真夏の夜の雪物語 -MIDSUMMER SNOW NIGHT-
【まなつのよるのゆきものがたり みっどさまー すのう ないと】
ジャンル
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雪と真夏とけしからん感じのADV
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対応機種
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Windows XP/Vista/7
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メディア
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DVD-ROM 1枚
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発売・開発元
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EX-ONE(エックスワン)
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販売元
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ホビボックス
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発売日
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初回限定版:2011年12月22日 ダウンロード版:2012年5月3日
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定価
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初回限定版:8,800円 ダウンロード版:4,743円(共に税別)
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レーティング
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アダルトゲーム
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判定
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なし
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ポイント
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EX-ONEデビュー作品 ゲーム内外共にパロディ・メタ発言まみれ ストーリーは構成含めて難あり タイトルに目をつけられ弄くられる羽目に
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EX-ONE作品 真夏の夜の雪物語 / フツウノファンタジー / 真夏の小さな恋物語 / 月あかりランチ
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概要
合同会社エクスのゲームブランド「EX-ONE」から発売されたゲームで、ブランドのデビュー作品となる。
ゲームエンジンには「ういんどみる」などを抱える有限会社アレスの開発した『CatSystem2』を使用している。
メインのシナリオ担当はサイトウケンジ・深山ユーキの両氏。
キャラクターデザイン・原画はみけおう氏、音楽は羽鳥風画氏がそれぞれ担当している。
発売前から取り扱い店舗での特典付きの広告配布や、ニコニコ動画やYouTubeでの動画配信などといった様々な販促展開を行っていた。
また、予約特典としてサブキャラの春野姉妹がヒロインの外伝エピソードが収録されたディスクがついている。
本作はプロローグを読み終えた後、攻略ヒロインを決めて更に読み進めていく形になっている。
最初の段階で読めるのは愛奈、衣、希美のゲンジツ(現実)編の3つであり
それぞれでゲンジツ編を読み終えると、ゲンジツ編をクリアしたヒロインのゲンソウ(幻想)編が読めるようになる。
全てのゲンソウ編を読み終えることで優樹菜ルートであるシンソウ(真相)編が開放され、その後ヒロイン4人のアフター編が解放される体になっている。
ゲンジツ編とゲンソウ編はそれぞれ独立しており、アフター編はシンソウ編を受けて語られる各ゲンソウ編とシンソウ編後のストーリーとなっている。
なお、ゲンジツ編とゲンソウ編では特定場面で決められた行動を取らないとバッドエンドに直行する。
ストーリー
6月中旬、すっかり真夏日よりになった炎天下の中。
トンネルを潜れば、そこは雪景色だった。
一年中、雪が降り続けるという奇怪な現象に見舞われ続けている観光地・青女町(あおめちょう)。
そこは “雪女伝説” が今も根強く語り継がれている、日本一不思議な町だった。
温泉街やらスキー場、ビーチなどもあり、様々なレジャーが楽しめる街として有名であり、また古くからの街並みや自然の多さからも人気のスポットとして楽しめる場所。
そんな町にある青女学園に、主人公である銀髪の青年・風祭夕也は転校してくる。
そして、親戚が経営しているペンション・スノーフレーク に住むことになった夕也は、これから不思議な出来事に遭うことになる少女たちと出会うのだった。
幼い頃は明るかったのに、今はすっかりクールな印象になった従姉妹の妹の風祭愛奈。
幼い頃は男勝りだったのに、今はすっかり落ち着いた美人になった従姉妹の姉の風祭衣。
生真面目で融通の利かない、夕也をなぜか目の敵にする風紀委員長・秋ヶ瀬希美。
そして、夕方の学園でしか出会えない不思議な透明感のある少女・神城優樹菜。
彼女たちが抱える不思議な “秘密” とはなんなのか。
そして、夕也はそれらをどう解決していくのか?
