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真夏の夜の雪物語 -MIDSUMMER SNOW NIGHT- - (2015/06/19 (金) 10:10:08) の編集履歴(バックアップ)


真夏の夜の雪物語 -MIDSUMMER SNOW NIGHT-

【まなつのよるのゆきものがたり みっどさまー すのう ないと】

ジャンル 雪と真夏とけしからん感じのADV
対応機種 Windows XP/Vista/7
メディア DVD-ROM 1枚
発売・開発元 EX-ONE(エックスワン)
販売元 ホビボックス
発売日 初回限定版(パッケージ版):2011年12月22日
ダウンロード版:2012年5月3日
定価 初回限定版:8,800円
ダウンロード版:4,743円
※全て税別
プレイ人数 1人
セーブデータ 120個
※プレイヤーの任意で最大1188個まで12個単位でセーブスロットの追加可能
ディスクレス起動 可能
レーティング ソフ倫:18歳未満禁止
ポイント EX-ONEデビュー作品
ゲーム内外共にパロディまみれ
好みが分かれやすい
キャラクターは高評価
ストーリーは構成含めて難あり
タイトルが…
EX-ONE作品
真夏の夜の雪物語 - フツウノファンタジー - 真夏の小さな恋物語 - 月あかりランチ

WARNING!!!!!!!
18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。



概要

合同会社エクスのゲームブランド「EX-ONE」から発売されたゲームで、ブランドのデビュー作品となる。
ゲームエンジンには「ういんどみる」などを抱える有限会社アレスの開発した『CatSystem2』を使用している。

メインのシナリオ担当はサイトウケンジ*1・深山ユーキの両氏、キャラクターデザイン・原画はみけおう氏、音楽は羽鳥風画氏がそれぞれ担当している。

発売前から取り扱い店舗での特典付きの広告配布やニコニコ動画やYouTubeでの動画配信などといった様々な販促展開を行っていた。
また、予約特典としてサブヒロインである春野姉妹(本編では攻略不可)を攻略出来る外伝エピソードが収録されたディスクがついた。

本作は基本的に作中の選択肢で攻略ヒロインが決まる体ではなく、プロローグを読み終えた後、物語を読み始める段階でストーリー(攻略ヒロイン)を決め、読み進めていく形になっている。
最初の段階で読めるのは愛奈、衣、希美のゲンジツ(現実)編の3つであり、それぞれでゲンジツ編を読み終えると、ゲンジツ編をクリアしたヒロインのゲンソウ(幻想)編が読めるようになる。
3人のゲンソウ編までを読み終えることで優樹菜のシンソウ(真相)編が開放され、それを読み終えることでヒロイン4人のアフター編が読めるという体になっている。
ゲンジツ編とゲンソウ編はそれぞれ独立しており、アフター編はシンソウ編を受けて語られる各ゲンソウ編とシンソウ編後のストーリーとなっている。
なお、ゲンジツ編とゲンソウ編では特定場面で決められた行動を取らないとバッドエンドに直行する。


ストーリー

6月中旬、すっかり真夏日よりになった炎天下の中。
トンネルを潜れば、そこは雪景色だった。

一年中、雪が降り続けるという奇怪な現象に見舞われ続けている観光地・青女町(あおめちょう)
そこは “雪女伝説” が今も根強く語り継がれている、日本一不思議な町だった。
温泉街やらスキー場、ビーチなどもあり、様々なレジャーが楽しめる街として有名であり、また古くからの街並みや自然の多さからも人気のスポットとして楽しめる場所。
そんな町にある青女学園に、主人公である銀髪の青年・風祭夕也は転校してくる。
そして、親戚が経営しているペンション・スノーフレーク に住むことになった夕也は、これから不思議な出来事に遭うことになる少女たちと出会うのだった。

幼い頃は明るかったのに、今はすっかりクールな印象になった従姉妹の妹の風祭愛奈。
幼い頃は男勝りだったのに、今はすっかり落ち着いた美人になった従姉妹の姉の風祭衣。
生真面目で融通の利かない、夕也をなぜか目の敵にする風紀委員長・秋ヶ瀬希美。
そして、夕方の学園でしか出会えない不思議な透明感のある少女・神城優樹菜。

彼女たちが抱える不思議な “秘密” とはなんなのか。
そして、夕也はそれらをどう解決していくのか?

