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[[リンク名>URL]] *ONI零 ~復活~ 【おにぜろ ふっかつ】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&amazon(B00005OV10)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|パンドラボックス|~| |発売日|2001年3月22日|~| |定価|1,980円|~| //|分類|''鬱ゲー判定''&br()ゲーム全体としては佳作以上|~| |>|>|CENTER:''[[ONIシリーズリンク>ONIシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[パンドラMAXシリーズリンク>パンドラMAXシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要・評価点 -パンドラMAXシリーズの最終作。平安時代を舞台に人間との共存を望む妖魔「隠忍」と、役小角率いる「五行軍」との戦いを描く。 -ONIシリーズの新作と言うこともあり、ファンの期待も大きく、売り上げもパンドラMAXシリーズの中では最高の10万本以上を記録した。 -ありそうで案外少ない純和風RPG、実在の人物もけっこう絡んでくる。重い境遇にありながら時にコミカルに、時にシリアスに、時に熱く展開するキャラクターやストーリーは[[飯島多紀哉>用語集/人名/1#id_12734c31]]氏の持ち味が良い意味で出ており、なかなか好評。 -キャラクターデザインは神谷順氏。隠忍のデザインが従来の無機質なものから、極めて生物的な印象となったが概ね好評。 --本作の仕事の後に退社している。その後、パンドラボックスが倒産したのかはっきりしない時期が続くようになってからは前職について触れなくなった。 -神様の解放、交渉によるステータスアップなど一風変わったシステムを盛り込んでいるのも特徴。神様は100種類を軽く超え、コンプリートは至難の業である(但し、下記の問題点にあるようにコンバートが必要)。 -退魔仲介所と言う場所で依頼を受けるサブイベントもあり、ボリュームもなかなか。 -また、CD媒体になった事でシリーズ初の主題歌付きオープニングムービーも収録されている。所謂アニメやCGムービーとは違うが、本作の雰囲気をよく表現した味のあるムービーとなっている。 **問題点 -コンバートシステムのせいで、パンドラMAXシリーズ前5作『ドラゴンナイツグロリアス』『死者の呼ぶ館』『ラビッシュブレイズン』『Catch! 気持ちセンセーション』『ごちゃちる』のデータを全部冒頭でコンバートしていないと神様開放・依頼制覇共にコンプリートできない。 --ちなみに本作はこれまでのシリーズ作品と違いEDを迎えた後にセーブが出来ない。その為サイト上でユーザーから次回からのコンバートにはどう対応するのかという問い合わせが出た。それに対する返答はラストバトル直前にあるセーブポイントでのデータがコンバート対象となるというもの。''結局続編は出なかったが''。 -戦闘BGMが1曲しかない。雑魚戦もボス戦もラスボス戦も全部同じ曲。 -戦闘中に行動するたびにいちいち読み込みが入りストレスの元となる。 --これは敵味方共に、通常攻撃を含むあらゆる動作に伴ってロードが入る為非常にテンポが悪い。それでいて作業戦闘を強いられるゲームバランスなのだから救いがない。 ---しかしそれ以外ではロードが短くスムーズに動作する。メニューの呼び出しやマップ切り替え、さらにイベントですら…。 ---ちなみに飯島氏はこのロードの遅さという自社作品の問題点をサイト存在時にコメントで認めていた。 **その他 -本作はONIシリーズ有数の鬱展開を誇る。一例を挙げると、 --冒頭、五行軍により主人公たちの故郷であるしじまの里が襲撃を受け、壊滅する。その際、仲間の外道丸の両親は強大な敵にプライドを捨てて命乞いをし、主人公たちが逃げる為の時間を稼いでくれる。が、敵のあまりに不遜な態度に逆上。転身して戦おうとするが一撃で倒され、その場で喰い殺されてしまう(しかも断末魔と共に''咀嚼音''まで聞こえてくる徹底ぶり)。 --天地丸(主人公・司狼丸の父)は五鬼羅衆と呼ばれる敵達の戦いの際司狼丸たちを庇い、息子や義理の子供たちの目の前で喰い殺されてしまう(ご丁寧に一枚絵あり。ぼかされているが、非常に凄惨)。それを見た司狼丸は怒りから隠忍に転身し、半ば暴走状態に陥り五鬼羅衆数人を惨殺する。 --安倍晴明の実家に五鬼羅衆が襲撃した際、戦いの中で転身した司狼丸は再び暴走。