雪が降る真夏日。
彼と彼女たちの “雪物語(フェアリーテール)” が始まった。
※Getchu.comの商品ページより一部手を加えて転載。
登場人物
主人公・ヒロイン
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長くなるのでクリックで参照
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風祭 夕也(かざまつり ゆうや)
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本作の主人公で、「番長」を自称しているが、実のところは銀色の髪とひたすらボケまくる以外は普通の青年である。
エロいことが大好きなため、本能に忠実に動くことも多いが、大抵の場合はバレて痛い目に遭っている。 銀髪以外は普通の青年なのだが、青女町に戻ってきてからは度々原因不明の頭痛・眩暈・白昼夢に悩まされている。 ちなみに基本的には声がついていないが、シンソウ編のみ18禁シーンを除いてフルボイスになっている他、システムボイスもついている。
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風祭 愛奈(かざまつり まな)
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訳あって親元を離れ、スノーフレークで姉の衣と暮らしている夕也の従妹で、運動が得意な青女学園1年生。
面倒見が良く、夕也の格好を見てグレたと思い、夕也のお目付役を買って出ている。 下ネタなどには弱く、すぐアタフタする。このせいでツッコミ役に見えて案外ツッコミが追い付いていない。 クールという紹介がされているのだが、ボケが非常に激しい作風のせいでクールなんてものは忘れ去られた感がある。 夕也が番長を名乗るきっかけを作った人物だが、当人はそのことを覚えていない。
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風祭 衣(かざまつり ころも)
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愛奈の姉にして夕也の従姉。青女学園3年生で、夕也は「衣姉(ころもねえ)」と呼んでいる。
運動神経は悪いものの、平時は愛奈よりクールで頭も良く、更にお淑やかに見えるように振る舞っている。 しかしながら、性格はドSなので夕也や愛奈を弄っていることが多い。 更に何事も楽しむ気質な上に度を超えたオカルト好きで、自ら危険に首を突っ込んでいく危険な一面も持っている。 その一方で周囲の人のことはかなり大切に思っているので、周りを過度に不快にさせたり危険に巻き込もうとすることはない。
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秋ヶ瀬 希美(あきがせ のぞみ)
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夕也のクラスメイトで青女学園2年生。
生真面目で品行方正、更には運動神経も抜群で成績優秀な優等生で、風紀委員長を務めている。当初は夕也を不良と誤解していた。 しかしながら、誤解が解けた後も夕也から半ば強引に「番長のライバルの風紀委員」という立ち位置にされてしまった苦労人。 生真面目過ぎる性質から、誤解が解けてからも夕也に髪を染めろとよく指摘している。 優等生の見本のような行動の裏で恋愛に憧れており、思い込んだら一途な様子を見せる。 作中唯一と言っても良い常識人で、色々と酷すぎる人物しか居ないせいで貴重なツッコミ担当キャラでもある。
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神城 優樹菜(しんじょう ゆきな)
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青女学園2年生…なのだが、何故か夕方から夜に掛けての時間帯でないと見かけることはない。
愛奈や衣、英雄とは元々面識があり、仲も良い。 夕也と同じく銀色の髪を持つが、体は弱く、強い陽射しを避けるために特例で夕方から登校しているらしいが、真相は不明。 性格はマイペースで、口数はやや少ないが意思表示ははっきりするタイプだが、時折ものすごく冷めた表情を見せることもある。 雪女を自称し、いきなり自身を夕也の嫁と言い張って、「だんな様」や「あなた様」と呼び続けるなどかなりの電波っぷりを見せつける。 それ以外にも他キャラを凌駕するボケ担当で、ひとりでもあれこれボケをかましまくり、更に下ネタを躊躇なく振りまくる。
やはり電波 かなりアクの強いキャラである。
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サブキャラクター
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長くなるのでクリックで参照
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春野 かえで(はるの -)
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夕也のクラスメイトで青女学園2年生。青女町名物双子の妹。
明るく無邪気、元気はつらつ、物怖じしないフリーダムな性格だが、衣に対してだけは過去に何かあったのか、怯えている。 優樹菜に次ぐ、夕也や恭介並のボケキャラで、姉のさくらを常に振り回している。 非攻略対象だが、予約特典ディスクでは姉とセットでヒロインとなっている。
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春野 さくら(はるの -)
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夕也のクラスメイトで青女学園2年生。青女町名物双子の姉。
物腰穏やかで心優しい性格だが、引っ込み思案。 フリーダムな妹のかえでには良いように振り回されているが、ツッコミを入れる時はハキハキしていることも多い。 ツッコミ担当の常識人だが、下ネタに対してはやや弱い。
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風祭 英雄(かざまつり ひでお)