雪が降る真夏日。
彼と彼女たちの “雪物語(フェアリーテール)” が始まった。

※Getchu.comの商品ページより一部手を加えて転載。


登場人物

主人公・ヒロイン

+ 長くなるのでクリックで参照
風祭 夕也(かざまつり ゆうや)
本作の主人公。
生まれつき銀色の髪をした、「番長」を自称する青年。
番長らしく大雑把で喧嘩っ早い性格…ということはなく、むしろ心優しく、周りに気を配ることが出来る、気さくでノリの良い人物。
エロいことも大好きなため、時として本能に忠実に動くこともあるが、大抵の場合はバレて痛い目に遭うのがオチである。
大抵は「白銀番長」を称するが、その時その時のノリで頭の部分はコロコロ変わり、時々他者に対しても「○○番長」と称したりする。
「古い」という言葉やそれに準ずる言葉を言われると、それがたとえ自分に関係無いものであっても精神的に大ダメージを受けて悶えてしまうことも。
幼い頃は青女町に住んでいたものの、両親の仕事の都合で離れていたが、物語の冒頭で今度は海外に移住することになった両親に「海外には行きたくない」と反発。
青女町に再び戻り、親戚の経営するペンション、スノーフレークで暮らし始めると共に青女学園の2年次に編入する。
青女町に戻ってきてからというもの、原因不明の頭痛や眩暈、白昼夢に悩まされている。
ツッコミに回ることもあるが、どちらかというとボケキャラであり、その銀色の髪と相俟って希美の頭痛の種になっている。

