある敵は、見えない体などが効かず本体を倒すまで無限湧きな上、一度発見されると凶悪な密度のレーザー射撃を行なってくる。これだけなら「如何に攻撃をかいくぐるか」という駆け引きになるのだが、闇霊による妨害などが考慮されておらず、道を塞がれたり、安全地帯を神の怒り等で追い出されるとなにもできず敵の攻撃で死亡することになってしまう。
---あまりに理不尽であった為、アップデートで弱体化が施されたのだが今度は攻撃頻度が半分未満に落ち、見えない体も有効になるというこれまたオーバーな調整が施され、一転して闇霊の侵入がほとんどないエリアになってしまった。
--新誓約「教会の槍」はボスとしてプレイヤーの前に立ちはだかることができる誓約なのだが…。
---なぜかその誓約装備をつけていなくても、輪の都でサインを書いたら教会の槍として召喚されることがある。
---例えば教会の槍の撃破のために協力サインを書いたら、その教会の槍として自分がボスになってしまうことがある。
--一方で狙って自分が「教会の槍」になろうとすると途端に難しくなる。
---一回のマルチプレイにつき一人しか呼ばれない仕様上、他の誓約霊よりも呼ばれる頻度が低いはずなのに、マッチングの仕様だけは同じなため中々呼ばれにくい。更に上述の仕様の被害を受けるプレイヤーに一定数プレイヤーが吸われてしまうために「呼ばれたくないプレイヤーが呼ばれ、呼んでほしいプレイヤーが呼ばれない」という事態になってしまっている。
--上述したようにDLCの協力NPCはかなり頼りになるように設定されているのだが、例外的に一人だけ扱いにくすぎる協力NPCが存在する。
---遠距離攻撃で頻繁にボスのターゲットを取ってくれるのだが、このボスの後ろ側や遠距離にいると、突進や暴れ攻撃などボスが痛い・避けにくい・隙が少ないの三拍子揃った技を連発するため、却って危険度が上がりやすい。~
特筆して火力があるわけでも打たれ強いわけでもなく、囮としてすらも扱いづらいため、呼ぶだけ縛りプレイの領域と呼ばれるほど。

--あまりに強力な武器・魔法が多く登場し、それまで比較的良いとされていた対人バランスが大きく崩れてしまった。
#region(DLC2で登場し対人戦で猛威を振るった要素)

--「''湿った手鎌''」
---短剣の一つであり、闇属性を持つ武器でありながら何故かエンチャントが可能。さらに盾貫通効果がある。
---この基礎性能だけでも十分に盾対策として機能するが、戦技が「クイックステップ」のため、大型武器の殆どに対して一方的に攻撃でき、さらにチェインもある。
---このため、突き詰めると1対1の状況で苦手が存在しない武器となってしまっている。
---最大の対策が自分も手鎌を持ち出すか、数の暴力で押しつぶすしかないと言われる始末。
--「''ゲールの大剣''」
---大剣の一つであり、一回攻撃を当てれば戦技を絡めたチェインで相手のHPを8割近く削ることが可能。
---元々大剣自体が対人バランスにおいてそれなりの強めの武器であり、扱いやすいモーションに高い火力が備わった事態となっている。
---現在はアップデートにより威力が低下した。
--「''輪の騎士の双大剣''」
---創作でも珍しい特大剣の双刀武器。独特のモーションは必見。
---この独特なモーションはローリングによる回避行動を徹底して狩る動きとなっており、正しい避け方を覚えないと回避行動の終わりに攻撃を食らう。そこから更に2チェインするので高確率で即死する。
---双刀モーションは全てパリィ不可。ガードしようにも特大剣二つ分の攻撃を受ける故かスタミナ削りがやたら大きく、受け能力の高い大盾でもなければまずガードを崩される。
---1対1の状況であるならば一部の戦技によって対処できるが、複数戦となるとそれらによる対処も難しい。
---こうした性能から複数戦のバランスの悪さの象徴として引き合いに出されることも珍しくない。
---アップデートによりある程度の調整は施されたが1対1での対戦を考えた調整であり、依然複数戦のバランスを崩している武器であることは変わらない。
---「教会の槍」がボスから見ればホスト側3人対ボス1人という多勢に無勢の状況になりやすい。案外そういった1対多を想定して作られた武器なのかもしれない。
--「''デーモンの爪痕''」
---攻撃属性が炎属性のみの曲剣。呪術の触媒としても機能する。
---元々隙の少ない軽量タイプの曲剣が呪術を備えたマルチな性能となっており、1対1での対戦で猛威を振るう。
---その上で呪術を利用して複数線をこなすことも十分に可能。
--「''ハーラルドの大曲剣''」
---大曲剣の一つであり、「闇」・「深み」派生を施すと何故か戦技の威力が上昇する。
---特定の盾と組み合わせ、相手の攻撃を盾で受けてから戦技に繋げると相手のHPを8割近く削ることが(ry。
---ただ、こちらは装備に必要な筋・技のステータスがそこそこ高く、さらに重量もある。そこからさらに闇・深みの派生も活かすとなると理信にも相当割り振る必要性があり、半端なステ振りではどっちつかずの中途半端な性能になる。
--「''レドの大槌''」
---大槌の一つであり、一回攻撃を当てれば戦技を絡めたチェインで相手のHPを8割近く削る(ry。
---ただし、非常に重い上に筋力要求が60と圧倒的に高いため運用には相応のコストがある。
---現在はアップデートによりチェインが抜けられるように調整された。
--「''半葉の大刀''」
---斧槍の一つであり、一回攻撃を当てれば戦技を絡めたチェインで相手のHPを8割(ry。
---「ゲールの大剣」と異なりエンチャントが可能なのでそれらで火力を伸ばせば即死級の火力にもなる。
--「''狂王の磔''」
---斧槍の一つであり、闇属性を持つユニーク武器でありながら何故かエンチャントが可能である。
---闇属性による魔法エンチャントを施せば異様な火力を叩き出し、戦技を絡めたチェインで(ry。しかも、この戦技による強靭性能が異様に強く設定されている。
---現在ではアップデートにより異様に強い強靭性能は低下した。
--「''竜首の盾''」
---小盾の一つであり、戦技「竜のブレス」で炎攻撃が可能。
---この戦技は早い発生・広い範囲・長い判定の3拍子揃った性能となっており、他の武器などと組み合わせると非常に回避が困難。
---また、炎属性の範囲攻撃技としてもあまりに扱いやすいため、呪術の「薙ぎ払う炎」や「大発火」なども喰ってしまっている。
--「''雷の矢''」
---奇跡の一つであり、触媒から雷の弓を作って矢を放つ。
---弾速が非常に早い上に好きなタイミングで放つことができるため、見てからの回避が困難。戦技「断固たる祈り」で強靭を付与することでほぼ確実に当てることが可能だった。
---現在は自分に対する追尾性能とスタミナ消費が下方修正されている。
--「''放つ回復''」
---奇跡の一つであり、その名の通り「放つフォース」と同じモーションで回復を行う。
---このモーションは隙が非常に少なく、戦技「断固たる祈り」で強靭を付与することもできるため、エスト瓶以上に妨害が困難な回復手段として機能していた。
---現在は自分に対する回復量が下方修正されている。
#endregion()
---これらを含むDLC2で実装された武器は本編の武器に比べて、高い基礎性能が設定されたものが多く、「課金武器」と揶揄される事も。