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夕也の親戚筋。夕也達が住んでいるペンション、スノーフレークのオーナー代理。
ペンションの名物パパさんで、料理が得意な上に人格者。夕也や衣からは「パパさん」、愛奈からは「パパ」と呼ばれている。 華奢で童顔な見た目で女の子に見えるが、れっきとした男性。幼い容姿だが実年齢不詳と最も謎の多いキャラ。 更に彼自身が「パパ」と呼ばれているのに、彼の父(オーナー)も姿を決して現さないもののスノーフレークに居るのでややこしい。
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緑山 恭介(みどりやま きょうすけ)
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幼少期からの夕也の知り合いの青女学園2年生で、クラスメイトになった。
風紀委員会副委員長を務めているが、同時に「正義の騎士(ジャスティス・ナイト)」と自称している。 正義感と思い込みが非常に強いせいで常に暴走しており、希美の頭痛の種になっている。 独自の正義感を持っていて、校則に違反していても自身の正義感に合致していれば見逃したり、時には支援することもある。 本作のバッドエンド時のネタ漫談要員でもある。
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評価点
グラフィック
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立ち絵に関してはボイスにあわせて口パクをしたり、瞬きをちょくちょくしたりとキャラクターがより生き生きと感じられるものになっている。
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些かそれの影響でシステムが重くなってしまっている所は否定出来ないが…。
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背景も細かく書き込まれていたり、場面に合わせて降雪や吹雪のエフェクトが含まれたりと力が入っている。
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CGの基本的な質は高いのだが、キャラクターはかなり特徴的な絵である(賛否両論点として後述)。
BGM
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はまる曲が多いかどうかはともかく、全体的に作品の雰囲気に合った良質な曲が揃っており、選曲ミスもない。
システム面
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ゲームエンジンにシステム周りに定評のある『CatSystem2』を使っていることもあって、コンフィグは非常に充実しており操作もしやすい。
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ただし、元々システム的に若干重めなこととグラフィック周りの負荷が大きいために古い低スペックPCだと辛い。
バッドエンド後の小ネタ
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前述したようにそれぞれのゲンジツ・ゲンソウ編では特定箇所で決められた行動をしなかった場合にバッドエンドに行くのだが、その後で恭介と作中登場キャラによるネタ漫談(一応、解説という体ではある)を見ることが出来る。
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本編から外れることもあって色々なネタを挟んだりとやりたい放題の内容になっており、ある種の楽しみにはなっている。
問題点
ストーリー・シナリオ構成
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ゲンジツ編とゲンソウ編はそれぞれ独立しているのだが、ゲンジツ編は物語の導入・日常の象徴などのメタ的に見てもかなり冗長だと言わざるを得ず、さりとて面白い・読み応えがあるとは言い難い出来のため、「入れる(分ける)必要があったのか?」と疑問視する意見が多い。
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ゲンジツ編はちょっとファンタジー要素が混じった普通の学園もののノリだが、テキストが長い割には伏線が少ない上に張り方も下手で、印象が一層微妙なものになっている。必要性が皆無とまではいかないが、ゲンジツ編があるからこそ映える展開というものはほぼない。
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更にゲンジツ編もゲンソウ編もシンソウ編の一部(要するにシナリオ全体。)でも同じことが度々繰り返される、ボリュームの割にかなり単調な流れになっているので単純に飽きやすい。
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ゲンソウ編は物語に深く突っ込んでいくのだが、この時点ではどうあがいてもバッドエンドになる。しかもゲンソウ編におけるTRUEエンド(?)は全てぶつ切りで終わる。
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このせいで特にシナリオをある程度は楽しんでいたり、熱心に読んでいる人ほど微妙な印象を受けてしまう。
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また、ヒロインルート(シンソウ編含む)がアフター編を読むための作業に成り果ててしまう可能性が高く、「内容が入ってこない(覚えてない)」という意見もある。いずれにせよアフター編はゲンソウ編クリアから結構な時間が経ってから見ることになるので、各シナリオの詳細を忘れている可能性が高い。
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前述の通り、話の展開は全て同じような流れなので、一人目を楽しめたとしても二人目以降は冗長に感じることも多い。