基本的にはボイスはないが、シンソウ編でのみ18禁シーンを除いた全編フルボイスになっている。
ただし、シンソウ編に入る前から、セーブ/ロードといったシステムボイスでは台詞が出るので、誰の声かで首を傾げたプレイヤーも多い事だろう。
風祭 愛奈(かざまつり まな)
ヒロインのひとりで夕也の従妹。青女学園1年生。
訳あって親元を離れ、スノーフレークに姉の衣と共に暮らしている。
夕也曰く無防備クールな性格だが、感情的な側面も併せ持つ。
夕也の格好を見てグレたと思い込み、夕也のお目付役を買って出ている。
幼い頃は非常に体が弱く、満足に外を出歩けないほどであったが、今ではそれが嘘のように健康そのものであり、スタイル抜群の美少女に成長した。
学園ではテニス部に所属し、部の有力株になるほどに運動神経も抜群。
夕也が「番長」を名乗るようになるきっかけを作った人物だが、当人はそのことは覚えていない。
ツッコミ担当の数少ない常識人であるが、下ネタや卑猥な表現に免疫がなく、すぐアタフタしてしまうため、夕也や衣に良いように弄られてしまうことも少なくない。
風祭 衣(かざまつり ころも)
ヒロインのひとりで夕也の従姉。青女学園3年生で、夕也は「衣姉(ころもねえ)」と呼んでいる。
妹の愛奈と共に親元を離れてスノーフレークで暮らしている。
愛奈とは別ベクトルでスタイル抜群で、一見するとお淑やかで優雅に見えるが、その実かなりのドS。
弄り甲斐のある夕也や純粋な愛奈などを弄ってはその反応を楽しんでいたりする。
下手に反撃に出ようとすると、更に凄まじい追撃が来るため逆らえない。
とは言え、夕也や愛奈、そしてその周りのことを大切に想っており、弄りこそすれ限度は弁えている。
いざというときには年長者として皆をまとめるしっかり者の面もある。
頭の回転は速いものの、運動はあまり得意ではない。
何事も楽しんでしまう気質でオカルト好きであり、不思議な体験が出来るとあれば自分の身に危険が迫る可能性があろうとも自分から進んで首を突っ込んでいく程。
ボケにもツッコミにもなる万能というか自由な人。
秋ヶ瀬 希美(あきがせ のぞみ)
ヒロインのひとりで夕也のクラスメイト。青女学園2年生。
生真面目で品行方正、更には運動神経も抜群で成績優秀な優等生で、風紀委員長を務めている。
テニス部のエースで部長を務めており、部の後輩である愛奈や、その姉である衣とも仲が良い。
初対面の際に夕也のその髪の色などから不良と判断するも、それが誤解だと解ってからは夕也から半ば強引に「(番長の)ライバルの風紀委員」という立ち位置にされている。
夕也が不良だというのが誤解だと解ってからは一方的に敵視することは無くなったものの、事ある毎にその銀髪が地毛であろうと髪を染め直せと指摘している。
普段は表に出さないが、恋愛に憧れており、思い込んだら一途なタイプ。
ツッコミ担当の常識人だが、周りの人間が物凄いボケだったり自由な人間が多いため何かと苦労している。
特に夕也と風紀委員会の副委員長である恭介が現在の頭痛の種。
神城 優樹菜(しんじょう ゆきな)
ヒロインのひとりで青女学園2年生…なのだが、何故か夕方から夜に掛けての時間帯でないと見かけることはない。
体が弱く、強い陽射しを避けるために特例で夕方から登校しているらしいが、真相は不明。
夕也と同じく銀色の髪を持ち、雪女を自称し、自身を夕也の嫁だとして「だんな様」や「あなた様」と呼んだりしたりなどと色々と謎が多い。
マイペースで口数はそこまで多くはないが、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと意思表示はしっかりする。
勉強が大嫌いでお金が大好き。勉強嫌いは筋金入りで算数レベルでも解けなかったりするが、一転してお金が絡むと物凄く難しい計算でも一瞬のうちに解いてしまう。
夕也がスノーフレークに来る前から夕食を食べたり、お風呂に入りに来ていたことから愛奈や衣、英雄とは面識があり、仲も良い。
完全なボケ担当であり、ひとりでもあれこれとボケをかますが、同じくボケ寄りの夕也が絡むと息が合ったボケをかましたりと色々な意味でフリーダム。
下ネタに対しても平然と返すどころか自分からも下ネタを振ることがある。
しかしながら、時折物凄く冷めた表情を見せることがある。

サブキャラクター

+ 長くなるのでクリックで参照
春野 かえで(はるの -)
夕也のクラスメイトで青女学園2年生。青女町名物双子の妹。
明るく無邪気、元気はつらつ、物怖じしないフリーダムな性格。
しかし、衣に対してだけは何かあったのか、怯えている節がある。
姉に突っ込まれるのが大好き。…あくまでボケとツッコミという意味で。
優樹菜に負けず劣らずのフリーダムなボケキャラで、特に姉のさくらは常に振り回されている。
本編では攻略出来ないが、予約特典ディスクで姉とセットで攻略可能。
春野 さくら(はるの -)
夕也のクラスメイトで青女学園2年生。青女町名物双子の姉。
物腰穏やかで心優しい性格だが、引っ込み思案な所がある。
フリーダムな妹のかえでには良いように振り回されているが、ツッコミ入れる時はハキハキと言うこともある。
ツッコミ担当の常識人だが、ウブな所もあって下ネタに対しては顔を赤くしつつツッコミを入れることも。
本編では攻略出来ないが、予約特典ディスクで妹とセットで攻略可能。
風祭 英雄(かざまつり ひでお)
夕也の親戚筋。夕也達が住んでいるペンション、スノーフレークのオーナー代理。
ペンションの名物パパさんで、夕也や衣からは「パパさん」、愛奈からは「パパ」と呼ばれている。
穏やかな人柄に加えて人格的にも出来た人間で、料理が得意。
華奢で童顔な見た目故に女の子にも見えてしまうが、れっきとした男性。
パッと見る限りでは愛奈よりも年下に見えるが、実年齢不詳。