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**総評
事前に銘打たれたシリーズ完結作に相応しく、多くのシリーズファンに応える作品に仕上がっている。~
『Bloodborne』も含めたシリーズのいいとこ取りや、未経験者への救済措置と取れる要素も多い。~
続編であるという点を除けば、シリーズ中で最も人に勧めやすいタイトルといえる。~
作品を通して長く語られ続けた「人」と「闇」の物語も、DLCを経てひとまずは完結したと言えるだろう。~

一方で、シリーズの要素を色濃く受け継いだ結果、作品そのものの新鮮味は薄れる形となってしまった。~
前作の批判点から反省したのはいいが、評価の高かった仕様まで撤廃されていたり、『I』『II』と続投されていた装備が今作でリストラされたりと、シリーズファンにとっては中途半端な部分もある。~
前作が''『DARK SOULS』らしくない''と言った評価がなされることがあったが、今作はまた別な理由で''『DARK SOULS』らしくない作品''になってしまったという声もある。

とはいえ元々万人受けを狙ったシリーズではなく、シリーズ新作ごとに賛否両論が吹き荒れるのはもはや風物詩。~
ソウルシリーズの利点は「絶妙な歯ごたえの難易度と、それを乗り越えた時の達成感」「ソロプレイだけでも十分なボリューム」に加え、「協力プレイ、侵入プレイといった多彩なシチュエーションによる対人戦」を楽しめること、それでいて「アクションRPGとして成り立っている」ことに尽きる。~
しかし、それら全てを絶妙なバランスで成り立たせることはほぼ不可能に近く、10回以上のアップデートを経てなお不満が絶えないのが現状であり、限界であるともいえる。~

それでいて尚このゲームが多くのファンを惹き付けてやまないのは、単なるシリーズのネームバリューではなく、このゲームに不満以上の魅力があることに他ならない。~
人を選ぶという点では相変わらずだが、シリーズ特有の高難度と達成感も健在でありゲーム自体の水準は非常に高い。~
大きく強化されたオンライン要素もあり、馴染むことが出来ればプレイヤーにとって多くの楽しさを提供する名作にもなるだろう。

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**その後の展開
-2019年6月に『SOULS』シリーズの流れを汲んだアクションRPG『ELDEN RING』が発表された。『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作者であるファンタジー小説家のジョージ・R・R・マーティン氏とコラボしたダークファンタジー作品で、物語のベースとなる神話は氏によって書き下ろされている。
--システム面ではステージがオープンフィールドとなり、世界と物語のスケール感や探索の深さと自由度が大きく増しており、ボリュームも過去最大級となっている。
---発表以来情報が途絶えていたが、2021年6月に対応機種がPS5/XSX/PS4/One/Winであることが発表され、一度は延期があったものの2022年2月25日に発売された。

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