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本作はそれぞれのストーリーがパラレルワールドとして展開している所謂「平行世界もの」だが、シンソウ編で全て救済される都合の良いパラレルワールドである。
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しかしながら『パラレルワールド設定だから問題無い』みたいな何とも言えない描写が多い割には、パラレルワールドであることを鑑みても矛盾した描写が多かったり、ご都合主義な展開がかなり目立つ為、ストーリーの評価を著しく下げる要因になっている。ストーリーが原因で駄作と切り捨てる者も少なくない。
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ついでに、同じ様な選択を迫られる場面でも、ルートごとに色々な意味で微妙な差異があるせいで読み飛ばさないでいるとかえって分かり辛くなる部分もある。
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シンソウ編で問題の根幹となる設定に関してはぶれていないことが明らかになるが、それ以外の部分は軒並み問題点とも言える出来。
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公式サイトなどの作品紹介ではストーリー重視の作品の様に見えて、実際にそこそこ凝った設定・作りになっている割にはそれを扱いきれていない・軽視しているとしか見えない問題点ばかりが目立つせいでストーリーを重視するユーザーほど低評価になりやすい残念な事態に陥っている。
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バッドエンドに到達する条件も完全にワンパターン。
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ストーリー中ではその場面前である行動をすべきなのかを夕也が葛藤するのだが、プレイヤーからすればやらなければゲーム的にバッドエンドとなり、したところで今度はストーリー的にバッドエンド(ゲンソウ編の場合は特に)…と、どちらの意味でもバッドエンド直行と解りきっている&これが各ヒロインのルートで繰り返されるせいで、葛藤している夕也が滑稽にすら見えてしまう。
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そもそもゲンソウ編ではユーザーからすると、バッドエンドになるだろうということがすぐに分かるのだが、夕也の葛藤を深く描けてはいないのでゲンジツ編ほどではないがやはり冗長感が強い。
予約特典関連
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サブキャラクターである春野姉妹は本編で攻略出来ず、予約特典のディスクで補完されているため、評価待ちだった人は彼女たちを攻略出来ないことになる。
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しかしながら、この特典ディスクの内容は本編ネタバレありのメタフィクションばかり、パロネタも満載で本編以上に自重していない完全におまけクオリティのもの。
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あくまでおまけとして楽しむ分には問題ないが、多少なりともちゃんとした物語を望んでいた層からするとガッカリそのもの。
音声関連
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キャラクターボイスがBGMにかき消されてほとんど聞こえない箇所が多い。
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ボイス再生時の音量設定をミュートにすると聞き取れなくはないが、それをするとBGMが虫食い状態になって違和感が凄まじいことになる。BGMを無音にするのも当然微妙。逆に音量を小さな声に合わせると普段の音声で耳をやられる。
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一応補足すると小声で話す時によく見られる(そしてそんな状況がかなり多い)もので、音量がロクに考慮されていないらしい。
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シンソウ編における夕也に関しては他のキャラクターと異なり、普段の台詞ですら度々聞こえない。
優樹菜ゲー
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上述している通りパラレルワールド設定に甘えて作り込みが微妙な割には、パラレル含む困った部分は全て優樹菜が自身のシナリオ内で強引に解決するというごり押し設定。
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単純に言えばシンソウ編は出来の悪いTRUEルートだが、散々ほぼ同じ展開を見させておいてこれなので、優樹菜が相当好きとかでなければもやもやした気持ちになる。
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付け加えて、シナリオから設定に至るまで優樹菜だけが優遇されて居る為、キャラゲーとして優樹菜以外が目当てでプレイしている場合ももやもやする。
賛否両論点
キャラクター全般
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キャラクター達が非常に個性的で良くも悪くも非常に印象に残る。
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所謂
変人 変わり者は多いが、不快感を覚える言動をするキャラクターはいない(やたら多いネタが滑っていたり、その内容や数を不愉快に感じるかどうかは別)。