彼自身が「パパ」と呼ばれているため少々ややこしいが、作中では彼の父(オーナー)もスノーフレークに居る。
ただし各キャラクターの台詞で存在が示唆されているだけで、当人が姿を現す事は無い。
緑山 恭介(みどりやま きょうすけ)
夕也のクラスメイトで青女学園2年生。
幼少期からの夕也の知り合いであり、当時は「泣き虫キョウ君」と呼ばれていた。
現在では「番長」を自称する夕也とは親友兼ライバルという位置になっている。
風紀委員会に所属し、副委員長を務めている。
「正義の騎士(ジャスティス・ナイト)」を自称する正義感が強い性格なのだが、些か暴走しており、委員長である希美の頭痛の種になっている。
独自の正義観を持っているようで、例え校則的に問題があるような行動でも、それが自身の正義観に合致する場合は見逃すだけでなく、時としてその行動を支援することもある。
本作のバッドエンド到達時のネタ漫談担当。

評価点

個性的なキャラクター達

  • キャラクター達が非常に個性的で非常に印象に残る。
    • 変人変わり者は多いが、不快感を覚える程に非常識な言動をしたりするようなキャラクターはいない(やたら多いネタが滑ってるかどうかは別)。
      • そのため、ネタ滑りや根本的に合わないとかを除けばキャラクターが原因でプレイが苦痛になることはない。

グラフィック

  • 立ち絵に関してはボイスにあわせて口パクをしたり、瞬きをちょくちょくしたりとキャラクターがより生き生きと感じられるものになっている。
    • 些かそれの影響でシステムが重くなってしまっている所は否定出来ないが…。
  • 背景も細かく書き込まれていたり、場面に合わせて降雪や吹雪のエフェクトが含まれたりと力が入っている。
  • CGの基本的な質は高いのだが、良くも悪くも特徴的な絵でもある(賛否両論点として後述)。

BGM

  • はまる曲が多いかどうかはともかく全体的に作品の雰囲気に合った良質な曲が揃っており、選曲ミスもない。

システム面

  • ゲームエンジンにシステム周りに定評のある『CatSystem2』を使っていることもあって、コンフィグは非常に充実しており操作もしやすい。
    • ただし、元々システム的に若干重めなこととグラフィック周りの負荷が大きいために古い低スペックPCだと辛い。

バッドエンド後の小ネタ

  • 前述したようにそれぞれのゲンジツ・ゲンソウ編では特定箇所で決められた行動をしなかった場合にバッドエンドに行くのだが、その後で恭介と作中登場キャラによるネタ漫談(一応、解説という体ではある)を見ることが出来る。
    • 本編から外れることもあって色々なネタを挟んだりとやりたい放題の内容になっており、ある種の楽しみにはなっている。
      • ただし、CG回収などのコンプリートを目指す場合、このコーナー後に表示されるおまけCGも見ないとコンプリート出来ず、実質見ることを強制されることに関しては疑問視する意見もある。