その場にいた安倍晴明の両親を殺害してしまう(やっぱり一枚絵付き。しかも二人分)。 --五行軍に「娘の神無を差し出せ」と言われ、神無と両親を妖魔の力が封じられる七色水晶の谷にかくまおうとするが、そこで神無の両親は五行軍に寝返ろうとする。しかしその後に両親は五行軍に惨殺される。ただし、ここは露骨な残酷描写がある訳ではない。 ---元々GBのONIシリーズは、開発元のパンドラボックスと発売元のバンプレストの間に意見の相違があった。主人公達の変身した姿が特撮ヒーロー然としている事や、ストーリーが勧善懲悪の冒険活劇である事は発売元の意向である。従って本作は「開発元が本来やりたかったONIの形」とも言える。 -ラスボス戦後、主人公達は50年後に飛ばされてしまう。再会を約束した仲間達などの伏線ブン投げのなんとも消化不良のエンディング後に、主人公達が時空を旅するという内容の次回作『ONI零~流転~』の予告ムービーが入る。しかし、結局製作されることはなく「''流転するのは主人公達ではなく『ONI零』というゲームの方だった''」という笑えないオチがついた。 --後に一応の新作『[[ONI零 ~戦国乱世百花繚乱~]]』が発売されたが…、もはや何も言うまい…。 -…こっそりR15ぐらいの描写があったりする。幼馴染の沙紀が香珠月姫に転身するとB地区が…隠忍の部分だけど。唯一の攻略本には、でかでかと高解像度で描かれているので気になる人は購入して下さい。 #region(参考画像) #image(saki2wn8.jpg) この子が #image(saki.jpg) こうなる(低画質でスマン) #endregion また、「復活」と上記「流転」を繋ぐ様なライトノベルがエンターブレインから刊行されているが、こちらでも更なる鬱展開が待っていた。著者は本編と同じ飯島健男。…表紙や口絵はふつーのラノベなので注意。なお、こちらにもチラッと香珠月姫のB地区が…。 #region(以下、小説版のネタバレ極大、見たい人だけ。) -「天地丸」と名乗る男が自分の村を滅ぼした兄貴分の彩蔵と戦う。…あれ?[[一作目>鬼忍降魔録ONI]]にこんな人がいたような…。 -主人公の時空童子の力で吹っ飛ばされた未来では、外道丸は伊月ねーちゃんとくっつき、ヒロインと思われてた沙紀は池面退魔師・弓弦とくっつき、自分は巫女幼女神無と…と思わせて、出会えないorz 沙紀は殆ど出てこないが、外道丸さんちゃっかり姉ちゃんと子供こさえてます。その後、たまたま訪れた神無の住んでいた村で彼女と合流。妖魔に騙された村人に生贄にされかけていたので助ける。 //(実は神無の力が失われていて村を追い出された)。 //↑…じゃなくって、神無の住んでた村で例の事件が起こる。読み直したらそうだった -外道丸達の旅に神無も同行する事になるが、その直後、先ほどの妖魔がまだ生きていた事が判明し、外道丸が単身で妖魔を殲滅しに行く事に。村で待っている間に別の妖魔がやってきて、伊月が天地丸に「使うな」と言われていた隠忍の力を使って倒したが、その場を村人に見られ、妖魔と間違われて村人たちに囲まれる。その後意気揚々と戻ってきた外道丸が見たものは、集団で襲われ無抵抗のまま殺された伊月の死体。やったのが村人と解り、隠忍ではなく妖魔としての鬼に転身し、村人全員を惨殺。一緒にいたのに何もしなかった(出来なかった)神無すら殺そうとしたが、村人に止められていたため伊月惨殺現場を一部始終を見せられていた神無は余りに惨過ぎる惨状から失明&精神が不安定に。結局殺さなかったが、子供がいない事に気付く鬼・外道丸。実は子供は妖魔の子として谷の川底へ投げ捨てられている。 -何も知らない&出会わない司狼丸は自分の息子を名乗る池面最弱優男だけど不死身の退魔師と出会う。こいつの不死身っぷりは、妖魔に首を落とされても普通に生きてます。描写&挿絵あり。 -まるで外道丸が主人公のような展開のまま終わり、最後に次刊のダイジェストっぽいような描写があるが、次刊も刊行されずやっぱり未完。 -そのダイジェストですら、司狼丸を兄と慕う晴明が司狼丸に刃を向け、その傍らには母親の鈴鹿が居て司狼丸に対して「晴明に殺されろ」と告げられるシーンがあったり。 -どうやらこの零でシリーズを完結させるつもりだったのか、最強の隠忍=旧作との関わりを持たせようとしていたらしく、外道丸と伊月の子供→「天地丸」([[1作目>鬼忍降魔録ONI]]主人公)、池面最弱優男不死身退魔師→「高野丸(2作目主人公)」なのである。時空童子の名前らしく、時空を飛んで全て廻るつもりか? --実は1作目の主人公の父は「じくう」という名前である。とはいえモブの村人の台詞で1度出ただけの名前だったが…。 #endregion &br