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そのためネタ滑りや根本的に合わないとかを除けば、キャラクターが原因でプレイが苦痛になることは少ない…というよりもほぼ全キャラ唐突過ぎるパロネタ発言ばかりなので受け付けられない場合はまずそこでつまづく。キャラの性格とかに言及する以前の問題とも言える。
主人公・夕也
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性格面では特筆するような問題点はないのだが、エロ好きが高じて呆れたくなる行動も多い。
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ボケる時にやたらと下ネタを振ることが多い点も含めて、万人に受け入れやすいキャラクターとは言い難い。
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ストーリーを読み進めると理由はわかるが、やたらと「番長」に固執していることも理由を含めて引っかかりを覚える可能性が大きい。
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一応決める所は決める主人公らしさも持ち合わせているので、評価する声も少なくない。
メインヒロイン・優樹菜
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キャラクター紹介を見ても分かるように、他キャラ以上にぶっ飛んでいるキャラクター性ではっきり言って電波一歩手前なのだが、実質メインヒロインである。
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ぶっ飛んでいる理由も一部に関してはフォローされているが、大半は素で突拍子もないことや下ネタを言いまくっている…繰り返しになるが、これでも実質メインヒロインである。のめりこめる人はとことん夢中になれるが、そうでない人からしたら単なる不快なキャラにしか見えない程。
やけに多いラッキースケベシーン
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気にしない人にはむしろご褒美かもしれないが、お約束と見てもかなり無理矢理なものばかりな上に数も多すぎて微妙。そもそもエロゲ―なので好意的に見れるユーザーはそんな居ない上に、特に理由もないことからここまで数をぶちこみたがる意味も分からないので力の入れどころを間違えていると言えるだろう。
パロネタ過多
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サイトウケンジ氏のシナリオは様々なパロディネタを多用する傾向があるが、その中でも本作はその傾向が非常に強い。
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仮面ライダーネタや『Hyper→Highspeed→Genius』(ういんどみる)ネタなどを始めとした様々な作品のパロディネタがあり、パロディネタの多用を好まない人にはとことん印象が悪い。
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元ネタが解れば笑えるネタもあるのだが、逆に解らないと唐突な一文にしか見えず物語への感情移入を阻害するし、何よりニッチなネタも多すぎる。
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全体的にパロネタの使い方も露骨に狙ってる感が否めない強引なものばかりで、なまじ知っていても素直に楽しめるかは疑問符がつく。
グラフィック関連
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全ての女性キャラクターの立ち絵・CG共に軒並み設定に対して異様に胸が大きい。
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設定より+15以上足せばそれ相応のサイズに見える(「本当の胸のサイズは、みんなプラス5センチ
くらい
という噂です。多分」神城優樹菜のざれごと百連発・2011年11月3日公開分)。
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大きい小さいで個々人の好みは当然あるだろうが、それを抜きにしてもこの煽りで構図に違和感が生じていたりするCGも多いので不満意見が出ている。
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ちなみに本作の発売と前後して公式HPで公開されていた「神城優樹菜のざれごと百連発」や後述する「春野ミッドナイトトーク」ではこの事をネタにしている。
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バッドエンド後の小ネタも見ないとCGコンプリート出来ない。
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主な選択肢を全て見ることを強制するかのような仕様は疑問視する意見もある。シナリオ上では同じような流れが繰り返されているので尚更気になる。
総評
雰囲気を楽しむだけなら十分に楽しめる一作。
しかし、ストーリーを重視するとご都合主義や粗が目立つほか、構成に問題がある上に癖の強いキャラが偏重されているのでキャラゲーとしても人を選ぶ。
そもそも冗長すぎるテキストに加えて、露骨なパロネタが類を見ない程多いせいで、この時点で人によって合う合わないが激しく出る。
全体を見れば一応はしっかり作られた作品ではあるので、クソゲーと言うほどのものでは無いが良作にも足り得ない、受け取り方によって変わるが微妙な凡作~無難な佳作雰囲気ゲーといったところだろう。
これらの事情から、真面目に読み進めることを諦められても仕方ない作品と言える。
胸のことを除けばCGの質は割と高く、18禁シーンは実用性という意味での評価が高い(こちらも胸が気にならなければの話)ので、そういう用途では「使える」作品であるとも言えるだろう。
ファンディスク等
2013年2月22日に本作のファンディスクとして『真夏の小さな恋物語 -MIDSUMMER SNOW NIGHT FAN DISK-』がEX-ONE公式通販限定で発売されている。