問題点

ストーリー・シナリオ構成

  • ゲンジツ編とゲンソウ編はそれぞれ独立しているのだが、ゲンジツ編は物語の導入として見ると冗長と言わざるを得ず、さりとて物語に深く突っ込むでも無いため、「入れる(分ける)必要があったのか?」と疑問視する意見が見られる。
    • ゲンジツ編は冗長なテキストながら、ちょっとファンタジー要素が混じった特に重い展開もない普通の学園もののノリだが、後々問題になる部分が放置されていることが分かるので、印象が一層微妙なものになっている。
    • 更にゲンジツ編もゲンソウ編もシンソウ編の一部*2も同じことが度々繰り返されているかなり単調なものなので単純に飽きやすい。
  • ゲンソウ編は物語に深く突っ込んでいくのだが、どうあがいてもバッドエンドになり、これの救済がシンソウ編で行われた後に各キャラのアフター編という形になっている。
    • 3人のゲンソウ編までを読み進めてから初めてシンソウ編(優樹菜ルート)が開放され、その後アフター編が開放される流れは意図されたものだが、ゲンソウ編の終わり方は切りの悪いものなので、いずれかを読み進めるとその先が気になるのに読めないという状態になる*3
      • そのため、他のヒロインルート(シンソウ編含む)がアフター編を読むための作業に成り果ててしまう可能性が高く、「内容が入ってこない(覚えてない)」という意見もある。更にバッドエンドからアフターまでが単に長いので、日が経ってから見ることになりそのシナリオの詳細を忘れている可能性が高い*4
  • 本作はそれぞれのストーリーがパラレルワールドとして展開している所謂「平行世界もの」だが、シンソウ編で全て救済される都合の良いパラレルワールドである。
    • パラレルワールドという設定に甘えていると言わざるを得ない箇所も見られ、全体的に見ると描写が噛み合わなかったり、ご都合主義がかなり目立ち、強引な展開もあるためストーリーの評価を著しく下げる要因にもなっている。これが原因で駄作と切り捨てる者も少なくない。
      • 同じ場面でもルートごとに微妙に差異があるせいで何が正しいのか訳が解らない部分もある。
    • しかも主人公がいくら頑張ろうがゲンソウ編ではどうあがいてもバッドエンド確定で、そうなることもすぐ分かり、一風変わった作風ならともかく普通のADVでこれなので個別シナリオでのカタルシスは何もない。
    • シンソウ編では根幹である軸(設定)までぶれていないことは分かるが、それ以外が問題になっていると言える。
      • 公式サイトなどの作品紹介ではストーリー重視の作品の様に見え実際にそこそこ凝っているのに、これらの問題点からストーリーを重視するユーザーほど低評価になりやすい事態になっている。
  • また、バッドエンドに到達する条件が完全にワンパターンになってしまっている。
    • ストーリー中ではその場面前でそれをすべきなのかを夕也が葛藤するのだが、プレイヤーからすればそれをやれば良くも悪くもストーリーが進み、更にしてもしなくてもバッドエンド直行と解りきってしまっているため、葛藤している夕也が滑稽にすら見えてしまう。

予約特典関連

  • サブキャラクターである春野姉妹は本編で攻略出来ず、予約特典のディスクで補完されているため、評価待ちだった人は彼女たちを攻略出来ないことになる。
    • しかしながら、この特典ディスクの内容は本編の雰囲気をぶち壊す本編ネタバレありのメタフィクションばかり、パロネタも満載という完全におまけクオリティのもの。
      • あくまでおまけとして楽しむ分には問題ないが、多少なりともちゃんとした物語を望んでいた層からするとガッカリそのもの。

音声関連

  • キャラクターボイスがBGMにかき消されてほとんど聞こえない箇所が多い。
    • ボイス再生時の音量設定をミュートにする位に下げれば聞き取れなくはないが、それをするとBGMが虫食い状態になって違和感が凄まじいことになる。
    • 一応補足すると小声で話す時によく見られる(そしてそんな状況が割と多い)もので、音量がロクに考慮されていないらしい。
      • シンソウ編における夕也に関してだけは他のキャラクターと異なり、普段の台詞ですら度々発生している。

優樹菜ゲー

  • 上述している通りパラレルワールドという設定に甘えているのに、パラレル含む困った部分は全て優樹菜とそのシナリオで解決させるというごり押しをしている。
    • 単純に言えば出来の悪いTRUEルートだが、散々(おおまかには)同じ展開を見させておいてこれなので優樹菜が相当好きとかでなければもやもやした気持ちになる。
    • シナリオから設定に至るまで優樹菜だけが非常に優遇されて居る為、キャラゲーとして優樹菜以外が目当てでプレイしている場合はイライラしやすい。

賛否両論点

主人公・夕也

  • 人間性という意味では特筆するような問題点がある訳ではないのだが、エロ好きという所があり、所々で「おいおい…」と言いたくなるような行動に出ることがある。
    • ボケる時に下ネタを振ることもあったりする点を含めて、人によってはこのキャラクターに対するイメージが悪くなる可能性がある。
    • ストーリーを読み進めると理由はわかるが、やたらと「番長」に固執している所も理由も含めて引っかかりを覚える可能性が大きい。
      • 一応決める所は決めるキャラクターではある。

メインヒロイン・優樹菜

  • キャラクター紹介を見ても分かるように明らかにぶっ飛んでいるキャラクターであることが分かるのだが、実質メインヒロインである。
    • ぶっ飛んでいる理由も一部はフォローされているが、大半は素で突拍子もないことも下ネタも言いまくる…それでも実質メインヒロインである。

やけに多いラッキースケベとも言うべきシーン

  • エロゲーにはありがちで気にしない人にはむしろご褒美かもしれないが、かなり無理矢理なものばかりで数も多すぎる。

パロディ過多

  • サイトウケンジ氏がシナリオを描く作品の場合、様々なパロディネタを多用する傾向があるが、本作はその傾向がかなり強くなっている。
    • 仮面ライダーネタや『Hyper→Highspeed→Genius』(ういんどみる)ネタなどを始めとした様々な作品のパロディネタがあり、パロネタの多用を好まない人には印象が悪い。
      • 元ネタが解れば笑えるネタもあるが、逆に解らないと笑える訳もないしニッチなネタも多すぎる。

グラフィックの傾向

  • どの女性キャラクターも立ち絵・CG共に軒並み設定に対して異様に胸が大きい*5
    • 設定より+15以上足せばそれ相応のサイズに見える。
      • 好き嫌いは当然あるだろうが、それを抜きにしても煽りで違和感が生じているCGも多いので不満意見が出ている。
  • ちなみに本作の発売と前後して公式HPで公開されていた「神城優樹菜のざれごと百連発*6」や後述する「春野ミッドナイトトーク」ではこの事をネタにしている*7

総評

キャラクターや雰囲気を楽しむだけなら十分に楽しめる。
しかし、ストーリーを重視するとご都合主義が目立つほか、それぞれのストーリーで噛み合わない所も多い上に優樹菜ゲーになっていて目立つ粗が多い。
テキストそのものの癖も冗長過ぎる所が多く、読めないことはないがストーリーをぶち壊したりうんざりする部分が多いのは否めない。
そういう意味でクソゲーと言うほどのものでは無いが良作にも足り得ない。それどころか真面目に読み進めるのを諦める人が多くても仕方ない作品と言える。

胸のことを除けばCGの質は割と高く、18禁シーンは実用性という意味での評価が高いので、胸が気にならなければそういう用途では「使える」作品であるとも言えるだろう。


ファンディスク

2013年2月22日に本作のファンディスクとして『真夏の小さな恋物語 -MIDSUMMER SNOW NIGHT FAN DISK-』がEX-ONE公式通販限定で発売されている。
本作発売後に公式で行われた人気投票の結果を受けて優樹菜がメインとなっており、アフター編の中のどこかと思われる時間軸における優樹菜ルートのショートストーリー、そしておまけとして本編の希美ルートを受けての希美と本編のルートのいずれでもないifの体で春野姉妹、それぞれを相手にしての18禁シーンひとつずつが収録されている。
ただし、公式ページにも記載されているが、愛奈と衣の風祭姉妹は登場しない。