本作発売後に公式で行われた人気投票の結果を受け、アフター編の中のどこかと思われる時間軸における優樹菜ルートのショートストーリーがメインのFDである。
おまけとして本編の希美ルートを受けての希美と本編のルートのいずれでもないifの体で春野姉妹、それぞれを相手にしての18禁シーンひとつずつも収録されている。
愛奈と衣の風祭姉妹は登場しないので注意。
2014年10月17日に『EX-ONE コンプリートセット』がDMMで7,800円のDL販売開始。
『フツウノファンタジー』『月あかりランチ』『真夏の夜の雪物語』『真夏の小さな恋物語』が収録されている。
『真夏の小さな恋物語』のDL版は単体販売されておらず、このセットでのみ購入できる。
余談
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春野ミッドナイトトークについて
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本作の発売に関連して2011年8月11日から隔週でニコニコ動画とYouTubeにアップし、本作に関連した情報を配信していた。
本編全9回と特別編1回の合計10回だが、ソフマップ限定の予約特典ディスクに全配信分と録り下ろしの特別編が収録されている。
タイトル通りに春野姉妹がメインで登場するのだが、内容は何でもありのはっちゃけ(すぎの)トーク。
ちなみに公式には「「ゆきもの」の知識がメキメキ身につく教育型トークバラエティ」と謳っているが、実態とかけ離れていることは言うまでもない。
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発売前カウントダウンについて
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発売前1週間前からカウントダウンムービーが公開されていたのだが、こちらはサイトウ氏がういんどみるにいたときのノリを引き摺っており、ういんどみる作品の発売前カウントダウンで定番になっていたネタもやっている。
所々で本作の宣伝をしないどころか、全く関係ない別メーカー・別タイトルの宣伝もしたりとやりたい放題している。
流石にいくら何でも限度を超えてやりすぎという意見もあり、作中でパロディネタがやたら多いこととあわせて批判意見もある。
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本作のタイトルについて
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本作のタイトルの元ネタはシェイクスピアの「夏の夜の夢(もしくは、真夏の夜の夢)」と思われるが、創作物においてこれをパロったタイトルは本作に限った話ではなく、これ自体は特に問題があるわけではない。
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しかし、2chやニコニコ動画でネタにされて有名になったとあるゲイビデオのタイトルも同じく「夏の夜の夢」をパロったタイトルだった事やそのネタが本作発売時期にちょうど盛り上がっていたこともあって、今作の関連動画がそのビデオのネタで埋め尽くされる事態が発生した。
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それだけにとどまらず、2chの作品スレまで改変ネタばかりが語られるという異様な状態となってしまった他、更に始末が悪い事に公式サイドの記述などには所々でそれを狙ったかのような、悪乗りしているように見える部分もある。
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非公式に他所で盛り上がっているだけなら兎も角、公式までも作品の方向性と対極を行くネタに便乗するこの行為には少なからず批判の声も上がった。
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本作の名誉のために念を押すが、本作にそのビデオとの関係性は内外問わず、あらゆる方面に於いて一切なく無理やりこじつけられているだけなので、誤解のなきよう願いたい。
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予約特典ディスクについて
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予約特典として(シナリオの内容はともかく)春野姉妹が攻略出来る外伝エピソードが収録された特典ディスクがついてくることは前述しているが、過去にサイトウ氏がメインでシナリオを描いた『祝福のカンパネラ』(ういんどみるOasis)の発売前後に音泉とホビレコードで配信されたネットラジオ『祝福のカンパネらじお』の第3回配信時の「トルティアインフォメーション」において以下のようなやりとりがあり、別作品であるとはいえ、「意地悪」なことを本作で本当にやってしまったというオチがついてしまった。
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クリックで展開
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(前略)
リトス:「トルティア姉妹は攻略出来るんですか?」(※コーナー宛に来た質問メールの内容)
(中略)
リトス:私だけ出来て、姉さんが出来ないとか。
サルサ:うっわ…なんかありそうで嫌だね、それ!
リトス:
予約特典じゃないと出来ない
とか。
サルサ:うわー、
意地悪だね、それ!
リトス:発売後に完全版が出るとか。
サルサ:…ノーコメントにしたいね、それは…。
(以下略)
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18禁シーンについて
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18禁シーンは基本的に夕也視点で進むが、アフター編に限ってこの手のゲームでは珍しく視点がヒロイン側のものになっている。
もっとも、ここで夕也のボイスが再生されることはなく、野郎の喘ぎ声は嫌だという諸兄の方々も一安心といった所。
最終更新:2023年07月21日 18:13