余談

発売前展開について

春野ミッドナイトトークについて

本作の発売に関連して2011年8月11日から隔週でニコニコ動画とYouTubeにアップし、本作に関連した情報を配信していた*8
各サイトにアップされたのは本編全9回と特別編1回の合計10回だが、ソフマップ限定の予約特典ディスクにこれまで配信されていた分と合わせて録り下ろしの特別編が収録されていた。
タイトル通りに春野姉妹がメインで登場する、何でもありのはっちゃけ(すぎの)トークを繰り広げていた。
ちなみに公式には「「ゆきもの*9」の知識がメキメキ身につく教育型トークバラエティ」と謳っているが、実際とかけ離れているのは言うまでもない。

発売前カウントダウンについて

発売前1週間前からカウントダウンムービーが公開されていたのだが、こちらはサイトウ氏がういんどみるにいたときのノリを引き摺っており、ういんどみる作品の発売前カウントダウンで定番になっていたネタもしっかりフォローしているほか、非常にやりたい放題のものとなっていた。
所々では本作の宣伝をしないどころか、全く関係ない別メーカー・別タイトルの宣伝*10をし出したりとかなり無茶苦茶な所がある。
しかし、流石にいくら何でも限度を超えてやりすぎという意見もあり、作中でパロディネタがやたら目立っていたこともあわせて批判意見も出ている。

本作のタイトルについて

本作のタイトル自体は別に作品の内容に噛み合っていないことはないが、あるプロ野球選手が出演していたゲイビデオ*11に非常に似通っていたことが災いして、ニコニコ動画や2ちゃんねるなどから発生したそのビデオのファンがニコニコ動画の本作の関連動画に押しかけ、彼らによって前述のビデオに関連したネタを本作に強引に絡めて改変したコメントがやたらと書き込まれてしまうことになった。
それだけならまだしも、2ちゃんねるの作品スレまで作品の内容に関して語ることよりも、これまた改変ネタばかりが語られるという異様な状態となっており、更に始末が悪い事に公式サイドの展開に所々でそれを狙ったかのように見える節があることが余計に拍車をかけている。

予約特典ディスクについて

予約特典として(シナリオの内容はともかく)春野姉妹が攻略出来る外伝エピソードが収録された特典ディスクがついてくることは先述した。

過去にサイトウ氏がメインでシナリオを描いた『祝福のカンパネラ』(ういんどみるOasis)の発売に前後して音泉とホビレコードで配信されていたネットラジオである『祝福のカンパネらじお』内の1コーナーに、サイトウ氏がコーナーの台本を書いている「トルティアインフォメーション*12」というものがあり、こちらも春野ミッドナイトトークに負けず劣らずのやりたい放題のネタ満載の内容である。
ラジオ第3回配信時のトルティアインフォメーションにおいてこんなやりとりがあったりする。

+ クリックで展開

(前略)

リトス:「トルティア姉妹は攻略出来るんですか?」(※コーナー宛に来た質問メールの内容*13)

(中略)

リトス:私だけ出来て、姉さんが出来ないとか。

サルサ:うっわ…なんかありそうで嫌だね、それ!

リトス: 予約特典じゃないと出来ない とか。

サルサ:うわー、 意地悪だね、それ!

リトス:発売後に完全版が出るとか。

サルサ:…ノーコメントにしたいね、それは…。

(後略)

当時はあくまでネタのひとつだったのだが、別作品であるとはいえ、結果として「意地悪」なことを後に本当にやってしまったというオチがついた。

18禁シーンについて

18禁シーンは基本的に夕也視点で進むが、アフター編に限ってこの手のゲームでは珍しく視点がヒロイン側のものになっている。
もっとも、夕也のボイスが再生されることはないため、野郎の喘ぎ声を聞かされることはないので一安心といった所だろうか。